JP2010085019A - 焼却灰の処理方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】焼却灰に含まれる難溶性の塩素分を低減し、水洗処理により焼却灰の塩素濃度を安定的に低減することができる焼却灰の処理方法及びシステムを提供する。
【解決手段】焼却炉1から排出される焼却灰を、乾灰排出装置2により水に浸漬せずに空冷若しくは間接水冷により120℃以下まで緩慢冷却した後、比重差分離装置3、洗浄槽4、固液分離装置5、洗浄槽6、固液分離装置7からなる水洗設備に供給し、水洗処理する構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、焼却灰を水洗処理して塩素分を除去する焼却灰の処理方法及びシステムに関し、特に、焼却灰に含まれる難溶性の塩素分を低減し、水洗処理により焼却灰の塩素濃度を安定的に低減することができる焼却灰の処理方法及びシステムに関する。
従来より、都市ごみや下水汚泥等の一般廃棄物又は各種工場から排出される産業廃棄物は、減容化及び無害化のために焼却により処理されている。一般に、焼却炉から排出される焼却灰の処理方法としては、埋め立て処理、溶融スラグ化、建築資材への再資源化などが挙げられる。特に近年では、これらの灰をセメント原料、人工骨材、植栽用土、路床材、路盤材、焼成タイルなどの製品に加工して有効利用することが求められている。しかし、焼却灰を再資源化するに際して、焼却灰には塩素分が含まれているため、灰の用途に応じて、塩素濃度を基準値以下まで低減する必要がある。
一般的な焼却灰の処理方法としては、金属片等の異物を除去した後、焼却灰を水洗することにより塩素分を低減する方法が用いられている。しかしながら、大部分の塩素分は水洗で除去可能であるが、高品質の再資源化原料として付加価値を与えるためには、単に水洗するのみでは塩素低減は不十分であった。そこで、水洗にて洗浄水のpHを酸性若しくは6〜10に調整したり、粉砕したり、或いは洗浄回数を複数回に増加することにより対応している。
例えば、特許文献1(特許第3368372号公報)には、焼却灰を粉砕した後、複数回洗浄を行うようにした焼却灰のセメント原料化方法が開示されている。このとき、洗浄時の液pHが6〜10、好適にはpH8〜10となるようにし、これにより焼却灰の重金属の溶出を抑制しつつ塩素分を溶解除去するようにしている。
また、特許文献2(特開2005−288328号公報)には、複数設置した洗浄槽で焼却灰を洗浄し、さらに洗浄槽に二酸化炭素ガスを導入して洗浄するとともに、洗浄槽が具備する循環配管路に設けられた湿式破砕機により焼却灰を破砕するようにした構成が開示されている。
特許第3368372号公報 特開2005−288328号公報
上記したように、焼却灰中の塩素分を除去する際には水洗処理が一般に多く用いられている。焼却灰に含まれる大部分の塩素分は水洗で除去可能であるが、水洗処理のみでは不十分であったため、特許文献1、2に記載されるように、洗浄槽にてpH調整をしたり、粉砕したり、洗浄回数を複数回に増加するなどして対応していた。
しかしながら、焼却灰に含まれる塩素分には水に溶出し難い塩素分が存在し、この難溶性塩素分を多く含む場合には、水洗処理のみでは十分な塩素除去効果が得られなかった。特に、焼却灰をセメント原料等として再資源化する場合には、厳しい塩素濃度の基準があるため、確実に焼却灰中の塩素分を一定濃度以下まで除去することが求められるが、焼却灰が難溶性塩素分を多く含む場合には、塩素濃度を常に基準値以下まで低減することは困難であった。
また、従来の水洗処理においては、灰ピットに存在する焼却灰を対象としているため、これらの焼却灰を水洗処理して塩素除去する場合、システム構成及び規模の選定においては、焼却灰中の難溶性塩素分の除去が律速となり、システム構成の複雑化や大型化を招いていた。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、焼却灰に含まれる難溶性の塩素分を低減し、水洗処理により焼却灰の塩素濃度を安定的に低減することができる焼却灰の処理方法及びシステムを提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、焼却灰を水洗処理し、該焼却灰に含まれる塩素分を除去する焼却灰の処理方法において、
