JP2010069665A - 画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ光が照射され、熱可逆記録媒体に記録された画像を、レーザ光を照射し、消去する画像消去工程を含む画像処理方法であって、前記熱記録媒体は、支持体上に少なくとも、熱可逆記録層と保護層とを積層してなるものであり、前記熱可逆層は、第一の温度で第一の色の状態となり、該第一の温度よりも高温の第二の温度で第二の色の状態となるものであり、前記照射するレーザ光の発振波長を前記熱可逆記録層及び前記保護層の吸収領域にし、前記レーザ光のエネルギー密度を、画像消去可能なエネルギー密度範囲で且つ前記エネルギー密度範囲の中心値以下のエネルギー密度で画像消去を行なうことを特徴とする画像処理方法。
【選択図】図1
Description
しかしながら、繰返し使用されるうちに、記録材料が劣化し、画像濃度が低下したり、消去可能温度範囲の高温側で消去しにくくなる問題があった。
前記特許文献1には、熱可逆記録材料として支持体上に樹脂母材及び樹脂母材中に分散された2種類以上の有機低分子物質を主成分とする感熱層を設けたものを用いて、消去エネルギーを熱可逆記録材料の画像消去時の消去可能なエネルギー範囲の中の中心エネルギー値より低エネルギー側のエネルギーで画像消去を行なうことにより、感熱層中に分散されている2種類以上の有機低分子物質の共融化させて低融点側の有機低分子物質の白濁化を抑えて繰返しによる消去濃度低下を防止することが記載されている。
また、前記特許文献2には、ロイコ染料と顕色剤を含む記録層を備えた熱可逆記録媒体に形成された画像を消去する方法において、消去温度範囲の中心値の温度以下の温度で消去を行なうことにより、顕色剤の結晶成長を抑制することができ、繰返しによる発色濃度の低下を防止することが記載されている。
特に消去時に上記のような消去可能温度範囲の低温側で消去すると、サーマルヘッドやホットスタンプと接触し難い部分は消去温度まで達しにくいので消去不良が起こりやすく、記録媒体表面に凹部が生じた場合には、高エネルギーで消去しなければならず、記録媒体の状態に応じて消去エネルギーを変えなければならない。
更に、レーザを用いた消去方法としては、例えば、前記特許文献7には、レーザ光のエネルギー、レーザ光の照射時間、及びパルス幅走査速度を、レーザ記録時の25%以上65%以下となるようにして消去することにより、明瞭なコントラストの画像の高耐久性な可逆性感熱記録媒体への記録を実現する方法が検討されている。
特に、物流・配送システムにおいてレーザで画像記録及び消去を行なう場合、処理時間の短縮化が要求されることから、短時間でレーザ消去を繰返し行なうと、消去可能エネルギー範囲が狭くなるために、上記問題が起こりやすくなる。
さらに、CO2レーザを用いた場合、高出力で熱可逆記録媒体に繰り返し消去を行うと、地肌部にカブリが発生してしまい、その結果コントラストの低下を招いてしまうという問題があった。
したがって、繰返し画像の記録および画像の消去を行ない、記録材料の劣化、及び記録媒体表面に凹部が生じても、記録媒体の状態によらずも完全に画像を消去することができ、かつ画像消去の繰返しによる熱可逆記録媒体の地肌カブリを防止でき、濃度低下をも防止できる画像処理方法の提供が望まれている。
(2)「前記レーザ光の発振波長が前記熱可逆記録層及び前記保護層に含有される樹脂の吸収領域であることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像処理方法」、
(3)「前記レーザ光の発振波長が2.6〜18μmであることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の画像処理方法」、
(4)「前記レーザ光の発振波長が7〜12μmであることを特徴とする前記第(1)項から第(3)項のいずれか1に記載の画像処理方法」、
(5)「前記レーザ光の出射手段がCO2レーザであることを特徴とする前記第(1)項から第(4)項のいずれか1に記載の画像処理方法」、
(6)「前記画像消去工程で照射するレーザ光のエネルギー密度の変更手段として、レーザ光の走査線速度を変更することを特徴とする前記第(1)項から第(5)項のいずれか1に記載の画像処理方法」、
(7)「前記画像消去工程で照射するレーザ光のエネルギー密度の変更手段として、レーザ光の出力を変更することを特徴とする前記第(1)項から第(5)項のいずれか1に記載の画像処理方法」、
(8)「前記画像消去工程で照射するレーザ光のエネルギー密度の変更手段として、レーザ光の照射間隔を変更することを特徴とする前記第(1)項から第(5)項のいずれか1に記載の画像処理方法」、
(9)「熱可逆記録層が、樹脂及び有機低分子物質を含有する前記第(1)項から第(8)項のいずれか1に記載の画像処理方法。
(10)「熱可逆記録層が、樹脂、ロイコ染料及び可逆性顕色剤を含有する前記第(1)項から第(8)項のいずれか1に記載の画像処理方法」により解決される。
本発明の画像処理方法は、画像記録工程及び画像消去工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
本発明の画像処理方法における前記画像記録工程は、支持体上に少なくとも、第一の特定温度で第一の色の状態となり、該第一の特定温度よりも高温の第二の特定温度で第二の色の状態となる熱可逆記録層と保護層を積層してなる熱可逆記録媒体に対し、発振波長が前記熱可逆記録層及び前記保護層の吸収領域であるレーザ光を照射して加熱することにより、前記熱可逆記録媒体に画像を記録する工程である。
本発明の前記画像処理方法における前記画像消去工程は、前記熱可逆記録媒体に対し、発振波長が前記熱可逆記録層及び前記保護層の吸収領域であるレーザ光を照射して加熱することにより該熱可逆記録媒体に記録された画像を消去する工程である。
前記熱可逆記録媒体に対し、前記レーザ光を照射することにより、前記熱可逆記録媒体に直接接触することなく、非接触の状態で画像の記録及び消去を行うことができる。
また、前記画像消去工程でレーザ光を重複させずに画像消去する場合、画像消去工程でのレーザ光の出力をP、画像消去工程でのレーザ光の走査線速度をV、画像消去工程でのレーザ光の走査方向に対して垂直方向の該媒体上におけるスポット径をrとしたときに、P/(V*r)で表される。
ここで画像消去可能なエネルギー密度範囲の中心値は、前記下限値と前記上限値の平均値で表される。
画像消去工程で用いる照射レーザ光のエネルギー密度の上限値としては、同様に、前記画像消去可能となる最小エネルギー密度値を0、画像消去可能となる最大エネルギー密度値を10としたとき、5となるエネルギー密度値が好ましく、より好ましくは4.5となるエネルギー密度値であり、さらに好ましくは、4以下となるエネルギー密度値である。
