JP2010078553A - 表面電位測定器 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面電位を測定しようとする帯電体の正面に確保し得るスペースが比較的小さい場合であっても、該帯電体に電位センサを適切に対向配置することができ、該帯電体の表面電位を適切に測定することができる表面電位測定器を提供する。
【解決手段】表面電位測定器1の筐体4は本体部2と可動部3とから構成される。可動部3は、本体部2に対して複数種類の傾斜角度に段階的に傾動可能で、且つ各種類の傾斜角度で係止可能に本体部2に組み付けられている。可動部3の傾動の中心軸Cは、本体部2の可動部3寄りの一端部と可動部3と反対側の他端部との間の間隔方向に対して直交するように設けられている。電位センサ21は、帯電体Wに対向させるべき面が中心軸Cと平行になるように可動部2に取り付けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は帯電体の表面電位を測定する測定器に関する。
帯電体の表面電位を測定する測定器としては、例えば、特許文献1あるいは特許文献2に見られるものが本願出願人により提供されている。これらの測定器は、使用者が携帯可能なものであり、帯電体に対向配置した時に、静電誘導によって該帯電体の電位に応じた信号を発生する電位センサが測定器の筐体の前端部に備えられている。
また、筐体の前端部には、光をレンズを介して前方に向かって放射する発光体が備えられている。この発光体の光は、測定対象の帯電体と、上記電位センサとの距離が、電位測定を適切に行うために必要な所定距離になっている状態で、該帯電体の表面に所定の像を結像する。従って、その像を目視することで、電位センサと帯電体との距離を上記所定距離に設定することが可能となっている。
さらに、筐体内には、回路ユニットが備えられている。この回路ユニットは、電位センサの出力から表面電位の測定値を示すデータを生成し、その測定値を筐体の表面部に装着された表示器に表示させる機能や、前記発光体を点灯駆動する機能などを有する。
このような表面電位測定器では、簡易に帯電体の表面電位を測定することができ、種々様々な産業分野で使用されている。
特開平5−172886号公報 特開平8−122380号公報
ところで、上記の如き表面電位測定器は、取り扱いが容易であることから、種々様々の環境下で、使用し得ることが望まれる。
しかるに、表面電位を測定しようとする帯電体の正面に他の物体が配置されている場合等、帯電体の正面に十分なスペースを確保することができない場合も多々ある。そして、従来の表面電位測定器では、帯電体の正面に十分なスペースが無い場合には、該帯電体に対して、測定器の電位センサと帯電体との距離が前記所定距離を存する適切な位置で、測定器の電位センサを帯電体に対向配置することができず、ひいては、該帯電体の表面電位を適切に測定することができないという不都合があった。
そこで、本願発明は、表面電位を測定しようとする帯電体の正面に確保し得るスペースが比較的小さい場合であっても、該帯電体に電位センサを適切に対向配置することができ、該帯電体の表面電位を適切に測定することができる表面電位測定器を提供することを目的とする。
本発明の表面電位測定器は、かかる目的を達成するために、帯電体に対向して配置した状態で該帯電体の表面電位に応じた信号を出力する電位センサが搭載された筐体を備える表面電位測定器において、前記筐体は、使用者が把持可能な本体部と、該本体部の一端部に対向して設けられ、該本体部に対して複数種類の傾斜角度に段階的に傾動可能で、且つ各種類の傾斜角度で係止可能に該本体部に組み付けられた可動部とから構成され、該可動部の傾動の中心軸が、前記本体部の可動部寄りの一端部と該可動部と反対側の他端部との間の間隔方向に対して直交するように設けられ、前記電位センサの前記帯電体に対向させるべき面が前記中心軸と平行になるように、該電位センサが前記可動部に取り付けられていることを特徴とする(第1発明)。
