JP2010089196A - ワークの位置決め保持装置、およびワークの位置決め保持方法 - Google Patents

ワークの位置決め保持装置、およびワークの位置決め保持方法 Download PDF

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将長 須田
Hiroshi Yuhara
浩 油原
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Abstract

【課題】ロケート装置およびクランプ装置を一つの駆動装置によって一体として進退移動させて、ロケート穴が形成されたワークを位置決め保持することによって、ワークの位置決め保持装置の大型化および設備投資費の増加を防止するワークの位置決め保持装置、およびワークの位置決め保持方法を提供する。
【解決手段】ワークの位置決め保持装置50は、駆動装置700のロッド720が後退限位置P2から前進限位置に向けて移動して規制手段350によってロケート装置200の前進移動が規制されるときまで、ロケート装置およびクランプ装置400が一体となって鋼板100に対して前進移動することを許容し、規制手段によってロケート装置の前進移動が規制されたことをトリガーとして、ロッドが前進限位置に達するまで、クランプ装置が鋼板に対して前進移動することを許容する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークの位置決め保持装置、およびワークの位置決め保持方法に関する。
鋼板等のワークを加工する際、ワークに形成されたロケート穴にロケートピンを係合してワークの位置決めをし、さらにワークをクランプするワークの位置決め保持装置が知られている。この種のワークの位置決め保持装置は、ワーク自体を移動させることによってロケート穴にロケートピンを係合して位置決めをし、クランプ爪等を備えたクランプ装置によってワークをクランプして保持する(特許文献1参照)。
特開2003−260626号公報
加工作業エリアやワーク形状等の制約によって、ロケートピンを備えるロケート装置をワークに対して進退移動させ、さらにクランプ装置を動作させてワークをクランプする必要が生じる。ロケート装置を稼動させる専用の駆動装置、およびクランプ装置を稼動させる専用の駆動装置が必要となるため、ワークの位置決め保持装置が大型化するとともに設備投資費の増加が生じる。
そこで本発明の目的は、ロケート装置およびクランプ装置を一つの駆動装置によって一体として進退移動させて、ロケート穴が形成されたワークを位置決め保持することによって、ワークの位置決め保持装置の大型化および設備投資費の増加を防止し得るワークの位置決め保持装置、およびワークの位置決め保持方法を提供することにある。
本発明は、ロケート穴が形成されたワークに対して進退移動可能に設けられ、前記ワークに対する前進移動によって前記ロケート穴に係合して前記ワークを位置決めするロケート手段と、
前記ワークに対して進退移動可能に設けられ、前記ワークをクランプまたはアンクランプするクランプ手段と、
前記ワークに対して接近する前進限位置と前記ワークから離間する後退限位置との2つの位置に移動自在なロッドを備え、前記ロケート手段および前記クランプ手段を進退駆動する駆動手段と、
前記駆動手段の前記ロッドが前記前進限位置に達する前に前記ロケート手段の前記前進移動を規制することによって前記ロケート穴に係合した係合位置を定める規制手段と、
前記駆動手段の前記ロッドと前記ロケート手段との間および前記駆動手段の前記ロッドと前記クランプ手段との間に配置され、前記駆動手段の前記ロッドが前記後退限位置から前記前進限位置に向けて移動して前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されるときまで、前記ロケート手段および前記クランプ手段が一体となって前記ワークに対して前進移動することを許容する一方、前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されたことをトリガーとして、前記ロッドが前記前進限位置に達するまで、前記クランプ手段が前記ワークに対して前進移動することを許容する差動手段と、
前記クランプ手段の前進移動を前記クランプ手段のクランプ動作に変換する変換手段と、を有するワークの位置決め保持装置である。
また、本発明は、ロケート穴が形成されたワークを位置決めして保持したり、保持を解除したりするワークの位置決め保持方法であって、
(A)前記ワークを位置決め保持するときには、
前記ワークに対して接近する前進限位置と前記ワークから離間する後退限位置との2つの位置に移動自在なロッドを備える駆動手段によって、前記ワークに対して進退移動可能に設けられたロケート手段およびクランプ手段を前記ワークに対して前進移動し、
