JP2010088700A - 乾燥機 - Google Patents

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正史 山本
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Abstract

【課題】被乾燥対象物を風合いよくふんわりと乾燥することが可能な乾燥機を提供する。
【解決手段】洗濯乾燥機1は、回転ドラム120と、回転ドラム120内に霧状の水を供給するミスト生成器200と、回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱するヒータ315と、回転ドラム120に収容された繊維構造体2の乾燥度を検知する水温サーミスタ331と排気サーミスタ321と、コントロール部500とを備える。コントロール部500は、ヒータ315が繊維構造体2を加熱して、水温サーミスタ331と排気サーミスタ321によって検知される繊維構造体2の乾燥度が100%に達した後、さらに所定の時間、ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を継続して加熱した後に、ミスト生成器200によって回転ドラム120内に霧状の水を供給する乾燥行程(ふんわり)を行なうように、ミスト生成器200とヒータ315とを制御する。
【選択図】図8

Description

この発明は、乾燥機に関する。
従来、水に濡れた洗濯物を乾燥機で乾燥させるときに、過乾燥を防ぐために、洗濯物に霧状の水(ミスト)を供給する乾燥機がある。このようにすることにより、過乾燥を抑制し、しわの固着を抑え、肌触りをよくすることにより、衣類の仕上がり状態を向上させている。また、衣類が乾燥状態でもまれることを防いで、静電気の発生を抑えている。
例えば、特開2003−326079号公報(特許文献1)には、乾燥行程の途中で、温風供給口近傍に設けられた噴霧手段によってミストを噴霧する洗濯乾燥機が記載されている。この洗濯乾燥機においては、衣類の過乾燥を防いで風合いを最適に保つために、特に、衣類の乾燥率が90%に達した時点から噴霧手段を動作させ、乾燥率が95%に達した時点で噴霧手段の動作を停止している。
また、例えば、特開2004−222764号公報(特許文献2)には、乾燥終了検知後の撹拌行程においてミストを洗濯兼脱水槽内に投入する洗濯乾燥機が記載されている。
特開2003−326079号公報 特開2004−222764号公報
しかしながら、特開2003−326079号公報(特許文献1)に記載されている乾燥機や特開2004−222764号公報(特許文献2)に記載されている洗濯乾燥機では、衣類のしわの固着を抑えたり、静電気の発生を抑えたりすることができるが、衣類をふんわりと、すなわち、衣類の弾性を保ち、肌触りや風合いを良好に乾燥させることができない。
そこで、この発明の目的は、被乾燥対象物を風合いよく、ふんわりと乾燥することが可能な乾燥機を提供することである。
この発明に従った乾燥機は、被乾燥対象物を収容する収容槽と、収容槽内に霧状の水を供給する霧状水供給部と、収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱する加熱部と、収容槽に収容された被乾燥対象物の乾燥度を検知する乾燥度検知部と、霧状水供給部と加熱部とを制御するための制御部とを備え、制御部は、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度が100%に達した後、さらに所定の時間、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を継続して加熱した後に、霧状水供給部によって収容槽内に霧状の水を供給する第1の乾燥行程を行なうように、霧状水供給部と加熱部とを制御する。
従来、被乾燥対象物にしわが固着することを防いだり、風合いよく乾燥させたりするために、被乾燥対象物が過乾燥状態になる前に、被乾燥対象物に霧状の水を供給している。しかしながら、被乾燥対象物が過乾燥状態になる前に、被乾燥対象物に霧状の水を供給しても、被乾燥対象物をふんわりと、すなわち、被乾燥対象物の弾性を保ち、肌触りや風合いを良好に乾燥させることはできなかった。
本願の発明者らは、被乾燥対象物を過乾燥状態にした後に、被乾燥対象物が収容されている収容槽内に霧状の水を供給することによって、被乾燥対象物をふんわりと、風合いよく乾燥させることができることを見出した。
このような知見に基づいて、この発明に従った乾燥機においては、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらに加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を継続して加熱した後に、霧状水供給部によって収容槽内に霧状の水を供給する第1の乾燥行程を行なう。
加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらに加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を継続して加熱することによって、被乾燥対象物は、乾燥度が100%を超える過乾燥状態になる。このようにして被乾燥対象物が過乾燥状態になった後に、霧状水供給部によって、収容槽内に霧状の水を供給する。
なお、乾燥度とは、収容槽外の環境温度・湿度と乾燥に関して平衡状態にある被乾燥対象物の初期質量を、乾燥行程終了後の乾被乾燥対象物の質量で割り、100を掛けた値(%)で表される。乾燥度は、例えば、洗濯物を温度20±2℃、相対湿度65±5℃の条件で昼夜放置し、質量が一定となったときの洗濯物の初期質量を、乾燥後の洗濯物の質量で割り、100を掛けた値(%)で示される。
このようにすることにより、被乾燥対象物を風合いよく、ふんわりと乾燥することが可能な乾燥機を提供することができる。
この発明に従った乾燥機においては、被乾燥対象物に応じて、第1の乾燥行程と、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度が100%未満の所定の値の乾燥度に達したときに加熱部による加熱を終了する第2の乾燥行程と、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度がほぼ100%に達したときに加熱部による加熱を終了する第3の乾燥行程とのいずれか1つの行程を行なうように、制御部が霧状水供給部と加熱部とを制御することが好ましい。
第1の乾燥行程を行うことによって、被乾燥対象物を、風合いよくふんわりと仕上げることができる。第2の乾燥行程を行うことによって、被乾燥対象物をしっとりと、適度に湿らせた状態に仕上げることができる。第3の乾燥行程を行うことによって、被乾燥対象物を、標準的な状態に仕上げることができる。
そこで、被乾燥対象物に応じて、第1の乾燥行程と第2の乾燥行程と第3の乾燥行程とのいずれか1つの行程を行なうように、制御部が霧状水供給部と加熱部とを制御することにより、被乾燥対象物に応じた乾燥を行うことができる。
この発明に従った乾燥機は、収容槽内に空気を供給する送風部を備え、加熱部は、送風部によって収容槽内に供給された空気を加熱することによって収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱するものであり、制御部は、第1の乾燥行程の後、加熱部による加熱を停止して、送風部が収容槽内に空気を供給する送風行程を行なうように加熱部と送風部とを制御し、送風行程における送風部による空気の供給速度は、第1の乾燥行程における送風部による空気の供給速度よりも小さいことが好ましい。
被乾燥対象物を収容槽から取り出しやすくするために、第1の乾燥行程の後、加熱部による加熱を停止して、送風行程を行うことによって、被乾燥対象物の温度を低下させる。送風行程における送風部による空気の供給速度は、第1の乾燥行程における送風部による空気の供給速度よりも小さくすることによって、被乾燥対象物をふんわりと、風合いのよい状態に保ったままで、温度を低下させることができる。
この発明に従った乾燥機においては、制御部は、第1の乾燥行程において、霧状水供給部が収容槽内に霧状の水を供給する間、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を継続して加熱するように加熱部を制御することが好ましい。
