JP2010074036A - ディスプレイ用フィルターの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規設備や工程を追加することなく、簡便に、アース電極(導電層の露出部)を取り出すことができる、ディスプレイ用フィルターの製造方法を提供する。
【解決手段】基材3上に、金属メッシュ部1の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部2を有する導電層4を形成する工程(A)、該導電層上に表面機能層5を塗工する工程(B)、表面機能層上に剥離可能な保護フィルム6を積層する工程(C)、及び保護フィルムを剥離する工程(D)を有するディスプレイ用フィルターの製造方法であって、前記保護フィルムを剥離する工程(D)において、前記金属ベタ部2の少なくとも一部が露出するように、金属ベタ部2上の表面機能層5aの少なくとも一部を保護フィルム6側に転写させることを特徴とするディスプレイ用フィルターの製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、ディスプレイ用フィルターの製造方法に関し、詳しくは、アース電極を、特別な設備やプロセスを要せずに簡便に取り出すことができるディスプレイ用フィルターの製造方法に関する。
有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどのディスプレイは、明瞭なフルカラー表示が可能な表示装置である。ディスプレイには、通常、外光の反射の防止、ディスプレイから発生する電磁波の遮蔽、ディスプレイの保護などを目的とした前面フィルター(ディスプレイ用フィルター)がディスプレイの視認側に配置されている。
特にプラズマディスプレイはその構造や動作原理上、強度な電磁波が発生するために、電磁波を遮蔽する機能と、外光の反射やギラツキを防止するための、反射防止機能や防眩機能が付与されたディスプレイ用フィルターが通常用いられている。上記の反射防止機能や防眩機能は、通常、視認側(観賞側)の最表面になるように配置されている。以降、反射防止機能や防眩機能を有する層を表面機能層と言う。
電磁波遮蔽のためには、通常、少なくとも画像表示領域は金属メッシュで構成された導電層が用いられており、導電層の外周部の少なくとも一部は、接地(アース)のためディスプレイ筐体と電気的に接続される。従来は、導電層を含むフィルム(電磁波遮蔽フィルム)と、それよりも一回り小さい表面機能層を含むフィルム(機能性フィルム)を貼り合わせてフィルターを作製していたため、表面機能層より外側に露出している導電層外周部(アース電極)とディスプレイ筐体を接続することができた。
しかしながら、上記の電磁波遮蔽フィルムと機能性フィルムを貼り合わせる、ディスプレイ用フィルターの製造方法は、原材料コストや生産効率の点で不十分であり、近年、原材料コストの低減や生産効率向上のため、電磁波遮蔽フィルムの導電層上に連続的に表面機能層を直接コーティングする方式が提案されている(例えば、特許文献1,2)。この方式では、少なくともコーティングの流れ方向には、導電層露出部を形成することができないため、別途、導電層を露出させる工程が設けられている。
しかしながら、導電層を露出させるために表面機能層を除去しなければならず、そのためには新たな設備の導入や生産工程の追加が必要となり、生産効率向上にはもう一段の工夫が必要であった。
一方、金属メッシュとその周辺4辺に金属ベタ部を有する導電層の金属メッシュ部のみに、活性エネルギー線硬化樹脂を選択的に間欠塗布し、活性エネルギー線硬化樹脂が塗布されなかった金属ベタ部をアース電極とすることが、特許文献3に開示されている。
しかしながら、上記の間欠塗布方式は、通常の連続塗布に比べて塗布速度が劣るために、生産効率の向上には不十分であった。
特開2007−243158号公報 WO2008/029709号公報 特開2004−39981号公報
従って、本発明の目的は、新規設備や工程を追加することなく、簡便に、アース電極(導電層の露出部)を取り出すことができる、ディスプレイ用フィルターの製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
1)基材上に、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を形成する工程(A)、該導電層上に表面機能層を塗工する工程(B)、表面機能層上に剥離可能な保護フィルムを積層する工程(C)、及び保護フィルムを剥離する工程(D)を有するディスプレイ用フィルターの製造方法であって、前記保護フィルムを剥離する工程(D)において、前記金属ベタ部の少なくとも一部が露出するように、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部を保護フィルム側に転写させることを特徴とするディスプレイ用フィルターの製造方法。
2)前記保護フィルムの粘着力が、50〜2000mN/25mmである、前記1)に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
3)前記金属ベタ部の中心線平均粗さRaが、50nm以下である、前記1)または2)に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
4)前記金属ベタ部の幅が3mm以上で、かつ、金属メッシュ部のメッシュ細線の幅が50μm以下である、前記1)〜3)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
5)前記金属ベタ部上の表面機能層の厚みが、10μm以下である、前記1)〜4)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
6)前記表面機能層が、反射防止機能、防眩機能、ハードコート機能、及び防汚機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する機能層である、前記1)〜5)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
7)前記表面機能層が、少なくともハードコート機能を含む、前記1)〜6)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
本発明によれば、アース電極を簡便に取り出すことができるために、ディスプレイ用フィルターの生産効率が大幅に向上する。
本発明の製造方法により得られるディスプレイ用フィルターは、基材上に導電層を有し、導電層上に表面機能層を有する。ここで、表面機能層は、本発明のディスプレイ用フィルターをディスプレイに装着したときに視認側(観賞側)の最表面となる機能層であり、導電層上に塗工形成される。
本発明の製造方法により得られるディスプレイ用フィルターの導電層は、金属メッシュ部とその周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部とを有する。ここで、金属ベタ部とは、金属箔または金属薄膜が平面的に連続して存在する部分を意味する。本発明にかかる金属メッシュ部は、少なくともディスプレイの画像表示領域に相当する領域をカバーするように配置される。
金属ベタ部は、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に配置されるが、以下に金属メッシュ部と金属ベタ部の配置関係について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、金属メッシュ部の周辺の全部に金属ベタ部を配置した導電層の平面図である。図1において、導電層4は、中央の金属メッシュ部1の周辺の全域に金属ベタ部2(塗りつぶした部分)が配置された構成になっている。点線7は画像表示領域と非画像表示領域の境界線であり、点線7の内側が画像表示領域となる。金属メッシュ部1は画像表示領域をカバーするように配置されている。
図2、図3は、金属メッシュ部の周辺の一部に金属ベタ部を配置した導電層の平面図である。図2において、導電層4は、中央の金属メッシュ部1の周辺に額縁状に金属ベタ部2(塗りつぶした部分)が配置され、更に金属ベタ部2の周辺に金属メッシュ部1aが配置された構成になっている。
図3において、導電層4は、中央の金属メッシュ部1の周辺に金属ベタ部2(塗りつぶした部分)が不連続に配置された構成になっている。上記のような不連続な金属ベタ部を設ける場合、1辺における金属ベタ部の合計長さは、ディスプレイ用フィルターの1辺の長さ100%に対して10%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、特に50%以上が好ましい。上記の比率は高い方が電磁波遮蔽性能の観点から好ましい。
上記の図1〜図3の態様において、点線7は画像表示領域と非画像表示領域の境界線であり、点線7の内側が画像表示領域となる。金属メッシュ部1は画像表示領域をカバーするように配置されている。また、上記の態様において、金属メッシュ部1と金属ベタ部2の境界線が、画像表示領域と非画像表示領域の境界線(点線7)と一致するように配置してもよい。
本発明において、表面機能層は、導電層の中央の金属メッシュ部とその周辺の金属ベタ部の全域を被覆するように塗工される。しかし、前述の特許文献3に示されているように、従来において、金属メッシュ部と金属ベタ部とで構成される導電層の金属ベタ部上に表面機能層を塗工することは全く行われていなかった。ところが、金属メッシュ部と金属ベタ部の上に表面機能層を塗工し、更に表面機能層の上に保護フィルムを積層した後、保護フィルムを剥離すると、金属メッシュ部上の表面機能層は剥離されずに、金属ベタ部上の表面機能層のみが剥離されることを見いだした。
本発明は、金属ベタ部上に一旦塗布された表面機能層を剥離することによって、金属ベタ部を露出させ、その露出した金属ベタ部をアース電極として利用するものである。
本発明は、金属メッシュ部と金属ベタ部とで構成された導電層上に、表面機能層を塗布して被覆し、更に表面機能層上に保護フィルムを積層し、剥離することによって、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部のみを剥離するという、従来技術にはない新規なアース電極の取り出し方法を提供するものである。
本発明は、ディスプレイ用フィルターの導電層からアース電極を取り出すための設備の導入やプロセスの追加の必要がなく、生産効率向上に極めて有益な技術である。また、導電層上に表面機能層を連続塗布することができるので、従来の間欠塗布に比べて塗布速度が向上し生産効率向上に大きく寄与する。
このような本発明のディスプレイ用フィルターの製造方法は、基材上に、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を形成する工程(A)、該導電層上に表面機能層を塗工する工程(B)、表面機能層上に剥離可能な保護フィルムを積層する工程(C)、及び保護フィルムを剥離する工程(D)を有するディスプレイ用フィルターの製造方法である。そして、前記保護フィルムを剥離する工程(D)において、前記金属ベタ部の少なくとも一部が露出するように、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部を保護フィルム側に転写させることを特徴としている。
