JP2002333122A - 廃棄物焼却炉のクリンカ付着抑制方法及びその装置 - Google Patents

廃棄物焼却炉のクリンカ付着抑制方法及びその装置

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JP2002333122A
JP2002333122A JP2001140894A JP2001140894A JP2002333122A JP 2002333122 A JP2002333122 A JP 2002333122A JP 2001140894 A JP2001140894 A JP 2001140894A JP 2001140894 A JP2001140894 A JP 2001140894A JP 2002333122 A JP2002333122 A JP 2002333122A
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waste incinerator
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Masamichi Asano
昌道 浅野
Kimitoshi Ose
公利 小瀬
Yuichi Fujioka
祐一 藤岡
Yoshihiko Tsuchiyama
佳彦 土山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡単な構造で以って容易に廃棄物
焼却炉内へのクリンカの付着を抑制できるクリンカ抑制
方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 燃焼用空気投入口12から燃焼用空気2
1を供給しながら廃棄物20を焼却処理するストーカ式
焼却炉10にて炉内へのクリンカの付着を抑制するクリ
ンカ付着抑制装置において、硅砂30若しくは前記焼却
炉10から排出される焼却灰16のうち少なくとも一方
を、前記燃焼空気投入口21若しくは廃棄物投入口11
の少なくともどちらか一方へ投入する手段を設けたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ等の一般
廃棄物、又は産業廃棄物等を廃棄物式焼却炉にて焼却処
理する際に発生するクリンカの生成を抑制する方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、廃棄物処理場では流動床焼却
炉、ロータリキルン式焼却炉、及びストーカ式焼却炉等
により、都市ごみ、産業廃棄物等の焼却処理を行ってい
る。特に、強力な撹拌燃焼により、あらゆる種類のごみ
を効率よく焼却でき、かつ大型化による大量処理が可能
な火格子式焼却炉(ストーカ式焼却炉)が広く利用され
ている。しかし、これらの廃棄物焼却炉では、その燃焼
状態により、炉壁や炉出口煙道等において溶融した灰が
粒状や塊状と固着してしまう問題がある。これは、燃焼
状況が悪く局所的に高温部が発生した場合に起こり、焼
却灰中に含まれる融点の低いアルカリ金属塩等が軟化溶
融しクリンカとなって炉内部に付着してしまう為であ
る。
【0003】一旦炉内にクリンカが形成されると、炉が
狭くなる、クリンカ付近の通気抵抗が大となる、等の理
由から円滑な燃焼が妨げられ燃焼効率が低下するため、
火層内温度を急上昇させないように廃棄物供給量や火層
の厚さを調整する、空気の予熱温度を高くしない、炉壁
にクリンカの剥離し易い煉瓦を用いる、炉壁面を水冷、
空冷構造として経験的にクリンカ付着を少なくする、等
の対策が採られているが、炉内温度の制御が困難であっ
たり、炉壁面が欠損し易かったりという問題を有してい
る上に、長期連続運転が不可能で、一定時間毎に炉内点
検し、人的にクリンカ付着物を除去しているのが現状で
ある。
【0004】そこで、実開平6−74826号公報で
は、上記問題を解消し、さらにクリンカの発生を防止す
ることの出来る装置を提案している。かかる装置は、図
6に示されるように、ストーカ式焼却炉01の炉壁02
のうち、クリンカが発生し易い炉壁部分02aに鋼板で
構成した冷却室013を埋設し、この冷却室013の上
部に炉壁外に位置して自由液面が形成される蒸気放出室
014を連接し、冷却室013の上下部間を炉壁外を通
過する冷却液循環路015で連通接続するとともに、こ
の冷却液循環路015に冷却室013及び冷却液循環路
を冷却液充満状態に保持させる冷却液補給槽016を連
通接続させる構成となっている。このように構成される
ことで、冷却室013と冷却液循環路015との間に自
然対流が発生し、この作用により炉壁面が効果的に冷却
