JP2010076236A - 射出成形装置用金型 - Google Patents

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孝司 志村
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Abstract

【課題】 コアピンの冷却効率向上させ、射出成形サイクルを短縮する。
【解決手段】 射出成形用金型100のコアピン130を固定コアピン130Fと可動コアピン130Mとで構成し、コアピン冷却流体流路を前記可動コアピン130M側に設けた射出成形用金型100において、前記固定コアピン130Fに伝熱孔130FDを設け、前記可動コアピン130Mを、前記固定コアピン130Fの伝熱孔130FDに挿入密着して、固定コアピン130Fを冷却する様にした。この結果、可動コアピン130Mと固定コアピン130Fと間の熱伝導面積が拡がり、従来、冷却効率が低かった固定コアピン130Fが効率良く冷却されるようになり、その結果、射出成形サイクルの短縮による、射出成形品101の生産コストの削減が可能になった。
【選択図】 図1

Description

本発明は熱可塑性樹脂を用いる射出成形装置用金型のコアピン冷却に関する。
本発明の従来技術を図3、図4、図5用いながら説明する。
図3は、従来の射出成形装置用金型において、一体型コアピンを用いながら製品のコア部分を成形する場合のコアピン冷却構造の断面図、図4は、従来の射出成形装置用金型において、コアピンを固定コアピンと可動コアピンに二分割し、固定コアピンにゲートを設けた場合のコアピン冷却構造の断面図、図5は、従来の射出成形装置用金型において、一体型コアピンを用いながら製品のコア部分を成形する場合で、かつコアピンをスリーブエジェクター内に設ける場合のコアピン冷却構造の断面図である。
図3の従来例1で示した射出成形装置用金型10における一体型コアピンの冷却構造断面図は、下記の特許文献1で示す従来技術1の方式を、本発明の説明用にアレンジしたものである。
特開平8−132499号公報
図3において、射出成形装置用金型10を用いて射出成形する場合、固定側金型10Fに可動側金型10Mを押付けた状態で、射出成形品1を形成する空間である製品キャビティ内に溶融樹脂を充填した後、金型を冷却して、溶融樹脂の固化を促進させている。もし、射出成形品1がコア部分1Cを有する場合は、コア部分成形用の型となるコアピン11を冷却する必要がある。この冷却方法としてコアピン11内に、冷却水流路11Wを設けることが従来から行われてきたが、効率良く冷却する為には、この冷却水流路11Wを、コアピン11の先端近傍迄伸張しておく必要があり、この為、従来は溶融樹脂を充填する為のゲート12は、固定側キャビティ13に設けてきた。
従来例2の射出成形装置用金型20として示した様に、金型設計上、ゲート22をコアピン21側に設ける場合、コアピン21は固定側金型20Fに設ける固定コアピン21Fと、可動側金型20Mに設ける可動コアピ21Mとに二分割した上で、冷却水の流路を可動コアピン21Mだけに設けていた。
即ち、可動側受け板23の流入口23WEから入った冷却水を、可動側受け板23に設けた可動コアピン21Mの、冷却孔分割板24で連通する2部屋に分割された冷却孔21MC中で循環させ、更に可動側受け板23に設けた流出口23WDに流出させることで、可動コアピン21Mを冷却し、固定コアピン21Fに関しては可動コアピン21Mからの熱伝導により間接的に冷却して、射出成形品25のコア部分の溶融樹脂を冷却・固化していた。
また、射出成形において、射出成形品を金型から取り出す際は、エジェクターを用いるが、製品形状によってはリング状をしたスリーブエジェクターを用いる場合もある。従来例3として図5に示した様に、コアピン31とスリーブエジェクター41とを用いる射出成形金型30の場合は、コアピン31をスリーブエジェクター41内に設け、スペーサーブロック42で構成する空隙中で上下に移動可能なエジェクトプレート43にスリーブエジェクター41の一端を固定し、射出成形品51を金型から取り出す時は、射出成形品51の端部を該スリーブエジェクター41で下から突き上げていた。