加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱することによって、被乾燥対象物の乾燥度が高くなる。第1の乾燥行程においては、被乾燥対象物の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらに加熱部が被乾燥対象物を加熱している。このようにして、被乾燥対象物を所定の乾燥度の過乾燥状態にする。このとき、霧状水供給部が霧状の水を供給する間、加熱部が被乾燥対象物を継続して加熱することによって、過乾燥状態の被乾燥対象物が収容されている収容槽内に霧状の水を供給しながら、被乾燥対象物の乾燥度を高めることができる。このようにすることにより、霧状水供給部による霧状の水の供給と加熱部による加熱とを別々に行う場合と比較して、被乾燥対象物の乾燥に必要な時間を短縮することができる。
この発明に従った乾燥機においては、制御部は、第1の乾燥行程において、霧状水供給部が収容槽内に霧状の水を供給する間、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物の加熱を停止するように加熱部を制御することが好ましい。
加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱することによって、被乾燥対象物の乾燥度が高くなる。第1の乾燥行程においては、被乾燥対象物の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらに加熱部が被乾燥対象物を加熱している。このようにして、被乾燥対象物を所定の乾燥度の過乾燥状態にした後、霧状水供給装置が収容槽内に霧状の水を供給する。そこで、霧状の水を供給する間、加熱部が収容槽に収容された被乾燥対象部物の加熱を停止することによって、被乾燥対象物の乾燥度を安定させることができる。
以上のように、この発明によれば、被乾燥対象物を風合いよく、ふんわりと乾燥することが可能な乾燥機を提供することができる。
以下、この発明のひとつの実施の形態を、洗濯機能付きの乾燥機、いわゆる、洗濯乾燥機の図面に基づいて説明する。なお、この実施の形態においては、乾燥機として洗濯乾燥機を用いて説明するが、本発明は、もちろん、洗濯機能のない乾燥機にも適用することが可能である。
図1は、この発明の実施の形態として、洗濯乾燥機の全体の外観を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1に示す洗濯乾燥機をII−II線から見た状態の断面図である。
図1と図2に示すように、洗濯乾燥機1は、外装101と、外装101の内部に取り付けられた水槽130と、水槽130の内部で軸部141を中心に回転可能に支持された繊維構造体2を収容するための回転ドラム120と、外装101の下部に配置される循環ポンプ460を備える。外装101と外装101の内部の全体は、ゴム足103によって床面上に支持されている。なお、繊維構造体2は被乾燥対象物の一例であり、回転ドラム120は収容槽の一例である。
繊維構造体2は、衣類、布類、ふきん、毛布など、繊維で構成されたものであればよい。また、被乾燥対象物は、洗濯乾燥機1で洗濯乾燥されるものであれば、繊維構造体2の他、繊維によって構成されていないものであってもよい。
外装101の前面には外扉111が取り付けられている。外扉111の内側には、内扉112が取り付けられている。外扉111および内扉112を開くことによって、外装101の前面側に設けられた投入口113を介して繊維構造体2を回転ドラム120に出し入れできる。内扉112および外扉111を閉じることによって投入口113を塞ぐことができる。水槽130の投入口113の周壁にはゴム等の弾性体からなるドアパッキン114がパッキンカバー115に嵌め込まれて固着されている。内扉112を閉じたときにドアパッキン114が内扉112の周縁に密着して水槽130が密閉される。
回転ドラム120は、回転軸線方向の中央に内周壁面を形成するドラム胴と、一方端に開口部を形成するドラム蓋と、他方端に内底壁面を形成するドラム底とから構成され、一般的にステンレス鋼板から作られている。回転ドラム120の周壁と底部には給水、排水および通気のための多数の小孔121が設けられている。ドラム蓋の外周縁部には回転時の振動防止のために流体バランサ123が固着されている。ドラム胴の内周壁面上には、バッフル122が配置されている。
軸部141は、後端にドラムモータ140が連結されており、回転ドラム120に回転駆動力を伝達する。ドラムモータ140は、洗濯乾燥機1内の下部に配置されているコントロール部500のインバータ回路により回転が制御される。
水槽130は上部から支持バネ104で、下部から支持ダンパー105で弾性的に支持されている。水槽130の底部には排水弁432が設けられ、排水弁432の開閉によって洗剤を含む水等が水槽130から内部排水ホース430と外部排水ホース431を通って排水される。
水槽130の背面側には、冷却ダクト330が接続されている。回転ドラム120内で繊維構造体2の乾燥を行うときには、回転ドラム120と水槽130内の空気は、冷却ダクト330を通って水槽130から排出され、後述するように、冷却(除湿)、加熱されて、水槽130内に戻される。
水槽130の上方には、操作回路106が配置されている。水槽130の下方には、コントロール部500が配置されている。操作回路106は、使用者が洗濯乾燥機1の操作をするために、外装101の外周面上に配置される操作パネル108を操作すると、操作パネル108から信号を受信して、水槽130の下方に配置されているコントロール部500に制御信号を送信する。コントロール部500は、ドラムモータ140、循環ポンプ460、排水弁432、給水弁、送風モータ等、洗濯乾燥機1の各部材に制御信号を送信して、各部材の動作を制御する。コントロール部500は制御部の一例である。
使用者は、操作パネル108を操作して、第1の乾燥行程として乾燥行程(ふんわり)と、第2の乾燥行程として乾燥行程(しっとり)と、第3の乾燥行程として乾燥行程(標準乾燥)のいずれを実行するかを選択することができる。
図3は、図1に示す洗濯乾燥機の外装の内部を正面から見た状態の正面図である。
図3に示すように、外装101は直方体形状であり、金属または合成樹脂により形成される。その内部に設けられる水槽130と回転ドラム120は、前面側が開口された有底筒状のカップの形状を呈しており、各々前面側(開口側)よりも後面側が下がるように配置される。
水槽130の下部には、排水ユニット470が設けられている。水槽130内には、洗濯水を排水するための排水口が設けられており、排水口は内部排水ホース430を介して排水ユニット470と連結される。排水ユニット470には、電磁的に開閉する排水弁432(図2)が設けられ、水槽130の水を外部排水ホース431に排水する。排水弁432は、後述する排水モータによって開閉される。また、排水ユニット470には、循環ポンプ460が設けられており、循環ポンプ460は、内部排水ホース430を介して排水ユニット470に流れ込む水を、循環ホース440を介して再び水槽130内に供給する。
また、水槽130の上部には、水槽130内に給水する給水ユニット410が設けられ、給水ユニット410と給水ダクト420とが連結され、水槽130内に水が供給される。
また、水槽130の上部には、霧状水供給部としてミスト生成器200が配置されている。ミスト生成器200は、ミスト給水ホース411を介して給水ユニット410と連結される。ミスト生成器200は、この実施の形態においては、超音波によって水を霧状にする。
回転ドラム120(図2)内には、洗濯乾燥機1の正面側から、後述する給気ダクト310内の空気が温風吹出口311を通って吹き出す。温風吹出口311は、洗濯乾燥機1の正面側から見て、回転ドラム120の右上に配置されている。一方、ミスト生成器200は、洗濯乾燥機1の正面側から見て、回転ドラム120の左上に配置されている。このように、温風吹出口311とミスト生成器200は、間隔をあけて、離隔して配置されている。
図2と図3とを用いて、洗濯乾燥機1内の水の流れを説明する。
水道から洗濯乾燥機1内に供給される水は、給水弁401を通って、給水ユニット410に供給される。このとき、水は、洗濯乾燥機1の洗濯乾燥の行程によって、洗剤ケースを通って給水ユニット410に供給されるか、洗剤ケースを通らずに給水ユニット410に供給されるかを制御される。洗剤ケースを通過した水には洗剤が含まれる。洗剤を含む水は、給水ユニット410から、給水ダクト420を通って、回転ドラム120内に供給される。
洗剤ケースを通過せず、洗剤を含まない水は、給水ユニット410から、給水ダクト420や、ミスト給水ホース411、冷却給水ホース(図示しない)に供給される。ミスト給水ホース411に供給された水は、ミスト生成器200が駆動しているときには、ミスト生成器200で霧状にされて回転ドラム120内に供給され、回転ドラム120の小孔121を通って水槽130内に流入する。冷却給水ホースに供給された水は、冷却ダクト330に流入する。給水ユニット410から給水ダクト420に供給された水は、水槽130内に供給される。