その赤外吸収領域は、2.8〜3.1μm、3.3〜3.6μm、5.6〜5.9μm、6.7〜12.5μm、12.8〜17.9μmであるから、これらの吸収領域の中心値、または中心近傍に合致する発振波長のレーザ光を用いればよい。
さらに、多くの樹脂が7〜12μmに強い吸収を有することから、発振波長が7〜12μmであるレーザ光が好ましく、中でも比較的安価で数Wから数十KWに及ぶ高出力化が可能であることから、発振波長が9.3〜10.6μmであるCO2レーザより出射されるレーザ光を用いることが特に好ましい。
ここで、前記照射レーザ光の中心位置とは、各位置の光照射強度と、各位置座標の積の総和を、各位置の光照射強度の総和で割って得ることができる位置であり、以下の式で示すことができる。
Σ(ri×Ii)/ΣIi
ただし、riは各位置座標、Iiは各位置の光照射強度、ΣIiは全光照射強度を表す。
前記全照射エネルギーとは、熱可逆記録媒体上に照射されるレーザ光の全エネルギーを指す。
また、図4のような図3の光強度分布より中心位置の光照射強度が弱い光強度分布では、前記比I1/I2は図3の光強度分布よりも小さくなる。
図5のようなトップハット形状に近い光強度分布では、前記比I1/I2は、図4の光強度分布よりも更に小さくなる。
図6のような中心位置の光照射強度が弱く、周辺部の光照射強度が強い光強度分布では、前記比I1/I2は図5の光強度分布よりも更に小さくなる。よって、前記比I1/I2は前記レーザ光の光照射強度分布の形状を表していることになる。
前記比I1/I2が2.00を超えると、中心位置の光強度が強くなり、熱可逆記録媒体に過剰なエネルギーが加わり、繰返し画像記録を行ったときに熱可逆記録媒体の劣化による消え残りが発生することがある。一方、前記比I1/I2が0.40を下回ると、周辺部に対して中心位置にエネルギーが加わらなくなり、画像を記録した時に線の中央部が発色せずに線が2本に割れることがあり、線の中央部を発色させるように照射エネルギーを上げると周辺部の光強度が強くなり過ぎて熱可逆記録媒体に過剰なエネルギーが加わり、繰返し記録及び消去を行ったときに線の周辺部に熱可逆記録媒体の劣化による消え残りが発生することがある。
本発明において、前記光強度比I1/I2は、0.40以上とすることが好ましく、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは0.60以上で、特に好ましくは、0.70以上とすることである。また、光強度比は、2.00以下とすることが好ましく、より好ましくは1.90以下、更に好ましくは1.80以下で、特に好ましくは、1.70以下とすることである。
フィルタ、マスクなどを用いる場合、前記レーザ光の中心部を物理的にカットすることにより光照射強度を調整することができる。また、ミラーを用いる場合、コンピュータと連動して機械的に形状が変えられるディフォーマブルミラー、反射率あるいは表面凹凸が部分的に異なるミラーなどを用いることにより光照射強度を調整することができる。
また、前記レーザ光のスポット径の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3.0mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が更に好ましい。
前記スポット径が小さいと、画像の線幅が細くなり、コントラストが小さくなって視認性が低下する。また、スポット径が大きくなると、画像の線幅が太くなり、隣接する線が重なり、小さな文字の印字が不可能となる。
前記スポット径が小さいと、画像消去に時間がかかる。また、スポット径が大きくなると、出力が不足して画像の消去不良が発生することがある。
前記画像記録及び画像消去メカニズムには、第一の特定温度で透明状態となり、該第一の特定温度よりも高温の第二の特定温度で白濁状態となる透明度が可逆的に変化する態様と、第二の特定温度で発色状態となり、該第二の特定温度よりも低温の第一の特定温度で消色状態となる色調が可逆的に変化する態様とがある。
前記透明度が可逆的に変化する態様では、前記熱可逆記録層が、有機低分子物質が樹脂中に粒子状に分散されてなり、透明度が、透明状態と白濁状態とに熱により可逆的に変化する。
ここで、図7において、前記記録層を温度T4を大きく超えた温度T5に繰返し昇温すると、消去温度に加熱しても消去できない消去不良が発生したりする場合がある。これは、加熱されることによって溶融した前記有機低分子物質が前記樹脂中を移動することにより記録層の内部構造が変化するためと思われる。繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑えるためには、前記熱可逆記録媒体を加熱する際に図7の前記温度T4と前記温度T5の差を小さくする必要があり、前記加熱手段がレーザ光である場合、該レーザ光の強度分布において前記光強度比I1/I2は2.00以下が好ましい。
ただし、図7に示す温度−透明度変化曲線は、前記樹脂、前記有機低分子物質等の種類を変えると、その種類に応じて、各状態の透明度に変化が生じることがある。
図8では、1つの長鎖低分子粒子と、その周囲の高分子とを取り出し、加熱及び冷却に伴う空隙の発生及び消失変化を図示している。白濁状態(A)では、高分子と低分子粒子との間(又は粒子内部)に空隙が生じ、光散乱状態となっている。これを加熱し、前記高分子の軟化点(Ts)を超えると、空隙は減少して透明度が増加する。更に加熱し、前記低分子粒子の融点(Tm)近くになると、該低分子粒子の一部が溶融し、溶融した低分子粒子の体積膨張のため、空隙に前記低分子粒子が充満して空隙が消失し、透明状態(B)となる。ここから冷却すると、融点直下で前記低分子粒子は結晶化し、空隙は発生せず、室温でも透明状態(D)が維持される。
図9に、前記樹脂中に前記ロイコ染料及び前記顕色剤を含んでなる熱可逆記録層を有する熱可逆記録媒体について、その温度−発色濃度変化曲線の一例を示し、図10に、消色状態と発色状態とが熱により可逆的に変化する前記熱可逆記録媒体の発消色メカニズムを示す。
一方、発色状態(C)から再び昇温していくと、発色温度よりも低い温度T2にて消色が生じ(DからE)、この状態から降温すると、初期と同じ消色状態(A)に戻る。
更に、図9において、前記記録層を溶融温度T1以上の温度T3に繰返し昇温すると消去温度に加熱しても消去できない消去不良が発生したりする場合がある。これは、前記顕色剤が熱分解を起こし、凝集あるいは結晶化しにくくなってロイコ染料と分離しにくくなるためと思われる。繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑えるためには、前記熱可逆記録媒体を加熱する際に図9の前記溶融温度T1と前記温度T3の差を小さくすることにより、繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑えられる。
本発明の前記画像処理方法に用いられる前記熱可逆記録媒体は、支持体上に少なくとも、熱可逆記録層と保護層を積層してなり、更に必要に応じて適宜選択した、中間層、アンダーコート層、バック層、接着層、粘着層、着色層、空気層、光反射層等のその他の層を有してなる。これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記熱可逆記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO2、金属などが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のフィルムなどが挙げられる。
前記無機材料及び前記有機材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、有機材料が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
また、前記支持体に、酸化チタン等の白色顔料などを添加することにより、白色にするのが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜2,000μmが好ましく、50μm〜1,000μmがより好ましい。
前記熱可逆記録層(以下、単に「記録層」と称することがある)は、第一の特定温度で第一の色の状態となり、該第一の特定温度よりも高温の第二の特定温度で第二の色の状態となる材料を少なくとも含み、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記第一の特定温度で第一の色の状態となり、該第一の特定温度よりも高温の第二の特定温度で第二の色の状態となる材料は、温度変化により、目に見える変化を可逆的に生じる現象を発現可能な材料であり、加熱温度及び加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態とに変化可能である。
この場合、目に見える変化は、色の状態の変化と形状の変化とに分けられる。該色の状態の変化は、例えば、透過率、反射率、吸収波長、散乱度などの変化に起因し、前記熱可逆記録媒体は、実際には、これらの変化の組合せにより色の状態が変化する。
これらの中でも、樹脂母材と該樹脂母材中に分散させた高級脂肪酸等の有機低分子物質とからなる熱可逆記録媒体は、第二の特定温度及び第一の特定温度が比較的低く、低エネルギーでの消去記録が可能な点で有利である。また、発消色メカニズムが、樹脂の固化と有機低分子物質の結晶化とに依存する物理変化であるため、耐環境性に強い特性がある。
また、後述するロイコ染料と可逆性顕色剤とを用いた、第二の特定温度で発色し、該第二の特定温度よりも低温の第一の特定温度で消色する熱可逆記録媒体は、透明状態と発色状態とを可逆的に示し、発色状態では、黒、青、その他の色を示すため、高コントラストな画像を得ることができる。
このような有機低分子物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカノール、アルカンジオール、ハロゲンアルカノール又はハロゲンアルカンジオール、アルキルアミン、アルカン、アルケン、アルキン、ハロゲンアルカン、ハロゲンアルケン、ハロゲンアルキン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルキン、飽和又は不飽和モノ若しくはジカルボン酸及びこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩、飽和又は不飽和ハロゲン脂肪酸及びこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩、アリールカルボン酸及びそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩、ハロゲンアリルカルボン酸及びそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩、チオアルコール、チオカルボン酸及びそれらのエステル、アミン又はアンモニウム塩、チオアルコールのカルボン酸エステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記有機低分子物質は、その分子中に、酸素、窒素、硫黄及びハロゲンから選択される少なくとも1種、例えば、−OH、−COOH、−CONH−、−COOR、−NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン原子等を含んでいるのが好ましい。
更に具体的には、これらの化合物としては、例えば、ラウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラギン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエステルなどが挙げられる。これらの中でも、前記画像処理方法で用いられる有機低分子物質としては、高級脂肪酸が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸がより好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好ましい。
このような樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート又はポリメタクリレート若しくはアクリレート−メタクリレート共重合体、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂は赤外領域に吸収を有し、例えばポリ塩化ビニルでは3.3〜3.4μm、6.8〜7.1μm、7.1〜8.7μm、8.7〜12.5μm、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体では2.8〜3.1μm、3.3〜3.6μm、5.6〜5.9μm、6.7〜12.5μm、12.8〜17.9μm、ポリメタクリレートでは3.3〜3.8μm、5.6〜6.1μm、6.7〜12.0μmに吸収領域を有する。
前記樹脂の比率が、2:1よりも小さいと、前記有機低分子物質を前記樹脂母材中に保持した膜を形成することが困難となることがあり、1:16よりも大きくなると、前記有機低分子物質の量が少ないため、前記記録層の不透明化が困難になることがある。
前記記録層の作製用溶剤としては、特に制限はなく、前記樹脂母材及び前記有機低分子物質の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼンなどが挙げられる。なお、前記分散液を使用した場合はもちろん、前記溶液を使用した場合も、得られる記録層中では前記有機低分子物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
