JP2010070780A - 電解処理装置及び電解処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多孔質体を使用することで、ターミナルエフェクトの影響を低減させ、しかもより短時間で基板表面全体を電解液に接触させることができるようにする。
【解決手段】アノード50を内部に収容し下端開口部を多孔質体44で閉塞したハウジング42を有するアノードヘッド40と、基板保持部30で保持した基板Wの被処理面周縁部に接触して該周縁部をシールするシールリング34及び該周縁部に接触して被処理面に通電するカソード接点36を有するカソード部32と、アノードヘッド40を所定の位置まで下降させた時に、基板保持部30で保持した基板Wと多孔質体44で挟まれた領域の周囲を密閉して周囲が密閉された処理室62を形成する密閉手段60と、処理室60内に電解液を供給する電解液供給装置66と、処理室62内を減圧する減圧装置74を有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、電解液を使用して半導体ウェーハなどの基板の被処理面(表面)に電解処理を施す電解処理装置及び電解処理方法に関する。本発明の電解処理には、電解めっき処理、めっき前処理及び電解エッチング処理等が含まれる。
電子機器の小型化、高速化、及び低消費電力化の進行に伴い、半導体装置内の配線についても、パターンの微細化が進行しており、このパターンの微細化に伴って、配線に用いられる材料も従来のアルミニウム及びアルミニウム合金から銅及び銅合金へと移り変わってきている。銅の抵抗率は、1.67μΩcmとアルミニウム(2.65μΩcm)よりも約37%低い。このため、銅配線はアルミニウム配線に比べ、配線による電力の消費を抑えると同時に、同等の配線抵抗でもその分の微細化が可能であり、更に配線の低抵抗化により信号遅延も抑えることができる。
一方で、銅原子は、シリコンや絶縁膜中を容易に移動し、半導体装置の特性を狂わせてしまう。このため、銅配線の周辺をバリアメタルと呼ばれる保護層で被覆する必要がある。また配線全体をバリアメタルで被覆した構造を実現するために、配線形状のトレンチ内に配線材料(銅)を埋込むダマシン法が広く用いられている。ダマシン法では、バリアメタルとして、PVD、CVDまたはALDで成膜されたTi、TiN、TaまたはTaNが広く用いられており、銅の埋込みは、PVDやCVD等の比べて高速で成膜できる電解めっき法で行うのが一般的である。
電解めっき法で銅をトレンチ内に埋込む際には、抵抗の高いバリアメタルの表面に抵抗の低いシード層(給電層)を形成し、シード層表面から銅めっき膜を成長させることが広く行われている。シード層としては、PVD法等によって形成された銅薄膜(銅シード層)を用いるのが一般的であるが、配線の微細化に伴い、膜厚のより薄いシード層が求められている。このため、一般に50nm程度であったシード層の膜厚が、今後10〜20nm以下になることが予想される。
電解銅めっきに用いられるめっき液は、一般に硫酸銅をベースとした硫酸酸性であり、銅シード層に接触すると銅シード層表面を僅かにエッチングする性質がある。そこで、基板をめっき液に浸漬させた時に銅シード層がめっき液でエッチングされるのを避けるため、銅シード層とアノードとの間に電圧を印加しながら基板をめっき液に浸漬させる、いわゆるホットエントリーと呼ばれる方法が広く行われている。この方法は、基板表面がめっき液に接触すると同時にめっきが開始されるため、銅シード層がめっき液でエッチングされるのを防ぐことができる。しかし、基板表面全体がめっき液に接触するまでに時間がかかる場合には、基板表面がめっき液に接触する時期に対応した膜厚分布を有するめっき膜が基板表面に成膜され、同時に、配線内の埋込み性にも差が生じてしまう。これらの不均一の発生を極力抑えるためには、基板表面全体をより短時間でめっき液に接触させる必要がある。
なお、ホットエントリーを採用することなく、つまりシード層とアノードとの間に電圧を印加(通電)することなく、基板をめっき液に浸漬させる場合(コールドエントリー)には、シード層の各部位でのエッチング量がめっき液に接触してから通電を開始までの時間によって決まる。このため、この場合にも、シード層のエッチング量が不均一となることを極力抑えるためには、基板表面全体をより短時間でめっき液に接触させることが望まれる。
前述のように、電解めっきのシード層に銅を用いた場合には、ホットエントリーを採用しても、コールドエントリーを採用しても、めっきの不均一の発生を極力抑えるためには、基板表面全体をより短時間でめっき液に接触させる必要がある。
一方、シード層にRu(ルテニウム)などの白金族元素を用いた場合、Ruからなるシード層は硫酸酸性中でもエッチングされないため、コールドエントリーを採用して、基板表面全面をめっき液に接触させてから通電を開始しても、シード層が不均一にエッチングされない(エッチング自体が生じない)ので、基板表面全体を短時間でめっき液に接触させる必要がないと考えられていた。
出願人は、微細配線パターンの内部に、気泡を混入させることなく、迅速にめっき液を満たすため、基板を含む雰囲気を排気し、基板を液体中に浸漬させた後、基板を包囲する液体を加圧したもの(特許文献1参照)や、半導体ウェーハをセットした圧力容器内を真空にした後、圧力容器内にめっき液を導入して加圧するようにしたものを提案している(特許文献2参照)。更に、ルテニウム膜表面に形成された不働態層を電解処理により電気化学的に除去し、しかる後、ルテニウム膜表面に電解銅めっきによって銅を成膜するようにしたものを提案している(特許文献3参照)。
しかし、特許文献1,2に記載の発明は、基板表面全体をめっき液に接触させるのに要する時間を短縮するようにしたものではないばかりでなく、基板を密閉空間(密閉容器や圧力容器など)内に入れて該密閉空間を減圧し、大気圧(もしくは大気圧以上に加圧された圧力)と減圧された密閉空間内の圧力との差圧によりめっき液等の液体を密閉空間内に導入するようにしているため、密閉容器や圧力容器等を別途備える必要があって、減圧したい空間を形成する壁の一部を基板自体で構成するようにしたものではい。
特開平11−80990号公報 特開平11−92996号公報 特開2008−98449号公報
本発明者は、Ruなどの白金族元素をシード層に用いた基板に、コールドエントリーを採用し、基板をめっき液に接触させてから電解めっき処理を開始して基板表面に銅を成膜した場合に、基板表面全体に亘ってめっきが不均一となることを確認した。また、その原因を究明したところ、めっきの不均一の原因は、基板をめっき液に接触させてから通電を開始するまでの時間によって、配線部における銅の埋込み性能に差が生じるためであることが判った。
図1に基板をめっき液に接触させてから通電を開始するまでの時間(秒)と、配線埋込みのボトムアップ性能(ボトムアップ値)の関係を示す。ボトムアップ値は、図2に示すように、基板のフィールド部における銅めっき膜の膜厚aに対する基板の配線内における銅めっき膜の膜厚bの比(b/a)で求めており、配線めっきでは、このボトムアップ値(b/a)が高い程、ボトムアップ性能は良いと判断される。
図1から、基板をめっき液に接触させてから通電を開始するまでの時間が長ければ長い程、ボトムアップ性能(ボトムアップ値(b/a))が低下していることが判る。このため、基板表面全体をめっき液に接触させるのに時間がかかる場合、例えば基板の表面にめっき液を供給し、めっき液が基板の全表面に拡がるようにした場合、めっき液の導入口付近では、めっき液が基板に接触してから通電を開始するまでの時間が長くなるため、埋込み性が悪くなり、めっき液の出口付近では、めっき液が基板に接触してから通電を開始するまでの時間が短くなるため、埋込み性が良くなる。
このように、シード層にルテニウム等の白金族元素を用いた基板をめっき処理する場合でも、基板をめっき液に接触させるのに要する時間の違いに伴ってめっきの不均一が生じてしまい、これを回避するためには、より短時間で基板表面全体をめっき液に接触させることが出来る電解めっき装置が必要となる。
