JP2007110795A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スプラッシュリングのボス部内周側を通って軸受側から整流子側へ伝ってくる油分を遮断することができる回転電機およびその製造方法を提供する。
【解決手段】軸方向の貫通孔25aを有するモールド部25の外周面にセグメント26が配置された整流子24と、貫通孔25aに挿入固定された回転軸21と、回転軸21を支承する軸受30,31と、軸受と整流子24との間に配設されたスプラッシュリング27とを備えたモータ1であって、スプラッシュリング27は、回転軸21を挿通させる挿通孔28bを有するボス部28と、ボス部28に連結されると共に軸受31の軸端面と対向するフランジ部29とを備え、ボス部28は、その先端部がモールド部25の貫通孔25aと回転軸21との間に圧入されてなり、軸受31側からボス部28と回転軸21との間を通って先端部を経由して整流子24の表面へ油分が伝達することを阻止する。
【選択図】図3
【解決手段】軸方向の貫通孔25aを有するモールド部25の外周面にセグメント26が配置された整流子24と、貫通孔25aに挿入固定された回転軸21と、回転軸21を支承する軸受30,31と、軸受と整流子24との間に配設されたスプラッシュリング27とを備えたモータ1であって、スプラッシュリング27は、回転軸21を挿通させる挿通孔28bを有するボス部28と、ボス部28に連結されると共に軸受31の軸端面と対向するフランジ部29とを備え、ボス部28は、その先端部がモールド部25の貫通孔25aと回転軸21との間に圧入されてなり、軸受31側からボス部28と回転軸21との間を通って先端部を経由して整流子24の表面へ油分が伝達することを阻止する。
【選択図】図3
Description
本発明は回転電機およびその製造方法に係り、特に軸受からの油分が整流子側へ伝達するのを防止する構造を備えた回転電機およびその製造方法に関する。
従来、含油軸受等の軸受によって回転軸が回転自在に支承された回転電機では、軸受側の油分が遠心力等で飛散したり、回転軸を伝っていったりして、整流子のセグメント面に付着してしまうという問題があった。
このような問題を解決するために、回転軸に油分の受け皿として機能するスプラッシュリングを配設する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。このスプラッシュリングは、回転軸に装着されたボス部と、ボス部から径方向外側へ延出するフランジ部を有している。フランジ部は軸受よりも大径に形成されている。スプラッシュリングは、整流子と軸受の間に配設され、フランジ部によって軸受側からの油分が整流子側へ飛散することを防止している。
このような問題を解決するために、回転軸に油分の受け皿として機能するスプラッシュリングを配設する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。このスプラッシュリングは、回転軸に装着されたボス部と、ボス部から径方向外側へ延出するフランジ部を有している。フランジ部は軸受よりも大径に形成されている。スプラッシュリングは、整流子と軸受の間に配設され、フランジ部によって軸受側からの油分が整流子側へ飛散することを防止している。
また、整流子の円筒状のモールド部にスプラッシュリングを固定する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の回転電機では、モールド部の軸受端部に環状溝が形成されている。スプラッシュリングの円筒状のボス部の内径寸法は、環状溝の内径寸法よりもわずかに小さく設定されている。スプラッシュリングは、ボス部を環状溝に嵌入させることにより、ボス部の内周面と環状溝の内周面とが当接した状態で、モールド部に圧入固定されている。このようにモールド部に固定されたスプラッシュリングは、ボス部から径方向外側へ延出するフランジ部によって整流子側へ油分が飛散することを防止している。
上記特許文献1,2に記載の構成では、ボス部を回転軸または環状溝に圧入することによってスプラッシュリングを電機子に固定しており、フランジ部によって軸受側から飛散する油分を遮断することができる。
しかしながら、特許文献1,2に記載の構成では、ボス部と回転軸や環状溝とのわずかな隙間から毛細管現象等によって圧入部位を超えて油分が整流子側へ伝わって、油分が整流子のセグメントに付着してしまうおそれがあり改良の余地があった。