かかる第1発明によれば、前記可動部の傾動の中心軸が、前記本体部の可動部寄りの一端部と該可動部と反対側の他端部との間の間隔方向に対して直交するように設けられ、前記電位センサの前記帯電体に対向させるべき面が前記中心軸と平行になるように、該電位センサが前記可動部に取り付けられている。このため、前記電位センサの前記帯電体に対向させるべき面に垂直な方向、すなわち、電位センサと帯電体との間の距離方向での、表面電位測定器の全体の筐体の長さが、本体部に対する可動部の傾斜角度に応じて増減することとなる。このため、測定対象の帯電体の正面に十分なスペースが確保できないような場合であっても、可動部を本体部に対して、ある適当な傾斜角度に傾動させることによって、電位センサを帯電体に適切に対向させることができる。そして、可動部は、前記複数種類の傾斜角度に段階的に傾動可能であると共に、各種類の傾斜角度で係止可能であるので、使用者は、電位センサを帯電体に対して適切に対向させるための可動部の傾動操作を容易に行い得ると共に、電位センサを帯電体に対して適切に対向させた後には、把持した本体部を静止させるだけで、容易に電位センサと帯電体との適切な対向状態を維持することができる。
従って、第1発明によれば、表面電位を測定しようとする帯電体の正面に確保し得るスペースが比較的小さい場合であっても、該帯電体に電位センサを適切に対向配置することができ、該帯電体の表面電位を適切に測定することができる。
ところで、第1発明において、帯電体の表面電位の測定時に、本体部に対する可動部の傾斜角度を変更すると、電位センサと帯電体との間の位置関係を一定に保った状態であっても、本体部と帯電体との位置関係が変化するために、表面電位測定器の筐体の全体と帯電体との間の静電容量が変化する。そして、その静電容量の変化は、電位センサの出力に影響を及ぼす。
そこで、第1発明では、前記可動部の傾斜角度を検出する角度センサと、前記電位センサと前記帯電体との間の距離があらかじめ定められた所定距離に保たれた状態での該電位センサの出力と前記角度センサの出力とから、前記帯電体の表面電位の測定値を示すデータを生成する測定処理手段が、前記本体部又は可動部に搭載されていることが好ましい(第2発明)。
この第2発明によれば、前記測定処理手段は、電位センサと帯電体との間の距離があらかじめ定められた所定距離に保たれた状態での該電位センサの出力と前記角度センサの出力とから、帯電体の表面電位の測定値を示すデータを生成するので、可動部の傾斜角度の変化に伴う上記の静電容量の変化の影響を反映させて、帯電体の表面電位の測定値の精度を高めることができる。
また、前記第1又は第2発明では、可動部を本体部に対して係止するための構成は、例えば次のような構成を採用することができる。
すなわち、前記本体部と可動部とのうちのいずれか一方には、前記中心軸の周囲で該中心軸を中心とする円弧上に並ぶように配列された複数の孔が穿設された面を有する部位である孔形成部位が設けられており、前記本体部と可動部とのうちの他方には、前記中心軸と平行な方向で前記孔形成部位の面に向かって付勢され、前記複数の孔の直径よりも大きな直径を有する球体を備える係止機構が組み付けられており、前記可動部が前記複数種類の傾斜角度のそれぞれの傾斜角度で前記本体部に対して傾斜した状態で、前記係止機構の球体が前記複数の孔のうちの1つの孔に対向して、該球体の一部分が当該1つの孔に嵌挿することにより前記可動部が本体部に対して係止される(第3発明)。
この第3発明によれば、前記可動部が前記複数種類の傾斜角度のそれぞれの傾斜角度で前記本体部に対して傾斜した状態で前記係止機構の球体の一部分が前記孔に嵌挿されることで、各傾斜角度での可動部の係止を容易に行うことができる。また、使用者が可動部にある程度の力を加えれば、前記球体が孔から脱離するので、該可動部の傾動を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態を図1〜図3を参照して説明する。図1は本実施形態の表面電位測定器の外観斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図2のB−B線断面図である。
図1に示すように、本実施形態の表面電位測定器1(以下、単に測定器1という)は、本体部2及び可動部3から構成される筐体4を備える。本体部2は、大略直方体形状の筐体であり、使用者が把持可能なサイズである。なお、以降の説明では、本体部2の「幅方向」は、図1に示す本体部2の左右方向(図1中の一点鎖線Cで示す方向)を意味し、本体部2の「長手方向」は、図1に示す本体部2の上下方向を意味するものとする。
