JP2010078008A - フリクション機構、およびギヤードモータ - Google Patents

フリクション機構、およびギヤードモータ Download PDF

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敦 永井
Toshiro Ito
敏朗 伊藤
Toru Nakanishi
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Abstract

【課題】樹脂製の第1回転部材に形成した突起と、金属製の第2回転部材に形成した環状段部とを係合させる構成を採用した場合でも、環状段部の出角部分が第1回転部材に食い込むなどいった不自然な当接が発生することのないフリクション機構、および該フリクション機構を備えたギヤードモータを提供する。
【解決手段】フリクション機構9では、樹脂製の第1回転部材91の弾性変形部915を内側のリング状の付勢部材93によって外側に押し広げて、金属製の第2回転部材92の嵌合穴921の内周側面921aに当接させる。第1回転部材91において、弾性変形部915の端部に突起915を形成し、嵌合穴921の端部には突起915bが係合する環状段部921bを形成してある。さらに、嵌合穴921の内周側面921aと環状段部921bとが交差する出角部分については面取り面921fにしてある。
【選択図】図6

Description

本発明は、歯車伝達機構などに用いられるフリクション機構、および当該フリクション機構を備えたギヤードモータに関するものである。
歯車伝達機構において歯車やモータを保護するためのフリクション機構としては、図7(a)に示すように、第1回転部材1091の弾性変形部1915を内側のリング状の付勢部材1093によって外側に押し広げて、第2回転部材1092の嵌合穴1921の内周側面1921aに当接させた構成が提案されておいる。かかる構成のフリクション機構では、付勢部材1093の押圧力によって、弾性変形部1915の外周側面1915aと嵌合穴1921の内周側面1921aとの間に摩擦係合力を発生させる。ここで、第1回転部材1091において、弾性変形部1915の端部には突起1915bが形成されており、第2回転部材1092において、嵌合穴1921の端部には突起1915bが軸線方向で係合する環状段部1921bが形成されている。このため、第2回転部材1092の嵌合穴1921に第1回転部材1091の弾性変形部1915を嵌める際、その深さを規定することができる(特許文献1参照)。
特開平10−14170号公報
かかるフリクション機構において、第2回転部材1092を樹脂により構成した場合、大きなフリクションを得るために荷重を大きくすると、第2回転部材1092に変形や割れなどが発生してしまうため、低フリクション用にしか使用できないという問題点がある。また、第2回転部材1092を樹脂成形により製造する際、ヒケが発生し、嵌合穴1921の真円度が低下するという問題点もある。かといって、第2回転部材1092を金属製とすると、変形、割れ、ヒケなどの問題は発生しないが、図7(b)に示すように、嵌合穴1921の内周側面1921aと環状段部1921bとが交差する出角部分1921xが弾性変形部1915に食い込むなどといった不自然な当接が起こるおそれがある。かかる不自然な当接は、フリクション機構の動作を不安定にするため、好ましくない。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、樹脂製の第1回転部材に形成した突起と、金属製の第2回転部材に形成した環状段部とを係合させる構成を採用した場合でも、環状段部の出角部分が第1回転部材に食い込むなどといった不自然な当接が発生しないフリクション機構、および該フリクション機構を備えたギヤードモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、軸線方向に延びた複数の弾性変形部が周方向に配置された第1回転部材と、前記複数枚の弾性変形部の内側に装着されて前記複数の弾性変形部を径方向外側に押し広げるリング状の付勢部材と、軸線方向に開口して前記複数の弾性変形部が嵌る嵌合穴を備え、当該嵌合穴の内周側面に前記複数の弾性変形部の外周側面が弾性をもって当接して摩擦係合する第2回転部材と、を有するフリクション機構において、前記第1回転部材は、樹脂製であって、前記弾性変形部の軸線方向の一方端側に径方向外側に突出した突起を備え、前記第2回転部材は、金属製であって、前記嵌合穴の内周側面に前記突起が前記軸線方向で係合する環状段部が形成され、前記嵌合穴の内周側面において、前記嵌合穴の内周側面と前記環状段部とが交差する出角部分は、面取り面になっていることを特徴とする。