され、該炉壁部分においてクリンカの発生が防止でき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、炉壁への
クリンカの付着の抑制、防止の為に様々な方法が採られ
ているが、上記したように、炉内の温度制御が困難であ
る、炉壁面が欠損し易い、大型の装置にしか適応出来な
い等の問題が残存している。又実開平6−74826号
公報のように水冷構造を有する装置では、複雑な構造を
有する為に温度制御やメンテナンスが困難であり、また
焼却に必要な温度を維持しながらの水冷であるためクリ
ンカを全く生成しない温度にすることは不可能である。
また水冷壁を有する部分のみに有効であるためクリンカ
の生成を完全に防止出来るとは言い難い。
【0006】従って、本発明は上記問題点に鑑み、簡単
な構造で以って容易にクリンカの炉壁への付着を抑制で
き、また、上記従来技術とも併用することができる為、
クリンカの生成を最小限に抑え、炉内へのクリンカの付
着を抑制することの出来る廃棄物焼却炉のクリンカ付着
抑制方法及びその装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、請求項1記載の発明として、燃焼用空
気を供給しながら廃棄物を焼却処理する廃棄物焼却炉に
て炉内へのクリンカの付着を抑制するクリンカ付着抑制
方法において、硅砂若しくは前記焼却炉から排出される
焼却灰のうち少なくとも一方を該焼却炉内へ返送しなが
ら焼却を行うことを特徴とする。クリンカの主成分は、
融点の低いナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩で
あるため、焼却灰中のアルカリ金属塩濃度が高いほどク
リンカが生成し易い。この為、被焼却物中のアルカリ金
属塩濃度を低下させること、つまり被焼却物中に含まれ
るSiO、Al等の高融点物質の割合を増加さ
せることで、温度上昇による焼却灰の溶融を防ぎ、延い
てはクリンカの生成を抑制することが可能となる。
【0008】そこで、前記請求項1記載の発明は、シリ
カ成分の多い硅砂、若しくは焼却灰のうち少なくとも一
方を、前記廃棄物焼却炉内へ供給することにより、焼却
灰中のクリンカ生成要因物質の割合を低減し、クリンカ
の炉内、特に炉壁への付着を抑制することが出来る。
尚、前記焼却灰は、焼却炉から排出される全てを返送す
る必要はなく、適宜量返送すればよい。また、このよう
に構成されることで、焼却灰中の熱灼原料である炭素分
が低減されて完全燃焼に近い燃焼が可能となり、さらに
被焼却物の熱灼減量が低減されるため焼却炉内の温度上
昇や局部燃焼を防ぐことが出来、クリンカ付着の抑制が
可能となる。さらにまた、前記焼却灰が再燃焼されるこ
とで、より微細化して炉内を飛散し炉壁面を被う為、ク
リンカが付着しづらくなる。
【0009】また、請求項1記載の硅砂若しくは廃棄物
焼却炉へ返送する焼却灰のうち少なくとも一方を、前記
燃焼用空気供給口から燃焼用空気に同伴させて焼却炉内
に供給することを特徴とする。このような構成とするこ
とにより、前記硅砂若しくは返送焼却灰が燃焼用空気と
ともに炉内を飛散し、炉壁と衝突して付着したクリンカ
を剥離する。従って、請求項1記載の効果と相俟って、
かかる物理的効果により、クリンカの付着をより抑える
ことが出来る。尚、この時燃焼用空気の供給速度を大に
することにより、剥離効果を向上させることが出来る。
【0010】また、請求項3記載の発明は、前記廃棄物
焼却炉へ返送する焼却灰が、粒径分離手段を介して該焼
却炉内へ供給されることを特徴とする。廃棄物焼却炉の
焼却灰は主灰として炉下部から排出されるものが殆どで
あり、該主灰の比較敵粒径の小であるもの、例えば粒径
が約5mm以下の主灰をふるい式選別機等の粒径分離手
段により分離し、粒径の小さい焼却灰を前記焼却炉内へ
供給することによって炉内の焼却灰が飛散し易くなり、
上記したような効果がより一層顕著に現れることとな
る。
【0011】さらに、請求項4記載のように、前記返送
焼却灰は、水、酸若しくはアルカリによって洗浄した
後、前記廃棄物焼却炉内へ返送することにより、クリン
カ生成の要因物質であるナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属塩濃度を低減することができ、焼却灰の融点が
高くなりクリンカが生成し難くなる。該アルカリ金属塩
は水にかなりの割合で溶解する為水による洗浄でも効果
は高いが、前記クリンカ生成要因物質の溶解度を向上さ
せるために、焼却灰の成分に応じてPH4〜6のアルカ
リ性溶液、若しくはPH8〜10の酸性溶液を適宜使い
分けるとよい。
【0012】また、請求項5記載のように、前記硅砂
