JP2010090186A - ベースコート塗料組成物、および光輝性複合塗膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蒸着膜またはスパッタリング膜からなる金属薄膜の下塗り用のベースコート塗料組成物であって、チオール化合物を3〜30質量%と、活性エネルギー線硬化性化合物(ただし、前記チオール化合物を除く)とを含む塗膜形成成分を含有することを特徴とするベースコート塗料組成物、およびこれを用いて形成された光輝性複合塗膜。
【選択図】なし
Description
また、特許文献2には、アクリル樹脂と、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、塩素化ポリオレフィンと、光重合開始剤とを含有する金属蒸着用紫外線硬化型下塗り塗料が開示されている。
また、特許文献2に記載の塗料は、紫外線等の活性エネルギー線の照射によって硬化する、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物などの活性エネルギー線硬化性化合物を含有するので、熱硬化性の塗料に比べて硬化時間は短いものの、未反応(未硬化)の活性エネルギー線硬化性化合物が残りやすかった。そのため、ベースコート層上に蒸着法やスパッタリング法により金属薄膜を形成する際、高真空化するのに時間がかり、ベースコート層および金属薄膜を備えた光輝性複合塗膜の生産性が低下しやすかった。さらに、活性エネルギー線硬化性の塗料は、熱硬化性の塗料に比べて硬化物(ベースコート層)の硬化収縮が起こりやすく、ベースコート層と金属薄膜との付着性が低下することがあった。
また、前記塗膜形成成分は、熱可塑性樹脂を50質量%以下含むことが好ましい。
[ベースコート塗料組成物]
本発明のベースコート塗料組成物(以下、「塗料組成物」という。)は、金属基材または樹脂基材上に金属薄膜を形成する前に、下塗りとしてベースコート層を形成するために使用される、活性エネルギー線硬化性の金属薄膜用の塗料組成物である。
この塗料組成物は、チオール化合物と活性エネルギー線硬化性化合物(ただし、前記チオール化合物を除く)とを含む塗膜形成成分を含有する。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの両方を示すものとする。
(チオール化合物)
チオール化合物は、金属に対して付着力の高い化合物である。従って、塗膜形成成分にチオール化合物を含有させることで、金属薄膜との付着性に優れたベースコート層を形成できる。
また、チオール化合物は、後述する活性エネルギー線硬化性化合物として好適に使用される(メタ)アクリレート化合物との光硬化による共重合性に優れる化合物である。さらに、ラジカル反応にも係らず酸素による重合阻害を受けにくい。従って、塗料組成物を硬化した際に未反応の活性エネルギー線硬化性化合物がベースコート層に残りにくい。よって、ベースコート層上に後述する金属薄膜を形成させて光輝性複合塗膜を形成する際に、短時間で高真空化できるので、光輝性複合塗膜を生産性よく製造できる。
1官能のチオール化合物としては、例えば、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール等が挙げられる。
5官能のチオール化合物としては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタキスチオグリコレート等が挙げられる。
6官能のチオール化合物としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサキスチオグリコレート等が挙げられる。
チオール化合物の含有量が3質量%以上であれば、光硬化によって(メタ)アクリレート化合物などの活性エネルギー線硬化性化合物と十分に反応するため、未反応の活性エネルギー線硬化性化合物がベースコート層に残りにくくなる。チオール化合物の含有量は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
本発明では、チオール化合物を除く活性エネルギー線硬化性化合物を用いる。このような活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物が挙げられ、後述する金属基材、または樹脂基材に応じて適宜選択して用いればよい。
ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリイソシアネート化合物と、ポリオールと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとを反応させることにより得られる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネートの3量体、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
