上記課題を解決するために、本発明のパチンコ遊技機は、遊技領域に設けられた第1始動口と、遊技領域を流下する玉が入賞容易な開放状態と入賞困難な閉鎖状態とを呈する可変入賞装置で構成された第2始動口と、第1始動口及び第2始動口への入賞に基づいて抽選処理を実行する抽選手段と、第1始動口への入賞に対する抽選結果である第1抽選結果、及び第2始動口への入賞に対する抽選結果である第2抽選結果を、それぞれ所定の上限数まで記憶する記憶手段と、第1抽選結果及び第2抽選結果がそれぞれ大当たりであるか、リーチであるか、それ以外のハズレであるかを判定する判定手段と、第1抽選結果と第2抽選結果とのいずれかのみが記憶されているときはその記憶されている抽選結果を記憶した順に1つずつ読み出すとともに、第1抽選結果と第2抽選結果とのいずれもが記憶されているときは第2抽選結果を記憶した順に読み出す読出手段と、読出手段が読み出した抽選結果を表示する表示手段と、表示手段にて抽選結果を表示するときの演出パターンを抽選結果に基づいて選択する演出パターン選択手段と、演出パターン選択手段により選択された演出パターンを実行する演出実行手段と、可変入賞装置の開閉動作を制御するとともに、可変入賞装置が開放状態に維持され難い通常状態と、その通常状態に比べて可変入賞装置が開放状態に維持され易い特定状態とのいずれかに遊技状態を制御し、抽選結果が大当たりのとき遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行する遊技制御手段と、を備え、演出パターン選択手段は、通常状態において記憶手段に第1抽選結果が記憶されている状態で第1始動口へ玉が入賞して新たな第1抽選結果が記憶されたとき、その新たな第1抽選結果が大当たりである場合に、その時点で記憶されている第1抽選結果の合計数だけ継続するとともに連続性のある複数の連続演出を各第1抽選結果に対する演出パターンとして選択可能であり、その連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、新たな連続演出を追加することで連続演出の継続回数を増加し、その第2抽選結果に対する演出パターンにも連続演出を選択するよう構成されており、演出実行手段は、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合であっても、その大当たりの第1抽選結果が表示されるまでの間に読み出された全ての抽選結果に対して連続性のある複数の連続演出を継続して実行することを特徴とする。この場合、演出パターン選択手段は、例えば、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、その第2抽選結果に対する演出パターンとして追加された連続演出を選択するものであるとよい。
本発明のパチンコ遊技機では、通常状態において記憶手段に第1抽選結果が記憶されている状態で第1始動口へ玉が入賞して新たな第1抽選結果が記憶されたとき、その新たな第1抽選結果が大当たりである場合に、その時点で記憶されている第1抽選結果の合計数だけ継続するとともに連続性のある複数の連続演出が各第1抽選結果に対する演出パターンとして選択可能とされている。また、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、新たな連続演出を追加することで連続演出の継続回数が増加され、その第2抽選結果に対する演出パターンにも連続演出が選択されるよう構成されている。そして、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合であっても、その大当たりの第1抽選結果が表示されるまでの間に読み出された全ての抽選結果に対して連続性のある複数の連続演出が継続して実行される。
これによれば、第1抽選結果に基づく連続演出の実行中に優先消化される第2抽選結果が発生しても、その連続演出の連続性を乱すことなく自然な流れで演出表示が継続して実行されるので、連続演出に対する遊技者の期待度を高めることができる。
また、演出パターン選択手段は、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、その第2抽選結果に対する演出パターンとして次に読み出される第1抽選結果に対して実行する予定であった連続演出を選択し、大当たりの第1抽選結果に対する演出パターンとして追加された連続演出を選択するものであってもよい。
これによれば、大当たりの第1抽選結果に対する変動表示時には、連続演出の追加演出が表示される。この追加演出は、表示手段にて連続演出の選択された第1抽選結果に対する変動表示が開始されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2抽選結果が記憶されることで初めて表示されるものであるので、遊技者がこの追加演出を見たいがために玉を発射し続けることが期待され、遊技機の稼動率を向上させることが可能である。
また、上記課題を解決するために、本発明の別のパチンコ遊技機は、遊技領域に設けられた第1始動口と、遊技領域を流下する玉が入賞容易な開放状態と入賞困難な閉鎖状態とを呈する可変入賞装置で構成された第2始動口と、第1始動口及び第2始動口への入賞に基づいて抽選処理を実行する抽選手段と、第1始動口への入賞に対する抽選結果である第1抽選結果、及び第2始動口への入賞に対する抽選結果である第2抽選結果を、それぞれ所定の上限数まで記憶する記憶手段と、第1抽選結果及び第2抽選結果がそれぞれ大当たりであるか、リーチであるか、それ以外のハズレであるかを判定する判定手段と、第1抽選結果と第2抽選結果とのいずれかのみが記憶されているときはその記憶されている抽選結果を記憶した順に1つずつ読み出すとともに、第1抽選結果と第2抽選結果とのいずれもが記憶されているときは第2抽選結果を記憶した順に読み出す読出手段と、読出手段が読み出した抽選結果を表示する表示手段と、表示手段にて抽選結果を表示するときの演出パターンを抽選結果に基づいて選択する演出パターン選択手段と、演出パターン選択手段により選択された演出パターンを実行する演出実行手段と、可変入賞装置の開閉動作を制御するとともに、可変入賞装置が開放状態に維持され難い通常状態と、その通常状態に比べて可変入賞装置が開放状態に維持され易い特定状態とのいずれかに遊技状態を制御し、抽選結果が大当たりのとき遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行する遊技制御手段と、を備え、演出パターン選択手段は、通常状態において記憶手段に第1抽選結果が記憶されている状態で第1始動口へ玉が入賞して新たな第1抽選結果が記憶されたとき、その新たな第1抽選結果が大当たりである場合に、その時点で記憶されている第1抽選結果の合計数だけ継続するとともに連続性のある複数の連続演出を各第1抽選結果に対する演出パターンとして選択可能であり、その連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、まだ記憶手段に記憶されているいずれかの第1抽選結果に対して選択された連続演出の少なくとも一部を分割して連続演出の継続回数を増加し、まだ記憶手段に記憶されている最古の第1抽選結果に対して選択されていた連続演出の少なくとも一部をその第2抽選結果に対する演出パターンとして選択するよう構成されており、演出実行手段は、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合であっても、その大当たりの第1抽選結果が表示されるまでの間に読み出された全ての抽選結果に対して連続性のある複数の連続演出を継続して実行することを特徴とする。
本発明の別のパチンコ遊技機では、通常状態において記憶手段に第1抽選結果が記憶されている状態で第1始動口へ玉が入賞して新たな第1抽選結果が記憶されたとき、その新たな第1抽選結果が大当たりである場合に、その時点で記憶されている第1抽選結果の合計数だけ継続するとともに連続性のある複数の連続演出が第1抽選結果に対する演出パターンとして選択可能とされている。また、その連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、まだ記憶手段に記憶されているいずれかの第1抽選結果に対して選択された連続演出の少なくとも一部を分割することで連続演出の継続回数が増加され、まだ記憶手段に記憶されている最古の第1抽選結果に対して選択されていた連続演出の少なくとも一部がその第2抽選結果に対する演出パターンとして選択されるよう構成されている。そして、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合であっても、その大当たりの第1抽選結果が表示されるまでの間に読み出された全ての抽選結果に対して連続性のある複数の連続演出が継続して実行される。