本体部2の長手方向の一端面2a(図1では上端面)には、本体部2の幅方向の中央箇所に、可動部3を組み付けるための中空の連結部5が本体部2と一体に突設されている。この連結部5は、本体部2と同程度の厚さを有し、本体部2の幅方向で見たときの形状が半長円状になっている。なお、連結部5の内部は、本体部2の内部に開通している。
図2に示すように、この連結部5の両側面(本体部2の幅方向における両側面)には、本体部2の幅方向に中心軸Cを有する貫通穴6,6が同軸心に穿設されている。また、連結部5の両側面のそれぞれには、図2及び図3に示すように、上記中心軸Cと平行な軸心を有する複数の孔7が連結部5の外方に開口して穿設されている。これらの孔7は、中心軸Cを中心とする一定半径の円弧上に等間隔で並ぶようにして貫通穴6の周囲に配列されている。本実施形態では、中心軸Cの周りに180度の角度範囲内で孔7が配列されている。なお、連結部5の両側部の一方側の個々の孔3と他方側の個々の孔3とは、互いに同軸心となるように(中心軸C周りの周方向の角度位置が互いに同じになるように)配置されている。補足すると、本実施形態では、連結部5が本発明における孔形成部位に相当するものである。
可動部3は、図1に示すように概ね凹字形状に形成された筐体であり、その凹みの箇所に連結部5を介在させるようにして本体部2に対向して設けられると共に、該連結部5に組み付けられている。なお、本実施形態では、本体部2の幅方向での可動部3の長さが該本体部2と同程度の長さとされ、また、可動部3の厚さも本体部2と同程度の厚さとされている。そして、本体部2の幅方向で見たときの可動部3の形状が、半長円状の形状とされ、可動部3の本体部2側の端部が半円状の曲面部となっていると共に、本体部2と反対側の端部が平坦部となっている。
図2を参照して、可動部3の両側部(本体部2の幅方向における両側部)の内端面(可動部3の凹みの箇所に臨む端面)には、筒状の支軸8,8が同軸心に対向するようにして突設されている。各支軸8の内部は、可動部3の各側部の内部に連通している。そして、支軸8,8のそれぞれが、連結部5の貫通穴6の内周面との間に筒状のカラー9を介在させて該貫通穴6に同軸心に嵌挿されている。このとき、各支軸8は、前記中心軸Cの周りに連結部5に対して回転し得るように、カラー9を介して貫通穴6の内周面に支承されている。これにより、可動部3は、図1の矢印Yで示す如く、前記中心軸Cの周りに、本体部2(連結部5を含む)に対して傾動し得るように連結部5を介して本体部2に連結されている。なお、中心軸Cは、本体部2の幅方向に延在しているので、本体部2の可動部2側の一端部と、可動部2と反対側の他端部との間の間隔方向(すなわち、本体部2の長手方向に)に対して直交するように設けられている。
さらに、可動部3の両側部のそれぞれには、可動部3の傾動に伴い前記連結部5の孔7に対向する係止機構10が装着されている。この係止機構10は、支軸8の径方向の側方位置(図2では支軸8の下方位置)で可動部3の各側部の内端面に穿設された穴11に挿着された基体部12と、この基体部12の連結部5側の端部に組み込まれた球体13とを備えている。球体13は、連結部5の各孔7の径よりも若干大きい径を有し、前記中心軸Cと平行な方向で連結部5に向かって進退可能に設けられていると共に、基体部12に収容された図示しないバネによって前進方向(連結部5に近づく向き)に付勢されている。
かかる係止機構10では、その球体13が、可動部3の傾動に伴い連結部5のいずれか1つの孔7に対向すると、バネの付勢力によって該孔3内に該球体13の一部が嵌まり込み、これにより、可動部3を連結部5に係止するようにしている。これにより、可動部3は、本体部2に対して、連結部5の各孔7に対応する複数種類の傾斜角度に段階的(間欠的に)に傾動可能となっている。なお、係止機構10が可動部3を本体部2に係止させる力は、使用者が可動部3を手作業により傾動させることを妨げない程度に設定されていると共に、可動部3に外力が作用しないか、もしくは可動部3に作用する外力が微小なものである場合には、可動部3の係止状態が保持されるようになっている。