本発明のディスプレイ用フィルターの製造方法は、先ず、工程(A)、工程(B)、工程(C)によって基材、導電層、表面機能層、及び保護フィルムをこの順に有する積層体が製造されるが、この積層体の構成について、図面を用いて詳細に説明する。
図4は、本発明のディスプレイ用フィルターの製造に用いられる積層体の一例の模式断面図である。この積層体は、基材3、導電層4、表面機能層5、及び保護フィルム6が、それぞれほぼ同一サイズに積層されている。
導電層4として、金属メッシュ部1の周辺の全部に金属ベタ部2を配置した導電層を用いており、表面機能層5は導電層4の全域を被覆している。表面機能層5の全域を被覆するように保護フィルム6が積層されている。
図5は、図4の構成の積層体から保護フィルムを剥離したときの模式断面図である。つまり工程(D)後の積層体の模式断面図である。保護フィルム6が剥離されると、金属ベタ部2の上の表面機能層5aのみが保護フィルム6側に転写し、金属ベタ部2から剥離される。これによって、金属ベタ部2は露出し、アース電極となる。
金属ベタ部の露出については、金属ベタ部の全域が露出されてもよいし、金属ベタ部の一部が露出されてもよい。金属ベタ部の露出部分が小さくなるとアース電極としての機能が十分に得られなくなるので、金属ベタ部の全面積に対して、金属ベタ部の露出面積は、10%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、特に50%以上が好ましい。上限は100%である。
工程(D)において保護フィルムを剥離することによって、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部のみを剥離させて、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部を保護フィルム側に転写させるためには、基材上に形成された導電層上に表面機能層を塗工形成し、基材と表面機能層との密着力と、金属ベタ部と表面機能層との密着力との差を利用することが重要である。
即ち、基材上に形成された導電層の金属メッシュ部は、その大部分が開口しているので金属メッシュ部上に塗工形成された表面機能層の大部分は基材と接触するために、金属メッシュ部上に塗工形成された表面機能層の密着力は基材との密着力となり、基材は通常プラスチックフィルム(つまり樹脂)が用いられるので、樹脂を主成分とする表面機能層を用いることによって表面機能層は基材に対して高い密着力が得られ、これに対して、金属ベタ部と樹脂を主成分とする表面機能層との密着力は低く、この両者の密着力の差を利用することが重要である。
また、基材と表面機能層との密着力を高めるために、易接着層(プライマー層、下引き層)を有するプラスチックフィルムを用いることが好ましい。
また、工程(D)において保護フィルムを剥離することによって、金属ベタ部上の表面機能層のみを剥離するためには、比較的粘着力の高い保護フィルムを用いることが好ましい。通常、保護フィルムは、プラスチックフィルムの片面に粘着剤層が設けられているが、本発明に用いられる保護フィルムの粘着力としては、50〜2000mN/25mmの範囲が好ましく、70〜1000mN/25mmの範囲がより好ましく、特に100〜500mN/25mmの範囲が好ましい。粘着力の測定は、JIS Z−0237(2000年)に準ずる (被着体:アクリル板、引張速度:300mm/min、はく離角度:180°)。
保護フィルムの粘着力が50〜2000mN/25mmの範囲より小さくなると、金属ベタ部上の表面機能層が十分に剥離されない場合があり、逆に保護フィルムの粘着力が50〜2000mN/25mmの範囲より高くなると、保護フィルムの剥離作業に支障を来す場合がある。
本発明にかかる保護フィルムは、表面機能層を保護するために表面機能層上に積層されるものであり、ディスプレイ用フィルターをディスプレイの表示パネルに装着する前もしくは装着した後に剥離される(ディスプレイ用フィルターをディスプレイの表示パネルに装着する前もしくは装着した後に、工程(D)が行われる。)。
また、前述したように、基材と表面機能層との密着力と金属ベタ部と表面機能層との密着力との差を利用して、工程(D)において金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部のみを剥離して、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部を保護フィルム側に転写しやすくするためには、金属ベタ部の幅はある程度大きいことが好ましい。具体的には、金属ベタ部の幅は、3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましい。金属ベタ部の幅の上限は50mm程度である。金属ベタ部の幅とは、図1〜図3の符号Lで示した寸法である。つまり、ディスプレイ用フィルターの辺に対して平行に設けられた金属ベタ部の前記辺に直交する長さを、金属ベタ部の幅という。
また、前述したように、基材と表面機能層との密着力と金属ベタ部と表面機能層との密着力との差を利用して、工程(D)において金属ベタ部上の表面機能層のみを剥離しやすくするためには、金属メッシュ部のメッシュ細線の幅は小さいことが好ましい。具体的には、メッシュ細線の幅は、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、更に20μm以下が好ましく、特に15μm以下が好ましい。メッシュ細線の幅の下限は3μm程度である。
また、工程(D)において金属ベタ部上の表面機能層のみを剥離しやすくするためには、金属ベタ部上の表面機能層の厚みを小さくすることが好ましい。具体的には、金属ベタ部上の表面機能層の厚みは、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、6μm以下が更に好ましく、特に5μm以下が好ましい。金属ベタ部上の表面機能層の厚みの下限は1μm程度である。
上記したように、工程(B)により塗工形成される表面機能層の厚みは比較的小さいことが好ましいが、金属メッシュ部と金属ベタ部とで構成される導電層上に、比較的小さい厚みの機能性表面層を均一に安定的に塗布することは難しく、従来から一般的に用いられている、厚みが10μm程度の銅箔を、接着剤を介して基材に貼り合わせた後、フォトリソ・エッチングによって形成された導電層を用いた場合、上記の表面機能層の均一安定塗布は難しいものであった。
従って、本発明の製造方法では、工程(A)において基材上に厚みが比較的小さい導電層を形成することが好ましく、導電層の厚みとしては具体的には、8μm以下が好ましく、6μm以下が好ましく、5μm以下が更に好ましく、特に4μm未満が好ましい。導電層の厚みの下限としては0.5μm程度である。
また、金属ベタ部上の表面機能層のみを剥離しやすくするためには、工程(A)により形成される導電層の金属ベタ部の中心線平均粗さRa(以降、単にRaという)は小さい方が好ましい。具体的には、金属ベタ部のRaは50nm以下が好ましく、30nm以下がより好ましく、特に20nm以下が好ましい。金属ベタ部のRaの下限は5nm程度である。金属ベタ部のRaが50nmより大きくなると、金属ベタ部と表面機能層の密着力が大きくなり、表面機能層が剥離しにくくなる傾向にある。ここで、Raは、JIS B0601−1982の方法に基づいて測定した値である。
本発明のディスプレイ用フィルターを構成する各構成層について以下に詳細に説明する。
本発明の製造方法の工程(C)において積層される保護フィルムとしては、各種プラスチックフィルムを用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリアセチルセルロースフィルム、ポリアクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム、エポキシ系フィルム、ポリウレタンフィルム等が挙げられ、これらの中でもポリエステルフィルムやポリオレフィンフィルムが好ましく用いられる。
保護フィルムは、最終的にはディスプレイ用フィルターから剥離除去されるので、剥離可能な粘着材または接着材が用いられる。あるいは、保護フィルムとして粘着性を有するフィルムを用いる場合には、粘着材等は不要である。
保護フィルムの厚み(積層のための粘着層が必要な場合は粘着層を含む)は、10〜100μmの範囲が好ましく、20〜80μmの範囲がより好ましく、特に20〜60μmの範囲が好ましい。
本発明の工程(A)にて基材上に形成される導電層は、ディスプレイから発生する電磁波を遮蔽するための層であり、導電層の面抵抗値は、低い方が好ましい。導電層の面抵抗値としては、5Ω/□以下が好ましく、3Ω/□以下がより好ましく、特に1Ω/□以下が好ましい。また、面抵抗は低いほど電磁波シールド性が向上するために好ましいが、現実的な下限は0.01Ω/□程度と考えられる。導電層の面抵抗値は、4端子法により測定することができる。
本発明にかかる導電層の金属メッシュ部のメッシュパターンとしては、格子状パターン、5角形以上の多角形からなるパターン、円形パターン、あるいはこれらの複合パターンが挙げられ、更にランダムパターンも好ましく用いられる。金属メッシュの線幅は3〜50μmが好ましく、ピッチは50〜500μmの範囲が好ましい。金属メッシュ部のピッチとは、メッシュ構造のある開口部と、この開口部と1辺を共有する隣接する開口部との重心間の距離である。
本発明の工程(A)の、基材上に、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層の製造方法について説明する。導電層を基材上に形成する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、1)基材上に導電性インキをパターン状に印刷する方法、2)基材上にメッキの触媒核を含むインキでパターン印刷した後にメッキを施す方法、3)基材上に気相製膜法により金属薄膜を形成した後にエッチングするする方法、4)基材上に、剥離可能な樹脂で金属メッシュのパターンとは逆パターンの樹脂層を形成し、樹脂層が形成された側の面に、気相製膜法あるいはメッキ法により金属薄膜を形成した後、樹脂層を剥離する方法、5)感光性銀塩を用いる方法、及び6)金属薄膜をレーザーアブレーションする方法等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記の導電性メッシュの製造方法について詳細に説明する。
1)基材上に導電性インキをパターン状に印刷する方法は、透明基材上に導電性インキを、スクリーン印刷、グラビア印刷等の公知の印刷法によりパターン状に印刷することにより、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を得る方法である。