第1抽選結果に対する連続演出を予め多く用意しておき、第2抽選結果に対する変動表示時にその一部を表示するようにし、その後に残りの連続表示を表示するようにしても、その連続演出の連続性を乱すことなく自然な流れで演出表示を継続して実行することが可能である。したがって、これによっても、連続演出に対する遊技者の期待度を高めることができる。
この場合、演出パターン選択手段は、連続演出の選択された最初の第1抽選結果が読み出されてから大当たりと判定された第1抽選結果が読み出されるまでの間に第2始動口へ玉が入賞して第2抽選結果が記憶された場合に、その第2抽選結果が大当たり又はリーチであれば、記憶手段に記憶されている連続演出の選択された第1抽選結果の演出パターンを連続演出以外の演出パターンに変更するものであるとよい。
パチンコ遊技機によっては、第1始動口へ入賞した場合よりも第2始動口へ入賞した場合の方が有利な大当たり遊技を実行できるように設定されることがある。したがって、このような場合には、第1抽選結果に基づいて行われる連続演出よりも、当たりの第2抽選結果に基づく大当たりやリーチの発生に基づいて行われる大当たり演出やリーチ演出の方が遊技者にとって重大な関心事になる。このため、第2抽選結果が大当たり又はリーチのときは、その第2抽選結果に対する演出パターンとして予め設定された複数の大当たり演出パターン又はリーチ演出パターンの中からいずれかの演出パターンを選択して表示し、以降は第1抽選結果に基づく連続演出を行わないようにしたものである。
また、演出パターン選択手段は、通常状態において記憶手段に第1抽選結果が記憶されている状態で第1始動口へ玉が入賞して新たな第1抽選結果が記憶されたとき、その新たな第1抽選結果が大当たりである場合に、その時点で記憶されている第1抽選結果が全てハズレである場合に限り連続演出を選択可能とされているとよい。
第1抽選結果に対する連続演出の途中で、当たりの第1抽選結果に基づく大当たりやリーチが発生すると、この大当たりやリーチに基づく大当たり演出やリーチ演出によって、これまで継続して行われてきた演出の連続性が失われてしまう。このため、既に記憶されている第1抽選結果が全てハズレである場合に限り連続演出を選択可能としたものである。
a.第1実施形態
以下、本発明の各実施形態につき図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るパチンコ遊技機(所謂セブン機タイプ)の正面模式図である。パチンコ遊技機1(以下、単に遊技機ともいう)は、台枠に取り付けられた透明の前面ガラス扉2と、台枠の内側に配置されて前面ガラス扉2によって覆われる遊技盤3を有する。遊技盤3には、ハンドル装置4を含んで構成される発射装置124(図2参照)より発射された玉BL(以下、単に玉という)が流下する略円形状に囲まれた遊技領域3aが形成されている。遊技領域3aには、玉の流下方向を変化させる釘N(一部のみ図示)が植設されており、遊技盤3の前方下部に設けられた上皿5から供給された玉が、発射装置124によって遊技領域3aに向けて発射され、釘Nに弾かれながら遊技領域3aを落下するようになっている。なお、前面ガラス扉2には、スピーカ121、装飾ランプ類122などが設けられている。また、上皿5の下方には、上皿5に連通した下皿6が設けられている。
なお、図1において玉の流下方向を上下方向(鉛直方向)、遊技盤3の盤面に沿う態様で上下方向と直交する方向(水平方向)を左右方向、遊技盤3の盤面に直交する方向(水平方向)を前後方向とし、盤面の前側(遊技者側)が前方側であり、盤面の後側(奥側)が後方側である。
遊技領域3aの中央付近には、中央役物装置10が配置されている。中央役物装置10は、枠状の筐体11の奥側にて所定条件の成立に基づいて実行される抽選処理の結果を特別図柄(特図)により表示して遊技者に報知するための液晶表示装置12(特図表示部(本発明の表示手段に相当))を備えている。筐体11の上枠には、複数(例えば8つ)のLEDからなる特図保留表示部13が横一列状に配置されている。特図保留表示部13は、向かって左側の一群(第1特図側)が第1特図保留に対応し、右側の一群(第2特図側)が第2特図保留に対応している。
中央役物装置10の下方には、第1始動口21が配置され、第1始動口21の下方には第2始動口22が配置されている。第1始動口21は、常に入賞可能な入賞口である。第2始動口22は、開閉する一対の回動翼片22a,22a(本発明の可変入賞装置に相当、以下、単に電チューともいう)を備え、回動翼片22a,22aが開放されたときだけ入賞可能な入賞口である。第2始動口22の下方には、大入賞口23が配置されている。
大入賞口23は、遊技領域3aを流下する玉が入賞容易な開放状態と入賞不可能な閉鎖状態とを呈する。大入賞口23は、通常は閉鎖状態にあるが、後述するラウンド遊技の実行時に開放状態になる。大入賞口23の下方には、玉を回収するための玉排出口27が設けられている。
中央役物装置10の左方には、玉が通過したとき第2始動口22の回動翼片22a,22aを所定時間及び所定回数だけ開放するための当たり抽選が行われる通過ゲート24が配置されている。通過ゲート24の左斜め下方には、1又は複数(例えば1つ)のLEDにより普通図柄(普図)を表示する普図表示部25と、複数(例えば4つ)のLEDからなる普図保留表示部26とが上下に配設されている。
次に、図2を用いて、パチンコ遊技機1の制御ブロック図について説明する。パチンコ遊技機1の主制御基板には主回路100(本発明の抽選手段、判定手段、読出手段、演出パターン選択手段、演出実行手段、遊技制御手段に相当)が搭載され、副制御回路111、払出制御回路112及び発射制御回路113が接続されている。
主回路100は、演算装置であるCPU(Central Processing Unit)101、プログラム格納用の読み取り専用記憶装置であるROM(Read Only Memory)102、ワークエリアや各種カウンタ等が割り当てられる読み書き可能な記憶装置であるRAM(Random Access Memory)103、入出力インターフェースであるI/O(Input/Output)104などを備えており、これらは図示を省略するバスを介して相互に接続されている。なお、その他の各回路も、個別にCPUやメモリを備えているが、図2では省略してある。各回路には、電源回路114にて生成された所定電圧の電力が主回路100を介して供給されている。
副制御回路111は、主回路100から入力されるコマンドに応じてアンプ/スピーカ121(図1参照)に音声を出力させるとともに、装飾ランプ類122の点灯/消灯を制御する。また、副制御回路111は、表示制御回路115にコマンドを出力する。表示制御回路115は、副制御回路111から入力されたコマンドに応じて液晶表示装置12を制御し、特図の変動表示や停止表示を実行させる。
払出制御回路112は、主回路100より入力される賞球払出信号に応じて払出装置123を制御する。これにより、遊技者に対して所定数の賞球が上皿5に払い出される。発射制御回路113は、遊技者がハンドル装置4を操作することに応じて、ハンドル装置4に対応して設けられた発射装置124を作動させ、上皿5に準備された玉を遊技領域3aに向けて発射する。ハンドル装置4の操作量に応じて、玉の打ち出し強さ(玉の飛距離)を調節することが可能となっている。
主回路100には、第1始動口21に付設された第1始動入賞検出器131、第2始動口22に付設された第2始動入賞検出器132、大入賞口23に付設された大入賞検出器133、及び通過ゲート24に付設されたゲート通過検出器134からの玉検出信号がそれぞれ入力される。
また、主回路100は、第2始動口22の回動翼片22a,22aを開閉する電チューソレノイド142、大入賞口23を開閉する大入賞ソレノイド143、特図保留表示部13のLED、普図表示部25のLED、普図保留表示部26のLEDをそれぞれ駆動制御する。
