JP2010086860A - アルカリ電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極の量を減らしても保存特性の劣化の少ない、生産性に優れ、かつコストパフォーマンスの高いアルカリ電池を提供することにある。
【解決手段】正極2及び負極3がセパレータ4を介して電池ケース1内に収納され、電池ケース1内に収納された負極3の高さは、正極2の高さよりも低くなっている。正極2は、電解二酸化マンガンと黒鉛とを含み、電解二酸化マンガンの電位は、酸化水銀(Hg/HgO)の参照電極に対して、220〜290mVの範囲にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解二酸化マンガンを正極活物質とするアルカリ電池に関する。
アルカリ電池は、単位重量当たりのエネルギー密度が高いことから、近年の携帯用電子機器の急速な普及に伴い、その電源として広く用いられるようになっている。そして、今日においては、携帯用ゲーム機等の機器に適した、軽負荷での放電特性に優れたレギュラータイプの電池から、デジタルカメラ等の機器に適した、重負荷での放電特性に優れた高性能の電池、さらには、大電流から小電流まで幅広いレンジで高い放電性能を有する高品質・高性能の電池まで、使用機器や用途に合わせて、価格帯の異なる種々なグレードの商品がラインナップされている。
アルカリ電池の正極活物質の代表的な物質として、電解二酸化マンガン(EMD)が知られているが、放電特性に優れた電池を実現するために、二酸化マンガンの反応面積を大きくしたり、二酸化マンガンの電位を高くする等、様々な改善がなされている(特許文献1等を参照)。
特開2004−47445号公報 特開平7−183032号公報
ところで、グレードの高い電池からグレードの低い電池までを、同じ生産ラインを使用して生産することができれば、全体的なコストの低減を図ることができる。
一般に、アルカリ電池は、正極及び負極をセパレータを介して電池ケース内に収納した構造を有しているが、正極と負極との反応効率を高めるために、電池ケースに収納された正極の高さと負極の高さを揃えて、対向面積が最大になるように設計している。
グレードの高い電池の生産ラインを使用して、グレードの低い電池を生産しようとした場合、正極または/及び負極の活物質の量を減らすことにより、性能を下げた電池を低コストで生産することができるが、正極の活物質を減らすと大幅な容量低下を招くため、あまり好ましくない。
これに対して、負極の活物質である亜鉛は、正極の活物質である二酸化マンガンよりも材料コストが高いため、負極の活物質を減らすことにより、性能を下げた低グレードの電池のコストを効果的に低減することができる。この場合、電池ケース内に収納する負極の高さは、正極の高さよりも低くなるため、正極と負極との対向面積が減少することによって、放電特性も低下することになるが、正極の活物質を減らすことによる容量低下に比べれば、その程度は低く押さえられるため、低グレードの電池に要求される放電性能に十分適応し得る。
そこで、本願発明者は、正極の活物質の量は変えずに、負極の活物質の量を減らした電池、すなわち、正極の高さを変えずに、負極の高さを下げた電池を作製して、その性能の評価を行った。なお、作製した電池は、単3形アルカリ電池で、正極には二酸化マンガンに黒鉛を含んだ材料、負極には亜鉛にゲル化剤を含んだ材料を用いた。
表1は、その結果を示したもので、正極の高さ(L)を40mmに固定し、負極の高さ(L)を42〜34mmの範囲に変えて作製した電池1〜5について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び初期放電特性に対する保存後放電特性の比率(残存率)をそれぞれ測定した。
Figure 2010086860
ここで、初期の放電性能は、電池を作製してから1ヶ月以内に、中負荷間欠放電(250mAの電流を1日1時間放電)を行って、終止電圧が0.9Vに達するまでの時間(hr)を評価し、保存後の放電性能は、電池を60℃の温度で1週間(常温で1年に相当)保存した後、初期の放電性能と同じ中負荷間欠放電の条件で、終止電圧が0.9Vに達するまでの時間(hr)を評価した。また、保存特性は、初期放電性能に対する保存後放電性能の割合(残存率)で評価した。