本発明では、第1回転部材の弾性変形部を内側のリング状の付勢部材によって外側に押し広げて、第2回転部材の嵌合穴の内周側面に当接させた構成になっており、付勢部材の押圧力によって、弾性変形部の外周側面と嵌合穴の内周側面との間に摩擦係合力が発生する。このため、第1回転部材あるいは第2回転部材に過大な負荷が印加されていない限り、第1回転部材と第2回転部材は一体に回転する。これに対して、第1回転部材および第2回転部材のうちの一方に大きな負荷が加わっている場合には、第1回転部材と第2回転部材との間で空回りが起こるため、第1回転部材や第2回転部材に接続する歯車やモータが破損することを防止することができる。また、本発明では、第2回転部材を金属製としたため、第2回転部材を樹脂製とした場合と違って、第2回転部材に変形、割れ、ヒケなどの問題が発生しない。さらに、本発明では、第1回転部材において、弾性変形部の軸線方向の一方端側に突起を形成しておき、嵌合穴の端部には突起が軸線方向で係合する環状段部を形成してあるので、第2回転部材の嵌合穴に第1回転部材の弾性変形部を嵌める際、その深さを規定することができる。かかる構成を採用した場合、嵌合穴の内周側面と環状段部とが交差する出角部分が弾性変形部に食い込むおそれがあるが、嵌合穴の内周側面と環状段部とが交差する出角部分を面取り面にしておけば、かかる食い込みが発生しない。それ故、本発明のフリクション機構は、動作の安定性に優れている。
本発明において、前記複数の弾性変形部は、前記弾性変形部の軸線方向の一方端側が外側に広がるように前記軸線方向に対して傾いている場合に適用すると特に効果的である。かかる構成の場合は特に、嵌合穴の内周側面と環状段部とが交差する出角部分が弾性変形部に食い込むおそれがあるが、嵌合穴の内周側面と環状段部とが交差する出角部分を面取り面にしておけば、かかる食い込みが発生しない。
本発明において、前記面取り面は、前記嵌合穴の内周側面において前記弾性変形部の外周側面が接する部分に連接する内周側テーパ面と、該内周側テーパ面に外周側で連接する外周側テーパ面と、を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、面取り面と、嵌合穴の内周側面において弾性変形部の外周側面が接する部分との間に尖った角部が発生しないので、面取り面の内周縁が弾性変形部に食い込むことを確実に防止することができる。
本発明において、前記第2回転部材は、金属の焼結体であることが好ましい。かかる構成によれば、第2回転部材が樹脂製である場合と違って、高フリクション条件で使用しても、第2回転部材に変形や割れなどが発生しない。それ故、本発明によれば、高フリクション用に対応することができる。また、金属の焼結体であれば、樹脂と違って、成形時にヒケが発生しないので、真円度の高い嵌合穴を形成することができる。それ故、安定した摩擦係合力が発生するので、フリクショントルクが安定したフリクション機構を提供することができる。
この場合、少なくとも前記嵌合穴の内周側面では前記焼結体の表面に樹脂コーティング層が形成されていることが好ましい。第2回転部材を焼結体とすると、摺動性が低く、樹脂製の第1回転部材において弾性変形部が磨耗するなどの欠点もあるが、嵌合穴の内周側面に樹脂コーティング層を形成しておけば、焼結体のままである場合に比較して、摺動性が高い。それ故、第1回転部材および第2回転部材のうちの一方に大きな負荷が加わっている場合には、第1回転部材と第2回転部材との間で空回りを確実に起こさせることができるとともに、樹脂製の第1回転部材において弾性変形部が磨耗することがない。また、焼結体のままであると、嵌合穴の内周側面が錆びるという問題が発生するが、本発明では、嵌合穴の内周側面に樹脂コーティング層を形成してあるので、錆びの発生を回避することができる。
本発明を適用したフリクション機構は、ギヤードモータに用いることができる。この場合、前記第2回転部材の外周側面に歯車部が形成されている構成となる。かかるギヤードモータによれば、過大な負荷によって歯車やモータが破損することを確実に防止することができる。
本発明では、第1回転部材を樹脂製とし、第2回転部材を金属製としたため、第2回転部材を樹脂製とした場合と違って、第2回転部材に変形、割れ、ヒケなどの問題が発生しない。さらに、本発明では、第1回転部材において、弾性変形部の軸線方向の一方端側に突起を形成しておき、嵌合穴の端部には突起が軸線方向で係合する環状段部を形成してあるので、第2回転部材の嵌合穴に第1回転部材の弾性変形部を嵌める際、その深さを規定することができる。かかる構成を採用した場合、嵌合穴の内周側面と環状段部とが交差する出角部分が弾性変形部に食い込むおそれがあるが、嵌合穴の内周側面と環状段部とが交差する出角部分を面取り面にしておけば、かかる食い込みが発生しない。それ故、本発明のフリクション機構は、動作の安定性に優れている。
本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(全体構造)
図1(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したギヤードモータの歯車列の構成を示す横断面図、その縦断面図、および歯車列において歯車の噛合状態を示す説明図である。
図1(a)、(b)、(c)において、本発明を適用したギヤードモータ1は、ステッピングモータ構造を備えたモータ部2を備えており、モータ部2は、ステータ4とロータ3とから概略構成されている。ステータ4は、モータ軸線方向Sに重ねて配置された2つのステータ組4a、4bを備えており、ステータ組4a、4bでは、外ステータコア41と内ステータコア42とがモータ軸線方向Sで対向するように配置されている。ここで、外ステータコア41および内ステータコア42は、いずれも円環状のフランジ部と、フランジ部の内周縁からモータ軸線方向Sに折れ曲がった極歯とを備え、外ステータコア41および内ステータコア42をモータ軸線方向Sに配置した状態で、外ステータコア41の極歯と、内ステータコア42の極歯は、周方向で交互に配列される。