前記(2)分子間の凝集力を制御する構造としては、炭素数8以上の長鎖炭化水素基が好ましく、該炭素数は11以上がより好ましく、また炭素数の上限としては、40以下が好ましく、30以下がより好ましい。
前記可逆性顕色剤の中でも、下記一般式(1)で表されるフェノール化合物が好ましく、下記一般式(2)で表されるフェノール化合物がより好ましい。
前記R1、前記R2、及び前記R3の炭素数の和としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下限としては、8以上が好ましく、11以上がより好ましく、上限としては、40以下が好ましく、35以下がより好ましい。
前記炭素数の和が8未満であると、発色の安定性や消色性が低下することがある。
前記脂肪族炭化水素基は、直鎖であってもよいし、分枝鎖であってもよく、不飽和結合を有していてもよいが、直鎖であるのが好ましい。また、前記炭化水素基に結合する置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。
X及びYは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、N原子又はO原子を含む2価の基を表し、具体例としては、酸素原子、アミド基、尿素基、ジアシルヒドラジン基、シュウ酸ジアミド基、アシル尿素基等が挙げられる。これらの中でも、アミド基、尿素基が好ましい。
nは、0〜1の整数を示す。
前記消色促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。
なお、前記電子受容性化合物は、前記記録層中では粒子状に分散して存在している。
本発明の熱可逆記録媒体には、前記記録層を保護する目的で該記録層上に保護層を設ける。該保護層は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層以上に形成してもよく、露出している最表面に設けることが好ましい。
本発明においては、前記記録層と前記保護層の接着性向上、保護層の塗布による記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層への移行、または記録層中の添加剤の保護層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく、これによって発色画像の保存性が改善できる。
また、前記紫外線吸収構造を持つポリマーを用いてもよく、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記保護層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
本発明においては、印加した熱を有効に利用し高感度化するため、又は支持体と記録層の接着性の改善や支持体への記録層材料の浸透防止を目的として、前記記録層と前記支持体の間にアンダー層を設けてもよい。
前記アンダー層は、少なくとも中空粒子を含有してなり、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明においては、前記熱可逆記録媒体のカールや帯電防止のために支持体の記録層を設ける面と反対側にバック層を設けてもよい。
前記バック層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、導電性フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
本発明においては、支持体の記録層形成面の反対面に接着剤層又は粘着剤層を設けて熱可逆記録ラベルとすることができる。前記接着剤層又は粘着剤層の材料は一般的に使われているものが使用可能である。
前記熱可逆記録媒体を用いた熱可逆記録部材は、前記可逆表示可能な記録層と情報記憶部とを、同一のカードやタグに設け(一体化させ)、該情報記憶部の記憶情報の一部を記録層に表示することにより、特別な装置がなくてもカードやタグを見るだけで情報を確認することができ、利便性に優れる。また、情報記憶部の内容を書き換えた時には熱可逆記録部の表示を書き換えることで、熱可逆記録部材を繰り返し何度も使用することができる。
また、熱可逆記録媒体とRF−IDをラミネート加工等で一体化してカード状やタグ状に加工してもよい。
本発明の画像処理装置は、本発明の前記画像処理方法に用いられ、レーザ光出射手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記レーザ光出射手段としては、発振波長が前記熱可逆記録層及び前記保護層の吸収領域であれば特に制限はないが、発振波長が2.6〜18μmであるレーザが好ましく、より好ましくは発振波長が7〜12μmであるレーザであり、中でも比較的安価で数Wから数十KWに及ぶ高出力化が可能であることから、発振波長が9.3〜10.6μmであるCO2レーザを用いることが特に好ましい。CO2レーザ光は前記熱可逆記録媒体を構成する記録層や保護層等の樹脂で吸収されることから、前記熱可逆記録媒体に対する画像の記録及び消去のために、レーザ光を吸収して発熱させるための光熱変換材料を添加することが不要となり、光熱変換材料が可視光をも吸収して画像コントラストを低下させるということがないので、画像コントラストの低下を防ぐことができるという利点がある。更に、CO2レーザ光は樹脂で主に吸収されることから、熱可逆記録媒体全体が加熱されることになり、蓄熱効果が大きく、徐冷となり、消去しやすくなるという利点がある。なお、前記画像記録工程及び前記画像消去工程で用いられるレーザ光出射手段は同じであってもよく、異なっていてもよい。
前記光照射強度調整手段の配置態様としては、前記レーザ光照射手段から出射されるレーザ光の光路上に配置される限り特に制限はなく、前記レーザ光出射手段との距離等については、目的に応じて適宜選択することができるが、前記レーザ光出射手段と後述するガルバノミラーの間に配置することが好ましく、後述するビームエキスパンダと前記ガルバノミラーの間に配置することがより好ましい。
前記光照射強度分布調整手段は、照射レーザ光の中心位置における光照射強度(I1)と、照射レーザ光の全照射エネルギーの80%面での光照射強度(I2)の比(I1/I2)が0.40≦I1/I2≦2.00となるように変化させる機能を有する。そのため、画像の記録及び消去の繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑制し、画像コントラストを維持したまま、繰返し耐久性を向上させることができる。