また、電解二酸化マンガンの電位は、硫酸マンガン溶液を電解液とする電解工程において、マンガンと硫酸のモル比を変えることによって調整を行い、得られた電解二酸化マンガンを40%KOH水溶液に浸漬した後、酸化水銀(Hg/HgO)の参照電極との電位差を測定することにより、電解二酸化マンガンの電位を求めた。
また、正極2及び負極3の充填高さは、例えば、X線透視カメラで電池を撮影し、正極2又は負極3の底面から頂面までの距離を測定することによって求めることができる。なお、負極3の頂面が底面と水平にならないこともあるが、その場合には、最上面と最下面との中間を頂面として測定を行った。
表1に示すように、負極の高さが下がるに従い、初期の放電特性が低下しているが、これは、正極と負極との対向面積が減少したことによる当然の結果と言える。しかしながら、負極の高さが下がるに従い、残存率も大きく低下するという予想外の結果が得られた。なぜなら、残存率の低下、すなわち保存特性の劣化の原因は、正極合剤中の二酸化マンガンと黒鉛との酸化還元反応により、二酸化マンガンが還元されて酸化度が低下することによると考えられており(特許文献2を参照)、正極の量を変えずに負極の量だけ減らしても、保存特性の劣化は生じないはずだからである。
そこで、本願発明者は、保存特性の回復を図るために、低電位の二酸化マンガンを用いた電池の作製を試みた。二酸化マンガンの電位を低くすると、黒鉛の酸化が抑制され、結果的に二酸化マンガンの還元が抑制されると考えられたからである(特許文献2を参照)。
表2は、その結果を示したもので、負極の高さを一定(36mm)にして、電池4の二酸化マンガンの電位(306mV)に対して、それよりも低く、黒鉛の酸化を抑制し得る電位(200mV、150mV)の二酸化マンガンを用いて電池6、7を作製し、各電池について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率をそれぞれ測定した。
Figure 2010086860
表2に示すように、電池4に対して、二酸化マンガンの電位を下げた電池6、7では、残存率の増加が図られたものの、それとは逆に、初期放電特性を大幅に低下させる結果となった。これは、二酸化マンガンの電位を下げたことにより、正極の活性度が低下したためと考えられる。
さらに、本願発明者は、保存特性の回復を図るために、正極合剤中の黒鉛の配合比を下げた正極を用いた電池の作製を試みた。黒鉛の配合比を下げると、黒鉛の酸化が抑制され、結果的に二酸化マンガンの還元が抑制されると考えられたからである。
表3は、その結果を示したもので、負極の高さを一定(36mm)にして、電池4の黒鉛の配合比(EMD:黒鉛=95:5)に対して、それよりも低い配合比(EMD:黒鉛=96.5:3.5)の正極を用いて電池8を作製し、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率を測定した。
Figure 2010086860
表3に示すように、電池4に対して、黒鉛の配合比を下げた電池8においても、初期放電特性、保存後の残存率ともに大きな変化はなく、負極の量を減らしたことによる保存特性の回復にはあまり効果がないことが分かった。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その主な目的は、負極の量を減らしても保存特性の劣化の少ない、生産性に優れ、かつコストパフォーマンスの高いアルカリ電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明におけるアルカリ電池は、電池ケース内に収納された負極の高さを正極の高さよりも低くした構造のアルカリ電池において、電解二酸化マンガンの電位を、酸化水銀(Hg/HgO)の参照電極に対して、220〜290mVの範囲にした構成を採用する。
すなわち、本発明に係わるアルカリ電池は、正極及び負極がセパレータを介して電池ケース内に収納されてなるアルカリ電池であって、電池ケース内に収納された負極の高さは正極の高さよりも低くなっており、正極は電解二酸化マンガンと黒鉛とを含み、電解二酸化マンガンの電位は、酸化水銀(Hg/HgO)の参照電極に対して220〜290mVの範囲にあることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、上記電解二酸化マンガンと黒鉛との重量配合比は、90:10〜94:6の範囲にある。