ステータ4の内側にはロータ3が同軸状に配置されている。ロータ3は、軸穴330を備えたロータ本体33と、このロータ本体33の外周面に固着された永久磁石31とを備えており、永久磁石31の外周面は、極歯と対向している。かかるロータ3は、軸穴330に嵌った支軸70によって回転可能に支持されている。支軸70は、モータケース5の底部51と、モータケース5の上面を覆うモータカバー50とによって両端が支持された固定軸である。ロータ本体33において、モータカバー50側の端部は、外周面にモータピニオン35を備えた回転軸34になっている。このように構成したモータ部2において回転軸34が突出する側を出力側S1と、その反対側を反出力側S2とした場合、反出力側S2のステータ組4bでは、外ステータコア41がモータケース5の底部51の一部として形成されている。
2つのステータ組4a、4bの内ステータコア42は、コイルボビン86を樹脂形成する際にインサート成形されて、コイルボビン86のフランジ部88で覆われる。その際、樹脂部分8には、端子保持部85も形成される。ここで、樹脂部分8は、コイルボビン86を構成する部分に、極歯の周りを囲む円筒部87と、円筒部87のモータ軸線方向Sの端部で拡径する円環状のフランジ部88とを備えており、円筒部87とフランジ部88によって区画された領域内にコイル45が巻回される。コイル45は、2つのステータ組4a、4bの各々に2本の巻き線が巻回された2相のコイルであり、ステータ組4a、4bに巻回されたコイル45の中間部分は、共通の巻き線として引き出されている。このため、ステータ4から引き出される巻き線の端部の本数は5本であり、かかる巻き線の端部は、端子保持部85に保持されたモータ側端子191に絡げられた後、ハンダ付けによりモータ側端子191に電気的に接続される。モータ側端子191の外周側には、外部接続端子192を保持するコネクタハウジング11が配置され、モータ側端子191と外部接続端子192とはフレキシブル配線基板12を介して電気的に接続されている。
本形態のギヤードモータ1は、複数の歯車からなる歯車列6を備えており、モータ部2のロータ3の回転は、歯車列6を介して外部に出力される。本形態において、歯車列6は計5つの歯車61、62、63、64、65を備えており、最終段の歯車65は出力軸651を備えている。ここで、最終段の歯車65を除く4つの歯車61、62、63、64はいずれも、モータケース5に固定された地板55と、モータカバー50とに両端が支持された支軸71、72、73、74によって回転可能に支持され、最終段の歯車65は、それ自身に形成された軸部652、653がモータカバー50側の軸受部501と地板55側の軸受部551とに回転可能に支持されている。
本形態において、第1番目の歯車61の大径歯車部611は、回転軸34の出力側S1の外周側に形成されたロータピニオン35と噛合し、歯車61の小径歯車部612には、第2番目の歯車62の大径の歯車部924が噛合している。歯車62の小径の歯車部914には、第3番目の歯車63の大径歯車部631が噛合し、歯車63の小径歯車部632には第4番目の歯車64の大径歯車部641が噛合している。そして、歯車64の小径歯車部642には、最終段の歯車65の歯車部655が噛合している。このようにして歯車列6は減速歯車列として構成されている。ここで、5つの歯車61、62、63、64、65は、ロータピニオン35の周りに配置されている。
(フリクション機構の構成)
図2(a)、(b)は各々、本発明を適用したギヤードモータ1に搭載したフリクション機構の斜視図、およびその分解斜視図である。図3(a)、(b)は各々、図2に示すフリクション機構の平面図、およびそのB0−B0′断面図である。図4(a)、(b)は各々、図2に示すフリクション機構に用いた第1回転部材の平面図、およびそのB1−B1′断面図である。図5(a)、(b)は各々、図2に示すフリクション機構に用いた第2回転部材の平面図、およびそのB2−B2′断面図である。
図1を参照して説明したギヤードモータ1において、出力軸651に過大な負荷が印加されている状態でモータ部2が動作すると、歯車列6に用いた歯車61、62、63、64、65や、ロータピニオン35が破損するおそれがある。そこで、歯車列6の途中にトルクリミッタとして作用するフリクション機構が構成されている。本形態では、歯車列6に用いた歯車61、62、63、64、65のうち、歯車62に対して、図2〜図5を参照して説明するフリクション機構9が構成されている。
図2、図3、図4および図5において、歯車62に形成されたフリクション機構9は、第1回転部材91と、第2回転部材92と、リング状の付勢部材93とを備えており、本形態において、付勢部材93は、ステンレス製のC形ワッシャである。
