JP2010072662A - プリズムシート用光散乱性ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 平均粒径が0.5〜50μmの不活性粒子を0.05〜10重量%含有する光散乱層を有する積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に易接着層を有するポリエステルフィルムであって、ヘーズが10〜80%の範囲であることを特徴とするプリズムシート用光散乱性二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明におけるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のような芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のようなグリコールとのエステルを主たる成分とするポリエステルである。当該ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接重合させて得られるほか、芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させた後、重縮合させる方法、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させる等の方法によっても得られる。当該ポリエステルの代表的なものとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ボリブチレンテレフタレート等が例示される。かかるポリエステルは、共重合されないホモポリマーであってもよく、またジカルボン酸成分の40モル%以下が主成分以外のジカルボン酸成分であり、ジオール成分の40モル%以下が主成分以外のジオール成分であるような共重合ポリエステルであってもよく、またそれらの混合物であってもよい。
フィルム中の少なくとも100個の不活性粒子についてSEMを用いて観察して最大径と最小径とをそれぞれ求め、その相加平均を不活性粒子の平均粒径とした。
小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用い、JIS−B−0601−1982に準じて測定した。なお測定長2.5mmとした。
低温灰化プラズマ装置にて、フィルム表面から厚さ方向に向かって、平均粒径の半分の深さに灰化した後、走査型電子顕微鏡にて平均粒径の±10%に入る少なくとも50個の粒子について粒子径とその周りにできたボイドを観察し、粒子径の平均値とボイド径の平均値を求め、それぞれの平均値を粒子径とボイド径とし下記式よりボイド径比を求めた。
ボイド径/粒子径=ボイド径比
易接着面の表面にアクリル系光硬化樹脂(日本化薬製KAYANOVA FOP−1700)を硬化後の厚さが6μmになるように塗布し、120W/cmのエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離100mmにて約10秒間照射して、表面硬化フィルムを得た。アクリル系光硬化層形成直後、当該層に1インチ幅に碁盤目が100個になるようクロスカットを入れ、直ちに、同一箇所について3回セロテープ(登録商標)急速剥離テストを実施し、剥離面積により評価した。判定基準は以下のとおりである。
◎:碁盤目剥離個数=0
○:1≦碁盤目剥離個数≦10
△:11≦碁盤目剥離個数≦20
×:21<碁盤目剥離個数
ポリエステルフィルムを製造するに際し、いったんマスターロールに巻き取り次いで所定の幅にスリットし巻き上げる際の状態を観察し、次の3ランクに分けた。
○:巻き上げロールにシワ発生が認められず、端面も揃っている
△:巻き上げロールにシワが若干認められるが、端面は揃っている
×:巻き上げロールにシワが多く認められ、端面も不揃いである
上記ランク○および△は、ポリエステルフィルムを製造する際の巻き作業性に問題のないレベルである。
・ポリエステルA
常法の重縮合で合成された極限粘度0.65、融点253℃のポリエチレンテレフタレートである。
・ポリエステルB
平均粒径3.5μmの不定形シリカを2.0重量%含有する常法の重縮合で合成された極限粘度0.63、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂である。
・ポリエステルC
常法の重縮合で合成された極限粘度0.64、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂に乳化重合で合成された平均粒径0.8μm、体積形状係数0.51の球状架橋高分子粒子を練り混み2.0重量%含有させたものである。
・ポリエステルD
常法の重縮合で合成された極限粘度0.64、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂に平均粒径4.0μm、体積形状係数0.51の球状シリカ粒子を練り混み2.0重量%含有させたものである。
水性塗布剤は下記a、b、c、dの化合物を各々47/20/30/3の重量比で混合した混合物である。
a:テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/1.4−ブタンジオール/ジエチレングリコールを各々28/20/2/35/10/5のモル比で反応させたポリエステル水分散体。
b:メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリロニトリル/N−メチロールメタアクリルアミドを各々45/45/5/5のモル比で重合された重合物水分散体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
c:メラミン系架橋剤(ヘキサメトキシメチルメラミン)
d:平均粒径0.06μmの酸化ケイ素の水分散体
ポリエステルCが15重量%とポリエステルAが85重量%の混合物をベント付き2軸押出機(サブ)に供給し、ポリエステルAを別のベント付き2軸押出機(メイン)に供給して溶融温度280℃で溶融し、サブ押出機の溶融ポリマーと、メイン押出機からの溶融ポリマーとをギヤポンプフィルターを介してフィードブロックで分流させ、ダイを通してキャスティングドラムに引き取り2種2層の未延伸フィルムとした。キャスティングの際、静電密着法を採用した。かくして得られた未延伸フィルムを縦延伸ロールに送り込み、まずフィルム温度83℃(IRヒーター付与)で3.7倍延伸した後、片面に水性塗布剤Aを塗布しテンターに導き95℃で横方向に4.0倍延伸して二軸配向フィルムを得た。次いで、得られた二軸配向フィルムを熱固定ゾーンに導き、230℃で5秒間幅方向に3%弛緩させながら熱固定し、易接着層厚み0.1μmを有する厚み50μmのポリエステルフィルムを得た。
ポリエステルDが22.5重量%とポリエステルAが77.5重量%の混合物をベント付き2軸押出機(メイン)に供給し、ポリエステルAを別のベント付き2軸押出機(サブ)に供給して溶融温度280℃で溶融し、サブ押出機の溶融ポリマーとメイン押出機からの溶融ポリマーとを、ギヤポンプフィルターを介してフィードブロックで分流させ、ダイを通してキャスティングドラムに引き取り2種3層の未延伸フィルムを得たほか実施例1と同じ方法でフィルムを得た。
易接着層を設けなかったほかは実施例1と同じ条件でフィルムを得た。
ポリエステルBを100重量%原料に用いたほかは実施例1と同じ条件でフィルムを得た。
ポリエステルAを100重量%原料に用いたほかは実施例1と同じ条件でフィルムを得た。
以上、得られた結果をまとめて下記表1に示す。
Claims (1)
- 平均粒径が0.5〜50μmの不活性粒子を0.05〜10重量%含有する光散乱層を有する積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に易接着層を有するポリエステルフィルムであって、ヘーズが10〜80%の範囲であることを特徴とするプリズムシート用光散乱性二軸延伸ポリエステルフィルム。
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2009
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