図3に、主回路100におけるRAM103のメモリマップ(一領域)を示す。RAM103(本発明の記憶手段に相当)には、当否判定用の特図乱数カウンタ領域103a、演出パターン用の特図乱数カウンタ領域103b、連続演出用の特図乱数カウンタ領域103c、特図保留領域103d、特図読出領域103e、遊技状態フラグ領域103f、変動フラグ領域103g、時短回数領域103h、ラウンド数領域103iなどの各種記憶領域が設けられている。
特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)には、ROM102に予め記憶されて通常状態及び時短状態で用いられる通常用当否判定テーブル、又は確変状態で用いられる確変用当否判定テーブルと比較して、確変大当たり、非確変大当たり、ハズレリーチ(当否はハズレであるがリーチ演出を行うもの)、ハズレの何れかを決定するための当否判定用乱数値が記憶される。
特図乱数カウンタ領域103b(演出パターン用)には、ROM102に予め記憶されている演出パターンテーブル、すなわち大当たり用、リーチ用、ハズレ用の各演出パターンテーブルと比較して、何れかの演出パターンを選択するための演出パターン用乱数値が記憶される。
特図乱数カウンタ領域103c(連続演出用)には、ROM102に予め記憶されている連続演出判定テーブルと比較して、連続演出を行うか否かを決定するための連続演出用乱数値が記憶される。この連続演出は、選択された演出パターンに重ねて表示される画像である(例えば、変動開始から5秒間、図柄の最前面に表示される)。
特図保留領域103dは、第1特図用の第1特図保留領域1〜4と、第2特図用の第2特図保留領域1〜4とを備えている。各領域には、当否判定用乱数値及び演出パターン用乱数値に加えて、当否判定結果を示すフラグ(例えば0:ハズレ、1:当たり、2:ハズレリーチ)、連続演出情報などが記憶される。連続演出情報は、第1特図保留領域1〜4と第2特図保留領域1〜4とではその内容が異なっている。すなわち、第1特図保留領域1〜4には、第1特図が連続演出を実行するときに何回目の演出かを示すフラグ(例えば0:なし、1:1回目、2:2回目、3:3回目、4:4回目)が記憶される。これに対して、第2特図保留領域1〜4には、第2特図が中間演出を実行するか否かを示すフラグ(例えば0:なし、1:中間演出あり)が記憶される。このようなデータは、第1特図保留領域1〜4及び第2特図保留領域1〜4において、それぞれ1から順に記憶されるようになっており、各領域においては領域1に記憶されたデータが最も古いデータとなる。データは、原則として第1特図保留領域1〜4の1から順に1つずつ読み出されるが、第2特図保留領域1〜4にデータが記憶された場合は、そのデータが第1特図保留領域1〜4に記憶されたデータに優先して読み出されるようになっている。
特図読出領域103eには、何れかの特図保留領域1から読み出された特図保留の各値が一時的に記憶され、その結果が液晶表示装置12に表示されると消去されるようになっている。なお、各特図保留領域では、領域1のデータが特図読出領域103eに読み出されると、領域2のデータを領域1に移行し、領域3のデータを領域2に移行し、領域4のデータを領域3へ移行する。
遊技状態フラグ領域103fには、遊技状態フラグが記憶される。遊技状態フラグは、遊技機の現在の遊技状態を示すフラグであり、通常状態であるとき0に設定され、大当たり状態であるとき1に設定され、確変状態であるとき2に設定され、時短状態であるとき3に設定される。
変動フラグ領域103gには、変動フラグが記憶される。変動フラグは、特図の変動中であるか否かを示すフラグであり、変動停止状態であるとき0に設定され、変動中であるとき1に設定される。
時短回数領域103hには、時短状態にあるときの図柄変動数(初期状態では100に設定)が記憶される。図柄変動数は、図柄の変動表示毎に1つずつ減算される。ラウンド数領域103iには、大当たりの特図に基づいて実行される一連の大当たり処理(図10参照)の中での通算のラウンド数が記憶される。ラウンド数は、ラウンド遊技を開始する毎に1つずつ加算される。
なお、図示は省略するが、RAM103には、特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)と同様の普図乱数カウンタ領域や、通過ゲート24への入賞が検出されたタイミングでのカウント値(乱数値)を抽出し、その抽出した値を普図保留として記憶するための普図保留領域も設けられている。
次に、図1〜図3を用いて、パチンコ遊技機1における遊技の流れ(遊技性)について概要を説明しておく。
玉が通過ゲート24を通過すると、ゲート通過検出器134による玉の検出に応じて、主回路100は、普図の保留が3個以下であれば、普図用乱数カウンタから現在の値を抽出することで普図の抽選処理を実行し、その抽出した値を普図保留としてRAM103の普図保留領域に記憶する。新たな普図の変動を開始可能なとき(普図の変動中でなく、第2始動口22の電チューが動作中でないとき)、普図保留が記憶されていれば、最古の普図保留を読み出して当たり判定を行う。通常状態であれば、通常用普図判定テーブル(普図当選確率:1/100)、時短状態や確変状態であれば時短用普図判定テーブル(普図当選確率:99/100)の当たり値と比較する。この当たり判定の結果に基づいて、普図の変動(普図表示部25のLED点滅)を開始する。
普図の判定結果が当たりの場合、変動時間(通常状態であれば30秒、時短状態や確変状態であれば2秒)経過時に普図表示部25のLEDを点灯し、電チューソレノイド142を励磁して第2始動口22の電チューを開放する。所定時間(通常状態であれば0.2秒、時短状態や確変状態であれば1.5秒を3回)経過後、電チューを閉鎖する。なお、普図の判定結果がハズレの場合は、変動時間経過時に普図表示部25のLEDを消灯する。
第1始動口21に玉が入賞し、第1始動入賞検出器131による玉の検出に応じて、主回路100(抽選手段)は、払出制御回路112に3個の賞球を払い出すように指示し、第1特図保留(最大で4個)が3個以下であれば、特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)と特図乱数カウンタ領域103b(演出パターン用)から現在の値を抽出し、その抽出した値を第1特図保留として特図保留領域103dの第1特図保留領域1〜4の何れかに順次記憶する。このとき、連続演出情報には0をセットしておく。また、特図保留表示部13の第1特図側のLEDを新たに1つ点灯する(左から順に)。
主回路100(判定手段)は、特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)からの抽出値と当否判定テーブルにより当否判定を行う。具体的には、通常状態や時短状態(遊技状態フラグ:0)であれば、通常用当否判定テーブル(特図当選確率:1/400、確変大当たりの割合:50%)に設定されている当たり値と一致するか否かにより当否判定を行い、確変状態(遊技状態フラグ:1)であれば確変用当否判定テーブル(特図当選確率:1/40、確変大当たりの割合:50%)の当たり値と一致するか否かにより当否判定を行う。読み出した特図保留の値がその時点での遊技状態フラグに応じた各当否判定テーブルの当たり値と一致していれば当たりと判定し、リーチ値と一致していればハズレリーチと判定し、何れの値とも一致していなければハズレと判定する。そして、主回路100(判定手段)は、その当否判定結果を特図保留領域103dの第1特図保留領域1〜4の何れかに順次記憶する。
ここで、遊技状態が通常状態であり、4つ目の第1特図保留(第1特図保留領域4に記憶された第1特図保留)であり、その当否判定結果が大当たりかハズレリーチである場合、主回路100(演出パターン選択手段)は、特図乱数カウンタ領域103c(連続演出用)からの抽出値と連続演出判定テーブルとにより連続演出を行うか否かを判定する。主回路100が連続演出を行うと判定した場合は、特図保留領域103dの各第1特図保留の連続演出情報を書き換える(第1特図保留領域1〜4の連続演出情報をそれぞれ1〜4とする)。
なお、先に記憶されている第1特図保留(第1特図保留領域1〜3に記憶された第1特図保留)の中に大当たりかハズレリーチが含まれている場合は、主回路100(演出パターン選択手段)は連続演出を行うか否かを判定しない。これは、連続演出の途中で大当たりやリーチが発生すると、演出の連続性が失われるからである。また、先に記憶されている第1特図保留が3つ以下である場合も、連続演出を行わないように設定されているので、主回路100(演出パターン選択手段)は連続演出を行うか否かを判定しない。
