JP2010071112A - 内燃機関の可変バルブ機構制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作動油の粘度の異常検出に係る精度の向上を図ることのできる内燃機関の可変バルブ機構制御装置を提供する。
【解決手段】EUC21は、油温センサ26によって検出されるオイル油温及び内部タイマによって求められたソーク時間に基づいて、オイルの劣化判定値Th1を設定するとともに、油温センサ26によって検出されるオイル油温に基づいて劣化判定値Th1よりも大きい故障判定値Th2を設定する。そして、ECU21は、所定の目標値と実バルブタイミングとの偏差が、劣化判定値Th1よりも大きく、且つ、故障判定値Th2より小さい場合、オイルの粘度が異常であると判定するとともに、偏差が、故障判定値Th2以上である場合、可変バルブタイミング機構18が故障した旨を判定することとした。
【選択図】図1
【解決手段】EUC21は、油温センサ26によって検出されるオイル油温及び内部タイマによって求められたソーク時間に基づいて、オイルの劣化判定値Th1を設定するとともに、油温センサ26によって検出されるオイル油温に基づいて劣化判定値Th1よりも大きい故障判定値Th2を設定する。そして、ECU21は、所定の目標値と実バルブタイミングとの偏差が、劣化判定値Th1よりも大きく、且つ、故障判定値Th2より小さい場合、オイルの粘度が異常であると判定するとともに、偏差が、故障判定値Th2以上である場合、可変バルブタイミング機構18が故障した旨を判定することとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを油圧により制御する可変バルブ機構を備えた内燃機関の可変バルブ機構制御装置に関する。
内燃機関(以下、エンジンと記載)の吸気バルブ及び排気バルブの少なくともいずれか一方の開閉タイミングを運転状態に応じて変更する可変バルブ制御装置が知られている。一般に、油圧式の可変バルブ制御装置の場合、可変バルブ機構に供給する作動油(以下、オイルと記載)の油圧を制御することで、エンジンのクランク軸と吸気バルブまたは排気バルブのカム軸との回転位相差を変化させて、バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)を変更している。
このような油圧式の可変バルブ機構制御装置においては、進角制御を開始した直後から実進角量をその目標値に一致させることは難しく、進角制御を開始してからしばらくの間、実進角量とその目標値との間に大きな偏差が生じる。そして、この偏差は時間の経過に伴って小さくなり、実進角量はその目標値にほぼ一致するようになる。
従来、例えば特許文献1に記載の技術のように、実進角量及びその目標値の偏差を利用して、使用されているオイルの粘度の異常を検出する技術が知られている。詳しくは、文献1に記載の技術では、進角制御を開始してからある程度の時間が経過した時点において、進角量の目標値と実進角量との偏差を算出し、この偏差が所定の判定値以上である場合、使用されているオイルの粘度が異常であると判定する。
特開2003−239773号公報
ところで、可変バルブ機構に供給されるオイルの粘度が劣化している(高い)ほど、油圧の上昇が遅れ、その結果、実進角量とその目標値との偏差は大きくなるものの、例えば内燃機関の始動時における作動油の油温や、内燃機関が停止してから始動するまでの時間であるソーク時間等、オイルの粘度の劣化以外のパラメータによっても油圧の上昇は遅れ、その結果、上記偏差が大きくなる。
それにもかかわらず、上記従来技術では、上記偏差が所定の判定値以上である場合、使用されているオイルの粘度が異常であると判定するため、実際にはオイルの粘度が異常でなくても、オイルの粘度が異常であると誤判定してしまう可能性がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、作動油の粘度の異常検出に係る精度の向上を図ることのできる内燃機関の可変バルブ機構制御装置を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、供給される作動油の油圧によって、内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの少なくともいずれか一方のバルブタイミングを可変可能な可変バルブ機構と、前記可変バルブ機構に供給する作動油の油圧を制御する油圧制御部とを備える内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、前記可変バルブ機構の実バルブタイミングを検出するとともに、所定の目標値とこの検出した実バルブタイミングとの偏差を算出する偏差算出手段と、前記作動油の油温を検出する油温センサと、前記内燃機関が停止してから始動するまでの時間であるソーク時間を決定するソーク時間決定手段と、前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温、及び、ソーク時間決定手段によって決定されるソーク時間に基づいて、前記作動油の劣化判定値を設定する劣化判定値設定手段と、前記偏差算出手段によって算出された前記偏差が、前記劣化判定値設定手段によって設定された前記劣化判定値以上であるか否かを判断し、前記劣化判定値以上であると判断したことに基づいて、前記作動油の粘度が異常であると判定する異常判定手段とを備えることを特徴とする。
