JP2010084238A - 熱線遮蔽性ポリエステル繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】ITO粉末やATO粉末を含有し、これらの含有量が多くても紡糸性が良く、熱線遮蔽性に優れたポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】ITO粉末および/またはATO粉末を含有し、熱線遮蔽性を有するポリエステル繊維であって、ITO粉末ないしATO粉末の一種の含有量または2種の合計含有量が2.0重量%より多く10重量%以下であることを特徴とし、好ましくは、ITO粉末ないしATO粉末が、リン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理されているポリエステル繊維。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱線遮蔽性を有するポリエステル繊維に関する。より詳しくは、ITO粉末やATO粉末を含有し、これらの含有量が多くても紡糸性が良く、熱線遮蔽性に優れたポリエステル繊維に関する。
ポリエステル繊維は強度、耐光性、耐水性、弾力性に優れており、皺になり難く、熱に強いため衣料品などは始めとして広く利用されている。このポリエステル繊維について、従来、酸化チタンなどを含有させて紫外線吸収性を持たせたものや(特許文献1)、金属酸化物からなる赤外線吸収材を含有させたものが知られている(特許文献2)。
例えば、特許文献2には、ポリエステル重量に対して、金属酸化物系微粒子からなる赤外線吸収剤が0.1〜2.0重量%、有機系紫外線吸収剤が0.1〜5.0重量%おのおの含むことによって、赤外線吸収性と保温性を有するポリエステル繊維が記載されている。
特開平6−2219号公報 特開2006−336151号公報
特許文献2のポリエステル繊維は、赤外線吸収剤としてITO粉末やATO粉末が例示されているが、これらの含有量は0.1〜2.0重量%に制限されており、この含有量が2.0重量%を超えると、ポリエステル繊維を紡糸する際に糸切れなどの生じやすくなるので好ましくないとされている。しかし、赤外線吸収効果はITO粉末やATO粉末に依存しているので、これらの含有量が少ないと赤外線吸収効果も低下すると云う問題がある。
本発明は、特定の処理剤によって表面処理したITO粉末およびATO粉末を用いることによって、ITO粉末やATO粉末の含有量が多くても紡糸性が良く、熱線遮蔽性に優れたポリエステル繊維を提供する。
本発明は、以下に示す構成によって上記課題を解決した熱線遮蔽性ポリエステル繊維に関する。
〔1〕スズドープ酸化インジウム(ITO)粉末および/またはアンチモンドープ酸化スズ(ATO)粉末を含有し、熱線遮蔽性を有するポリエステル繊維であって、ITO粉末ないしATO粉末の一種の含有量または二種の合計含有量が2.0重量%より多く10重量%以下であることを特徴とするポリエステル繊維。
〔2〕ITO粉末ないしATO粉末が、リン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理されている上記[1]のポリエステル繊維。
〔3〕ITO粉末ないしATO粉末が、次式[1]〔R:アルキル基またはアルキルアリル基、R1:水素またはR(CH2CH2O)基、n:エチレンオキサイド付加モル数〕によって示されるリン酸ポリエステルによって表面処理されている上記[2]のポリエステル繊維。
Figure 2010084238
〔4〕ITO粉末ないしATO粉末が、次式[2]〔Rは上記と同じ〕によって示されるスルホン酸化合物によって表面処理されている上記[2]のポリエステル繊維。
Figure 2010084238
〔5〕ITO粉末ないしATO粉末が、次式[3]〔Rは上記と同じ、R2:メチル基、エチル基、イソプロピル基、プロピル基〕によって示されるスルホン酸化合物によって表面処理されている請求項2のポリエステル繊維。
Figure 2010084238
〔6〕1mm厚さの基材において、可視光線透過率[%Tv]10%以上、日射透過率 [%Ts]30%以下であって、熱線遮蔽比([%Tv]/[%Ts])0.85以上であるITOもしくはATOを含有したポリエステル樹脂からなる上記[1]〜上記[5]の何れかに記載するポリエステル繊維。
〔7〕ITO粉末ないしATO粉末と共に紫外線吸収剤を含有する上記[1]〜上記[6]の何れかに記載するポリエステル繊維。
〔8〕ITO粉末ないしATO粉末と共に難燃剤を含有する上記[1]〜上記[7]の何れかに記載するポリエステル繊維。
