JP2010083166A - エアバッグドア - Google Patents

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伸弘 寺井
Takahiko Sato
貴彦 佐藤
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Abstract

【課題】板厚2.0mm以下のインストルメントパネルに振動溶着しても、インストルメントパネルの意匠性悪化を抑制できるエアバッグドアを提供すること。
【解決手段】エアバッグドア1の溶着リブ3における接合予定部31の先端部を、幅3mm以下にする。接合予定部31の先端部を小さくすることで、振動溶着時にエアバッグドア1およびインパネ8に加わる単位面積あたりの熱量を小さくでき、インパネ8の意匠性悪化を抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用エアバッグ装置の一部を構成する樹脂製のエアバッグドアに関する。詳しくは、本発明は樹脂製のインストルメントパネルに振動溶着される樹脂製のエアバッグドアに関する。
車両に搭載されるエアバッグ装置は、一般に、エアバッグユニットと、エアバッグユニットを収容するエアバッグドアとを持つ。エアバッグドアは、樹脂製であり、筒状をなすリテーナ部と、リテーナ部に一体化されインストルメントパネルの後面に対面するドア部とを持つ。エアバッグユニットはドア部の後面側(すなわちリテーナ部)に収容される。ドア部は略板状をなし、樹脂製のインストルメントパネルの後面に振動溶着される。また、ドア部は、通常時にはリテーナ部を閉じ、エアバッグ展開時にはリテーナ部を開く方向に揺動または変形する。
エアバッグドアは、振動溶着のためのリブ(溶着リブ)を持つ(例えば、特許文献1〜2参照)。溶着リブがインストルメントパネルに振動溶着されることで、エアバッグドアはインストルメントパネルに固着される。
エアバッグが展開すると、エアバッグドアには大きな衝撃が加わる。このため、エアバッグドア用の樹脂材料は、例えばTPO等のエアバッグ展開時にも破損し難い材料が用いられている。一方、インストルメントパネル用の樹脂材料としては、例えばPP等の軽量かつ高強度の材料が用いられている。このため、インストルメントパネル用の樹脂材料とエアバッグドア用の樹脂材料とは、線膨張係数が異なる場合が多い。よって、振動溶着された溶着リブおよびインストルメントパネルが熱収縮する際に、インストルメントパネルの表面に凹凸形状が生じる場合がある。この振動溶着の際に生じる凹凸形状は、インストルメントパネルの板厚が小さくなる程(インストルメントパネルが薄肉になる程)大きくなる。
ところで、近年、車両軽量化のために、種々の内装品を軽量化することが要求されている。インストルメントパネルを軽量化するためには、薄肉化が有効であると考えられるが、この場合には、上述したように振動溶着の際に生じる凹凸形状が大きくなり、インストルメントパネルの意匠性が悪化する。例えばインストルメントパネルの板厚を2.0mm程度にすると、インストルメントパネルの意匠性が著しく悪化する問題があった。
特開2001−294114号公報 特開2004−338092号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、板厚2.0mm以下のインストルメントパネルに振動溶着しても、インストルメントパネルの意匠性悪化を抑制できるエアバッグドアを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のエアバッグドアは、板厚2.0mm以下の樹脂製のインストルメントパネル8に振動溶着される樹脂製のエアバッグドア1であって、
該インストルメントパネル8の後面に対面する接合面25を持つエアバッグドア本体部2と、
該接合面25に形成され振動溶着時の振動方向に延びる複数の溶着リブ3と、を持ち、
該溶着リブ3は、振動溶着時に溶融する溶融予定部30と、該振動溶着時に残存して該インストルメントパネル8の該後面に接合する接合予定部31と、を持ち、
該接合予定部31の先端部は、幅3mm以下であることを特徴とする。
本発明のエアバッグドアは、下記の(1)または(2)を備えるのが好ましく、(1)および(2)を備えるのがより好ましい。
(1)前記接合予定部31の先端部は、幅1mm以下である。
(2)互いに隣接する少なくとも2つの前記溶着リブ3は、前記接合予定部31のなかで前記接合面25側の部分の少なくとも一部が一体化している。