また、スリーブエジェクター41とコアピン31とを備えた射出成形装置用金型30を用い、成形品のコア部分を冷却する従来例3の場合は、可動側取付け板44の流入口から入った冷却水を、冷却孔分割34により連通する2部屋に分割した冷却孔31C中で循環させ、冷却されたコアピン31で溶融樹脂を冷却・固化していた。
図3で示した従来例1の様な、コアピン11以外にゲートを設けることが可能な従来の典型的射出成形装置用金型10の場合は、コアピン11冷却に関しては特に問題は無かったが、図4で示した従来例2の射出成形装置用金型20の様に、金型設計上、コアピン21部分に、どうしてもゲートを設けたい場合もあり、この時は、図4の様に、コアピン21を可動コアピン21Mと固定コアピン21Fとに分割し、可動コアピン21Mだけに冷却水を流し、射出成形品25のコア部分の根元を成形する金型である固定コアピン21Fには冷却水を流さなかった。そこで、固定コアピン21Fの冷却は、可動コアピン21Mと固定コアピン21Fとの接触部分を通した可動コアピン21Mによる間接冷却に頼ることになった。しかし、この場合、可動コアピン21Mと固定コアピン21Fの接触部分の熱伝導面積が狭かったので、熱伝導効率が低く、その為、溶融樹脂の迅速な冷却が不可能で、射出成形品25の生産効率を上げる上での障害となっていた。
また、図5で示した様に、スリーブエジェクター41とコアピン31とを備えた従来例3の射出成形装置用金型30の場合は、コアピン31がスリーブエジェクター41より長いことが必要で、コアピン31自体が非常に長くなってしまい、加工が困難なる欠点があった。その為、コアピン31を二分割して固定コアピンと可動コアピンで構成(図示は省略するが、図4に類似する)し、可動コアピン内にだけ冷却水を流すことも行われた。しかし、この場合は、固定コアピンの冷却は、可動コアと固定コアの接触部を通した熱伝導に頼ることになり、熱伝導効率が低くならざるを得ず、その結果、溶融樹脂の迅速な冷却が不可能となり、射出成形品の生産性向上の障害となっていた。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、解決する手段として、本発明の請求項1記載に係わる射出成形装置用金型は、射出成形用金型のコアピンを固定コアピンと可動コアピンとで構成し、コアピン冷却流体流路を前記可動コアピン側に設けた射出成形用金型において、前記固定コアピンに伝熱孔を設け、前記可動コアピンを、前記固定コアピンの伝熱孔に挿入・密着して、固定コアピンを冷却することを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載に係わる射出成形装置用金型は、前記固定コアピンの伝熱孔の内径と前記可動コアピンの外径とは同一の傾斜率のテーパーを有し、前記可動コアピンを、前記固定コアピンの伝熱孔への挿入・密着する時、前記固定コアピンの伝熱孔内径と前記可動コアピンの外径とがテーパー突き当てになることを特徴とする。
また、請求項3記載に係わる本発明の射出成形装置用金型は、前記可動コアピンと、前記固定コアピンの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布したことを特徴とする。
また、請求項4記載に係わる本発明の射出成形装置用金型は、前記固定コアピンにゲートを設けたことを特徴とする。
また、請求項5記載に係わる本発明の射出成形装置用金型は、射出成形用金型のスリーブエジェクター内に前記コアピンを設けたことを特徴とする。
本発明の効果として、請求項1記載にかかわる本発明の射出成形装置用金型では、コアピンを固定コアピンと可動コアピンとで構成した射出成形装置用金型の、可動コアピンを、固定コアピンの伝熱孔に挿入密着して、固定コアピンを冷却する様にしたので、可動コアピンと固定コアピンと間の熱伝導面積が拡がり、従来、冷却効率が低かった固定コアピンが効率良く冷却されるようになり、その結果、射出成形サイクルの短縮による、射出成形品の生産コストの削減が可能になった。
また、本発明の効果として、請求項2記載にかかわる本発明の射出成形装置用金型では、射出成形装置用金型の可動コアピンを、固定コアピンの伝熱孔へ挿入・密着する際、飛び込み方式でなく、テーパー突き当て方式にしたので、接合面での密着性が上がり、冷却時の熱伝導率を高めることができた。