焼却炉から前記焼却灰を水に浸漬せずに乾灰の状態で排出し、該排出された焼却灰を空冷若しくは間接水冷により120℃以下まで緩慢冷却した後、該焼却灰を水洗処理することを特徴とする。
また、焼却灰を水洗処理し、該焼却灰に含まれる塩素分を除去する焼却灰の処理方法において、
焼却炉から前記焼却灰を水に浸漬せずに乾灰の状態で排出し、該排出された焼却灰を空冷若しくは間接水冷により120℃以下まで緩慢冷却した後、該焼却灰を水洗処理するようにし、
前記冷却では、前記焼却灰中の未燃分に含有される難溶性塩素分が後段の水洗処理で所定の濃度以下まで低減可能な滞留時間が確保されることを特徴とする。
本発明によれば、焼却炉から排出された高温の焼却灰を空冷若しくは間接水冷により緩慢冷却することで、焼却灰に残存する未燃分を焼却灰冷却工程にて燃焼させることができ、未燃分中に含まれる難溶性塩素分を減少させ、冷却後の焼却灰中の難溶性塩素分濃度を低減できる。また、焼却灰が高温の間は水に接触させず乾灰の状態を保ち、120℃以下まで冷却した後に水洗処理することにより、高温の焼却灰が水に接することで生成される難溶性塩素を含有する水和物の生成を抑制することが可能である。
従って、水洗処理に導かれる焼却灰の塩素分は、水に溶出しやすい易溶性塩素分が大部分を占め、水洗処理により容易に塩素分を低濃度まで除去可能である。よって、常に塩素濃度の低い処理灰を安定的に得ることができ、焼却灰をセメント原料等の再資源化原料として好適に用いることが可能となる。
また、本発明は、乾灰排出して120℃以下まで緩慢冷却した後、水洗処理する構成であるため、簡便な装置構成で且つ装置の小型化が可能である。
さらに、前記焼却灰を冷却した後、該焼却灰を加湿することが好適である。これにより、焼却灰を搬送する際に飛散することを防止でき、取り扱いが容易となる。
また、焼却炉から焼却灰を排出する灰排出装置と、該排出された焼却灰を水洗処理する水洗設備とを備えた焼却灰の処理システムにおいて、
前記灰排出装置が、前記焼却灰を水に浸漬せずに空冷若しくは間接水冷により緩慢冷却する乾灰排出装置であり、
前記水洗設備には、120℃以下まで冷却された前記焼却灰が供給されることを特徴とする。
さらに、前記乾灰排出装置の後段に、前記120℃以下まで冷却された焼却灰を加湿する灰加湿装置を設けることが好適である。
以上記載のごとく本発明によれば、焼却炉から排出された高温の焼却灰を空冷若しくは間接水冷により緩慢冷却することで難溶性塩素分を低減でき、後段の水洗処理により容易に塩素分を低濃度まで除去可能である。よって、常に塩素濃度の低い処理灰を安定的に得ることができ、焼却灰をセメント原料等の再資源化原料として好適に用いることが可能となる。
また、本発明は、乾灰排出して120℃以下まで緩慢冷却した後、水洗処理する構成であるため、簡便な装置構成で且つ装置の小型化が可能である。
さらに、焼却灰を緩慢冷却をした後、該焼却灰を加湿することにより、焼却灰を搬送する際に飛散することを防止でき、取り扱いが容易となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施例1に係る焼却灰処理システムの全体構成図、図2は本発明の実施例2に係る焼却灰処理システムの全体構成図、図3は本実施例に適用される空冷式乾灰排出装置の一例を示す側断面図、図4は本実施例に適用される間接水冷式乾灰排出装置の一例を示す図、図5〜図10は示差熱分析結果を示すグラフである。