第2始動口22に玉が入賞し、第2始動入賞検出器132による玉の検出に応じて、主回路100(抽選手段)は、払出制御回路112に3個の賞球を払い出すように指示し、第2特図保留(最大で4個)が3個以下であれば、特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)と特図乱数カウンタ領域103b(演出パターン用)から現在の値を抽出し、その抽出した値を第2特図保留として特図保留領域103dの第2特図保留領域1〜4の何れかに順次記憶する。このとき、連続演出情報には0をセットしておく。また、特図保留表示部13の第2特図側のLEDを新たに1つ点灯する(左から順に)。
主回路100(判定手段)は、特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)からの抽出値と当否判定テーブルにより当否を判定し、その当否判定結果を特図保留領域103dの第2特図保留領域1〜4に順次記憶する。
ここで、主回路100(演出パターン選択手段)は、遊技状態が通常状態のとき、現在連続演出が行われており、さらに連続演出を予定している第1特図保留があるかを確認し、現在連続演出が行われており、さらに連続演出を予定している第1特図保留があれば、連続演出の中間演出パターンを選択するために、自身(第2特図保留領域)の連続演出情報を1に変更し、さらに自身の当否判定結果を確認する。
自身の当否判定結果が大当たりかハズレリーチの場合、主回路100(演出パターン選択手段)は、連続演出を予定している第1特図保留の連続演出情報(1〜4)を0に書き換え、以降の第1特図保留に基づく図柄の変動表示では連続演出を行わないようにする。自身の当否判定結果がハズレの場合、主回路100(演出パターン選択手段)は、第1特図保留に基づく図柄の変動表示では連続演出を継続して行うようにする。
主回路100(読出手段)は、液晶表示装置12にて図柄変動が行われておらず、大当たり遊技中でもない場合、特図保留領域103dの何れかに特図保留が記憶されていれば、以下の条件に従って特図保留を1つずつ読み出す。
特図保留領域103dに第1特図保留しか記憶されていない場合、又は第2特図保留しか記憶されていない場合は、最古(第1特図保留領域1又は第2特図保留1)の特図保留(当否判定用乱数値、演出パターン用乱数値、当否判定結果、及び連続演出情報)を読み出す。特図保留領域103dに第1特図保留と第2特図保留とが共に記憶されている場合は、最古の第2特図保留(第2特図保留領域1の特図保留)を読み出す。主回路100(演出パターン選択手段)は、何れかの特図保留を読み出した場合、現在の遊技状態、その特図保留に対する当否判定結果、特図乱数カウンタ領域103b(演出パターン用)からの演出パターン用の抽出値、各演出パターンテーブル等を参照し、図柄の変動表示を行うときの演出パターンや停止図柄を選択し、選択された演出パターンによる図柄の変動表示を開始する。
液晶表示装置12では、3つの図柄列(例えば、各桁が「1」〜「9」で表される3桁の数字)で変動表示を開始し、選択された演出パターンでの表示を行って、左、右、中の順で図柄を停止し、停止表示した図柄の組合せにより判定結果を表示する。読み出した特図保留がハズレであった場合は、リーチにならない演出パターンが選択され、所定の演出表示を行った後バラケ目(例えば「246」)を停止表示する。読み出した特図保留がハズレリーチであった場合は、リーチとなってハズレる演出パターンが選択され、所定の演出表示を行い、左と右に同じ図柄を停止表示してリーチとなった後、中に左右とは異なる図柄を停止表示する。読み出した特図保留が当たりであった場合は、確変か否かを報知するための演出パターンが選択され、所定の演出表示を行い、リーチ演出を表示した後、確変大当たりであれば奇数のゾロ目(例えば「777」)、非確変大当たりであれば偶数のゾロ目(例えば「444」)を停止表示する。大当たり図柄が停止表示された後、ラウンド遊技を実行する。
ラウンド遊技では、大入賞口23を開放し、30秒経過するか、10個の入賞を検出すると閉鎖する。1個の入賞に対し、15個の賞球が払い出される。ラウンド遊技を15回実行した後は、停止表示された大当たり図柄の組合せに応じて確変状態又は時短状態となる。確変状態では、大当たり確率が通常状態よりも10倍になるので、すぐに次の大当たりに当選し易く、普図の抽選確率も高くなり、第2始動口22の電チューの開放時間も長くなるので、玉持ちよく遊技を行うことができる。この確変状態は次回の大当たり図柄が停止表示されるまで継続する。時短状態では、大当たり確率は通常状態のままであるが、第2始動口22の電チューへの入賞率は高くなるので、玉持ちよく遊技を行うことができる。この時短状態は特図の変動表示が100回終了するまで継続する。
次に、図4、5に示す表示例を用いて、本発明の特徴について具体的に説明する。図4に示す表示例は、遊技状態が通常状態であるとき、連続演出中に当否判定結果がハズレである第2特図保留が発生した場合に液晶表示装置12に表示される図柄(表示サンプル)を時系列的に例示したものである。なお、図4、5の各表示例において、下向きの矢印は、その位置の図柄が変動中であることを示している。
図4a.は、現在、液晶表示装置12にハズレ図柄が停止表示されており、特図保留表示部13の第1特図側のLEDが4つ点灯し、第2特図側のLEDが4つ消灯している。すなわち特図保留領域103dにおける第1特図保留領域1〜4にそれぞれ第1特図保留が記憶され、第2特図保留は1つも記憶されていない状態を示している。なお、第1特図保留の当否判定結果は、何れもハズレ(大当たりやリーチがない)である。このとき、第1特図保留領域1〜4の連続演出情報は、初期状態の0に設定されている。
最古の第1特図保留(第1特図保留領域1の第1特図保留)が読み出され、特図保留表示部13の第1特図側のLEDが1つ消灯される(右から順に)。同時に、第1特図保留領域2〜4の特図保留が第1特図保留領域1〜3にそれぞれ移行され、図柄変動が開始される(図4b.)。この第1特図保留に対する図柄変動が行われているときに第1始動口21にて入賞が発生し、第1特図保留領域4に新たな特図保留が記憶され、特図保留表示部13の第1特図側のLEDが1つ点灯される(図4c.)。この4つ目の第1特図保留の当否判定結果が大当たりであった場合、特図乱数カウンタ領域103c(連続演出用)からの抽出値と連続演出判定テーブルとにより連続演出を行うことが決定され、第1特図保留領域1〜4の連続演出情報が書き換えられる(第1特図保留領域1〜4の連続演出情報をそれぞれ1〜4に書換え)。
読み出した第1特図保留に対してハズレ図柄が停止表示されると(図4d.)、次に連続演出実行決定後の1つ目の第1特図保留が読み出され、図柄変動が開始される(図4e.)。この場合は、読み出された第1特図保留の連続演出情報が1であるので、連続演出の1回目が行われる。具体的には、図柄の変動開始時に停止図柄が爆発する表示を行い、その爆発絵柄の中に連続演出であることを示す「3」の図柄が出現し、徐々にフェードアウトしていく演出を、変動開始から設定時間(例えば5秒間)で行っており、図4e.は、「3」の図柄が出現した瞬間を例示したものである。爆発絵柄の背景では、選択された演出パターンに従って変動表示が行われており、設定時間経過後、ハズレ図柄が停止表示される(図4f.)。
連続演出実行決定後の2つ目の第1特図保留が読み出され、図柄変動が開始される(図4g.)。この場合は、読み出された第1特図保留の連続演出情報が2であるので、連続演出の2回目が行われる。図4g.では、爆発絵柄の中に連続演出であることを示す「2」の図柄を出現させ、先の図柄「3」との連続性を持たせて大当たりに向けてカウンドダウンする連続演出を行っている。この第1特図保留に対する図柄変動が行われているときに第2始動口22にて入賞が発生し、第2特図保留領域1に新たな特図保留が記憶され、特図保留表示部13の第2特図側のLEDが1つ点灯される(左から順に)。この場合は、現在連続演出が行われており、さらに連続演出を予定している第1特図保留があるので、連続演出の中間演出を表示するために、自身(第2特図保留領域1)の連続演出情報が1に変更される。なお、第2特図保留の当否判定結果はハズレであったので、連続演出を予定している第1特図保留の連続演出情報は変更されない。