ある好適な実施形態において、上記アルカリ電池の初期開路電圧は、1.60〜1.64Vの範囲にある。
ある好適な実施形態において、上記負極は亜鉛粉末を含み、粒径が75μm以下の亜鉛粉末の含有率が、21〜40%の範囲にある。
ある好適な実施形態において、上記負極は亜鉛粉末を含むゲル状負極からなり、該ゲル状負極の密度が2.35〜2.65g/cmの範囲にある。
ある好適な実施形態において、上記電池ケース内に収納された負極の高さの正極の高さに対する比は、0.85〜0.975の範囲にある。
本発明によれば、電池ケース内に収納された負極の高さを正極の高さよりも低くして負極の量を減らしても、保存特性の劣化を抑制することができ、これにより、生産性に優れ、かつコストパフォーマンスの高いアルカリ電池を得ることができる。
本願発明者は、負極の高さを下げたときに、保存後の残存率が予想外に大きく低下する原因として、二酸化マンガンと黒鉛との酸化還元反応以外の要因の検討を行ったところ、以下のような知見を得た。
すなわち、保存後の電池内のガスを分析したところ、その大部分が水素ガスであることが分かった。この水素ガスは、ゲル状負極中の亜鉛粉末の腐食により発生したものと考えられ、負極3の高さを下げた結果、図1に示すように、電池ケース1内の負極3上の空間10が増加し、保存中に、この増加した空間10内に水素ガスが滞留したものと考えられる。
すなわち、黒鉛の酸化により発生したCOガスによる影響に対して、保存中に、空間10内に滞留した水素ガスによる二酸化マンガンの還元反応が顕在化したことが、保存特性の劣化、すなわち、残存率の低下の要因になったものと考えられる。
このような知見から、本願発明者は、二酸化マンガンの水素ガスによる還元反応を抑制することによって、負極3の高さを下げたときでも、残存率の低下を抑制できることに思い至った。そのためには、二酸化マンガンの活性度を下げることが有効であるが、二酸化マンガンの電位を、黒鉛の酸化を抑制し得る電位(200mV程度)まで下げてしまうと、上述したように、初期の放電性能を大幅に低下させてしまうので、それよりも高い電位の範囲で、二酸化マンガンの電位を下げる必要がある。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の実施形態におけるアルカリ電池の構成を示した半断面図である。図1に示すように、有底円筒状の電池ケース1内に、セパレータ4を介して正極2とゲル状負極3が収納され、電池ケース1の開口部が、ガスケット5、負極集電子6、及び負極端子板7を一体化した封口ユニット9によって封口されている。そして、電池ケース1内に収納された負極3の高さは、正極2の高さよりも低くなっており、正極2は、電解二酸化マンガンと黒鉛とを含んでいる。
表4は、負極3の高さを一定(36mm)にして、電池4の電解二酸化マンガンの電位(306mV)に対して、それよりも低く、かつ、黒鉛の酸化を抑制し得る電位よりも高い電位(220〜290mV)の電解二酸化マンガンを用いて作製した単3形アルカリ電池9〜12について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率をそれぞれ測定した結果を示したものである。
Figure 2010086860
なお、表中の初期の放電性能、保存後の放電特性、電解二酸化マンガンの電位、及び正極2及び負極3の充填高さは、表1〜3に示した測定方法と同じ方法で測定を行った。
表4に示すように、電解二酸化マンガンの電位を220〜290mVの範囲にした電池9〜12においては、表2に示した負極3の高さを低くした電池4(EMD電位306mV)に対して、初期放電性能の低下がほとんど生じていない。すなわち、表2に示した電解二酸化マンガンの電位が200mV以下の電池6、7に対して、初期放電特性の大幅な改善が図られたことになる。また、保存後の残存率も、負極3の高さを正極2の高さと同じにした電池2に近いレベルまで回復している。