まず、図2、図3および図4に示すように、第1回転部材91は、ポリアセタール樹脂などの樹脂成形品であり、モータ軸線方向Sの出力側S1に延びた円筒状の中心軸部911と、中心軸部911の長さ方向の途中部分から径方向に張り出した円盤状の鍔部912とを備えている。中心軸部911において、鍔部912から反出力側S2に突出した軸端部913の外周側面には歯車部914が形成されており、かかる歯車部914は、図1に示す第3番目の歯車63と噛合する小径歯車である。また、中心軸部911には、図1に示す支軸72が嵌る軸穴910が形成されている。
第1回転部材91において、鍔部912の外周縁からは、モータ軸線方向Sの出力側S1に向けて複数枚の板状の弾性変形部915が延びている。本形態において、弾性変形部915は、周方向に2枚配置されており、円筒部をスリット917で分割した構造になっている。かかる第1回転部材91では、弾性変形部915の内周側面と中心軸部911の外周側面との間には環状溝916が形成されている。
かかる環状溝916の内側には、C形ワッシャ状の付勢部材93が圧入される。なお、付勢部材93としては、コイルバネを用いることもできる。ここで、外力を加えていない状態の付勢部材93の内径寸法は、中心軸部911の外径寸法に比して十分大きい。また、外力を加えていない状態の付勢部材93の外径寸法は、弾性変形部915の内周側面で規定される円の径よりも大きい。このため、環状溝916に付勢部材93を圧入すると、付勢部材93は、縮径した状態に変形するので、その形状復帰力(バネ力)によって弾性変形部915を外側に押し広げる。弾性変形部915の内周側面には、小さな段差915eが形成されており、かかる段差915eによって、付勢部材93のモータ軸線方向Sにおける位置が規定される。また、第1回転部材91では、中心軸部911の外周側面の出力側S1の端部、あるいは、弾性変形部915の外周側面915aの出力側S1の端部に小突起を形成しておけば、付勢部材93の抜けを防止することができる。
(第2回転部材92の構成)
図2、図3および図5に示すように、第2回転部材92は、モータ軸線方向Sの双方で開口する円筒体であり、反出力S2側に円筒状胴部923を備えている。また、第2回転部材92は、円筒状胴部923に対して出力側S1の端部に大径部929を備えており、大径部929の外周側面には歯車部924が形成されている。かかる歯車部924は、図1に示す第1番目の歯車61と噛合する大径歯車である。ここで、第2回転部材92の中心穴は、第1回転部材91の弾性変形部915が嵌る嵌合穴921であり、嵌合穴921に第1回転部材91の弾性変形部915を嵌めると、付勢部材93によって径方向外側に押し広げられた弾性変形部915の外周側面915aが嵌合穴921の内周側面921aに弾性をもって当接し、摩擦係合する。
嵌合穴921の出力側S1の端部には、出力側S1に端面を向ける環状段部921bが形成されている一方、図2、図3および図4に示す第1回転部材91では、弾性変形部915の外周側面915aの出力側S1の端部には、径方向外側に張り出す突起915bが形成されている。また、第1回転部材91において、弾性変形部915の外周側面915aの反出力側S2の端部には、径方向外側に張り出す突起915cが形成されている。このため、第2回転部材92の嵌合穴921に対して、出力側S1から、第1回転部材91の反出力側S2を挿入すると、モータ軸線方向Sにおいて、環状段部921bに突起915bが係合するので、嵌合穴921に対する弾性変形部915の差し込み深さが規定される。また、突起915cは、第2回転部材92の反出力側S2の端部に引っ掛かるため、嵌合穴921から弾性変形部915の抜けが阻止される。但し、突起915cは極めて小さいので、嵌合穴921に第1回転部材91の弾性変形部915の差し込んだ後、第1回転部材91を出力側S1に押圧すれば、嵌合穴921から弾性変形部915を引き抜くことができる。なお、環状段部921bは、モータ軸線方向Sに対して直交する面であり、嵌合穴921の内周側面921aは、モータ軸線方向Sに平行な面である。
本形態において、第2回転部材92は、基体が金属製である。より具体的には、第2回転部材92は、基体が鉄系、鉄-銅系、銅系、ステンレス系などの金属粉の圧粉体を焼成してなる焼結体926である。本形態において、焼結体926は鉄系の焼結体であり、かかる鉄系の焼結体は安価であるという利点がある。また、本形態において、第2回転部材92は、焼結体926の表面にスプレー法、浸漬法、電着法などにより、厚さが3〜15μmの樹脂コーティング層927が形成されており、樹脂コーティング層927は、第2回転部材92の全面に形成されている。このため、嵌合穴921の内周側面921aに、樹脂コーティング層927が形成されているとともに、歯車部924も樹脂コーティング層927で覆われている。かかる樹脂コーティング層927としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などを用いることができ、さらに、樹脂中にPTFE粉体。二硫化モリブデン粉体、二硫化タングステン粉体、グラファイトカーボン粉体などの固体潤滑剤を分散させることもある。これらのコーティング材料のうち、PTFE入りのエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