2)メッキの触媒核を含むインキでパターン印刷した後にメッキを施す方法は、例えば、パラジウムコロイド含有ペーストからなる触媒インキを用いてパターン状に印刷し、これを無電解銅メッキ液中に浸漬して無電解銅メッキを施し、続いて電解銅メッキを施し、さらにNi−Sn合金の電解メッキを施して導電性メッシュパターンを形成することにより、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を得る方法である。
3)基材上に気相製膜法により金属薄膜を形成した後にエッチングする方法は、基材上に金属薄膜(銅、アルミニウム、銀、金、パラジウム、インジウム、スズ、あるいは銀とそれ以外の金属の合金などからなる金属)を、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の気相製膜法によって形成し、この金属薄膜をフォトリソグラフィー法あるいはスクリーン印刷法などを利用してレジストパターンを作製した後、金属薄膜をエッチングすることにより、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を得る方法である。上記のレジストパターンを形成する方法としては、フォトリソグラフィー法が好ましく、フォトリソグラフィー法は、金属薄膜上に感光性レジストを塗工又は感光性レジストフィルムをラミネートし、パターンマスクを密着させて露光後、現像液で現像してエッチングレジストパターンを形成し、さらに適当なエッチング液でパターン部以外の金属を溶出させて所望の導電性メッシュを形成する方法である。この方法では、接着剤や粘着剤を介さずに、基材上に金属薄膜を形成することが好ましい。
4)基材上に、剥離可能な樹脂で金属メッシュのパターンとは逆パターンの樹脂層を形成し、樹脂層が形成された側の面に、気相製膜法あるいはメッキ法により金属薄膜を形成した後、樹脂層を剥離することにより、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を得る方法である。この方法は、一般にリフトオフと呼ばれる方法であり、基材上に予め剥離可能な樹脂を用いて金属メッシュとは逆パターンの樹脂層を形成し、基材の樹脂層が形成された側の面に気相製膜法で金属層を積層し、次いで、前記逆パターンの樹脂層を剥離する方法である。前記の逆パターンの樹脂層を剥離するときに、同時に樹脂層上の金属層も一緒に剥離され、樹脂層が存在しない部分の金属層はそのまま基材上に残るために、金属層のメッシュパターンが基材上に形成される。従って、この製造方法では、剥離可能な樹脂層は金属メッシュとは逆パターンに形成する必要がある。
基材上に、予め形成される剥離可能な樹脂層に用いられる樹脂としては、溶剤に可溶な樹脂が好ましく用いられる。かかる樹脂としては、水溶性樹脂、有機溶剤に可溶な樹脂、及びアルカリに可溶な樹脂を用いることができる。これらの樹脂の中でも、作業環境等の観点から、水溶性樹脂が好ましく、特に水溶性の高分子樹脂が好ましく用いられる。
水溶性高分子樹脂としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの部分ケン化物、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、酢酸ビニル−マレイン酸交互共重合体、ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられ、これらの水溶性高分子樹脂の1種もしくは2種以上の混合物を用いることができる。有機溶剤に可溶な樹脂としては、例えば、ポリイミドエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリヒダントイン樹脂、ポリパラバン樹脂や溶剤可溶型ポリイミド樹脂などがある。またシリコーングリースや油性インクなどを用いることもできる。アルカリに可溶な樹脂としては一般的なレジストを用いることが可能である。
剥離可能な樹脂を用いて、基材上に金属メッシュとは逆パターンの樹脂層を形成する方法としては、印刷法やフォトリソグラフィー法などを用いることができる。印刷法としては、例えば、スクリーン印刷、インクジェット、凹版印刷、凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷など様々な方法を用いることができる。フォトリソグラフィー法は、上記3)の方法と同様な方法が用いられる。
5)感光性銀塩を用いる方法は、ハロゲン化銀などの銀塩乳剤層を透明基材上にコーティングし、フォトマスク露光あるいはレーザー露光の後、現像処理して銀のメッシュを形成することにより、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を得る方法である。形成された銀メッシュはさらに銅、ニッケルなどの金属でメッキするのが好ましい。この方法は、WO2004/7810号公報、特開2004−221564号公報、特開2006−12935号公報などに記載されており、参照することができる。
6)金属薄膜をレーザーアブレーションする方法は、上記5)と同様の方法で基材上に形成された金属薄膜をレーザーアブレーション方式で、金属薄膜のメッシュパターンを作製することにより、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を得る方法である。
レーザーアブレーションとは、レーザー光を吸収する固体表面へエネルギー密度の高いレーザー光を照射した場合、照射された部分の分子間の結合が切断され、蒸発することにより、照射された部分の固体表面が削られる現象である。この現象を利用することで固体表面を加工することが出来る。レーザー光は直進性、集光性が高い為、アブレーションに用いるレーザー光の波長の約3倍程度の微細な面積を選択的に加工することが可能であり、レーザーアブレーション法により高い加工精度を得ることが出来る。
かかるアブレーションに用いるレーザーは金属が吸収する波長のあらゆるレーザーを用いることが出来る。例えばガスレーザー、半導体レーザー、エキシマレーザー、または半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーを用いることが出来る。また、これら固体レーザーと非線形光学結晶を組み合わせることにより得られる第二高調波光源(SHG)、第三高調波光源(THG)、第四高調波光源(FHG)を用いることが出来る。
かかる固体レーザーの中でも、プラスチックフィルムを加工しないという観点から、波長が254nmから533nmの紫外線レーザーを用いることが好ましい。中でも好ましくはNd:YAG(ネオジウム:イットリウム・アルミニウム・ガーネット) などの固体レーザーのSHG(波長533nm)、さらに好ましくはNd:YAG などの固体レーザーのTHG(波長355nm)の紫外線レーザーを用いることが好ましい。
かかるレーザーの発振方式としてはあらゆる方式のレーザーを用いることが出来るが,加工精度の点からパルスレーザーを用い,さらに望ましくはパルス幅がns以下のQスイッチ方式のパルスレーザーを用いることが好ましい。
金属薄膜の上(視認側)に更に0.01〜0.1μmの金属酸化物層を形成した後に、金属薄膜と金属酸化物層とをレーザーアブレーションするのが好ましい。金属酸化物としては銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、クロム、チタン、すずなどの金属酸化物を用いることができるが、価格や膜の安定性などの点から銅酸化物が好ましい。金属酸化物の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法、無電解および電解めっき法等を用いることができる。
上記した工程(A)の導電層の製造方法の中でも、厚みが比較的小さい金属メッシュを容易に安定的に製造することができ、かつ高い電磁波シールド性を確保できるという観点から、上記3)の方法が好ましく用いられる。
上記3)の製造方法について、更に詳細に説明する。
透明基材上に金属薄膜を形成する方法としては、気相製膜法が用いられるが、かかる気相製膜法としては、スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等が挙げられるが、これらの中でも、スパッタリング及び真空蒸着が好ましい。金属薄膜を形成するための金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、クロム、チタンなどの金属の内、1種または2種以上を組合せた合金あるいは多層のものを使用することができる。これらの中でも、良好な電磁波シールド性が得られ、メッシュパターン加工が容易で、かつ低価格であるなどの点から、銅が好ましく用いられる。
また、金属薄膜の金属として銅を用いる場合は、基材と銅薄膜との間に、5〜100nmの厚みのニッケル薄膜をさらに用いるのが好ましい。これによって、基材と銅薄膜の接着性が向上する。なお、このような態様における金属メッシュの厚みとは、ニッケル薄膜層及び銅薄膜層の和の厚みを意味するものとする。
金属薄膜上にレジストパターンを形成する方法としては、フォトリソグラフィーが好ましく用いられる。かかるフォトリソグラフィー法は、金属薄膜上に感光性レジスト層を積層し、該レジスト層をメッシュパターン状に露光し、現像してレジストパターンを形成し、次いで、金属薄膜をエッチングしてメッシュパターン化し、メッシュ上のレジスト層を剥離除去する方法である。
感光性レジスト層としては、露光部分が硬化するネガレジスト、あるいは逆に露光部分が現像によって溶解するポジレジストを用いることができる。感光性レジスト層は金属薄膜上に直接に塗工して積層してもよいし、あるいはフォトレジストからなるフィルムを貼り合わせてもよい。フォトレジスト層を露光する方法としては、フォトマスクを介して紫外線等で露光する方法、もしくはレーザーを用いて直接に走査露光する方法を用いることができる。
エッチングする方法としては、ケミカルエッチング法等がある。ケミカルエッチングとは、レジストパターンで保護された金属部分以外の金属をエッチング液で溶解し、除去する方法である。エッチング液としては、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、アルカリエッチング液等がある。
本発明にかかる導電層は、黒化処理が施されていることが好ましい。黒化処理としては、酸化処理、硫化処理、金属酸化物の蒸着、黒印刷等を用いることができる。
本発明のディスプレイ用フィルターは、1枚のみの基材で構成されることが好ましい。かかる基材としては、プラスチックフィルムが好ましく用いられる。かかるプラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アートン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びセルロース樹脂が好ましく、特にポリエステル樹脂が好ましく用いられる。プラスチックフィルムの厚みとしては、50〜300μmの範囲が適当であるが、コストの観点及びディスプレイ用フィルターの剛性を確保するという観点から90〜250μmの範囲が特に好ましい。
