JP2010067914A - 化学的機械的研磨液、及び化学的機械的研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低エロージョンとの両立を可能とする化学的機械的研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供すること。
【解決手段】グリシン、トリアゾール類、砥粒、酸化剤、並びに、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物を含有することを特徴とする化学的機械的研磨液、及び、上記の化学的機械的研磨液を、研磨定盤上の研磨パッドに供給する工程、該研磨定盤を回転させることにより、該研磨パッドと被研磨体の金属を含む被研磨面とを接触させつつ相対運動させて研磨する工程を含むことを特徴とする化学的機械的研磨方法。
【選択図】なし
【解決手段】グリシン、トリアゾール類、砥粒、酸化剤、並びに、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物を含有することを特徴とする化学的機械的研磨液、及び、上記の化学的機械的研磨液を、研磨定盤上の研磨パッドに供給する工程、該研磨定盤を回転させることにより、該研磨パッドと被研磨体の金属を含む被研磨面とを接触させつつ相対運動させて研磨する工程を含むことを特徴とする化学的機械的研磨方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、半導体デバイスの製造工程において、化学的機械的な平坦化を行う際に用いられる研磨液、及びこれを用いた研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(以下LSIと記す)で代表される半導体デバイスの開発においては、小型化・高速化のため、近年配線の微細化と積層化による高密度化・高集積化が求められている。このための技術として化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下「CMP」と記す。)等の種々の技術が用いられてきている。
このCMPは層間絶縁膜等の被加工膜の表面平坦化、プラグ形成、埋め込み金属配線の形成等を行う場合に必須の技術であり、この技術を用いて、基板の平滑化や配線形成時の余分な金属薄膜の除去を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
このCMPは層間絶縁膜等の被加工膜の表面平坦化、プラグ形成、埋め込み金属配線の形成等を行う場合に必須の技術であり、この技術を用いて、基板の平滑化や配線形成時の余分な金属薄膜の除去を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
CMPの一般的な方法は、円形の研磨定磐(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨液で浸して、パッドに基板(ウエハ)の表面を押しつけ、その裏面から所定の圧力(研磨圧力)を加えた状態で、研磨定磐及び基板の双方を回転させ、発生する機械的摩擦により基板の表面を平坦化するものである。
CMPに用いる研磨溶液は、一般には、砥粒(例えばアルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば過酸化水素、過硫酸)とが含まれる。基本的なメカニズムは、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することで研磨していると考えられており、その方法は、例えば、非特許文献1に記載されている。
CMPに用いる研磨溶液は、一般には、砥粒(例えばアルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば過酸化水素、過硫酸)とが含まれる。基本的なメカニズムは、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することで研磨していると考えられており、その方法は、例えば、非特許文献1に記載されている。
配線用の金属としては、従来からタングステン及びアルミニウムがインターコネクト構造体に汎用されてきた。しかしながら更なる高性能化を目指し、これらの金属より配線抵抗の低い銅を用いたLSIが開発されるようになった。この銅を配線する方法としては、例えば、特許文献2に記載されている、ダマシン法が知られている。また、コンタクトホールと配線用溝とを同時に層間絶縁膜に形成し、両者に金属を埋め込むデュアルダマシン法が広く用いられるようになってきた。銅金属の研磨においては、特に軟質の金属であるがため、益々高精度の研磨技術が要求されてきている。また、同時に、高生産性を発揮し得る高速金属研磨手段が求められている。
特に、昨今は半導体デバイスの小型・高速化のため、配線の微細化と積層化による、よりいっそうの高密度化・高集積化が求められており、特に配線部の金属が過剰に研磨されてしまうディッシングやエロージョン現象の低減への要求がますます強くなりつつある。
研磨剤、酸化剤並びにベンゾトリアゾール系化合物及びトリアゾール系化合物を含む化学的機械的研磨用スラリーを用いることで、銅系金属配線のディッシングが低減できることは特許文献3に開示されている。
しかしながら、本発明者らが、前記特許文献3に記載の技術を用いて、高速研磨とエロ
ージョンの低減との両立を試みたところ、未だ不十分であった。
そこで、本発明は、この問題点に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低エロージョンとの両立を可能とする化学的機械的研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供することにある。
ージョンの低減との両立を試みたところ、未だ不十分であった。
そこで、本発明は、この問題点に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低エロージョンとの両立を可能とする化学的機械的研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記の化学的機械的研磨液及びそれを用いた研磨方法により、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の化学的機械的研磨液及びそれを用いた研磨方法は、以下の通りである。
本発明の化学的機械的研磨液及びそれを用いた研磨方法は、以下の通りである。
(1)グリシン、トリアゾール類、砥粒、酸化剤、並びに、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物を含有することを特徴とする化学的機械的研磨液、
(2)前記アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物のアルキル基が炭素数12〜20の直鎖状又は分岐状である、前記(1)に記載の化学的機械的研磨液、