また、本発明の効果として、請求項3記載にかかわる本発明の射出成形装置用金型では、射出成形装置用金型の可動コアピンと、固定コアピンの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布したので、密着部がテーパー突き当て方式の場合は勿論、飛び込み方式の場合にも、密着部における空隙が無くなり、冷却時の熱伝導率を高めることができた。
また、密着部でのカジリや焼付けを防止することが可能になり、金型の動作をスムーズにする効果も得られた。
また、本発明の効果として、請求項4記載にかかわる本発明の射出成形装置用金型では、射出成形装置用金型のコアピンにゲートを設置した場合でもコアピンを高効率に冷却する事が可能になり、ゲート切れの糸引きが軽減される効果が得られた。
また、本発明の効果として、請求項5記載にかかわる本発明の射出成形装置用金型では、エジェクタースリーブを有する射出成形装置用金型の場合も、スリーブ内に設置された長いコアピンを固定コアピンと可動コアピンとに二分割しても効率良く冷却することが可能になり、また、スリーブ内に設置されたコアピンの熱膨張によるスリーブ動作不良を防止する効果も得られた。
以下、発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜2として図1〜図2を用いながら説明する。
図1は、本発明の実施例1における射出成形装置用金型で、コア部にゲートを設けた場合のコアピン近傍の断面図である。
図1に示した射出成形装置用金型100は、PLを鋏んで、固定側金型110と可動側金型120から構成されている。固定側金型110の構成部品である固定側キャビティ111は、固定側キャビティスペーサー112を介して固定側取付け板113に取付けられ、この固定側取付け板113が射出成形装置の固定側プラテンに取付けてある。また、可動側金型120の構成部品である可動側キャビティ121は、可動側キャビティスペーサー122及び、可動側受け板123を介して、可動側取付け板124に取付けられ、この可動側取付け板124が射出成形装置の可動側プラテンに取付けてある。そして、固定側キャビティ111と可動側キャビティ121とで形成する空間である製品キャビティで射出成形品101の外形部分を成形する。
尚、本実施例の射出成形品101は、製品中心部が中空になっており、この中空部形成の為の成形型として、コアピン130が設けてあり、該コアピン130は、固定コアピン130Fと可動コアピン130Mとにより構成している。
固定コアピン130Fは本体部130FMと鍔部130FTから成る。そして、本体部130FMはその先端から根元に向け太くなる抜き勾配を持った略円柱状で、本体部130FMの根元において鍔部130FTを有し、また本体部130FMの中心軸に沿って、先端から根元に向かい徐々に細くなるテーパー付きの伝熱孔130FDが設けてある。また、固定コアピン130Fは、その鍔部130FTを固定側キャビティスペーサー112と固定側キャビティ111とで挟持されながら固定側金型110の一部を構成している。また、製品キャビティへ溶融樹脂を充填する際の樹脂通路であるゲート140が、固定側キャビティスペーサー112と固定コアピン130Fにわたり設けられている。
可動コアピン130Mは根元から先端に向かって細くなるテーパーを持った略円柱状の本体部130MMと該本体部130MMの根元で一体化した鍔部130MTとから構成されている。そして、可動コアピン130Mの鍔部130MTを、可動側キャビティスペーサー122と可動側受け板123とで挟持して、可動コアピン130Mを可動側金型120の一部としている。尚、可動コアピン130Mの外径のテーパーは、固定コアピン130Fの伝熱孔130FDのテーパーと同一の傾斜率を有する。
本実施例ではコアピン130を冷却する為の冷却水の水路を可動コアピン130Mに設けている。この為、可動コアピン130Mの中心部には、貫通しない長孔である冷却孔130MCが根元から先端に向け穿設してあり、可動側受け板123に設けた水路123Wと可動コアピン130Mの前記冷却孔130MCとは、可動側受け板123に設けた水路123Wの途中において連通している。また、可動側受け板123の水路123Wと冷却孔130MCとの連通部分には、可動コアピン130Mの冷却孔130MC内を先端方向に向かう冷却孔分割板131が長孔の先端近く迄伸張して設けられ、冷却水の長孔内循環水路を形成している。