ここで、嵌合穴921の内周側面921aでは、樹脂コーティング層927の表面にサイジング加工が施されている。このため、嵌合穴921の内周側面921aでは、樹脂コーティング層927の表面が平滑面になっているとともに、嵌合穴921の内径寸法の精度が高い。
焼結体926については、焼結後、スチーム処理を行なう場合と、スチーム処理を行なわない場合とがある。スチーム処理を行なうと、表面粗さが大きくなる。このため、アンカー効果により、樹脂コーティング層927を安定して形成できるという利点がある一方、表面粗さは、フリクショントルクがばらつく原因となる。それでも、本形態では、樹脂コーティング層927の表面にサイジング加工が施されているため、嵌合穴921の内周側面921aにおいて樹脂コーティング層927の表面は平滑面になっている。
(食い込み対策)
図6(a)、(b)、(c)は各々、図2に示すフリクション機構9に用いた第2回転部材92に形成した環状段部921b周辺の拡大断面図、第2回転部材92の基体である焼結体を得た直後の環状段部周辺の拡大断面図、および焼結体に対して面取り加工を行なった後の環状段部周辺の拡大断面図である。
本形態のフリクション機構9では、第1回転部材91を樹脂製とし、第2回転部材92を金属製としてある。このため、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと環状段部921bとが交差する出角部分921r(図6(b)参照)が弾性変形部915に食い込むおそれがある。特に本形態では、付勢部材93に押し広げられた弾性変形部915は、図6(a)に矢印Rで示すように、モータ軸線方向Sの出力側S1が外側に広がるようにモータ軸線方向Sに対して傾いているため、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと環状段部921bとが交差する出角部分921rが弾性変形部915に食い込みやすい。また、本形態において、第2回転部材92は、基体が焼結体926であるため、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと環状段部921bとが交差する出角部分921rにバリが発生しやすい。さらに、第2回転部材92は、基体が焼結体926であり、突起915bが係合した際、環状段部921bの縁部に欠けや割れが発生するおそれがある。
そこで、本形態では、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと環状段部921bとが交差する出角部分921rは、面取り面921fになっている。また、面取り面921fは、図6(c)に示すように、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cに連接する内周側テーパ面921sと、この内周側テーパ面921sに対して外周側に連接する外周側テーパ面921tとから構成されている。このため、面取り面921fは、内周側テーパ面921sと外周側テーパ面921tとの連接部分が径方向内側に張り出した形状になっている。
ここで、外周側テーパ面921tは、図6(c)に示すように、第2回転部材92の基体である焼結体926を成形した際、金型形状に沿って付された部分である。これに対して、内周側テーパ面921sは、焼結体926を得た後、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと、外周側テーパ面921t(テーパ面921u)とによって形成される出角部分921rに対して面取り加工(面打ち加工)を行なった部分である。
このような構成では、内周側テーパ面921sが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cとなす角度Θ1、外周側テーパ面921tが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面921cと接する部分921cとなす角度Θ2、および内周側テーパ面921sと外周側テーパ面921tとがなす角度Θ3は、いずれも鈍角である。
また、内周側テーパ面921sが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cとなす角度Θ1は、外周側テーパ面921tが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面921cと接する部分921cとなす角度Θ2よりも大きい。さらに、内周側テーパ面921sが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cとなす角度Θ1は、内周側テーパ面921sと外周側テーパ面921tとがなす角度Θ3より大きい。ここで、嵌合穴921の内周側面921aにおいて、弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cは、モータ軸線方向Sに平行な面である。従って、内周側テーパ面921sが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cとなす角度Θ1は、内周側テーパ面921sがモータ軸線方向s(嵌合穴921の軸線方向)となす角度に等しい。また、外周側テーパ面921tが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cとなす角度Θ2は、外周側テーパ面921tがモータ軸線方向s(嵌合穴921の軸線方向)となす角度に等しい。