また、シード層の膜厚が薄くなると、シード層のシート抵抗が上昇し、シード層表面にめっき膜を成膜する時のターミナルエフェクトの影響が強くなって、基板面内に均一な膜厚のめっき膜を成膜することが困難になる。めっき膜厚の面内均一性を改善ため、めっき液中に遮蔽リングや多孔質体を入れ、基板表面全体の電場を揃える方法が開発されている。このうち多孔質体を用いる方法は、原理的にめっき膜の成長過程によらず、多孔質体を内部にめっき液を含浸させた高抵抗構造体として、めっき膜厚分布を一定に保つ方法である。
多孔質体を用いた電解めっき装置にあっては、めっき時に基板表面から発生する水素ガス及びアノードから発生する酸素ガスが基板表面に滞留しないようにするため、一般にフェイスアップ構造が採用される。また、多孔質体の効果を十分に発揮させるためには、多孔質体を基板に近接させた位置に配置する必要がある。このように、多孔質体を基板に近接させた位置に配置し、基板周縁部からめっき液を供給してめっき液が基板表面全体に拡がるようにすると、基板表面全体がめっき液で覆われるまで時間がかかる。このため、多孔質体の中心付近にめっき液吐出口を設けて該めっき液吐出口からめっき液を基板表面に供給する方法が考えられる。
しかし、多孔質体にめっき液吐出口を設けると、めっき液吐出口が設けられている部分だけ高抵抗構造体としての効果が弱くなる。このため、シード層が薄くなってシード層のシート抵抗が高くなると、シード層が多孔質体の部分的な抵抗分布の影響を顕著に受けるようになり、めっき膜の膜厚分布の均一性に悪影響を及ぼす。このような理由から、シード層の薄膜化に伴い、基板に対向する位置に基板表面全体を一様に覆うよう多孔質体を配置するにすることが望まれる。
一方、フェイスダウン方式を採用した電解めっき装置では、基板表面全体にめっき液を短時間で接触させることを容易に行うことができるものの、多孔質体を基板に近接させて配置し、しかもめっき時に発生する水素ガスを基板表面に滞留させないようにすることが非常に困難である。
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、多孔質体を使用することで、ターミナルエフェクトの影響を低減させ、しかもより短時間で基板表面全体をめっき液等の電解液に接触させることにより、めっき液と基板の接触時間の差によるめっき時における埋込み性能の面内ばらつき等の処理ばらつきを軽減できるようにした電解処理装置及び電解処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、次のような知見を得た。すなわち、基板の被処理面と多孔質体が壁の一部を成し、周囲を密閉した空間(処理室)を減圧しようとする時に、多孔質体の気孔率がある程度小さければ、完全に気密を保つことは出来ないにしても、多孔質体を通したガスや液体の流入が許容される程度の気密を保つことができる。また多孔質体の気孔率を更に小さくすることにより、厳密には気密を保つことは出来ないが、見かけ上は密閉容器を減圧する時と同じように減圧することができる。そして、大気圧よりも低い圧力に減圧した後、例えばめっき液を大気圧と処理室内の圧力との差圧によって処理室内に導入することにより、より短時間で基板の被処理面全体にめっき液を接触させ、接触時間の差によるめっき時の埋込み性等の面内処理ばらつきを軽減することができる。
本発明は以上のような知見に基づいてなされたもので、請求項1に記載の発明は、基板を水平に保持する基板保持部と、前記基板保持部の上方に上下動自在に配置され、電解液に浸漬させてアノードを内部に収容するとともに、下端開口部を多孔質体で閉塞したハウジングを有するアノードヘッドと、前記基板保持部で保持した基板の被処理面周縁部に接触して該周縁部をシールするシールリング及び該周縁部に接触して被処理面に通電するカソード接点を有するカソード部と、前記アノードヘッドを所定の位置まで下降させた時に、前記基板保持部で保持した基板と前記アノードヘッドの前記多孔質体で挟まれた領域の周囲を密閉して該周囲が密閉された処理室を形成する密閉手段と、前記処理室内に電解液を供給する電解液供給装置と、前記処理室内を減圧する減圧装置を有することを特徴とする電解処理装置である。
このように、高抵抗構造体としての多孔質体をアノードと基板との間に配置することによって、例えば電解めっき装置に適用した場合に、基板の高抵抗化に伴うターミナルエフェクトの影響を抑制して、基板の全表面に亘ってより均一な膜厚のめっき膜を成膜することができる。しかも、基板と多孔質体で挟まれ周囲が密閉された処理室内を減圧装置で減圧し、大気圧と処理室内の圧力との差圧により電解液供給装置から該処理室内に電解液を導入することで、より短時間で基板の被処理面全体に電解液を接触させ、これによって、基板と電解液の接触時間の差による処理の面内ばらつきを軽減することができる。ここで使用される多孔質体は、気孔率が一般に30%以下であり、このため、処理室を減圧する時間が短ければ多孔質体からそれほど電解液が滲み出てくることもなく、電解液の導入及び電解処理に影響を及ぼすことは無い。
請求項2に記載の発明は、前記多孔質体の気孔率は10%以下であることを特徴とする請求項1記載の電解処理装置である。
例えば、Ru(ルテニウム)等の白金属元素をシード層として使用すると、シード層のシート抵抗がかなり高くなるが、気孔率が10%以下の多孔質体を使用することで、内部に電解液を含有した時における多孔質体の電気抵抗をシード層のシート抵抗が無視できる程度に高めてターミナルエフェクトの影響を低減させ、しかも、処理室を減圧する時に多孔質体から電解液が滲み出すことを極力抑制することができる。多孔質体の気孔率は、6%以下であることが更に好ましい。
請求項3に記載の発明は、前記処理室と前記減圧装置とを繋ぐ電解液排出ラインにバッファ室が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電解処理装置である。
このように、処理室と減圧装置とを繋ぐ電解液排出ラインにバッファ室を設け、減圧装置による処理室内の減圧時にバッファ室内も同時に減圧し、処理室内を減圧しながら処理室内に電解液を導入することで、処理室内への電解液の導入に伴って処理室内が大気圧に近づいて行くのを防止して、処理室内が電解液で満たされるのに要する時間を短縮し、しかも、電解液の導入に伴って電解液に気泡の巻き込みが生じた場合に、電解液の供給の勢いによって、生じた気泡をバッファ室の方に押し流すことができる。更に、処理室内を溢れた電解液をバッファ室内に流入させることで、電解液が減圧装置の内部に流れ込むことを防止することができる。
請求項4に記載の発明は、前記電解液排出ラインと前記バッファ室の容積の和は、前記処理室の容積の0.5倍以上であることを特徴とする請求項3記載の電解処理装置である。
このように、電解液排出ラインとバッファ室の容積の和を処理室の容積の0.5倍以上とすることで、処理室内を電解液で完全に満たした後に余裕を持って必要な開閉バルブを閉じる操作を行うことができる。電解液排出ラインとバッファ室の容積の和を処理室の容積の3倍以上とすることが好ましく、10倍以上とすることが更に好ましい。
請求項5に記載の発明は、前記電解液供給装置には、電解液を加圧する加圧装置が備えられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解処理装置である。
電解液供給装置の電解液を加圧装置で加圧し、加圧した電解液を処理室内に導入することで、大気圧と処理室内の圧力との差圧に電解液の圧力を加えた圧力で電解液を処理室内に導入することができ、その結果、より短時間で基板の被処理面全体に電解液を接触させることができる。
請求項6に記載の発明は、前記電解液供給装置の出口と前記処理室の入口を繋ぐ電解液供給ラインの流路断面積は、一定乃至少なくとも一部で単調減少することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電解処理装置である。
電解液供給装置の出口と処理室の入口を繋ぐ電解液供給ラインの流路断面積が増加したり、不連続に変化したりすることをなくすことで、電解液が気泡を巻き込むことを防止しつつ、電解液をスムーズに処理室内に導入することができる。