(3)前記トリアゾール類が1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類である、前記(1)又は(2)に記載の化学的機械的研磨液、
(4)前記トリアゾール類が、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類、並びに、ベンゾトリアゾール類である、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(5)更に、ポリアクリル酸及び/又はそのアンモニウム塩を含有する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(6)砥粒の一次粒径が20〜40nmである、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(7)研磨液のpHが6〜8である、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(8)金属を含む被研磨面を研磨するために使用するための、(1)〜(7)いずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(9)前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液を、研磨定盤上の研磨パッドに供給する工程、及び、該研磨定盤を回転させることにより、該研磨パッドを被研磨体の金属を含む被研磨面とを接触させつつ相対運動させて研磨する工程を含むことを特徴とする化学的機械的研磨方法。
(2)前記アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物のアルキル基が炭素数12〜20の直鎖状又は分岐状である、前記(1)に記載の化学的機械的研磨液、
(3)前記トリアゾール類が1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類である、前記(1)又は(2)に記載の化学的機械的研磨液、
(4)前記トリアゾール類が、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類、並びに、ベンゾトリアゾール類である、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(5)更に、ポリアクリル酸及び/又はそのアンモニウム塩を含有する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(6)砥粒の一次粒径が20〜40nmである、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(7)研磨液のpHが6〜8である、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(8)金属を含む被研磨面を研磨するために使用するための、(1)〜(7)いずれか1項に記載の化学的機械的研磨液、
(9)前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液を、研磨定盤上の研磨パッドに供給する工程、及び、該研磨定盤を回転させることにより、該研磨パッドを被研磨体の金属を含む被研磨面とを接触させつつ相対運動させて研磨する工程を含むことを特徴とする化学的機械的研磨方法。
本発明によれば、被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低エロージョンとの両立を可能とする化学的機械的研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供することができた。
以下、本発明の具体的態様について説明する。
<化学的機械的研磨液>
本発明の化学的機械的研磨液は、半導体デバイス製造工程における化学的機械的研磨に用いられ、特に金属を含む被研磨面の研磨に有用であり、グリシン、トリアゾール類、砥粒、酸化剤、並びに、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物を含有することを特徴とする。
また、上記アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物のアルキル基が炭素数12〜18の直鎖状又は分岐状であることが好ましい。
また、上記トリアゾール類が、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類であることが好ましく、1,2,4−トリアゾール類であることがより好ましい。
更に、1,2,4−トリアゾール及び/又は1,2,3−トリアゾール類に加えてベンゾトリアゾール類を併用することが好ましい。
更に、ポリアクリル酸及び/又はそのアンモニウム塩を併用することが特に好ましい態様である。
加えて、上記砥粒の一次粒径が20〜40nmであることが好ましく、研磨液のpHが6〜8であることが特に好ましい。
本発明の化学的機械的研磨液は、金属を含む被研磨面を研磨するために使用することが好適である。ここで金属とは半導体装置において相互接続に使用される金属を意味し、銅及びその合金であることが好ましい。
<化学的機械的研磨液>
本発明の化学的機械的研磨液は、半導体デバイス製造工程における化学的機械的研磨に用いられ、特に金属を含む被研磨面の研磨に有用であり、グリシン、トリアゾール類、砥粒、酸化剤、並びに、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物を含有することを特徴とする。
また、上記アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物のアルキル基が炭素数12〜18の直鎖状又は分岐状であることが好ましい。
また、上記トリアゾール類が、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類であることが好ましく、1,2,4−トリアゾール類であることがより好ましい。
更に、1,2,4−トリアゾール及び/又は1,2,3−トリアゾール類に加えてベンゾトリアゾール類を併用することが好ましい。
更に、ポリアクリル酸及び/又はそのアンモニウム塩を併用することが特に好ましい態様である。
加えて、上記砥粒の一次粒径が20〜40nmであることが好ましく、研磨液のpHが6〜8であることが特に好ましい。
本発明の化学的機械的研磨液は、金属を含む被研磨面を研磨するために使用することが好適である。ここで金属とは半導体装置において相互接続に使用される金属を意味し、銅及びその合金であることが好ましい。