前記スキャンニングユニットは、ガルバノメータと、該ガルバノメータに取り付けられたガルバノミラーとで構成されている。そして、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を、前記ガルバノメータに取り付けられたX軸方向とY軸方向との2枚のガルバノミラーで高速回転走査することにより、熱可逆記録媒体上に、画像の記録又は消去を行うことができる。高速での光走査を可能にするには、ガルバノミラー走査が好ましい。前記ガルバノミラーのサイズは前記ビームエキスパンダで拡大された平行光のビーム径に依存し、3mmから60mmの範囲が好ましく、6mmから40mmの範囲がより好ましい。
平行光のビーム径を小さくし過ぎると、fθレンズで集光後のスポット径を小さくすることが出来なくなり、平行光のビーム径を大きくし過ぎると、ガルバノミラーのサイズが大きくなり高速での光走査が出来なくなる。
前記fθレンズは、前記ガルバノメータに取り付けられたガルバノミラーによって等角速度で回転走査されたレーザ光を、前記熱可逆記録媒体の平面上で等速度運動させるレンズである。
図11に示す画像処理装置は、レーザ光源としてCO2レーザ発振器(例えばシンラッド社製、firestar t100)を用い、その光路中に、前記光照射強度分布調整手段として、例えば図12に示すような非球面素子レンズを組み込み、照射レーザ光の中心位置における光照射強度(I1)と、照射レーザ光の全照射エネルギーの80%面での光照射強度(I2)の比(I1/I2)が変化するように調整可能としている。
前記CO2レーザ発振器(10)は、光強度が強く、指向性の高いレーザ光を得るために必要なものであり、例えば、レーザ媒質の両側にミラーを配置し、該レーザ媒質をポンピング(エネルギー供給)し、励起状態の原子数を増やし反転分布を形成させて誘導放出を起こさせる。そして、光軸方向の光のみが選択的に増幅されることにより、光の指向性が高まり出力ミラーからレーザ光が放出される。
前記スキャンニングユニット(5)は、ガルバノメータ(4)と、該ガルバノメータ(4)に取り付けられたミラーとで構成されている。そして、前記レーザ発振器(10)から出力されたレーザ光を、前記ガルバノメータ(4)に取り付けられたX軸方向とY軸方向との(2)枚のミラーで高速回転走査することにより、熱可逆記録媒体(7)上に、画像の記録又は消去を行うようになっている。
<熱可逆記録媒体の作製>
熱により色調が可逆的(透明状態−発色状態)に変化する熱可逆記録媒体を、以下のようにして作製した。
−支持体−
支持体として、厚み125μmの白ポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムU2L98W)を用いた。
−アンダー層−
スチレン−ブタジエン系共重合体(日本エイアンドエル社製、PA−9159)30質量部、ポリビニルアルコール樹脂(クラレ社製、ポバールPVA103)12質量部、中空粒子(松本油脂社製、マイクロスフェアーR−300)20質量部、及び水40質量部を添加し、均一状態になるまで約1時間撹拌して、アンダー層塗布液を調製した。
次に、得られたアンダー層塗布液を前記支持体上に、ワイヤーバーにて塗布し、80℃にて2分間加熱及び乾燥して、厚み20μmのアンダー層を形成した。
−熱可逆記録層(記録層)−
下記構造式(1)で表される可逆性顕色剤15質量部、下記構造式(2)及び(3)で表される2種類の消色促進剤をそれぞれ3質量部ずつ、アクリルポリオール50質量%溶液(水酸基価=108mgKOH/g)50質量部、及びメチルエチルケトン300質量部を、ボールミルを用いて平均粒径が約1μmになるまで粉砕分散した。
〔可逆性顕色剤〕
次に、前記可逆性顕色剤を粉砕分散させた分散液に、前記ロイコ染料としての2−アニリノ−3−メチル−6ジエチルアミノフルオラン4.5質量部、及びイソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL)35質量部を加え、よく撹拌させて記録層用塗布液を調製した。
次に、得られた記録層用塗布液を、前記アンダー層形成済みの支持体上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、100℃にて2分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚み10μmの記録層を形成した。
−中間層−
アクリルポリオール樹脂50質量%溶液(三菱レーヨン社製、LR327)3質量部、酸化亜鉛微粒子30質量%分散液(住友セメント社製、ZS303)7質量部、イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL)1.5質量部、及びメチルエチルケトン7質量部を加え、よく攪拌して中間層用塗布液を調製した。
次に、前記アンダー層、及び前記記録層が形成された支持体上に、前記中間層用塗布液をワイヤーバーにて塗布し、90℃にて1分間加熱及び乾燥した後、60℃にて2時間加熱し、厚み2μmの中間層を形成した。
−保護層−
ペンタエリスルトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPHA)3質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業社製、アートレジンUN−3320HA)3質量部、ジペンタエリスリトールカプロラクトンのアクリル酸エステル(日本化薬社製、KAYARAD DPCA−120)3質量部、シリカ(水澤化学工業社製、P−526)1質量部、光重合開始剤(日本チバガイギー社製、イルガキュア184)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール11質量部を加え、ボールミルにてよく攪拌して平均粒径が約3μmになるまで分散し、保護層用塗布液を調製した。
次に、前記アンダー層、前記記録層、及び前記中間層が形成された支持体上に、前記保護層用塗布液をワイヤーバーにて塗布し、90℃にて1分間加熱及び乾燥した後、80W/cmの紫外線ランプで架橋させて、厚み4μmの保護層を形成した。
−バック層−
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPHA)7.5質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業社製、アートレジンUN−3320HA)2.5質量部、針状導電性酸化チタン(石原産業社製、FT−3000、長軸=5.15μm、短軸=0.27μm、構成:アンチモンドープ酸化スズ被覆の酸化チタン)2.5質量部、光重合開始剤(日本チバガイギー社製、イルガキュア184)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール13質量部を加え、ボールミルにてよく攪拌してバック層用塗布液を調製した。