水槽130内の水は、循環ポンプ460が駆動されているときには、内部排水ホース430から循環ホース440を通って、回転ドラム120内に戻される。また、水槽130内の水は、排水弁432が開かれると内部排水ホース430から外部排水ホース431を通って洗濯乾燥機1の外部に排水される。
このように、洗濯乾燥機1内の水は、回転ドラム120と水槽130、内部排水ホース430、循環ホース440を通って洗濯乾燥機1内を循環する。このように洗濯乾燥機1の内部を循環する水を循環水と呼称する。ミスト生成器200は、給水ユニット410から供給される水と循環水を霧状にして回転ドラム120内に供給する。
図4は、図1に示す洗濯乾燥機の外装の内部を右方向から見た状態の図である。
図4に示すように、水槽130の背面側には、冷却ダクト330が上下方向に延びるように配置されている。冷却ダクト330の上端には、排気ダクト320が接続されている。排気ダクト320内には、空気を送出するための送風部として乾燥ファン312と、乾燥ファン312を回転させるための送風モータ313と、送風糸屑フィルタ314とが配置されている。排気ダクト320は、給気ダクト310に接続されている。給気ダクト310内には、給気ダクト310内の空気を加熱するための加熱部としてPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ315と、給気ダクト310内の空気に正イオンとしてH(HO)(mは任意の自然数)と負イオンO (HO)(nは任意の自然数)とを供給するためのイオン供給装置としてPCI(プラズマクラスターイオン)ユニット316とが配置されている。給気ダクト310には、温風を吹き出す温風吹出口311が、水槽130の内部に向けて開口されている。
冷却ダクト330の最下部には、水温サーミスタ331が配置されている。また、排気ダクト320内において、乾燥ファン312の乾燥気流の上流側には、排気サーミスタ321が配置されている。水温サーミスタ331と排気サーミスタ321は、コントロール部500(図2)に接続されており、水温サーミスタ331と排気サーミスタ321は、それぞれ、温度を検知して、検知した温度に関する情報を含む信号をコントロール部500に送信する。水温サーミスタ331と排気サーミスタ321は、乾燥度検知部の一例である。
図4を用いて、洗濯乾燥機1内の空気の流れを説明する。図中の二点鎖線の矢印は、空気の流れを示す。
水槽130内の空気は、送風モータ313が駆動されて乾燥ファン312が回転すると、水槽130の背面下部から、冷却ダクト330内に流入する。冷却ダクト330内には冷却給水ホース(図示しない)から供給された水により、冷却ダクト330内に流入した空気が冷却・除湿される。冷却ダクト330内の空気は、冷却ダクト330内を上方向に向かって流れて、排気ダクト320内に流入する。
排気ダクト320内では、空気は、送風糸屑フィルタ314を通って、糸屑などのごみが取り除かれる。送風糸屑フィルタ314を通過した空気は、給気ダクト310内に流入する。
給気ダクト310内では、空気には、PCIユニット316から正イオンと負イオンとが供給される。なお、洗濯乾燥機1は、空気にイオンを供給するためのPCIユニット316などのイオン供給装置を備えていなくてもよい。また、PCIユニット316を備えている場合にも、必要に応じて、PCIユニット316の駆動をすればよい。
次に、給気ダクト310内では、空気はヒータ315を通過して、加熱される。加熱された空気は、温風吹出口311から水槽130と回転ドラム120(図2)内に供給される。
回転ドラム120内では、加熱された空気による繊維構造体2(図2)の加熱により水分が蒸発して乾燥が進行する。繊維構造体2から蒸発した水分を含む空気は、回転ドラム120の小孔121(図2)を通って水槽130内に流れ出て、再び、水槽130の下部から冷却ダクト330内に流入する。
このように、洗濯乾燥機1の内部においては、空気は、回転ドラム120と水槽130、冷却ダクト330、排気ダクト320、給気ダクト310を循環する。回転ドラム120と水槽130、冷却ダクト330、排気ダクト320、給気ダクト310は、空気流通路の一例である。
図5は、本発明の洗濯乾燥機に係る制御関連の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、この実施の形態に係る洗濯乾燥機は、コントロール部500と、振動ユニット510と、排水モータ471と、給水弁401と、ミスト用給水弁413と、循環ポンプ460と、水温サーミスタ331と、排気サーミスタ321と、ヒータ315と、乾燥ファン312と、ドラムモータ140と、ミスト弁210と、操作パネル108と、警報器109とを備える。
コントロール部500は、CPU(Central Processing Unit)501と、振動ユニット制御部502と、タイマ503と、メモリ504とを含む。
CPU501は、洗濯乾燥機1内の各種の制御部位に対して必要な制御指示を出力する。
メモリ504は、CPU501の演算を実行するために必要な情報を格納するとともに、各周辺装置を制御するための制御指示をCPUから指示するために必要な制御プログラム等を格納する。
タイマ503は、CPU501からの指示に従って、必要な計時情報を出力する。
振動ユニット制御部502は、CPU501からの指示に従って、ミスト生成器200(図3)が有する超音波素子の超音波振動の周波数を調整する調整信号を振動ユニット510に出力する。
周辺装置として、ここでは、一例として洗濯乾燥機1内に設けられた、警報器109と、給水弁401と、ミスト用給水弁413と、循環ポンプ460と、水温サーミスタ331と、排気サーミスタ321と、ヒータ315と、乾燥ファン312と、ドラムモータ140と、振動ユニット510とが設けられ、各周辺装置がCPU501により制御される構成が示されている。
また、CPU501は、操作パネル108に設けられた各種操作ボタンの指示に従って所定の制御信号を各周辺装置に出力する。
CPU501は、各種周辺装置における異常を検知した場合には、操作パネル108にエラー表示するとともに、警報器109に対して警報音を出力するように指示する。
また、CPU501は、電磁的に開閉可能な給水弁401に対して所定のタイミングにおいて指示し、給水弁401を開くことにより給水ユニット410に対して水を供給する。そして、給水ユニット410から給水ダクト420を介して水槽130内に水等が供給される。
また、CPU501は、電磁的に開閉可能なミスト用給水弁413に対して所定のタイミングにおいて指示し、ミスト用給水弁413を開くことによりミスト生成器200に対して給水ユニット410から水等を供給する。そして、振動ユニット510に設けられた振動子519を駆動することによりミスト生成器200から霧状の水、すなわち、ミストが生成され、生成されたミストが回転ドラム120内に供給される。
なお、給水ユニット410には、洗剤ケースが設けられており、洗剤ケース内を水が通過することにより洗剤が溶解した水を、ミスト用給水弁413を介してミスト生成器200に対して供給することも可能である。その場合には、洗剤が溶解した洗剤水のミストが繊維構造体2に噴霧されるため繊維構造体2の全体に満遍なく洗剤水を供給することが可能である。また、ミスト生成器200と水槽130の間には、これらを仕切るミスト弁210が設けられている。ミスト弁210が開状態とされることにより、ミスト生成器200から発生するミストが水槽130へ供給される。ミスト弁210の開閉は、CPU501によって制御される。
また、CPU501は、排水ユニット470に設けられた循環ポンプ460を制御し、循環ポンプ460は循環ホース440を介して、水等を水槽130内に再び供給する。
また、CPU501は、水温サーミスタ331と接続され、冷却ダクト330内の最下部の温度を検知する。また、CPU501は、排気サーミスタ321と接続され、排気ダクト320内において、乾燥ファン312の上流側の温度を検知する。
CPU501は、水温サーミスタ331によって検知される温度Tと、排気サーミスタ321によって検知される温度Tとの温度差ΔT(温度差ΔT=T−T)の値から、回転ドラム120内に収容されている繊維構造体2の乾燥度を算出する。温度差ΔTと乾燥度との対応は、乾燥開始時の外気温と水温、被乾燥対象物としての繊維構造体2の量と質とに応じて定められる。ここで、回転ドラム120内に収容されている繊維構造体2の乾燥度が90%のときの温度差ΔTを温度差ΔT90、回転ドラム120内に収容されている繊維構造体2の乾燥度が100%のときの温度差ΔTを温度差ΔT100とする。例えば、外気温度が20℃、水温が20℃、回転ドラム120内に収容されている繊維構造体2が、JEMA布(工業会の試験布)4kgと試験用のバスタオル(1150×630×5mm)3枚の場合には、温度差ΔT=18.6℃(=温度差ΔT90)のときには、繊維構造体2の乾燥度は約90%であると推定される。また、同様の場合において、温度差ΔT=21.6℃(=温度差ΔT100)のときには、繊維構造体2の乾燥度は約100%であると推定される。