内燃機関の可変バルブ機構制御装置としての上記構成では、内燃機関の始動時に検出される作動油の油温及びソーク時間が考慮されて、作動油の劣化判定値が設定される。そして、異常判定手段によって、上記偏差が劣化判定値以上であるか否かが判断され、劣化判定値以上であると判断する場合、作動油の粘度が異常であると判定される。このように、作動油の油圧の上昇が遅れる原因である油温及びソーク時間が考慮されているため、これらを考慮しない上記従来技術と比較して、作動油の粘度の異常検出に係る精度の向上を図ることができるようになる。
一般に、油圧式の可変バルブ機構制御装置においては、進角制御あるいは遅角制御を開始した直後から、実バルブタイミングを所定の目標値に一致させることは難しく、これらの間に大きな偏差が生じる。一方、進角制御あるいは遅角制御を開始してから十分に時間が経過した後においては、所定の目標値に実バルブタイミングをほぼ一致させることができる。したがって、進角制御あるいは遅角制御を開始した直後においては、上記偏差が大きすぎるため、偏差を利用した作動油の粘度の異常検出を行なうことは難しい。また、進角制御あるいは遅角制御を開始してから十分に時間が経過した後においても、上記偏差が小さすぎるため、偏差を利用した作動油の粘度の異常検出を行なうことは難しい。
その点、請求項1に記載の構成において、請求項2に記載の発明のように、前記可変バルブ機構が動作開始してからの経過時間を経時する経時手段をさらに備え、前記異常判定手段は、前記経時手段によって経時された前記経過時間が所定時間帯内であるか否かを判断し、前記所定時間帯内であると判断する場合、前記偏差が前記劣化判定値以上であるか否かについての判断を行うことが望ましい。これにより、上記偏差が適切に現れる経過時間帯に、この偏差が劣化判定値以上であるか否かについて判断すれば、作動油の粘度の異常検出を精度良く行なうことが可能となる。
また一般に、作動油の温度が極端に高い場合、劣化がかなり進行した作動油であっても粘度は低いため、劣化の進行度合が上記偏差に現れにくい。また、作動油の温度が極端に低い場合、劣化していない作動油であっても粘度は高いため、劣化の進行度合が上記偏差に現れにくい。
そこで、請求項1または2に記載の構成において、請求項3に記載の発明のように、前記異常判定手段は、前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温が所定範囲から外れる場合には、前記偏差が前記劣化判定値以上であるか否かについての判断を行わないことが望ましい。これにより、所定範囲として、劣化の進行度合が上記偏差にあらわれやすい範囲を採用すれば、作動油の粘度の異常検出に係る精度を向上することが可能となる。なお、こうした所定範囲としては、例えば内燃機関アイドル運転時における可変バルブ機構の進角制御あるいは遅角制御許可範囲、具体的には、例えば「−10[℃]〜40[℃]」を採用することが望ましい。
ところで、フィルタによって作動油が一度でも濾過された場合、そのフィルタによって作動油を濾過するのにそれほど時間が必要ないものの、フィルタによって作動油が一度も濾過されていない場合、すなわち、フィルタが新品である場合、そのフィルタによって作動油を濾過するのにかなりの時間が必要となる。したがって、フィルタが新品である場合、作動油の粘度が異常であるか否かについての判定結果は適切でない可能性がある。
その点、上記請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、例えば請求項4に記載の発明のように、前記作動油を濾過するフィルタが交換された旨を示すフィルタ交換信号を出力するフィルタスイッチをさらに備え、前記異常判定手段は、前記フィルタスイッチから出力される前記フィルタ交換信号に基づいて、前記フィルタが交換されてから前記可変バルブ機構が動作したか否かを判断し、一度も動作していないと判断される場合には、前記偏差が前記劣化判定値以上であるか否かについての判断を行わないことが望ましい。これにより、適切な判定結果が得られない可能性の高い場合において、上記偏差が劣化判定値以上であるか否かについての判断を行わなくなる。
なお、上記請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、請求項5に記載の発明のように、前記作動油を交換するよう警告するための警告手段をさらに備え、前記異常判定手段は、前記作動油の粘度が異常であると判定した場合、前記警告手段によって警告することが望ましい。
また、上記請求項1〜5のいずれかに記載の構成において、請求項6に記載の発明では、前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温に基づいて、前記劣化判定値よりも大きい故障判定値を設定する故障判定値設定手段と、前記異常判定手段は、前記偏差算出手段によって算出された前記偏差が、前記劣化判定値設定手段によって設定された前記劣化判定値よりも大きく、且つ、前記故障判定値設定手段によって設定された前記故障判定値より小さい場合、前記作動油の粘度が異常であると判定することを特徴とする。これによって、作動油の粘度が異常であるか否かについて判定精度をより向上することができるようになる。