本発明の化学的機械的研磨液を構成する各成分については、以下に詳述するが、それぞれの成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において「化学的機械的研磨液」とは、研磨に使用する組成(濃度)の研磨液のみならず、使用時に必要により希釈して用いる研磨濃縮液も本発明では特に断りのない限り、研磨液と称する。濃縮液は研磨に使用する際に、水又は水溶液などで希釈して、研磨に使用されるもので、希釈倍率は一般的には1〜20体積倍である。
〔グリシン〕
本発明に係る化学的機械的研磨液は有機酸として少なくともグリシンを含有する。ここでいう有機酸は、金属の酸化剤ではなく、酸化の促進、pH調整、緩衝剤としての作用を有する化合物を意味する。
本発明に係る化学的機械的研磨液は有機酸として少なくともグリシンを含有する。ここでいう有機酸は、金属の酸化剤ではなく、酸化の促進、pH調整、緩衝剤としての作用を有する化合物を意味する。
グリシンの添加量は、研磨に使用する際の化学的機械的研磨液の1L中、0.01〜0.5molとすることが好ましく、0.05〜0.4molとすることがより好ましく、0.1〜0.3molとすることが特に好ましい。即ち、グリシンの添加量は、研磨速度向上の点で0.01mol以上が好ましく、エロージョンを悪化させない点で0.5mol以下が好ましい。
〔トリアゾール類〕
本発明の化学的機械的研磨液は、研磨対象の金属表面に不動態膜を形成する化合物として、少なくともトリアゾール類を含む。トリアゾール類として、具体的には1,2,4−トリアゾール類、1,2,3−トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類が挙げられるが、少なくとも1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類を用いることが好ましく、1,2,4−トリアゾール類がより好ましく、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類にベンゾトリアゾール類を併用することが特に好ましい。
本発明の化学的機械的研磨液は、研磨対象の金属表面に不動態膜を形成する化合物として、少なくともトリアゾール類を含む。トリアゾール類として、具体的には1,2,4−トリアゾール類、1,2,3−トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類が挙げられるが、少なくとも1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類を用いることが好ましく、1,2,4−トリアゾール類がより好ましく、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類にベンゾトリアゾール類を併用することが特に好ましい。
1,2,4−トリアゾール類、1,2,3−トリアゾール類、及びベンゾトリアゾール類の置換基(原子を含む。)としては、例えば、以下のものが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシル基又はその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキル若しくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基又はその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えばN−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)又はその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシル基又はその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキル若しくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基又はその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えばN−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)又はその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
なお、ここで、「活性メチン基」とは、2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味する。「電子求引性基」とは、例えば、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味する。また、2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また、「塩」とはアルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
これらの中でも、好ましい置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキル若しくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基又はその塩、スルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基又はその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
更に好ましくは、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)が挙げられる。
1,2,4−トリアゾール類、1,2,3−トリアゾール類、及びベンゾトリアゾール類は、いずれも無置換であることが好ましく、置換基を有する場合は特に好ましい置換基には、カルボキシ基、水酸基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1〜6の低級アルキル基(直鎖状、又は分岐状のアルキル基)、炭素数6〜8のアリール基が挙げられ、これらのアルキル基又はアリール基は、カルボキシ基、水酸基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、で置換されていてもよい。
1,2,4−トリアゾール類、1,2,3−トリアゾール類、及びベンゾトリアゾール類は、いずれも無置換であることが好ましく、置換基を有する場合は特に好ましい置換基には、カルボキシ基、水酸基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1〜6の低級アルキル基(直鎖状、又は分岐状のアルキル基)、炭素数6〜8のアリール基が挙げられ、これらのアルキル基又はアリール基は、カルボキシ基、水酸基、スルホ基、アミノ基、カルバモイル基、で置換されていてもよい。