また、CPU501は、ヒータ315を制御し、その温度を調整する。また、CPU501は、乾燥ファン312を制御し、ヒータ315により熱せられた空気を乾燥ファン312の回転により給気ダクト310を介して水槽130内に供給する。また、CPU501は、ドラムモータ140を制御して、回転ドラム120を回転させる。また、CPU501は、振動ユニット制御部502を制御し、振動ユニット制御部502は、CPU501からの指示に従って、振動ユニット510を制御する。
振動ユニット510は、A/Dコンバータ511と、D/Aコンバータ512と、V/fコンバータ513と、振動子519と、検出回路520と、ドライバ514と、第1トランジスタ515と、第2トランジスタ516と、変圧トランス517と、コイル518とを含む。
振動子519は、第1トランジスタ515および第2トランジスタ516が生成する電力の供給を受けて超音波振動(周波数が20000Hz以上となる振動のこと)する素子である。本実施の形態に係る振動子519は圧電セラミック振動子としている。振動子519は、ミスト生成器200(図3)の超音波ホーン(図示しない)に接続されて、超音波ホーンを振動させる。超音波ホーンが振動することによって、水が霧状にされる。
検出回路520は、検出トランス521と、変換回路522とを含む。検出トランス521は、振動子519に流れる電流(ホーン電流とも称する)値を検出する素子である。変換回路522は、検出トランス521がホーン電流として検出した振動子519に流れる電流値を増幅する。
A/Dコンバータ511は、検出回路520が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、その結果を振動ユニット制御部502に出力する。
D/Aコンバータ512は、振動ユニット制御部502からの周波数設定指示であるデジタル信号をアナログ信号に変換し、V/fコンバータ513に出力する。
V/fコンバータ513は、D/Aコンバータ512によりアナログ信号に変換された電圧信号を周波数信号に変換する。
ドライバ514は、V/fコンバータ513からの周波数信号に基づいてPWM信号を第1トランジスタ515および第2トランジスタ516に出力する。
第1トランジスタ515および第2トランジスタ516は、ドライバ514が出力したPWM信号を増幅する素子(本実施の形態の場合MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)とする)である。
変圧トランス517は、第1トランジスタ515および第2トランジスタ516が増幅したPWM信号の電圧を変圧する素子である。コイル518は、振動子519とコイル518とからなる回路の共振周波数を振動子519の共振周波数に比べ小さくする素子である。
本実施の形態において、振動ユニットの電源電圧(+V)、変圧トランス517の昇圧比、コイル518のインダクタンスは、振動子519が良好に動作するように設計の際、予め実験を行って決定する。なお、本例においては、一例として振動ユニット510はミスト生成器200内に設けられているものとするが、特に振動ユニット510を構成する部品の一部あるいは全部について、ミスト生成器200内に設ける必要は無く、その外側近傍に設けることも可能であるし、別の箇所に配置することも可能であるし、その配置については、特に限定されない。
以上のように構成された洗濯乾燥機1を用いて行なわれる洗い行程、すすぎ行程、脱水行程および乾燥行程について、図1〜図5を用いて、以下、行程順に説明する。
まず、使用者は、外扉111および内扉112を開き、投入口113から繊維構造体2を投入した後、内扉112および外扉111を閉じる。使用者は、洗剤ケースに洗剤、および、必要であれば、仕上剤ケース(図示しない)に仕上剤を入れる。仕上剤は、洗い行程またはすすぎ行程の途中で入れてもよい。
次に、使用者が操作パネル108を操作すると、コントロール部500はその条件に従って洗濯乾燥機1の各部材を制御して、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程、乾燥行程を連続または単独で実施する。ここでは、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程、乾燥行程のすべての行程を行なう場合について説明する。
次に、使用者が操作パネル108のスタートボタンを押すと、外扉111および内扉112がロックされ、排水弁432が閉じられる。そして、給水弁401が開かれて、水道水が給水ユニット410および洗剤ケースを経て給水ダクト420から水槽130内に供給される。このようにして洗い行程が開始される。
水位センサ(図示しない)によって水槽130内の水位が所定値になったことが検知されると、給水弁401が閉じられた後、循環ポンプ460が駆動される。そして、回転ドラム120がドラムモータ140にて洗い行程用の回転チャートに従って回転され、ミスト生成器200が駆動される。
なお、水槽130内の水位が所定値になるまでの間、循環水ではなく水道水をミスト生成器200に供給して霧状の水を発生させてもよい。また、回転ドラム120の回転チャートは、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程、乾燥行程の行程別に、あるいは、繊維構造体2の種類や洗濯乾燥のコースに応じて、回転速度、回転周期、反転周期等が異なる複数の回転チャートが予め設定されている。回転チャートは、使用者によって選択され、または自動的に選択されるようにプログラムされている。
水槽130内に供給された水は、循環ポンプ460によって、内部排水ホース430と循環ホース440を通って、回転ドラム120内に供給される。循環ホース440を通って回転ドラム120内に供給される水の一部は、ミスト生成器200を通って回転ドラム120に供給される。
ミスト生成器200では、洗剤を含む水が霧状にされて回転ドラム120内に供給される。洗剤を含む水が超音波によって霧状にされることによって、洗剤が水によく溶かされ、洗剤を含む水が繊維構造体2によく浸透する。
回転ドラム120内に供給された水は、小孔121を通って水槽130内に流出し、再び循環ポンプ460によって循環させられる。
循環ポンプ460は、所定の時間、駆動されて、霧状の水が供給される。所定の時間が経過すると、循環ポンプ460とミスト生成器200の駆動を停止する。
ドラムモータ140が正逆回転すると、回転ドラム120も同様に正逆回転する。回転ドラム120が回転すると、回転ドラム120の内周壁面に固定して設けられたバッフル122が繊維構造体2を持ち上げ、下方に落下させる動作が繰り返される。このようにして、洗い行程は、いわゆるたたき洗い効果を利用して行なわれる。
洗い行程では、途中、水位を検知して、水位が設定水位よりも低くなれば、補給水を行なってもよい。また、補給水を行なったときに、循環ポンプ460を駆動させて、ミスト生成器200から霧状の水を回転ドラム120内に供給してもよい。洗い行程においては、霧状の水は、例えば、合計で5分間、回転ドラム120内に供給される。
洗い行程が終了すると、排水弁432が開放されて、外部排水ホース431より水が外装101の外へ排水される。排水が終了すると、回転ドラム120は中間脱水行程用の回転チャートで高速回転される中間脱水行程が行なわれる。中間脱水行程では回転ドラム120の高速回転による遠心力によって、繊維構造体2に含まれた水が回転ドラム120の周壁に設けられた小孔121を通じて水槽130の内壁面へ吐出される。水は水槽130の内壁面を伝って下方に流下し、排水弁432を介して外部排水ホース431より外装101の外へ排水される。
中間脱水行程が終了すると、プログラムはすすぎ行程に移行する。排水弁432が閉じられた後、給水弁401が開放されて、水道水が給水ユニット410を経て水槽130に供給される。図示しない水位センサによって水槽130内の水位が所定の値になったことが検知されると、給水弁401が閉じられる。
給水弁401が閉じられた後、循環ポンプ460を所定時間駆動させ、回転ドラム120がドラムモータ140によってすすぎ行程用の回転チャートに従って回転される。このときミスト生成器200も所定時間、駆動してもよい。
循環ポンプ460とミスト生成器200が駆動されると、水槽130内の水が循環水路を循環し、ミスト給水ホース411を通ってミスト生成器200に供給される。ミスト生成器200では、循環水が霧状にされて、回転ドラム120内に供給される。すすぎ行程が終了すると、排水弁432が開放されて、外部排水ホース431より水が外装101の外へ排水される。排水が終了すると、中間脱水行程へと移行する。
なお、すすぎ行程においても、循環水を霧状にするのではなく、水道水を給水ユニット410からミスト生成器200に供給して霧状の水を発生させてもよい。