なお、嵌合穴921の内周側面921aにおいて、環状段部921bと、環状段部921bの外周縁からモータ軸線方向Sに延びた嵌合穴921の端部921hとが交差する入角部分はテーパ面921gになっている。かかるテーパ面921gは、第2回転部材92の基体である焼結体926を成形する際、金型形状に沿って付された部分である。
(動作)
本形態のギヤードモータ1では、歯車列6の第2番目の歯車62にフリクション機構9を構成してあり、かかるフリクション機構9では、付勢部材93の押圧力によって、第1回転部材91の弾性変形部915の外周側面915aと、第2回転部材92の嵌合穴921の内周側面921aとの間に摩擦係合力が発生する。このため、第1回転部材91あるいは第2回転部材92に過大な負荷が印加されていない限り、第1回転部材91と第2回転部材92は一体に回転する。これに対して、第1回転部材91および第2回転部材92のうちの一方に大きな負荷が加わっている場合には、第1回転部材91と第2回転部材92との間で空回りが起こるため、第1回転部材91や第2回転部材92に接続する歯車などが破損することを防止することができる。例えば、外部から出力軸651に強い力が加わった場合、出力軸651の回転は、ロータ3側へ伝えられていく。しかしながら、ステータ4と永久磁石31との間のリラクタンストルクにより、ロータ3には、その位置を保持しようとする力が働き、ロータ3は余程大きな力でないと回転を開始しない。このため、フリクション機構9がない場合、歯車列6では、いずれかの歯車部分で、歯の折れ等が生じ動作不良となってしまう。しかるに本形態では、フリクション機構9において、第1回転部材91と第2回転部材92との間で空回りが起こるため、かかる歯の折れなどを防止することができる。
(フリクション機構9の製造方法)
本形態のフリクション機構9を製造するには、樹脂成形により、第1回転部材91を製造した後、その環状溝916内に付勢部材93を装着する。
一方、第2回転部材92を製造するには、まず、焼結体形成工程において、金属粉体を混合する工程と、金属粉体を圧粉して圧粉体に成形する工程と、圧粉体を焼結させる工程とを順に行い、図2、図3、図5および図6(b)を参照して説明した歯車付きの焼結体926を形成する。その際、焼結体926には、嵌合穴921の端部には、モータ軸線方向Sに直交する環状段部921bが形成され、嵌合穴921の内周側面921aと環状段部921bとが交差する出角部分921rにはテーパ面921uが形成される。かかる環状段部921bやテーパ面921uは、金属粉体を成形して圧粉体とする際に形成される。なお、テーパ面921gも金属粉体を成形して圧粉体とする際に形成される。
このようにして製作した焼結体926において、嵌合穴921の端部には、外周側テーパ面921tを形成するためのテーパ面921uを備えた環状段部921bが形成されるが、この状態では、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと、テーパ面921uとがなす角度Θ2が小さく、かつ、かかる出角部分921p(図6(b)参照)にバリが発生することがある。なお、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと、テーパ面921uとがなす角度Θ2は、例えば115°〜155°である。テーパ面921uがC面取りであれば、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと、テーパ面921uとがなす角度Θ2は135°である。
そこで、本形態では、焼結体形成工程の後、樹脂コーティング工程の前に、焼結体926の少なくとも嵌合穴921内に面打ち加工を行なう。かかる面打ち加工によって、焼結体926の表面はコイニングされ、塑性変形する。また、面打ち加工によって、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと、テーパ面921uとが連接する出角部分921pは面取りされる。その結果、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cと、テーパ面921uとが連接する出角部分921pに内周側テーパ面921sが形成され、この内周側テーパ面921sに対して外周側に位置するテーパ面921uが外周側テーパ面921tとして残る。このようにして、内周側テーパ面921sおよび外周側テーパ面921tを備えた面取り面921fを形成する。
次に、樹脂コーティング工程において、スプレー法、浸漬法、電着法などによって、焼結体926の表面全体に厚さが3〜15μmの樹脂コーティング層927を形成する。なお、本形態では、歯車部924となるべき部分を含む焼結体926の表面全体に樹脂コーティング層927を形成する。それ故、歯車部924の摺動性を高めることができるので、円滑な回転伝達を行なうことができる。但し、歯車部924となるべき部分にも樹脂コーティング層927を形成する場合、その厚さについては、上記の3〜15μmという範囲のうち、可能な限り、樹脂コーティング層927の厚さを薄くすれば、歯車部924の精度を確保することができる。かかる観点からすれば、歯車部924となるべき部分への樹脂コーティング工程と、嵌合穴921となるべき部分への樹脂コーティング工程とを別々に行なってもよい。