本発明で好ましい、1,2,4−トリアゾール類、1,2,3−トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類の具体例としては次の化合物が挙げられる。
本発明で用いるトリアゾール類の添加量は、研磨に使用する際の化学的機械的研磨液1L中、0.001〜0.1molの範囲が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1molの範囲、更に好ましくは0.01〜0.05molの範囲である。
前述のように1,2,4−トリアゾール類に加えてベンゾトリアゾール類を併用するような場合、併用するベンゾトリアゾール類の添加量は、研磨に使用する際の化学的機械的研磨液1L中、0.00001〜0.01molの範囲が好ましく、より好ましくは0.00005〜0.001molの範囲、更に好ましくは0.0001〜0.001molの範囲である。
前述のように1,2,4−トリアゾール類に加えてベンゾトリアゾール類を併用するような場合、併用するベンゾトリアゾール類の添加量は、研磨に使用する際の化学的機械的研磨液1L中、0.00001〜0.01molの範囲が好ましく、より好ましくは0.00005〜0.001molの範囲、更に好ましくは0.0001〜0.001molの範囲である。
〔アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、又は、それらの塩の混合物〕
本発明の化学的機械的研磨液は、エロージョンを低減する目的で、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、又は、それらの塩の混合物を少なくとも含む。
このアルキル基としては、炭素数8〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、炭素数範囲は10〜18であることがより好ましく、炭素数範囲が12〜18であることが更に好ましい。また、アルキル基は、直鎖状及び分岐状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
本発明の化学的機械的研磨液は、エロージョンを低減する目的で、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、又は、それらの塩の混合物を少なくとも含む。
このアルキル基としては、炭素数8〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、炭素数範囲は10〜18であることがより好ましく、炭素数範囲が12〜18であることが更に好ましい。また、アルキル基は、直鎖状及び分岐状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
前記アルキル基、又は、フェニル基は、更に置換基を有していてもよく、導入可能な置換基(原子を含む。)としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい。)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない。)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基又はその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキル若しくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えば、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられるが、アルキル基やスルホ基が好ましい。
更に、本発明で用いるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸はアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であってもよい。
塩を形成するアルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、ナトリウムイオンがより好ましい。
アンモニウム塩を形成する場合は、アンモニウムの水素原子をアルキル基で置換したものも含まれ、例えば、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム等が挙げられる。
塩を形成するアルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、ナトリウムイオンがより好ましい。
アンモニウム塩を形成する場合は、アンモニウムの水素原子をアルキル基で置換したものも含まれ、例えば、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム等が挙げられる。
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合比は、アルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸が混合物中10モル%以上含まれることが好ましく、より好ましくは30モル%以上含まれ、より好ましくは50モル%以上含まれる。更に、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合比が、1:2〜2:1であることがより好ましく、当モル混合が特に好ましい。
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、又は、それらの塩は、使用する際の化学的機械的研磨液中において合計、0.0001重量%〜0.1重量%含まれることが好ましく、0.0005重量%〜0.05重量%含まれることがより好ましく、0.001重量%〜0.01重量%含まれることが更に好ましい。
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、又は、それらの塩の合成方法は、特に限定されず、市販品を好ましく用いることができる。
次に、本発明の化学的機械的研磨液に少なくとも含まれるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、好ましくはそれらの塩、より好ましくはそれらのアンモニウム塩と併用可能な界面活性剤及び親水性ポリマーについて説明する。
本発明においては、以下のような各種の界面活性剤や親水性ポリマーを併用することができる。
本発明においては、以下のような各種の界面活性剤や親水性ポリマーを併用することができる。
陰イオン界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられる。
また、フッ素系界面活性剤も用いることもできる。
陽イオン界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられる。