本実施形態は、焼却炉から焼却灰を水に浸漬せずに乾灰の状態で排出し、空冷若しくは間接水冷で120℃以下まで緩慢冷却した後、水洗処理を行うものである。これは、乾式冷却により熱灼減量の低減を図り、併せて、水に溶出し難い未燃分中の塩素分を低減することが可能である。さらに本実施形態は、乾灰排出して120℃以下まで緩慢冷却した後、水洗処理する構成であるため、システム構成の簡便化や小型化が可能となる。
また乾式冷却により、水没時に生成される水和物等の難溶性塩素分の含有量自体を低減可能である。図5乃至図10に、焼却灰の示差熱分析結果のグラフを示す。これらのグラフによれば、125℃〜130℃程度から吸熱、減量が開始している。これは、焼却灰に付着した水の蒸発であれば100℃での揮散となるため、この領域で揮散する物質の存在は考え難く、水和物の結晶水が揮散した脱水現象が現れているものと推定できる。即ち、これが平衡反応系であると考えると、上記温度域で水和物が形成されることとなり、この温度より低い状態であれば焼却灰を水に接触させても水和物の形成量が少ないと考えられる。
従って、本実施形態のように、焼却灰を120℃以下まで減温した後、水洗処理にて焼却灰を水没させることにより、難溶性塩素分である水和物の形成を抑制でき、易脱塩灰とすることが可能となる。
図1を参照して、本実施形態の具体的構成の一例として、実施例1に係る焼却灰処理システムにつき以下に説明する。
本実施例1は、焼却炉1と水洗設備が同一施設内に設置されている場合に、好適に用いられる。
本実施例1のシステムは、焼却炉1からの焼却灰を、水に浸漬せずに空冷若しくは乾式水冷により緩慢冷却する乾灰排出装置2と、120℃以下まで冷却された焼却灰が供給される水洗設備と、を備える。
前記焼却炉1は、廃棄物を焼却処理する装置であり、ストーカ式焼却炉、流動床式焼却炉、ロータリーキルン式焼却炉等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記乾灰排出装置2は、焼却炉1に接続され、廃棄物を焼却処理することにより生じた焼却灰を炉から排出する装置である。図3及び図4に、乾灰排出装置2の具体例を示す。
図3は、空冷式乾灰排出装置2を示す側断面図である。該乾灰排出装置2は、焼却炉1出口に接続された灰排出ダクト21と、該灰排出ダクト21から重力落下した焼却灰が収容される灰排出室22と、該灰排出室22内の焼却灰を押し出して排出する灰押出し装置24と、該灰押出し装置24により押し出された灰が排出される灰排出口23を備える。灰排出室22はケーシングにより囲繞されている。このような構成を備える乾灰排出装置2では、焼却炉1から排出された焼却灰は、水に浸漬されずに乾灰の状態で排出される。また灰排出室22では、空冷により焼却灰が冷却される。
図4は、本実施例に適用される間接水冷式乾灰排出装置の一例を示し、(a)は側断面図、(b)は(a)のA−A断面図である。この間接水冷式乾灰排出装置2は、図3に示した装置構成に加えて、灰排出ダクト21及び灰排出室22が、水冷ジャケット25により被覆された構成となっている。水冷ジャケット25内には、冷却水が通流する。
本実施例では、図3及び図4に示したような乾灰排出装置2内で焼却灰を120℃以下まで冷却してもよいし、乾灰排出装置2の灰排出口23に、空冷若しくは間接水冷により焼却灰を冷却しながら搬送する灰搬送コンベア(不図示)等により、焼却灰を120℃以下まで冷却するようにしてもよい。
前記乾灰排出装置2から排出された焼却灰は、120℃以下で水洗設備に供給される。
前記水洗設備は、少なくとも洗浄水により焼却灰を水洗する洗浄槽を備える。図1には、一例として、前処理装置として比重差分離装置3を備えるとともに、前段側水洗処理装置と後段側水洗処理装置が直列に配設された2段構成の水洗設備を示す。
前記比重差分離装置3は、水等の分離液を介して、比重の大きい金属片や大径焼却灰等の異物(金属類と称す)と、比重の低い焼却灰とを分離する周知の装置である。該比重差分離装置3にて金属異物等が分離除去された焼却灰は、前段側水洗処理装置に送られる。