次に、サイジング工程では、嵌合穴921にサイジングバーを挿入し、樹脂コーティング層927のうち、嵌合穴921の内周側面921aに形成された部分に表面をサイジングする。かかるサイジングにより、樹脂コーティング層927の表面の凹凸が除去され、平滑面とされる。かかるサイジングの前後においても、樹脂コーティング層927の厚さは、3〜15μmであり、変化しない。なお、サイジング工程では、嵌合穴921内でサイジングバーを軸線方向に移動させる方法、嵌合穴921内でサイジングバーを軸線周りに回転させる方法、嵌合穴921内でサイジングバーを軸線方向に移動させながら軸線周りに回転させる方法が行なわれる。
ここで、樹脂コーティング層927を形成した状態での嵌合穴921の内周側面921aの内径寸法と、サイジングバーの外径寸法との間には、直径で5〜50μmのサイジング代が存在する。従って、樹脂コーティング層927のうち、嵌合穴921の内周側面921aに形成された部分の表面は平滑面になるとともに、嵌合穴921の真円度が向上する。なお、サイジング代が5μm未満では、嵌合穴921の真円度を十分に向上することができず、サイジング代が50μmを超えると、樹脂コーティング層927の剥離などが起こる。それ故、サイジング代は、5μm〜50μmに設定することが好ましい。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、第1回転部材91は樹脂製であるが、第2回転部材92は金属の焼結体であるため、高フリクション条件で使用しても、第2回転部材92に変形や割れなどが発生しない。また、第2回転部材92は金属の焼結体であるため、樹脂成形時のヒケの問題が発生しない。それ故、本形態によれば、高フリクション用に対応することができる。また、金属の焼結体であれば、樹脂と違って、成形時にヒケが発生しないので、真円度の高い嵌合穴921を形成することができる。それ故、安定した摩擦係合力が発生するので、フリクショントルクが安定したフリクション機構9を提供することができる。
ここで、第2回転部材92を焼結体926とすると、摺動性が低く、樹脂製の第1回転部材91において弾性変形部915が磨耗するなどの欠点もある。しかるに本形態では、嵌合穴921の内周側面921aに樹脂コーティング層927を形成してあるので、焼結体926のままである場合に比較して、摺動性が高い。それ故、第1回転部材91および第2回転部材92のうちの一方に大きな負荷が加わっている場合、第1回転部材91と第2回転部材92との間で空回りを確実に起こさせることができるとともに、樹脂製の第1回転部材91において弾性変形部915が磨耗することがない。また、焼結体926のままであると、嵌合穴921の内周側面921aが錆びるという問題が発生するが、本形態では、嵌合穴921の内周側面921aに樹脂コーティング層927を形成してあるので、錆びの発生を回避することができる。
また、嵌合穴921内において、樹脂コーティング層927の表面にはサイジング加工が施されているため、摺動性が高い。さらに、樹脂コーティング層927の上から焼結体926をサイジングしているので、上記効果以外にもアンカー効果を高め、かつ、第2回転部材92を真円度の高いという利点もある。
また、本形態では、第1回転部材91において、弾性変形部915の端部に突起915bを形成しておき、嵌合穴921の端部には突起915bが係合する環状段部921bを形成してあるので、第2回転部材92の嵌合穴921に第1回転部材91の弾性変形部915を嵌める際、その深さを規定することができる。
かかる構成を採用した場合、嵌合穴921の内周側面921aと環状段部921bとが交差する出角部分が弾性変形部915に食い込むおそれがあるが、本形態では、嵌合穴921の内周側面921aと環状段部921bとが交差する出角部分を面取り面921fにしてあるので、かかる食い込みが発生しない。それ故、本形態のフリクション機構9は、動作の安定性に優れている。
また、第2回転部材92に焼結体926を用いると、突起915bが環状段部921bに係合した際、環状段部921bに欠けや割れが発生するおそれがあるが、本形態では、環状段部921bの縁を面取り面921fにしてあるので、環状段部921bに欠けや割れが発生しない。
また、面取り面921fには、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cに連接する内周側テーパ面921sと、この内周側テーパ面921sに対して外周側に連接する外周側テーパ面921tとが形成されている。このため、面取り面921fに尖った角部が発生しないので、嵌合穴921の内周側面921aと環状段部921bとが交差する出角部分が弾性変形部915に食い込むことなどを確実に防止することができる。