また、フッ素系界面活性剤も用いることもできる。
これらの界面活性剤の重量平均分子量としては、500〜100,000が好ましく、特には2,000〜50,000が好ましい。
また、親水性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール等のポリグリコール類、ポリビニルアルコール、ポロビニルピロリドン、アルギン酸等の多糖類、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のカルボン酸含有ポリマー等が挙げられる。カルボン酸含有ポリマーの場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染がない点で酸若しくはそのアンモニウム塩が好ましい。
本発明では特にポリアクリル酸又はそのアンモニウム塩を用いることがエロージョン低減の点で特に好ましい。
また、これらの親水性ポリマーの重量平均分子量としては、10万〜500万が好ましく、50万〜200万がより好ましい。
これらの界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの添加量は、使用する際の化学的機械的研磨液中、0.0001重量%〜0.1重量%含まれることが好ましく、0.0005重量%〜0.05重量%含まれることがより好ましく、0.001重量%〜0.05重量%含まれることが更に好ましい。
〔砥粒〕
本発明の化学的機械的研磨液は、砥粒を含有する。好ましい砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガンなどが挙げられ、特にコロイダルシリカが好ましい。
本発明の化学的機械的研磨液は、砥粒を含有する。好ましい砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガンなどが挙げられ、特にコロイダルシリカが好ましい。
砥粒として好ましく用いうるコロイダルシリカ粒子の作製法として、例えばSi(OC2H5)4、Si(sec−OC4H9)4、Si(OCH3)4、Si(OC4H9)4のようなシリコンアルコキシド化合物をゾルゲル法により加水分解する作製法が挙げられる。このようにして得られたコロイダル粒子は粒度分布が非常にシャープである。
砥粒の一次粒子径とは、砥粒の粒子径とその粒子径を持つ粒子数を積算した累積度数との関係を示す粒度累積曲線を求め、この曲線の累積度数が50%のポイントでの粒子径を意味するものである。例えば、粒度分布を求める測定装置しては堀場製作所製LB−500等が用いられる。
砥粒の粒子が球形の場合はそのまま測定した値を採用しうるが、不定形粒子の粒子サイズは、該粒子体積と等しくなる球の直径で表すものとする。粒子サイズは光子相関法、レーザー回折法、コールターカウンター法等の公知の様々な方法で測定することが可能であるが、本発明においては、走査顕微鏡による観察、又は、透過電子顕微鏡写真を撮影して、個々の粒子の形状とサイズを求め、算出する方法を用いる。
本発明の研磨用組成物に含有される砥粒の平均粒径(一次粒径)は15〜70nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜40nmである。充分な研磨速度を達成する目的から15nm以上の粒子が好ましい。また、エロージョンを低減するために70nm以下の粒子が好ましい。
また、本発明で用いられる砥粒の会合度は3以下であることが好ましく、2以下がより好ましい。会合度が2以下の時にエロージョン低減効果が顕著に発現する。
ここで、会合度とは、一次粒子が凝集してなる二次粒子の径を一次粒子の径で除した値(二次粒子の径/一次粒子の径)を意味する。会合度が1とは、単分散した一次粒子のみのものを意味する。
なお、二次粒子径は電子顕微鏡等で測定することができる。
また、本発明で用いられる砥粒の会合度は3以下であることが好ましく、2以下がより好ましい。会合度が2以下の時にエロージョン低減効果が顕著に発現する。
ここで、会合度とは、一次粒子が凝集してなる二次粒子の径を一次粒子の径で除した値(二次粒子の径/一次粒子の径)を意味する。会合度が1とは、単分散した一次粒子のみのものを意味する。
なお、二次粒子径は電子顕微鏡等で測定することができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、前記した如き一般的な無機砥粒のみならず、有機重合体粒子を併用することも可能である。更に、アルミン酸イオン又はホウ酸イオンを用いて表面改質したコロイダルシリカ、表面電位を制御したコロイダルシリカなど、各種表面処理を行ったコロイダルシリカや、複数の材料からなる複合砥粒などを目的に応じて用いることも可能である。
本発明における砥粒の添加量は目的に応じて適宜選択されるが、本発明においては、化学的機械的研磨液の全重量に対して0.01〜20重量%の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%の間である。
〔酸化剤〕
本発明の化学的機械的研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有する。
具体的には、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水、及び銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられるが、中でも、過酸化水素がより好ましく用いられる。
本発明の化学的機械的研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有する。
具体的には、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水、及び銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられるが、中でも、過酸化水素がより好ましく用いられる。
酸化剤の添加量は、研磨に使用する際の化学的機械的研磨液の1L中、0.003mol〜8molとすることが好ましく、0.03mol〜6molとすることがより好ましく、0.1mol〜4molとすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が十分で高いCMP速度を確保する点で0.003mol以上が好ましく、研磨面の荒れ防止の点から8mol以下が好ましい。
〔他の成分〕
本発明の化学的機械的研磨液は、更に他の成分を含有してもよく、例えば、pH調整剤、その他の添加剤を挙げることができる。
本発明の化学的機械的研磨液は、更に他の成分を含有してもよく、例えば、pH調整剤、その他の添加剤を挙げることができる。
(pH調整剤)
本発明の化学的機械的研磨液は、所定のpHとすべく、酸剤、アルカリ剤、又は緩衝剤を添加することが好ましい。