しかしながら、特許文献1,2に記載の構成では、ボス部と回転軸や環状溝とのわずかな隙間から毛細管現象等によって圧入部位を超えて油分が整流子側へ伝わって、油分が整流子のセグメントに付着してしまうおそれがあり改良の余地があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、スプラッシュリングのボス部内周側を通って軸受側から整流子側へ伝ってくる油分を遮断することができる回転電機およびその製造方法を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、軸方向の貫通孔を有するモールド部の外周面にセグメントが配置された整流子と、該整流子の貫通孔に挿入固定された回転軸と、該回転軸を支承する軸受と、該軸受と前記整流子との間に配設されたスプラッシュリングと、を備えた回転電機であって、前記スプラッシュリングは、前記回転軸を挿通させる挿通孔を有するボス部と、該ボス部に連結されると共に前記軸受の軸端面と対向するフランジ部と、を備え、前記ボス部は、その先端部が前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に圧入されてなり、前記軸受側から前記ボス部と前記回転軸との間を通って前記先端部を経由して前記整流子の表面へ油分が伝達することを阻止することにより解決される。
また、前記課題は、本発明によれば、軸方向の貫通孔を有するモールド部の外周面にセグメントが配置された整流子と、該整流子の貫通孔に挿入固定された回転軸と、該回転軸を支承する軸受と、該軸受と前記整流子との間に配設されたスプラッシュリングと、を備えた回転電機の製造方法であって、前記スプラッシュリングは、前記回転軸を挿通させる挿通孔を有するボス部と、該ボス部に連結されると共に前記軸受の軸端面と対向するフランジ部と、を備え、前記回転軸に前記整流子を組付ける整流子組付工程と、前記整流子が組付けられた回転軸に前記スプラッシュリングを組付けて電機子を製造するスプラッシュリング組付工程と、前記電機子を前記軸受に回転可能に組付ける工程と、を含み、前記スプラッシュリング組付工程では、前記ボス部の先端部を前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に圧入固定することにより解決される。
このように本発明では、スプラッシュリングのボス部の先端部が、整流子のモールド部の貫通孔と回転軸との間に圧入されている。これにより、ボス部の挿通孔内周面と回転軸の外周面との嵌め合い状態よりも、ボス部先端部とモールド部との喰い込み部分の嵌め合い状態の方がより大きな嵌め合い力で当接した状態となる。
したがって、軸受側から整流子側へボス部の挿通孔内周面と回転軸の外周面との間のわずかな隙間を通って潤滑油が浸入してきたとしても、ボス部先端部とモールド部との圧入による喰い込み部分によって潤滑油のそれ以上の伝達が遮断される。これにより、ボス部先端部を経由して整流子表面へ潤滑油が伝達することを防止することができる。
したがって、軸受側から整流子側へボス部の挿通孔内周面と回転軸の外周面との間のわずかな隙間を通って潤滑油が浸入してきたとしても、ボス部先端部とモールド部との圧入による喰い込み部分によって潤滑油のそれ以上の伝達が遮断される。これにより、ボス部先端部を経由して整流子表面へ潤滑油が伝達することを防止することができる。
また、前記ボス部の先端部は、先細のテーパ状に形成され、前記モールド部は、前記ボス部の先端部の圧入によって変形されてなると好適である。
また、前記スプラッシュリング組付工程では、先細のテーパ状に形成されたボス部の先端部を、前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に挿入して前記モールド部を変形させることにより、前記ボス部の先端部を前記モールド部に圧入固定すると好適である。
また、前記スプラッシュリング組付工程では、先細のテーパ状に形成されたボス部の先端部を、前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に挿入して前記モールド部を変形させることにより、前記ボス部の先端部を前記モールド部に圧入固定すると好適である。
このようにボス部の先端部が先端ほど先細のテーパ状に形成されると、スプラッシュリングを回転軸に圧入していったときに、テーパ部によってモールド部の一部を変形させながら、ボス部の先端部をモールド部の貫通孔内周面と回転軸の外周面との間に密着性を高めた状態でスムーズに入り込ませることができる。