請求項7に記載の発明は、前記電解液供給装置と前記処理室を繋ぐ電解液供給ラインには、入口から出口までの内部流路断面積が一定乃至少なくとも一部で単調減少する遮断装置が介装されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電解処理装置である。
電解液供給装置と処理室とを繋ぐ電解液供給ラインに、例えば開閉バルブ等の遮断装置を介装する場合、遮断装置の内部流路断面積が増加したり、不連続に変化したりすることをなくすことで、電解液が気泡を巻き込むことを防止しつつ、電解液をスムーズに遮断装置内を通過させることができる。
請求項8に記載の発明は、前記遮断装置には、前記電解液供給ラインにパージガスを導入して該電解液供給ラインをパージするパージラインが接続されていることを特徴とする請求項7記載の電解処理装置である。
これにより、電解処理終了後に電解液供給ラインを不活性ガス等のパージガスでパージすることで、電解液供給ラインに電解液が付着することを防止することができる。
請求項9に記載の発明は、電解液に浸漬させて内部にアノードを収容し、下端開口部を多孔質体で閉塞したハウジングを有するアノードヘッドを下降させて、基板と前記多孔質体で挟まれた領域の周囲を密閉した処理室を形成し、前記処理室内を減圧装置で減圧し、大気圧と前記処理室内の圧力との差圧により該処理室内に電解液を導入することを特徴とする電解処理方法である。
請求項10に記載の発明は、前記減圧装置で前記処理室内を減圧して該処理室内に電解液を導入する際に、前記処理室と前記減圧装置とを繋ぐ電解液排出ラインに設けられたバッファ室内も減圧して、前記処理室内への電解液の導入を継続することを特徴とする請求項9記載の電解処理方法である。
これにより、処理室内への電解液の導入を開始する導入初期から処理室内を電解液で完全に満たす迄における電解液の供給速度をほぼ一定にし、しかも、電解液に気泡の巻き込みが生じた場合に、電解液の供給の勢いによって、生じた気泡をバッファ室の方に押し流すことができる。
請求項11に記載の発明は、前記処理室を前記減圧装置により減圧する前に、前記多孔質体に電解液を含浸させておくことを特徴とする請求項9または10記載の電解処理方法である。
多孔質体内部を物質が通過する場合、気体よりも液体の方が通過しにくい。このため、多孔質体内に電解液を予め含浸させておくことにより、処理室内をより低い圧力に減圧することができる。
請求項12に記載の発明は、大気圧と前記処理室内の圧力との差圧が30kPa以上であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の電解処理方法である。
大気圧と処理室内の圧力との差圧が大きければ大きい程、電解液を処理室内に導入するのに要する時間を短縮することができるが、この差圧を30kPa以上とすることが特に効果が大きいことが確かめられている。
請求項13に記載の発明は、電解液を加圧して前記処理室内に導入することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の電解処理方法である。
これにより、電解液をより高速で短時間に処理室内に導入することができる。即ち、大気圧と処理室内の圧力との差圧を利用する場合、その差圧は一般に最大でも100kPa程度であるが、電解液を加圧する場合には、その加圧分だけより大きな差圧で電解液を処理室内に導入することができる。
本発明によれば、高抵抗構造体としての多孔質体をアノードと基板との間に配置することによって、例えば電解めっきに適用した場合に、基板の高抵抗化に伴うターミナルエフェクトの影響を抑制して、基板の全面に亘って均一な膜厚のめっき膜を成膜することができる。しかも、基板と多孔質体で挟まれ周囲が密閉された処理室内を減圧装置で減圧し、大気圧と処理室内の圧力との差圧により電解液供給装置から該処理室内に電解液を導入することで、より短時間で基板の被処理面全体に電解液を接触させ、これによって、基板と電解液の接触時間の差による処理の面内ばらつきを軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図3は、本発明の電解処理装置における処理室、密閉手段、電解液供給装置及び減圧装置の関係を示す概要図である。図3に示すように、表面(被処理面)を上向きにして基板保持部110の上面に水平に保持された基板Wと、この基板Wの上方に所定間隔離間させて水平に配置された多孔質体112とで挟まれた領域の周囲を、例えばOリングからなる密閉手段としてのリング状のシール部材114で密閉(シール)することで、基板Wの表面と多孔質体112で上下に挟まれて周囲がシール部材114で密閉された処理室116が形成される。つまり、基板Wの表面(被処理面)及び多孔質体112が処理室116の壁面の一部を構成している。基板Wと多孔質体112との間隔は、一般に5mm以下、好ましくは1mm以下、更に好ましくは0.5mm以下である。
処理室116の一端側は、内部に遮断装置としての開閉バルブVを設置した電解液供給ライン118を介して、電解液供給装置120に接続され、処理室116の他端側は、内部に開閉バルブVを設置した電解液排出ライン122を介して、減圧装置124に接続されている。電解液排出ライン122には、処理室116と開閉バルブVの間に位置して、処理室116の内部圧力を検出する圧力計126が接続されている。
この例にあっては、電解液供給ライン118の開閉バルブVを閉じ、電解液排出ライン122の開閉バルブVを開いた状態で、減圧装置124を駆動させて、処理室116の内部を大気圧以下に減圧する。この時、処理室116の内部圧力を圧力計126でモニタし、その情報を基に、減圧装置124により処理室116の内部圧力をコントロールする。そして、処理室116の内部圧力が所定の圧力に達した時、電解液供給ライン118の開閉バルブVを開き、大気圧と処理室116の内部圧力との差圧によって、電解液供給装置120から、電解液供給ライン118を通して、電解液を処理室116内に導入する。そして、処理室116内が電解液で満たされた時に、減圧装置124の駆動を停止し、開閉バルブV,Vを閉じる。
このように、大気圧と処理室116の内部圧力との差圧により、電解液を処理室116内に導入することで、処理室116内に電解液が瞬間的に、例えば2〜10秒で供給され、これによって、処理室116の一部を構成する基板Wの表面(被処理面)全体をより短時間で電解液に接触させることができる。
この例では、基板Wの表面(被処理面)に多孔質体112を対向するように配置して処理室116を形成している。一般的常識の範囲では、減圧しその圧力を保持する処理室には気密性が必要であるため、その構成には多孔質体は用いられない。しかし、気孔率が30%以下であるような多孔質体112を使用した場合、処理室116内の減圧時間が短ければ多孔質体112からそれほど電解液が滲み出てくることも無く、電解液の導入及び電解処理に影響を及ぼすことは無い。処理室116内の減圧時に、多孔質体112からの電解液の滲み出しを極力抑えるためには、多孔質体112の気孔率が10%以下であることが好ましく、気孔率が6%以下であることが更に好ましい。
図4は、図3に示す電解処理装置にバッファ室と加圧装置を更に追加したものである。つまり、電解液供給装置120には電解液を大気圧以上に加圧する加圧装置128が備えられている。そして、処理室116から延び、内部に開閉バルブVを設置した電解液排出ライン122はバッファ室130に接続され、バッファ室130と減圧装置124は、内部に開閉バルブVを設置した真空ライン132で接続されている。
この例にあっては、電解液供給ライン118の開閉バルブVを閉じ、電解液排出ライン122の開閉バルブV及び真空ライン132の開閉バルブVを開いた状態で、減圧装置124を駆動させ、これによって、処理室116とバッファ室130とを同時に大気圧以下に減圧する。そして、処理室116(及びバッファ室130)の内部圧力が所定の圧力に達した後、電解液供給ライン118の開閉バルブVを開き、大気圧と処理室116(及びバッファ室130)の内部圧力との差圧によって、電解液供給ライン118を通して、電解液供給装置120から電解液を処理室116内に導入する。