酸剤としては、無機酸が用いられ、この無機酸としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、燐酸などが挙げられる。中でも硝酸が好ましい。
アルカリ剤及び緩衝剤としては、アンモニア、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩などを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムである。
本発明の化学的機械的研磨液は、所定のpHとすべく、酸剤、アルカリ剤、又は緩衝剤を添加することが好ましい。
酸剤としては、無機酸が用いられ、この無機酸としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、燐酸などが挙げられる。中でも硝酸が好ましい。
アルカリ剤及び緩衝剤としては、アンモニア、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩などを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムである。
pH調整剤の添加量としては、pHが好ましい範囲に維持される量であればよく、研磨に使用する際の化学的機械的研磨液の1L中、0.0001mol〜1.0molとすることが好ましく0.003mol〜0.5molとすることがより好ましい。
研磨に使用する際の化学的機械的研磨液のpHは5〜10が好ましく、より好ましくは6〜9であり、特に6〜8が好ましい。上記酸剤、アルカリ剤、緩衝剤を用いることで、本発明の化学的機械的研磨液のpHを上記好ましい範囲に調整するものである。
研磨に使用する際の化学的機械的研磨液のpHは5〜10が好ましく、より好ましくは6〜9であり、特に6〜8が好ましい。上記酸剤、アルカリ剤、緩衝剤を用いることで、本発明の化学的機械的研磨液のpHを上記好ましい範囲に調整するものである。
(金属キレート剤)
本発明の化学的機械的研磨液は、金属研磨液の経時安定性を高める目的で、金属キレート剤を含有することが好ましい。
キレート剤としては、アミノカルボン酸系キレート剤及びホスホン酸系キレート剤を挙げることができる。アミノカルボン酸系キレート剤としては、例えば、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、1,2−プロパンジアミン四酢酸(1、2―PDTA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1、3―PDTA)、1、4―ブタンジアミン四酢酸(1、4―BDTA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸(DPTA−OH)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸(EDHPA)、SS―エチレンジアミンジコハク酸(SS−EDDS)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、β−アラニンジ酢酸(ADA)、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、L−アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸―N,N−ジ酢酸(GLDA)、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸(HBEDDA)、が挙げられる。
本発明の化学的機械的研磨液は、金属研磨液の経時安定性を高める目的で、金属キレート剤を含有することが好ましい。
キレート剤としては、アミノカルボン酸系キレート剤及びホスホン酸系キレート剤を挙げることができる。アミノカルボン酸系キレート剤としては、例えば、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、1,2−プロパンジアミン四酢酸(1、2―PDTA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1、3―PDTA)、1、4―ブタンジアミン四酢酸(1、4―BDTA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸(DPTA−OH)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸(EDHPA)、SS―エチレンジアミンジコハク酸(SS−EDDS)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、β−アラニンジ酢酸(ADA)、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、L−アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸―N,N−ジ酢酸(GLDA)、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸(HBEDDA)、が挙げられる。
ホスホン酸系キレート剤としては、例えばN,N,N−トリメチレンホスホン酸(NTMP)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンホスホン酸(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)、が挙げられる。
これらのキレート剤は、H体(遊離酸)だけでなく、アルカリ塩(例えば、アンモニウム塩、Na塩、K塩)であってもよい。好ましくは、H体又はアンモニウム体である。
これらのキレート剤は、市販のものを使用することができる。
キレート剤は必要に応じて2種以上併用してもよい。キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であればよいが、0.001g/L〜0.1g/Lになるように添加することが好ましく、より好ましくは0.005g/L〜0.1g/L、更に好ましくは0.01g/L〜0.1g/Lである。
キレート剤は必要に応じて2種以上併用してもよい。キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であればよいが、0.001g/L〜0.1g/Lになるように添加することが好ましく、より好ましくは0.005g/L〜0.1g/L、更に好ましくは0.01g/L〜0.1g/Lである。
<化学的機械的研磨方法>
本発明の化学的機械的研磨方法は、本発明の化学的機械的研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨定盤を回転させることで、該研磨パッドを被研磨体の被研磨面と接触させつつ相対運動させて研磨することを特徴とする。