前記駆動手段の前記ロッドが前記前進限位置に達する前に前記ロケート手段の前記前進移動を規制手段によって規制するまで、前記ロケート手段および前記クランプ手段を一体となって前記ワークに対して前進移動させることを許容して前記ロケート手段が前記ロケート穴に係合した係合位置を定め、
前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されたことをトリガーとして、前記クランプ手段が進退移動することを許容して前記ロッドが前記前進限位置に達するまで、前記クランプ手段を前記ワークに対して前進移動させ、
前記クランプ手段の前進移動を変換手段によって前記クランプ手段のクランプ動作に変換して、前記ワークをクランプし、
(B)前記ワークの位置決め保持を解除するときには、
前記クランプ手段の後退移動を前記変換手段によって前記クランプ手段のアンクランプ動作に変換して、前記ワークをアンクランプし、
前記規制手段によって前記前進移動を規制していた前記ロケート手段および前記クランプ手段を一体として前記ワークに対して後退移動させることを許容して前記駆動手段の前記ロッドを前記後退限位置に達するまで移動して、前記ワークの位置決め保持を解除する、ワークの位置決め保持方法である。
本発明によれば、ロケート装置およびクランプ装置を一つの駆動装置によって一体として進退移動させて、ロケート穴が形成されたワークを位置決め保持することによって、ワークの位置決め保持装置の大型化および設備投資費の増加を防止することができる。
以下、図1〜図4を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1および図2はそれぞれ、本実施形態に係るワークの位置決め保持装置50を簡略化して示す正面図、および平面図である。図3および図4はそれぞれ、ワークの位置決め保持装置50によって鋼板100の位置決め保持方法を説明するための正面図である。
本実施形態にあっては、ロケート穴が形成された平板形状の鋼板(ワーク)の位置決め保持に本発明のワークの位置決め保持装置を適用している。
図1〜図4を参照して、本実施形態のワークの位置決め保持装置50は概説すれば、ロケート穴110が形成された鋼板100(ワークに相当する)に対して進退移動可能に設けられ、鋼板100に対する前進移動によってロケート穴110に係合して鋼板100を位置決めするロケート装置200(ロケート手段に相当する)と、鋼板100に対して進退移動可能に設けられ、鋼板100をクランプまたはアンクランプするクランプ装置400(クランプ手段に相当する)と、鋼板100に対して接近する前進限位置P1(図4(A)を参照)と鋼板100から離間する後退限位置P2(図3(A)を参照)との2つの位置に移動自在なロッド720を備え、ロケート装置200およびクランプ装置400を進退駆動する駆動装置700(駆動手段に相当する)と、駆動装置700のロッド720が前進限位置P1に達する前にロケート装置200の前進移動を規制することによってロケート穴110に係合した係合位置P3(図3(B)を参照)を定める規制手段350と、駆動装置700のロッド720とロケート装置200との間および駆動装置700のロッド720とクランプ装置400との間に配置され、駆動装置700のロッド720が後退限位置P2から前進限位置P1に向けて移動して規制手段350によってロケート装置200の前進移動が規制されるときまで、ロケート装置200およびクランプ装置400が一体となって鋼板100に対して前進移動することを許容する一方、規制手段350によってロケート装置200の前進移動が規制されたことをトリガーとして、ロッド720が前進限位置P1に達するまで、クランプ装置400が鋼板100に対して前進移動することを許容する差動手段600と、クランプ装置400の前進移動をクランプ装置400のクランプ動作に変換するリンク機構500(変換手段に相当する)と、を有している。規制手段350は、ロケート装置200の進退移動をガイドするガイド部材300、および前進移動によってガイド部材300に突き当てられるロケート装置200のフランジ部250から構成している。駆動装置700によってロケート装置200を前進移動させ、ガイド部材300にフランジ部250を突き当ててロケート装置200の前進移動を規制する。ロケート装置200の前進移動を規制して、係合位置P3を定める(図3(B)を参照)。差動手段600は、駆動装置のロッド720とクランプ装置400とに接続されロッド720が進退移動する方向に伸びるブラケット640と、ロケート装置200に接続されたプランジャー630と、ブラケット640およびプランジャー630に設けられブラケット640とプランジャー630との係合および係合解除が自在な係合部材650と、を含んでいる。