中間脱水行程およびすすぎ行程は複数回繰り返された後、最終のすすぎ行程へと移行する。最終のすすぎ行程では給水弁401が開放されて、洗剤ケースに入れられた柔軟仕上剤が、給水ダクト420から柔軟仕上剤を含んだ水として水槽130に供給される。
最終のすすぎ行程が終了すると、排水弁432が開放されてすすぎ液が外装101の外に外部排水ホース431より排水される。排水が終了すると、回転ドラム120が最終脱水行程用の回転チャートに従って高速回転されて最終脱水行程が行なわれる。最終脱水行程では、中間脱水行程と同様に、回転ドラム120の高速回転による遠心力によって繊維構造体2に含まれたすすぎ液が回転ドラム120の周壁に設けられた小孔121を通じて水槽130の内壁面に吐出されて外装101の外へ排水される。
最終脱水行程が終了すると、乾燥行程に移行する。乾燥行程においては、回転ドラム120を回転させるとともに、ヒータ315と送風モータ313とを駆動させる。なお、洗濯、乾燥行程を連続して実施する場合、最終脱水行程よりヒータ315を駆動してもよい。このようにすることにより、回転ドラム120内の温度が上がり、よりよく脱水され、乾燥を効率よく実施することが可能となる。
ヒータ315と送風モータ313とを駆動させることによって、ヒータ315で加熱された空気は、図4に二点鎖線の矢印で示すように流れて、温風吹出口311から水槽130と回転ドラム120内に吹き込む。加熱空気は、回転ドラム120内の繊維構造体2を加熱した後、小孔121を通って、水槽130へと流出し、水槽130の下部から冷却ダクト330に排気される。冷却ダクト330に排気された気体は、回転ドラム120内の繊維構造体2に含まれていた水分によって、湿度が高くなっている。湿気を含んだ空気は、冷却ダクト330で冷却されて、除湿される。気体から取り除かれた水分は、冷却ダクト330の下方から水槽130内に戻り、内部排水ホース430と排水弁432と外部排水ホース431を通って外装101から排水される。
冷却ダクト330で除湿された空気は、排気ダクト320を通って、給気ダクト310に戻る。給気ダクト310では、ヒータ315で加熱される。このサイクルを繰り返すことによって乾燥行程が行なわれる。
次に、以上のように構成された洗濯乾燥機1におけるミスト発生処理の行程について説明する。乾燥行程において、ミストを回転ドラム120内に供給する行程をドライミスト行程とする。
図6は、ミスト生成器の制御内容を示すタイミングチャートである。
図6において、「ミスト用給水弁」は、ミスト用給水弁413の開閉状態を示す。なお、第1の乾燥行程においてミストを回転ドラム120内に供給する場合には、洗剤ケース内を通過することなく給水ダクト420に供給された水がミスト用給水弁413を介してミスト生成器200に供給される。
また、図6において、「超音波」は、ミスト生成器200において振動子519が超音波を発振する状態にあるか否かを示す。
また、図6において、「ミスト弁」は、ミスト弁210の開閉状態を示す。
また、図6において、Tdmは、ミスト生成器200による回転ドラム120内へのミストの供給が実行される時間を示す。
ドライミスト行程では、ミスト用給水弁413は、継続的にON状態とされている。
また、ドライミスト行程では、振動子519への高周波電力の供給が、Ts_OFF(たとえば、9秒)OFF状態とされた後Ts_ON(たとえば、11秒)ON状態とされるような制御が繰り返される。
また、ドライミスト行程では、ミスト弁210は、上述のTs_OFFだけOFF状態とされ、さらに、Tdelay(たとえば、1秒)だけOFF状態とされた後、Tv_ON(たとえば、11秒)だけON状態にされた後OFF状態とされる制御が繰り返される。
ドライミストを発生させる場合には、振動子519に対する制御とミスト弁210に対する制御は同期される。
本実施の形態では、ミスト生成器200にミストを供給させる単位時間当たりの時間の長さを変更することにより、供給されるミストの量が調整されている。なお、ミスト生成器200にミストを供給させる時間とは、ミスト生成器200において振動子519が超音波を発振する状態とされ、かつ、ミスト弁210が開状態とされる状態にある時間である。また、ここで言う「単位時間当たりの時間の長さ」とは、ミスト発生期間中の、単位時間当たりの時間の長さをいう。
なお、洗濯乾燥機1において、ミスト生成器200が、ミスト発生量を異ならせるために、大きさまたは数量の異なる複数の組の振動子を備え、超音波電力によって振動させる振動子の組を変更することによって、単位時間当たりに供給されるミストの量が変更されてもよい。
次に、ドライミスト行程における振動ユニットの制御内容について説明する。
図7は、ドライミスト行程における、振動ユニットの制御内容を示すフローチャートである。
図7に示すように、まずステップS101では、ミスト生成器200(図3)内の超音波ホーンへの給水が行なわれる。具体的には、CPU501は、ミスト用給水弁413を開いてミスト給水ホース411から超音波ホーンの先端部に給水する。
そして、ステップS102では、CPU501は、超音波ホーンへの給水が完了したかどうかを判断する。なお、この判断は、たとえば、ミスト用給水弁413を開状態としてから所定の時間(ミスト給水ホース411を介して超音波ホーンの先端部に給水が完了するまでの予め設定された時間)が経過したか否かに基づいてなされる。
超音波ホーンへの給水が完了したと判断すると、CPU501は、ステップS103へ処理を進める。
ステップS103では、CPU501は、ドライバ514が出力するPWM信号の周波数を洗濯乾燥機1において予め定められている高周波側の上限値に設定して、ステップS104へ処理を進める。
ステップS104では、CPU501は、ステップS103で設定した高周波側の上限値の振動周波数で振動するように振動ユニット510を制御して、ステップS105へ処理を進める。
ステップS105では、CPU501は、現在振動ユニット510の振動周波数での制御の継続時間が10msecを経過したか否かを判断し、経過したと判断するとステップS106へ処理を進める。
ステップS106では、CPU501は、その時点でのホーン電流Idを検知して、S107へ処理を進める。
ステップS107では、CPU501は、ステップS106で検知したホーン電流Idが350mA以上であるか否かを判断し、そうであると判断するとステップS109へ処理を進め、Idが350mA未満であると判断するとステップS108へ処理を進める。
ステップS108では、CPU501は、振動ユニット510に対する制御周波数を35Hz低減させるように更新して、ステップS105へ処理を戻す。
ステップS105〜ステップS108の処理により、振動ユニット510に対する制御周波数が、10msecごとに35Hzずつ低減されることになる。これにより、振動ユニット510に対する制御周波数が、共振周波数と反共振周波数との間に設定されている高周波側の上限値から、徐々に、ターゲットの周波数へと近づけられていくことになる。
そして、ホーン電流Idが350mAに達したと判断すると、CPU501は、ステップS109で、振動ユニット510に対する制御周波数を500Hz増加させて、ステップS110へ処理を進める。
ステップS110では、CPU501は、振動ユニット510に対する制御周波数が、高周波側の上限値に達したか否かを判断し、まだ達していないと判断するとステップS111へ処理を進め、達していると判断するとステップS112へ処理を進める。
ステップS111では、CPU501は、50msec経過するのを待って、ステップS109へ処理を戻す。
以上、ステップS109〜ステップS111の処理により、振動ユニット510の制御周波数が、ホーン電流Idが350mAとなるような値とされた後、50msecごとに500Hzずつ増加されるよう制御される。
そして、振動ユニット510に対する制御周波数が高周波側の上限値に達したと判断されると(ステップS110でYES)、CPU501は、ステップS112で100msec経過するのを待って、ステップS101へ処理を戻す。
以上説明したドライミスト行程では、振動ユニット510に対する制御周波数は、高周波側の上限値から35Hzずつ低減され、そして、ホーン電流Idが350mAとなると、高周波側の上限値に向けて50msecごとに500Hzずつ上昇され、そして、制御周波数が高周波側の上限値に達すると、100msec待機された後、また、ステップS101〜ステップS108において、徐々に制御周波数が高周波側の上限値から低周波数側へと35Hzずつ低減される。つまり、ドライミスト行程では、ホーン電流が予め定められた第1の電流値(本実施の形態では、350mA)となったことを条件として、制御周波数が上げられる。これにより、ミスト生成器200は、ホーン電流が第1の電流値となることにより振動子519の高周波振動によりミストを供給し始めた状態となったことを条件として、制御周波数を上げられて、実質的に振動子519への電力の供給を停止されるような状態へと制御される。これにより、振動子519ごとにミストを発生させるための最適な周波数を決定する行程を設けることなく、ミスト生成器200に、ある程度一定の量のミストを供給させる制御が可能となる。したがって、ドライミスト行程を長期化させることなく、ミスト生成器200に、適切な量のミストを供給させることができる。