続いて、実施例1の射出成形用金型の利用法を説明する。
固定側金型110に可動側金型120を押付けると固定側キャビティ111と可動側キャビティ121はPL部で密着し、射出成形品101の成形空間となる製品キャビティが形成される。尚、実施例1では、この際、可動コアピン130Mが固定コアピン130Fの伝熱孔130FD内に挿入されるが、固定コアピン130Fの伝熱孔130FDの内径と前記可動コアピン130Mの外径とは同一の傾斜率のテーパーを持つので、テーパー面同士がテーパー突き当てで密着している。また、密着率を上げる為、本実施例では、更に可動コアピン130Mと、固定コアピン130Fの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布した。
この状態で、ゲート140を通して製品キャビティ内へ溶融樹脂を充填した後、可動コアピン130Mの長孔内で冷却水を循環してコアピン130を冷却することで、充填済み樹脂の硬化を促進させる。即ち、冷却水ポンプ(図示省略)から吐出し、冷却水入口123WEから右側の水路123Wに入った冷却水は、連通部分において可動コアピン130Mの長孔内に入り、長孔内を循環してから、上部の連通部分で左側の水路123Wに戻り、冷却水出口123WDを経て冷却水ポンプに戻る。これにより、可動コアピン130Mが冷却水で冷却され、更に可動コアピン130Mと固定コアピン130Fの密着面を経た熱伝導で固定コアピン130Fも冷却され、製品キャビティに充填された樹脂はコア部を冷却され急速に固化する。
製品キャビティ内の樹脂が固化した段階で、可動側金型120を開方向に移動させ、これと同時に、エジェクター(図示省略)を用いて射出成形品101を射出成形用金型100から取り出す。
続いて実施例1の射出成形装置で得られた効果の説明を行う。
図1を用いながら説明した実施例1では、コアピンを固定コアピンと可動コアピンとで構成した射出成形装置用金型の、可動コアピンを、固定コアピンの冷却孔に挿入密着して、コアピン全体を冷却する様にしたので、コアピンにゲートを設置した場合でも、可動コアピンと固定コアピン間の接触面積(即ち、伝熱面積)が従来と比較して大幅に拡がり、従来、冷却効率が低かった固定コアピン側も効率良く冷却されるようになり、その結果、射出成形サイクルの短縮による、射出成形品の生産コストの削減が可能になり、また、ゲート切れの糸引きが軽減される効果も得られた。また、射出成形装置用金型の可動コアピンを、固定コアピンの伝熱孔へ密着挿入する際、テーパー突き当て方式にしたので、接合面の密着性が増し、冷却時の熱伝達効率をより高めることができた。また、可動コアピンと、固定コアピンの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布したので、密着部における空隙が無くなり、冷却時の熱伝導率を更に高めることができた。また、密着部でのカジリや焼付けを防止することが可能になり、金型の動作をスムーズにする効果も得られた。
次に、図2を用いながら本発明の実施例2の金型構造を説明する。図2は、コアピンをスリーブエジェクター中に設ける場合の本発明におけるコアピン近傍の断面図である。
本発明の実施例2の射出成形装置用金型200は、PLを鋏んで、固定側金型210と可動側金型220から構成されている。そして、固定側金型210の固定側キャビティ211と可動側金型220の可動側キャビティ221とで形成する製品キャビティで射出成形品201の外形部分を成形する。
固定側キャビティ221は、従来例1の場合と同様に、固定側キャビティスペーサー212を介して固定側取付け板213に取付けられ、この固定側取付け板213が射出成形装置の固定側プラテンに取付けてある。一方、可動側キャビティ221は、可動側キャビティスペーサー222、及び、可動側受け板223、及び、スペーサーブロック225を介して、可動側取付け板224に取付けられ、この可動側取付け板224が射出成形装置の可動側プラテンに取付けてある。
図2においては、可動側受け板223と可動側取付け板224との間で、スペーサーブロック225により形成される空間に、射出成形品201を突き出して排出する為のエジェクトプレート226が設けられ、該エジェクトプレート226には円筒状のスリーブエジェクター227の一端が固定され、該スリーブエジェクター227の他端は可動側受け板223と可動側キャビティスペーサー222を貫通して、製品キャビティの下端面に達している。