差動手段600は、規制手段350によってロケート装置200の前進移動が規制されるときまで、係合部材650がブラケット640とプランジャー630とを係合し、規制手段350によってロケート装置200の前進移動が規制されると、ブラケット640とプランジャー630との係合を解除して、ブラケット640がプランジャー630に対して相対的にスライド移動する。ブラケット640は、クランプ装置400を進退移動させるアーム部としての機能も有している(図3(B)および図4(A)を参照)。ロケート装置200は、ロケート穴110に係合して鋼板100の位置決めをした状態で鋼板100が配置されるワーク受け面260を有し、クランプ装置400は、ワーク受け面260との間において鋼板100を挟み込んでクランプするクランプ爪部430を有している(図4(A)を参照)。リンク機構500は、クランプ装置400の鋼板100に対する前進移動をクランプ装置400のクランプ動作に変換するとともに、クランプ装置400の鋼板100に対する後退移動をクランプ装置400のアンクランプ動作に変換する(図4(A)および(B)を参照)。図示例では、図中左方向への移動が鋼板100に対する前進移動を示し、図中右方向への移動が鋼板100に対する後退移動を示している。以下、ワークの位置決め保持装置50について詳述する。
図1および図2を参照して、ワークの位置決め保持装置50は、受け台150上に載置されており、クランプ装置400、ロケート装置200、およびロッド720の一部を収納可能に設けられた外筒部210を有している。外筒部210は、進退方向に一対の開口部220を備えている。一方の開口部220をロケート装置200およびクランプ装置400の先端部の出入り口とし、他方の開口部220をロッド720の出入り口としている。
鋼板100は、ワークの位置決め保持装置50と別体にして設けられた支持用装置(図中省略する)上に予めセットしている。支持用装置の形状や鋼板のセット方法は特に限定されるものではない。例えば、作業者の手作業によって鋼板を支持させることも可能である。
ロケート装置200は、ロケート穴110に係合されるロケートピン230と、ガイド部材300に当接してロケート装置200の進退移動を案内する基部240と、前進移動によってガイド部材300に突き当てられ、ロケート装置200の係合位置P3を定めるフランジ部250と、を有している。ロケートピン230は、テーパー形状に形成されており、係合する際にロケート穴110の内縁部と干渉することを防止している。基部240を円筒形状に形成することによって、ガイド部材300に当接する部位を増加してロケート装置200の進退移動を円滑化している。
駆動装置700には、ロッド720を流体圧によって動作させる流体圧シリンダ装置を用いている。流体圧シリンダ装置は、エアシリンダ装置や油圧式シリンダ装置など、往復動作の機構を備えた一般的なシリンダ装置から選択することができる。後述するように、流体圧シリンダ装置の代わりに、ロッド720を手動によって動作させる手動式シリンダ装置を用いることも可能である。手動式シリンダ装置には、例えば、作業者が手動によって動作させるトグルクランプ等を用いることができる(図5(A)をも参照)。駆動装置700は、駆動部710を動作させることによって、後退限位置P2と前進限位置P1との2つの位置の間でロッド720を移動させる。駆動対象を2位置に停止させるだけの簡素なシリンダ装置を用いてワークの位置決め保持装置を構成することによって、製作コストを低減することができる。
クランプ装置400は、クランプ装置400とロッド720とを連結するアーム部としてのブラケット640を備えている。
リンク機構500は、支持部材510および支持部材510を回動自在にしてシリンダ装置200の基部240に支持する支持手段540によって構成している。支持手段540は、連結ピン520および連結穴530から構成している(図2を参照)。支持部材510を介してブラケット640およびクランプ爪部430を連結している。ブラケット640およびクランプ爪部430を、ネジ部材420によって支持部材510に固定している。ロケート装置200の前進移動が規制された状態でクランプ装置400を前進移動させると、支持手段540によって、支持位置を中心にして支持部材510が回動する(図4(A)をも参照)。支持部材510の回動に伴って、クランプ爪部430によるクランプ動作が開始する。一方、クランプ装置400を後退移動させると、支持位置を中心にして、上記の回動方向とは逆方向に支持部材510が回動する(図4(B)をも参照)。支持部材510が回動することによって、クランプ爪部430によるアンクランプ動作が開始する。
