JP2010069389A - 水処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる、浮上性能に優れ、酸化されにくい水処理剤を提供する。
【解決手段】被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる水処理剤であって、(A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、(B)酸化防止剤と、を含む水処理剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる水処理剤に関する。
従来、懸濁物質(SS)などが含まれる排水などの水の処理方法としては、懸濁物質などを凝集させて沈降分離する沈降分離法あるいは懸濁物質などを凝集させて浮上分離する凝集浮上分離法などがある。凝集浮上分離法には、加圧して凝集浮上を行う凝集加圧浮上分離法や、常圧で凝集浮上を行う凝集常圧浮上分離法が知られており、主に凝集加圧浮上分離法が行われている。凝集加圧浮上分離法は、沈降分離法と比較すると、装置が小型化できるので省スペース性に優れる点や、被処理水の種類によっては効率的に処理できるなどの利点を有している。
凝集加圧浮上分離法で被処理水、例えば懸濁物質などが含まれる排水を処理するには、凝集剤を排水に添加して排水中の懸濁物質などを凝集させてフロックを形成し、空気を含む加圧水を排水に混合して、大気圧に開放させることによって発生する微細な気泡をフロックに付着させてフロックを浮上させ、分離する方法が一般的である。
凝集浮上分離法における凝集処理用の凝集剤としては、従来、無機凝集剤や高分子凝集剤などが単独もしくは併用して用いられている。また、浮上分離により被処理水を処理する際に、フロックの浮上性をより向上させて処理水質を高める目的、あるいは処理速度を高める目的などで、起泡性を有する界面活性剤や高級脂肪酸のアルカリ金属塩を浮上処理用助剤として凝集剤と共に用いられる場合もある(例えば、特許文献1,2参照)。
特公平2−36313号公報 特公平3−14516号公報
浮上処理用助剤として界面活性剤を使用する場合、処理水の放流先によっては、処理水に残留した界面活性剤により環境へ影響を与える可能性がある。一方、特許文献1,2のような高級脂肪酸のアルカリ金属塩を使用する場合、高級脂肪酸のアルカリ金属塩は生分解性が高いため放流の点では問題ないが、高級脂肪酸のアルカリ金属塩の水溶液は酸化されやすく、実用面で問題があった。
本発明の目的は、被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる、浮上性能に優れ、酸化されにくい水処理剤を提供することにある。
本発明は、被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる水処理剤であって、(A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、(B)酸化防止剤と、を含む水処理剤である。
また、前記水処理剤において、さらに、(C)四級アンモニウム塩を含むことが好ましい。
また、前記水処理剤において、さらに、(D)グリコール類を含むことが好ましい。
また、前記水処理剤において、前記(A)の成分に対する、前記(B)、(C)または(D)の成分のそれぞれの含有量が、1重量%〜20重量%の範囲であることが好ましい。
また、前記水処理剤において、前記(A)の成分が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸のナトリウム塩またはカリウム塩のうちから選択される少なくとも1つであることが好ましい。
また、前記水処理剤において、前記(B)の成分が、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩であることが好ましい。
また、前記水処理剤において、前記(C)の成分が、アルキルベンジルアンモニウム塩酸塩であることが好ましい。
また、前記水処理剤において、前記(D)の成分が、下記構造式(X)で示される構造を含むグリコール類であることが好ましい。

(X)
また、本発明は、被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる水処理剤であって、(A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩を0.1〜20重量%と、(B)酸化防止剤を0.05〜5重量%と、(C)四級アンモニウム塩を0.05〜5重量%と、(D)グリコール類を0.05〜5重量%と、を含む水処理剤である。
本発明では、炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、酸化防止剤とを含有させることによって、被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる、浮上性能に優れ、酸化されにくい水処理剤を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、次のような組成物を見出し、実用面および性能面で優れる浮上処理用の水処理剤を提供するに至った。