実施例2の射出成形品201は、実施例1と同様に製品の中心部が中空であり、この為、中空部形成の為の成形型として、固定コアピン230Fと可動コアピン230Mとから構成されるコアピン230が設けてある。
実施例2の固定コアピン230Fも実施例1と同様に本体部230FMと鍔部230FTから成る。そして、本体部230FMはその先端から根元に向け徐々に太くなる抜き勾配を持った略円柱状で、本体部230FMの根元において鍔部230FTを有し、また本体部230FMの先端近傍に、中心軸に沿って、先端から根元に向かって徐々に細くなるテーパー付きの伝熱孔230FDが設けてある。また、固定コアピン230Fはその鍔部230FTを固定側キャビティスペーサー212と固定側キャビティ211とで挟持されながら固定側金型210の一部を構成している。また、溶融樹脂の通路であるゲート240が、固定側キャビティスペーサー212と固定コアピン230Fにわたって設けられている。
実施例2の可動コアピン230Mは、固定コアピン230Fの伝熱孔230FDのテーパーと同一の傾斜率で先端方向に向かって徐々に細くなるテーパー部230MKと、テーパーを持たない円柱状の円柱部230MEと、該円柱部230MEの他端に設けた鍔部230MTとから構成されている。そして、鍔部230MTが可動側取付け板224に固定され、円柱部230MEはスリーブエジェクター227の円筒内を摺動可能に貫通している。
実施例2でも、コアピン230を冷却する為の冷却水の水路を可動コアピン230Mに設けている。このため、可動コアピン230Mの中心部には、貫通しない長孔である冷却孔230MCが根元から先端に向け穿設してあり、可動側取付け板224に設けた水路224Wと可動コアピン230Mの前記長孔とは、可動側取付け板224に設けた水路224Wの途中において連通している。また、可動側取付け板224の水路224Wと長孔との連通部分には、可動コアピン230Mの長孔内を先端方向に向かう冷却孔分割板231が長孔の先端近く迄伸張して設けられ、冷却水の長孔内循環水路を形成している。
続いて、実施例2の射出成形装置用金型200の利用法を説明する。
固定側金型210に可動側金型220を押付けると固定側キャビティ211と可動側キャビティ221はPL部で密着し、製品キャビティが形成される。尚、この際、可動コアピン230Mのテーパー部230MKが固定コアピン230Fの伝熱孔230FD内に挿入されるが、固定コアピン230Fの伝熱孔230FDと可動コアピン230Mのテーパー部230MKは同一の傾斜面を持つので、傾斜面同士がテーパー突き当て状態で密着する。密着率を更に上げる為、実施例1と同様に、本実施例でも、可動コアピン230Mと、固定コアピン230Fの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布した。
型締め状態で、ゲート240から射出成形品201用の空間である製品キャビティへ溶融樹脂を充填した後、可動コアピン230Mの長孔内に冷却水を流してコアピン230を冷却して製品キャビティに充填した樹脂の硬化を促進させる。この為に、冷却水入口224WEから右側の水路224Wに入った冷却水を、連通部分において可動コアピン230Mの冷却孔230MC内に流し、長孔内を循環させてから、連通部分の左側の水路224Wに戻し、冷却水の出口224WDから流出させた。この結果、可動コアピン230Mが先ず冷却され、更に冷やされた可動コアピン230Mから密着面を通した熱伝導で固定コアピン230Fも冷却され、溶融樹脂の固化が促進された。
製品キャビティ内の樹脂が固化した段階で、可動側金型220を開方向に移動させ、これと同時に、エジェクトプレート226を移動させて、これに固定されたスリーブエジェクター227により射出成形品201を金型から取り出す。
続いて実施例2の射出成形装置で得られた効果の説明を行う。