本発明の製造方法において、基材に用いられるプラスチックフィルムは、導電層との密着性(接着強度)を強化するための易接着層(プライマー層、下引き層)を有するプラスチックフィルムが好ましい。
本発明の製造方法の工程(B)において、導電層上に塗工される表面機能層は、反射防止機能、防眩機能、ハードコート機能、及び防汚機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有することが好ましい。表面機能層は、上記の機能の中でも、少なくともハードコート機能を含むことが特に好ましい。上記表面機能層は単一層であっても複数層で構成されていてもよく、また複数の機能を併せ持った層であってもよい。
以下に表面機能層を構成する反射防止機能、防眩機能、ハードコート機能、防汚機能を有する層について具体的に説明する。
反射防止機能を有する層(反射防止層)は、ディスプレイの画像表示に影響を与える蛍光灯などの外光の反射や映り込みを防止するものである。反射防止層は、表面の視感反射率が5%以下であることが好ましく、4%以下がより好ましく、特に3%以下であることが好ましい。ここで視感反射率は、分光光度計等を使用して可視領域波長(380〜780nm)の反射率を測定し、CIE1931システムに準じて計算された視感反射率(Y)である。
このような反射防止層としては、高屈折率層と低屈折率層とを低屈折率層が視認側になるように2層以上積層したものを用いることができる。高屈折率層の屈折率は1.5〜1.75の範囲が好ましく、特に1.55〜1.70の範囲が好ましい。低屈折率層の屈折率は1.25〜1.49の範囲が好ましく、特に1.3〜1.45の範囲が好ましい。
高屈折率層を形成する材料としては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどを重合硬化させたもの、あるいはシリコーン系、メラミン系、エポキシ系の架橋性樹脂原料を架橋硬化させたもの等の有機系材料、酸化インジウムを主成分としこれに二酸化チタンなどを少量含ませたもの、あるいはAl2 3 、MgO、TiO2 等の無機系材料が挙げられる。これらの中でも、有機系材料が好ましく用いられる。以下に本発明の高屈折率層の好ましい態様を説明する。
本発明において、高屈折率層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂、含リン系樹脂、含スルフィド樹脂、含ハロゲン樹脂などの樹脂成分を単体または混合系で用いることが出来るが、特に、硬度と耐久性などの点から、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂を用いるのが好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点から、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリレート系樹脂は、活性エネルギー線照射によって容易にラジカル重合が起こり、形成される膜の耐溶剤性や硬度が向上するので好ましい。
かかる(メタ)アクリレート系樹脂として、例えばペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステルトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
高屈折率層には、更にカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物(モノマー)を使用することができる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。
高屈折率層には、塗布した樹脂成分の硬化を進めるために開始剤を含有させてもよい。該開始剤としては、塗布した樹脂成分を、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等による重合および/または架橋反応を開始あるいは促進せしめるものであり、従来から公知の各種光重合開始剤が使用可能である。
かかる光重合開始剤としては、具体的には、ソジウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイド等のサルファイド類や、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体や、ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物や、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カルボニル化合物や、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、D−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステルや、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物や、9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体や、9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジン誘導体や、6,4’,4”−トリメトキシ−2、3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体や、2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等が挙げられる。
また、高屈折率層には、上記開始剤の酸素阻害による感度の低下を防止するために、光重合開始剤にアミン化合物を共存させてもよい。このようなアミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン化合物や、芳香族アミン化合物等の不揮発性のものであれば、特に限定されないが、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等が好ましい。
また、高屈折率層には、屈折率を高めるために金属酸化物微粒子を含有させることが好ましい。また、金属酸化物微粒子を含有させることによって帯電防止効果も得られる。金属酸化物微粒子としては、屈折率が1.6以上のものが好ましく用いられる。係る金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化鉄、アンチモン酸亜鉛、酸化錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化錫等が挙げられ、これらの金属酸化物微粒子は単独で用いても良いし、複数併用しても良い。また、金属酸化物粒子の屈折率の上限は、価格および入手の容易さなどから3以下が好ましい。さらに好ましい範囲としては、1.7以上2.8以下である。
金属酸化物微粒子の平均一次粒子径としては、200nm以下が好ましく、更に好ましい金属酸化物微粒子の平均一次粒子径は、3〜150nmの範囲である。なお、本発明の平均一次粒子径とは、金属酸化物微粒子が単独で存在した場合の粒子径を示し、最も頻度の高い粒子径を示すものをいう。金属酸化物微粒子の平均一次粒子径は、動的光散乱法を用いて測定することができる。具体的には、日機装株式会社製「ナノトラック」を用いて測定することができる。
高屈折率層中の金属酸化物粒子の含有量は、樹脂成分100質量%に対して、5〜90質量%の範囲が好ましい。
更に、高屈折率層には、重合禁止剤、硬化触媒、酸化防止剤、分散剤等の各種添加剤を含有することができる。
高屈折率層の厚みは、0.05〜10μmの範囲が好ましく、0.08〜5μmの範囲がより好ましい。
反射防止層を構成する低屈折率層は、含フッ素ポリマー、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル、含フッ素シリコーン等の有機系材料、MgF2 、CaF2 、SiO2 等の無機系材料で構成することができる。以下に低屈折率層の好ましい態様を例示する。
低屈折率層の1つの好ましい態様として、MgF2やSiO2等の薄膜を真空蒸着法やスパッタリング、プラズマCVD法等の気相法により形成する方法、或いはSiO2ゾルを含むゾル液からSiO2ゲル膜を形成する方法等が挙げられる。
低屈折率層の他の好ましい態様として、シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーを主成分とする構成を採用することができる。なお、ここで言う「結合」とは、シリカ系微粒子のシリカ成分とマトリックスのシロキサンポリマーが反応して均質化している状態を意味する。シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーは、該シリカ系微粒子の存在下、多官能性シラン化合物を溶剤中、酸触媒により、公知の加水分解反応によって、一旦シラノール化合物を形成し、公知の縮合反応を利用することによって得ることができる。
かかる多官能性シラン化合物としては、多官能性フッ素含有シラン化合物を含むことが低屈折率化、防汚性の点から好ましく、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランなどの3官能性フッ素含有シラン化合物、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性フッ素含有シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点から、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシランが、より好ましい。
多官能性シラン化合物として多官能性フッ素非含有シラン化合物を用いることができる。かかる多官能性フッ素非含有シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシシプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン化合物、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性シラン化合物、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点からビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランが、より好ましい。
また、上述のシリカ系微粒子としては、平均粒子径1nm〜200nmのシリカ系微粒子であることが好ましく、特に好ましくは、平均粒子径1nm〜70nmである。平均粒子径が1nmを下回ると、マトリックス材料との結合が不十分となり、硬度が低下することがある。一方、平均粒子径が200nmを越えると、粒子を多く導入して生じる粒子間の空隙の発生が少なくなり、低屈折率化の効果が十分発現しないことがある。さらに、かかるシリカ系微粒子の中でも、内部に空洞を有する構造のものが、屈折率を低下させるために、特に好ましく使用される。