差動装置600が有する係合部材650は、ブラケット640に形成された穴形状の連結部610、およびプランジャー630から連結部610に向かう方向(図1中における上方向)に突出させて設けられた突起部620から構成している。突起部620は、プランジャー630内に設けられた弾性部材によって付勢され、連結部610に向かう突出を維持している。ブラケット640とプランジャー630とを係合することによって、ロケート装置200とクランプ装置400とを連結している。
ロケート装置200の前進移動が規制された状態でロッド720を前進移動することによって、突起部620を図中下方向に押し付け(図4(A)をも参照)、ブラケット640とプランジャー630との係合を解除する。ブラケット640は、プランジャー630に対して相対的にスライド移動することが可能になる。そのため、クランプ装置400が、鋼板100に対して進退移動することが可能になる。一方、ブラケット640とプランジャー630との係合が解除された状態で、ブラケット640をプランジャー630に対して相対的にスライド移動することによって、両者を係合することが可能である。スライド移動によって突起部620を連結部610内へ押し出し、ブラケット640とプランジャー630とを係合させる(図4(B)をも参照)。
次に、鋼板100の位置決め保持方法について説明する。
図3(A)を参照して、駆動装置700を動作することによって、後退限位置P2にあるロッド720を鋼板100に対して前進移動させる。ロッド720を前進移動させるとともに、差動装置600を介して連結されたロケート装置200およびクランプ装置400を鋼板100に対して前進移動させる。ガイド部材300によって、ロケート装置200の進退移動を円滑化する。駆動装置700を動作させることによって、ロッド720を後退限位置P2と前進限位置P1との2つの位置の間で自在に移動させることができる。
図3(B)を参照して、ロケート装置200およびクランプ装置400は、ロケートピン230がロケート穴110に係合して、係合位置P3を定めるまで一体となって前進移動する。規制手段300によってロケート装置200の前進移動を規制して、係合位置P3を定める。この際、鋼板100のクランプ位置近傍にクランプ爪部430の先端部を配置する。
図4(A)を参照して、ロケート装置200の前進移動が規制された状態でロッド720を前進移動することによって、突起部620を図中下方向に押し付け、ブラケット640とプランジャー630との係合を解除する。ロケート装置200の前進移動が規制されたことをトリガーとして、クランプ装置400を鋼板100に対して前進移動させることが可能になる。突起部620は、押し付けによってプランジャー630内に収容された状態になる。
ロッド720が前進限位置P1に達するまで、クランプ装置400を前進移動させる。この際、クランプ装置400の前進移動を、リンク機構500によってクランプ動作へ変換させる。クランプ装置400を前進移動させることによって、支持手段540によって支持された位置を中心にして支持部材510が回動する(図中の矢印a)。支持部材510の回動に伴って、クランプ爪部430がクランプ動作を開始する(図中の矢印a’)。クランプ爪部430は、受け面260との間に鋼板100を挟み込むため、係合位置P3が定められた鋼板100を確実にクランプする。以上の手順によって、鋼板100を位置決め保持する。位置決め保持された鋼板100に対して、溶接作業等の所定の加工作業を実施する。
図4(B)を参照して、次に、鋼板100の位置決め保持を解除する。クランプ装置400の後退移動を、リンク機構500によってアンクランプ動作へ変換させる。鋼板100をクランプさせた状態から、クランプ装置400を後退移動させる。クランプ装置400が後退移動することによって、支持手段540によって支持された位置を中心にして支持部材510が回動する(図中の矢印b)。支持部材510の回動に伴って、クランプ爪部430はアンクランプ動作を開始する(図中の矢印b’)。
リンク機構500によって、クランプ装置400の進退移動をクランプ動作、アンクランプ動作に変換することができ、鋼板100の保持および保持解除動作を円滑に行うことが可能となる。
鋼板110をアンクランプした状態からクランプ装置400を後退移動させる。クランプ装置400の後退移動に伴って、ブラケット640が後退移動方向に沿ってスライド移動する。突起部620は弾性部材によって付勢され、連結部610に向かう突出を維持している。連結部610が突起部620上を通過することによって、プランジャー630内から突起部620を押し出すことができ、ブラケット640とプランジャー630とを係合することができる。ブラケット640とプランジャー630とを係合することによって、前進移動を規制していたロケート装置200およびクランプ装置400を連結し、一体として後退移動させることが可能になる。ロッド720を後退限位置P2に達するまで移動して、ロケート穴110とロケートピン230との係合を解除する。以上の手順によって、鋼板100の位置決め保持を解除する。