は、前記廃棄物焼却炉から排出された後、焼却灰と分離
して焼却炉内に返送し循環利用することを特徴とする。
かかる発明は、前記廃棄物焼却炉の後流側に、比重差に
より硅砂と焼却灰とを分離するサイクロン等を設け、前
記硅砂を循環利用することにより、運転コストを低く抑
えることが出来る。
【0013】さらに、請求項6記載の発明は、請求項1
乃至5記載の何れかの項記載の廃棄物焼却炉がストーカ
式焼却炉であることを特徴とする。ストーカ式焼却炉
は、大型化が可能であるために広く用いられているにも
関わらず、流動床式焼却炉やロータリーキルン式焼却炉
のように流動砂や焼却灰による物理的剥離が行われ難い
為に炉壁にクリンカが付着し易いという欠点を有する。
そこで、かかる発明をストーカ式焼却炉に用いることに
より、クリンカ除去の為に運転を休止する手間が少なく
なり、廃棄物の処理効率が向上する。
【0014】かかる発明を好適に実現する装置として、
請求項7記載の発明は、燃燃焼用空気投入口から燃焼用
空気を供給しながら廃棄物を焼却処理する廃棄物焼却炉
にて炉内へのクリンカの付着を抑制するクリンカ付着抑
制装置において、硅砂若しくは前記焼却炉から排出され
る焼却灰のうち少なくとも一方を前記燃焼用空気投入口
若しくは廃棄物投入口の少なくともどちらか一方へ投入
する手段を設けたことを特徴とする。また、請求項8記
載の発明は、前記廃棄物焼却炉がストーカ式焼却炉であ
ることを特徴とする。さらに、前記請求項7記載の発明
に、請求項2乃至6に記載の返送焼却灰の粒径分離手
段、水、酸若しくはアルカリに利用した焼却灰洗浄手
段、硅砂分離機等を適宜組み合わせることで、より効果
的なクリンカ付着抑制装置が可能となる。尚、前記装置
に従来より用いられている水冷、空冷構造等を併用する
ことにより、クリンカの炉壁への付着を最小限に抑制す
ることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明
の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。図1は本発明の第1実施形態にかかるクリン
カ付着抑制装置の概略構成図、図2乃至図5は図1にか
かる別の実施形態の概略構成図である。本実施形態で
は、廃棄物焼却炉にストーカ式廃棄物焼却炉を利用する
構成としたが、流動床式焼却炉、ロータリーキルン式焼
却炉等、クリンカ付着の問題を有する廃棄物焼却炉であ
れば何れに用いても良い。
【0016】図1において、10はストーカ式廃棄物焼
却炉、11は廃棄物を投入する廃棄物供給フィーダ、1
2は燃焼用二次空気を供給する二次空気供給口、13は
火格子、14は燃焼用一次空気を供給する一次空気供給
口、15は主灰を焼却炉から排出する焼却灰排出装置で
ある。本発明の実施形態に使用されるストーカ式焼却炉
は公知の技術であり、連続式、バッチ式どちらでも良
く、その種類は階段摺動式ストーカ、多段円筒回転式ス
トーカ、多段扇形反転式ストーカ等何れの焼却炉を用い
てもよい。尚、本発明で処理される廃棄物は、一般ご
み、産業廃棄物等、ストーカ式焼却炉にて処理可能なも
のであれば特に限定されない。かかるストーカ式焼却炉
10は、廃棄物供給フィーダ11から供給される廃棄物
20を焼却炉底部に位置する火格子13上で焼却させる
もので、該火格子13下部に設けられた燃焼用二次空気
供給口22から燃焼用二次空気14を導入するととも
に、焼却炉上部炉壁に燃焼用一次空気供給口12を設
け、ここから一次空気21を導入することにより燃焼を
促進する。
【0017】本実施形態においては、固定火格子段と移
動火格子段が交互に配置され、被焼却物を十分に撹拌し
て焼却を行うストーカ式焼却炉10を使用し、廃棄物供
給フィーダ11側と反対側に位置する焼却灰排出装置1
5へ移送する間に燃焼反応が進み、焼却により発生する
主灰16は焼却灰排出装置15により炉外へ排出され
る。そして、かかる第1実施形態では、該焼却炉10よ
り排出された主灰16の少なくとも一部を返送ライン2
3により前記廃棄物供給フィーダ11へ返送し、廃棄物
20に混入して焼却炉内へ供給する。前記返送ライン2
3上には、灰出しコンベア、灰押し出し装置、灰ピッ
ト、灰クレーン等を設け、適宜、焼却炉へ供給すること
が出来るように構成される。
【0018】このような構成により、焼却灰中のクリン
カ生成要因物質であるナトリウム、カリウム等のアルカ
リ金属塩濃度が低下し、該焼却灰の融点が高くなり、ク
リンカが生成し難くなる。また、前記焼却灰が再燃焼さ
れることにより微細化し、炉壁等のクリンカの付着し易
い部分を被うため、クリンカの付着を抑制することが出