かかる内部に空洞を有するシリカ系微粒子とは、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子、多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が挙げられ、いずれも好適に用いられる。このような例としては例えば、特許第3272111号公報に開示されている方法によって製造でき、微粒子内部の空洞の占める体積、すなわち微粒子の空隙率としては、5%以上が好ましく、30%以上がさらに好ましい。空隙率は、例えば、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて測定することができる。また、該微粒子自体の屈折率は、1.20〜1.40であるのが好ましく、1.20〜1.35であるのがより好ましい。このようなシリカ系微粒子としては、例えば特開2001−233611号公報に開示されているものや、特許第3272111号公報等の一般に市販されているものを挙げることができる。
低屈折率層の厚みは、0.01〜0.4μmの範囲が好ましく、0.02〜0.2μmの範囲がより好ましい。
防眩機能を有する層(防眩層)は、画像のギラツキを防止するものであり、表面に微小な凹凸を有する膜が好ましく用いられる。防眩層としては、例えば、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂に、平均粒子径が1〜10μm程度の粒子を分散させて支持体上に塗布および硬化させたもの、あるいは、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂を表面に塗布し、所望の表面状態を有する型を押し付けて凹凸を形成した後に硬化させたものなどが用いられる。防眩層は、ヘイズ値(JIS K 7136;2000年)が0.5〜20%であることが好ましい。また、防眩層表面の中心線平均粗さRa値は、100〜1000nmの範囲が好ましく、特に200〜700nmの範囲が好ましい。ここで中心線平均粗さRa値は、JIS B0601−1982の方法に基づき、表面粗さ測定器SE―3400((株)小坂研究所製)を用いて測定することができる。
本発明の機能層として、反射防止機能と防眩機能を併せ持つ層を用いることは好ましい態様の1つである。
ハードコート機能を有する層(ハードコート層)は、傷防止のために設けられる。ハードコート層は硬度が高いことが好ましく、JIS K5600−5−4(1999年)で定義される鉛筆硬度が、H以上が好ましく、2H以上がより好ましい。上限は9H程度である。
ハードコート層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂などで構成することができる。特に、硬度と耐久性などの点で、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物である。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いることができる。
また、反応性希釈剤とは、塗布剤の媒体として塗布工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
また、市販されている多官能アクリル系硬化塗料としては、三菱レイヨン株式会社;(商品名“ダイヤビーム(登録商標)”シリーズなど)、長瀬産業株式会社;(商品名“デナコール(登録商標)”シリーズなど)、新中村株式会社;(商品名“NKエステル”シリーズなど)、大日本インキ化学工業株式会社;(商品名“UNIDIC(登録商標)”シリーズなど)、東亜合成化学工業株式会社;(商品名“アロニックス(登録商標)”シリーズなど)、日本油脂株式会社;(商品名“ブレンマー(登録商標)”シリーズなど)、日本化薬株式会社;(商品名“KAYARAD(登録商標)”シリーズなど)、共栄社化学株式会社;(商品名“ライトエステル”シリーズ、“ライトアクリレート”シリーズなど)などの製品を利用することができる。
ハードコート層形成組成物を構成するアクリル化合物の代表的なものを例示すると、1分子中に3個以上、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは5個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの少なくとも1種と、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の少なくとも1種とからなる混合物を主たる構成成分とし、活性エネルギー線硬化または熱硬化によって得られるハードコート層が、硬度、耐摩耗性および可撓性に優れている点で好ましく用いられる。(メタ)アクリロイルオキシ基が多すぎる場合には、単量体は高粘度となり取り扱いし難くなり、また、高分子量とならざるを得なくなって塗布液として用いることが困難となるので、1分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基は好ましくは10個以下である。
1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーとしては、1分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有する多価アルコールの該水酸基が、3個以上の(メタ)アクリル酸のエステル化物となっている化合物などを挙げることができる。具体的な例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどを用いることができる。これらの単量体およびプレポリマーは、1種または2種以上を混合して使用することができる。特にこれらの内、少なくともひとつの水酸基を有する多官能アクリレート化合物は、後述するイソシアネートとの併用により、ハードコート層と隣接層との接着性を向上させることができるので特に好ましい。
これらの1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの使用割合は、ハードコート層形成組成物総量に対して20〜90質量%が好ましく、より好ましくは30〜80質量%、最も好ましくは30〜70質量%である。
上記1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの使用割合が、ハードコート層形成組成物総量に対して20質量%未満の場合には、十分な耐摩耗性を有する硬化被膜を得るという点で不十分な場合がある。また、上記1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの使用割合が、ハードコート層形成組成物総量に対して90質量%を超える場合は、硬化による収縮が大きく、硬化被膜に歪が残ったり、被膜の可撓性が低下したり、硬化被膜側に大きくカールするなどの不都合を招く場合がある。
また、これらの内、少なくともひとつの水酸基を有する多官能アクリレート化合物の使用割合は、ハードコート層形成組成物総量に対して10〜80質量%が好ましく、より好ましくは20〜70質量%、最も好ましくは30〜60質量%である。少なくともひとつの水酸基を有する多官能アクリレート化合物の使用割合が、ハードコート層形成組成物総量に対して10質量%未満の場合には、ハードコート層とその隣接層との接着性を向上させる効果が小さい場合がある。少なくともひとつの水酸基を有する多官能アクリレート化合物の使用割合が、ハードコート層形成組成物総量に対して80質量%を超える場合は、ハードコート層内の架橋密度が低下して、ハードコート層の硬度が低下する傾向がある。
次に、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体としては、ラジカル重合性のある通常の単量体ならば特に限定されずに使用することができる。
また、分子内に2個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、下記(a)〜(f)の(メタ)アクリレート等を用いることができる。
すなわち、(a)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなど;
(b)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリレート酸ジエステル類:ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど;
(c)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなど;
(d)ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水素化物のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類:2,2’−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)プロパンなど;
(e)ジイソシアネート化合物と2個以上のアルコール性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物に、さらにアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート類など、および;
(f)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物にアクリル酸またはメタクリル酸を反応させて得られる分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート類など。
分子内に1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−およびi−プロピル(メタ)アクリレート、n−、sec−、およびt−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−3−メチルピロリドン、N−ビニル−5−メチルピロリドンなどを用いることができる。これらの単量体は、1種または2種以上混合して使用してもよい。
これらの1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の使用割合は、ハードコート層形成組成物総量に対して10〜50質量%が好ましく、より好ましくは20〜40質量%である。1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の使用割合が、ハードコート層形成組成物総量に対して50質量%を超える場合には、十分な耐摩耗性を有する硬化被膜が得られにくくなる場合がある。また、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の使用割合が、ハードコート層形成組成物総量に対して10質量%未満の場合には、被膜の可撓性が低下したり、基材フィルム上に設けた積層膜との接着性が低下する場合がある。