以上が本体部2に対する可動部3の組み付け構造である。
本実施形態の測定器1は、さらに、次のような構成を備えている。すなわち、測定対象の帯電体W(図2に二点鎖線で示す)の表面電位に応じた出力を生成する電位センサ21と、該帯電体Wの表面に光を投光する投光手段22とが可動部2の内部に搭載されている。また、可動部3の本体部2に対する傾斜角度を検出する角度センサ23が、連結部5の可動部3に対向する部位に取り付けられている。
さらに、測定器1の動作制御や信号処理等を行う回路ユニット24が本体部2の内部に搭載され、測定値などの情報を表示する表示器25と、電源スイッチ、モード設定スイッチ等の複数の操作スイッチ26とが本体部2の表面に装着されている。なお、図示は省略するが、本体部2の内部には、回路ユニット24等の電源としての電池も搭載されている。
図2を参照して、電位センサ21は、本実施形態では、公知の音叉型(音叉シャッタ型)の電位センサである。この電位センサ21は、平板状の導体電極21aを備え、該導体電極21aの表面(図2では上面)を測定対象の帯電体Wに対向させることで、静電誘導によって導体電極21aから帯電体Wの表面電位に応じた出力を発生する。この場合、音叉型の電位センサ21にあっては、導体電極21aの表面側で、図示しない接地された音叉部材を圧電素子等を介して振動させることで、導体電極21aの表面のうち、帯電体Wとの間で電界が形成される領域の面積を周期的に変化させるようにしている。これにより、帯電体Wの表面電位に応じた振幅を有する交流信号が導体電極21aから出力されるようになっている。
本実施形態では、かかる電位センサ21は、本体部2の長手方向における可動部3の両端部のうちの本体部2と反対側の端部(図2の上端部。以下、先端部という)寄りの箇所で、該可動部3の内部に搭載され、該可動部3に取り付けられている。この場合、電位センサ21は、その導体電極21aの表面(帯電体に対向させるべき面)が前記中心軸Cと平行になるように配置されている。そして、可動部3の先端部の、導体電極21の表面に対向する箇所には、該導体電極21を可動部3の外部に臨ませる窓穴27が穿設されている。
なお、電位センサ21は、前記支軸8,8のうちのいずれか一方(図2の例では左側の支軸8)の内部を通して配線された接続線28を介して本体部2内の回路ユニット24に接続され、電位センサ21の出力(導体電極21の出力)が回路ユニット24に入力されると共に、該回路ユニット24により電位センサ21の音叉部材の振動駆動が行われるようになっている。
投光手段22は、電位センサ21の導体電極21aを帯電体Wに対向させたときに、電位センサ21と帯電体Wとの間の距離が、該帯電体Wの表面電位を適切に測定する上で必要な既定の所定距離であるか否かを確認するための像を帯電体Wの表面に形成する光を、該帯電体Wに向かって投光するものである。なお、上記所定距離は、例えば30mmである。
この投光手段22は、発光ダイオードなどにより構成された光源ランプ22aと、この光源ランプ22aから放射される光を通す光学レンズ22bとを備え、光学レンズ22bは、可動部3の先端部の一側部寄りの箇所に穿設された窓穴29を塞ぐようにして可動部3に取り付けられている。また、光源ランプ22aは、光学レンズ22bを介して窓穴29に対向するように可動部3に取り付けられている。なお、光源ランプ22aは、前記支軸8,8のいずれか一方(図2の例では右側の支軸8)の内部を通して配線された接続線30を介して本体部2内の回路ユニット24に接続され、該回路ユニット24により光源ランプ22aの点灯駆動が行われるようになっている。
かかる投光手段22では、可動部3の先端部を測定対象の帯電体Wに対向させた状態で、該帯電体Wと電位センサ21との距離が所定距離である場合に、光源ランプ22aから光学レンズ22b及び窓穴29を介して帯電体Wに向かって投光される光が該帯電体Wの表面で焦点を結び、該帯電体Wの表面上に所定形状の鮮明な像が形成されるようになっている。