前段側水洗処理装置において、洗浄槽4には、水30と、硫酸タンク38から供給される硫酸とからなる洗浄水が貯留されており、該洗浄槽4内に、比重差分離装置3にて異物が除去された焼却灰が供給される。洗浄槽4は、焼却灰を撹拌する撹拌手段を備えていることが好ましい。尚、本実施例ではpH調整に用いる酸として硫酸を例に挙げて示したが、これに限定されるものではなく、他の酸であってもよい。
洗浄槽4には、焼却灰の水洗時に洗浄水のpH値を測定するpH計13が設置されており、該洗浄水のpHを逐次監視している。このpH調整は、バルブ11を制御して硫酸タンク38からの硫酸供給量を調整することにより行われる。
後段側水洗処理装置は、前記前段側水洗処理装置と同様の構成を備える。
また、前記水洗設備は、排水発生量を低減するために以下の構成を備えることが好ましい。前段側水洗処理装置の固液分離装置5にて分離された排水32を系外へ排出する排出ラインと、該排水32を洗浄槽4に返送する循環ラインとを備え、排出ライン上にはバルブ12が設置されている。また、排水32の電導度を測定する電導度計14を備えており、該電導度計14の測定値に基づいてバルブ12を制御し、洗浄槽4への循環量を制御するようになっている。即ち、水洗初期は排水32を循環して洗浄に用い、排水32中の不純物濃度、好適には塩素濃度が所定濃度以上となったらバルブ12を開放して系外へ排水33を排出するようにしている。排水33を系外に排出したときは、水30のバルブ10を制御して、新たに水30を補給する。
同様に、後段側水洗処理装置においても、固液分離装置7にて分離された排水36を系外へ排出する排出ラインと、該排水36を洗浄槽6に返送する循環ラインとを備え、排出ライン上にはバルブ17が設置されている。また、排水36の電導度を測定する電導度計19を備えており、該電導度計19の測定値に基づいてバルブ17を制御し、洗浄槽6への循環量を制御するようになっている。即ち、水洗初期は排水36を循環して洗浄に用い、排水36中の不純物濃度が高くなったら系外へ排水37を排出する。排水37を系外に排出したときは、水34のバルブ15を制御して、新たに水34を補給する。
尚、水洗設備の構成は、図1に示した構成に限定されるものではない。
次に、上記した構成を備えた焼却灰の処理システムにおける処理フローを説明する。
焼却炉1内で生じた焼却灰は、乾灰排出装置2にて空冷若しくは間接水冷で120℃以下まで緩慢冷却された後、比重差分離装置3に供給される。該比重差分離装置3で金属異物等を分離除去した後、水洗設備に送給する。水洗設備では、前段側の洗浄槽4で、焼却灰を粗洗浄することにより塩素濃度を大幅に低下させた後、固液分離装置5にて焼却灰31と排水32とに分離し、焼却灰31は後段側の洗浄槽6で仕上げ洗浄することにより塩素濃度を低濃度となるまで洗浄した後、固液分離装置7にて処理灰35と排水36とに分離する。
本実施例1によれば、焼却炉1から排出された高温の焼却灰を、乾灰排出装置2にて空冷若しくは間接水冷により緩慢冷却することで、焼却灰に残存する未燃分を焼却灰冷却工程にて燃焼させることができ、未燃分中に含まれる難溶性塩素分を減少させ、冷却後の焼却灰中の難溶性塩素分濃度を低減できる。また、焼却灰が高温の間は水に接触させず乾灰の状態を保ち、120℃以下まで冷却した後に水洗処理することにより、高温の焼却灰が水に接することで生成される難溶性塩素を含有する水和物の生成を抑制することが可能である。
従って、水洗処理に導かれる焼却灰の塩素分は、水に溶出しやすい易溶性塩素分が大部分を占め、水洗処理により容易に塩素分を低濃度まで除去可能である。よって、常に塩素濃度の低い処理灰を安定的に得ることができ、焼却灰をセメント原料等の再資源化原料として好適に用いることが可能となる。
また、本実施例1は、乾灰排出して120℃以下まで緩慢冷却した後、水洗処理する構成であるため、簡便な装置構成で且つ装置の小型化が可能である。
図2を参照して、本実施例2に係る焼却灰処理システムの具体的構成につき説明する。尚、以下の実施例2において、上記した実施例1と同様の構成については、その詳細な説明を省略する。