なお、上記請求項6に記載の構成においては、請求項7に記載の発明のように、前記異常判定手段は、前記偏差算出手段によって算出された前記偏差が、前記故障判定値設定手段によって設定された前記故障判定値以上である場合、前記可変バルブ機構が故障した旨を判定することが望ましい。これにより、作動油の粘度が異常であるか否かについて判定することができるだけでなく、可変バルブ機構に故障が生じているか否かについて判定することもできるようになる。
また、他にも、作動油の油圧の上昇が遅れる原因として作動油の使用状況が挙げられる。その点、請求項1〜7のいずれかに記載の構成において、請求項8に記載の発明では、前記劣化判定値設定手段は、前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温及びソーク時間決定手段によって決定されるソーク時間に加え、前記作動油の使用状況に基づいて、前記作動油の劣化判定値を設定するとよい。これにより、作動油の粘度の異常検出に係る精度の向上をさらに図ることができるようになる。
以下、本発明に係る内燃機関の可変バルブ機構制御装置の一実施の形態について、図1〜図6を参照しつつ説明する。なお、図1は、本実施の形態の内燃機関の可変バルブ機構制御装置の全体構成を模式的に示す図である。はじめに、この図1を用いて、全体構成について説明する。
図1に示されるように、内燃機関の可変バルブ機構制御装置1は、吸気バルブの可変バルブタイミング制御装置として具体化されている。内燃機関(以下、エンジンと記載)11は、クランク軸12からの動力がタイミングチェーン13により各スプロケット14及び15を介して吸気側カム軸16と排気側カム軸17とに伝達されるようになっている。ただし、吸気側カム軸16には、クランク軸12に対する吸気側カム軸16の進角量を調整する可変バルブタイミング機構18が設けられている。
吸気側カム軸16の外周側には、カム角センサ19が図示しないシグナルロータの外周部に対向するように設置されている。このカム角センサ19は、吸気側カム軸16(詳しくはシグナルロータ)の回転に伴って例えば180°CA毎にカム角信号を出力する。このカム角センサ19の出力信号は、エンジン制御回路(以下、ECUと記載する)21に入力され、このECU21によって気筒判別が行なわれる。また、クランク軸12の外周側には、クランク角センサ20が設置されており、このクランク角センサ20は所定のクランク角毎にクランク角信号を出力する。そして、このクランク角センサ20の出力信号はECU21に入力され、クランク角センサ20の出力パルスの周波数からエンジン回転速度が演算される。なお、これらカム角センサ19及びクランク角センサ20の出力信号はECU21にそれぞれ入力され、このECU21によって吸気バルブの実バルブタイミングが演算される。
エンジン運転状態を検出する各種センサ(エアフロメータ22、水温センサ23、スロットルセンサ24及び油温センサ26)の出力信号と、イグニッションスイッチ25の出力信号もECU21に入力される。そして、ECU21は、これら各種の入力信号に基づいて燃料噴射制御や点火制御を行うとともに、可変バルブタイミング制御を行う。
詳しくは、ECU21によって許可フラグがセットされると、オイルポンプ28によって、オイルパン27内のオイルが可変バルブタイミング機構18の油圧回路に油圧制御弁29を介して供給され油圧が制御される。そして、油圧回路の油圧が油圧制御弁29によって制御されることで、吸気側カム軸16の実進角量(実バルブタイミング)が制御される。ちなみに、本実施の形態では、吸気バルブの実バルブタイミング(吸気側カム軸16の実進角量)を目標バルブタイミング(目標進角量)に一致させるように、可変バルブタイミング機構18がフィードバック制御される。
図2は、可変バルブタイミング機構18の側面断面図である。この図2に示されるように、可変バルブタイミング機構18のハウジング31は、吸気側カム軸16の外周に回動自在に支持されたスプロケット14にボルト32で締め付け固定されている。これにより、クランク軸12の回転がタイミングチェーン13を介してスプロケット14とハウジング31に伝達され、スプロケット14とハウジング31がクランク軸12と同期して回転されるようになっている。
吸気側カム軸16は、シリンダヘッド33とベアリングキャップ34により回動可能に支持され、この吸気側カム軸16の一端部に、ロータ35がストッパ36を介してボルト37で締め付け固定されている。このロータ35は、ハウジング31内に相対回転自在に収納されている。また、吸気側カム軸16は、シリンダヘッド33とベアリングキャップ34により回動自在に支持され、この吸気側カム軸16の一端部に、ロータ35がストッパ36を介してボルト37で締め付け固定されている。このロータ35は、ハウジング31内に相対回転自在に収納されている。
なお、内燃機関の可変バルブタイミング機構は公知であるため、ここでのこれ以上詳しい説明を割愛する。
