JP2010069289A - 遠隔操作型アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 細長形状のスピンドルガイド部3と、その先端に先端部材連結部15を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材2と、先端部材2に回転自在に設けた工具1と、工具1を回転させる工具回転用駆動源と、先端部材2の姿勢を操作する姿勢変更用駆動源とを備える。先端部材2は、工具1を保持するスピンドル13を回転自在に支持する。スピンドルガイド部3は、工具回転用駆動源の回転をスピンドル13に伝達する回転軸22と、両端に貫通したガイド孔30aとを内部に有する。進退動作することにより先端部材2を姿勢変更させる姿勢操作ワイヤ31aをガイド孔30a内に進退自在に挿通する。姿勢操作ワイヤ31aを、姿勢変更用駆動源で進退動作させる。
【選択図】 図2
Description
工具回転用駆動源および姿勢変更用駆動源の両方またはいずれか一方を駆動部ハウジング内に設ければ、駆動部ハウジングの外部に設けられる部品点数を減らして、遠隔操作型アクチュエータ全体の構成を簡略にできる。
工具回転用駆動源および姿勢変更用駆動源を駆動部ハウジング外に設ければ、駆動部ハウジングを小型化できる。そのため、駆動部ハウジングを持って遠隔操作型アクチュエータを操作する際の取扱性を向上させられる。
駆動部ハウジング外に設けた駆動源の駆動力を、回転軸または姿勢操作部材へ可撓性ケーブルで伝達すれば、駆動部ハウジング外に設けた駆動源と駆動部ハウジングとの位置関係についての融通性が高く、遠隔操作型アクチュエータを操作しやすい。
いずれあっても、姿勢操作ワイヤで先端部材を良好に姿勢変更させることができる。
この構成によれば、姿勢検出手段の検出結果に基づき適正な先端部材姿勢制御を行うことができる。
この構成によれば、荷重検出手段の検出結果に基づき、遠隔操作型アクチュエータ全体の送り量や先端部材の姿勢変更を制御することにより、先端部材に作用する荷重を適正に保った状態で骨の切削加工を行える。
増力伝達機構を設けると、小さな出力のリニアアクチュエータでも姿勢操作ワイヤに大きな力を与えることができるので、リニアアクチュエータの小型化が可能になる。
この構成であれば、外郭パイプによりスピンドルガイド部の内部を保護しつつ、スピンドルガイド部を中空状にして軽量化を図れる。
このように補強シャフトとガイドパイプとを設けることにより、これらをスピンドルガイド部内にバランス良く配置して、スピンドルガイド部の剛性向上を図れる。
補強シャフトとガイドパイプとを利用することで、余分な部材を用いずに転がり軸受の外径面を支持できる。
加工の仕上がりを良くするには、スピンドルを高速回転させて加工するのがよい。スピンドルを高速回転させると、工具に作用する切削抵抗を低減させる効果もある。スピンドルはワイヤ等からなる細い回転軸を介して回転力が伝達されるので、スピンドルの高速回転を実現させるため、回転軸を支持する転がり軸受に予圧をかけておくことが必要となる。この予圧のためのばね要素を隣合う転がり軸受間に設ければ、スピンドルガイド部の径を大きくせずにばね要素を設けられる。
工具を回転させるスピンドル、回転軸等の回転する部材は、回転摩擦により発熱する。それに伴い、軸受が加熱される。冷却手段を設ければ、軸受や上記発熱箇所を冷却液により冷却することができる。外郭パイプの内部に冷却液を通過させれば、冷却液供給用の管を別に設ける必要がなく、スピンドルガイド部を簡素化および小径化できる。
さらに、前記冷却液により軸受を潤滑する効果も得られる。冷却液を軸受の潤滑に兼用させれば、軸受に一般的に使用されているグリス等を使用しなくてもよく、しかも別に潤滑装置を設けなくて済む。
加工時には、工具および被加工物が発熱する。冷却手段を設ければ、工具および被加工物を冷却液により冷却することができる。
冷却液が水もしくは生理食塩水であれば、先端部材を生体内に挿入して加工を行う場合に冷却液が生体に悪影響を与えない。
姿勢操作ワイヤは可撓性であるため、スピンドルガイド部に湾曲した箇所があっても、ガイド孔内で進退させることができる。
工具回転用駆動源41を駆動すると、その回転力が回転軸22を介してスピンドル13に伝達されて、スピンドル13と共に工具1が回転する。工具1を回転させて骨等を切削加工する際に先端部材2に作用する荷重は、供給電力計47の検出値から、荷重検出手段48によって検出される。このように検出される荷重の値に応じて遠隔操作型アクチュエータ全体の送り量や後記先端部材2の姿勢変更を制御することにより、先端部材2に作用する荷重を適正に保った状態で骨の切削加工を行える。
例えば、図9における上側の1つの姿勢操作部材31Uを先端側へ進出させ、かつ他の2つの姿勢操作部材31L,31Rを後退させると、上側の姿勢操作部材31Uによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図9(A)において先端側が下向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。このとき、各姿勢操作部材31の進退量が適正になるよう、各姿勢変更用駆動源42が制御される。各姿勢操作部材31を逆に進退させると、左右の姿勢操作部材31L,31Rによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図9(A)において先端側が上向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。