次に、前記記録層、前記中間層、及び前記保護層が形成された支持体における、これらの層が形成されていない側の面上に、前記バック層用塗布液をワイヤーバーにて塗布し、90℃にて1分間加熱及び乾燥した後、80W/cmの紫外線ランプで架橋させて、厚み4μmのバック層を形成した。以上により、製造例1の熱可逆記録媒体を作製した。
<熱可逆記録媒体の作製>
熱により透明度が可逆的(透明状態−白濁状態)に変化する熱可逆記録媒体を、以下のようにして作製した。
−支持体−
支持体として、厚み188μmの透明PETフィルム(東レ社製、ルミラー188−T60)を用いた。
−熱可逆記録層(記録層)−
塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、MR110)26質量部を、メチルエチルケトン210質量部に溶解させた樹脂溶解液中に、下記構造式(4)で表される有機低分子物質3質量部、及びベヘン酸ドコシル7質量部を加え、ガラス瓶中に直径2mmのセラミックビーズを入れて、ペイントシェーカー(浅田鉄工社製)を用い48時間分散し、均一な分散液を調製した。
次に、前記支持体上に、得られた記録層液を塗布し、加熱及び乾燥した後、更に65℃環境下に24時間保存して樹脂を架橋させて、厚み10μmの記録層を設けた。
−保護層−
ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75質量%酢酸ブチル溶液10質量部(大日本インキ化学工業社製、ユニディックC7−157)、及びイソプロピルアルコール10質量部よりなる溶液を、ワイヤーバーで前記記録層上に塗布し、加熱及び乾燥した後、80W/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射して硬化させて、厚み3μmの保護層を形成した。以上により、製造例2の熱可逆記録媒体を作製した。
<レーザ光強度分布測定>
レーザ光の強度分布測定は、以下の手順で行った。
まず、照射距離が熱可逆記録媒体に記録するときと同じ位置になるようにハイパワー用レーザビームアナライザー(Spiricon社製、LPK−CO2−16)を設置し、レーザ出力が0.05%となるようにZn−Seウエッジ(Spiricon社製、LBS−100−IR−W)、及びCaF2フィルター(Spiricon社製、LBS−100−IR−F)を用いて減光し、該ハイパワー用レーザビームアナライザーでレーザ光強度を測定した。次に、得られたレーザ光強度を三次元グラフ化してレーザ光の強度分布を得た。
反射濃度の測定は、グレースケール(Kodak社製)をスキャナー(キャノン社製、Canoscan4400)で取り込み、得られたデジタル階調値と反射濃度計(マウベス社製、マクベスRD−914)で測定した濃度値との間で相関を取り、記録した画像を消去した消去部及び地肌部を前記スキャナーで取り込んで得られたデジタル階調値を濃度値に変換して反射濃度値とした。
本発明において、消去部の濃度が、前記熱可逆記録層が樹脂及び有機低分子物質を含有する熱可逆記録媒体では、濃度が1.50以上、前記熱可逆記録層が樹脂、ロイコ染料及び可逆性顕色剤を含有する熱可逆記録媒体では、濃度が0.15以下である場合に、画像の消去が可能であるとした。この時、地肌部の濃度は、前記熱可逆記録層が樹脂及び有機低分子物質を含有する熱可逆記録媒体では1.60、前記熱可逆記録層が樹脂、ロイコ染料及び可逆性顕色剤を含有する熱可逆記録媒体では0.10であった。なお、前記熱可逆記録層が樹脂及び有機低分子物質を含有する熱可逆記録媒体では、背面に黒色紙(O.D.値=1.70)を敷いて測定した。
また、本発明において、画像処理前の地肌部の反射濃度値と繰返し消去を行なった部分の地肌部の反射濃度値との差を地肌カブリ値とし、地肌カブリ値が0.04以下である場合に地肌カブリがないものとした。
レーザとして、集光光学系fθレンズ(焦点距離:185mm)を装備した出力100WのCO2レーザ発振器(シンラッド社製、firestar t100、発振波長:10.6μm)からなるCO2レーザ装置を用い、レーザ光の光路中に、図126に示すような非球面素子レンズ(住友電工ハードメタル株式会社製)を組み込んだ。そして、このときの照射レーザ光の中心位置における光照射強度(I1)が、照射レーザ光の全照射エネルギーの80%面での光照射強度(I2)の1.7倍になるように調整した。
次いで前記レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体にレーザ出力40W、照射距離198mm、スポット径0.65mm、走査線速度3,000mm/sとなるように調整して、製造例1で作成した熱可逆記録媒体に画像を記録した。
次に、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、レーザ出力を40.0W〜65.0Wまで1.0W刻みで0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去し、消去部の反射濃度を測定した。この際、反射濃度が0.15以下である時の範囲を消去可能エネルギー密度範囲とし、その範囲は15.0〜19.4mJ/mm2であり、消去可能エネルギー密度範囲の中心値は17.2mJ/mm2であった。
次に、前記画像記録条件にて画像を記録し、続いて、レーザ出力45.7W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は15.2mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力46.3W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は15.4mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力47.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は15.7mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力51.6W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は17.2mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力51.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は17.0mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力50.3W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は16.8mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力60.0W、照射距離224mm、スポット径3mmとなるように調整し、走査線速度を5,000〜9,000mm/sまで100mm/s刻みで0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去し、消去部の反射濃度を測定した。この際、反射濃度が0.15以下である時の範囲を消去可能エネルギー密度範囲とし、その範囲は15.0〜19.4mJ/mm2であり、消去可能エネルギー密度範囲の中心値は17.2mJ/mm2であった。