次に、内燃機関の可変バルブ機構制御装置によって実行される処理について、図3〜図6を参照しつつ説明する。なお、図3は、本実施の形態によって実行される異常検出処理の処理手順を示すフローチャートであり、図4(a)は、始動時油温及びソーク時間により劣化判定値を設定するための対応マップM1であり、図4(b)は、始動時油温により故障判定値を設定するための対応マップM2である。
イグニッションスイッチ25がオン操作されて、図3に示される異常検出処理が実行されると、ECU21は、まず、ステップS11の処理として、可変バルブタイミング機構18に供給するオイルの温度(油温)を検出する。本実施の形態では、可変バルブタイミング機構18に供給するオイルの油温を、例えば油圧回路に設けられた油温センサ26を用いて検出する。なお、油温センサ26によって検出するのではなく、オイルの油温を推定してもよい。具体的には、エンジン冷却水温度と可変バルブタイミング機構18の油圧回路の油温と間に相関関係があるため、水温センサ23により検出されたエンジン冷却水温度に基づいて、オイルの油温を推定してもよい。この場合、エンジン冷却水温度が高いほど、油圧回路の油温が高くなるようにマップ等を用いる。また他にも、外気温に基づいてオイルの油温を推定してもよい。
オイル油温を検出すると、ECU21は、続くステップS13の処理として、エンジン11が停止してから再始動するまでの時間であるソーク時間を決定する。詳しくは、本実施の形態では、ECU21は、例えばフラッシュメモリ等の記憶保持部及び内部タイマ(いずれも図示略)を備えており、エンジン停止時にその時刻を記憶保持部に記憶保持する。そして、ECU21は、エンジンの再始動時に、上記記憶保持部に記憶保持されていたエンジン停止時の時刻とエンジン始動時の時刻との差分によりソーク時間を決定する。なお、ECU21の内部タイマに限らず、他に例えば、ECU21は、カーナビゲーション装置でGPSから受信した信号(タイマ)を用いてエンジン停止時の時刻を上記記憶保持部に記憶保持しておき、エンジンの再始動時に、エンジン停止時の時刻とエンジン始動時の時刻との差分によりソーク時間を推定してもよい。また、エンジン停止時からの経過時刻をカウントする機能を備えている場合には、そのカウントされた時間を用いてもよい。要は、エンジンが停止してから始動するまでの時間であるソーク時間を決定できれば、その決定方法については任意である。なお、このステップS13の処理が特許請求の範囲に記載したソーク時間決定手段に相当する。
ソーク時間を決定すると、ECU21は、続くステップS15の判断処理として、先のステップS11の処理において検出した油温が所定範囲内に収まるか否かを判断する。ここで、油温が所定範囲内に収まらないと判断される場合、すなわち、油温が所定範囲外であると判断される場合(ステップS15の判断処理で「No」)、ECU21は、この異常検出処理をそのまま一旦終了する。一方、油温が所定範囲内に収まると判断される場合(ステップS15の判断処理で「Yes」)、ECU21は、続くステップS17の判断処理に移行する。なお、本実施の形態では、上記所定範囲として、例えば「−10[℃]〜40[℃]」を採用していたが、この範囲に限らない。
油温が所定範囲内に収まると判断されると(ステップS15の判断処理で「Yes」)、ECU21は、続くステップS17の判断処理として、交換されたオイルフィルタが未使用か否か、すなわち、フィルタが交換されてから可変バルブタイミング機構18が動作したか否かを判断する。
詳しくは、本実施の形態では、ECU21は、例えば回数カウンタ回路(図示略)を有して構成されており、この回数カウンタ回路にてイグニッションスイッチ25がオン操作される回数をカウントする。そして、ECU21は、回数カウンタ回路にてカウントされた回数をオイルフィルタの使用回数として記憶保持する。また、オイルフィルタが交換された旨を示すフィルタ交換済信号をECU21に出力するフィルタスイッチ(図示略)が備えられており、ユーザは、一度も使用されていない新品のオイルフィルタに交換すると、このフィルタスイッチをオン操作する。そして、ECU21は、上記フィルタ交換済信号を受信すると、上記記憶保持部に記憶保持されたオイルフィルタの使用回数を零にリセットする。これにより、ECU21は、ステップS17の判断処理として、上記記憶保持部に記憶保持されたオイルフィルタの使用回数が零であるか否かを判断することで、交換されたオイルフィルタは未使用か否かを判断する。
上記ステップS17の判断処理において、オイルフィルタの使用回数が零であると判断される場合、すなわち、オイルフィルタが交換されてから可変バルブタイミング機構18が一度も動作していないと判断される場合(ステップS17の判断処理で「Yes」)、新品のオイルフィルタにてオイルを濾過するにはかなりの時間が必要である。この場合、オイルの粘度が異常であるか否かについて判定をしてもその判定結果が適切でない可能性が高いため、ECU21は、この異常検出処理をそのまま一旦終了する。
一方、上記ステップS17の判断処理において、オイルフィルタの使用回数が零でないと判断される場合、すなわち、オイルフィルタが交換されてから可変バルブタイミング機構18が一度でも動作していると判断される場合(ステップS17の判断処理で「No」)、ECU21は、続くステップS19の処理に移行する。