読み出された第1特図保留に対してハズレ図柄が停止表示された後は(図4h.)、第2特図保留が優先して読み出され、特図保留表示部13の第2特図側のLEDが1つ消灯されて、その第2特図保留に基づく図柄変動が開始される(図4i.)。そして、読み出された第2特図保留の連続演出情報が1であるので、中間演出として爆発表示の中に「?」の図柄を出現させる(図4i.)。これにより、第1特図保留に基づく連続演出を乱すことなく、その中間演出後、リーチとなるか、さらに連続演出が継続するのかという遊技者の期待感を煽ることができる。
読み出された第2特図保留に対してハズレ図柄が停止表示された後(図4j.)、連続演出実行決定後の3つ目の第1特図保留が読み出され、図柄変動が開始される(図4k.)。この場合は、読み出された第1特図保留の連続演出情報が3であるので、連続演出の3回目が行われる。図4k.では、爆発絵柄の中に連続演出であることを示す「1」の図柄を出現させた場合を例示している。
読み出された第1特図保留に対してハズレ図柄が停止表示された後(図4l.)、連続演出実行決定後の4つ目の第1特図保留が読み出され、図柄変動が開始される(図4m.)。この場合は、読み出された第1特図保留の連続演出情報が4であるので、連続演出の4回目が行われる。図4m.では、爆発絵柄の中に連続演出であることを示す「0」の図柄を出現させた場合を例示している。図4m.の連続演出後、リーチ演出が行われ(図4n.)、大当たり図柄が停止表示される(図4o.)。
図5に示す表示例は、遊技状態が通常状態であるとき、連続演出中に当否判定結果がハズレリーチである第2特図保留が発生した場合に液晶表示装置12に表示される図柄(表示サンプル)を時系列的に例示したものである。なお、図5の表示例において、最初の変動停止状態から第2特図保留が記憶されるまでの表示例(a.〜f.)は図4と同じであるため、図5では第2特図保留が記憶された以降の表示例について説明する。
図5g.は、連続演出実行決定後の2つ目の第1特図保留が読み出され、図柄変動が開始された直後の表示であり、「2」の図柄を出現させてカウンドダウンする連続演出を行っている。この第1特図保留に対する図柄変動が行われているときに第2始動口22にて入賞が発生し、第2特図保留領域1に新たな特図保留が記憶され、特図保留表示部13の第2特図側のLEDが1つ点灯される(左から順に)。この場合も、現在連続演出が行われており、さらに連続演出を予定している第1特図保留があるので、連続演出の中間演出を表示するために、自身(第2特図保留領域1)の連続演出情報が1に変更される。なお、この第2特図保留の当否判定結果はハズレリーチであったので、連続演出を予定している第1特図保留の連続演出情報(2〜4)が0に書き換えられる。
読み出された第1特図保留に対してハズレ図柄が停止表示された後は(図5h.)、第2特図保留が優先して読み出され、特図保留表示部13の第2特図側のLEDが1つ消灯されて、その第2特図保留に基づく図柄変動が開始される(図5i.)。そして、読み出された第2特図保留の連続演出情報が1であるので、中間演出として爆発表示の中に「?」の図柄を出現させる(図5i.)。この図5i.の連続演出後、第2特図保留に基づくリーチ演出が行われる(図5p.)。ハズレ図柄が停止表示された後は(図5q.)、連続演出実行決定後の3つ目以降の第1特図保留が読み出されるが、連続演出を予定していた第1特図保留の各連続演出情報は全て0に書き換えられているので、その読み出された第1特図保留に基づく図柄の変動表示中の連続演出は行われない(図5r.)。これにより、連続演出の途中でリーチが発生した後に、継続性の損なわれた連続演出が行われることはなくなる。
なお、遊技状態が通常状態であるとき、連続演出中に当否結果が大当たりである第2特図保留が発生した場合も、図5p.と同様なリーチ演出が行われた後、大当たり図柄が停止表示される。大当たり図柄が停止表示された後は、残された第1特図保留に基づく図柄の変動表示中の連続演出は行われなくなる。
図4、5の表示例からも明らかなように、通常状態において、特図保留領域103dに4つ目の第1特図保留が記憶されるとき、その第1特図保留が大当たりかリーチである場合に連続演出が選択されることがある。連続演出が選択されると、次の第1特図保留に基づく図柄変動から4つ目の第1特図保留が読み出されるまでの4回の図柄変動に渡って、特別な連続性のある連続演出が実行される。この連続演出により、大当たりになることの期待度を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
連続演出を行っている最中に第2始動口22へ玉が入賞すると、現在の図柄変動表示が終了した後、第2特図保留に基づいて中間演出が表示される。その第2特図保留に基づく図柄変動表示がハズレの場合は、次の第1特図保留に基づく図柄変動表示では連続演出が継続される。一方、その第2特図保留に基づく図柄変動表示が大当たりかリーチの場合は、先の連続演出は中断され、その後読み出される第1特図保留に基づく図柄変動表示では連続演出が行われなくなる。
次に、図6〜図10に示すフローチャートに従って、パチンコ遊技機1で実行される大当たり遊技の具体的処理について説明する。なお、図6〜図10のフローチャートで示されるプログラムは、主回路100のROM102に格納されており、主回路100のCPU101が所定のタイミングで繰り返し実行するように構成されている。
図6は、第1始動入賞処理を示すフローチャートである。主回路100は、第1始動入賞検出器131による玉の検出(第1始動入賞検出)に応じて(S11:YES)、払出制御回路112に3個の賞球を払い出すように指示する(S12)。次に、主回路100は、特図保留領域103bに記憶された第1特図保留が3個以下であるか否かを判定する(S13)。第1特図保留が3個以下であると判定すると(S13:YES)、特図乱数カウンタ領域103a(当否判定用)と特図乱数カウンタ領域103b(演出パターン用)から現在の値を抽出し、その抽出した値を第1特図保留として特図保留領域103dの第1特図保留領域1〜4の何れかに順次記憶する。(S14)また、特図保留表示部13の第1特図側のLEDを新たに1つ点灯する(S15)。
次に、主回路100は、遊技状態フラグ領域103fに記憶された遊技状態フラグを確認し、遊技状態フラグが0(通常状態)又は3(時短状態)であれば、特図乱数カウンタ領域103aから抽出した値を通常用特図判定テーブルに設定されている当たり値又はリーチ値と一致するか否かにより当否判定を行い、その当否判定結果を同じ第1特図保留領域に記憶する(S16)。一方、遊技状態フラグが2(確変状態)であれば、特図乱数カウンタ領域103aから抽出した値を確変用特図判定テーブルに設定されている当たり値又はリーチ値と一致するか否かにより当否判定を行い、その当否判定結果を同じ第1特図保留領域に記憶する(S16)。
ステップS16の処理後、主回路100は、現時点での遊技状態フラグが0(通常状態)であるか否かを判定する(S17)。遊技状態フラグが0であれば(S17:YES)、特図保留領域103dの第1特図保留数が4(最大数)であるか否かを判定する(S18)。第1特図保留が4(最大数)であれば(S18:YES)、4つ目の第1特図保留(第1特図保留領域4)の当否判定結果がハズレであるか否かを判定する(S19)。4つ目の第1特図保留の当否判定結果が大当たりかハズレリーチであれば(S19:NO)、他の第1特図保留の当否判定結果が全てハズレであるか否かを判定する(S20)。
他の第1特図保留の当否判定結果が全てハズレであれば(S20:YES)、主回路100は、特図乱数カウンタ領域103c(連続演出用)から値を抽出し、連続演出判定テーブルとの比較により連続演出を行うか否かを判定する(S21)。主回路100が連続演出を行うと判定した場合は(S22:YES)、特図保留領域103dの各第1特図保留の連続演出情報を書き換える(第1特図保留領域1〜4の連続演出情報をそれぞれ1〜4とする:S23)。つまり、主回路100(演出パターン選択手段)は、通常状態においてRAM103(記憶手段)に第1特図保留(第1抽選結果)が記憶されている状態で第1始動口21へ玉が入賞して新たな第1特図保留が記憶されたとき、その新たな第1特図保留が大当たり又はリーチである場合に、その時点で記憶されている第1特図保留の合計数だけ継続するとともに連続性のある複数の連続演出を各第1特図保留に対する演出パターンとして選択可能であり、さらに、その時点で記憶されている第1特図保留が全てハズレである場合に限り連続演出を選択可能に構成されている。これにより、複数の第1特図保留に渡って遊技者の大当たりに対する期待度を高めることができ、第1特図保留に対する連続演出の途中に大当たり演出やリーチ演出が行われることによって、これまで継続して行われてきた演出の連続性が失われてしまうことを防ぐことができる。なお、第1始動入賞を検出しない場合(S11:NO)、第1特図保留が4個に達している場合は(S13:NO)、直ちに第1始動入賞処理を終了する。また、遊技状態フラグが0でない場合(S17:NO)、第1特図保留数が4個でない場合(S18:NO)、4つ目の第1特図保留の当否判定結果がハズレである場合(S19:YES)、或いは連続演出を行わないと判定した場合も(S22:NO)、直ちに第1始動入賞処理を終了する。