本発明のエアバッグドアは溶着リブを持つ。溶着リブは、振動溶着時に溶融する溶融予定部と、振動溶着時に残存する接合予定部とを持つ。接合予定部は、インストルメントパネル(以下、インパネと略する)の後面に接合する部分である。本発明のエアバッグドアでは、接合予定部の先端部の幅を3mm以下と非常に小さくしたことで、インパネの意匠性悪化を抑制できる。すなわち、接合予定部の先端部の幅(以下、溶着リブの接合幅と呼ぶ)を小さくしたことで、溶着リブとインパネとの単位面積あたりの接合面積(溶着面積)を小さくできる。このため、エアバッグドアおよびインパネに加わる単位面積あたりの熱量を小さくでき、単位面積あたりの溶着リブの収縮量とインパネの収縮量との差を小さくできる。このため、熱収縮によるインパネ表面の凹凸形状を抑制できる。よって、本発明のエアバッグドアは、板厚2.0mm以下の薄肉のインパネに振動溶着しても、インパネの意匠性悪化を抑制できる。
上記(1)を備える本発明のエアバッグドアによると、溶着リブの接合幅をさらに小さくしたことで、インパネの意匠性悪化をさらに抑制できる。
ところで、溶着リブの接合幅を小さくすると、溶着リブが薄肉になり、振動溶着時に溶着リブが倒れ変形し易くなる。溶着リブが倒れ変形すると、溶着リブの変形に伴ってインパネが変形して、インパネの意匠性が悪化する場合がある。また、エアバッグドアとインパネとの接合強度(溶着強度)が低下する可能性もある。溶着リブ倒れ防止用の治具を用いて振動溶着する等、溶着条件を最適化すれば、溶着リブの倒れを抑制できるが、この場合には溶着作業が繁雑になる。上記(2)を備える本発明のエアバッグドアによると、隣接する溶着リブ同士が支え合うことで溶着リブの倒れを抑制できる。
以下、図面を基に、本発明のエアバッグドアを説明する。
(実施例1)
実施例1のエアバッグドアを模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1のエアバッグドアの要部拡大斜視図を図2に示す。実施例1のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図を図3に示す。以下、実施例において上、下、左、右、前、後とは図1に示す上、下、左、右、前、後を指す。また、振動溶着時の振動方向とは左右方向を指す。溶着リブの長さとは、左右方向の長さを指す。溶着リブの高さとは、前後方向の長さを指す。溶着リブの幅とは上下方向の長さを指す。
図1に示すように、実施例1のエアバッグドア1は、エアバッグドア本体部2と、複数の溶着リブ3とを持つ。実施例1のエアバッグドア1はTPOを材料としてなる。
エアバッグドア本体部2は、リテーナ部20と、2つのドア部21とを持つ。リテーナ部20およびドア部21は一体成形されてなる。リテーナ部20は、リテーナ本体部22と、フランジ部23とからなる。リテーナ本体部22は前後方向に延びる略角筒状をなす。フランジ部23は略額縁状をなし、リテーナ本体部22の前端部に一体化されている。リテーナ部20は、全体として略筒状をなす。フランジ部23には図略のエアバッグユニットが収容される。
各ドア部21は、略板状をなす。一方のドア部21aは、フランジ部23の上側内周面に一体化されている。他方のドア部21はフランジ部23の下側内周面に一体化されている。ドア部21のなかでフランジ部23との境界部分は蝶番状をなす。このため、各ドア部21はリテーナ部20に対して揺動可能である。
実施例1のエアバッグドア1は、インパネ8の後面側に配置される。フランジ部23の前面および各ドア部21の前面は、インパネ8の後面に対面する。したがって、実施例1のエアバッグドア1におけるドア部21の前面およびフランジ部23の前面は、本発明のエアバッグドア1における接合面25に相当する。
フランジ部23および各ドア部21の前面(接合面25)には、それぞれ、複数の溶着リブ対4が形成されている。各溶着リブ対4は、それぞれ、上下方向に隣接する2つの溶着リブ3からなる。図2に示すように、各溶着リブ3は、溶融予定部30と、接合予定部31とを持つ。溶融予定部30は、溶着リブ3の前端部からなる。接合予定部31は、溶着リブ3の後端部(接合面25側の端部)からなる。溶融予定部30は、振動溶着時に溶融する部分である。また、接合予定部31は振動溶着時に残存する部分であり、インパネ8の後面に接合する部分である。実施例1のエアバッグドア1における溶着リブ3は、振動溶着時に、高さ方向(図1中前後方向)に0.45mm溶融するように設計されている。したがって、実施例1のエアバッグドア1における溶融予定部30は、溶着リブ3の前端部から0.45mmの部分である。接合予定部31は溶着リブ3の他の部分である。