ワークの位置決め保持装置50にあっては、ブラケット640とプランジャー630とを係合し、または係合を解除することによって、ロケート装置200による位置決め動作、およびクランプ装置400によるクランプ、アンクランプ動作の順番を規制している。そのため、鋼板をクランプした状態でロケート装置が進退移動を開始することや、ロケート装置が進退移動している最中にクランプ、アンクランプ動作が開始するという誤動作が生じることを防止できる。制御装置等によってワークの位置決め保持動作の順番を規制する必要がないため、ワークの位置決め保持装置および周辺設備が複雑化することを防止できる。
加工作業エリアやワーク形状等の制約によって、ワークに対してロケート装置を進退移動させつつ、クランプ装置によってワークをクランプさせる必要が生じる場合がある。その場合、ロケート装置を稼動させる駆動装置およびクランプ装置を稼動させる駆動装置の少なくとも二つの駆動装置が必要となる。そのため、ワークの位置決め保持装置の大型化および設備投資費の増加が生じる。
一方、本実施形態にあっては、駆動装置700に備えられたロッド720が後退限位置P2と前進限位置P1との2つの位置を移動する間に、鋼板100を位置決めし、さらにクランプによるワークの保持を行っている。ロッド720が後退限位置P2から前進限位置P1に達するまでに、係合位置P3を定め、前進限位置P1に達するとともにクランプ動作を行っている。さらに、ロッド720が前進限位置P1から後退移動することによって、アンクランプ動作を行うとともに、ロケート装置200とクランプ装置400とを一体として進退移動させて鋼板100の係合を解除している。そのため、ロケート装置200およびクランプ装置400を一つの駆動装置700によって進退移動させて、鋼板100の位置決め保持を行うことができ、ワークの位置決め保持装置が大型化、および設備投資費の増加を防止できる。
上述したように、本実施形態のワークの位置決め保持装置50によれば、ロケート装置200およびクランプ装置400を一つの駆動装置700によって進退移動させて、鋼板100の位置決め保持を行うことができ、ワークの位置決め保持装置が大型化することを防止できるとともに設備投資費が増加することを防止できる。
ブラケット640とプランジャー630とを係合し、または係合を解除することによって、ロケート装置200による鋼板100の位置決め動作、およびクランプ装置400によるクランプ、アンクランプ動作の順番を規制している。そのため、鋼板をクランプした状態でロケート装置が進退移動を開始することや、ロケート装置が進退移動している最中にクランプ、アンクランプ動作が開始するという誤動作が生じることを防止できる。制御装置等によってワークの位置決め保持動作の順番を規制する必要がないため、ワークの位置決め保持装置および周辺設備が複雑化することを防止できる。
クランプ爪部430と受け面260との間に鋼板100を挟み込むため、位置決めされた鋼板100を確実にクランプすることができる。
駆動させる対象を2位置に停止させるだけの簡素な流体圧シリンダ装置、または手動式シリンダ装置によって駆動装置700を構成することができ、ワークの位置決め保持装置の製作コストを低減することができる。駆動装置700を動作させることによって、ロッド720を後退限位置P2と前進限位置P1との2つの位置の間で自在に移動させることができる。
リンク機構500によって、クランプ装置400の進退移動をクランプ動作、アンクランプ動作に変換することができ、鋼板100の保持および保持解除動作を円滑に行うことが可能となる。
(変形例)
図5および図6は、本実施形態の変形例に係るワークの位置決め保持装置60を説明するための正面図である。図1〜4に示した部材と共通する部材には同一の符号を付し、その説明は一部省略する。
変形例にあっては、駆動装置に、作業者の手動によってロッド720を動作させる手動式シリンダ装置を採用している。手動式シリンダ装置730には、横押し型のトグルクランプを用いている。以下、手動式シリンダ装置730の動作について説明する。
図5(A)および(B)を参照して、作業者が手動によって手動式シリンダ装置730のハンドル740を引き上げることによって、後退限位置P2からロッド720を前進移動させる。ロッド720を移動させるとともに、連結されたロケート装置200およびクランプ装置400を一体として前進移動させる。
図6(A)を参照して、作業者が手動によってハンドル740を図中左方向に押し倒すことによって、ロッド720を前進移動させる。ロッド720が前進限位置P1に達するまでに、クランプ爪部430がクランプ動作を開始して、鋼板100の位置決め保持をする。