次に、前記画像記録条件にて画像を記録し、続いて、レーザ出力60.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度7,900mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は15.2mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力60.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度7,100mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は16.9mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力65.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度7,000mm/sとなるように調整し、レーザ光走査間隔を0.4〜0.7mmまで0.01mm刻みで直線状にレーザ光を走査して画像を消去し、消去部の反射濃度を測定した。この際、反射濃度が0.15以下である時の範囲を消去可能エネルギー密度範囲とし、その範囲は15.0〜19.4mJ/mm2であり、消去可能エネルギー密度範囲の中心値は17.2mJ/mm2であった。
次に、前記画像記録条件にて画像を記録し、続いて、レーザ出力65.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度7,000mm/sとなるように調整し、0.61mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は15.2mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリ値を測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力65.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度7,000mm/sとなるように調整し、0.55mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は16.9mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力57.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は19.0mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
なお、画像記録と画像消去を300回繰返した後の消去部を消去エネルギー密度が17.0mJ/mm2になるように調整して消去すると、その時の消去部の濃度は0.12となり、消去可能であった。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力53.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は17.7mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
なお、画像記録と画像消去を300回繰返した後の消去部を消去エネルギー密度が17.0mJ/mm2になるように調整して消去すると、その時の消去部の濃度は0.11となり、消去可能であった。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力60.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,200mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は19.4mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
なお、画像記録と画像消去を300回繰返した後の消去部を消去エネルギー密度が17.0mJ/mm2になるように調整して消去すると、その時の消去部の濃度は0.13となり、消去可能であった。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体に実施例1と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力65.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度7,000mm/sとなるように調整し、0.49mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は19.0mJ/mm2であり、消去部の濃度は0.10であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
なお、画像記録と画像消去を300回繰返した後の消去部を消去エネルギー密度が17.0mJ/mm2になるように調整して消去すると、その時の消去部の濃度は0.12となり、消去可能であった。
製造例1の熱可逆記録媒体1に松下電子部品社製EUX−ET8A9AS1端面型サーマルヘッド(抵抗値1152オーム)を用いた八城製作所製感熱印字シミュレーター(パルス幅2ms、ライン周期2.86ms、速度43.10mm/s、副走査密度8dot/mm)を用いて、印加エネルギー密度が28.0mJ/mm2となるように調整して画像を記録した。
次に、印加エネルギー密度を9.6〜33.3mJ/mm2の範囲で変化させて画像を消去した。その時の消去可能エネルギー密度範囲は14.1〜21.1mJ/mm2であり、消去可能エネルギー密度範囲の中心値は17.6mJ/mm2であり、印加エネルギー密度が16.8mJ/mm2となるように調整して画像を消去した。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、摺擦により、凹部が生じていた。
