JP2010082712A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】仕上げ等の後工程、加工時間の増大といった、プラスチックレンズのメカニカルな切断の問題を回避しつつ、レーザ加工で発生する光学歪や切断ダレを抑えた加工装置及び加工方法を提供すること。
【解決手段】エンドミル31によってプラスチックレンズPLの周囲に形成されたゲート部GPを機械的に切削するので、光学歪や切断ダレの発生を簡易に防止することができる。また、プラスチックレンズPLの切除領域A1とエンドミル31とに対してドライアイスパウダPDを当てるので、切除領域A1を少ないダメージで効率よく冷却することができる。よって、比較的迅速な切除スピードを確保しつつ切削に伴う昇温を抑えて光学歪みの発生を低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置用等に組み込まれるプラスチックレンズの加工装置及び加工方法に関する。
プラスチックレンズの自動切断装置として、プラスチックレンズのゲート部をレーザビームによって自動的に定寸で精密に切断するものがある。(特許文献1参照)。この自動切断装置は、レーザノズルを有しており、このレーザノズルからレンズで絞られたレーザビームを加工点に照射する。この際、加工部位の熱歪の抑制を目的として、レーザノズルの側面に接続されたチューブからノズル内に冷却風を供給するとともに、レーザノズルの周囲に形成されたサクションノズルから排気を行う。なお、レーザビームによって切断される部位に切断ダレが生じることの対処として、矯正用プッシャを利用して切断部下面の形状を矯正している。
この先行技術の明細書によれば、レーザ加工に比較したメカニカルな切断の問題点として、バリや切り粉が発生するため、切断後に仕上げ工程或いはレンズ表面のクリーニング工程が必要になるとある。また、カッタとレンズとの間に摩擦熱が発生し、目詰まりや焼付き等のカッタの条件が変化しやすくなるとある。さらに、切断によって光学歪みが発生しやすく、光学歪みが発生しないように切断するためにはゆっくりと加工を行わなければならず、加工時間が増大するとある。
特開平4−90319号公報
しかしながら、上記自動切断装置では、レーザによって加工部位の周辺が付随的に加熱されるので、加工後に光学歪や切断ダレが不可避的に形成される。また、上記自動切断装置では、切断ダレを矯正するための矯正用プッシャを設備として付加する必要がある。
そこで、本発明は、仕上げ等の後工程、加工時間の増大といった、プラスチックレンズのメカニカルな切断の問題を回避しつつ、レーザ加工で発生する光学歪や切断ダレを抑えた加工装置及び加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る加工装置は、(a)プラスチックレンズを支持するレンズホルダと、(b)レンズホルダに保持されたプラスチックレンズの周囲に形成された対象部を機械的に切除する切除具と、(c)プラスチックレンズの切除領域と切除具との少なくとも一方に対してドライアイスパウダを噴射するノズルとを備える。ここで、切除具とは、機械的な切断や研削によって不要な対象部を除去する工具を意味する。また、切除領域は、切除加工の施される加工領域に限らずその周辺領域を含む領域を意味するものとする。
上記加工装置では、切除具が、レンズホルダに保持されたプラスチックレンズの周囲に形成された対象部を機械的に切除するので、レーザ加工で問題となる切断ダレの発生を簡易に防止することができる。また、ノズルが、プラスチックレンズの切除領域と切除具との少なくとも一方に対してドライアイスパウダを噴射するので、切除領域を少ないダメージで効率よく冷却することができ、或いは切除具を効率よく冷却することができるので、比較的迅速な切除スピードを確保しつつ切除に伴う昇温を抑えて光学歪みの発生を低減することができる。さらに、ドライアイスパウダは、粒子として切除領域の表面に衝突して切除領域の表面に付着した切除粉やバリを弾き飛ばす効果を有するので、切除具による切除後に、切除粉を除去するクリーニング工程やバリを除去する仕上げ工程を省略することも可能になる。
また、本発明の具体的な態様では、上記加工方法において、対象部が、プラスチックレンズの周囲に形成されたゲート部である。この場合、切除具によってプラスチックレンズの成形跡であるゲート部を切除することができる。