角度センサ23は、例えば公知の光学的センサなどにより構成され、可動部3の傾斜角度に応じた出力を発生する。なお、角度センサ23は、図示しない接続線を介して回路ユニット24に接続され、該角度センサ23の出力が回路ユニット24に入力されるようになっている。補足すると、角度センサ23は、光学的センサに限らず、近接スイッチやマイクロスイッチ等を使用して構成してもよい。
回路ユニット24は、操作スイッチ26の操作信号に応じて電位センサ21の音叉部材の振動駆動や光源ランプ22aの点灯駆動を行う機能を有すると共に、電位センサ21の出力及び角度センサ23の出力に応じて測定対象の帯電体Wの表面電位の測定値を示すデータを生成したり、その測定値を表示器25に表示される機能を有するものである。この場合、本実施形態では、回路ユニット24は、その機能によって、本発明における測定処理手段を実現している。
以上説明した測定器1による帯電体Wの表面電位の測定は次のように行われる。
使用者は、本体部2を片手で把持し、可動部3の先端部を測定対象の帯電体の表面に対向させるように位置に測定器1を配置する。さらに、使用者が所定の操作スイッチ26を操作することで、測定器1が起動し、投光手段22の光源ランプ22aから、可動部3の先端部に対向する帯電体Wの表面に光が投光される。そして、使用者は、該投光によって帯電体Wの表面に形成される像を目視で確認しながら、測定器1の位置を調整し、電位センサ21と帯電体Wとの距離が測定に必要な所定距離(本実施形態では例えば30mm)となる位置で、測定器1を静止させる。すなわち、使用者は、帯電体Wの表面に形成される光の像が所定の鮮明な像となる状態で、測定器1を静止させる。
ここで、帯電体Wの正面に十分なスペースが存在する場合には、可動部3を本体部2に対して傾斜させていない状態(可動部3の傾斜角度が“0”の状態)で、可動部3の先端部を上記の如く帯電体Wに対向させればよい。なお、可動部3を傾斜させていない状態というのは、図1に示す状態であり、この状態は、可動部3の本体部2側の端部と可動部3の先端部(本体部2と反対側の端部)との間の間隔方向(電位センサ21の導体電極21aの表面に垂直な方向)が、本体部2の長手方向と一致する状態(以下、非傾斜状態ということがある)を意味する。
一方、帯電体Wの正面に十分なスペースが存在しない場合には、上記非傾斜状態では、測定器1と他の物体との干渉等によって、可動部3の先端部を適切な位置(電位センサ21と帯電体Wとの距離が前記所定距離となる位置)で帯電体Wに対向させることができない場合がある。このような場合には、使用者は、可動部3を、前記複数種類の傾斜角度のうちの適当な傾斜角度で本体部2に対して傾斜させるように傾動させる。この場合、可動部3の傾斜角度が、前記非傾斜状態から大きくなるに伴って、電位センサ21の導体電極21aの表面(帯電体Wに対向させるべき面)に垂直な方向での測定器1の全体の長さが短くなる。なお、本実施形態では、可動部3の傾動は、前記非傾斜状態から時計周り方向及び反時計周り方向のいずれの方向にも行うことが可能である。そして、いずれの方向に可動部3を傾動させても、可動部3の傾斜角度(絶対値)が前記非傾斜状態から大きくなるに伴って、電位センサ21の導体電極21aの表面に垂直な方向での測定器1の全体の長さが短くなる。
このため、帯電体Wの正面に十分なスペースが存在しない場合でも、多くの場合、可動部3を、ある適当な傾斜角度だけ本体部2に対して傾斜させることによって、可動部3の先端部を適切な位置で帯電体Wに対向させることができる。また、この場合、可動部3は、前記係止機構10の球体13が連結部5の1つの孔7に嵌挿した状態で係止されるので、使用者が可動部3を所望の傾斜角度(前記複数種類の傾斜角度のうちのいずれかの傾斜角度)に傾斜させた後は、使用者自身が該可動部3を支えずとも、該可動部3の傾斜角度を所望の傾斜角度に保持することができる。
以上のように可動部3の先端部を適切な位置で帯電体Wに対向させた状態で、使用者が所定の操作スイッチ26を操作すると、回路ユニット24が電位センサ21の音叉部材を振動駆動し、帯電体Wの表面電位の測定が開始する。この時、電位センサ21の導体電極21aから出力される交流信号が回路ユニット24に入力される。そして、回路ユニット24は、電位センサ21の出力(交流信号)と、角度センサ23の出力とを基に、帯電体Wの表面電位の測定値を示すデータを生成し、その測定値を表示器25に表示させる。