本発明の実施形態に係る水処理剤は、原水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられ、(A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、(B)酸化防止剤と、を含む。本実施形態に係る水処理剤は、浮上分離により被処理水を処理する際に、凝集剤の添加により形成されたフロックの浮上性をより向上させて処理水質を高める目的、あるいは処理速度を高める目的などで、浮上処理用助剤として用いられる。水処理剤が、主にフロックの浮上性を向上させるための高級脂肪酸のアルカリ金属塩に加えて酸化防止剤を含むことにより、浮上性能に優れ、かつ、高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含む水溶液であっても酸化されにくく、実用的に使用可能である。
炭素数8〜18である飽和脂肪酸のアルカリ金属塩としては、特に限定されないが、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げられる。
炭素数8〜18である不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩としては、特に限定されないが、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸およびバクセン酸などの分子内に不飽和二重結合を1つ有するモノ不飽和脂肪酸、リノール酸などの分子内に不飽和二重結合を2つ有するジ不飽和脂肪酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、エレオステアリン酸などの分子内に不飽和二重結合を3つ有するトリ不飽和脂肪酸などのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。炭素数8〜18である飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、炭素数8〜18である不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩とを組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、製剤面、性能面、環境面などから、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸のナトリウム塩またはカリウム塩が好ましく、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸のナトリウム塩またはカリウム塩がより好ましい。
水処理剤における(A)成分の配合量は、特に限定されないが、調剤上、水処理剤の全重量に対して、0.1〜20重量%の範囲が好ましく、0.5〜10重量%の範囲がより好ましい。
酸化防止剤としては、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸およびそれらのナトリウム塩、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピルなどの還元剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、L−アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸二酢酸(GLDA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩、水和物などのキレート剤(金属封鎖剤)などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、酸化防止効果が高い、水処理剤に含まれる他の成分との反応性が低いなどの点から、キレート剤(金属封鎖剤)が好ましく、コスト面、製剤安定性などから、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩がより好ましく、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウムがさらに好ましい。キレート剤を用いることによって、酸化防止効果を発揮した上で、主成分である(A)成分の性能を著しく低減させることなく、製剤化が可能である。
水処理剤における(B)成分の配合量は、特に限定されないが、水処理剤の全重量に対して、0.05〜5重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲がより好ましい。水処理剤としての安定性を考慮すると、(B)成分の配合量は、(A)成分に対して、1重量%〜20重量%の範囲であることが好ましく、2重量%〜10重量%の範囲がより好ましい。
本実施形態に係る水処理剤は、(A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩、(B)酸化防止剤以外に、(C)四級アンモニウム塩を含んでもよく、さらに(D)グリコール類を含んでもよい。水処理剤が高級脂肪酸のアルカリ金属塩に加えて四級アンモニウム塩を含むことにより、浮上性能に優れ、かつ、高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含む水溶液であっても酸化されにくく、また腐敗されにくく、実用的に使用可能である。また、水処理剤が高級脂肪酸のアルカリ金属塩に加えてグリコール類を含むことにより、浮上性能に優れ、かつ、高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含む水溶液であっても酸化されにくく、また寒冷地などの気温が低い場所でも凍結されにくく、実用的に使用可能である。