本実施例2は、焼却炉1と水洗設備100が夫々別施設に設置されている場合に、好適に用いられる。
焼却炉1を備える焼却施設には、焼却炉1と、焼却炉1から排出された焼却灰を、水に浸漬せずに空冷若しくは乾式水冷により120℃以下まで緩慢冷却する乾灰排出装置2とを備える。さらに、焼却施設から離れた場所に設置された焼却灰水洗設備100まで焼却灰を搬送する際には、焼却灰の飛散防止のために、梱包設備9Aにて焼却灰をフレコンパック等により梱包するか、或いは、灰加湿装置8で焼却灰を加湿した後、灰ピット9Bに貯留しておく。尚、灰加湿装置8で焼却灰を加湿する時は、焼却灰が120℃以下の時に水を供給する。
梱包設備9A若しくは灰ピット9Bから、トラック等の運搬手段により焼却灰を水洗設備100に運搬し、その後水洗設備100へ投入して焼却灰を水洗処理する。水洗設備100は、上記実施例1に示した構成と同様である。
本実施例2では、焼却灰を緩慢冷却をした後、該焼却灰を加湿することにより、焼却灰を搬送する際に飛散することを防止でき、取り扱いが容易となる。
本発明は、焼却炉から排出された高温の焼却灰を緩慢冷却し、120℃以下で水洗処理することにより、焼却灰中の難溶性塩素分を低減することができ、水洗処理により容易に塩素分を低濃度まで除去可能であるため、焼却灰からセメント原料等の再資源化原料を製造する設備にて特に好適に用いられる。
本発明の実施例1に係る焼却灰処理システムの全体構成図である。 本発明の実施例2に係る焼却灰処理システムの全体構成図である。 本実施例に適用される空冷式乾灰排出装置の一例を示す側断面図である。 本実施例に適用される間接水冷式乾灰排出装置の一例を示し、(a)は側断面 図、(b)は(a)のA−A断面図である。 乾灰の示差熱分析結果を示すグラフである。 湿灰の示差熱分析結果を示すグラフである。 乾灰の示差熱分析結果を示すグラフである。 乾灰の示差熱分析結果を示すグラフである。 乾灰の示差熱分析結果を示すグラフである。 乾灰の示差熱分析結果を示すグラフである。
符号の説明
1 焼却炉
2 乾灰排出装置
3 比重差分離装置
4、6 洗浄槽
5、7 固液分離装置
8 灰加湿装置
9A 梱包設備
9B 灰ピット
21 灰排出ダクト
22 灰排出室
23 灰排出口
24 灰押出し装置

Claims (5)

  1. 焼却灰を水洗処理し、該焼却灰に含まれる塩素分を除去する焼却灰の処理方法において、
    焼却炉から前記焼却灰を水に浸漬せずに乾灰の状態で排出し、該排出された焼却灰を空冷若しくは間接水冷により120℃以下まで緩慢冷却した後、該焼却灰を水洗処理することを特徴とする焼却灰の処理方法。
  2. 焼却灰を水洗処理し、該焼却灰に含まれる塩素分を除去する焼却灰の処理方法において、
    焼却炉から前記焼却灰を水に浸漬せずに乾灰の状態で排出し、該排出された焼却灰を空冷若しくは間接水冷により120℃以下まで緩慢冷却した後、該焼却灰を水洗処理するようにし、
    前記冷却では、前記焼却灰中の未燃分に含有される難溶性塩素分が後段の水洗処理で所定の濃度以下まで低減可能な滞留時間が確保されることを特徴とする焼却灰の処理方法。
  3. 前記焼却灰を冷却した後、該焼却灰を加湿することを特徴とする請求項1記載の焼却灰の処理方法。
  4. 焼却炉から焼却灰を排出する灰排出装置と、該排出された焼却灰を水洗処理する水洗設備とを備えた焼却灰の処理システムにおいて、
    前記灰排出装置が、前記焼却灰を水に浸漬せずに空冷若しくは間接水冷により緩慢冷却する乾灰排出装置であり、
    前記水洗設備には、120℃以下まで冷却された前記焼却灰が供給されることを特徴とする焼却灰の処理システム。
  5. 前記乾灰排出装置の後段に、前記120℃以下まで冷却された焼却灰を加湿する灰加湿装置を設けたことを特徴とする請求項4記載の焼却灰の処理システム。
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