オイルフィルタの使用回数が零でないと判断されると、ECU21は、続くステップS19の処理として、先のステップS11の処理において検出されたオイルの油温、及び、先のステップS13の処理において決定されたソーク時間に基づいて、オイルの粘度の劣化を判定するための判定値である劣化判定値Th1を設定する。図4に、始動時油温及びソーク時間により劣化判定値Th1を設定するための対応マップM1を示す。この図4に示されるように、始動時油温が高いほどオイルの劣化判定値Th1は小さくなる一方、始動時油温が低いほどオイルの劣化判定値Th1は大きくなる。また、ソーク時間が短いほどオイルの劣化判定値Th1は小さくなる一方、ソーク時間が長いほどオイルの劣化判定値Th1は大きくなる。本実施の形態では、対応マップM1が上記記憶保持部に記憶保持されており、ECU21は、この対応マップM1を用いて劣化判定値Th1を設定する。なお、このステップS19の処理が、特許請求の範囲に記載の劣化判定値設定手段に相当する。
劣化判定値Th1を設定すると、ECU21は、続くステップS21の処理として、先のステップS11の処理において検出されたオイルの油温に基づいて、可変バルブタイミング機構18の故障を判定するための判定値である故障判定値Th2を設定する。図5に、始動時油温により故障判定値Th2を設定するための対応マップM2を示す。この図5に示されるように、始動時油温が高いほど故障判定値Th2は小さくなる一方、始動時油温が低いほど故障判定値Th2は大きくなる。本実施の形態では、対応マップM2が上記記憶保持部に記憶保持されており、ECU21は、この対応マップM2を用いて故障判定値Th2を設定する。対応マップM2を用いて設定される故障判定値Th2は、対応マップM1を用いて設定される劣化判定値Th1よりも大きい値に設定される。なお、ステップS21の処理が特許請求の範囲に記載の故障判定値設定手段に相当する。
このように、劣化判定値Th1及び故障判定値Th2を設定すると、ECU21は、続くステップS23の判断処理として、エンジン11が始動してからの経過時間を計測する。詳しくは、本実施の形態では、イグニッションスイッチ25がオン操作されてエンジン11が自立運転可能となったことをもってエンジン11の始動としており、エンジン11が自立運転可能となったか否かについての判断は、例えばエンジン回転速度が所定の閾値(例えば「150[rpm]」)以上となったか否かで判断する。なお、この所定の閾値として「150[rpm]」に限らず、クランキング時のエンジン回転速度以上、且つ、アイドル回転速度以下のエンジン回転速度であればよい。また、イグニッションスイッチ25がオン操作されたことをもってエンジン11の始動としてもよいし、エンジン回転速度が所定のエンジン回転速度に到達したことをもってエンジン11の始動としてもよい。なお、エンジン11が始動してからの経過時間を計測するのではなく、可変バルブタイミング機構18が動作開始してからの経過時間を計測してもよい。ちなみに、ステップS23の処理が特許請求の範囲に記載した経時手段に相当する。
エンジン11が始動してからの経過時間を計測すると、ECU21は、続くステップS25の判断処理として、上記ステップS23の処理において経時された上記経過時間が所定時間帯内であるか否かを判断する。一般に、油圧式の可変バルブ機構制御装置においては、進角制御を開始した直後から実バルブタイミングを所定の目標値に一致させることは難しく、これらの間に大きな偏差が生じる。この偏差が大き過ぎると、オイルの粘度の異常検出を行なうことは難しい。逆に、進角制御を開始してから十分に時間が経過した後においては、所定の目標値に実バルブタイミングをほぼ一致させることができる。この偏差が小さ過ぎても、オイルの粘度の異常検出を行なうことが難しい。そのため、本実施の形態では、適切な大きさの偏差が現れる経過時間帯を、シミュレーションや実験等によって予め求めておき、この求められた経過時間帯を所定時間帯として採用している。
そして、上記経過時間が所定時間帯外であると判断される場合(ステップS25の判断処理で「No」)、ECU21は、この異常検出処理をそのまま一旦終了する一方、上記経過時間帯が所定時間帯内であると判断される場合(ステップS25の判断処理で「Yes」)、ECU21は、続くステップS27の処理に移行する。
ECU21は、続くステップS27の処理として、所定の目標値と実バルブタイミングとの偏差を算出する。なお、このステップS27の処理が特許請求の範囲に記載の偏差算出手段に相当する。
所定の目標値と実バルブタイミングとの偏差を算出すると、ECU21は、続くステップS29の判断処理として、算出した偏差が上記故障判定値Th2よりも小さいか否かを判断する。ここで、偏差が故障判定値Th2以上であると判断される場合(ステップS29の判断処理で「No」)、ECU21は、続くステップS31の処理として、可変バルブタイミング機構18が故障した旨判定するとともに、さらに続くステップS33の処理として、適宜の警告手段によってユーザに可変バルブタイミング機構18が故障した旨を警告する。なお、この警告手段としては、例えばスピーカ等の音声出力部を備え、「可変バルブタイミング気候が故障しました」と音声案内してもよく、例えば表示部を備え、「可変バルブタイミング機構が故障しました」とグラフィック表示してもよい。