スリーブエジェクターを用いた金型の場合、コアピンはスリーブエジェクターより長いことが必要で、従来は、コアピンが非常に長くなってしまうため、コアピンを固定コアピンと可動コアピンに分割して構成し、固定コアピンの冷却は、可動コアと固定コアの接触部を通した熱伝導に頼っていたが、熱伝導面積が小さく、固定コアの迅速な冷却は不可能だった。しかし、実施例2の場合は、射出成形装置用金型のコアピンを固定コアピンと可動コアピンとで構成し、更に可動コアピンを、固定コアピンの伝熱孔に挿入密着する様にしたので、可動コアピンと固定コアピン間の接触面積(即ち、伝熱面積)が従来例と比較して大幅に拡がり、エジェクタースリーブを有する射出成形装置用金型の場合でも、スリーブ内に設置されたコアピン全体を効率良く冷却することが可能になり、その結果、射出成形サイクルの短縮による、射出成形品の生産コストの削減や、ゲート切れの糸引き軽減効果と共に、スリーブ内に設置されたコアピンが熱膨張することで起こるスリーブ動作不良を防止する効果も得られた。
また、射出成形装置用金型の可動コアピンを、固定コアピンの伝熱孔へ密着挿入する際、テーパー突き当て方式にすることで、接合面での密着性を増し、冷却時の熱伝達効率をより高めることができ、また、可動コアピンと、固定コアピンの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布することで、密着部における空隙を無くし、冷却時の熱伝導率を更に高め、
また、密着部でのカジリや焼付けを防止することを可能にした。
本発明の実施例1における射出成形装置用金型で、コアにゲートを設けた場合のコアピン近傍の断面図である。 本発明の実施例2における射出成形装置用金型で、コアピンをスリーブエジェクター中に設ける場合のコアピン近傍の断面図である。 従来の射出成形装置用金型において、一体型コアピンを用いて製品のコア部分を成形する従来例1のコアピン冷却構造の断面図である。 従来の射出成形装置用金型において、コアピンを固定コアピンと可動コアピンに二分割し、固定コアピンにゲートを設ける従来例2のコアピン冷却構造の断面図である。 従来の射出成形装置用金型において、コアピンをスリーブエジェクター内に設け、一体型コアピンを用いて製品のコア部分を成形する従来例3のコアピン冷却構造の断面図である。
符号の説明
100、200、300 射出成形装置用金型
130、230 コアピン
130F、 230F 固定コアピン
130M、 230M 可動コアピン
130FD、230FD 伝熱孔
140、240 ゲート
227 スリーブエジェクター

Claims (5)

  1. 射出成形用金型のコアピンを固定コアピンと可動コアピンとで構成し、コアピン冷却流体流路を前記可動コアピン側に設けた射出成形用金型において、前記固定コアピンに伝熱孔を設け、前記可動コアピンを、前記固定コアピンの伝熱孔に挿入・密着して、固定コアピンを冷却することを特徴とする射出成形装置用金型。
  2. 前記固定コアピンの伝熱孔の内径と前記可動コアピンの外径とは同一の傾斜率のテーパーを有し、前記可動コアピンを、前記固定コアピンの伝熱孔への挿入・密着する時、前記固定コアピンの伝熱孔内径と前記可動コアピンの外径とがテーパー突き当てになることを特徴とする請求項1に記載の射出成形装置用金型。
  3. 前記可動コアピンと、前記固定コアピンの密着部に熱伝導率の高いグリスを塗布したことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の射出成形装置用金型。
  4. 前記固定コアピンにゲートを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の射出成形装置用金型。
  5. 射出成形用金型のスリーブエジェクター内に前記コアピンを設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の射出成形装置用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102013766A (zh) * 2010-11-02 2011-04-13 张家港倍恩特磁塑科技有限公司 塑磁转子模具的定、动模芯中的冷却通道
JP2012131199A (ja) * 2010-12-24 2012-07-12 Sekisui Chem Co Ltd 射出成形用金型の冷却機構
CN103448209A (zh) * 2012-06-01 2013-12-18 富瑞精密组件(昆山)有限公司 射出成型模具

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