ここで、処理室116の内部圧力を所定の圧力に減圧した後、電解液排出ライン122の開閉バルブVを閉じ、大気圧と処理室116の内部圧力との差圧だけで電解液を処理室116内に供給しようとすると、処理室116内への電解液の導入とともに処理室116の内部圧力が高くなる(大気圧に近づいていく)。このため、電解液の処理室116内への供給速度が徐々に遅くなってしまう。また、この場合、減圧された処理室116内に残っていた空気が大気圧にまで圧縮され状態の体積で処理室116の中に残ってしまい、場合によっては、基板の被処理面に空気が残る可能性も出てくる。
そこで、この例では、開閉バルブVを閉じることなく、減圧装置124で処理室116(及びバッファ室130)内を減圧しながら電解液を処理室116内に供給する。従って、処理室116内への電解液の導入により、処理室116内に残っていた空気は、圧縮される方向に押されるが、それ以上に減圧装置124で減圧を続けているため、処理室116の内部圧力は殆ど変わらず、電解液を処理室116内に導入する導入初期から処理室116を電解液で満たすまで速い供給速度を維持することができる。
また、減圧装置124で処理室116(及びバッファ室130)内を減圧し続けたまま、処理室116内を電解液で満たすと、処理室116を電解液で満たした直後に処理室116からバッファ室130に向かって電解液が流れて、バッファ室130内に電解液が溜まり、これによって、電解液が減圧装置124内に流入することが防止される。減圧装置124としては、一般に真空ポンプが使用され、内部に電解液が流れ込むこと自体が真空ポンプにとってあまり好ましくないばかりでなく、基板を処理するための電解液が真空ポンプの内部に流れ込むと、電解液の種類によっては、真空ポンプの腐蝕や破壊に繋がってしまう。
この例では、処理室116と減圧装置124との間にバッファ室130を設けることで、減圧装置124の駆動に伴って、処理室116内が電解液で満たされた後に、電解液が減圧装置124の内部に直接流れ込むことが防止される。また、気泡を巻き込んだ電解液が処理室116内に流入したような場合にも、バッファ室130があることによって、処理室116内を電解液で満たした後も、暫くの間、電解液を流し続けることができるため、その間に電解液の流れの勢いで気泡を処理室116から押し流すことができる。なお、図4には記載していないが、バッファ室130には、この内部に溜まった電解液を除去するための配管が接続されている。
バッファ室130と電解液供給ライン122の容積の和は、処理室116の容積の0.5倍以上であることが好ましく、これによって、処理室116内を電解液で完全に満たした後に、余裕を持って開閉バルブV,Vを閉じる操作を行うことができる。バッファ室130と電解液供給ライン122の容積の和を処理室116の容積の3倍以上とすることが更に好ましく、これによって、処理室116内へ電解液を導入する際に巻き込んだ気泡を、電解液の流れで、余裕を持ってバッファ室130内に押し流すことができる。バッファ室130と電解液供給ライン122の容積の和を処理室116の容積の10倍以上としてもよく、これによって、電解液を処理室116内に導入した後、電解液を流したまま、例えば2分程度の基板表面(被処理面)の処理を行うことができる。このように、電解液を流しながら基板表面の処理を行うことにより、別系統の配管によって液供給及び排液を行う必要を無くして、装置の構成をシンプルにすることができる。
処理室116の内部に電解液を導入するに際し、大気圧との差圧が30kPa以上となるように、処理室116(及びバッファ室130)の内部圧力を減圧することが好ましい。大気圧と処理室の内部圧力との差圧と、処理室内への電解液導入時間との関係を図5に示す。この図5から、大気圧と処理室の内部圧力との差圧が大きければ大きい程、処理室内への電解液導入時間を短縮できる効果があるが、大気圧と処理室の内部圧力との差圧が30kPa以上でこの効果が特に大きいことが判る。
更に、図4に示す例のように、電解液供給装置120の電解液を、例えばNガスのような不活性ガスや溶解度の低いガスで加圧する加圧装置128を備え、この加圧装置128で加圧した電解液を処理室116内に導入することで、大気圧と処理室116内の圧力との差圧に電解液の圧力を加えた圧力で電解液を処理室116内に導入することができ、その結果、より短時間で基板の被処理面全体に電解液を接触させることができる。即ち、大気圧と処理室116内の圧力との差圧を利用する場合、その差圧は一般に最大でも100kPa程度であるが、電解液を加圧する場合には、その加圧分だけより大きな差圧で電解液を処理室116内に導入することができる。
電解液供給ライン118として、例えば図6(a)に示すように、電解液Eの流れ方向に沿って、大径管118aと小径管118bとを互いに連結したり、図6(b)に示すように、電解液Eの流れ方向に沿って、小径管118bと大径管118aとを互いに連結したりしたものを使用することで、電解液供給ライン118内に流路断面積が不連続的に変化している部分があると、その部分が電解液Eが気泡Bを巻き込む発生源となるばかりでなく、電解液供給ライン118の内部に電解液Eで満たされない空間Sが取り残されてしまう。このように電解液Eが気泡Bを巻き込んでしまうと、気泡Bが基板の被処理面に触れたり、基板の被処理面に吸着されたりして、めっき不良の原因となる。
また、図7に示すように、基部電解液供給ライン118の小径部118aの出口(大径部118bの入口)に電解液Eで満たされずに取り残された空間Sが発生すると、電解液Eの流れがある程度進んだ後に、電解液Eの逆流により空間Sが電解液Eで満たされる。この時、電解液Eの逆流が起こるために、基板の被処理面上に効率的に電解液を供給することができず、その結果、電解液が基板の被処理面全体を覆うのに要する時間が長くなってしまう。
更に、図8に示すように、電解液供給ライン118として、少なくともその一部に、断面積が徐々に増加する拡径管部118cを有するものを使用すると、この拡径管部118cに沿って電解液Eが流れる際に、断面積の増加に対して電解液Eの供給が追いつかずに電解液の流れが拡径管部118cの内周面から剥離してしまい、その結果、拡径管118cの内部に電解液Eで満たされずに取り残されてしまう空間Sが発生し、この空間Sが気泡の巻き込みの発生源となるだけでなく、逆流の発生要因となる。
この例では、電解液供給装置120の出口と処理室116の入口を繋ぐ電解液供給ライン118の流路断面積は、一定乃至少なくとも一部で単調減少するように構成されている。このように、電解液供給ライン118の流路断面積が増加したり、不連続に変化したりすることをなくすことで、電解液が気泡を巻き込むことを防止しつつ、電解液供給ライン118を通して、電解液をスムーズに処理室116内に導入することができる。このことは、電解液供給ライン118内に設置され、電解液の電解液供給装置120から処理室116内への導入を遮断する遮断装置としての開閉バルブVの内部流路断面積にあっても同様である。
次に、電解液としてめっき液を使用した電解めっき装置に適用した本発明の実施の形態の電解処理装置について説明する。この電解めっき装置(電解処理装置)は、例えばRu(ルテニウム)からなるシード層の表面に銅めっきを施して、銅からなる配線を形成するのに使用される。なお、本発明の電解処理装置は、使用する電解液に任意に選択することで、めっき前処理を行うめっき前処理装置や電解エッチングを行う電解エッチング装置等に適用することもできる。
図9を参照して、Ruをシード層として、銅配線を形成するようにした例を説明する。先ず、図9(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiOやLow−K材からなる絶縁膜(層間絶縁膜)2を堆積し、絶縁膜2の内部に、リソグラフィ・エッチング技術により、配線用凹部としてのビアホール3とトレンチ4を形成し、その上にRuからなるシード層5を形成した基板Wを用意する。