一方、上記偏差が故障判定値Th2よりも小さいと判断される場合(ステップS29の判断処理で「Yes」)、ECU21は、続くステップS35の判断処理として、上記偏差がオイル劣化判定値Th1よりも大きいか否かを判断する。ここで、偏差が上記劣化判定値Th1よりも大きいと判断する場合(ステップS35の判断処理で「Yes」)、ECU21は、続くステップS37の処理として、オイルの粘度が異常である旨判定するとともに、さらに続くステップS39の処理として、適宜の警告手段によってユーザにオイルを交換する警告する。なお、警告手段としては、例えばスピーカ等の音声出力部を備え、「オイルを交換してください」と音声案内してもよく、例えば表示部を備え、「オイルを交換して下さい」とグラフィック表示してもよい。要は、オイルを交換するようユーザに警告することができればその警告態様は任意である。
次に、図6を参照して、先の図3に示した異常検出処理がECU21によって実行されるときの動作について説明する。なお、図6において、(a)はイグニッションスイッチ25のオンオフ状態の推移を、(b)はオイルの温度の推移を、(c)はエンジン回転速度の推移を、(d)は経時カウンタの推移を、(e)は正常フラグの推移を、(f)は劣化判定フラグの推移を、(g)は故障判定フラグの推移を、(h)は目標値の推移及び実進角量の推移を、それぞれ示すタイミングチャートである。
図6(a)に示されるように、例えば時刻t1において、イグニッションスイッチ(IG_SW)25がオン操作されたとする。すると、図6(b)に示されるように、時刻t1以後、オイル油音は徐々に上昇する。また、図6(c)に示されるように、時刻t1以後、クランキングが行なわれ、例えば時刻t2において、エンジン回転速度が、エンジン11が自立運転可能となったか否かを判定する所定の閾値(本実施の形態では例えば「150[rpm]」)よりも大きくなると、エンジン11が自立運転可能となったと判定される。そして、図6(d)に示されるように、エンジン始動時からの経過時間が経時カウンタによってカウントされる。こうしてエンジン11が始動されると、可変バルブタイミング機構18の遅角室にオイルが供給される。
可変バルブタイミング機構18の遅角室にオイルが十分に供給されると、図6(h)に示されるように、例えば時刻t3において、吸気バルブのバルブタイミングが所定の進角位置(目標値)に制御開始される。なお、時刻t3から時刻t4までの期間は、可変バルブタイミング機構18の遅角室にオイルが十分に供給されるまでに必要とされる遅延時間である。ここで、図6(h)中に破線Aは、オイルの粘度は正常であるもののソーク時間が長い場合の実バルブタイミングの推移例を、図6(h)中の破線Bは、オイルの粘度が劣化している場合の実バルブタイミングの推移を、図6(h)中の破線Cは、可変バルブタイミング機構18に故障がある場合の実バルブタイミングの推移例をそれぞれ示している。
図6(h)中に破線A〜Cとして示すように、可変バルブタイミング機構18の制御開始時刻t3直後においては、実バルブタイミングA〜Cを所定の目標値に一致させることは難しく、目標値と実バルブタイミングA〜Cとの間には大きな偏差が生じている。そして、エンジン11が始動した時刻t3以後、適切な大きさの偏差が現れる上記所定時間帯に含まれる例えば時刻t4において、ECU21は、目標値と実バルブタイミングとの偏差を算出(ステップS27の処理)し、偏差と故障判定値Th2との大小比較(ステップS29の処理)を行なうとともに、偏差と劣化判定値Th1との大小比較(ステップS27の処理)を行なう。
ECU21は、時刻t4において、目標値と実バルブタイミングBとの偏差bが故障判定値Th2よりも小さく、且つ、劣化判定値Th1よりも大きいと判断し、図6(f)に示すように、オイルの粘度が異常である旨を示すフラグである劣化判定フラグをセットする。この劣化判定フラグがセットされると、上記警告手段によってユーザにオイルを交換する警告が実行される(ステップS39の処理)。
一方、ECU21は、時刻t4において、目標値と実バルブタイミングCとの偏差cが故障判定値Th2以上であると判断し、図6(g)に示すように、可変バルブタイミング機構18が故障している旨を示すフラグである故障判定フラグをセットする。この故障判定フラグがセットされると、上記警告手段によってユーザに可変バルブタイミング機構が故障した旨の警告が実行される(ステップS33の処理)。
以上説明した実施の形態では、ECU21は、油温センサ26によって検出されたオイル油温及び内部タイマによって求められたソーク時間に基づいてオイルの劣化判定値Th1を設定するとともに、オイル油温に基づいて劣化判定値Th1よりも大きい故障判定値Th2を設定する。そして、ECU21は、所定の目標値と実バルブタイミングとの偏差を算出し、この偏差が劣化判定値Th1よりも大きく、且つ、故障判定値Th2より小さい場合、オイルの粘度が異常であると判定する。また、ECU21は、算出した偏差が、故障判定値Th2以上である場合、可変バルブタイミング機構18が故障した旨を判定する。このように、オイルの油圧の上昇が遅れる原因である油温及びソーク時間が考慮されているため、これらを考慮しない上記従来技術と比較して、オイルの粘度の異常検出に係る精度の向上を図ることができるようになる。