これらの中でも脂環構造を有する化合物が好ましく、具体的にはシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロヘキシルペンタニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、およびイソボロニル(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの中でも、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレートが好ましく、特に脂環構造を有するジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、およびジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、水添キシリレンジイソシアネートおよび水添ジフェニルメタンジイソシアネート等は、それぞれ市販品として入手できる。
塗膜形成成分には、熱可塑性樹脂が含まれていることが好ましい。熱可塑性樹脂を含むことで、塗料組成物の流動性を調節できる。
熱可塑性樹脂は、本発明の塗料組成物を塗布する金属基材、または樹脂基材に応じて適宜選択して用いられる。例えば、金属基材に塗布する場合、熱可塑性樹脂としては、例えば、油変性アルキッド樹脂、アクリル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
特に、樹脂基材がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)を含む樹脂より形成される場合は、熱可塑性樹脂としてアクリル樹脂が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合したものが例示できる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。また、これらのアクリルモノマーと共重合可能なモノマーを共重合させてもよい。共重合可能なモノマーとしては、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
アクリル樹脂としては市販のものを用いてもよく、例えば、藤倉化成社製の「アクリベースLH101」、「アクリベースLM−402」、DIC社製の「アクリディックA−165」、「アクリディックA−166」、「アクリディックA−181」、等が挙げられる。
塩素化ポリオレフィン樹脂としては市販のものを用いてもよく、例えば、日本製紙ケミカル社製の「スーパークロン773H」、「スーパークロン822」、「スーパークロン892L」、「スーパークロン832L」、「スーパークロンS−309」、東洋化成工業社製の「ハードレン14−LWP」、「ハードレンDX−526P」、「ハードレンHM−21P」、「ハードレンF−2P」、「ハードレンF−6P」等が挙げられる。
油変性アルキッド樹脂としては市販のものを用いてもよく、例えば、DIC社製の「ベッコゾール1323−60−EL」、「ベッコゾールET−6502−60」、「ベッコゾールES−6505−70」、「ベッコゾールOD−E−198−50」、「ベッコゾールES−4020−55」、「ベッコゾールP−470−70」、「ベッコゾールJ−557」、「ベッコゾール45−163」、「ベッコゾールEL−4501−50」、「ベッコゾールEL−6501−70」等が挙げられる。
塗料組成物には、上述した塗膜形成成分の他、通常、光重合開始剤が含まれる。光重合開始剤としては、例えば商品名として、イルガキュア184、イルガキュア149、イルガキュア651、イルガキュア907、イルガキュア754、イルガキュア819、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア1800、イルガキュア754(以上、チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製)、ルシリンTPO(BASF社製)、カヤキュアDETX−S、カヤキュアEPA、カヤキュアDMBI(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。これら光重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、光重合開始剤とともに、光増感剤や光促進剤を使用してもよい。
また、塗料組成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ラジカル補足剤、表面調整剤、可塑剤、顔料沈降防止剤など、通常の塗料に用いられる添加剤や、艶消し剤、染料、顔料を適量含んでいてもよい。
塗料組成物中の塗膜形成成分の割合は必要に応じて設定できるが、塗料組成物100質量%中、40〜98質量%が好ましく、50〜95質量%が好ましい。
活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、ガンマ線なども使用できる。
また、本発明の塗料組成物は活性エネルギー線硬化性であるので、熱硬化性の塗料に比べて硬化に要する時間が短時間ですみ、生産性よくベースコート層を形成できる。
さらに、本発明の塗料組成物より形成されるベースコート層は、未反応の活性エネルギー線硬化性化合物が残りにくいので、ベースコート層上に金属薄膜を形成させる際に短時間で高真空化できる。