本発明によれば、スプラッシュリングのボス部先端部を、整流子のモールド部と回転軸との間に圧入状態で入り込ませる構成としたので、スプラッシュリングのボス部内周側を通って軸受側から整流子側へ伝ってくる油分を遮断することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図6は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はモータの断面図、図2はスプラッシュリングの説明図、図3はモータの整流子付近の断面説明図、図4は図3の一部拡大説明図、図5,図6はモータの組付工程の説明図である。
図7,図8は本発明の他の実施形態に係るモータの整流子付近の断面説明図である。
図1〜図6は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はモータの断面図、図2はスプラッシュリングの説明図、図3はモータの整流子付近の断面説明図、図4は図3の一部拡大説明図、図5,図6はモータの組付工程の説明図である。
図7,図8は本発明の他の実施形態に係るモータの整流子付近の断面説明図である。
本発明の回転電機を図1に示すモータ1に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本例のモータ1の断面説明図である。本例のモータ1は、ステータ10と、軸受30,31によってステータ10内で回転可能に支承されたロータ(電機子)20と、ロータ20の一端側に配設された整流子24と摺接するブラシ装置(不図示)や他の電気素子等と、これらを内部に収容するハウジング40等を構成要素としている。
図1は、本例のモータ1の断面説明図である。本例のモータ1は、ステータ10と、軸受30,31によってステータ10内で回転可能に支承されたロータ(電機子)20と、ロータ20の一端側に配設された整流子24と摺接するブラシ装置(不図示)や他の電気素子等と、これらを内部に収容するハウジング40等を構成要素としている。
本例のハウジング40は、有底円筒形状のハウジング本体41と、ハウジング本体41の開口を閉塞するエンドプレート43等を有する。ハウジング本体41の底部には、軸受取付部42が膨出するように形成されている。この軸受取付部42に軸受30が配設されている。また、軸受取付部42の底部には開口が形成されており、この開口からロータ20の回転軸21の出力側端部が外部へ突出している。
一方、エンドプレート43にも軸受取付部44が膨出するように形成されている。この軸受取付部44に軸受31が配設されている。
一方、エンドプレート43にも軸受取付部44が膨出するように形成されている。この軸受取付部44に軸受31が配設されている。
本例の軸受30,31は、潤滑油を内部に含む焼結含油軸受である。すなわち、軸受30,31によって支承されたロータ20が回転すると、回転軸21の外周面と軸受30,31の内周面とが摺接することにより負圧が発生して、あるいは摩擦熱が発生しその摩擦熱により軸受30,31内の潤滑油が膨張すると共にその粘度が低下して、軸受30,31内周面に潤滑油が湧き出す。そして、湧き出した潤滑油によって軸受30,31内周面に油膜が形成され、回転軸21が円滑に回転するようになっている。
なお、本例では、軸受30,31は焼結含油軸受であるが、これに限らず、ボール軸受等であってもよい。
なお、本例では、軸受30,31は焼結含油軸受であるが、これに限らず、ボール軸受等であってもよい。
本例のステータ10は、ハウジング本体41内周側に固定された永久磁石からなる。
本例のロータ20は、回転軸21と、回転軸21に挿入固定されたロータコア22と、ロータコア22に巻回された巻線23と、回転軸21のうちロータコア22を挟んで出力側端部と逆側に取り付けられた整流子24と、回転軸21のうち整流子24よりもさらに反出力側端部付近に取り付けられたスプラッシュリング27を主要構成要素としている。
本例のロータコア22は、所定形状の金属薄板を積層させて構成したものである。また、軸受31は、スプラッシュリング27よりもさらに端部付近を支持している。すなわち、スプラッシュリング27は、軸受31と整流子24との間に配設されている。
本例のロータ20は、回転軸21と、回転軸21に挿入固定されたロータコア22と、ロータコア22に巻回された巻線23と、回転軸21のうちロータコア22を挟んで出力側端部と逆側に取り付けられた整流子24と、回転軸21のうち整流子24よりもさらに反出力側端部付近に取り付けられたスプラッシュリング27を主要構成要素としている。
本例のロータコア22は、所定形状の金属薄板を積層させて構成したものである。また、軸受31は、スプラッシュリング27よりもさらに端部付近を支持している。すなわち、スプラッシュリング27は、軸受31と整流子24との間に配設されている。