以下、この化学的機械的研磨方法について詳細に説明する。
本発明の化学的機械的研磨方法は、本発明の化学的機械的研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨定盤を回転させることで、該研磨パッドを被研磨体の被研磨面と接触させつつ相対運動させて研磨することを特徴とする。
以下、この化学的機械的研磨方法について詳細に説明する。
(研磨装置)
まず、本発明の研磨方法を実施できる装置について説明する。
本発明に適用可能な研磨装置としては、被研磨面を有する被研磨体(半導体基板等)を保持するホルダーと、研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤と、を備える一般的な研磨装置が使用でき、例えば、FREX300(荏原製作所)を用いることができる。
まず、本発明の研磨方法を実施できる装置について説明する。
本発明に適用可能な研磨装置としては、被研磨面を有する被研磨体(半導体基板等)を保持するホルダーと、研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤と、を備える一般的な研磨装置が使用でき、例えば、FREX300(荏原製作所)を用いることができる。
(研磨圧力)
本発明の研磨方法では、研磨圧力、即ち、被研磨面と前記研磨パッドとの接触圧力は任意に選択できるが、3,000〜25,000Paで研磨を行うことが好ましく、6、500〜14,000Paで研磨を行うことがより好ましい。
本発明の研磨方法では、研磨圧力、即ち、被研磨面と前記研磨パッドとの接触圧力は任意に選択できるが、3,000〜25,000Paで研磨を行うことが好ましく、6、500〜14,000Paで研磨を行うことがより好ましい。
(研磨定盤の回転数)
本発明の研磨方法では、研磨定盤の回転数は任意に選択できるが、50〜200rpmで研磨を行うことが好ましく、60〜150rpmで研磨を行うことがより好ましい。
本発明の研磨方法では、研磨定盤の回転数は任意に選択できるが、50〜200rpmで研磨を行うことが好ましく、60〜150rpmで研磨を行うことがより好ましい。
(研磨液供給方法)
本発明では対象金属を研磨する間、研磨定盤上の研磨パッドに化学的機械的研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
本発明では対象金属を研磨する間、研磨定盤上の研磨パッドに化学的機械的研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
本発明の研磨方法には、濃縮された研磨液に水又は水溶液を加え希釈して用いることもできる。希釈方法としては、例えば、濃縮された研磨液を供給する配管と、水又は水溶液を供給する配管と、を途中で合流させて混合し、希釈された研磨液を研磨パッドに供給する方法などを挙げることができる。その場合の混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など、通常に行われている方法を用いることができる。
また、他の希釈方法としては、研磨液を供給する配管と水又は水溶液を供給する配管とをそれぞれ独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法する方法も本発明に用いることができる。
更に、1つの容器に、所定量の濃縮された研磨液と水又は水溶液を入れて混合し、所定の濃度に希釈した後に、その混合液を研磨パッドに供給する方法も、本発明に適用することができる。
更に、1つの容器に、所定量の濃縮された研磨液と水又は水溶液を入れて混合し、所定の濃度に希釈した後に、その混合液を研磨パッドに供給する方法も、本発明に適用することができる。
これらの方法以外に、研磨液が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水又は水溶液を加え希釈して研磨パッドに供給する方法も、本発明に用いることができる。この場合、酸化剤を含む成分と、本発明における有機酸としてのグリシンを含有する成分と、に分割して供給することが好ましい。
具体的には、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、有機酸としてのグリシン、添加剤、界面活性剤、複素環化合物、砥粒、及び水を1つの構成成分(B)とすることが好ましく、それらを使用する際に水又は水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水又は水溶液とをそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、3つの配管を研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合してもよく、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合して混合してもよい。例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、更に水又は水溶液の配管を結合することで研磨液を供給することも可能である。
また、上記の3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合して供給してもよいし、1つの容器に3つの構成成分を混合した後に、その混合液を研磨パッドに供給してもよい。更に、化学的機械的研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
(研磨液の供給量)
本発明の研磨方法において、研磨液の研磨定盤上への供給量は任意に選択できるが、50〜500ml/minとすることが好ましく、100〜300ml/minであることがより好ましい。
本発明の研磨方法において、研磨液の研磨定盤上への供給量は任意に選択できるが、50〜500ml/minとすることが好ましく、100〜300ml/minであることがより好ましい。
(研磨パッド)
本発明の研磨方法において用いられる研磨パッドは、特に制限はなく、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
本発明の研磨方法において用いられる研磨パッドは、特に制限はなく、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
本発明における研磨パッドは、更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
次に、本発明の研磨方法において研磨が施される被研磨体(基板、ウエハ)について説明する。
(配線金属材料)