なお、ホーン電流が第1の電流値となったこと後、制御周波数を上昇させる代わりに、所定時間(たとえば、100msec等)、振動ユニット510への電力の供給を停止するように制御されても良い。
また、本実施の形態では、ホーン電流が第1の電流値となったことを条件として、すぐに、制御周波数を上昇させるように制御がなされていたが、第1の電流値となった後、予め定められた一定時間(たとえば、100msec等)だけその状態で制御周波数が維持された後、制御周波数を上昇させるように制御がなされても良い。
次に、乾燥行程におけるヒータ制御について説明する。
上記したように、CPU501が、ヒータ315の駆動を制御し、そして、乾燥ファン312を制御する。これにより、ヒータ315により熱せられた空気が、乾燥ファン312の回転により給気ダクト310を介して水槽130内に供給する。これにより、洗濯乾燥機1では、水槽130内の繊維構造体2を乾燥する乾燥行程が実行される。
また、乾燥行程では、振動子519に対して適切な振動制御が実行されることにより、水槽130内において、ミストを供給しつつ繊維構造体2を乾燥させることができる。これにより、乾燥後の繊維構造体2にやわらかさを与えることができる。
図8は、第1の乾燥行程として乾燥行程(ふんわり)における制御処理を順に示すフローチャートである。各行程において、所定の判断を行う主体はコントロール部500(図5)である。
図8に示すように、ステップS201では、乾燥ファン312とヒータ315が駆動され、乾燥A行程が行われる。乾燥ファン312は、約4500rpmの回転数で回転される。ステップS202では、続けて乾燥ファン312とヒータ315が駆動され、乾燥B行程が行われる。
ステップS203では、コントロール部500は、乾燥B行程において、繊維構造体2の乾燥度が90%に達したかどうかを判断する。繊維構造体2の乾燥度が90%に達したかどうかは、水温サーミスタ331によって検知される温度Tと排気サーミスタ321によって検知される温度Tとの温度差ΔT(温度差ΔT=T−T)が、あらかじめ定められた温度差ΔT90に達したかどうかによって判断される。乾燥度が90%に達していない場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT90に達していない場合には、ステップS203に戻る。乾燥度が90%に達した場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT90に達した場合には、ステップS204に進む。
ステップS204では、コントロール部500は、乾燥B行程において、繊維構造体2の乾燥度が100%に達したかどうかを判断する。繊維構造体2の乾燥度が100%に達したかどうかは、水温サーミスタ331によって検知される温度Tと排気サーミスタ321によって検知される温度Tとの温度差ΔTが、あらかじめさだめられた温度差ΔT100に達したかどうかによって判断される。乾燥度が100%に達していない場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT100に達していない場合には、ステップS204に戻る。乾燥度が100%に達した場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT100に達した場合には、ステップS205に進む。
ステップS205では、乾燥ファン312とヒータ315が引き続き駆動されて、乾燥C行程が行われる。
ステップS206では、コントロール部500は、乾燥C行程が開始されてから、所定の時間が経過したかどうかを判断する。乾燥C行程が開始されてから、所定の時間が経過していなければ、ステップS205に戻る。乾燥C行程が開始されてから、所定の時間が経過していれば、ステップS207に進む。この実施の形態においては、乾燥C行程は、10分間行われるものとする。この実施の形態においては、乾燥C行程を10分間行うことによって、回転ドラム120内に収容されている繊維構造体2の乾燥度は約104%になるものと推定される。
ステップS207では、ドライミスト行程を行う。コントロール部500は、乾燥ファン312を引き続き駆動させる一方、ヒータ315の駆動を停止するように制御する。また、ミスト生成器200を駆動させて、ミストを回転ドラム120内に供給する。
ステップS208では、送風行程を行う。コントロール部500は、ミスト生成器200の駆動を停止させる。また、乾燥ファン312の回転数を、約4500rpmから約3000rpmに下げるように制御する。
所定の時間、送風行程が行われ、乾燥行程(ふんわり)の全行程が終了する。
図9は、図8に示す乾燥行程(ふんわり)における制御のタイミングチャートの一例を示す図である。
図8と図9に示すように、第1の乾燥行程としての乾燥行程(ふんわり)においては、「ほぐし」「乾燥A」「乾燥B」「乾燥C」「ドライミスト」が行なわれ、送風行程として「送風」の行程が順に実行される。
図9において、「モータ」と記載されているのは、ドラムモータ140の動作を示している。OFF状態のときは、ドラムモータ140が駆動されていない状態である。また、「L_ON」は、ドラムモータ140が回転ドラム120を左回転させるために駆動されている状態を示し、「R_ON」は、ドラムモータ140が回転ドラム120を右回転させるために駆動されている状態を示している。
また、図9において「排水M」と記載されているのは、排水モータ471の動作を示している。ON状態のときに、水槽130の水を外部排水ホース431に排水する排水弁が開状態とされ、OFF状態のときに、当該排水弁が閉状態とされる。
また、図9において「ヒータ」と記載されているのは、ヒータ315への通電がON状態かOFF状態かを示している。
また、図9において「ミスト」と記載されているのは、ミスト生成器200によるミストの発生状態が示されている。
また、図9において「ファン」と記載されているのは、乾燥ファン312の駆動がON状態であるかOFF状態かを示している。
また、図9において「ミスト用給水弁」と記載されているのは、ミスト用給水弁413が開状態(ON)であるか閉状態(OFF状態)であるかを示している。
なお、表1に、乾燥行程における各行程のおおよその所要時間の一例を示す。なお、これらの時間は単に一例であって、各行程の時間の長さはこれに限定されるものではない。また、図9または表1に記載された行程を構成する行程の内容についても、一例であって、これらに限定されるものではない。
乾燥行程では、ドラムモータ140は、全行程において、まず5秒間回転を停止され、次に10秒間L_ON状態とされ、次に5秒間回転を停止され、10秒間R_ON状態とされた後、OFF状態とされる。
排水モータ471および乾燥ファン312は、全行程において継続してON状態とされる。
ヒータ315は、ほぐし行程から乾燥C行程までON状態とされた後、送風行程ではOFF状態とされる。
ミスト生成器200は、ドライミスト行程でのみ、ON状態とされる。なお、ミスト用給水弁413は、「乾燥A」から「送風」の行程まで、ON状態とされる。
以上のように、洗濯乾燥機1は、繊維構造体2を収容する回転ドラム120と、回転ドラム120内に霧状の水を供給するミスト生成器200と、回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱するヒータ315と、回転ドラム120に収容された繊維構造体2の乾燥度を検知する水温サーミスタ331と排気サーミスタ321と、ミスト生成器200とヒータ315とを制御するためのコントロール部500とを備え、コントロール部500は、ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱して、水温サーミスタ331と排気サーミスタ321によって検知される繊維構造体2の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらにヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を継続して加熱した後に、ミスト生成器200によって回転ドラム120内に霧状の水を供給する乾燥行程(ふんわり)を行なうように、ミスト生成器200とヒータ315とを制御する。
ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱して、水温サーミスタ331と排気サーミスタ321によって検知される繊維構造体2の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらにヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を継続して加熱することによって、繊維構造体2は、乾燥度が100%を超える過乾燥状態になる。このようにして繊維構造体2が過乾燥状態になった後に、ミスト生成器200によって、回転ドラム120内に霧状の水を供給する。
このようにすることにより、繊維構造体2を風合いよく、ふんわりと乾燥することが可能な洗濯乾燥機1を提供することができる。
また、洗濯乾燥機1においては、コントロール部500は、第1の乾燥行程において、ミスト生成器200が回転ドラム120内に霧状の水を供給する間、ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を継続して加熱するようにヒータ315を制御することが好ましい。
ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱することによって、繊維構造体2の乾燥度が高くなる。第1の乾燥行程においては、繊維構造体2の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらにヒータ315が繊維構造体2を加熱している。このようにして、繊維構造体2を所定の乾燥度の過乾燥状態にする。このとき、ミスト生成器200が霧状の水を供給する間、ヒータ315が繊維構造体2を継続して加熱することによって、過乾燥状態の繊維構造体2が収容されている回転ドラム120内に霧状の水を供給しながら、繊維構造体2の乾燥度を高めることができる。このようにすることにより、ミスト生成器200による霧状の水の供給とヒータ315による加熱とを別々に行う場合と比較して、繊維構造体2の乾燥に必要な時間を短縮することができる。
図10は、第1の乾燥行程における制御のタイミングチャートの別の例を示す図である。
図10に示すタイミングチャートが図6に示すタイミングチャートと異なる点としては、図10に示すタイミングチャートにおいては、ドライミスト行程においてもヒータ315をONにしている。図10に示すタイミングチャートのその他の点は、図6に示すタイミングチャートと同様である。
このように、洗濯乾燥機1においては、コントロール部500は、第1の乾燥行程において、ミスト生成器200が回転ドラム120内に霧状の水を供給する間、ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2の加熱を停止するようにヒータ315を制御することが好ましい。
ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱することによって、繊維構造体2の乾燥度が高くなる。第1の乾燥行程においては、繊維構造体2の乾燥度が100%に達した後、所定の時間、さらにヒータ315が繊維構造体2を加熱している。このようにして、繊維構造体2を所定の乾燥度の過乾燥状態にした後、霧状水供給装置が回転ドラム120内に霧状の水を供給する。そこで、霧状の水を供給する間、ヒータ315が回転ドラム120に収容された被乾燥対象部物の加熱を停止することによって、繊維構造体2の乾燥度を安定させることができる。
図8から図10に示すように、第1の乾燥行程の全体を通して、乾燥ファン312が駆動されている。乾燥ファン312は、乾燥行程の最初から、ドライミスト行程が終了するまでの間は、約4500rpmの回転数で回転されるように駆動される。一方、乾燥ファン312は、ドライミスト行程終了後の送風行程においては、約3000rpmの回転数で回転されるように駆動される。
このように、洗濯乾燥機1は、回転ドラム120内に空気を供給する乾燥ファン312を備え、ヒータ315は、乾燥ファン312によって回転ドラム120内に供給された空気を加熱することによって回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱するものであり、コントロール部500は、乾燥行程(ふんわり)の後、ヒータ315による加熱を停止して、乾燥ファン312が回転ドラム120内に空気を供給する送風行程を行なうようにヒータ315と乾燥ファン312とを制御し、送風行程における乾燥ファン312による空気の供給速度は、乾燥行程(ふんわり)における乾燥ファン312による空気の供給速度よりも小さいことが好ましい。
繊維構造体2を回転ドラム120から取り出しやすくするために、乾燥行程(ふんわり)の後、ヒータ315による加熱を停止して、送風行程を行うことによって、繊維構造体2の温度を低下させる。送風行程における乾燥ファン312による空気の供給速度は、乾燥行程(ふんわり)における乾燥ファン312による空気の供給速度よりも小さくすることによって、繊維構造体2をふんわりと、風合いのよい状態に保ったままで、温度を低下させることができる。
図11は、第2の乾燥行程としての乾燥行程(しっとり)における制御処理を順に示すフローチャートである。各行程において、所定の判断を行う主体はコントロール部500(図5)である。
図11に示すように、ステップS301では、乾燥行程(ふんわり)と同様に、乾燥ファン312とヒータ315が駆動されて、乾燥A行程が行われる。ステップS302では、引き続き乾燥ファン312とヒータ315が駆動されて、乾燥B行程が行われる。
ステップS303では、コントロール部500は、乾燥B行程において、繊維構造体2の乾燥度が90%に達したかどうかを判断する。繊維構造体2の乾燥度が90%に達したかどうかは、水温サーミスタ331によって検知される温度Tと排気サーミスタ321によって検知される温度Tとの温度差ΔT(温度差ΔT=T−T)が、あらかじめ定められた温度差ΔT90に達したかどうかによって判断される。乾燥度が90%に達していない場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT90に達していない場合には、ステップS303に戻る。乾燥度が90%に達した場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT90に達した場合には、ステップS304に進む。
ステップS304では、送風行程を行う。コントロール部500は、ミスト生成器200の駆動を停止させる。
所定の時間、送風行程が行われ、乾燥行程(しっとり)の全行程が終了する。
図12は、第3の乾燥行程としての乾燥行程(標準乾燥)における制御処理を順に示すフローチャートである。各行程において、所定の判断を行う主体はコントロール部500(図5)である。
図12に示すように、ステップS401では、乾燥ファン312とヒータ315が駆動され、乾燥A行程が行われる。ステップS402では、続けて乾燥ファン312とヒータ315が駆動され、乾燥B行程が行われる。
ステップS403では、コントロール部500は、乾燥B行程において、繊維構造体2の乾燥度が90%に達したかどうかを判断する。繊維構造体2の乾燥度が90%に達したかどうかは、水温サーミスタ331によって検知される温度Tと排気サーミスタ321によって検知される温度Tとの温度差ΔT(温度差ΔT=T−T)が、あらかじめ定められた温度差ΔT90に達したかどうかによって判断される。乾燥度が90%に達していない場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT90に達していない場合には、ステップS403に戻る。乾燥度が90%に達した場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT90に達した場合には、ステップS404に進む。
ステップS404では、コントロール部500は、コントロール部500は、乾燥B行程において、繊維構造体2の乾燥度が100%に達したかどうかを判断する。繊維構造体2の乾燥度が100%に達したかどうかは、水温サーミスタ331によって検知される温度Tと排気サーミスタ321によって検知される温度Tとの温度差ΔTが、あらかじめ定められた温度差ΔT100に達したかどうかによって判断される。乾燥度が100%に達していない場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT100に達していない場合には、ステップS404に戻る。乾燥度が100%に達した場合、すなわち、温度差ΔTが温度差ΔT100に達した場合には、ステップS405に進む。
ステップS405では、送風行程を行う。コントロール部500は、ミスト生成器200の駆動を停止させる。
所定の時間、送風行程が行われ、乾燥行程(標準乾燥)の全行程が終了する。