四級アンモニウム塩は、主に防腐剤として用いられ、例えば、炭素数8〜30のアルキル基を有する高級アルキルアンモニウム塩酸塩などのアルキルアンモニウム塩酸塩、塩化ベンザルコニウム(CCH(CHR・Cl (R=C17〜C1837の混合物))などの炭素数8〜30のアルキル基を有する高級アルキルベンジルアンモニウム塩酸塩などのアルキルベンジルアンモニウム塩酸塩などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、製剤面、性能面、環境面などから、アルキルベンジルアンモニウム塩酸塩が好ましく、塩化ベンザルコニウムがより好ましい。アルキルベンジルアンモニウム塩酸塩を用いることによって、主成分である(A)成分の性能を著しく低減させることなく、製剤化が可能である。
水処理剤における(C)成分の配合量は、特に限定されないが、水処理剤の全重量に対して、0.05〜5重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲がより好ましい。水処理剤としての安定性を考慮すると、(C)成分の配合量は、(A)成分に対して、1重量%〜20重量%の範囲であることが好ましく、2重量%〜10重量%の範囲がより好ましい。
グリコール類は、主に凍結防止剤として用いられ、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、製剤面、性能面、環境面などから、下記構造式(X)で示される構造を含む、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコール類であることが好ましい。下記構造式(X)で示される構造を含むグリコール類を用いることによって、主成分である(A)成分の性能を著しく低減させることなく、製剤化が可能である。

(X)
水処理剤における(D)成分の配合量は、特に限定されないが、水処理剤の全重量に対して、0.05〜5重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲がより好ましい。水処理剤としての安定性を考慮すると、(D)成分の配合量は、(A)成分に対して、1重量%〜20重量%の範囲であることが好ましく、2重量%〜10重量%の範囲がより好ましい。
本実施形態に係る水処理剤に用いられる溶媒としては、水などが挙げられる。
本実施形態に係る水処理剤は、(A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩、(B)酸化防止剤、(C)四級アンモニウム塩、(D)グリコール類を含むことにより、浮上性能に優れ、かつ、高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含む水溶液であっても酸化されにくく、腐敗されにくく、寒冷地などの気温が低い場所でも凍結されにくく、実用的に使用可能である。特に、水処理剤が、(A)ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸のナトリウム塩またはカリウム塩のうちから選択される少なくとも1つと、(B)エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩と、(C)アルキルベンジルアンモニウム塩酸塩と、(D)上記構造式(X)で示される構造を含むグリコール類とを含む場合に、浮上性能に優れ、かつ、高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含む水溶液であっても酸化されにくく、腐敗されにくく、寒冷地などの気温が低い場所でも凍結されにくく、実用的に使用可能である。
本実施形態に係る水処理剤は、上記(A)成分および上記(B)成分、必要に応じて含まれる上記(C)成分および上記(D)成分の他にも、例えば、消泡剤、気泡剤などを含んでもよい。
本実施形態に係る水処理剤は、各種の工場などから排出される産業排水や、河川水、井水、工業用水などの各種の被処理水の凝集加圧浮上分離による処理に好ましく適用可能である。例えば、無機凝集剤などの凝集剤を被処理水に添加して被処理水中の懸濁物質などを凝集させてフロックを形成する凝集処理の後、本実施形態に係る水処理剤を被処理水に添加して、空気を含む加圧水を被処理水に混合して、大気圧に開放させることによって発生する微細な気泡をフロックに付着させてフロックを浮上させ、分離する凝集浮上分離処理を行えばよい。本実施形態に係る水処理剤は、常圧浮上分離などによる処理に関しても適用可能である。また、凝集工程を経ない浮上分離処理にも適用可能である。本実施形態に係る水処理剤は、上記被処理水の凝集加圧浮上分離処理などの凝集浮上分離処理に関して、高速、高性能かつ経済的な処理を実現できる安定な水処理剤である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜10)
実施例1〜10として、表1に示す配合比で各材料を混合して組成物を調製し、以下の4つの評価項目について評価した。結果を表1に示す。なお、表1の組成における数値は、水処理剤の全重量に対する重量%を示す。
(1)防腐性評価
工業用水を用いて、塩酸または水酸化ナトリウム水溶液でpH=7に調整した組成物の希釈水、10,000mg/L溶液を、30℃、48時間培養し、一般細菌数の増加を調べた。一般細菌数測定にはサンアイバイオチェッカーTTC(三愛石油株式会社製)を用いた。初期値からの菌数増加度合いに対して、次のような評価基準を設けた。
(評価基準)
○:菌数の増加なし
△:菌数が1〜2桁増加
×:菌数が3桁以上増加
(2)抗酸化性評価