来る。さらにまた、焼却灰中の熱灼原料が低減されるた
め完全燃焼に近い燃焼状態となり、また炉内の局部燃焼
を抑制することが出来る。
【0019】図2は本発明の第2実施形態を示し、スト
ーカ式焼却炉10の構造は前記第1実施形態と同様であ
る。かかる第2実施形態は、廃棄物供給フィーダ11か
ら供給されて、火格子13上で焼却された焼却灰は、焼
却灰排出装置15により炉外へ搬送され、該主灰16の
少なくとも一部を、返送ライン25を介して燃焼用二次
空気供給口12から炉内へ導入する。前記二次空気導入
口12から導入される燃焼用二次空気21は、ダンパ、
送風機等により供給量及び空気速度を制御されており、
ある一定以上の空速を維持している。そこで、かかる実
施形態では、該二次空気21に前記焼却灰を同伴させて
炉内に導入させることで、上記したような第1実施形態
の効果に加えて、炉壁に付着形成し始めたクリンカを物
理的に剥離するという効果が得られる。
【0020】さらに、図3に示す第3実施形態には、粒
径分離手段を備えたクリンカ抑制装置が示してある。か
かる第3実施形態は、前記第1、第2実施形態と同様に
ストーカ式焼却炉10から排出された主灰16を粒径分
離手段18により分別し、例えば粒径が約5mm以下の
主灰を選別して返送ライン26により焼却炉10内に戻
す。このように、粒径分離された粒径の小である主灰に
は炭素分が極端に少なく、この為上記したように被焼却
物中の熱灼原料をより一層減少させることが出来、また
炉内での飛散が激しく起こるため、炉壁へのクリンカ付
着を抑制することが出来る。
【0021】さらに、クリンカ生成を抑制するより効果
的な装置として、前記第3実施形態に洗浄装置を具備し
た第4実施形態を図4に示す。かかる第4実施形態は、
前記第1乃至第3実施形態と同様にストーカ式焼却炉1
0から排出された主灰16を前記粒径分離手段18によ
り分離した後、洗浄装置19にて洗浄し、その後返送ラ
イン27を介して前記焼却炉10へ返送されるように構
成したものである。前記洗浄装置19に用いられる洗浄
液は水、PH6〜8の酸性溶液又はPH6〜8のアルカ
リ性溶液の何れを用いても良く、焼却灰の性質に応じて
最も洗浄効果の高い液を用いる。
【0022】このように焼却灰を洗浄することで、焼却
灰に含まれるクリンカ生成要因物質であるナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属塩を低減することができ、延
いてはクリンカの生成を低減することが出来る。尚、か
かる実施形態では前記粒径分離手段18は省いても良
い。さらに、前記洗浄装置19にて洗浄された主灰は、
前記廃棄物供給フィーダ11から炉内に供給されても良
い。
【0023】また、別の実施形態として、前記ストーカ
式焼却炉10内にシリカを主成分とする硅砂を導入する
構成を図5に示す。かかる第5実施形態は、廃棄物供給
フィーダ11又は二次空気供給口12、若しくはその両
方から硅砂30を炉内に導入する。該硅砂30は高融点
のシリカを主成分とする為、前記第1乃至第4実施例の
返送焼却灰と同様の効果をもたらす。また、硅砂は焼却
灰より破砕され難い為、炉壁面への衝突による剥離効果
が高い。更に、炭素分を含有しない為温度上昇や局部高
温化が防げ、焼却炉10内の燃焼を安定させることがで
きる。
【0024】そして、焼却炉10から排出される硅砂を
含有した主灰16は、前記焼却灰排出装置15の後段に
設けられた硅砂分離機28により硅砂と分離される。該
分離された硅砂は再び返送ライン29を介して炉内に送
給され、循環利用される。前記硅砂分離機28には、比
重差により焼却灰と硅砂とを分離するサイクロン等を用
いるのが好ましい。また、図示しないが、前記焼却灰排
出装置15と硅砂分離機28との間に粒径分離装置を配
置して、粒径の小である主灰16を返送ライン32で硅
砂とともに焼却炉内へ返送しても良い。かかる構成は、
被焼却物の燃焼状態、焼却炉の種類、焼却灰の性質、硅
砂、焼却灰の混入量等に応じて適宜組み合わせる。尚、
かかる実施形態は、公知技術の炉壁水冷構造、炉壁空冷
構造等と組み合わせることにより一層高い効果を得られ
る。
【0025】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、硅砂
もしくは焼却灰を焼却炉内に供給することで、被焼却物
中に含有されるクリンカの生成要因物質であるナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属塩濃度が低くなり、クリ
ンカの生成を低減できる。また、焼却灰若しくは硅砂が
焼却炉内を飛散し、炉壁に付着することにより、クリン