本発明のポリエステル繊維は、上記式[1]〜上記式[2]に示す化合物によって表面処理したITO粉末もしくはATO粉末を用いることによって、これらの一種の含有量または二種の合計含有量を2.0重量%より多く高めたものである。従来のポリエステル繊維において、これらの金属酸化物粉末の含有量は2.0重量%が限界であった。本発明のポリエステル繊維では、ITO粉末ないしATO粉末の含有量が2.0重量%より多く10重量%以下であり、従来のポリエステル繊維に含まれる含有量より格段に多いので、熱線遮蔽効果に優れる。
特に、ITO粉末に関しては、含有量が2.0重量%より多いと、図1および表1に示すように、可視光線透過率を損なわずに、大幅に日射透過率を下げることができ、赤外線カット効果を高めることが分かった。具体的には、本発明によれば、例えば、1mm厚さのPET基材において、可視光線透過率[%Tv]が10%以上、日射透過率が[%Ts]30%以下であって、熱線遮蔽比([%Tv]/[%Ts])が0.85以上のポリエステル繊維を得ることができる。
本発明のポリエステル繊維において、リン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理されたITO粉末ないしATO粉末を含有することによって、これらの一種の含有量または二種の合計含有量を2.0重量%〜10重量%に高めても、紡糸の際に糸切れの少ないポリエステル繊維を得ることができる。
具体的には、例えば、上記式[1]によって示されるリン酸ポリエステル、または、上記式[2]ないし、チタネート系カップリング材によって示されるスルホン酸化合物によって表面処理されたITO粉末ないしATO粉末を含有することによって、上記含有量でも糸切れの少ないポリエステル繊維を得ることができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明のポリエステル繊維は、スズドープ酸化インジウム(ITO)粉末および/またはアンチモンドープ酸化スズ(ATO)粉末を含有し、熱線遮蔽性を有するポリエステル繊維であって、ITO粉末ないしATO粉末の一種の含有量または二種の合計含有量が2.0重量%より多く10重量%以下であることを特徴とし、好ましくは、ITO粉末ないしATO粉末がリン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理されているポリエステル繊維である。
本発明のポリエステル繊維は、ポリエステルの種類は限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど、またはこれらのポリマーを基本骨格として芳香族ジカルボン酸脂肪族ジカルボン酸を共重合したものなどを広く用いることができる。
本発明に用いるITO粉末ないしATO粉末は平均一次粒子径が0.5μm以下であるものが好ましい。粉末の粒子径がこれより大きいと、ポリエステル繊維を紡糸する工程で糸切れを生じやすくなり、添加量を多くすることができず、熱線遮蔽効果を得難くなる。
本発明のポリエステル繊維は、ITO粉末またはATO粉末の一種または二種を2.0重量%より多く10重量%以下含有する。この含有量が2.0重量%以下では熱線遮蔽効果が低く、10重量%を上回ると紡糸し難くなるので好ましくない。
リン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理したITO粉末およびATO粉末を用いることによって、2.0重量%〜10重量%の含有量でも、紡糸の際に糸切れの極めて少ないポリエステル繊維を得ることができる。
表面処理剤として用いるリン酸化合物は次式[1]によって示される化合物が好ましい。次式[1]のリン酸化合物は酸価40以上であって、分子量3000以下が良く、1600以下がさらに好ましい。
Figure 2010084238
〔R:アルキル基またはアルキルアリル基、R1:水素またはR(CH2CH2O)基、n:エチレンオキサイド付加モル数〕
上記式[1]のリン酸化合物としては、具体的には、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
表面処理剤として用いるスルホン酸化合物は次式[2]または次式[3]によって示される化合物が好ましい。これらの化合物は分子量3000以下が好ましい。
Figure 2010084238
〔Rは上記と同じ〕
上記式[2]のスルホン酸化合物としては、具体的には、ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリルナトリウム、スルホコハク酸ラウリルナトリウムなどが挙げられる。
Figure 2010084238
〔Rは上記と同じ、R2:メチル基、エチル基、イソプロピル基、プロピル基〕
上記式[3]のアルキルもしくはアルキルアリルスルホン酸型チタネートとしては、例えば、味の素社製KR−9SA等が挙げられる。