本例の整流子24は、貫通孔25aを有する円筒状のモールド部25(図3参照)と、このモールド部25の外周面に配設された複数のセグメント26を備えている。隣合うセグメント26間には整流子溝が形成されており、セグメント26は互いに絶縁状態となっている。また、各セグメント26には、ロータコア22側に接続片26aが一体に形成されており、この接続片26aに巻線23が電気的に接続されている。
本例の整流子24は、金属部材を成形した円筒形状の整流子部材の内周側に樹脂を注入してモールド部25と整流子部材の一体成形品を形成し、これを回転軸21に圧入後、整流子部材を切削加工することにより軸方向に整流子溝を形成して複数のセグメント26を形成したものである。なお、回転軸21に樹脂金属一体成形品を圧入する前に整流子溝を形成してもよい。
図2(A)に本例のスプラッシュリング27の断面図、図2(B)に正面図を示す。本例のスプラッシュリング27は、薄板金属をプレス加工したものであり、円筒形状のボス部28と、ボス部28の一端側から径方向外側へ延出する円板状のフランジ部29を有している。なお、本例のスプラッシュリング27は、ボス部28とフランジ部29とが一体に形成されたものであるが、別体の部材を組付けて構成したものであってもよい。
ボス部28は、回転軸21を挿入するための挿通孔28bを有しており、挿通孔28bの内径寸法は、回転軸21の外径寸法よりもわずかに小さく設定されている。また、ボス部28の先端部には、テーパ部28aが形成されている。このテーパ部28aは、内径寸法は軸方向に略同一であるが、外径寸法が先端ほど小さくなるように鋭角なテーパ形状に形成されている。本例では、テーパ部28aは、ボス部28の先端部を約45度に面取りしたように形成されている。
フランジ部29は、ボス部28の軸受31側端部から径方向へ延出する円環部29aと、円環部29aの縁部から軸受31側の軸方向へ延出する円筒部29bとを有している。図3に示すように、円環部29aの外径寸法は軸受31の外径寸法よりも大きく設定されている。そして、スプラッシュリング27は、円環部29aが軸受31の軸端面と対向すると共に、円筒部29bが軸受31の右端部付近を覆うように配設されている。
これにより、スプラッシュリング27は、モータ1の作動時に軸受31から遠心力によって飛散する潤滑油をフランジ部29で受け止めて、潤滑油が整流子24側へ流出してしまうことを防止することができる。
これにより、スプラッシュリング27は、モータ1の作動時に軸受31から遠心力によって飛散する潤滑油をフランジ部29で受け止めて、潤滑油が整流子24側へ流出してしまうことを防止することができる。
また、図3に示すようにスプラッシュリング27は、回転軸21に圧入により固定されたとき、ボス部28の一部が整流子24のモールド部25に喰い込むように配設される。
図4に図3の破線部分の拡大図を示す。上述のように軸受31側から飛散する潤滑油は、従来と同様にスプラッシュリング27のフランジ部29によって受けとめられる。
しかしながら、図4に概念的に示すように、回転軸21に圧入したボス部28内周面(挿通孔28b)と回転軸21の外周面との間の微細な隙間に潤滑油2が入り込み、潤滑油2はこれらの間を経由して整流子24側へ伝っていこうとする。従来は、このようなスプラッシュリングと回転軸とのわずかな隙間から伝わろうとする潤滑油を遮断することは難しかった。
図4に図3の破線部分の拡大図を示す。上述のように軸受31側から飛散する潤滑油は、従来と同様にスプラッシュリング27のフランジ部29によって受けとめられる。
しかしながら、図4に概念的に示すように、回転軸21に圧入したボス部28内周面(挿通孔28b)と回転軸21の外周面との間の微細な隙間に潤滑油2が入り込み、潤滑油2はこれらの間を経由して整流子24側へ伝っていこうとする。従来は、このようなスプラッシュリングと回転軸とのわずかな隙間から伝わろうとする潤滑油を遮断することは難しかった。
本例では、このような隙間を経由して伝わる潤滑油2を遮断するために、ボス部28の先端部がモールド部25内周面(貫通孔25a)と回転軸21外周面との間に圧入されている。すなわち、本例では、スプラッシュリング27を回転軸21に圧入していくときに、ボス部28の先端部によってモールド部25の一部を変形させながら、ボス部28の先端部をモールド部25内周面と回転軸21外周面との間に入り込ませていく。このとき、ボス部28の先端部にはテーパ部28aが形成されているため、モールド部25内周面と回転軸21外周面との間への圧入が、モールド部25を無理に破損することなくスムーズに行われる。