また、面取り面921fを内周側テーパ面921sと外周側テーパ面921tとを備えた2段のテーパ面として構成したため、内周側テーパ面921sが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面915aが接する部分921cとなす角度Θ1は、外周側テーパ面921tが、嵌合穴921の内周側面921aにおいて弾性変形部915の外周側面921cと接する部分921cとなす角度Θ2よりも大きい。従って、付勢部材93により弾性変形部915が押し広げられた際、内周側テーパ面921sは、弾性変形部915を「線」でなはく「面」で支持することができ、応力が集中しないという利点もある。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、焼結体形成工程の後、樹脂コーティング工程の前に、面打ち加工を行なったが、樹脂コーティング工程の後、面打ち加工を行なってもよい。この場合でも、面打ち加工の力は、樹脂コーティング層927を介して焼結体926に加わるので、焼結体926の表面を塑性変形させることができる。さらに、面打ち加工によって樹脂コーティング層927の表面が改善されるので、弾性変形部915が当接した場合であっても摺動性を確保することが可能となる。
(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したギヤードモータの歯車列の構成を示す横断面図、その縦断面図、および歯車列において歯車の噛合状態を示す説明図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用したギヤードモータ1に搭載したフリクション機構の斜視図、およびその分解斜視図である。 (a)、(b)は各々、図2に示すフリクション機構の平面図、およびそのB0−B0′断面図である。 (a)、(b)は各々、図2に示すフリクション機構に用いた第1回転部材の平面図、およびそのB1−B1′断面図である。 (a)、(b)は各々、図2に示すフリクション機構に用いた第2回転部材の平面図、およびそのB2−B2′断面図である。 (a)、(b)、(c)は各々、図2に示すフリクション機構に用いた第2回転部材に形成した環状段部周辺の拡大断面図、第2回転部材の基体である焼結体を得た直後の環状段部周辺の拡大断面図、および焼結体に対して面取り加工を行なった後の環状段部周辺の拡大断面図である。 従来のフリクション機構の説明図である。
符号の説明
1 ギヤードモータ
2 モータ部
3 ロータ
4 ステータ
9 フリクション機構
91 第1回転部材
92 第2回転部材
93 付勢部材
915 弾性変形部
915b 突起
921 嵌合穴
921b 環状段部
921f 面取り面
926 焼結体
927 樹脂コーティング層

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びた複数の弾性変形部が周方向に配置された第1回転部材と、
    前記複数枚の弾性変形部の内側に装着されて前記複数の弾性変形部を径方向外側に押し広げるリング状の付勢部材と、
    軸線方向に開口して前記複数の弾性変形部が嵌る嵌合穴を備え、当該嵌合穴の内周側面に前記複数の弾性変形部の外周側面が弾性をもって当接して摩擦係合する第2回転部材と、
    を有するフリクション機構において、
    前記第1回転部材は、樹脂製であって、前記弾性変形部の軸線方向の一方端側に径方向外側に突出した突起を備え、
    前記第2回転部材は、金属製であって、前記嵌合穴の内周側面に前記突起が前記軸線方向で係合する環状段部が形成され、
    前記嵌合穴の内周側面において、前記嵌合穴の内周側面と前記環状段部とが交差する出角部分は、面取り面になっていることを特徴とするフリクション機構。
  2. 前記複数の弾性変形部は、前記弾性変形部の軸線方向の一方端側が外側に広がるように前記軸線方向に対して傾いていることを特徴とする請求項1に記載のフリクション機構。
  3. 前記面取り面は、前記嵌合穴の内周側面において前記弾性変形部の外周側面が接する部分に連接する内周側テーパ面と、該内周側テーパ面に外周側で連接する外周側テーパ面と、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のフリクション機構。
  4. 前記第2回転部材は、金属の焼結体であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のフリクション機構。
  5. 少なくとも前記嵌合穴の内周側面では前記焼結体の表面に樹脂コーティング層が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のフリクション機構。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載のフリクション機構を備えたギヤードモータであって、
    前記第2回転部材の外周側面に歯車部が形成されていることを特徴とするギヤードモータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020162694A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 日本電産サンキョー株式会社 開閉部材駆動装置

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