対をなす溶着リブ3において、接合予定部31の接合面25側の部分は、互いに一体化している。詳しくは、接合予定部31は、突出高さの異なる2つの部分からなる略L字状をなす。接合予定部31のなかで突出高さの大きい部分を接合本体部37と呼ぶ。接合予定部31のなかで突出高さの小さい部分を連結部38と呼ぶ。対をなす溶着リブ3の接合予定部31は、互いに連結部38を対面させている。そして対をなす溶着リブ3の連結部38同士は、互いに一体化している。
実施例1のエアバッグドア1において、溶着リブ3の接合幅W1(接合予定部31の先端部の幅)は1mmである。ドア部21に形成されている溶着リブ3の長さLは45mmである。対をなす溶着リブ3の接合予定部31の先端部同士の距離W2は3mmである(図3)。接合予定部31の高さ(接合本体部37の高さ)H1は2mmである。溶融予定部30の高さH2は0.45mmである。連結部38の高さH3は1mmである(図2)。
(実施例2)
実施例2のエアバッグドアは、溶着リブの形状以外は実施例1のエアバッグドアと同じものである。実施例2のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図を図4に示す。
実施例2のエアバッグドア1は、実施例1のエアバッグドア1における各溶着リブ対4の一方の溶着リブ3をなくした例である。すなわち、実施例2のエアバッグドア1は、実施例1のエアバッグドア1における溶着リブ対4と同数の溶着リブ3を持つ。また、実施例2のエアバッグドア1における溶着リブ3は、連結部38を持たない。したがって、実施例2のエアバッグドア1において、隣接する溶着リブ3同士はそれぞれ独立している。
実施例2のエアバッグドア1において、溶着リブ3の接合幅W1は1mmである。ドア部21に形成されている溶着リブ3の長さLは45mmである。接合予定部31の高さH1(図略)は2mmである。溶融予定部30の高さH2(図略)は0.45mmである。
(比較例1)
比較例1のエアバッグドアは、溶着リブの形状以外は実施例2のエアバッグドアと同じものである。比較例1のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図を図5に示す。
比較例1のエアバッグドア1における溶着リブ3は、接合幅W1以外は実施例2のエアバッグドア1における溶着リブ3と同じである。
比較例1のエアバッグドア1において、溶着リブ3の接合幅W1は5mmである。ドア部21に形成されている溶着リブ3の長さLは45mmである。接合予定部31の高さH1(図略)は2mmである。溶融予定部30の高さH2(図略)は0.45mmである。
(実施例3)
実施例3のエアバッグドアは、溶着リブの形状以外は実施例2のエアバッグドアと同じものである。実施例3のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図を図6に示す。
実施例3のエアバッグドア1における溶着リブ3は、接合幅W1およびドア部21に形成されている溶着リブ3の長さL以外は、実施例2のエアバッグドア1と同じである。
実施例3のエアバッグドア1において、ドア部21に形成されている溶着リブ3の長さLは10mmである。溶着リブ3の接合幅W1は3mmである。接合予定部31の高さH1(図略)は2mmである。溶融予定部30の高さH2(図略)は0.45mmである。
(比較例2)
比較例2のエアバッグドアは、溶着リブの形状以外は実施例2のエアバッグドアと同じものである。比較例2のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図を図7に示す。
比較例2のエアバッグドア1における溶着リブ3は、接合幅W1およびドア部21に形成されている溶着リブ3の長さL以外は実施例2のエアバッグドア1における溶着リブ3と同じである。
比較例2のエアバッグドア1において、ドア部21に形成されている溶着リブ3の長さLは10mmである。溶着リブ3の接合幅W1は5mmである。接合予定部31の高さH1(図略)は2mmである。溶融予定部30の高さH2(図略)は0.45mmである。
(評価試験)