このことから、電解二酸化マンガンの電位を、黒鉛の酸化を抑制し得る電位よりも高い電位(220〜290mV)に設定することによって、負極3の量を減らしても、初期の放電性能の低下を抑制し、かつ保存後の放電特性の劣化のないアルカリ電池を実現することができる。これにより、負極3の量を減らす、すなわち、負極3の高さを下げるだけで、所定の初期性能及び保存特性を満たす低グレードの電池を生産性よく製造することができ、コストパフォーマンスの高いアルカリ電池を提供することが可能となる。
なお、表4に示すように、電池の初期開路電圧は、電解二酸化マンガンの電位によってほぼ一義的に決まるため、電池の初期開路電圧を1.60〜1.64Vの範囲に設定した電池において、本願発明の効果を奏し得る。
ところで、上述したように、二酸化マンガンと黒鉛との酸化還元反応を抑制すべく、正極合剤中の黒鉛の配合比を下げても、保存特性の回復はほとんど見られなかったが(表3を参照)、逆に、正極合剤中の黒鉛の配合比を上げると、保存特性が向上するという現象を本願発明者は見出した。
表5は、負極3の高さを一定(36mm)にして、表4に示した電池9〜12の黒鉛の配合比(EMD:黒鉛=95:5)に対して、それぞれ黒鉛の配合比を高くした正極合剤層を用いて作製した単3形アルカリ電池13〜20について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率をそれぞれ測定した結果を示したものである。
Figure 2010086860
表5に示すように、電解二酸化マンガンと黒鉛との重量配合比を、90:10〜94:6の範囲にした電池13〜20において、初期性能は若干低下しているものの、保存後の残存率が、負極3の高さを正極2の高さと同じにした電池2と同等またはそれ以上のレベルにまで回復している。
このような効果は、黒鉛による二酸化マンガンの包囲量が増加することによって、負極3の高さを下げることによって顕在化した保存特性の劣化の要因、すなわち、電池ケース1内の負極3上の空間10に滞留した水素ガスによる二酸化マンガンの還元反応が抑制されたことによるものと考えられる。
これにより、表6に示すように、負極3の高さを34mm(正極2の高さと負極3の高さとの比(L/L)=0.85)まで下げても、電池21のように、正極合剤中の黒鉛の配合比を高くすることによって(EMD:黒鉛=90:10)、保存特性の劣化のないアルカリ電池を実現することができる。
Figure 2010086860
また、表6に示すように、負極3の高さを39mm(正極2の高さと負極3の高さとの比(L/L)=0.975)に下げた電池22において、電解二酸化マンガンの電位を241mVに設定することによって、初期の放電特性及び保存後の残存率を、負極3の高さを正極2の高さと同じにした電池2と同等レベルに維持することができる。
ところで、本願発明は、負極3の高さを下げるとともに、二酸化マンガンの電位を所定の範囲(220mV〜290mV)にすることによって、保存特性の劣化を抑制した低グレードの電池を、生産性よく製造するようにしたもので、それ故に、一定の初期性能の低下を前提としたものである。
しかしながら、本願発明者は、ゲル状負極3を構成する亜鉛粉末のうち、粒径が75μm以下の亜鉛粉末(以下、「微粉」という。)の量を増やすことによって、初期性能の低下を抑制することができることを見出した。
表7は、負極3の高さを一定(36mm)にして、表4に示した電池11の微粉含有率15%に対して、それよりも高い微粉含有率を有する負極3を用いて作製した単3形アルカリ電池23〜25について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率をそれぞれ測定した結果を示したものである。
Figure 2010086860
表7に示すように、微粉含有率を、21〜40%の範囲にした電池23〜25において、初期放電性能が向上しているのが分かる。なお、保存後の残存率にはほとんど変化はない。特に、微粉含有率が40%の電池25においては、初期放電性能及び残存率とも、負極3の高さを正極2の高さと同じにした電池2と同等レベルにまで達している。