そして、図9(b)に示すように、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、ビアホール3及びトレンチ4内に銅を充填するとともに、絶縁膜2上に銅めっき膜6を堆積する。その後、化学的機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅めっき膜6及びシード層5を除去して、ビアホール3及びトレンチ4内に充填させた銅めっき膜6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図9(c)に示すように、絶縁膜2の内部に銅めっき膜6からなる配線を形成する。
図10は、本発明の実施の形態の電解めっき装置(電解処理装置)を備えた基板処理装置の平面配置図を示す。図10に示すように、この基板処理装置には、コントロールパネル10を有する矩形状の装置フレーム12が備えられている。装置フレーム12の内部には、複数の基板を内部に収納した基板カセットを搬入する2つのロード・アンロード部14、2つのベベルエッチング・裏面洗浄装置16、基板ステーション18、リンス・乾燥装置20、1基のめっき前処理装置22及び4基の電解めっき装置24が配置されている。更に、ロード・アンロード部14、ベベルエッチング・裏面洗浄装置16、基板ステーション18及びリンス・乾燥装置20に挟まれた位置に第1搬送ロボット26が、基板ステーション18、リンス・乾燥装置20、めっき前処理装置22及び電解めっき装置24に挟まれた位置に第2搬送ロボット28がそれぞれ走行自在に配置されている。
めっき前処理装置22は、電解めっき装置24による電解銅めっきに先立って、電解銅めっき時にシード層となるルテニウム膜表面の不動態膜(酸化ルテニウム)を電解処理により電気化学的に除去するためのものである。
図11及び図12は、電解めっき装置24の概要を示す。図11及び図12に示すように、電解めっき装置24は、表面(被処理面)を上向きにして基板Wを着脱自在に水平に保持する、上下動及び回転自在な基板保持部30と、この基板保持部30の上方に配置されたカソード部32とを有している。カソード部32は、基板保持部30で保持した基板Wを上昇させた時に、基板Wの周縁部上面に圧接して、ここをシールするリング状のシールリング34と、シールリング34の外方で基板Wの周縁部上面のシード層5(図9参照)と接触して該シード層5に通電するカソード接点36とを有している。これにより、基板Wを保持した基板保持部30を上昇させて基板Wの周縁部上面をシールリング34でシールした時に、カソード接点36がシールリング34の外方に位置することで、カソード接点36がめっき液に接触しないようになっている。このカソード接点36は、めっき電源の陰極から延びる導線38aに接続される。
この例では、シールリング34及びカソード接点36は、基板保持部30で保持した基板Wの周縁部上面に接触した状態で、基板保持部30と一体に回転するように構成されている。
カソード部32の上方に位置して、アノードヘッド40が基板保持部30の直上方のめっき位置と側方の待避位置との間を移動自在でかつ上下動自在に配置されている。アノードヘッド40は、下方に開口した有底円筒状のハウジング42と、このハウジング42の下端開口部内に嵌入させて該開口部を塞ぐように配置固定された多孔質体44を有しており、ハウジング42と多孔質体44との間には、めっき液の漏れを防止する、例えばOリングからなるシール部材46が介装されている。このように、ハウジング42の下端開口部を多孔質体44で塞ぐことで、ハウジング42の内部にアノード室48が区画形成されている。
アノードヘッド40のアノード室48の内部には、例えばチタン上に酸化イリジウムをコーティングした不溶解アノードからなるアノード50が設置されている。アノード50の一部は、ハウジング42の上面より該ハウジング42の外部へ突出しており、この突出部にめっき電源の陽極から延びる導線38bに接続される。このように、アノード50として不溶解アノードを使用することで、ブラックフィルムの影響を排除し、しかも長期使用によるコストダウンを図ることができる。
多孔質体44は、例えばアルミナ、SiC、ムライト、ジルコニア、チタニア、コージライト等の多孔質セラミックスまたはポリプロピレンやポリエチレンの焼結体等の硬質多孔質体、あるいはこれらの複合体で構成され、気孔率は、一般的には30%以下、好ましくは10%以下、更に好ましくは6%以下である。そして、多孔質体44の内部にめっき液を含有させることで、つまり多孔質体44自体は絶縁体であるが、この内部にめっき液を複雑に入り込ませ、厚さ方向にかなり長い経路を辿らせることで、めっき液の電気伝導率より小さい電気伝導率を有するように構成されている。
このように多孔質体44をハウジング42の開口部に配置し、この多孔質体44によって大きな抵抗を発生させることで、シード層の表面に銅めっき膜を成膜する時、シード層のシート抵抗の影響を低減させ、シード層の表面の電気抵抗による電流密度の面内差を小さくして、面内均一性を向上させためっき膜を成膜することができる。
このような内部にめっき液を含有させることで電気抵抗を高める目的に用いられる多孔質体44の気孔率は、一般に30%以下である。このため、下記のように、この多孔質体44で処理室62の一部を構成し、処理室62内を減圧したとしても、減圧する時間が短ければ多孔質体44からそれほどめっき液が滲み出てくることもなく、めっき液の導入及びめっき処理に影響を及ぼすことは無い。
ここで、図9に示すように、Ru(ルテニウム)からなるシード層5の表面に銅めっき膜を成膜しようとすると、シード層5のシート抵抗がかなり高くなるが、多孔質体44として、気孔率が10%以下のものを使用することで、内部にめっき液を含有した時における多孔質体44の電気抵抗をシード層5のシート抵抗が無視できる程度に高めてターミナルエフェクトの影響を低減させ、しかも、下記のように、処理室62を減圧する時に多孔質体44からめっき液が滲み出すことを極力抑制することができる。多孔質体44の気孔率は、ターミナルエフェクトの影響を更に低減させため、6%以下であることが更に好ましい。厚さが10〜20mm程度で、気孔率が10%以下の多孔質体の場合、単位面積(cm)当りの液の通過量は0.7μL/min以下となり、数秒〜数分の間の減圧では液滴となるような量の液が多孔質体から出てくることはない。
アノードヘッド40のアノード室48とめっき液タンク52との間は、内部に送液ポンプ54を設置したアノード側めっき液供給ライン56とアノード側めっき液排出ライン58で結ばれている。これによって、送液ポンプ54を駆動することで、めっき液タンク52内のめっき液は、アノード側めっき液供給ライン56を通して、アノード室48内に供給され、アノード室48内のめっき液は、アノード側めっき液排出ライン58を通して、めっき液タンク52に戻される。めっき処理中にあっては、めっき液タンク52とアノード室48の間にめっき液を常時循環させておく。アノード室48内の圧力は、大気圧または送液ポンプ54の吐出圧のため大気圧よりも加圧された圧力である。
アノードヘッド40のハウジング42の下面には、多孔質体44の外方に位置して、アノードヘッド40を所定の位置まで下降させた時に、シールリング34の上面に圧接して、ハウジング42とシールリング34との間を密閉(シール)する密閉手段としてシール部材60が取付けられている。このシール部材(密閉手段)60は、例えばOリングからなる。
これによって、図12に示すように、基板保持部30を上昇させて該基板保持部30で保持した基板Wの上面外周縁をシールリング34に圧接させ、更に、アノードヘッド40を下降させ、ハウジング42の下面に取付けたシール部材60をシールリング34の上面に圧接させることで、基板保持部30で保持した基板Wの上面(被処理面)と多孔質体44で上下に挟まれた領域の周囲をシール部材60で密閉(シール)した処理室62が区画形成されるようになっている。