図7は、第2始動入賞処理を示すフローチャートである。この第2始動入賞処理では、主回路100は、第2始動入賞検出器132による玉の検出(第2始動入賞検出)に応じて、第1始動入賞処理と同様のステップS31〜S37の処理を実行する。
遊技状態フラグが0であれば(S37:YES)、ステップS38にて特図保留領域103dにおける最古の第1特図保留(第1特図保留領域1)の連続演出情報が0又は1であるか否か、すなわち現在連続演出中であって、さらに連続演出を予定している第1特図保留がないか否かを判定し(S38)、最古の第1特図保留の連続演出情報が0又は1でなければ(S38:NO)、自身(第2特図保留領域)の連続演出情報を1(中間演出あり)に変更し(S39)、自身の当否判定結果を確認する(S40)。つまり、主回路100(演出パターン選択手段)は、連続演出の選択された最初の第1特図保留(第1抽選結果)が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留(第2抽選結果)が記憶された場合に、その第2特図保留に対する演出パターンとして追加された連続演出を選択するように構成されている。
自身の当否判定結果が大当たりかハズレリーチの場合は(S40:NO)、主回路100は、全ての第1特図保留の連続演出情報を0(連続演出なし)に書き換える(S41)。つまり、主回路100(演出パターン選択手段)は、連続演出の選択された最初の第1特図保留(第1抽選結果)が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留(第2抽選結果)が記憶された場合に、その第2特図保留が大当たり又はリーチであれば、RAM103(記憶手段)に記憶されている連続演出の選択された第1特図保留の演出パターンを連続演出以外の演出パターンに変更するように構成されている。一方、自身の当否判定結果がハズレの場合は(S40:YES)、第1特図保留の連続演出情報を現状のままとする。
図8は、変動前処理を示すフローチャートである。この変動前処理では、主回路100は、遊技状態フラグ領域103fの遊技状態フラグが1(大当たり状態)でないか否かを判定する(S51)。遊技状態フラグが0(通常状態)、2(確変状態)及び3(時短状態)のうちの何れかであれば(S51:YES)、変動フラグ領域103gの変動フラグが0、すなわち液晶表示装置12にて特図が変動停止状態であるか否かを判定する(S52)。特図が変動停止状態であれば(S52:YES)、特図保留領域103bの第2特図保留領域1〜4の何れかに第2特図保留が記憶されているかを判定し(S53)、第2特図保留が記憶されていれば、最古の第2特図保留(第2特図保留領域1の特図保留)を読み出す(S53:YES、S54)。
第2特図保留が記憶されていなければ(S53:NO)、特図保留領域103bの第1特図保留領域1〜4の何れかに第1特図保留が記憶されているかを判定し(S55)、第1特図保留が記憶されていれば、最古の第1特図保留を読み出す(S55:YES、S56)。なお、遊技状態フラグが1(大当たり状態)のときは(S51:NO)、大当たり処理中であり、新たな図柄変動を行うことができないので、直ちに変動前処理を終了する。また、変動フラグが1(変動中)のときは(S52:NO)、特図の変動は1つずつ行われ、既に図柄表示中であれば新たな図柄変動は行えないので、直ちに変動前処理を終了する。また、特図保留領域103dに特図保留がない場合は(S55:NO)、特図保留を読み出すことができないので、直ちに変動前処理を終了する。
ステップS54又はS56の処理後、読み出した特図保留に基づいて特図の停止図柄、演出パターンを決定する(S57)。具体的には、主回路100は、何れかの特図保留を読み出した場合、現在の遊技状態、その特図保留に対する当否判定結果、特図乱数カウンタ領域103b(演出パターン用)からの演出パターン用の抽出値、各演出パターンテーブル等を参照し、図柄の変動表示を行うときの演出パターンや停止図柄を決定し、連続演出情報から連続演出の有無を確認する。演出パターン用乱数値に基づいて、読み出した特図保留が大当たりであれば大当たり用演出パターンの中から、リーチであればリーチ用演出パターンの中から、ハズレであればハズレ用演出パターンの中から1つの演出パターンを選択し、さらに連続演出を行う場合は対象となる連続演出を選択された演出パターンに重ねて実行するよう決定する。その後、読み出した特図保留に対応する特図保留表示部13のLEDを1つ消灯し(S58)、特図変動処理を実行する(S59)。
図9は、変動前処理のステップS59にて起動される特図変動処理を示すフローチャートである。この特図変動処理では、主回路100は、変動前処理のS57で決定された停止図柄、演出パターン、連続演出の有無に基づいて特図の変動開始を指示する(S61)。すなわち、主回路100は、副制御回路111を経由して表示制御回路115に停止図柄、演出パターン、連続演出を指示するコマンドを送信する。表示制御回路115は、受信したコマンドに応じて液晶表示装置12に所定の画像を表示させる。特図の変動を開始してから所定時間(変動時間)が経過すると、特図の変動停止を指示する(S62:YES、S63)。
当否判定結果が当たりであり、大当たり図柄が停止表示されたときは(S64:YES)、遊技状態フラグ領域103fの遊技状態フラグを1(大当たり状態)に変更する(S65)。遊技状態フラグが1(大当たり状態)に変更された以降は、変動前処理において、特図変動処理が起動されなくなる(S51:NO)。大当たり図柄以外が停止表示されたときは(S64:NO)、ステップS65がスキップされ、遊技状態フラグが3(時短状態)であるか否かを判定する(S66)。遊技状態フラグが3(時短状態)であれば(S66:YES)、ハズレの図柄変動が実行される毎に時短回数領域103hの時短回数を1つずつ減算し(S67)、この時短回数が0になると(S68:YES)、遊技状態フラグを0(通常状態)に変更して(S69)、遊技状態を通常状態に遷移させる。なお、遊技状態フラグが3(時短状態)でなければ(S66:NO)、現在の遊技状態フラグを維持する。
図10は、大当たり処理を示すフローチャートである。この大当たり処理では、主回路100(遊技制御手段)は、遊技状態フラグ領域103fの遊技状態フラグが1(大当たり状態)であるか否かを判定する(S71)。遊技状態フラグが1(大当たり状態)でなければ、大当たり処理を終了する(S71:NO)。
一方、主回路100(遊技制御手段)は、遊技状態フラグが1(大当たり状態)であれば(S71:YES)、ラウンド数領域103iのラウンド数に1を加算し(S72)、大入賞ソレノイド143を励磁することにより、大入賞口23を開放する(S73)。大入賞口23へ1ラウンドの入賞可能玉数である10個の玉が入賞するか(S74:YES)、大入賞口23が開放状態となってから1ラウンドの最大開放時間である30秒が経過するか(S75:YES)の何れかが満たされると、大入賞ソレノイド143を非励磁とすることにより、大入賞口23を閉鎖する(S76)。
主回路100(遊技制御手段)は、現在のラウンド数が15回に達するまで、大当たり処理を繰り返し実行する(S77:NO)。現在のラウンド数が15回に達すると(S77:YES)、ラウンド数を0にリセットする(S78)。最後の図柄変動停止時の特図が確変大当たりであれば、遊技状態フラグ領域103fの遊技状態フラグを2(確変状態)に変更する(S79:YES、S80)。非確変大当たりであれば、遊技状態フラグを3(時短状態)に変更し、時短回数を100にリセットする(S79:NO、S81、S82)。