本発明の別の態様では、ノズルが、切除領域に当てるようにドライアイスパウダを噴射する。この場合、切除領域を効率よく直接的に冷却することができ、光学歪みの発生を低減したより迅速な加工が可能になる。
本発明のさらに別の態様では、ノズルが、切除領域のうち切断の終了した部分にドライアイスパウダを噴射する。この場合、切断の終了した部分に付着する切除粉をドライアイスパウダによって弾き飛ばすことができ、ドライアイスパウダの噴射強度の調節によって切り口等に残るバリを剥離し又は削り取ることも可能になる。
本発明のさらに別の態様では、ノズルが、切除具に対する位置を保持して切除具とともに移動する。この場合、切除具によって現在切除されている部位に対応してノズルを移動させることができ、加工部位とドライアイスパウダの適用位置との関係を一定に保つことができる。
本発明のさらに別の態様では、切除具が、回転駆動装置によって軸まわりに回転する切削用のエンドミルであり、回転駆動装置が、位置駆動装置に駆動されて所定の軌道で変位する。この場合、プラスチックレンズの光学面にダメージを与えにくい簡易な切削加工が可能になり、位置駆動装置によって切削加工面の形状を精密に制御することができる。
本発明のさらに別の態様では、ノズルが、エンドミルを部分的に覆う集塵カバーの外側に固定されている。この場合、切り粉の飛散を防止しつつレンズの表面に付着する切除粉をドライアイスパウダによって弾き飛ばすことができる。
本発明のさらに別の態様では、レンズホルダが、プラスチックレンズの光学面をノズルから遮蔽する遮蔽部材を有する。この場合、プラスチックレンズの光学面がドライアイスパウダによって傷付けられることを防止できる。
本発明のさらに別の態様では、除電エアーを切除領域を含むプラスチックレンズの表面に供給する除電装置をさらに備える。切除によって飛散する切除粉やドライアイスパウダによって弾き飛ばされた切除粉がレンズ表面に再付着することを防止できる。
本発明に係る加工方法は、プラスチックレンズの周囲に形成された対象部を機械的に切除する加工方法であって、対象部を切除具によって機械的に切除する際に、プラスチックレンズの切除領域と切除具との少なくとも一方に対してドライアイスパウダを当てることを特徴とする。
上記加工方法では、切除具によってプラスチックレンズの周囲に形成された対象部を機械的に切除するので、切断ダレの発生を簡易に防止することができる。また、プラスチックレンズの切除領域と切除具との少なくとも一方に対してドライアイスパウダを当てるので、切除領域を少ないダメージで効率よく冷却することができ、或いは切除具を効率よく冷却することができるので、比較的迅速な切除スピードを確保しつつ切除に伴う昇温を抑えて光学歪みの発生を低減することができる。さらに、ドライアイスパウダは、粒子として切除領域の表面に衝突して切除領域の表面に付着した切除粉やバリを弾き飛ばす効果を有するので、切除具による切除後に、切除粉を除去するクリーニング工程やバリを除去する仕上げ工程を省略することも可能になる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る加工装置を説明するブロック図である。この加工装置10は、プラスチックレンズPLのゲート部GPを除去するための装置であり、ホルダ装置20と、切削ユニット30と、NC装置40と、ドライアイスパウダ噴射装置50と、集塵装置60と、制御装置70とを備える。
まず、ホルダ装置20は、レンズホルダとして、支持台21とチャック装置22とを備える。チャック装置22は、プラスチックレンズPLを水平に支持するとともに、プラスチックレンズPLの外周の一部に形成されたゲート部GPが切削ユニット30側に向くようにプラスチックレンズPLを着脱可能に固定する。ここで、ゲート部GPは、切削又は切除加工の対象物となっている。