図6(B)を参照して、作業者が手動によってハンドル740を引き上げることによって、ロッド720を後退移動させる。ロッド720の後退移動に伴って、鋼板100をアンクランプする。さらにハンドル740を図中右方向に押し倒すことによって、ロッド720を後退限位置P2まで移動させるとともに鋼板100の位置決め保持を解除する。
変形例に係るワークの位置決め保持装置60にあっては、手動式シリンダ装置730を採用しているため、鋼板100の位置決め保持作業を、作業者が手動によって行うことができる。そのため、作業者がロケート装置200およびクランプ装置400の動作を確認しながら作業を行うことができ、作業手順の誤りを未然に防ぐことが可能になる。流体圧シリンダ装置を用いた場合と比較して、ワークの位置決め保持装置の構成を簡易なものとすることができ、小型化、軽量化を図ることができる。駆動させる対象を2位置に停止させるだけの簡素な手動式シリンダ装置によって駆動装置を構成することができ、ワークの位置決め保持装置の製作コストを低減することができる。
手動式シリンダ装置は、図示された形状、および構成に限定されるものではなく、手動によってロッドを動作させることが可能な機能を発揮する限りにおいて、適宜変更することが可能である。
係合部材は、図示された構成に限定されるものではなく、ロケート手段の前進移動が規制された際に、ブラケットとプランジャーとの係合を解除し、ブラケットをプランジャーに対して相対的にスライド移動させることが可能な構成であればよい。
変換手段は、図示されたリンク機構500に限定されるものではなく、クランプ装置の進退移動をクランプ動作、またはアンクランプ動作に変換することが可能な機能を発揮する限りにおいて、公知の構成を採用できる。
ワークの位置決め保持装置と別体に設けられたワークを支持する支持用装置に受け面を設けることも可能である。
クランプ爪部およびクランプ装置は図示した構成に限定されるものではなく、進退移動によって鋼板をクランプする機能を発揮する限りにおいて、公知の構成を採用できる。ロケート装置は、先端部にピン形状を有した形状に限られるものではなく、ロケート穴に係合して鋼板の位置決め機能を発揮する限りにおいて、適宜変更することが可能である。
本実施形態に係るワークの位置決め保持装置を簡略化して示す正面図である。 ワークの位置決め保持装置を簡略化して示す平面図である。 図3(A)および(B)は、ワークの位置決め保持装置によってワークの位置決め保持方法を説明するための正面図である。 図4(A)および(B)は、ワークの位置決め保持装置によってワークの位置決め保持方法を説明するための正面図である。 図5(A)および(B)は、変形例に係るワークの位置決め保持装置を説明するための正面図である。 図6(A)および(B)は、変形例に係るワークの位置決め保持装置を説明するための正面図である。
符号の説明
50、60 ワークの位置決め保持装置、
100 鋼板(ワーク)、
110 クランプ穴、
150 受け台、
200 ロケート装置(ロケート手段)、
210 外筒部、
220 開口部、
230 ロケートピン、
240 基部、
250 フランジ部、
260 ワーク受け面、
300 ガイド部材、
350 規制手段、
400 クランプ装置(クランプ手段)、
420 ネジ部材、
430 クランプ爪部、
500 リンク機構(変換手段)、
510 支持部材、
520 連結ピン、
530 連結穴、
540 支持手段、
600 差動手段、
610 連結部、
620 突起部、
630 プランジャー、
640 ブラケット、
650 係合部材、
700 駆動装置(駆動手段、流体圧シリンダ装置)、
710 駆動部、
720 ロッド、
730 手動式シリンダ装置、
740 ハンドル、
P1 前進限位置、
P2 後退限位置、
P3 係合位置。

Claims (6)

  1. ロケート穴が形成されたワークに対して進退移動可能に設けられ、前記ワークに対する前進移動によって前記ロケート穴に係合して前記ワークを位置決めするロケート手段と、
    前記ワークに対して進退移動可能に設けられ、前記ワークをクランプまたはアンクランプするクランプ手段と、
    前記ワークに対して接近する前進限位置と前記ワークから離間する後退限位置との2つの位置に移動自在なロッドを備え、前記ロケート手段および前記クランプ手段を進退駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段の前記ロッドが前記前進限位置に達する前に前記ロケート手段の前記前進移動を規制することによって前記ロケート穴に係合した係合位置を定める規制手段と、