上記リン酸化合物またはスルホン酸化合物を用いて、ITO粉末ないしATO粉末を表面処理するには、上記化合物を溶解した溶液にITO粉末ないしATO粉末を投入して分散させた後にITO粉末ないしATO粉末を固液分離して回収すればよい。
具体的には、例えば、上記化合物をトルエン、エタノール、もしくはこれらの混合溶媒等に溶解した処理液を用い、この処理液100重量部に対して1〜250重量部のITO粉末ないしATO粉末を加えて攪拌混合し、必要に応じてさらにメディアを用いて分散させ、これらの粉末表面に上記リン酸化合物または上記スルホン酸化合物を付着させた後に固液分離し、乾燥工程を経て、上記化合物を付着させたITO粉末ないしATO粉末を回収する。もしくは、上記リン酸化合物とITO粉末ないしATO粉末を混合した液を固液分離せず、直接、乾燥工程を経ても構わない。
処理液中の表面処理剤の濃度は、例えば0.01〜15wt%が好ましい、なお、この処理液に投入する粉末重量が高濃度であればあるほど、有機溶媒の使用量が少なくてすむため、工業的に有利である。ただし、高濃度過ぎると、分散が出来ず、粉末の表面処理が出来なくなるので、粉末量は上記範囲が適当である。
上記表面処理されたITO粉末ないしATO粉末において、これらの粉末表面付着している表面処理剤の量は、粉末重量に対して、0.01〜20重量%が好ましい。
上記リン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理したITO粉末ないしATO粉末をポリエステル樹脂に混合し、含有量を2.0重量%より多く10重量%以下に調整し、混錬して上記粉末を樹脂中に分散させた後に紡糸して本発明のポリエステル繊維を得ることができる。
本発明において用いるITO粉末ないしATO粉末は、Lab表色系において、色度(a・b/L、a<0、b<0)0.3以上のものが好ましい。これら粉末の色度(a・b/L)が0.3より小さいと、熱線遮蔽比([%Tv]/[%Ts])が低下する。ITO粉のインジウムとスズの比率は特に限定されないが、モル比にて、In:Sn=97:3からIn:Sn=80:20が好ましい。ATO粉のアンチモンとスズの比率は特に限定されないが、モル比にて、Sb:Sn=1:99からSb:Sn=20:80が好ましい。
本発明のポリエステル繊維は、ITO粉末ないしATO粉末と共に、紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては酸化チタンや酸化亜鉛などの無機粉末、酸化チタンにATOを被覆した無機粉末(具体例として、三菱マテリアル製S−1粉)あるいはベンゾオキサジンなどの有機粉末を用いることができる。紫外線吸収剤を併用することによって、赤外線に対する吸収効果(熱線遮蔽効果)と共に紫外線遮蔽効果を有することができ、熱線遮蔽効果と共に日焼け防止効果を有するポリエステル繊維を得ることができる。
本発明のポリエステル繊維は、ITO粉末ないしATO粉末と共に、難燃剤を含有することができる。難燃剤としては水酸化マグネシウムMg(OH)2などを用いることができる。ITO粉末は赤外線を吸収して熱を持つので、難燃剤を併用することによって、ポリエステル繊維の発火を防止することができる。また、水酸化マグネシウムは白色粉末なので、これを含有することによってポリエステル繊維の白色性がより向上する。
紫外線吸収剤および難燃剤の含有量は、ITO粉末ないしATO粉末との合計量で10重量%以下が適当である。
以下、本発明の実施例を比較試料と共に示す。
〔粉末の表面処理〕ATO粉およびITO粉を、表面処理剤を溶解したトルエン・エタノール液に混合して分散させ、固液分離して回収した。
〔透過率の測定〕表面処理したATO粉およびITO粉をポリエステル樹脂に、3本ロールにて混練し、樹脂組成物を厚さ1mmのPET基材に成形した。この塗膜について、可視光線透過率[%Tv]、日射透過率[%Ts]を測定した。[%Tv]および[%Ts]の測定は分光光度計(日立社製品U-4000)を用いた。
〔粉末の色度〕ATO粉およびITO粉の色度を色差計(日本電色社の測色色差計SE 2000)によって色度(L,a,b)測定し、a・b/Lを求めた。
〔実施例1〕
リン酸ポリエステルによって表面処理したATO粉〔色度L:34.4、a:-2.0、b:-6.9〕およびITO粉〔色度L:50.3、a:-4.9、b:-14.4〕を表1に示す量に従ってポリエステル樹脂に混合した。このポリエステル樹脂組成物を用いて厚さ1mmのPET基材に形成し、可視光線透過率[%Tv]、日射透過率[%Ts]を測定した。この結果を表1に示した。さらに、粉末含有量と波長域の透過率を図1に示した。また、比較基準として粉末が混合されていないPET基材について、[%Tv]および[%Ts]を表1に示した。