図2は、図1に示す加工装置10のうちチャック装置22の平面図である。チャック装置22は、平板状のステージ81と、ステージ81上に形成された一対の移動制限部材82a,82bとステージ81や移動制限部材82a,82bの上方に配置された上面チャック部84とを備える。ステージ81は、プラスチックレンズPLのフランジ部FPを支持してプラスチックレンズPLを水平に保つ平坦なステージ面81aを有し、その一部に、プラスチックレンズPLのレンズ本体LPの突起を収納する凹部81bを有する。凹部81bは、図2示す固定状態のプラスチックレンズPLの背後に隠れた状態となっている。この凹部81bによって、加工時にレンズ本体LPの下側が覆われて保護される。一対の移動制限部材82a,82bは、不図示の機械機構及び駆動機構に駆動されて、中心線CXを対称軸として水平な±Y方向に開閉移動する。これらの移動制限部材82a,82bを駆動機構等によって同期動作させ互いに離間した開放状態とすることで、プラスチックレンズPLの交換を可能にする。また、これらの移動制限部材82a,82bを駆動機構によって同期動作させ互いに近接したチャック状態とすることで、ステージ81上にプラスチックレンズPLをアライメントした状態で固定することができる。なお、プラスチックレンズPLの固定の直前に、ステージ81上でプラスチックレンズPLを微小回転させることにより、ゲート部GPが正確に正面すなわち−X方向に向くように調整することができる。上面チャック部84は、詳細な図示を省略するが、プラスチックレンズPLのフランジ部FP上面に向けて進退可能な筒部材と、この円筒部材を進退動作させる筒部材駆動部とを備える。筒部材の下端側に設けた環状端面は、下方に前進した動作状態でプラスチックレンズPLのフランジ部FP上面に当接し、フランジ部FP上面を適当な圧力で下方に付勢する。これにより、ステージ81と上面チャック部84とによって挟むようにして、プラスチックレンズPLの固定を安定させることができる。なお、動作状態の上面チャック部84は、レンズ本体LPの上側の光学面OS2(図3(A)参照)をゲート部GPの切削加工中覆って保護する遮蔽部材として機能する。また、ステージ81は、レンズ本体LPの下側の光学面OS1を凹部81bで覆っており、光学面OS1(図3(B)参照)をゲート部GPの切削加工中覆って保護する遮蔽部材として機能する。ただし、ホルダ装置20に固定されたプラスチックレンズPLのうち加工領域A0は、ステージ81の正面側に突起しており、切削ユニット30による加工を妨げないようになっている。
図1に戻って、切削ユニット30は、軸AXまわりに回転することによってプラスチックを切削するエンドミル31と、エンドミル31を光軸OAに平行な軸AXのまわりに高速で回転させる回転駆動装置としての回転駆動部33と、回転駆動部33を支持するフレーム部材(不図示)に固定される集塵カバー34とを備える。エンドミル31は、プラスチックレンズPLに付随的に形成されたゲート部GPを機械的な切断によって除去する切除具である。この際、加工の対象部としてのゲート部GPだけでなく、その内側を含む加工領域A0(図2参照)が広く除去される。集塵カバー34は、エンドミル31を全体的に覆って、エンドミル31による加工部位から切り屑が飛散することを防止するとともに、エンドミル31の加工刃部分を部分的に露出させている。
NC装置40は、切削ユニット30を支持して例えば二次元的に変移させることができる位置駆動装置である。この場合、ホルダ装置20に対して切削ユニット30を直線的に±Y方向に送り移動させることにより、エンドミル31の回転軌跡及び移動軌跡に対応して、プラスチックレンズPLのゲート部GPを例えば直線的に切除することができる。ここで、エンドミル31の送り移動は、切削刃との関係でアップカット送りとなっており、加工の終端部でバリが形成されにくくなっている。
ドライアイスパウダ噴射装置50は、ドライアイスパウダのジェットを発生するパウダジェット形成部51と、ドライアイスパウダのジェットを噴射するノズル52と、パウダジェット形成部51からのドライアイスパウダのジェットをノズル52に導く配管53とを備える。パウダジェット形成部51は、ドライアイスパウダを搬送流体とともにジェット状に噴射するものであり、例えば液化二酸化炭素と搬送流体としての窒素とを混合させ、ドライアイスのパウダ状にして噴射する。また、パウダジェット形成部51は、米粒大のドライアイスペレットをマシン内で粉砕してパウダ化したものを、圧縮空気とともに噴射する構造とすることもできる。ドライアイスパウダの衝突によって、プラスチックレンズPLの加工部位やその周辺の表面に付着した微細ゴミやパーティクルを効率的に除去できるだけでなく、ドライアイスパウダによってプラスチックレンズPLの加工部位を冷却する効果がある。しかも、ドライアイスパウダは、プラスチックレンズPLの表面を殆ど傷つけず、プラスチックレンズPLの表面から気体となって昇華するので、クリーニング等の後処理が不要である。