このようにして、ボス部28の先端部がモールド部25に喰い込んだ状態で圧入されるので、モールド部25とボス部28の先端部との密着性がよくなる。これにより、ボス部28内周面と回転軸21の外周面との間の微細な隙間から浸入した潤滑油2は、ボス部28の先端まで行き着くことができず、したがって潤滑油2がテーパ部28aとモールド部25の喰い込み部分を経由して整流子24の表面側へ伝達することが防止される。
図5は、回転軸21へ整流子24およびスプラッシュリング27を組付ける工程の説明図である。本例では、上述のように整流子溝を形成する前の整流子24を回転軸21の所定位置まで圧入した後、整流子部材を切削して整流子溝を形成する。これにより、回転軸21に整流子24が配設される(整流子組付工程)。
本例では、モールド部25には、貫通孔25aが予め形成されている。また、貫通孔25aのスプラッシュリング27側の端部には、予め端面側ほど大径な面取り部25bが形成されている。この面取り部25bによってガイドされるので、テーパ部28aが入り込み易くなる。
本例では、モールド部25には、貫通孔25aが予め形成されている。また、貫通孔25aのスプラッシュリング27側の端部には、予め端面側ほど大径な面取り部25bが形成されている。この面取り部25bによってガイドされるので、テーパ部28aが入り込み易くなる。
そして、回転軸21に整流子24を装着した後、さらに回転軸21に同方向からスプラッシュリング27を圧入していく。図6(A)に示すようにスプラッシュリング27を圧入していくと、同図(B)に示すようにまずテーパ部28aが面取り部25bと当接する。
この状態からさらにスプラッシュリング27を押し込んでいくと、テーパ部28aが面取り部25bと回転軸21の外周面との間に入り込むと共に、面取り部25b付近を径方向外側へ変形させていく。スプラッシュリング27を所定位置まで押し込むと、テーパ部28aは、モールド部25の一部を変形させてモールド部25内に入り込んだ状態となる。これにより、スプラッシュリング27が回転軸21に圧入固定され、ロータ20が形成される(スプラッシュリング組付工程)。
この状態からさらにスプラッシュリング27を押し込んでいくと、テーパ部28aが面取り部25bと回転軸21の外周面との間に入り込むと共に、面取り部25b付近を径方向外側へ変形させていく。スプラッシュリング27を所定位置まで押し込むと、テーパ部28aは、モールド部25の一部を変形させてモールド部25内に入り込んだ状態となる。これにより、スプラッシュリング27が回転軸21に圧入固定され、ロータ20が形成される(スプラッシュリング組付工程)。
この状態では、ボス部28内周面と回転軸21外周面とが嵌め合い状態で面接触すると共に、ボス部28の先端部がさらに強い嵌め合い状態でモールド部25内に入り込んだ状態となる。これにより、上述のようにボス部28内周面と回転軸21外周面との間に入り込んだ潤滑油2は、ボス部28の先端部付近までは到達できたとしても、これを超えてさらにテーパ部28aの先端を経由して整流子24の表面へ到達することが不可となる。
そして、組付けられたロータ20を軸受30,31が配設されたハウジング40内に回転可能に組付ける。これにより、本例のモータ1が組付けされる。
そして、組付けられたロータ20を軸受30,31が配設されたハウジング40内に回転可能に組付ける。これにより、本例のモータ1が組付けされる。
上記実施形態は、以下のように改変することができる。
上記実施形態では、スプラッシュリング27のボス部28の先端部を約45度に面取りするようにしてテーパ部28aを形成していたが、これに限らず、図7,図8に示すように形成してもよい。
図7の例では、テーパ部28aを断面で直線的に形成するのではなく、先端ほど先細となるように断面凸状の曲線形状に形成している。このように形成しても、スプラッシュリング27を回転軸21に圧入していくときに、テーパ部28aをモールド部25の貫通孔25a内周面と回転軸21外周面との間に入り込ませていくことができる。
上記実施形態では、スプラッシュリング27のボス部28の先端部を約45度に面取りするようにしてテーパ部28aを形成していたが、これに限らず、図7,図8に示すように形成してもよい。
図7の例では、テーパ部28aを断面で直線的に形成するのではなく、先端ほど先細となるように断面凸状の曲線形状に形成している。このように形成しても、スプラッシュリング27を回転軸21に圧入していくときに、テーパ部28aをモールド部25の貫通孔25a内周面と回転軸21外周面との間に入り込ませていくことができる。