本発明において、ハードコート形成組成物を硬化させる方法としては、例えば、活性エネルギー線として紫外線を照射する方法や高温加熱法等を用いることができる。これらの方法を用いる場合には、前記ハードコート層形成組成物に、光重合開始剤または熱重合開始剤等を加えることが望ましい。
光重合開始剤の具体的な例としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォルメート、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントンなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。また、熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイドまたはジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物などを用いることができる。
光重合開始剤または熱重合開始剤の使用量は、ハードコート層形成組成物総量に対して0.01〜10質量%が適当である。電子線またはガンマ線を硬化手段とする場合には、必ずしも重合開始剤を添加する必要はない。また220℃以上の高温で熱硬化させる場合には、熱重合開始剤の添加は必ずしも必要ではない。
本発明におけるハードコート層形成組成物は、ポリイソシアネート化合物を含有していることが好ましい。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、水添MDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート等の少なくとも2量体以上のものが挙げられる。これらポリイソシアネート化合物は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
これらのポリイソシアネート化合物および/またはその誘導体は、前記したハードコート層形成組成物に混合されて塗布される。上記ポリイソシアネート化合物および/またはその誘導体の配合量は、接着性、表面硬度、耐湿熱性および虹彩模様低減の点で、ハードコート層形成組成物総量に対し、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは3〜20質量%である。上記ポリイソシアネート化合物および/またはその誘導体の配合量が、ハードコート層形成組成物総量に対して0.5質量%未満の場合には、接着性向上効果が不足したり、虹彩模様の低減が不十分な場合があり、またポリイソシアネート化合物および/またはその誘導体の配合量が、ハードコート層形成組成物総量に対して50質量%を超えると、表面硬度が低下する場合がある。
上記ポリイソシアネートを添加したハードコート層形成組成物は、その硬化効率を高める目的で有機金属系触媒を含有させることも好ましい。
有機金属系触媒は、特に限定されるものではなく、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物、有機4A族元素(チタン、ジルコニウムまたはハフニウム)化合物などが挙げられるが、安全性を考慮した場合、非錫系金属触媒である有機ジルコニウム化合物、有機アルミニウム化合物、および、有機チタン化合物から選ばれたものが好ましく適用される。有機錫化合物としては、テトラブチル錫、テトラオクチル錫、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウリレートなどのジブチル錫脂肪酸塩、ジオクチル錫ジラウリレートなどのジオクチル錫脂肪酸塩が例示できる。
有機ジルコニウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機ハフニウム化合物、有機チタン化合物としては、これらの金属のオルトエステルとβ−ケトエステル(βジケトン)の反応生成物が例示され、具体的にはジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、アルミニウムテトラ−n−プロポキシド、アルミニウムテトライソプロポキシド、アルミニウムテトラ−n−ブトキシドなどの金属オルトエステルと、アセチルアセトン、メチルアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテート、イソプロピルアセトアセテート、t−ブチルアセトアセテートなどのβケトエステル(βジケトン)との反応生成物を挙げることができる。金属オルトエステルとβジケトエステル(βジケトン)の混合モル比率は4:1〜1:4程度が好ましく、より好ましくは2:1〜1:4である。4:1より金属オルトエステルが多い場合は触媒の反応性が高すぎてポットライフが短くなりやすく、1:4よりβジケトエステルが多い場合は触媒活性が低下するため好ましい態様では無い。上記有機金属系触媒の配合量は、ハードコート形成組成物総量に対して0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、さらに好ましくは0.01〜2質量%である。上記有機金属系触媒の配合量が、ハードコート形成組成物総量に対して0.001質量%より少ない場合には触媒添加効果が低く、10質量%より多くすることは経済的見地から好ましくない。
上記したハードコート層形成組成物の好ましい態様としては、ハードコート層形成組成物総量に対して、少なくともひとつの水酸基を有する多官能アクリレート化合物10〜80質量%、イソシアネート化合物1〜30質量%および必要に応じて有機金属系触媒0.001から10質量%の範囲とするのが望ましい。さらに必要に応じて1〜2個のエチレン性不飽和結合を有する単量体を0質量%以上50質量%以下添加しても良い。
本発明において、ハードコート層中には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの安定剤、界面活性剤、レベリング剤および帯電防止剤などを用いることができる。
シリコーン系レベリング剤としては、ポリジメチルシロキサンを基本骨格とし、ポリオキシアルキレン基が付加されたものが好ましく、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体(例えば東レダウコーニング(株)製SH190)が好適である。
またハードコート層上にさらに積層膜を設ける場合には、接着性を阻害しないアクリル系レベリング剤を適用するのが好ましい。このようなレベリング剤としては「ARUFON−UP1000シリーズ、UH2000シリーズ、UC3000シリーズ(商品名):東亜合成化学(株)製)などを好ましく用いることができる。レベリング剤の添加量はハードコート形成組成物総量に対して、0.01〜5質量%の範囲とするのが望ましい。
本発明で用いられる活性エネルギー線としては、紫外線、電子線および放射線(α線、β線、γ線など)などアクリル系のビニル基を重合させる電磁波が挙げられ、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。また、活性線を照射するときに、低酸素濃度下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができる。またさらに、電子線方式は、装置が高価で不活性気体下での操作が必要ではあるが、塗布層中に光重合開始剤や光増感剤などを含有させなくてもよい点で有利である。
本発明で用いられる熱硬化に必要な熱としては、スチームヒーター、電気ヒーター、赤外線ヒーターあるいは遠赤外線ヒーターなどを用いて温度を少なくとも140℃以上に加温された空気、不活性ガスを、スリットノズルを用いて基材、塗膜に吹きあてることにより与えられる熱が挙げられ、中でも200℃以上に加温された空気による熱が好ましく、さらに好ましくは200℃以上に加温された窒素による熱であることが、硬化速度が早いので好ましい。
ハードコート層の厚み(基材からの厚み)は、0.5〜15μmが好ましく、1〜12μmがより好ましく、2〜10μmが特に好ましい。ハードコート層の厚さが0.5μm未満の場合には十分硬化していても薄すぎるために、表面硬度が十分でなく、傷が付きやすくなる傾向にある。一方、ハードコート層の厚さが15μmを超える場合には、カールやクラックの発生が起こりやすくなる。
ハードコート層には、前述した反射防止層を構成する高屈折率層としての機能を付与することができる。ハードコート層の高屈折率化は、ハードコート層形成用樹脂組成物中に、前述した金属酸化物微粒子を添加することにより、あるいは高屈折率成分の分子や原子を含んだ樹脂を用いることにより図られる。
上記の屈折率を向上させる樹脂に含まれる分子及び原子としては、F以外のハロゲン原子、S、N、Pの原子、芳香族環等が挙げられる。
防汚機能を有する(防汚層)は、ディスプレイ用フィルターに、人が指で触ることによって油脂性物質が付着するのを防止したり、大気中のごみや埃が付着するのを防止したり、あるいはこれらの付着物が付着しても除去しやすくするための層である。かかる防汚層としては、例えば、フッ素系コート剤、シリコーン系コート剤、シリコン・フッ素系コート剤等が用いられる。防汚層の厚さは、1〜10nmの範囲が好ましい。
前述したように本発明の表面機能層は単一層であっても、複数層であってもよい。複数構成の表面機能層としては、a)ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層、b)高屈折率ハードコート層/低屈折率層、c)ハードコート層/防眩層、d)ハードコート層/防眩性反射防止層、等が例示される。尚、上記a)〜d)の構成において、右側に記載の層が視認側に配置される。
また、表面機能層が単一層の場合は、複数の機能を併せ持つのが好ましい。かかる単一層の例としては、e)反射防止性ハードコート層(反射防止機能とハードコート機能を有する単一層)、f)防眩性ハードコート層(防眩機能とハードコート機能を有する単一層、g)防眩性反射防止ハードコート層(防眩機能と反射防止機能とハードコート機能を有する単一層)、h)防眩性反射防止層(防眩機能と反射防止機能を有する単一層)、等が例示される。
上述のように表面機能層は様々な例が挙げられるが、本発明の製造方法により得られるディスプレイ用フィルターは、その表面機能層が少なくともハードコート層を含むことが好ましい。
防汚層は、上記した複数構成あるいは単一構成の表面に、これらの層の機能を阻害しない程度に、薄膜(1〜10nm)で形成することができる。
本発明にかかる表面機能層の厚み(基材からの厚み)は、1〜15μmの範囲が好ましく、2〜12μmの範囲がより好ましく、特に3〜10μmの範囲が好ましい。表面機能層が複数層で構成されている場合は、複数層の合計の厚みが表面機能層の厚みとなる。
また、前述したように、導電層の金属ベタ部上の表面機能層の厚みは、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、6μm以下が更に好ましく、特に5μm以下が好ましい。金属ベタ部上の表面機能層の厚みの下限は1μm程度である。