カの付着を防ぐことが出来る。さらに、飛散する焼却
灰、硅砂が炉壁に衝突することにより、付着したクリン
カを剥離する効果を有する。
【0026】また、焼却灰を水、酸性溶液若しくはアル
カリ性溶液にて洗浄した後焼却炉に導入することで、前
記クリンカ生成要因物質をより低い濃度に抑えることが
できる。かかる発明は、簡単な構造で以って実現可能で
あるため、低コストで容易にクリンカの付着を防ぐこと
ができ、さらに公知の炉壁構造や水冷、空冷構造等との
併用も可能であるため、クリンカの炉内への付着を最小
限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかるクリンカ付着
抑制装置の概略構成図である。
【図2】 本発明の別の実施形態である第2実施形態に
かかる概略構成図である。
【図3】 本発明の別の実施形態である第3実施形態に
かかる概略構成図である。
【図4】 図1の別の実施形態である第4実施形態にか
かる概略構成図である。
【図5】 図1の別の実施形態である第5実施形態にか
かる概略構成図である。
【図6】 水冷構造を有する従来のクリンカ発生防止装
置の縦断正面図である。
【符号の説明】
10 ストーカ式焼却炉 11 廃棄物供給フィーダ 12 燃焼用二次空気供給口 13 火格子(ストーカ) 14 燃焼用一次空気供給口 15 焼却灰排出装置 18 粒径分離手段 19 洗浄装置 20 廃棄物 21 燃焼用一次空気 22 燃焼用二次空気 23、25、26、27、29 返送ライン 28 硅砂分離機 30 硅砂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 祐一 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 土山 佳彦 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 3K061 GA01 HA03 ND03 ND13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用空気を供給しながら廃棄物を焼却
    処理する廃棄物焼却炉にて炉内へのクリンカの付着を抑
    制するクリンカ付着抑制方法において、 硅砂若しくは前記焼却炉から排出される焼却灰のうち少
    なくとも一方を該焼却炉内へ返送しながら焼却を行うこ
    とを特徴とする廃棄物焼却炉のクリンカ付着抑制方法。
  2. 【請求項2】 前記硅砂若しくは廃棄物焼却炉へ返送す
    る焼却灰のうち少なくとも一方を、前記燃焼用空気供給
    口から燃焼用空気に同伴させて焼却炉内に供給すること
    を特徴とする請求項1記載の廃棄物焼却炉のクリンカ付
    着抑制方法。
  3. 【請求項3】 前記廃棄物焼却炉へ返送する焼却灰は、
    粒径分離手段を介して該焼却炉内へ供給されることを特
    徴とする請求項1若しくは2記載の廃棄物焼却炉のクリ
    ンカ付着抑制方法。
  4. 【請求項4】 前記焼却灰は、水、酸若しくはアルカリ
    によって洗浄した後、前記廃棄物焼却炉内へ返送される
    ことを特徴とする請求項1、2若しくは3記載の廃棄物
    焼却炉のクリンカ付着抑制方法。
  5. 【請求項5】 前記硅砂は、前記廃棄物焼却炉から排出
    された後、焼却灰と分離して焼却炉内に返送し循環利用
    することを特徴とする請求項1記載の廃棄物焼却炉のク
    リンカ付着抑制方法。
  6. 【請求項6】 前記廃棄物焼却炉がストーカ式焼却炉で
    あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に
    記載の廃棄物焼却炉のクリンカ付着抑制方法。
  7. 【請求項7】 燃焼用空気投入口から燃焼用空気を供給
    しながら廃棄物を焼却処理する廃棄物焼却炉にて炉内へ
    のクリンカの付着を抑制するクリンカ付着抑制装置にお
    いて、 硅砂若しくは前記焼却炉から排出される焼却灰のうち少
    なくとも一方を前記燃焼用空気投入口若しくは廃棄物投
    入口の少なくともどちらか一方へ投入する手段を設けた
    ことを特徴とする廃棄物焼却炉のクリンカ付着抑制装
    置。
  8. 【請求項8】 前記廃棄物焼却炉がストーカ式焼却炉で
    あることを特徴とする請求項7記載の廃棄物焼却炉のク
    リンカ付着抑制装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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