なお、本発明に係る内燃機関の可変バルブ機構制御装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々に変形して実施することが可能である。すなわち、上記実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。
上記実施の形態では、ECU21は、ステップS19の処理(図3)として、オイル油温及びソーク時間に基づいてオイルの劣化判定値Th1を設定していたがこれに限らない。オイルの油圧の上昇が遅れる原因として、オイル油温及びソーク時間だけでなく、オイルの使用状況が挙げられるため、ECU21は、ステップS19の処理として、オイル油温及びソーク時間に加え、オイルの使用状況にも基づいてオイルの劣化判定値Th11を設定してもよい。
すなわち、上記実施の形態の変形例として、ECU21は、オイルフィルタの使用回数を上記記憶保持部に記憶保持しており、このオイルフィルタの使用回数をオイルの使用状況として取得する。オイルフィルタ(オイル)の使用回数が多いほど、オイルは劣化し、その粘度が高くなる。一方、オイルフィルタ(オイル)の使用回数が少ない場合、オイルはまだ劣化しておらず、その粘度は低くなる。図7(a)に、こうした対応関係を捉えた対応マップM3の一例を示す。この変形例では、ECU21は、オイルフィルタの使用回数とオイル粘度との対応マップM3を記憶保持部に記憶保持しておき、この対応マップM3を用いて、オイルフィルタの使用回数に基づいてオイル粘度を推定する(オイル粘度推定値を取得する)。さらに、ECU21は、先の図4(a)に示した対応マップM1に相当する対応マップとして、図7(b)に示す対応マップM1aを記憶保持部に記憶保持しておき、この対応マップM1a及び先の対応マップM1を用いて、オイル油温及びソーク時間並びにオイル粘度推定値(オイルフィルタの使用回数)に基づいてオイルの劣化判定値Th11を設定する。なお、この変形例では、オイルの使用状況としてオイルフィルタの使用回数を採用しているが、これに限らず、車両の走行距離を採用してもよい。これら変形例により、オイルの粘度の異常検出に係る精度の向上をさらに図ることができるようになる。
上記実施の形態(変形例を含む)では、ECU21は、ステップS21の処理として、目標値と実バルブタイミングとの偏差を算出していたが、これに限らない。既述したように、可変バルブタイミング機構18に慣性等が作用するため、可変バルブタイミング機構18を制御開始した直後から実バルブタイミングを所定の目標値に一致させることは難しい。そこで、可変バルブタイミング機構18に作用する慣性等を考慮した上で、目標値を追従する理想的な軌道を予め算出しておき、この理想的な軌道との偏差を算出することとしてもよい。すなわち、ECU21は、予め定められたバルブタイミングの動作軌道(図6(h)参照)と実バルブタイミングとの偏差を算出することとしてもよい。
上記実施の形態(変形例を含む)では、ECU21は、先のステップS35の判断処理において、偏差が上記劣化判定値Th1よりも大きいと判断する場合、続くステップS37の処理として、オイルの粘度が異常である旨判定していたが、偏差が上記劣化判定値Th1以下であると判断する場合、オイルの粘度が正常である旨判定してもよい。
しかしながら、オイルの粘度が正常である旨判定しても、先の図6(h)に破線にて示すように、時刻t4において、目標値と実バルブタイミングAとの偏差aは大きく、偏差aが生じた原因(ソーク時間が長期であったため)を示すことが望ましい。そのため、ECU21は、先のステップS13にて決定したソーク時間に基づいて、劣化判定値Th1よりも小さいソーク判定値Th3を設定し(ソーク判定値設定手段)、ECU21は、先のステップS27の処理において算出した偏差が、劣化判定値Th1よりも小さく、且つ、ソーク判定値Th3以上である場合、ソーク期間が長期であったことが原因で目標値との偏差が大きかった旨を判定するとよい(具体的には、図6(e)に示すように、ECU21は、その旨を示すソーク判定フラグをセットするとよい)。さらに、ECU21は、先のステップS27の処理において算出した偏差が、ソーク判定値Th3よりも小さい場合、オイルの粘度は正常である旨を判定するとよい。
1…可変バルブ機構制御装置、11…エンジン(内燃機関)、12…クランク軸、13…タイミングチェーン、14、15…スプロケット、16…吸気側カム軸、17…排気側カム軸、18…バルブタイミング制御装置、19…カム角センサ、20…クランク角センサ、21…エンジン制御回路、22…エアフロメータ、23…水温センサ、24…スロットルセンサ、25…イグニッションスイッチ、26…油温センサ、27…オイルパン、28…オイルポンプ、29…油圧制御弁、31…ハウジング、32…ボルト、33…シリンダヘッド、34…ベアリングキャップ、35…ロータ、36…ストッパ、37…ボルト。