本発明にかかる表面機能層は、工程(B)において導電層上に塗工形成されるが、表面機能層を塗工形成するための塗布方式としては、ディップコーティング法、スピンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、リーバースコート法、ロッドコート法、バーコート法、スプレー法、ロールコーティング法等の公知のウェットコーティング法を用いることができる。
本発明のディスプレイ用フィルターには、更に近赤外線遮蔽機能、色調調整機能、あるいは可視光透過率調整機能の中から選ばれる少なくとも一つの機能を有する層を付与するのが好ましい。
近赤外線遮蔽機能は、波長800〜1100nmの範囲における光線透過率の最大値が15%以下となるように調整するのが好ましい。近赤外線遮蔽機能は、基材や表面機能層、あるいは後述する接着層に近赤外線吸収剤を混錬、分散することによって付与してもよいし、近赤外線遮蔽層を新たに設けてもよい。近赤外線遮蔽機能は、近赤外線吸収剤を用いることによって、あるいは導電性薄膜のような金属の自由電子によって近赤外線を反射する層を設けることによって付与することができる。本発明においては、近赤外線吸収剤を樹脂バインダー中に分散もしくは溶解した塗料を塗布乾燥して形成した近赤外線遮蔽層を用いること、あるいは表面機能層や接着層に上記近赤外線吸収剤を含有させる態様が好ましく用いられる。近赤外線吸収剤としては、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、ジイモニウム系化合物等の有機系近赤外線吸収剤、あるいは酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、硫化亜鉛、セシウム含有酸化タングステン等の無機系近赤外線吸収剤を用いることができる。
上記した近赤外線遮蔽層を新たに設ける場合は、基材と導電層との間、もしくは基材に対して導電層とは反対面に、基材に塗工形成して設けることができる。
近赤外線遮蔽機能を基材より視認側に付与する場合は、耐光性に優れる無機系近赤外線吸収剤を用いるのが好ましい。
色調調整機能は、ディスプレイから発光される特定波長の光を吸収して色純度や白色度を向上させるための機能である。特に赤色発光の色純度を低下させるオレンジ光を遮蔽するのが好ましく、波長580〜620nmの範囲に吸収極大を有する色素を含有させるのが好ましい。更に、白色度を向上させるために波長480〜500nmに吸収極大を有する色素を含有させるのが好ましい。色調調整機能は、上記した波長の光を吸収する色素を含有する層を新たに設けてもよいし、上述の近赤外線遮蔽層、表面機能層あるいは接着層に色素を含有させてもよい。
可視光透過率調整機能は、可視光の透過率を調整するための機能であり、染料や顔料を含有させて調整することができる。可視光透過率調整機能は、基材、近赤外線遮蔽層、表面機能層、あるいは接着層に付与してもよいし、新たに透過率調整層を設けてもよい。
上述した色調調整機能を有する層及び可視光透過率調整機能を有する層をそれぞれ新たに設ける場合、これらの層は基材と導電層との間、もしくは基材に対して導電層とは反対面に設けることができる。
本発明のディスプレイ用フィルターは、画像表示パネルに直接、あるいはガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板等の公知の高剛性基板を介して装着することができる。ディスプレイ用フィルターには、画像表示パネルあるいは高剛性基板に貼り付けるための接着層を設けるのが好ましい。本発明のディスプレイ用フィルターは、画像表示パネルに接着層を介して直接に貼り付けることが好ましい。
接着層には、前述したように近赤外線遮蔽機能、色調調整機能、あるいは可視光透過率調整機能を付与することができる。また、接着層に、ディスプレイを衝撃から保護するための衝撃緩和機能を付与することは好ましい態様である。接着層に衝撃緩和機能を付与するには、接着層の厚みを100μm以上にすることが好ましく、300μm以上がより好ましい。上限の厚みは、接着層のコーティング適性を考慮して3000μm以下が好ましい。
接着層には、公知の接着材あるいは粘着材を用いることができる。粘着材としては、アクリル、シリコーン、ウレタン、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニルなどが挙げられる。接着材としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、ポリ−1、3−ブタジエンなどの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニルアセテート 、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂などが挙げられる。
本発明にかかるディスプレイ用フィルターの製造方法について、その一例を説明する。先ず、長尺状の基材の長手方向に導電層が連続的もしくは断続的に形成される(工程(A))。ここで、導電層が連続的に形成されるとは、金属メッシュ部と金属ベタ部からなる、ディスプレイ用フィルター1枚単位の導電層が、長尺基材の長手方向に隙間なく、数十枚単位〜数千枚単位で形成されることを言い、導電層が断続的に形成されるとは、長尺基材の長手方向に、1枚単位の導電層と隣接する1枚単位の導電層が、数mm〜数cmの間隔で数十枚単位〜数千枚単位形成されることを言う。
ここで、長尺積層体の長手方向の長さは、30〜3000mの範囲が適当であり、50〜2000mの範囲が好ましい。長尺積層体の幅方向の長さは、42インチサイズのディスプレイ用フィルターの短辺側の長さ以上であることが好ましく、従って600mm以上が好ましい。長尺積層体の幅方向長さの上限は、導電性メッシュを有する導電層の製造設備や機能性表面層の塗工装置の許容幅を考慮し、2000mm程度が適当である。また、長尺基材の幅方向に、ディスプレイ用フィルター1枚単位の導電層が2〜3枚形成できるようにすることが、生産効率向上の観点から好ましい。
表面機能層は、導電層が形成された長尺基材の導電層上に連続的に塗工形成される(工程(B))。表面機能層は、導電層の金属メッシュ部と金属ベタ部を被覆するように、直接に塗工されることが好ましい。塗工された表面機能層は、乾燥、及び必要に応じて硬化され、更に表面機能層の上に保護フィルムが積層され(工程(C))、ロール状に巻き取られる。
次に、導電層、表面機能層及び保護フィルムが積層された長尺基材の導電層とは反対面に、近赤外線遮蔽機能、色調調整機能等を併せ持つ機能層が積層され、更に前記機能層状に粘着剤層が積層されて、ディスプレイ用フィルターのための長尺積層体が製造される。
この長尺積層体は、1枚単位のディスプレイ用フィルターに打ち抜きされて、保護フィルムが積層されたディスプレイ用フィルターが出来上がる。
工程(C)において積層される保護フィルムは、表面機能層の上に直接に積層されることが好ましく、前記の表面機能層塗工後の、乾燥、あるいは必要に応じて硬化(紫外線硬化、熱硬化)した後、ロール上に巻き取る前に、表面機能層上に積層されることが好ましい。ロールに巻き取った際の厚みの差による段差発生を防ぐため、フィルターとして用いる有効エリア内は全面保護フィルムを貼っておくことが好ましい。
さらに、製造上の適切な工程で、保護フィルムを剥離する(工程(D))。このとき、金属ベタ部の少なくとも一部が露出するように、金属ベタ部上の表面機能層を保護フィルム側に転写させる。保護フィルムの剥離は、ディスプレイ用フィルターの製造工程、ディスプレイ用フィルターをディスプレイ用表示パネルに貼合する工程、及びディスプレイの組み立て工程の中のいずれかで行われる。保護フィルムの好ましい剥離時期は、表面機能層の保護の観点から、ディスプレイ組み立て工程の中の、ディスプレイ用フィルターを貼合した表示パネルにディスプレイ筐体を組み立てる直前である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<評価方法>
(1)金属ベタ部の中心線平均粗さRaの測定
表面粗さ測定器SE−3400((株)小坂研究所製)を用いて、JIS B0601−1982の方法に基づいて測定した。任意の5箇所について計測し平均した。
・測定条件:
送り速さ;0.5mm/S
カットオフ値λc;0.08mm
評価長さ;8mm
(2)金属ベタ部上の表面機能層の厚みの測定
ミクロトームにてサンプル断面を切り出し、その断面を電解放射型走査電子顕微鏡((株)日立製S―800、加速電圧26kV、観察倍率3000倍)にて観察し、金属ベタ部上の表面機能層の厚みを計測した。任意の5箇所について計測し平均した。
(3)保護フィルムの粘着力の測定
粘着力の測定は、JIS Z−0237(2000年)に準じて行った。
測定条件
被着体:アクリル板
引張速度:300mm/min、
はく離角度:180°
(4)金属メッシュ部のメッシュ細線幅及びピッチの測定
(株)キーエンス製デジタルマイクロスコープ(VHX−200)を用いて、倍率450倍で表面観察を行った。その測長機能を用いて測長した。20cm×20cmサイズのサンプル1枚から、任意の25箇所について計測し、その平均値を求めた。尚、金属メッシュ部のピッチとは、メッシュ構造のある開口部と、この開口部と1辺を共有する隣接する開口部との重心間の距離である。
(5)導電層の厚みの測定
ミクロトームにてサンプル断面を切り出し、その断面を電解放射型走査電子顕微鏡((株)日立製S―800、加速電圧26kV、観察倍率3000倍)にて観察し、金属メッシュ部と金属ベタ部の厚みを計測した。それぞれについて5箇所測定し平均した。
(実施例1)
<導電層の形成>
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製のルミラー;登録商標)の片面に、スパッタリング法によりニッケル層(厚み0.02μm)を形成した。更にその上に、真空蒸着法により銅層(厚み2.5μm)を形成した。
その後、この銅層側の表面にフォトレジストネガフィルムを貼り付け、メッシュ部とベタ部を形成するパターンのマスクを介してフォトレジストネガフィルムを露光、現像し、次いでエッチング処理を施し、次いで導電層(金属メッシュ部と金属ベタ部)上のフォトレジストネガフィルムを除去して、図1の態様の導電層をPETフィルム状に形成した。この金属メッシュ部は、線幅が10μmで、ピッチが300μmの格子状メッシュパターンである。
更に、導電層に酸化処理剤(メルテックス(株)製 エンプレート MB―438A/B/純水=8/13/79の割合で調整)で黒化処理(酸化処理)を施した。このようにして作製した導電層の厚みは、金属メッシュ部及び金属ベタ部とも、2.5μmであった。
<導電層のパターン>
シート寸法が、長辺964mm、短辺554mm、画像表示領域が、シート中央基準で長辺934mm、短辺524mmであるフィルターを作製した。図1で示した、中央の金属メッシュ部の周辺の全域に金属ベタ部を配置したパターンを用いた。金属ベタ部の幅Lは、10mmとした。金属ベタ部の中心線平均粗さRaは16nmであった。
<ハードコート層の被覆>