以上のように、洗濯乾燥機1においては、繊維構造体2に応じて、乾燥行程(ふんわり)と、ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱して、水温サーミスタ331と排気サーミスタ321によって検知される繊維構造体2の乾燥度が100%未満の所定の値の乾燥度に達したときにヒータ315による加熱を終了する乾燥行程(しっとり)と、ヒータ315が回転ドラム120に収容された繊維構造体2を加熱して、水温サーミスタ331と排気サーミスタ321によって検知される繊維構造体2の乾燥度がほぼ100%に達したときにヒータ315による加熱を終了する乾燥行程(標準乾燥)とのいずれか1つの行程を行なうように、コントロール部500がミスト生成器200とヒータ315とを制御する。
乾燥行程(ふんわり)を行うことによって、繊維構造体2を、風合いよくふんわりと仕上げることができる。乾燥行程(しっとり)を行うことによって、繊維構造体2をしっとりと、適度に湿らせた状態に仕上げることができる。乾燥行程(標準乾燥)を行うことによって、繊維構造体2を、標準的な状態に仕上げることができる。
そこで、繊維構造体2に応じて、乾燥行程(ふんわり)と乾燥行程(しっとり)と乾燥行程(標準乾燥)とのいずれか1つの行程を行なうように、コントロール部500がミスト生成器200とヒータ315とを制御することにより、繊維構造体2に応じた乾燥を行うことができる。
本願の発明の効果のひとつとして、被乾燥対象物をふんわりと、風合いよく乾燥させることを以下のようにして確認した。
被乾燥対象物として、評価用バスタオルについて第1の乾燥行程または第3の乾燥行程を行い、反発長を測定した。
評価用バスタオルは、縦1150×横630×パイル高さ5mmの大きさであった。バスタオルの長辺方向、すなわち、バスタオルの縦方向に半分に折りたたみ、さらに、同じ方向に半分に折りたたんだ。次に、バスタオルの横方向の長さが3分の1になるように折りたたんだ。このように折りたたまれたバスタオルを3枚、重ねて、被乾燥対象物とした。
上述のように折りたたまれ、3枚重ねられた試験用バスタオルを第1の乾燥行程または第3の乾燥行程で乾燥させた。第1の乾燥行程で乾燥された試験用バスタオルの全体の乾燥度は104.7%であり、第3の乾燥行程で乾燥された試験用バスタオルの全体の乾燥度は103.4%であった。
図13は、第1の乾燥行程で乾燥された試験用バスタオル(A)と第3の乾燥行程で乾燥された試験用バスタオル(B)を写真にして示す図である。
図13に示すように、第1の乾燥行程によって乾燥された試験用バスタオルは、第3の乾燥行程によって乾燥された試験用バスタオルと比較して、全体の高さが大きく、ふんわりと積み重ねられていた。第1の乾燥行程によって乾燥された試験用バスタオルは、過乾燥状態よりもやや保湿された状態になっており、標準的な乾燥状態よりもやわらかく感じられた。一方、第3の乾燥行程によって乾燥された試験用バスタオルは、全体的にやや乾燥気味で、パイルが束になっており、ごわごわとしているように感じられた。
また、上述のように折りたたまれ、3枚重ねられた試験用バスタオルを第1の乾燥行程または第3の乾燥行程で乾燥させた試験用バスタオルの反発長を測定した。
反発長を測定するために、定盤の上に、上述のように折りたたまれ、3枚重ねられた試験用バスタオルを載せ、一番上のバスタオルの上に平滑な板を載せ、板の上に1kgの分銅を載せた。分銅を載せたときの定盤上の板の高さを測定し、次に、分銅を外して、分銅を外したときの定盤上の板の高さを測定した。分銅を外したときの板の高さから分銅を載せたときの板の高さを引いた値を反発長とした。
試験用バスタオルを第1の乾燥行程で乾燥させた場合、反発長は8.25mmであった。一方、同様の試験用バスタオルを第3の乾燥行程で乾燥させた場合、反発長は3mmであった。
このように、第1の乾燥行程を行なうことにより、第3の乾燥行程によって乾燥させる場合と比較して、乾燥後の被乾燥対象物の反発長が大きくなることがわかった。第1の乾燥行程によって乾燥させた被乾燥対象物は反発長が大きいので、弾性力が大きく、手で触ったときに、ふんわりと感じられる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
この発明の実施の形態として、洗濯乾燥機の全体の外観を概略的に示す斜視図である。 図1に示す洗濯乾燥機をII−II線から見た状態の断面図である。 図1に示す洗濯乾燥機の外装の内部を正面から見た状態の正面図である。 図1に示す洗濯乾燥機の外装の内部を右方向から見た状態の図である。 本発明の洗濯乾燥機に係る制御関連の構成を示すブロック図である。 ミスト生成器の制御内容を示すタイミングチャートである。 ドライミスト行程における、振動ユニットの制御内容を示すフローチャートである。 乾燥行程(ふんわり)における制御処理を順に示すフローチャートである。 図8に示す乾燥行程(ふんわり)における制御のタイミングチャートの一例を示す図である。 第1の乾燥行程における制御のタイミングチャートの別の例を示す図である。 乾燥行程(しっとり)における制御処理を順に示すフローチャートである。 乾燥行程(標準乾燥)における制御処理を順に示すフローチャートである。 第1の乾燥行程で乾燥された試験用バスタオル(A)と第3の乾燥行程で乾燥された試験用バスタオル(B)を写真にして示す図である。
符号の説明
1:洗濯乾燥機、120:回転ドラム、2:繊維構造体、200:ミスト生成器、312:乾燥ファン、315:ヒータ、321:排気サーミスタ、331:水温サーミスタ、500:コントロール部。

Claims (5)

  1. 被乾燥対象物を収容する収容槽と、
    前記収容槽内に霧状の水を供給する霧状水供給部と、
    前記収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱する加熱部と、
    前記収容槽に収容された被乾燥対象物の乾燥度を検知する乾燥度検知部と、
    前記霧状水供給部と前記加熱部とを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記加熱部が前記収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、前記乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度が100%に達した後、さらに所定の時間、前記加熱部が前記収容槽に収容された被乾燥対象物を継続して加熱した後に、前記霧状水供給部によって前記収容槽内に霧状の水を供給する第1の乾燥行程を行なうように、前記霧状水供給部と前記加熱部とを制御する、乾燥機。
  2. 被乾燥対象物に応じて、
    前記第1の乾燥行程と、
    前記加熱部が前記収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、前記乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度が100%未満の所定の値の乾燥度に達したときに前記加熱部による加熱を終了する第2の乾燥行程と、
    前記加熱部が前記収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱して、前記乾燥度検知部によって検知される被乾燥対象物の乾燥度がほぼ100%に達したときに前記加熱部による加熱を終了する第3の乾燥行程とのいずれか1つの行程を行なうように、前記制御部が前記霧状水供給部と前記加熱部とを制御する、請求項1に記載の乾燥機。
  3. 前記収容槽内に空気を供給する送風部を備え、
    前記加熱部は、前記送風部によって前記収容槽内に供給された空気を加熱することによって前記収容槽に収容された被乾燥対象物を加熱するものであり、
    前記制御部は、前記第1の乾燥行程の後、前記加熱部による加熱を停止して、前記送風部が前記収容槽内に空気を供給する送風行程を行なうように前記加熱部と前記送風部とを制御し、
    前記送風行程における前記送風部による空気の供給速度は、前記第1の乾燥行程における前記送風部による空気の供給速度よりも小さい、請求項1に記載の乾燥機。
  4. 前記制御部は、前記第1の乾燥行程において、前記霧状水供給部が前記収容槽内に霧状の水を供給する間、前記加熱部が前記収容槽に収容された被乾燥対象物を継続して加熱するように前記加熱部を制御する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の乾燥機。
  5. 前記制御部は、前記第1の乾燥行程において、前記霧状水供給部が前記収容槽内に霧状の水を供給する間、前記加熱部が前記収容槽に収容された被乾燥対象物の加熱を停止するように前記加熱部を制御する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の乾燥機。
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