アノードヘッド40のハウジング42の一端側は、内部に遮断装置としての開閉バルブVを設置した処理室側めっき液供給ライン64を介して、めっき液供給装置66に接続されており、処理室側めっき液供給ライン64は、ハウジング42の周壁を上下に貫通して処理室62に連通するようになっている。アノードヘッド40のハウジング42の他端側は、内部に開閉バルブVを設置した処理室側めっき液排出ライン68を介して、バッファ室70に接続されており、処理室側めっき液排出ライン68は、ハウジング42の周壁を上下に貫通して処理室62に連通するようになっている。
バッファ室70は、内部に開閉バルブVを設置した真空ライン72を介して、減圧装置としての真空ポンプ74の真空レギュレータ76に接続され、真空ポンプ74には排気ライン78が接続されている。バッファ室70の上部には、内部に開閉バルブVを設置した大気開放ライン80と、内部に開閉バルブVを設置した圧力計ライン82がそれぞれ接続され、圧力計ライン82には圧力計84が設けられている。バッファ室70の底部には、内部に開閉バルブVを設置した排液ライン86が接続されている。
更に、処理室側めっき液供給ライン64に設置した開閉バルブVの下流側には、該開閉バルブVの下流側に位置する処理室側めっき液供給ライン64に、例えばNガス等の不活性ガスからなるパージガスを導入して該めっき液供給ライン64をパージするパージライン88が接続されており、このパージライン88には、開閉バルブV10が設置されている。
これにより、めっき終了後、開閉バルブV10を開き、該開閉バルブVの下流側の処理室側めっき液供給ライン64に不活性ガス等のパージガスを導入して該処理室側めっき液供給ライン64をパージすることで、処理室側めっき液供給ライン64にめっき液が付着することを防止することができる。
この例では、基板保持部30を上昇させて該基板保持部30で保持した基板Wの外周縁上面をシールリング34に圧接させた後、アノードヘッド40を下降させて、ハウジング42の下面に取付けたシール部材60をシールリング34の上面に圧接させ、更に処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブV及び処理室側めっき液排出ライン68の開閉バルブVを閉じることで、図13に示すように、基板Wの表面(被処理面)と多孔質体44で上下に挟まれた処理室62を区画する領域(領域A)、処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVから処理室62に達する領域(領域B)、及び処理室62から処理室側めっき液排出ライン68の開閉バルブVに達する領域(領域C)が減圧領域となる。この領域Bの処理室62側の一部には、シールリング34とアノードヘッド40のハウジング42により流路が構成される。領域Cの処理室62側の一部にも、シールリング34とアノードヘッド40のハウジング42により流路が構成される。これらの領域A,B及びCは、めっき液の付着がないようにドライな状態に維持される。
ここで、基板Wとしてφ300mmウェーハを使用すると、めっき液と接する基板Wの被処理面が一部を構成する処理室62の直径は、295〜298mm程度の大きさとなるが、ここでは、処理室62の直径を296mmとする。また処理室62の高さ、つまり基板Wの被処理面と多孔質体44との間隔を0.5mmとし、この処理室62にめっき液を供給する入口を外周60°の範囲とすると、入口断面は円弧状になって、その面積は約78mmとなる。
そして、処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブ(遮断装置)Vとして、出口径がφ16mmのエアオペレート開閉バルブを使用すると、開閉バルブVの出口断面積は約201mmとなる。このため、図14に示すように、処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVの出口と処理室62の入口を繋ぐ導入配管64aは、入口断面積が201mmの円、出口断面積が78mmのスリット形状としている。この導入配管64aは、平面図で見た時の広がり角度が15°となっており、導入配管64aの広がり部分の長さは約246mmである。導入配管64aの入口から出口にかけての断面積変化が単調増加部を含まないようにするため、この例では、断面積変化が直線状に単調減少していくように配管形状にしている。そのため、平面図で見ると、導入配管64aは直線形状に広がっていくが、側面図で見ると、双曲線状に狭まっていく。導入配管64aの流路断面形状は入口部では円であるが、出口へ向かうに従って、徐々にスリット状になり、スリット長さが長く、スリット幅が狭くなっていくような形状をしている。
上記の例では、処理室62の入口部を外周60°の範囲としたが、この角度をより狭くすることにより、導入配管64aの長さを短くし、その分、配管抵抗を小さくして、めっき液を処理室62内に短時間で導入できるようにすることができる。また、逆に、処理室62の入口範囲をより大きくして、入口から処理室62内に入っためっき液が基板の被処理面上にスムーズに拡がっていくようにすることで、入口部分でのめっき液の気泡の巻き込みや、めっき液の逆流を抑えることができる。
また、導入配管64aの広がり角度を15°としているが、導入配管64aの広がり角度をより大きくすることにより、導入配管64aの長さを短くすることができ、逆に、導入配管64aの広がり角度を小さくすることで、導入配管64aの広がり部でのめっき液の流れの剥離、めっき液の逆流の発生、めっき液の気泡の巻き込み等を抑えることができる。このめっき液の流れの剥離、めっき液の逆流の発生、めっき液の気泡の巻き込みを抑えるためには、導入配管64aの広がり角度は30°以下であることが望ましく、15°以下であることが更に望ましい。
なお、図14に示す例において、導入配管64aと処理室62の接合部は、処理室62の円弧上の接線方向に対して導入配管64aの接合方向が45°基板の中心側に寄っている。このため、処理室62との接合部以降において、めっき液の流れが基板の被処理面から剥離することが考えられる。これを回避するためには、図15のように、導入配管64aの広がり角度を、接合方向と円弧上の接線方向が一致するようにしてもよく、また、図16に示すように、導入配管64aの処理室62との接合部近辺を円弧形状として、処理室62に対して接線方向で接合するようにしても良い。
次に、電解めっき装置24の操作について説明する。
先ず、基板保持部30が下降した位置にある時に、表面(被処理面)を上向きとして、基板保持部30の上面に基板Wを水平に保持する。そして、基板保持部30を上昇させ、基板Wの周縁部上面をシールリング34に圧接させ、同時にカソード接点36を基板Wの周縁部上面において、シード層5(図9参照)に接触させる。
一方、カソードヘッド40側にあっては、めっき液供給装置66にめっき液を入れておき、処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVを閉じることで、開閉バルブVの上流側をめっき液で満たしておく。そして、開閉バルブV,V及びVを閉じ、開閉バルブV及びVを開いた状態で、真空ポンプ74を駆動して、バッファ室70の内部を大気圧以下の所定の圧力に減圧する。この時、圧力計84を見ながら、真空レギュレータ76により、バッファ室70の内部圧力をコントロールする。そして、待避位置にあったアノードヘッド40を基板保持部30の直上方のめっき位置に移動させる。図11は、この時の状態を示している。
この状態で、アノードヘッド40を下降させ、ハウジング42の下面に取付けたシール部材60をシールリング34の上面に圧接させて、基板保持部30で保持した基板Wの上面(被処理面)と多孔質体44で上下に挟まれた領域の周囲をシール部材60で密閉(シール)した処理室62を区画形成する。図12は、この時の状態を示している。