Claims (8)
- 供給される作動油の油圧によって、内燃機関の吸気バルブ及び排気バルブの少なくともいずれか一方のバルブタイミングを可変可能な可変バルブ機構と、
前記可変バルブ機構に供給する作動油の油圧を制御する油圧制御部とを備える内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記可変バルブ機構の実バルブタイミングを検出するとともに、所定の目標値とこの検出した実バルブタイミングとの偏差を算出する偏差算出手段と、
前記作動油の油温を検出する油温センサと、
前記内燃機関が停止してから始動するまでの時間であるソーク時間を決定するソーク時間決定手段と、
前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温、及び、ソーク時間決定手段によって決定されるソーク時間に基づいて、前記作動油の劣化判定値を設定する劣化判定値設定手段と、
前記偏差算出手段によって算出された前記偏差が、前記劣化判定値設定手段によって設定された前記劣化判定値以上であるか否かを判断し、前記劣化判定値以上であると判断したことに基づいて、前記作動油の粘度が異常であると判定する異常判定手段とを備えることを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記可変バルブ機構が動作開始してからの経過時間を経時する経時手段をさらに備え、
前記異常判定手段は、前記経時手段によって経時された前記経過時間が所定時間帯内であるか否かを判断し、前記所定時間帯内であると判断する場合、前記偏差が前記劣化判定値以上であるか否かについての判断を行うことを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項1または2に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記異常判定手段は、前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温が所定範囲から外れる場合には、前記偏差が前記劣化判定値以上であるか否かについての判断を行わないことを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記作動油を濾過するフィルタが交換された旨を示すフィルタ交換信号を出力するフィルタスイッチをさらに備え、
前記異常判定手段は、前記フィルタスイッチから出力される前記フィルタ交換信号に基づいて、前記フィルタが交換されてから前記可変バルブ機構が動作したか否かを判断し、一度も動作していないと判断される場合には、前記偏差が前記劣化判定値以上であるか否かについての判断を行わないことを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記作動油を交換するよう警告するための警告手段をさらに備え、
前記異常判定手段は、前記作動油の粘度が異常であると判定した場合、前記警告手段によって警告することを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温に基づいて、前記劣化判定値よりも大きい故障判定値を設定する故障判定値設定手段と、
前記異常判定手段は、前記偏差算出手段によって算出された前記偏差が、前記劣化判定値設定手段によって設定された前記劣化判定値よりも大きく、且つ、前記故障判定値設定手段によって設定された前記故障判定値より小さい場合、前記作動油の粘度が異常であると判定することを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項6に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記異常判定手段は、前記偏差算出手段によって算出された前記偏差が、前記故障判定値設定手段によって設定された前記故障判定値以上である場合、前記可変バルブ機構が故障した旨を判定することを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の可変バルブ機構制御装置において、
前記劣化判定値設定手段は、前記油温センサによって前記内燃機関の始動時に検出される作動油の油温及びソーク時間決定手段によって決定されるソーク時間に加え、前記作動油の使用状況に基づいて、前記作動油の劣化判定値を設定することを特徴とする内燃機関の可変バルブ機構制御装置。
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-
2008
- 2008-09-16 JP JP2008236826A patent/JP2010071112A/ja active Pending
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JP2017150363A (ja) * | 2016-02-23 | 2017-08-31 | マツダ株式会社 | エンジンのオイル供給制御装置 |
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