なお、ノズル52は、切削ユニット30に設けた集塵カバー34の前面に、エンドミル31用の開口を避けて固定されている。つまり、ノズル52がエンドミル31に対する位置を保持してエンドミル31とともに移動することになる。これにより、エンドミル31によって現在切削されている箇所すなわち加工部位に対応してノズル52を移動させることができ、エンドミル31による加工部位と、ノズル52の噴射口52aからのドライアイスパウダを当てる位置との関係を一定に保つことができる。結果的に、加工部位及びその周辺の効率的な冷却と、切削時に発生する切り粉の効率的除去とが可能になる。
集塵装置60は、排気ファンやフィルタを備える吸気装置61と、吸気装置61から延びる吸引ダクト62とを備える。吸引ダクト62は、切削ユニット30に設けた集塵カバー34の後部に接続されており、集塵カバー34内すなわちエンドミル31の周囲に発生する切り粉を吸い込んで吸気装置61に送り込む。なお、吸引ダクト62は、回転駆動部33を駆動する配線を保持しており、さらに、ドライアイスパウダ噴射装置50のノズル52から延びる配管53を支持する機能も有する。
制御装置70は、加工装置10の動作を全体として統括的に制御しており、ホルダ装置20によるプラスチックレンズPLの保持動作を制御し、切削ユニット30やNC装置40によるプラスチックレンズPLの切削動作を制御し、ドライアイスパウダ噴射装置50によるドライアイスパウダの噴射動作を制御し、集塵装置60の動作を制御する。
図3(A)は、プラスチックレンズPLの切削工程を説明する平面図であり、図3(B)は、プラスチックレンズPLの切削工程を説明する裏面図である。図からも明らかなように、エンドミル31は、軸AXのまわりに高速で回転しつつ、−Y方向に一定速度で移動する。これにより、一点差線で示す境界線L1の外側にあるゲート部GPが、エンドミル31の切削面31aの軌跡に対応して不要な対象部として除去される。この結果、切除跡又は切削加工面として切削側面S1が形成される。
ノズル52は、エンドミル31の加工点に沿ったYZ平面に沿って延びており、鉛直軸Zに対して傾いて配置されるとともに、水平軸Yに対しても傾いて配置される。具体的には、ノズル52は、プラスチックレンズPLのよりも下側に配置されてプラスチックレンズPLに対して斜め上向きの姿勢に固定されている。つまり、ノズル52は、フランジ部FPの一部である切除領域A1に対して下面側から斜め上向きにドライアイスパウダPDを噴射する。また、ノズル52は、エンドミル31の進行方向の後方に配置されており、切除領域A1のうち加工後の領域を主に冷却する。
図4(A)は、図1に示す加工装置10によるプラスチックレンズPLの加工部分を示す部分拡大図であり、図4(B)は、ドライアイスパウダPDを用いない比較例の加工方法によるプラスチックレンズPLの加工部分を示す部分拡大図である。図4(A)に示すように本実施形態の加工方法では、ドライアイスパウダPDによる冷却やブロー下でエンドミル31による切削加工を実行するので、加工部位の温度を下げることができ、バリを剥離又は弾き飛ばすことができる。よって、得られる切削加工面すなわち切削側面S1は、滑らかな加工跡となっており、熱で溶けた部分やバリを有しない。一方、図4(B)に示す比較例の加工方法では、ドライアイスパウダPDによる冷却を行わないので、得られる切削側面S1には、熱で溶けた部分D2やバリD1が形成される。
以上の説明では、ノズル52がフランジ部FPに対して下面側から斜め上向きにドライアイスパウダPDを噴射するとしたが、ノズル52の配置は状況に応じて適宜設定できる。例えば、ノズル52をプラスチックレンズPLに対して斜め下向きに配置することもでき、この場合、ノズル52がフランジ部FPに対して上面側から斜め下向きにドライアイスパウダPDを噴射することになる。また、以上の説明では、ノズル52がエンドミル31の進行方向の後方からフランジ部FPに対してドライアイスパウダPDを噴射するとしたが、例えば、ノズル52をエンドミル31の進行方向の前方に配置することもでき、この場合、ノズル52は、フランジ部FP及びエンドミル31に対向してエンドミル31の進行方向の前方からドライアイスパウダPDを噴射することになる。