表1に示すように、1mm厚さにて、ITO粉末2.5wt%を含むPET基材の試料No.A2の[%Tv]は27.7であり、10%以上の可視光線透過率[%Tv]を有する。同様に、ITO粉末10wt%を含むPET基材の試料No.A3の[%Tv]20.1であり、10%以上の可視光線透過率[%Tv]を有している。
また、表1に示すように、No.A2およびNo.A3の試料は基準試料に対して、日射透過率[%Ts]は30%以下である。
また、これらの熱線遮蔽比〔[%Tv]/[%Ts]〕は何れも0.85以上である。
さらに、試料No.A1と試料No.A2を比較すると、No.A2のITO粉末含有量はNo.A1の5倍であるが、可視光線透過率の差は小さく、No.A2の試料は多量のITO粉末を含有しても可視光線の透過率が優れている。一方、No.A2の日射透過率は大幅に低下しており、熱線遮蔽性に優れている。No.A3についても同様である。これは図1のグラフにも示されている。
Figure 2010084238
〔実施例2〕
ポリエステル樹脂にATO粉〔色度L:34.4、a:-2.0、b:-6.9〕およびITO粉〔色度L:50.3、a:-4.9、b:-14.4〕を練り込み、溶融紡糸してポリエステル繊維を形成した。このポリエステル繊維によって布を形成し、熱線遮蔽効果を調べた。この試験は、上面に透明ガラスを設けた箱を用い、透明ガラスの上に試験用の布を被せ、10cm上方から赤外線ランプ(IR 100/110V 250W RH)を1時間照射して箱の内部温度を測定した。この結果を表2および図2に示した。
表2に示すように、表面処理しないITO粉を用いたものは、粉末の含有量が2.5重量%で紡糸不能である(No.B2)。一方、表面処理したITO粉を用いたものは、その含有量が2重量%〜10重量%で紡糸可能であり、高い熱線遮蔽効果を有する(No.B3〜B5)。ただし、表面処理したITO粉でもその含有量が15重量%では、糸切れが多発し、紡糸困難になる(No.B6)。同様に表面処理したATO粉を用いたものは、その含有量が2.5重量%〜5.0重量%で紡糸可能であり、高い熱線遮蔽効果を有する(No.B7〜B8)。また、ATOとITOを混合した系も、2種類の合計2.5重量%にて、紡糸可能であることを確認し、また熱線遮蔽効果があることも確認できた。
Figure 2010084238
また、図2に示すように、ITO含有量が2重量%より多い範囲で試験箱の内部温度は急激に低下する。この結果から、十分な熱線遮蔽効果を得るにはITO粉末などの含有量は2重量%以上が適当である。
実施例1のITO粉末含有量と波長域の透過率の関係を示すグラフ 実施例2の熱線遮蔽試験の結果を示すグラフ

Claims (8)

  1. スズドープ酸化インジウム(ITO)粉末および/またはアンチモンドープ酸化スズ(ATO)粉末を含有し、熱線遮蔽性を有するポリエステル繊維であって、ITO粉末ないしATO粉末の一種の含有量または二種の合計含有量が2.0重量%より多く10重量%以下であることを特徴とするポリエステル繊維。
  2. ITO粉末ないしATO粉末が、リン酸化合物またはスルホン酸化合物によって表面処理されている請求項1のポリエステル繊維。
  3. ITO粉末ないしATO粉末が、次式[1]〔R:アルキル基またはアルキルアリル基、R1:水素またはR(CH2CH2O)基、n:エチレンオキサイド付加モル数〕によって示されるリン酸ポリエステルによって表面処理されている請求項2のポリエステル繊維。
    Figure 2010084238
  4. ITO粉末ないしATO粉末が、次式[2]〔Rは上記と同じ〕によって示されるスルホン酸化合物によって表面処理されている請求項2のポリエステル繊維。
    Figure 2010084238
  5. ITO粉末ないしATO粉末が、次式[3]〔Rは上記と同じ、R2:メチル基、エチル基、イソプロピル基、プロピル基〕によって示されるスルホン酸化合物によって表面処理されている請求項2のポリエステル繊維。
    Figure 2010084238
  6. 1mm厚さの基材において、可視光線透過率[%Tv]10%以上、日射透過率 [%Ts]30%以下であって、熱線遮蔽比([%Tv]/[%Ts])0.85以上であるITOもしくはATOを含有したポリエステル樹脂からなる請求項1〜請求項5の何れかに記載するポリエステル繊維。
  7. ITO粉末ないしATO粉末と共に紫外線吸収剤を含有する請求項1〜請求項5の何れかに記載するポリエステル繊維。
  8. ITO粉末ないしATO粉末と共に難燃剤を含有する請求項1〜請求項6の何れかに記載するポリエステル繊維。
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