そして、基板のめっき処理を開始するには、処理室側めっき液排出ライン68の開閉バルブVを開き、これによって、基板Wの被処理面と多孔質体44で挟まれた領域の処理室62を含む図13に示す領域A〜Cをバッファ室70と同じ圧力にする。次に、処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVを開き、大気圧と処理室62(及びバッファ室70)の内部圧力との差圧により、処理室側めっき液供給ライン64を通して、めっき液供給装置66のめっき液を処理室62内に導入する。基板Wの被処理面と多孔質体44との間隔は、一般的には5mm以下であるが、めっき液を極力速く処理室62内に導入するためには、基板Wの被処理面と多孔質体44との間隔は、1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることが更に好ましい。
この時、開閉バルブVを開く前に、基板Wのシード層5とアノード50との間にめっき電圧を印加しておくことにより、めっき液を処理室62内に導入する同時にシード層5の表面に銅めっき膜を成膜することができる(ホットエントリー)。処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVを開いて処理室62内がめっき液で満たされた後に、基板Wのシード層5とアノード50との間にめっき電圧を印加することで、シード層5の表面に銅めっき膜を成膜するようにしてもよい(コールドエントリー)。処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVを開いて、処理室62内にめっき液を導入した後も、真空ポンプ74を駆動して、めっき液を処理室62内に導入し続ける。この時、めっき液を処理室62内に導入し続けたままめっき処理を継続しても、所定時間経過後、処理室側めっき液排出ライン68の開閉バルブVを閉じめっき液の流れを止めてめっき処理を継続しても良い。
これによって、図9(b)に示すように、シード層5の表面に銅めっき膜6を成膜し、銅めっき膜6の膜厚が所定の膜厚に達した時に、基板のシード層5とアノード50との間のめっき電圧の印加を解いて、めっき処理を終了する。そして、アノードヘッド40を上昇させ、基板Wの表面に残っためっき液を吸引等で除去した後、基板保持部30を下降させ、めっき処理後の基板を次工程に搬送する。
そして、パージライン88の開閉バルブV10を開き、処理室側めっき液供給ライン64の開閉バルブVの下流側を不活性ガス等のパージガスでパージして、該処理室側めっき液供給ライン64に付着しためっき液を除去し、しかる後、パージライン88の開閉バルブV10を閉じる。
この一連のめっき処理の際にあっては、めっき液を流し過ぎて、めっき液供給装置66が空になったり、処理室62に空気が流入してしまわないように注意し、また、バッファ室70が完全にめっき液で満たされたり、真空ライン72にめっき液が流入したりしてしまわないようにも配慮する必要がある。
次に、図10に示す基板処理装置の一連の処理について説明する。先ず、複数の基板を収納した基板カセットを装置フレーム12内のロード・アンロード部14に搬入する。第1搬送ロボット26は、ロード・アンロード部14内に搬入した基板カセットから、1枚の基板を取出し、基板ステーション18に搬送する。第2搬送ロボット28は、基板ステーション18から基板を受取り、めっき前処理装置22に基板を受渡す。
基板を受取っためっき前処理装置22は、基板に対する電解処理を行って、Ruからなるシード層の表面の不動態膜(酸化ルテニウム)を電解処理により電気化学的に除去する。そして、このめっき前処理装置22にめっき前処理後の基板の表面に純水を供給して基板をリンスし、高速回転させて乾燥させる機能を有する場合には、めっき前処理装置22で基板に対するリンス及び乾燥処理を施し、その他の場合には、めっき前処理後の基板を第2搬送ロボット28でリンス・乾燥装置20に搬送し、ここで、基板に対するリンス及び乾燥処理を施す。なお、場合によっては、乾燥処理を省略したり、リンス及び乾燥処理の双方を省略したりしても良い。
第2搬送ロボット28は、めっき前処理装置22またはリンス・乾燥装置20から基板を受取り、電解めっき装置24の基板保持部30に搬送する。基板保持部30で基板を受取った電解めっき銅装置24は、Ruからなるシード層表面に電解銅めっきを行って、シード層表面に銅めっき膜を成膜する。そして、めっき後の基板を第2搬送ロボット28でリンス・乾燥装置20に搬送し、ここで、基板に対するリンス及び乾燥処理を施す。なお、電解めっき装置24にめっき後の基板の表面に純水を供給して基板をリンスし、高速回転させて乾燥させる機能を有する場合には、電解めっき装置24で基板に対するリンス及び乾燥処理を施してもよい。
第1搬送ロボット26は、リンス・乾燥装置20から乾燥後の基板を受取り、ベベルエッチング・裏面洗浄装置16に受渡す。ベベルエッチング・裏面洗浄装置16は、基板のベベル部に付着した銅めっき膜等をエッチング除去するベベルエッチング及び基板の裏面を洗浄する裏面洗浄を行う。第1搬送ロボット26は、ベベルエッチング・裏面洗浄装置16から基板を受取り、ロード・アンロード部14の基板カセットに戻す。
これにより、一連のめっき処理を終了する。
図17は、処理室側めっき液供給ライン64に設置される開閉バルブ(遮断装置)Vとして、出口断面形状がスリット状のエアオペレート開閉バルブ90を使用した時の該開閉バルブ90と処理室62とを繋ぐ導入配管64bの他の例を示す。ここで、基板Wとして、φ300mm基板を使用し、基板の被処理面が接する処理室62の形状は前述と例と同じとする。導入配管64bの広がり角度を15°とし、導入配管64bの入口形状は、図14に示す導入配管64aを途中で切ったスリット状の断面形状としている。開閉バルブ90の出口断面形状は、導入配管64bのスリット状の入口形状と同形状としている。
このスリット状の出口形状を持った開閉バルブ90について、図18乃至図21を参照して説明する。開閉バルブ90は、スリット状の開口部(出口)92aを有するケーシング92と、アクチュエータを介して上下動して、開口部92aを開閉(遮断)する弁体94とを有している。弁体94は、ゴムなどの弾性体で形成されて、弁体94自体が遮断部のシールも兼ねるようになっている。なお、弁体94の強度が不足する場合には、弁体94をステンレスなどの金属で形成し、表面をゴムなどの弾性体で被覆するようにしても良い。また弁体94及びケーシング92を塩化ビニルなどのめっき液等の電解液成分に耐性のある材質で成形して、遮断部にはOリングを用いてシールするようにしても良い。
開口部92aの上面隅部には、開口部92aの全周に亘って円弧状の面取りが施されており、弁体94の下面の開口部92aと対応する位置には、この面取り形状に相似する形状の突起部96が設けられている。これによって、図19に示す、弁体94の下面がケーシング92に当接して開口部92aを弁体94で遮断する閉位置に位置する状態から、図20に示す、弁体94が開口部92aの幅Wの1/2(W/2)だけ上昇した開位置に位置したとき、図21に示すように、弁体94乃至突起部96の底面とケーシング92との間に形成される流路Fの断面積と、開口部92a内に形成される流路Fの断面積の変化が連続で且つ単調増加部を含まないようになっている。このような開閉バルブ(遮断装置)90を用いることにより、開閉バルブ(遮断装置)90内でめっき液が気泡を巻き込んだり、めっき液が逆流したりすることを防止することができる。
この例では、スリット状の出口形状(開口部92a)を持った開閉バルブ90を用いることにより、導入配管64bの長さを短くしながら、導入配管64bの広がり角度を15°に抑えることができる。これによって、めっき液の流れの剥離、めっき液の気泡の巻き込み、及びめっき液の逆流の発生を抑えつつ、流路が短くなったことにより、配管抵抗を減少させて、めっき液を処理室62内により短時間で導入することができる。
すなわち、この例では、開閉バルブ90の出口スリット長さ(開口部92aの長さ)を約90mmとすることにより、導入配管64bの長さは約106mmとなり、図14に示す導入配管64aに比べて、約半分以下の長さになっている。この例の場合、φ300mm基板の被処理面上への液張りに要する時間は、図14に示す例と比較して、約75%に短縮される。
これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。例えば、配線材料として銅を使用しているが、銅の代わりに銅合金を使用してもよい。
基板をめっき液に接触させてから通電を開始するまでの時間と配線埋込みのボトムアップ性能(ボトムアップ値)の関係を示すグラフである。 ボトムアップ値の求め方を示す図である。 本発明の電解処理装置における処理室、密閉手段、電解液供給装置及び減圧装置の関係を示す概要図である。 図3に示す電解処理装置にバッファ室と加圧装置を更に追加した状態を示す概要図である。 大気圧と処理室の内部圧力との差圧と処理室内への電解液導入時間との関係を示すグラフである。 (a)は、電解液の流れ方向に沿って大径管と小径管とを互いに連結した電解液供給ラインを使用した時における電解液の流れの説明に付する図で、(b)は、電解液の流れ方向に沿って小径部と大径管とを互いに連結した電解液供給ラインを使用した時における電解液の流れの説明に付する図である。 電解液の流れ方向に沿って小径部と大径管とを互いに連結した電解液供給ラインを使用した時における逆流の発生の説明に付する図である。 少なくともその一部に断面積が徐々に増加する拡径管部を有する電解液ラインを使用した場合における電解液の流れの説明に付する図である。 Ruをシード層として銅配線を形成するようにした銅配線形成例を工程順に示す図である。 本発明の実施の形態の電解めっき装置に適用した電解処理装置を備えた基板処理装置の平面配置図である。 本発明の実施の形態の電解めっき装置(基板処理装置)のアノードヘッドを基板保持部の直上方のめっき位置に移動させた状態を示す概要図である。 本発明の実施の形態の電解めっき装置(基板処理装置)の基板の被処理面と多孔質体で上下に挟まれた領域の周囲をシール部材で密閉(シール)した処理室を区画形した状態を示す概要図である。 本発明の実施の形態の電解めっき装置(基板処理装置)の減圧領域を示す概要図である。 処理室側めっき液供給ラインの開閉バルブの出口と処理室の入口を繋ぐ導入配管を示す概要図である。 処理室側めっき液供給ラインの開閉バルブの出口と処理室の入口を繋ぐ導入配管の他の例を示す概要図である。 処理室側めっき液供給ラインの開閉バルブの出口と処理室の入口を繋ぐ導入配管の更に他の例を示す概要図である。 処理室側めっき液供給ラインの開閉バルブ(遮断装置)として出口断面形状がスリット状のエアオペレート開閉バルブを使用した時の該開閉バルブと処理室とを繋ぐ導入配管を示す概要図である。 図17に示すエアオペレート開閉バルブのケーシングの底面図である。 (a)は、図17に示すエアオペレート開閉バルブの閉状態の縦断正面図で、(b)は、同じく縦断側面図である。 (a)は、図17に示すエアオペレート開閉バルブの開状態の縦断正面図で、(b)は、同じく縦断側面図である。 図17に示すエアオペレート開閉バルブが開状態のあるときの、弁体乃至突起部の底面とケーシングとの間に形成される流路と開口部内に形成される流路を示す概要図である。
符号の説明
12 装置フレーム
14 ロード・アンロード部
16 ベベルエッチング・裏面洗浄装置
20 リンス・乾燥装置
22 めっき前処理装置
24 電解めっき装置
30 基板保持部
32 カソード部
34 シールリング
36 カソード接点
40 アノードヘッド
42 ハウジング
44 多孔質体
46 シール部材
48 アノード室
50 アノード
52 めっき液タンク
54 送液ポンプ
56 アノード側めっき液供給ライン
58 アノード側めっき液排出ライン、
60 シール部材(密閉手段)
62 処理室
64 処理室側めっき液供給ライン
64a,64b 導入配管
66 めっき液供給装置
68 処理室側めっき液排出ライン
70 バッファ室
72 真空ライン
74 真空ポンプ(減圧装置)
76 真空レギュレータ
84 圧力計
88 パージライン
90 開閉バルブ(遮断装置)
92a 開口部
92 ケーシング
94 弁体
96 突出部
110 基板保持部
112 多孔質体
114 シール部材(密閉手段)
116 処理室
118 電解液供給ライン
120 電解液供給装置
122 電解液排出ライン
124 減圧装置
126 圧力計
128 加圧装置
130 バッファ室

Claims (13)

  1. 基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部の上方に上下動自在に配置され、電解液に浸漬させてアノードを内部に収容するとともに、下端開口部を多孔質体で閉塞したハウジングを有するアノードヘッドと、
    前記基板保持部で保持した基板の被処理面周縁部に接触して該周縁部をシールするシールリング及び該周縁部に接触して被処理面に通電するカソード接点を有するカソード部と、
    前記アノードヘッドを所定の位置まで下降させた時に、前記基板保持部で保持した基板と前記アノードヘッドの前記多孔質体で挟まれた領域の周囲を密閉して該周囲が密閉された処理室を形成する密閉手段と、
    前記処理室内に電解液を供給する電解液供給装置と、
    前記処理室内を減圧する減圧装置を有することを特徴とする電解処理装置。
  2. 前記多孔質体の気孔率は10%以下であることを特徴とする請求項1記載の電解処理装置。
  3. 前記処理室と前記減圧装置とを繋ぐ電解液排出ラインにバッファ室が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電解処理装置。
  4. 前記電解液排出ラインと前記バッファ室の容積の和は、前記処理室の容積の0.5倍以上であることを特徴とする請求項3記載の電解処理装置。
  5. 前記電解液供給装置には、電解液を加圧する加圧装置が備えられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解処理装置。
  6. 前記電解液供給装置の出口と前記処理室の入口を繋ぐ電解液供給ラインの流路断面積は、一定乃至少なくとも一部で単調減少することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電解処理装置。
  7. 前記電解液供給装置と前記処理室を繋ぐ電解液供給ラインには、入口から出口までの内部流路断面積が一定乃至少なくとも一部で単調減少する遮断装置が介装されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電解処理装置。
  8. 前記遮断装置には、前記電解液供給ラインにパージガスを導入して該電解液供給ラインをパージするパージラインが接続されていることを特徴とする請求項7記載の電解処理装置。
  9. 電解液に浸漬させてアノードを内部に収容し、下端開口部を多孔質体で閉塞したハウジングを有するアノードヘッドを下降させて、基板と前記多孔質体で挟まれた領域の周囲を密閉した処理室を形成し、
    前記処理室内を減圧装置で減圧し、
    大気圧と前記処理室内の圧力との差圧により該処理室内に電解液を導入することを特徴とする電解処理方法。
  10. 前記減圧装置で前記処理室内を減圧して該処理室内に電解液を導入する際に、前記処理室と前記減圧装置とを繋ぐ電解液排出ラインに設けられたバッファ室内も減圧して、前記処理室内への電解液の導入を継続することを特徴とする請求項9記載の電解処理方法。
  11. 前記処理室を前記減圧装置により減圧する前に、前記多孔質体に電解液を含浸させておくことを特徴とする請求項9または10記載の電解処理方法。
  12. 大気圧と前記処理室内の圧力との差圧が30kPa以上であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の電解処理方法。
  13. 電解液を加圧して前記処理室内に導入することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の電解処理方法。
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