このような効果は、次のような理由によるものと考えられる。すなわち、負極3を構成する亜鉛粉末のうち、微粉含有率が増えることによって、放電中の負極3の体積膨張がより早く生じる結果、負極3の高さが実効的に高くなって、正極2と負極3との対向面積が増加したために、初期特性が向上したものと考えられる。通常、負極3の高さが正極2の高さと同じ場合には、負極3の体積膨張は、電解液の漏液を招くおそれがあるため、微粉含有率を増やすことは採用し難い。しかしながら、本願発明においては、負極3の高さを低くしている結果、負極3上の空間10に余裕があるため、電解液の漏液を招くおそれはない。
同様の効果は、ゲル状負極3の密度(以下、「ゲル密度」という。)を小さくすることによっても得ることができる。ゲル密度を小さくすることによっても、負極3の体積膨張を早めることができるからである。ここで、ゲル密度は、一定の亜鉛の量に対して、ゲル状負極3に含まれるゲル化剤または電解液に量を変えることによって調整することができる。
表8は、負極3の高さを一定(36mm)にして、表4に示した電池11のゲル密度2.70g/cmに対して、ゲル密度を低くした負極3を用いて作製した単3形アルカリ電池26〜28について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率をそれぞれ測定した結果を示したものである。
Figure 2010086860
表8に示すように、ゲル密度を、2.35〜2.65g/cmの範囲にした電池26〜28において、初期性能が向上しているのが分かる。なお、保存後の残存率にはほとんど変化はない。
また、負極3の高さを下げたことによる初期性能の低下は、負極集電子6のゲル状負極3中に浸漬する長さを大きくすることによっても、改善することができる。
表9は、負極3の高さを一定(36mm)にして、表4に示した電池11の負極集電子の浸漬長さ(L=21mm)に対して、浸漬長さを大きくした負極集電子を用いて作製した単3形アルカリ電池29、30について、初期の放電特性、保存後の放電特性、及び残存率をそれぞれ測定した結果を示したものである。
Figure 2010086860
表9に示すように、負極集電子の浸漬長さを大きくした電池29、30において、初期性能が向上しているのが分かる。なお、このような効果を得るには、負極集電子の浸漬長さ(L)を、負極3の高さ(L)に対して、その比率(L/L)が60%以上であることが好ましい。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記の実施形態では、単3形のアルカリ電池を例に説明したが、他の大きさのアルカリ電池についても、同様の効果を得ることができる。また、円筒形のアルカリ電池に限らず、角形のアルカリ電池にも適応し得る。
本発明のアルカリ電池は、優れた生産性と、高いコストパフォーマンスを有し、乾電池を電源とする広範な電子機器に用いることができる。
本発明の実施形態におけるアルカリ電池の構成を示した半断面図である。
符号の説明
1 電池ケース
2 正極
3 ゲル状負極
4 セパレータ
5 ガスケット
6 負極集電子
7 負極端子板
9 封口ユニット
10 空間

Claims (6)

  1. 正極及び負極がセパレータを介して電池ケース内に収納されてなるアルカリ電池であって、
    前記電池ケース内に収納された前記負極の高さは、前記正極の高さよりも低くなっており、
    前記正極は、電解二酸化マンガンと黒鉛とを含み、
    前記電解二酸化マンガンの電位は、酸化水銀(Hg/HgO)の参照電極に対して、220〜290mVの範囲にある、アルカリ電池。
  2. 前記電解二酸化マンガンと前記黒鉛との重量配合比は、90:10〜94:6の範囲にある、請求項1に記載のアルカリ電池。
  3. 前記アルカリ電池の初期開路電圧は、1.60〜1.64Vの範囲にある、請求項1に記載のアルカリ電池。
  4. 前記負極は、亜鉛粉末を含み、粒径が75μm以下の亜鉛粉末の含有率が、21〜40%の範囲にある、請求項1に記載のアルカリ電池。
  5. 前記負極は、亜鉛粉末を含むゲル状負極からなり、該ゲル状負極の密度が、2.35〜2.65g/cmの範囲にある、請求項1に記載のアルカリ電池。
  6. 前記電池ケース内に収納された前記負極の高さの前記正極の高さに対する比は、0.85〜0.975の範囲にある、請求項1に記載のアルカリ電池。
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