以上の説明からも明らかなように、この第1実施形態では、主回路100(演出パターン選択手段)が、連続演出の選択された最初の第1特図保留(第1抽選結果)が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留(第2抽選結果)が記憶された場合に、新たな連続演出を追加することで連続演出の継続回数を増加し、その第2特図保留(第2抽選結果)に対する演出パターンにも連続演出を選択する(その第2特図保留に対する演出パターンとして追加された連続演出を選択する)よう構成されており、さらに主回路100(演出実行手段)は、連続演出の選択された最初の第1特図保留が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留が記憶された場合であっても、その大当たりの第1特図保留の当否判定結果が表示されるまでの間に読み出された全ての特図保留に対して連続性のある複数の連続演出を継続して実行するよう構成される。これにより、第1特図保留に基づく連続演出の実行中に優先消化される第2特図保留が発生しても、その連続演出の連続性を乱すことなく自然な流れで演出表示が継続して実行されるので、連続演出に対して遊技者の期待度を高く維持することができる。
b.第2実施形態
上記第1実施形態では、連続演出の継続回数が中間演出を加えた分だけ増加するように構成したが、中間演出を加えるのではなく、連続演出の追加演出を用意しておくように構成してもよい。すなわち、連続演出を行っている最中に第2始動口22へ玉が入賞すると、その時点で行われている図柄の変動表示が終了した後は、第2特図保留に基づく図柄の変動表示が行われるが、このとき次の第1特図保留に基づく図柄の変動表示を行うときに表示する予定であった連続演出が選択されて表示されるようにする。つまり、この第2特図保留がハズレであれば、連続演出が1つずつ予定よりもずれて表示されることになる。
これにより、4回目の連続演出を表示する予定であった第1特図保留(当否判定結果が当たりかハズレリーチ)に基づく図柄の変動表示時には、追加演出が選択されて表示される。なお、この場合の追加演出は、5回目の連続演出に該当し、たまたま連続演出中に第2特図保留が発生しないと見ることができないプレミア演出に該当するため、遊技者は連続演出中にもこの5回目の連続演出を見たいがために、必死に玉を発射し続けることになり、遊技機1の稼動率を向上させることができる。なお、割り込んだ第2特図保留に基づく図柄の変動表示が大当たりかリーチの場合は、その第2特図保留に基づく図柄の変動表示で先の連続演出は中断され、その後に読み出される第1特図保留に基づく図柄の変動表示では連続演出が行われなくなるのは、上記第1実施形態と同じである。
この第2実施形態では、図7の第2始動入賞処理に代えて、例えば図11の第2始動入賞処理が実行される。また、第2特図保留領域1〜4の連続演出情報には、第2特図保留が中間演出を実行するか否かを示すフラグ(例えば0:なし、1:中間演出あり)が記憶される代わりに、その第2特図保留が連続演出を実行するときに何回目の演出を表示することになるのかを示すフラグが記憶されるようになっている。なお、図11の第2始動入賞処理において、図7の第2始動入賞処理と同じ内容には、同一の符号を付してある。図6の第1始動入賞処理等その他の処理は第1実施形態と同じである。以下、ステップS37から説明する。
現時点(第2始動口22への入賞検出時)での遊技状態フラグが0(通常状態)であれば(S37:YES)、最古の第1特図保留の連続演出情報が0(連続演出なし)又は1(連続演出の開始前)であるか否かを判定し(S38)、最古の第1特図保留の連続演出情報が0又は1でなければ(S38:NO)、自身(第2特図保留領域の第2特図保留)に基づく図柄の変動表示時に次の連続演出を表示するために、自身の連続演出情報を、最古の第1特図保留の連続演出情報と同じ値に更新する(S39A)。
自身の当否判定結果が大当たりかハズレリーチの場合は(S40:NO)、主回路100は、全ての第1特図保留の連続演出情報を0(連続演出なし)に書き換える(S41)。一方、自身の当否判定結果がハズレの場合は(S40:YES)、第1特図保留に基づく図柄の変動表示で連続演出が継続するように、連続演出を予定している第1特図保留の連続演出情報を1つずつ加算する(S42)。つまり、主回路100(演出パターン選択手段)は、連続演出の選択された最初の第1特図保留(第1抽選結果)が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留(第2抽選結果)が記憶された場合に、その第2特図保留に対する演出パターンとして次に読み出される第1特図保留に対して実行する予定であった連続演出を選択し、大当たりの第1特図保留に対する演出パターンとして追加された連続演出を選択するように構成されている。
これにより、もともと当たりかハズレリーチと判定され、4つ目の連続演出を表示する予定であった第1特図保留の連続演出情報が5に書き換えられるので、この第1特図保留に基づく図柄の変動表示時には、追加演出である5つ目の連続演出が表示されることになる。なお、追加演出として、6つ目や7つ目の連続演出が用意されていれば、その連続演出の表示中に第2特図保留が2つ3つ発生しても、連続性を保ちつつさらに異なるプレミア演出を表示することが可能となる。
c.第3実施形態
また、連続演出の全部又は一部の分割により連続演出の継続回数が増加するように構成してもよい。この第3実施形態では、連続演出情報が、第1特図保留領域1〜4と第2特図保留領域1〜4とで同じ内容となっている。すなわち、連続演出情報を実行するときはフラグが1に設定され、連続演出情報を実行しないときはフラグが0に設定されるようになっている。
図12(a)は、遊技状態が通常状態であるとき、連続演出中に第2特図保留が発生しない場合の表示例を示し、図12(b)は、連続演出中に当否判定結果がハズレである第2特図保留が発生した場合の表示例を示しており、それぞれの場合において液晶表示装置12に表示される図柄(表示サンプル)を時系列的に例示したものである。なお、図12の各表示例において、下向きの矢印は、その位置の図柄が変動中であることを示している。また、図12の各表示例において、連続演出中のハズレ図柄の停止表示は省略してある。
図12(a)、(b)において、連続演出はステップ1からステップ6までで特別な連続性のある画像(例えば物語のシーン、物語に登場するキャラクター)とされている。図12(a)は、4つ目の第1特図保留の当否判定結果が大当たりであったため、特図乱数カウンタ領域103c(連続演出用)からの抽出値と連続演出判定テーブルとにより連続演出を行うことが選択された場合を示している(A.)。
この場合、1つ目の第1特図保留に基づく1回目の図柄の変動表示時にはステップ1が表示され(B.)、2つ目の第1特図保留に基づく2回目の図柄の変動表示時にはステップ2が表示される(C.)。3つ目の第1特図保留に基づく3回目の図柄の変動表示時にはステップ3が表示され(D.)、4つ目の第1特図保留に基づく4回目の図柄の変動表示時にはステップ4からステップ6までが表示された後(E.F.G.)、リーチ演出が行われる(H.)。このような連続演出により、大当たりになることの期待度を高めながら、遊技者の興趣を向上させることができる。
図12(b)は、連続演出を行っている最中(この例ではステップ2の表示中)に、第2始動口22へ玉が入賞し、当否判定結果がハズレの第2特図保留が特図保留領域103dの第2特図保留領域1に記憶された場合を示している。連続演出が選択されてから2回目の図柄変動中にハズレの第2特図保留が記憶されたので(C.)、2回目の図柄変動が終了すると、その第2特図保留が読み出され、第2特図保留に基づく図柄の変動表示時(通算3回目の変動表示時)には、本来3つ目の第1特図保留に基づく図柄の変動表示時に表示する予定であった3回目の連続演出であるステップ3が表示される(D.)。
ハズレの第2特図保留に基づく図柄変動が終了すると、3つ目の第1特図保留が読み出され、その図柄の変動表示時(通算4回目の変動表示時)には、本来4つ目の第1特図保留に基づく図柄の変動表示時に表示する予定であった4回目の連続演出の一部であるステップ4が表示される(E.)。そして、大当たりの第1特図保留が読み出され、その図柄の変動表示時(通算5回目の変動表示時)には、本来4つ目の第1特図保留に基づく図柄の変動表示時に表示する予定であった4回目の連続演出の一部であるステップ5とステップ6の連続演出が表示された後(F.G.)、リーチ演出が行われる(H.)。つまり、元々4回の図柄変動に渡って表示する予定であった連続演出が、5回の図柄変動に渡って表示されることになる。