実施例1〜3および比較例1〜2のエアバッグドア1のドア部21を所定形状に切り取って、各エアバッグドア1のテストピースを製作した。また、PPを材料とするインパネ8のテストピースを製作した。インパネ8のテストピースは、エアバッグドア1のテストピースより僅かに大型である。実施例1〜3および比較例2のエアバッグドア1のテストピースはそれぞれ1個ずつ製作し、比較例1のエアバッグドア1のテストピースは2個製作した。インパネ8のテストピースとしては、板厚1.5mmのものを4個製作し、板厚2.5mmのものを1個製作し、板厚2.0mmのものを1個製作した。各エアバッグのテストピースおよび各インパネ8のテストピースを用いて、以下の試料1〜6を製作した。なお、各エアバッグドア1のテストピースには、2つの貫通孔(第1貫通孔51)を形成した。各インパネ8のテストピースには、第1貫通孔51に対面する位置に、2つの貫通孔(第2貫通孔52)を形成した。第2貫通孔52は第1貫通孔51よりも大径であった。
実施例1〜実施例3および比較例2のエアバッグドア1のテストピースを、それぞれ、板厚1.5mmのインパネ8のテストピースに振動溶着し、試料1〜4の溶着体を製作した。このときの振幅は3mmであり、振動数は101.8Hzであった。振動時間は、各エアバッグドア1のテストピースの溶着リブ3が、高さ方向に0.45mm溶融するように適宜設定した。なお、振動溶着時の振幅、振動数、振動時間は、後述する試料5〜6についても同様である。
比較例1のエアバッグドア1のテストピースの一方を、板厚2.5mmのインパネ8のテストピースに振動溶着した(試料5)。また、比較例1のエアバッグドア1のテストピースの他方を、板厚2.0mmのインパネ8のテストピースに振動溶着した(試料6)。
(溶着面割合測定試験)
各エアバッグドア1のテストピースにおける、接合予定部31の先端面の面積の総和を算出した。そして、各エアバッグドア1のテストピースにおける接合面25全体の面積(100%)のなかで、この先端面の面積が占める割合(%)を算出した。各エアバッグドア1のテストピースにおける溶着面割合を表1に示す。
(意匠性評価試験)
試料1〜6の溶着体をインパネ8のテストピース側から目視し、試料1〜6の溶着体の意匠性を評価した。インパネ8のテストピースの表面に生じている凹凸が5μm未満のものを特に意匠性に優れる(A)と評価し、5μm以上10μm未満の凹凸がみられるものを意匠性に優れる(B)と評価し、10μm以上の凹凸がみられるものを意匠性に劣る(C)と評価した。試料1〜6の溶着体の意匠性を表1に示す。
(剥がれ強度測定試験)
図8に示すように、試料1、2、および6の溶着体9における各第1貫通孔51および第2貫通孔52にアイボルト55を挿通した。第2貫通孔52にはナット56を挿入し、このナット56をアイボルト55の先端に締結した。ナット56は第2貫通孔52に入り込み、インパネ8における第1貫通孔51の周縁部に当接した。試料1、2、および6の溶着体9の端部を固定治具57に固定し、アイボルト55を図略の引張装置に取り付けた。引張装置を溶着体9から離れる方向に移動させた。このとき、引張方向の荷重を徐々に増大させつつ、エアバッグドア1のテストピースがインパネ8のテストピースから剥がれるまで、アイボルト55を引っ張った。そして、エアバッグドア1のテストピースがインパネ8のテストピースから剥がれた時点でアイボルト55に加えていた引張方向の荷重を測定した。エアバッグドア1のテストピースがインパネ8のテストピースから剥がれた時点における荷重が294N未満である場合を剥がれ強度に劣る(×)と評価し、294N以上である場合を剥がれ強度に優れる(○)と評価した。試料1、2、4、および6の溶着体の剥がれ強度を表1に示す。以下、エアバッグドア1のテストピースを単にエアバッグドア1と略し、インパネ8のテストピースを単にインパネ8と略する。
Figure 2010083166
表1に示すように、試料5の溶着体が意匠性に優れるのに対し、試料6の溶着体は意匠性に劣る。これは、試料5のインパネ8は板厚2.5mmであるのに対し、試料6のインパネ8は板厚2.0mmであるためである。すなわち、板厚2.0mm以下のインパネ8に、接合幅5mm以上のエアバッグドア1を振動溶着すると、インパネ8の意匠性が悪化する。
また、接合幅5mmのエアバッグドア1を板厚1.5mmのインパネ8に振動溶着した試料4の溶着体は意匠性に劣る。これに対し、接合幅3mmのエアバッグドア1を板厚1.5mmのインパネ8に振動溶着した試料3の溶着体は意匠性に優れる。この結果から、エアバッグドア1の接合幅を3mm以下にすることで、インパネ8の意匠性悪化を抑制しつつ、板厚2.0mm以下のインパネ8にエアバッグドア1を振動溶着できることがわかる。すなわち、本発明のエアバッグドア1は、インパネ8の意匠性悪化を抑制しつつ、板厚2.0mm以下のインパネ8に振動溶着できる。