以上の説明では、ノズル52が単一であるとしたが、ノズル52を複数箇所に設けてフランジ部FPの切除領域A1を冷却等することもできる。具体的には、ノズル52は、フランジ部FPの下面側であってエンドミル31の後方と、フランジ部FPの下面側であってエンドミル31の前方と、フランジ部FPの上面側であってエンドミル31の後方と、フランジ部FPの上面側であってエンドミル31の前方とのうち、2箇所以上に適当に組み合わせて配置可能である。
以上説明した実施形態では、フランジ部FPの切除領域A1とエンドミル31とにドライアイスパウダPDを当てているが、フランジ部FPの切除領域A1のみにドライアイスパウダPDを当て、エンドミル31にドライアイスパウダPDを当てないことも可能である。逆に、エンドミル31のみにドライアイスパウダPDを当て、フランジ部FPの切除領域A1にドライアイスパウダPDを当てないことも可能である。図5は、エンドミル31のみにドライアイスパウダPDを当てる例を示す。この場合、エンドミル31を強制的に冷却することでその加熱を防ぐことができ、エンドミル31に付着した切り屑を除去することができる。結果的に、エンドミル31の冷却に伴ってプラスチックレンズPLの切断部又は切削加工面の過熱を抑えることができ、切断面S1,S2に熱で溶けた部分が形成されることを防止できる。
以上説明したように、本実施形態の加工装置10によれば、エンドミル31によってプラスチックレンズPLの周囲に形成されたゲート部GPを機械的に切削するので、切断ダレの発生を簡易に防止することができる。また、プラスチックレンズPLの切除領域A1とエンドミル31とに対してドライアイスパウダPDを当てるので、切除領域A1を少ないダメージで効率よく冷却することができる。よって、比較的迅速な切除スピードを確保しつつ切削に伴う昇温を抑えて光学歪みの発生を低減することができる。さらに、ドライアイスパウダPDは、粒子として切除領域A1の表面に衝突して切除領域A1の表面に付着した切除粉やバリを弾き飛ばす効果を有するので、エンドミル31による切除後に、切除粉を除去するクリーニング工程やバリを除去する仕上げ工程を省略することも可能になる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態の加工装置及び加工方法について説明する。なお、本実施形態の加工装置は、第1実施形態の加工装置10を変形したものであり、特に説明しない部分は第1実施形態と同様であるものとする。
図6は、第2実施形態に係る加工装置を説明するブロック図である。この加工装置10は、除電装置90を備える。除電装置90は、除電エアーを発生する除電エアー形成部91と、除電エアーを噴出するノズル92と、除電エアー形成部91からの除電エアーをノズル92に導く配管93とを備える。除電エアー形成部91は、空気等の気体のコロナ放電等によって正負のイオンを交互に形成することにより、イオン化した気体を発生する装置である。ノズル92は、ホルダ装置20のチャック装置22に対して固定されており、正負のバランスしたイオンを含む除電エアーを加工中、加工前、加工後のプラスチックレンズPLの表面に吹き付けることで除電する。除電装置90を用いることで切除領域A1(図3(A)参照)やその周辺の帯電を防止できるので、エンドミル31を用いた切削工程よって飛散する切除粉や、ドライアイスパウダPDによって弾き飛ばされた切除粉が、プラスチックレンズPLの表面に再付着することを防止できる。
以上、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、加工装置10によってプラスチックレンズPLに形成する切削加工面は、平坦なものに限らず、曲面とすることもできる。
また、上記実施形態において、一本のエンドミル31で加工を行っているが複数のエンドミルでプラスチックレンズPLのゲート部GPを除去することもできる。
上記実施形態では、プラスチックレンズPLのゲート部GPを除去する場合について説明したが、プラスチックレンズPLに形成された不要な凸部を除去する際にも、上記の加工装置10を用いることができる。