作製した組成物を直射日光の当たる場所で大気開放し、1週間の経時変化を調査した。外観変化に対して、次のような評価基準を設けた。
(評価基準)
○:透明を保持
△:やや白濁が認められる
×:完全に白濁
(3)−5℃安定性評価
作製した組成物を−5℃の恒温槽で14日間保存し、外観変化に対して次のような評価基準を設けた。
(評価基準)
○:14日後も凍結せず
△:3〜14日内に凍結
×:3日以内に凍結
(4)浮上性能保持評価
下記に示すジャーテスタ+フローテーションテスタ方法による凝集・加圧浮上試験を行った。被処理水として相模原井水にJIS Z 8901試験用粉体(第11種)を100mg/L添加、撹拌混合した模擬排水を使用した。ジャーテストとして無機凝結剤(PAC)を所定濃度添加後、水酸化ナトリウム水溶液(5%に調整)でpHを7にし、表1に示される組成物を所定濃度添加、撹拌混合した後、フローテーションテストを行い、処理水の濁度を測定した。下記式(I)で表される数式に対し、次のような評価基準を設けた。
[(ブランクによる処理水濁度(度)−組成物による処理水濁度(度))/(ブランクによる処理水濁度(度)−脂肪酸塩のみの水溶液による処理水濁度(度))]×100 (I)
(評価基準)
○:90(%)を超える
△:60〜90(%)
×:60(%)未満
(ジャーテスタ+フローテーションテスタ方法)
[1]相模原井水を500mLビーカに分取する。
[2]JIS Z 8901試験用粉体(第11種)を200mg/L添加し、150rpmで60秒間撹拌する。
[3]ポリ塩化アルミニウム(PAC)を250mg/L添加し、150rpmで60秒間撹拌する。
[4]水酸化ナトリウム水溶液(5%に調製)でpHを7に調整する。
[5]表1に示される組成物を50mg/L添加し、150rpmで60秒間撹拌する。
[6]凝集フロックを含む水をフローテーションテスタに移し、加圧水を投入する。フローテーションテスタには、(株)宮本製作所製の加圧浮上分離試験機を用いた。加圧水条件は、加圧条件=0.2MPa、被処理水系に対する加圧水比=20%とした。
[7]2分間反応させた後、処理水の濁度を測定する。
(比較例1〜4)
比較例1〜4として、酸化防止剤(EDTA・4Na)を含まない表1に示す組成物を作製し、実施例1〜10と同様にして、上記4つの評価項目について評価した。結果を表1に示す。なお、比較例1,2の「(4)浮上性能保持評価」では、試験前原水濁度135度に対し、薬剤なし(ブランク)による処理水濁度55度、比較例1は25度、比較例2は5.0度という結果であった。
実施例1〜10の水処理剤は、実用的に使用可能で、浮上性能および抗酸化性に優れていた。一方、比較例1〜4の水処理剤は、浮上性能および抗酸化性の両立はできず、実用的に使用できない。実施例1〜10の水処理剤は、安定な水処理剤であり、被処理水の凝集浮上分離処理に関して、高速、高性能かつ経済的な処理を実現できた。

Claims (9)

  1. 被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる水処理剤であって、
    (A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩と、
    (B)酸化防止剤と、
    を含むことを特徴とする水処理剤。
  2. 請求項1に記載の水処理剤であって、
    さらに、(C)四級アンモニウム塩を含むことを特徴とする水処理剤。
  3. 請求項1または2に記載の水処理剤であって、
    さらに、(D)グリコール類を含むことを特徴とする水処理剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理剤であって、
    前記(A)の成分に対する、前記(B)、(C)または(D)の成分のそれぞれの含有量が、1重量%〜20重量%の範囲であることを特徴とする水処理剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理剤であって、
    前記(A)の成分が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸のナトリウム塩またはカリウム塩のうちから選択される少なくとも1つであることを特徴とする水処理剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の水処理剤であって、
    前記(B)の成分が、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩であることを特徴とする水処理剤。
  7. 請求項2に記載の水処理剤であって、
    前記(C)の成分が、アルキルベンジルアンモニウム塩酸塩であることを特徴とする水処理剤。
  8. 請求項3に記載の水処理剤であって、
    前記(D)の成分が、下記構造式(X)で示される構造を含むグリコール類であることを特徴とする水処理剤。

    (X)
  9. 被処理水中の懸濁物質を凝集させて浮上分離させる処理において用いられる水処理剤であって、
    (A)炭素数8〜18である飽和または不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩を0.1〜20重量%と、
    (B)酸化防止剤を0.05〜5重量%と、
    (C)四級アンモニウム塩を0.05〜5重量%と、
    (D)グリコール類を0.05〜5重量%と、
    を含むことを特徴とする水処理剤。
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