また、接合幅1mmのエアバッグドア1を板厚1.5mmのインパネ8に振動溶着した試料1〜2の溶着体は、接合幅3mmのエアバッグドア1を板厚1.5mmのインパネ8に振動溶着した試料3の溶着体に比べてさらに意匠性に優れる。この結果から、エアバッグドア1の接合幅を1mm以下にすることで、インパネ8の意匠性悪化をさらに抑制しつつ、板厚2.0mm以下のインパネ8にエアバッグドア1を振動溶着できることがわかる。
また、試料1〜2の溶着体は、試料6の溶着体と同様に、剥がれ強度に優れる。この結果から、本発明のエアバッグドア1は、接合幅が小さく溶着面割合が小さいが、インパネ8に十分な強度で溶着できることがわかる。
なお、本発明のエアバッグドア1における溶着リブ3の形状は、実施例1〜3の形状に限定されない。例えば、図9に示すように、互いに隣接する溶着リブ3の接合予定部31のなかで、接合面25側の一部のみを一体化しても良い。また、図10に示すように、溶着リブ3を先細りのテーパ形状にして、溶着リブ3の接合予定部31のなかで接合面25側の部分を一体化しても良い。さらに、図示しないが、3つ以上の互いに隣接する溶着リブ3の接合予定部31のなかで、接合面25側の部分を互いに一体化しても良い。何れの場合にも、接合幅を3mm以下にすれば、インパネ8の意匠性悪化を抑制できる。
溶着リブ3の幅は、振動溶着時における溶着リブ3の溶融高さに応じて適宜設定すれば良い。例えば、溶着リブ3をテーパ状にする場合には、溶着リブ3の溶融高さに応じて接合予定部31の先端部の位置を設定し、この先端部の幅(接合幅)が3mm以下になるように溶着リブ3の形状を設計すれば良い。なお、本発明のエアバッグドア1においては、溶融予定部30の形状は特に限定しない。溶融予定部30の先端部の幅は、3mm以上であっても良いし、3mm以下であっても良い。また、溶融予定部30の先端部は平面状をなしても良いし、曲面状や尖端形状をなしても良い。溶融予定部30の先端部の幅が小さい程、振動溶着時の抵抗が小さくなる。
実施例1のエアバッグドアを模式的に表す斜視図である。 実施例1のエアバッグドアの要部拡大斜視図である。 実施例1のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図である。 実施例2のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図である。 比較例1のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図である。 実施例3のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図である。 比較例2のエアバッグドアをインパネ側から見た様子を模式的に表す要部拡大説明図である。 剥がれ強度測定試験において、各試料の溶着体にアイボルトおよびナットを取り付けた様子を模式的に表す説明図である。 本発明のエアバッグドアにおける溶着リブの他の形状を模式的に表す要部拡大斜視図である。 本発明のエアバッグドアにおける溶着リブの他の形状を模式的に表す要部拡大斜視図である。
符号の説明
1:エアバッグドア 2:エアバッグドア本体部 3:溶着リブ
8:インパネ 25:接合面 30:溶融予定部
31:接合予定部 W1:接合予定部の先端部の幅

Claims (3)

  1. 板厚2.0mm以下の樹脂製のインストルメントパネルに振動溶着される樹脂製のエアバッグドアであって、
    該インストルメントパネルの後面に対面する接合面を持つエアバッグドア本体部と、
    該接合面に形成され振動溶着時の振動方向に延びる複数の溶着リブと、を持ち、
    該溶着リブは、振動溶着時に溶融する溶融予定部と、該振動溶着時に残存して該インストルメントパネルの該後面に接合する接合予定部と、を持ち、
    該接合予定部の先端部は、幅3mm以下であることを特徴とするエアバッグドア。
  2. 前記接合予定部の先端部は、幅1mm以下である請求項1に記載のエアバッグドア。
  3. 互いに隣接する少なくとも2つの前記溶着リブは、前記接合予定部のなかで前記接合面側の部分の少なくとも一部が一体化している請求項1または請求項2に記載のエアバッグドア。
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