ここで、可動部3の本体部2に対する傾斜角度が固定的に一定値に保たれている場合、例えば前記非傾斜状態に保たれている場合には、電位センサ21の出力は、基本的には、該電位センサ21と帯電体Wとの間の距離、並びに、帯電体Wの表面電位のみに依存して変化する。従って、電位センサ21と帯電体Wとの距離を所定距離に保持した状態では、電位センサ21の出力は、帯電体Wの表面電位のみに依存するものとなり、該電位センサ21の出力から、帯電体Wの表面電位を測定できる。
ところが、可動部3を前記非傾斜状態から傾斜させると、可動部3の先端部と帯電体Wとの間の位置関係を一定に保った状態であっても、本体部2と帯電体Wとの位置関係が変化するために、測定器1の全体と帯電体Wとの間の静電容量が変化する。その結果、電位センサ21の出力は、帯電体Wの表面電位に対する依存性よりも微小ではあるものの、可動部3の傾斜角度にも依存して変化する。
そこで、本実施形態では、回路ユニット24は、電位センサ21の出力と角度センサ23の出力とから帯電体Wの表面電位の測定値を示すデータを生成する。
この場合、回路ユニット24は、例えば前記非傾斜状態を基準として、可動部3が非傾斜状態に保たれていると仮定した場合の表面電位の仮測定値を示すデータを電位センサ21の出力から生成する。そして、回路ユニット24は、このデータにより示される仮測定値を角度センサ23の出力が示す可動部3の実際の傾斜角度に応じて補正することで、帯電体Wの表面電位の測定値を示すデータを生成し、その測定値を表示器25に表示させる。
上記補正は、例えば、表面電位の仮測定値に、可動部3の傾斜角度に応じて設定される補正係数を乗じることで行われる。この場合、可動部3の傾斜角度と補正係数との関係を表すデータテーブルあるいは演算式をあらかじめ実験等に基づいて作成しておき、それを測定器1の図示しないメモリに記憶保持しておく。そして、回路ユニット24は、角度センサ23の出力が示す可動部3の実際の傾斜角度から上記データテーブル又は演算式に基づいて補正係数を決定し、その補正係数を、電位センサ21の出力に基づく仮測定値に乗じることで、帯電体Wの表面電位の測定値を算出する。
補足すると、本願発明者は、本実施形態の測定器1で、可動部3の傾斜角度に応じた上記の補正処理を行わなかった場合には、測定対象の帯電体Wの表面電位が一定であっても、可動部3の傾斜角度が前記非傾斜状態から大きくなるに伴い、電位センサ21の出力に基づく表面電位の測定値(上記仮測定値)が小さくなることを実験的に確認した。例えば、本願発明者は、200mm角の方形状の金属板を5kVの電位に帯電させた状態で、可動部3の傾斜角度に応じた補正処理を行わずに、測定器1により該金属板の表面電位を測定する実験を行った。この場合、可動部3の傾斜角度を0°、45°、90°とした場合の表面電位の測定値は、それぞれ、5.0kV、4.86kV、4.61kVとなり、易者角度が大きい程、電位センサ21の出力に基づく表面電位の測定値が小さくなることが確認された。
従って、上記補正係数と可動部3の傾斜角度との間の関係は、該傾斜角度が大きくなるに伴い、補正係数が大きくなるように設定すればよい。
なお、電位センサ11と帯電体Wとの距離を前記所定距離に保った状態での、電位センサン21の出力と、可動部3の傾斜角度と、表面電位の測定値との間の関係をあらかじめマップ化しておき、電位センサ21の出力と、角度センサ23の出力とから、そのマップに基づいて帯電体Wの表面電位の測定値を求めるようにしてもよい。
以上説明した本実施形態の測定器1によれば、帯電体Wの正面に十分なスペースが存在しない場合であっても、可動部3を本体部2に対して傾動させることで、可動部3の先端部を帯電体Wに適切に対向させて、表面電位の測定を行うことができる。従って、種々様々な環境下で、測定器1を使用した表面電位の測定を行うことができ、該測定器1の利便性や汎用性を高めることができる。