なお、3回目の図柄変動中に第2特図保留が発生した場合は、その第2特図保留に基づく図柄の変動表示時には、4つ目の第1特図保留に基づく図柄の変動表示時に表示する予定であった4回目の連続演出であるステップ4からステップ6のうちステップ4を表示し、次のリーチ演出か大当たりの演出時にステップ5とステップ6を表示すればよい。
また、連続演出中に第2特図保留が2回発生した場合は、それぞれ何れかの連続演出をその順に従って表示するようにすれば、6回目の図柄の変動表示時にはステップ6を表示してリーチとなる。さらに、連続演出中に第2特図保留が3回発生した場合は、6回目の図柄の変動表示時にはステップ6を表示し、7回目の図柄の変動表示時にもステップ6を表示すればよい。
このように、連続演出の表示中に第2特図保留が記憶されたとき、つまり当初の予定よりも連続演出を表示する図柄変動の回数が増えた場合であっても、その連続性を保って大当たりへの期待度を高める演出表示を継続することができる。なお、連続演出中に第2特図保留が3回発生したとき、7回目の図柄の変動表示時にはプレミア画像であるステップ7の連続演出を表示するようにしてもよい(第2実施形態との併合)。
この第3実施形態では、図6の第1始動入賞処理に代えて、例えば図13の第1始動入賞処理が実行され、図7の第2始動入賞処理に代えて、例えば図14の第2始動入賞処理が実行される。なお、図13の第1始動入賞処理において、図6の第1始動入賞処理と同じ内容には同一の符号を付してあり、図14の第2始動入賞処理において、図7の第2始動入賞処理と同じ内容には同一の符号を付してある。その他の処理は第1実施形態と同じである。
図13の第1始動入賞処理は、ステップS23Aにおいて各第1特図保留の連続演出情報を1(連続演出実行)に変更するように構成されている点で、図6の第1始動入賞処理と異なっている。また、図14の第2始動入賞処理は、ステップS40Aにおいて自身の当否判定結果が大当たりのときに全ての第1特図保留の連続演出情報を0(連続演出実行せず)に変更するように構成されている点で、自身(第2特図保留)の当否判定結果がリーチのときも全ての第1特図保留の連続演出情報を0に変更するように構成されている図7の第2始動入賞処理と異なっている。
そして、この第3実施形態では、図9の特図変動処理の特図変動開始指示(S61)において、主回路100は、読み出した特図保留と、まだ特図保留領域103dに記憶されている特図保留のうち連続演出情報が1となっている特図保留の数(第1特図保留と第2特図保留の合計数)を演出パターンなどと合わせて副制御回路111へ送信する。
これらの情報を受信した副制御回路111は、先の図柄の変動表示時に表示した連続演出(ステップ数)を記憶しており、残りのステップ数を考慮して次の図柄の変動表示時に表示する連続演出を選択する。具体的には、残りのステップ数が2以上あるときは、次の図柄の変動表示時に次のステップを1つ分表示し、残りのステップ数が1つ(最後)のときは、残りのステップ全てを表示する。なお、先の連続演出がステップ6であった場合は、次もステップ6を選択して表示する。つまり、主回路100(演出パターン選択手段)は、連続演出の選択された最初の第1特図保留(第1抽選結果)が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留(第2抽選結果)が記憶された場合に、まだRAM103(記憶手段)に記憶されているいずれかの第1特図保留に対して選択された連続演出の少なくとも一部を分割して連続演出の継続回数を増加し、まだRAM103に記憶されている最古の第1特図保留に対して選択されていた連続演出の少なくとも一部をその第2特図保留に対する演出パターンとして選択するように構成されている。これにより、主回路100(演出実行手段)は、連続演出の選択された最初の第1特図保留が読み出されてから大当たりと判定された第1特図保留が読み出されるまでの間に第2始動口22へ玉が入賞して第2特図保留が記憶された場合であっても、その大当たりの第1特図保留の当否判定結果が表示されるまでの間に読み出された全ての特図保留に対して連続性のある複数の連続演出を継続して実行することができる。
(変形例)
上記第1実施形態等では、第1特図保留に基づく連続演出が実施されている最中に第2特図保留が発生したとき、その第2特図保留が大当たりやハズレリーチのときも連続演出と繋がる中間演出での表示を行うようにしたが、第2特図保留が大当たりやハズレリーチのときは、中間演出での表示を行わなくてもよい。少なくとも第2特図保留がハズレの場合に連続演出に割り込む形で図柄の変動表示を行うときに連続性が損なわれないよう中間演出表示を行えば、本発明の目的を達成することができる。
また、上記第1実施形態等では、演出パターン用の特図乱数カウンタ103bからの抽出値に基づいて決定された演出に連続演出用の画像を重ねて表示するようにしたが、連続演出専用の演出パターンを予め用意しておき、何回目の連続演出かに応じて連続演出要素を含んだ演出パターンの中から選択して表示するようにしてもよい。複数回の図柄の変動表示に渡って連続性のある演出表示が実現できればよい。
また、上記第1実施形態等では、第1特図保留が上限の4つになったとき、4つ目の第1特図保留の当否判定結果が大当たりかリーチのときだけ連続演出を選択可能に構成したが、大当たりのときだけ選択され得る連続演出や、ハズレのときにも選択される連続演出などを予め用意しておき、その選択率を異ならせることで大当たりになることへの期待度の異なる様々な連続演出を表示するようにしてもよい。また、第1特図保留が3つや2つのときにも選択される連続演出を備えるようにしてもよい。これらにより、演出パターンの幅をさらに広げることができ、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
また、上記第1実施形態等では、図柄の変動表示を開始するときの保留数を考慮に入れず演出パターンを選択するようにしているが、これに限らず、当否判定結果、演出パターン用の乱数抽出値、連続演出情報に現在の保留数も加えて演出パターンを選択するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態等では、中間演出として1種類のみを記載したが、第2特図保留に基づく図柄の変動表示が連続演出中のどこかに割り込むかによって異なる演出パターンを表示するように、複数の中間演出を設定してもよい。また、中間演出を複数備え、その連続演出の最終結果(第1特図保留の当否判定結果)や中間演出の結果(第2特図保留の当否判定結果)が大当たりであるか否かによって選択する中間演出の選択率を異ならせ、選択された中間演出によってその結果が大当たりになることへの期待度を異ならせるようにしてもよい。これによっても、遊技者の興趣を向上させることができる。
上記第1実施形態等では、第2特図保留が新たに記憶されたとき、現在連続演出が行われており、さらに連続演出を行う予定の第1特図保留がある場合(第1特図保留領域1の連続演出情報が0又は1以外の場合)に、その第2特図保留に対する変動表示時にも連続演出を行う構成としたが、第2特図保留が新たに記憶されたとき、連続演出を行う予定の第1特図保留はあるが、まだ連続演出を開始する前の場合(第1特図保留領域1の連続演出情報の値が1の場合)であっても、その第2特図保留に対する変動表示時に連続演出を行う構成としてもよい。具体的には、新たな第1特図保留(第1特図保留領域4の特図保留)が記憶されたとき、その当否判定結果が当たりかハズレリーチであり、さらに連続演出を行うと決定された後すぐに新たな第2特図保留が発生した場合に、その第2特図保留に基づく図柄変動において、連続演出の1回目が行われることになる。これによっても、十分に遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記第1実施形態等では、図柄の変動表示を行う液晶表示装置12にて連続演出を実行する構成としたが、パチンコ遊技機1の前面ガラス扉2や遊技盤3上に配置された照明や可動役物などにより段階的な連続演出を行うようにしてもよい。具体的には、連続演出用の照明を新たな図柄変動を開始する毎に1つずつ点灯していく、或いは可動役物を新たな図柄変動を開始する毎に段階的に変形させていくことで、複数の図柄変動に渡った連続演出を実行することができる。その際、連続演出の途中でハズレの第2特図保留が発生した場合に限り点灯する照明や変形する可動役物の演出パターンを用意しておくことで、連続演出の継続回数を増やすことができる構成にしておくとよい。