    前記駆動手段の前記ロッドと前記ロケート手段との間および前記駆動手段の前記ロッドと前記クランプ手段との間に配置され、前記駆動手段の前記ロッドが前記後退限位置から前記前進限位置に向けて移動して前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されるときまで、前記ロケート手段および前記クランプ手段が一体となって前記ワークに対して前進移動することを許容する一方、前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されたことをトリガーとして、前記ロッドが前記前進限位置に達するまで、前記クランプ手段が前記ワークに対して前進移動することを許容する差動手段と、
    前記クランプ手段の前進移動を前記クランプ手段のクランプ動作に変換する変換手段と、を有するワークの位置決め保持装置。
  2. 前記差動手段は、前記駆動手段の前記ロッドと前記クランプ手段とに接続され前記ロッドが進退移動する方向に伸びるブラケットと、前記ロケート手段に接続されたプランジャーと、前記ブラケットおよび前記プランジャーに設けられ前記ブラケットと前記プランジャーとの係合および係合解除が自在な係合部材と、を含み、
    前記差動手段は、前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されるときまで、前記係合部材が前記ブラケットと前記プランジャーとを係合し、前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されると、前記ブラケットと前記プランジャーとの係合を解除して、前記ブラケットが前記プランジャーに対して相対的にスライド移動する、請求項1に記載のワークの位置決め保持装置。
  3. 前記ロケート手段は、前記ロケート穴に係合して前記ワークの位置決めをした状態で前記ワークが配置されるワーク受け面を有し、
    前記クランプ手段は、前記ワーク受け面との間において前記ワークを挟み込んでクランプするクランプ爪部を有する請求項1または請求項2に記載のワークの位置決め保持装置。
  4. 前記駆動手段は、前記ロッドを流体圧によって動作させる流体圧シリンダ装置、または前記ロッドを手動によって動作させる手動式シリンダ装置から構成されている、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のワークの位置決め保持装置。
  5. 前記変換手段は、前記クランプ手段の前記ワークに対する前進移動を前記クランプ手段のクランプ動作に変換するとともに、前記クランプ手段の前記ワークに対する後退移動を前記クランプ手段のアンクランプ動作に変換する、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のワークの位置決め保持装置。
  6. ロケート穴が形成されたワークを位置決めして保持したり、保持を解除したりするワークの位置決め保持方法であって、
    (A)前記ワークを位置決め保持するときには、
    前記ワークに対して接近する前進限位置と前記ワークから離間する後退限位置との2つの位置に移動自在なロッドを備える駆動手段によって、前記ワークに対して進退移動可能に設けられたロケート手段およびクランプ手段を前記ワークに対して前進移動し、
    前記駆動手段の前記ロッドが前記前進限位置に達する前に前記ロケート手段の前記前進移動を規制手段によって規制するまで、前記ロケート手段および前記クランプ手段を一体となって前記ワークに対して前進移動させることを許容して前記ロケート手段が前記ロケート穴に係合した係合位置を定め、
    前記規制手段によって前記ロケート手段の前記前進移動が規制されたことをトリガーとして、前記クランプ手段が進退移動することを許容して前記ロッドが前記前進限位置に達するまで、前記クランプ手段を前記ワークに対して前進移動させ、
    前記クランプ手段の前進移動を変換手段によって前記クランプ手段のクランプ動作に変換して、前記ワークをクランプし、
    (B)前記ワークの位置決め保持を解除するときには、
    前記クランプ手段の後退移動を前記変換手段によって前記クランプ手段のアンクランプ動作に変換して、前記ワークをアンクランプし、
    前記規制手段によって前記前進移動を規制していた前記ロケート手段および前記クランプ手段を一体として前記ワークに対して後退移動させることを許容して前記駆動手段の前記ロッドを前記後退限位置に達するまで移動して、前記ワークの位置決め保持を解除する、ワークの位置決め保持方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021134989A1 (zh) * 2019-12-29 2021-07-08 陕西航天动力高科技股份有限公司 隔膜泵柱塞缸体与隔膜腔体的定位工装及加工工艺

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