また、上側の姿勢操作部材31Uは静止させた状態で、左側の姿勢操作部材31Lを先端側へ進出させ、かつ右側の姿勢操作部材31Rを後退させると、左側の姿勢操作部材31Lによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は右向き、すなわち図9(A)において紙面の裏側向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。左右の姿勢操作部材31L,31Rを逆に進退させると、右の姿勢操作部材31Rによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は左向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。
このように姿勢操作部材31を円周方向の3箇所に設けることにより、先端部材2を上下左右の2軸(X軸、Y軸)の方向に姿勢変更することができる。その際、先端部材連結部15には、3つの姿勢操作部材31の圧力、および抜け止め部材21からの反力が作用しており、これらの作用力の釣り合いにより先端部材2の姿勢が決定される。この構成では、3つの姿勢操作部材31で先端部材2のハウジング11に加圧されるため、さらに先端部材2の姿勢安定性を高めることができる。姿勢操作部材31の数をさらに増やせば、先端部材2の姿勢安定性をより一層高めることができる。
2…先端部材
3…スピンドルガイド部
4a…駆動部ハウジング
5…コントローラ
13…スピンドル
15…先端部材連結部
22…回転軸
25…外郭パイプ
26,29…転がり軸受
27A,27B…ばね要素
30…ガイドパイプ
30a…ガイド孔
31…姿勢操作部材
31a…姿勢操作ワイヤ
32…復元用弾性部材
34…補強シャフト
41…工具回転用駆動源
42…姿勢変更用駆動源
43…増力伝達機構
45…動作量検出器
46…姿勢検出手段
47…供給電力計
48…荷重検出手段
Claims (24)
- 細長形状のスピンドルガイド部と、このスピンドルガイド部の先端に先端部材連結部を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材と、この先端部材に回転自在に設けた工具と、この工具を回転させる工具回転用駆動源と、前記先端部材の姿勢を操作する姿勢変更用駆動源とを備え、
前記先端部材は、前記工具を保持するスピンドルを回転自在に支持し、前記スピンドルガイド部は、前記工具回転用駆動源の回転を前記スピンドルに伝達する回転軸と、両端に貫通したガイド孔とを内部に有し、先端が前記先端部材に直接または間接的に接する状態で進退動作することにより前記先端部材を姿勢変更させる姿勢操作ワイヤを前記ガイド孔内に進退自在に挿通し、この姿勢操作ワイヤを前記姿勢変更用駆動源で進退動作させることを特徴とする遠隔操作型アクチュエータ。 - 請求項1において、前記工具回転用駆動源および前記姿勢変更用駆動源の両方またはいずれか一方を、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジング内に設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1において、前記工具回転用駆動源および前記姿勢変更用駆動源を、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジング外に設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1において、前記工具回転用駆動源および前記姿勢変更用駆動源の両方またはいずれか一方を、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジング外に設け、前記工具回転用駆動源および前記姿勢変更用駆動源のうち前記駆動部ハウジング外に設けた駆動源の駆動力を、前記回転軸または前記姿勢操作部材へ可撓性ケーブルで伝達する遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記姿勢操作ワイヤは、前記先端部材を押付ける側に動作することにより先端部材を姿勢変更させる遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記姿勢操作ワイヤは、前記先端部材を引っ張る側に動作することにより先端部材を姿勢変更させる遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記ガイド孔およびこのガイド孔内に挿通された姿勢操作ワイヤを1箇所のみに設け、前記先端部材を所定姿勢側へ付勢する復元用弾性部材を設け、前記姿勢操作ワイヤは前記復元用弾性部材の付勢力に抗して前記先端部材を姿勢変更させるものとした遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記ガイド孔およびこのガイド孔内に挿通された姿勢操作ワイヤを2箇所に設け、前記姿勢変更用駆動源を各姿勢操作ワイヤに対して個別に設け、前記2箇所の姿勢操作ワイヤの前記先端部材への作用力の釣り合いにより前記先端部材の姿勢を変更、維持させるものとした遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記先端部連結部材が、前記先端部材を任意方向に傾動可能に支持するものであり、前記ガイド孔およびこのガイド孔内に挿通された姿勢操作ワイヤを、前記先端部材の傾動中心の周りの3箇所以上に設け、前記姿勢変更用駆動源を各姿勢操作ワイヤに対して個別に設け、前記3箇所以上の姿勢操作ワイヤの前記先端部材への作用力の釣り合いにより前記先端部材の姿勢を変更、維持させるものとした遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、前記姿勢変更用駆動源の動作量を検出する動作量検出器を設け、この動作量検出器の検出値から前記先端部材の姿勢を検出する姿勢検出手段を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、前記姿勢変更用駆動源は電動アクチュエータであり、この電動アクチュエータへの供給電力を計測して前記先端部材に作用する荷重を検出する荷重検出手段を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項11のいずれか1項において、前記姿勢変更用駆動源がリニアアクチュエータである遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項12において、前記リニアアクチュエータの出力を増力して前記姿勢操作ワイヤに伝達するレバー機構からなる増力伝達機構を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項13のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部が、このスピンドルガイド部の外郭となる外郭パイプを有し、前記ガイド孔が、前記外郭パイプ内に設けられたガイドパイプの内径孔である遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項14において、前記外郭パイプ内の中心に前記回転軸を配置し、この回転軸と外郭パイプの内径面との間に、複数本の補強シャフトと前記ガイドパイプとを円周方向に並べて設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項15において、前記スピンドルガイド部内の前記回転軸を回転自在に支持する複数の転がり軸受を設け、これら複数の転がり軸受の外径面を、前記複数本の補強シャフトと前記ガイドパイプとで支持した遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項14ないし請求項16のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部内の前記回転軸を回転自在に支持する複数の転がり軸受を設け、隣合う転がり軸受間に、これら転がり軸受に対して予圧を与えるばね要素を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項16または請求項17において、前記外郭パイプの内部を通過する冷却液により前記軸受を冷却する冷却手段を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項18のいずれか1項において、前記外郭パイプの内部を通過する冷却液、または外部から供給される冷却液により前記工具を冷却する冷却手段を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項18または請求項19において、前記冷却液は、水もしくは生理食塩水である遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項20のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部は湾曲した箇所を有する遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項21のいずれか1項において、施術時に、前記先端部材の全部または一部が患者の体内に挿入される医療用の遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項22のいずれか1項において、前記工具が骨を切削加工する工具である医療用の遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項23において、人工関節置換手術において骨の髄腔部を削るのに使用される医療用の遠隔操作型アクチュエータ。
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