また、図8の例では、ボス部28全体を先端ほど先細とした例である。ボス部28は軸方向にわたって内径寸法は略同一に形成されているが、外径寸法が先端ほど先細となるように外周面が円錐状に傾斜して形成されている。このように形成しても、圧入時に、ボス部28の端部をモールド部25の貫通孔25a内周面と回転軸21外周面との間に入り込ませていくことができる。
1‥モータ、2‥潤滑油、10‥ステータ、20‥ロータ、21‥回転軸、
22‥ロータコア、23‥巻線、24‥整流子、25‥モールド部、
25a‥貫通孔、25b‥面取り部、26‥セグメント、26a‥接続片、
27‥スプラッシュリング、28‥ボス部、28a‥テーパ部、28b‥挿通孔、
29‥フランジ部、29a‥円環部、29b‥円筒部、30,31‥軸受、
40‥ハウジング、41‥ハウジング本体、42‥軸受取付部、
43‥エンドプレート、44‥軸受取付部
22‥ロータコア、23‥巻線、24‥整流子、25‥モールド部、
25a‥貫通孔、25b‥面取り部、26‥セグメント、26a‥接続片、
27‥スプラッシュリング、28‥ボス部、28a‥テーパ部、28b‥挿通孔、
29‥フランジ部、29a‥円環部、29b‥円筒部、30,31‥軸受、
40‥ハウジング、41‥ハウジング本体、42‥軸受取付部、
43‥エンドプレート、44‥軸受取付部
Claims (4)
- 軸方向の貫通孔を有するモールド部の外周面にセグメントが配置された整流子と、該整流子の貫通孔に挿入固定された回転軸と、該回転軸を支承する軸受と、該軸受と前記整流子との間に配設されたスプラッシュリングと、を備えた回転電機であって、
前記スプラッシュリングは、前記回転軸を挿通させる挿通孔を有するボス部と、該ボス部に連結されると共に前記軸受の軸端面と対向するフランジ部と、を備え、
前記ボス部は、その先端部が前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に圧入されてなり、前記軸受側から前記ボス部と前記回転軸との間を通って前記先端部を経由して前記整流子の表面へ油分が伝達することを阻止することを特徴とする回転電機。 - 前記ボス部の先端部は、先細のテーパ状に形成され、
前記モールド部は、前記ボス部の先端部の圧入によって変形されてなることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 軸方向の貫通孔を有するモールド部の外周面にセグメントが配置された整流子と、該整流子の貫通孔に挿入固定された回転軸と、該回転軸を支承する軸受と、該軸受と前記整流子との間に配設されたスプラッシュリングと、を備えた回転電機の製造方法であって、
前記スプラッシュリングは、前記回転軸を挿通させる挿通孔を有するボス部と、該ボス部に連結されると共に前記軸受の軸端面と対向するフランジ部と、を備え、
前記回転軸に前記整流子を組付ける整流子組付工程と、
前記整流子が組付けられた回転軸に前記スプラッシュリングを組付けて電機子を製造するスプラッシュリング組付工程と、
前記電機子を前記軸受に回転可能に組付ける工程と、を含み、
前記スプラッシュリング組付工程では、前記ボス部の先端部を前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に圧入固定することを特徴とする回転電機の製造方法。 - 前記スプラッシュリング組付工程では、先細のテーパ状に形成されたボス部の先端部を、前記モールド部の貫通孔と前記回転軸との間に挿入して前記モールド部を変形させることにより、前記ボス部の先端部を前記モールド部に圧入固定することを特徴とする請求項3に記載の回転電機の製造方法。
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JP2005297243A JP2007110795A (ja) | 2005-10-12 | 2005-10-12 | 回転電機およびその製造方法 |
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CN110957839A (zh) * | 2018-09-27 | 2020-04-03 | 罗伯特·博世有限公司 | 驱动装置、液压泵、机动车 |
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-
2005
- 2005-10-12 JP JP2005297243A patent/JP2007110795A/ja not_active Withdrawn
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