上記実施形態では、切除具としてエンドミル31を用いる場合について説明したが、エンドミル31に代えて砥石等の研削具を用いてゲート部GP等を除去する場合も、ドライアイスパウダPDを当てることで、切除領域を少ないダメージで効率よく冷却することができ、研削によって飛散する研削粉をプラスチックレンズPLの表面から除去することができる。
第1実施形態の加工装置を説明するブロック図である。 図1の加工装置に組み込まれたチャック装置の平面図である。 (A)は、プラスチックレンズの切削工程を説明する平面図であり、(B)は、プラスチックレンズの切削工程を説明する裏面図である。 (A)は、実施例の加工方法による加工部分を示す部分拡大図であり、(B)は、比較例の加工方法による加工部分を示す部分拡大図である。 変形例の加工装置を説明する図であり、図2に対応する。 第2実施形態の加工装置を説明するブロック図である。
符号の説明
10…加工装置、 20…ホルダ装置、 22…チャック装置、 30…切削ユニット、 31…エンドミル、 33…回転駆動部、 34…集塵カバー、 40…NC装置、 50…ドライアイスパウダ噴射装置、 51…パウダジェット形成部、 52…ノズル、 60…集塵装置、 61…吸気装置、 62…吸引ダクト、 70…制御装置、 81…ステージ、 82a,82b…移動制限部材、 84…上面チャック部、 90…除電装置、 91…除電エアー形成部、92…ノズル A0…加工領域、 A1…切除領域、 AX…軸、 FP…フランジ部、 GP…ゲート部、 LP…レンズ本体、 OA…光軸、 OS1,OS2…光学面、 PD…ドライアイスパウダ、 PL…プラスチックレンズ、 S1…切断面

Claims (10)

  1. プラスチックレンズを支持するレンズホルダと、
    前記レンズホルダに保持された前記プラスチックレンズの周囲に形成された対象部を機械的に切除する切除具と、
    前記プラスチックレンズの切除領域と前記切除具との少なくとも一方に対してドライアイスパウダを噴射するノズルと、
    を備える加工装置。
  2. 前記対象部は、前記プラスチックレンズの周囲に形成されたゲート部であることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記ノズルは、前記切除領域に当てるようにドライアイスパウダを噴射することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の加工装置。
  4. 前記ノズルは、前記切除領域のうち切断の終了した部分にドライアイスパウダを噴射することを特徴とする請求項3記載の加工装置。
  5. 前記ノズルは、前記切除具に対する位置を保持して前記切除具とともに移動することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の加工装置。
  6. 前記切除具は、回転駆動装置によって軸まわりに回転する切削用のエンドミルであり、前記回転駆動装置は、位置駆動装置に駆動されて所定の軌道で変位することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の加工装置。
  7. 前記ノズルは、前記エンドミルを部分的に覆う集塵カバーの外側に固定されていることを特徴とする請求項6に記載の加工装置。
  8. 前記レンズホルダは、前記プラスチックレンズの光学面を前記ノズルから遮蔽する遮蔽部材を有する請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の加工装置。
  9. 除電エアーを前記切除領域を含む前記プラスチックレンズの表面に供給する除電装置をさらに備える請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の加工装置。
  10. 前記プラスチックレンズの周囲に形成された対象部を機械的に切除する加工方法であって、
    前記対象部を切除具によって機械的に切除する際に、前記プラスチックレンズの切除領域と前記切除具との少なくとも一方に対してドライアイスパウダを当てることを特徴とする加工方法。
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