本発明の光輝性複合塗膜は、本発明のベースコート塗料組成物を基材の表面に塗布して形成されたベースコート層と、該ベースコート層上に設けられた金属薄膜と、該金属薄膜上に、金属薄膜用塗料組成物を被覆して形成された被覆膜とを備える。
基材の材質の具体例としては、アルミニウム、鉄、真鍮、銅、スズなどの金属や、ABS、ポリカーボネート(PC)、PP、FRPなどの樹脂が挙げられる。
金属薄膜の材質としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、クロム、銅、銀、亜鉛、スズ、インジウム、マグネシウム、これらの酸化物、およびこれらの合金などが挙げられるが、本発明のベースコート塗料組成物は特にアルミニウムや、クロムまたはクロム合金に対する付着性に優れる。
また、基材表面に設けられた金属薄膜の厚さは、15〜100nmが好ましく、30〜80nmがより好ましく、40〜60nmが特に好ましい。金属薄膜の厚さが15nm未満であると、反射率が低下して光輝感が乏しくなる傾向にある。一方、金属薄膜の厚さが100nmを超えると、クラックや剥離が発生しやすくなる。
金属薄膜用塗料組成物の塗布方法および硬化条件は、ベースコート塗料組成物の塗布方法および硬化条件と同様である。
2官能以上のチオール化合物は、金属との付着性に優れ、活性エネルギー線硬化性化合物との反応性に優れる化合物である。従って、金属薄膜用塗料組成物に2官能以上のチオール化合物を含有させることで、金属薄膜との付着性に優れた被覆膜を形成できる。
なお、金属薄膜用塗料組成物より形成される被覆膜は、金属薄膜を被覆していれば、最上層のトップコートとして設けられてもよく、中間層として設けられてもよい。中間層として設けられる場合、被覆膜の上には、必要に応じて、アクリル系ラッカー塗料、アクリルメラミン硬化系クリヤー塗料、アルミキレート硬化型アクリル系塗料などの熱硬化型のトップクリヤー塗料や、活性エネルギー線硬化型のトップクリヤー塗料からなるトップクリヤー層などを形成させてもよい。
また、ベースコート層には、未反応の活性エネルギー線硬化性化合物が残りにくいので、ベースコート層上に金属薄膜を形成させる際に短時間で高真空化できる。よって、生産性よく光輝性複合塗膜を製造できる。
さらに、光輝性複合塗膜を製造する際は、活性エネルギー線を照射することでベースコート層および被覆膜を形成するので、熱硬化の場合に比べて硬化に要する時間が短時間ですみ、生産性にも優れる。
このような光輝性複合塗膜の用途としては特に制限はなく、アルミサッシなどの建材や、自動車などの車両部品など、種々のものが例示できる。
<スパッタリング法;アルミニウムスパッタリング膜>
(形成例1:ABS/PC基材)
ABS/PC板(東レ社製、「トヨラックPX」)の表面に、ベースコート塗料組成物を、硬化後の塗膜厚が10〜15μmになるように、スプレーガンでスプレー塗装し、80℃で10分間予備乾燥して溶剤を除去した。その後、高圧水銀灯により300mJ/cm2(日本電池社製「UVR−N1」による測定値)の紫外線を2〜3分間照射して、ベースコート層を形成した。
ついで、スパッタリング装置((株)徳田製作所製「CFS−8ES」)にセットし、真空度が1.3×10−2Paになるまで減圧した後、圧力を1.1×10−1Paになるようにアルゴンガスを通気しながら、300Vの電圧を印加することで、ベースコート層上にアルミニウム薄膜(アルミニウムスパッタリング膜)を形成した。該アルミニウムスパッタリング膜の厚さは300nmであった。
(形成例2:ABS基材)
基材として、ABS/PC板からABS板(東レ社製、「トヨラック」)に変更した以外は形成例1と同様にして基材上にベースコート層を形成した。
ついで、蒸着装置((株)アルバック製「EX−200」)にセットし、真空度が1.3×10−2Paになるまで減圧した後、アルミニウムを700℃に加熱することで、ベースコート層上にアルミニウム薄膜(アルミニウム蒸着膜)を形成した。該アルミニウム蒸着膜の厚さは300nmであった。
基材として、ABS/PC板からPP板(日本ポリプロ社製、「ノバテックPP」)に変更した以外は形成例1と同様にして基材上にベースコート層を形成した。
ついで、形成例2と同様にして、ベースコート層上に厚さ300nmのアルミニウム蒸着膜を形成した。
基材として、ABS/PC板からFRP板(昭和高分子社製、「リゴラックBMC」)に変更した以外は形成例1と同様にして基材上にベースコート層を形成した。
ついで、形成例2と同様にして、ベースコート層上に厚さ300nmのアルミニウム蒸着膜を形成した。
表1に示す固形分比率(質量比)で各成分を混合して、ベースコート塗料組成物を調製した。