また、可動部3を本体部2に対して傾動させることに伴い、測定器1と帯電体Wとの間の静電容量が変化することを考慮し、電位センサ21の出力と角度センサ23の出力が示す可動部3の傾斜角度とに基づいて表面電位の測定値を示すデータを生成するようにしているので、該測定値の精度を高めることができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、電位センサ21として音叉型の電位センサを使用したが、ファン状の金属羽を導体電極の表面側で回転させる回転セクタ型の電位センサを使用してもよい。
また、本体部2と可動部3との組み付け構造においては、例えば、本体部2の一端部の両側部から可動部3を支持するための一対の支持部材を突設し、これらの支持部材に、可動部3の両側部を回転可能に支持するようにしてもよい。
また、可動部3を各種類の傾斜角度で係止するための機構に関しては、前記係止機構10と該係止機構10の球体13を嵌挿させる複数との孔7との組を、連結部5の両側うちの一方側だけに設けるようにしてもよい。また、係止機構10を連結部5に組み付けると共に、複数の孔7を可動部3に設けるようにしてもよい。さらに、前記実施形態とは異なる適宜の機構によって、可動部3を各種類の傾斜角度で係止するようにしてもよい。
また、回路ユニット24の一部を可動部3に搭載したり、あるいは、より小型化した回路ユニットの全体を可動部3に搭載するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、測定時の電位センサ21と帯電体Wとの間の距離を固定的な所定距離として、電位センサ21の出力と可動部3の傾斜角度とに基づき表面電位の測定値を得るようにしたが、例えば、可動部3の傾斜角度に応じて、前記投光手段22の焦点距離等を変化させるようにすることで、測定時の電位センサ21と帯電体Wとの間の必要距離を使用者に調整させるようにすることも可能である。
本発明の一実施形態の表面電位測定器の外観斜視図。 図1のA−A線断面図。 図2のB−B線断面図。
符号の説明
1…表面電位測定器、2…本体部、3…可動部、4…筐体、5…連結部(孔形成部位)、7…孔、10…係止機構、13…球体、21…電位センサ、23…角度センサ、24…回路ユニット(測定処理手段)、C…中心軸、W…帯電体。

Claims (3)

  1. 帯電体に対向して配置した状態で該帯電体の表面電位に応じた信号を出力する電位センサが搭載された筐体を備える表面電位測定器において、
    前記筐体は、使用者が把持可能な本体部と、該本体部の一端部に対向して設けられ、該本体部に対して複数種類の傾斜角度に段階的に傾動可能で、且つ各種類の傾斜角度で係止可能に該本体部に組み付けられた可動部とから構成され、
    該可動部の傾動の中心軸が、前記本体部の可動部寄りの一端部と該可動部と反対側の他端部との間の間隔方向に対して直交するように設けられ、
    前記電位センサの前記帯電体に対向させるべき面が前記中心軸と平行になるように、該電位センサが前記可動部に取り付けられていることを特徴とする表面電位測定器。
  2. 請求項1記載の表面電位測定器において、前記可動部の傾斜角度を検出する角度センサと、前記電位センサと前記帯電体との間の距離があらかじめ定められた所定距離に保たれた状態での該電位センサの出力と前記角度センサの出力とから、前記帯電体の表面電位の測定値を示すデータを生成する測定処理手段が、前記本体部又は可動部に搭載されていることを特徴とする表面電位測定器。
  3. 請求項1又は2記載の表面電位測定器において、前記本体部と可動部とのうちのいずれか一方には、前記中心軸の周囲で該中心軸を中心とする円弧上に並ぶように配列された複数の孔が穿設された面を有する部位である孔形成部位が設けられており、
    前記本体部と可動部とのうちの他方には、前記中心軸と平行な方向で前記孔形成部位の面に向かって付勢され、前記複数の孔の直径よりも大きな直径を有する球体を備える係止機構が組み付けられており、
    前記可動部が前記複数種類の傾斜角度のそれぞれの傾斜角度で前記本体部に対して傾斜した状態で、前記係止機構の球体が前記複数の孔のうちの1つの孔に対向して、該球体の一部分が当該1つの孔に嵌挿することにより前記可動部が本体部に対して係止されることを特徴とする表面電位測定器。
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