上記の導電層が形成されたPETフィルムの導電層上に、下記のハードコート層塗工液を硬化後の膜厚み(金属ベタ部上の厚み)が3μmになるようにマイクログラビアコーターで塗工し、100℃で乾燥後、紫外線1.0J/cmを照射して硬化させ、ハードコート層によって導電層を被覆させた。
<ハードコート層塗工液>
シリコーンアクリレート剤 20質量部
(東レダウコーニング(株)製の「AY−42 150」;不揮発分濃度36質量%)
ウレタンアクリレート 20質量部
(新中村化学(株)製の「NKオリゴ U−4HA」)
フッ化アクリレート 10質量部
(2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート;大阪有機化学工業(株)製
の「ビスコート4F」)
光重合開始剤 4質量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製「イルガキュア184」)
上記塗工液の不揮発分濃度は76質量%である。
<保護フィルムの積層>
ハードコート層上に、保護フィルム(日東電工(株)製の「E−MASK IP300」;38μmのPETフィルムに5μmの粘着層を積層)を積層した。この保護フィルムの粘着力は、175mN/25mmであった。
<近赤外線遮蔽層の積層>
前記PETフィルムの導電層とは反対面に、オレンジ光遮蔽機能を併せ持つ近赤外線遮蔽層(近赤外線吸収色素としてのフタロシアニン系色素とジイモニウム系色素、およびオレンジ光吸収色素としてのテトラアザポルフィリン系色素をアクリル系樹脂に混合した塗料を、乾燥膜厚みが12μmになるように塗工した層)を設けた。
<接着層の積層>
セパレートフィルム上に紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(日立化成ポリマー(株)製のハイボン(登録商標))をスリットダイコーターで、厚みが300μmになるように塗布した後、UV照射装置を用いて塗布膜を硬化し、続いてセパレートフィルムを貼り付けて、セパレートフィルムにサンドウィッチされた接着層を得た。次に、上記で作製した積層体の近赤外線遮蔽層の上に、一方のセパレートフィルムを剥離しながら接着層を積層した。
上記のようにして作製した保護フィルム付き積層体の構成を以下に示す。
<積層体の構成>
接着層/近赤外線遮蔽層/PETフィルム/導電層/ハードコート層/保護フィルム
<保護フィルム剥離(金属ベタ部に露出部形成)>
上記のようにして作成した積層体を長辺964mm、短辺554mmのシート状に切断してシート状積層体を作製した後、保護フィルムを剥離し、導電層露出部を形成した。保護フィルムは、人手で端部から剥離し、金属ベタ部上の表面機能層がほぼ全面に渡って保護フィルムに転写できていることを確認した。また、画像表示領域を含む金属メッシュ部上の表面機能層が剥離されていないことも確認した。
<ディスプレイ用フィルターのアース性能の評価>
厚み1mm、幅2cmのアルミ板の一方の面に、スポンジの周辺に導電性繊維で織った布を巻き付けたガスケットを導電性接着材で接合して、簡易的な筐体(外部電極)を作製した。次に厚み3mmのアクリル板の上に、上記で作製したディスプレイ用フィルターを設置した後、ディスプレイ用フィルターの4辺の導電層露出部に上記の簡易的筐体を配置しクランプでアクリル板に固定した。アクリル板と簡易的筐体の距離が一定になるようにクランプの締め付けを調整した。次に、マルチ計測器(株)製の抵抗測定器「ポケットマルチメーター」を使用し、簡易的筐体のアルミ板に端針を当てて対向する2辺の電極間の導通を確認した。その結果、導通があり、アースがとれることを確認した。
(実施例2)
<導電層の形成>
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製のルミラー;登録商標)の片面に、スパッタリング法によりニッケル層(厚み0.02μm)を形成し、その上に、真空蒸着法により銅層(厚み2.5μm)を形成し、更にその上に、真空蒸着法により酸化銅の層(0.02μm)を形成した。
その後、この酸化銅層側の表面にフォトレジストネガフィルムを貼り付け、メッシュ部とベタ部を形成するパターンのマスクを介してフォトレジストネガフィルムを露光、現像し、次いでエッチング処理を施し、次いで導電層(金属メッシュ部と金属ベタ部)上のフォトレジストネガフィルムを除去して、図1の態様の導電層をPETフィルム状に形成した。この金属メッシュ部は、線幅が10μmで、ピッチが300μmの格子状メッシュパターンである。導電層の厚みは、金属メッシュ部及び金属ベタ部とも、2.5μmであった。
<導電層のパターン>
シート寸法が、長辺964mm、短辺554mm、画像表示領域が、シート中央基準で長辺934mm、短辺524mmであるフィルターを作製した。図1で示した、中央の金属メッシュ部の周辺の全域に金属ベタ部を配置したパターンを用いた。金属ベタ部の幅Lは、10mmとした。金属ベタ部の中心線平均粗さRaは14nmであった。
<ハードコート層の被覆>
上記の導電層が形成されたPETフィルムの導電層上に、下記のハードコート層塗工液を硬化後の膜厚み(金属ベタ部上の厚み)が3μmになるようにマイクログラビアコーターで塗工し、100℃で乾燥後、紫外線1.0J/cmを照射して硬化させ、ハードコート層によって導電層を被覆させた。
<ハードコート層塗工液>
市販のハードコート剤(JSR(株)製 オプスター(登録商標)Z7534;固形分濃度60質量%)を、固形分濃度が45質量%になるようにメチルエチルケトンで希釈してハードコート層塗工液とした。
<高屈折率層の被覆>
市販の高屈折率・帯電防止塗料(JSR(株)製 オプスター (登録商標) TU4005)をイソプロピルアルコールで固形分濃度8%に希釈して高屈折率層用塗工液とした。この塗工液を、マイクログラビアコーターで塗布し、100℃で乾燥後、紫外線1.0J/cmを照射して硬化させ、ハードコート層上に屈折率が1.65の高屈折率層を形成した。
<低屈折率層>
市販の低屈折率層用塗料(JSR(株)製 オプスター(登録商標) TU2180)をメチルイソブチルケトンで固形分濃度が3質量%になるように希釈して低屈折率層用塗工液とした。この塗工液をマイクログラビアコーターで塗布し、100℃で乾燥後、紫外線1.0J/cmを照射して硬化させ、高屈折率層上に屈折率が1.37の低屈折率層を形成した。
<保護フィルムの積層>
低屈折率層上に、保護フィルム(日東電工(株)製の「E−MASK IP300」;38μmのPETフィルムに5μmの粘着層を積層)を積層した。この保護フィルムの粘着力は、175mN/25mmであった。
<接着層の積層>
前記PETフィルムの導電層とは反対面に、近赤外線吸収色素(芳香族ジチオール系金属錯体)とNe光カット色素(テトラアザポルフィリン)を含有するアクリル系熱硬化型粘着剤層(厚み25μm)を積層した。
上記のようにして作製した保護フィルム付き積層体の構成を以下に示す。
<積層体の構成>
接着層/PETフィルム/導電層/ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層/保護フィルム
<保護フィルム剥離(金属ベタ部に露出部形成)>
上記のようにして作成した積層体を長辺964mm、短辺554mmのシート状に切断してシート状積層体を作製した後、保護フィルムを剥離し、導電層露出部を形成した。保護フィルムは、人手で端部から剥離し、金属ベタ部上の表面機能層がほぼ全面に渡って保護フィルムに転写できていることを確認した。また、画像表示領域を含む金属メッシュ部上の表面機能層が剥離されていないことも確認した。
<ディスプレイ用フィルターのアース性能の評価>
厚み1mm、幅2cmのアルミ板の一方の面に、スポンジの周辺に導電性繊維で織った布を巻き付けたガスケットを導電性接着材で接合して、簡易的な筐体(外部電極)を作製した。次に厚み3mmのアクリル板の上に、上記で作製したディスプレイ用フィルターを設置した後、ディスプレイ用フィルターの4辺の導電層露出部に上記の簡易的筐体を配置しクランプでアクリル板に固定した。アクリル板と簡易的筐体の距離が一定になるようにクランプの締め付けを調整した。次に、マルチ計測器(株)製の抵抗測定器「ポケットマルチメーター」を使用し、簡易的筐体のアルミ板に端針を当てて対向する2辺の電極間の導通を確認した。その結果、導通があり、アースがとれることを確認した。
本発明のディスプレイ用フィルターの製造に用いられる積層体の一例の平面図 本発明のディスプレイ用フィルターの製造に用いられる積層体の一例の平面図 本発明のディスプレイ用フィルターの製造に用いられる積層体の一例の平面図 図1の積層体の模式断面図 図4の積層体において、保護フィルムを剥離したときの模式断面図
符号の説明
1 導電層の金属メッシュ部
1a 導電層の金属ベタ部の外側に配置された金属メッシュ部
2 導電層の金属ベタ部
3 基材
4 導電層
5 表面機能層
5a 保護フィルムに転写した表面機能層
6 保護フィルム
7 画像表示領域と非画像表示領域の境界線
L 導電層の金属ベタ部の幅

Claims (7)

  1. 基材上に、金属メッシュ部の周辺の全部もしくは一部に金属ベタ部を有する導電層を形成する工程(A)、該導電層上に表面機能層を塗工する工程(B)、表面機能層上に剥離可能な保護フィルムを積層する工程(C)、及び保護フィルムを剥離する工程(D)を有するディスプレイ用フィルターの製造方法であって、前記保護フィルムを剥離する工程(D)において、前記金属ベタ部の少なくとも一部が露出するように、金属ベタ部上の表面機能層の少なくとも一部を保護フィルム側に転写させることを特徴とするディスプレイ用フィルターの製造方法。
  2. 前記保護フィルムの粘着力が、50〜2000mN/25mmである、請求項1に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
  3. 前記金属ベタ部の中心線平均粗さRaが、50nm以下である、請求項1または2に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
  4. 前記金属ベタ部の幅が3mm以上で、かつ、金属メッシュ部のメッシュ細線の幅が50μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
  5. 前記金属ベタ部上の表面機能層の厚みが、10μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
  6. 前記表面機能層が、反射防止機能、防眩機能、ハードコート機能、及び防汚機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する機能層である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
  7. 前記表面機能層が、少なくともハードコート機能を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルターの製造方法。
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