別途、2官能のチオール化合物として1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(昭和電工社製、「カレンズMT.BD1」)5質量部と、活性エネルギー線硬化性化合物としてウレタンオリゴマー(ダイセルサイテック社製、「エベクリル1290」、6官能の非脂環構造のオリゴマー)50質量部と、トリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成社製、「アロニックスM−309」、3官能の非脂環構造モノマー)35質量部と、ジメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬社製、「カヤラッドR−684」、2官能の脂環構造モノマー)10質量部と、光重合開始剤(チバスペシャリティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア184」)6質量部と、溶剤として酢酸ブチル50質量部を混合し、金属薄膜用塗料組成物を調製した。
このようにして得られた試験片について、以下に示すように、初期付着性、耐水性、耐熱性を評価した。結果を表1に示す。
(初期付着性の評価)
試験片の塗膜に1mm幅で10×10の碁盤目状にカッターで切れ目を入れ、碁盤目状の部分にテープを貼着し剥がす操作を実施し、ベースコート層と金属薄膜との付着性について、以下の評価基準にて評価した。なお、テープとしては、セロハンテープを使用した。
○:塗膜が全く剥がれない。
△:塗膜の角の部分が剥がれた。
×:1個以上の塗膜が剥がれた。
試験片を40℃の温水に24時間、および240時間浸漬した後、塗膜に1mm幅で10×10の碁盤目状にカッターで切れ目を入れ、碁盤目状の部分にテープを貼着し剥がす操作を実施し、ベースコート層と金属薄膜との付着性について、以下の評価基準にて評価した。なお、テープとしては、セロハンテープを使用した。
○:240時間温水に浸漬させても、塗膜が全く剥がれない。
△:浸漬時間が24時間であれば、塗膜が全く剥がれない。
×:24時間の浸漬で、1個以上の塗膜が剥がれた。
試験片を60℃の雰囲気下に240時間放置した後の金属薄膜の表面状態について、以下の評価基準にて目視評価した。
○:金属薄膜の表面にクラックが発生していない。
×:金属薄膜の表面にクラックが発生した。
表1、2に示す固形分比率(質量比)で各成分を混合して、ベースコート塗料組成物を調製した。
こうして得られたベースコート塗料組成物を使用し、表1、2に示す形成法(形成例)にて、基材上にベースコート層および金属薄膜を順次形成した以外は実施例1と同様にして、試験片を作製し、評価した。結果を表1、2に示す。
(1)1官能チオール(1−デカンチオール):和光純薬工業社製。
(2)2官能チオール(1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン):昭和電工社製、「カレンズMT.BD1」。
(3)4官能チオール(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)):昭和電工社製、「カレンズMT.PE1」。
(4)6官能モノマー(DPHA、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート):日本化薬社製、「カヤラッドDPHA」。
(5)3官能モノマー(TMPTA、トリメチロールプロパントリアクリレート):東亞合成社製、「アロニックスM−309」。
(6)2官能モノマーA(ネオペンチルグリコールジアクリレート):日本化薬社製、「カヤラッドNPGDA」。
(7)2官能モノマーB(ヘキサンジオールジアクリレート):BASF社製、「Laromer HDDA」。
(8)ヤシ油変性アルキッド樹脂:DIC社製、「ベッコゾール1323−60−EL」。
(9)アクリル樹脂:藤倉化成社製、「アクリベースLH101」。
(10)Cl−PP樹脂(塩素化ポリプロピレン):日本製紙ケミカル社製、「スーパークロン892L」。
(11)光重合開始剤:チバスペシャリティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア184」。
また、各実施例によれば、金属薄膜を形成する際の高真空化に要する時間(真空時間)が比較例よりも短く、短時間で金属薄膜を形成できた。
また、ベースコート層には未反応の活性エネルギー線硬化性化合物が多く残っていたため、実施例に比べて金属薄膜を形成する際の高真空化に時間がかかった。
Claims (3)
- 蒸着膜またはスパッタリング膜からなる金属薄膜の下塗り用のベースコート塗料組成物であって、
チオール化合物を3〜30質量%と、活性エネルギー線硬化性化合物(ただし、前記チオール化合物を除く)とを含む塗膜形成成分を含有することを特徴とするベースコート塗料組成物。 - 前記塗膜形成成分は、熱可塑性樹脂を50質量%以下含むことを特徴とする請求項1に記載のベースコート塗料組成物。
- 請求項1または2に記載のベースコート塗料組成物を基材の表面に塗布して形成されたベースコート層と、該ベースコート層上に、蒸着法またはスパッタリング法により設けられた金属薄膜と、該金属薄膜上に、2官能以上のチオール化合物と活性エネルギー線硬化性化合物(ただし、1官能以上のチオール化合物を除く)とを含有する金属薄膜用塗料組成物を被覆して形成された被覆膜とを備えたことを特徴とする光輝性複合塗膜。
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