1回目、100回目、300回目の消去部の濃度及び地肌カブリを測定した結果を表1に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例2で作製した熱可逆記録媒体にレーザ出力27.0W、照射距離198mm、スポット径0.65mm、走査線速度3,000mm/sとなるように調整して、画像を記録した。
次に、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、レーザ出力を20.0W〜40.0Wまで1W刻みで0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去し、消去部の反射濃度を測定した。この際、反射濃度が1.5以上である時の範囲を消去可能エネルギー密度範囲とし、その範囲は9.0〜11.6mJ/mm2であり、消去可能エネルギー密度範囲の中心値は10.3mJ/mm2であった。
次に、前記画像記録条件にて画像を記録し、続いて、レーザ出力30.5W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は10.2mJ/mm2であり、消去部の濃度は1.60であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度を測定した結果を表2に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例2の熱可逆記録媒体に実施例11と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力28.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は9.3mJ/mm2であり、消去部の濃度は1.60であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度を測定した結果を表2に示す。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例2の熱可逆記録媒体に実施例11と同様に画像を記録した。
次に、レーザ出力34.0W、照射距離224mm、スポット径3mm、走査線速度6,000mm/sとなるように調整し、0.5mmの間隔で直線状にレーザ光を走査して画像を消去した。その時の消去エネルギー密度は11.3mJ/mm2であり、消去部の濃度は1.60であった。
上記条件で画像記録と画像消去を100回及び300回繰返した。300回繰返した後の熱可逆記録媒体の表面を観察したところ、凹部が生じていた。1回目、100回目、300回目の消去部の濃度を測定した結果を表2に示す。
なお、画像記録と画像消去を300回繰返した後の消去部を消去エネルギー密度が10.3mJ/mm2になるように調整して消去すると、その時の消去部の濃度は1.58となり、消去可能であった。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体をプラスチックの箱に貼り付け、コンベアに載せて20m/分の搬送速度で移動させながら、実施例1の記録条件で「A」〜「Z」までの全文字を記録した。
次に、上記で「A」〜「Z」までの全文字が記録された熱記録可逆媒体を貼り付けたプラスチックの箱をベルトコンベアに載せて20m/分の搬送速度で移動させながら、実施例7の消去条件で「A」〜「Z」までの全文字を消去した。
上記条件で記録と消去を繰り返し行ったところ、実施例7と同様な結果が得られた。
実施例1と同じCO2レーザ装置を用い、製造例1の熱可逆記録媒体をプラスチックの箱に貼り付け、コンベアに載せて20m/分の搬送速度で移動させながら、実施例1の記録条件で「A」〜「Z」までの全文字を記録した。
次に、上記で「A」〜「Z」までの全文字が記録された熱記録可逆媒体を貼り付けたプラスチックの箱をベルトコンベアに載せて20m/分の搬送速度で移動させながら、実施例1の消去条件で画像を消去したところ、消去に時間がかかり、「A」〜「Z」までの全文字を完全に消去することはできなかった。
3 ミラー
4 ガルバノミラー
5 スキャニングユニット
6 fθレンズ
7 熱可逆記録媒体
8 マスク、レンズ
10 CO2レーザ発振器
Claims (10)
- レーザ光が照射され、熱可逆記録媒体に記録された画像を、レーザ光を照射し、消去する画像消去工程を含む画像処理方法であって、前記熱記録媒体は、支持体上に少なくとも、熱可逆記録層と保護層とを積層してなるものであり、前記熱可逆層は、第一の温度で第一の色の状態となり、該第一の温度よりも高温の第二の温度で第二の色の状態となるものであり、前記照射するレーザ光の発振波長を前記熱可逆記録層及び前記保護層の吸収領域にし、前記レーザ光のエネルギー密度を、画像消去可能なエネルギー密度範囲で且つ前記エネルギー密度範囲の中心値以下のエネルギー密度で画像消去を行なうことを特徴とする画像処理方法。
- 前記レーザ光の発振波長が前記熱可逆記録層及び前記保護層に含有される樹脂の吸収領域であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
- 前記レーザ光の発振波長が2.6〜18μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
- 前記レーザ光の発振波長が7〜12μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の画像処理方法。
- 前記レーザ光の出射手段がCO2レーザであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の画像処理方法。
- 前記画像消去工程で照射するレーザ光のエネルギー密度の変更手段として、レーザ光の走査線速度を変更することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の画像処理方法。
- 前記画像消去工程で照射するレーザ光のエネルギー密度の変更手段として、レーザ光の出力を変更することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の画像処理方法。
- 前記画像消去工程で照射するレーザ光のエネルギー密度の変更手段として、レーザ光の照射間隔を変更することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の画像処理方法。
- 熱可逆記録層が、樹脂及び有機低分子物質を含有する請求項1から8のいずれか1に記載の画像処理方法。
- 熱可逆記録層が、樹脂、ロイコ染料及び可逆性顕色剤を含有する請求項1から8のいずれか1に記載の画像処理方法。
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