本発明における被研磨体は、銅又は銅合金からなる配線を含む基板(ウエハ)であることが好ましい。配線金属材料としては、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が適している。銅合金に含有される銀含量は、10重量%以下、更には1重量%以下で優れた効果を発揮し、0.00001〜0.1重量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
本発明における被研磨体は、銅又は銅合金からなる配線を含む基板(ウエハ)であることが好ましい。配線金属材料としては、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が適している。銅合金に含有される銀含量は、10重量%以下、更には1重量%以下で優れた効果を発揮し、0.00001〜0.1重量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
(配線の太さ)
本発明における被研磨体は、例えば、DRAMデバイス系では、ハーフピッチで、好ましくは0.15μm以下、より好ましくは0.10μm以下、更に好ましくは0.08μm以下の配線を有することが好ましい。
一方、MPUデバイス系では、好ましくは0.12μm以下、より好ましくは0.09μm以下、更に好ましくは0.07μm以下の配線を有することが好ましい。
このような配線を有する被研磨体に対して、本発明に使用される研磨液は特に優れた効果を発揮する。
本発明における被研磨体は、例えば、DRAMデバイス系では、ハーフピッチで、好ましくは0.15μm以下、より好ましくは0.10μm以下、更に好ましくは0.08μm以下の配線を有することが好ましい。
一方、MPUデバイス系では、好ましくは0.12μm以下、より好ましくは0.09μm以下、更に好ましくは0.07μm以下の配線を有することが好ましい。
このような配線を有する被研磨体に対して、本発明に使用される研磨液は特に優れた効果を発揮する。
(バリア金属材料)
本発明における被研磨体において、銅配線と絶縁膜(層間絶縁膜を含む)との間には、銅の拡散を防ぐためのバリア層が設けられる。このバリア層を構成するバリア金属材料としては、低抵抗のメタル材料、例えば、TiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
本発明における被研磨体において、銅配線と絶縁膜(層間絶縁膜を含む)との間には、銅の拡散を防ぐためのバリア層が設けられる。このバリア層を構成するバリア金属材料としては、低抵抗のメタル材料、例えば、TiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
以下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1〜11、比較例1〜5)
下記表1に示す研磨液101〜116を調製し、研磨試験及び評価を行った。
下記表1に示す研磨液101〜116を調製し、研磨試験及び評価を行った。
(化学的機械的研磨液の調製)
下記組成を混合し、各化学的機械的研磨液を調整した。
・有機酸:グリシン 0.15mol/L
・第1トリアゾール類:表1に示す化合物 0.03mol/L
・第2トリアゾール類:表1に示す化合物 0.0003mol/L
・界面活性剤:表1に示す化合物 0.03g/L
・親水性ポリマー:表1に示す化合物 0.005g/L
・砥粒:1次粒径30nm、会合度2のコロイダルシリカ 10g/L
・酸化剤:過酸化水素 9.0g/L
純水を加えて全量を1,000mLとし、また、アンモニア水で調整してpH7.0とした。
下記組成を混合し、各化学的機械的研磨液を調整した。
・有機酸:グリシン 0.15mol/L
・第1トリアゾール類:表1に示す化合物 0.03mol/L
・第2トリアゾール類:表1に示す化合物 0.0003mol/L
・界面活性剤:表1に示す化合物 0.03g/L
・親水性ポリマー:表1に示す化合物 0.005g/L
・砥粒:1次粒径30nm、会合度2のコロイダルシリカ 10g/L
・酸化剤:過酸化水素 9.0g/L
純水を加えて全量を1,000mLとし、また、アンモニア水で調整してpH7.0とした。
(研磨試験)
以下の条件で研磨を行い、研磨速度及びエロージョンの評価を行った。
・研磨装置:FREX300(荏原製作所)
・被研磨体(ウエハ):
(1)研磨速度算出用;シリコン基板上に厚み1.5μmのCu膜を形成した
直径300mmのブランケットウエハ
(2)ディッシング評価用;直径300mmの銅配線ウエハ(パターンウエハ)
(マスクパターン754CMP(ATDF社))
・研磨パッド:IC1400−XY Groove(ロデール社製)
・研磨条件;
研磨圧力(被研磨面と前記研磨パッドとの接触圧力):14,000Pa
研磨液供給速度:300ml/min
研磨定盤回転数:104rpm
研磨ヘッド回転数:85rpm
以下の条件で研磨を行い、研磨速度及びエロージョンの評価を行った。
・研磨装置:FREX300(荏原製作所)
・被研磨体(ウエハ):
(1)研磨速度算出用;シリコン基板上に厚み1.5μmのCu膜を形成した
直径300mmのブランケットウエハ
(2)ディッシング評価用;直径300mmの銅配線ウエハ(パターンウエハ)
(マスクパターン754CMP(ATDF社))
・研磨パッド:IC1400−XY Groove(ロデール社製)
・研磨条件;
研磨圧力(被研磨面と前記研磨パッドとの接触圧力):14,000Pa
研磨液供給速度:300ml/min
研磨定盤回転数:104rpm
研磨ヘッド回転数:85rpm
(評価方法)
研磨速度の算出:前記(1)のブランケットウエハを60秒間研磨し、ウエハ面上の均等間隔の49箇所に対し、研磨前後での金属膜厚を電気抵抗値から換算して求め、それらを研磨時間で割って求めた値の平均値を研磨速度とした。
エロージョンの評価:前記(2)のパターンウエハに対し、非配線部の銅が完全に研磨されるまでの時間に加え、更にその時間の35%分だけ余分に研磨を行い、ラインアンドスペース部(ライン0.12μm、スペース0.12μm)の段差を、接触式段差計DektakV3201(Veeco社製)で測定した。
表1に、評価結果を示す。
研磨速度の算出:前記(1)のブランケットウエハを60秒間研磨し、ウエハ面上の均等間隔の49箇所に対し、研磨前後での金属膜厚を電気抵抗値から換算して求め、それらを研磨時間で割って求めた値の平均値を研磨速度とした。
エロージョンの評価:前記(2)のパターンウエハに対し、非配線部の銅が完全に研磨されるまでの時間に加え、更にその時間の35%分だけ余分に研磨を行い、ラインアンドスペース部(ライン0.12μm、スペース0.12μm)の段差を、接触式段差計DektakV3201(Veeco社製)で測定した。
表1に、評価結果を示す。
表1から明らかなように、前記(1)〜(5)に記載の本発明の化学的機械的研磨液を用いた化学的機械的研磨方法(本発明の研磨方法)により、高い研磨速度と、低エロージョンが両立できることが分かった。
(実施例12〜20)
前記研磨液111において砥粒の一次粒径及び研磨液のpHを変える以外は研磨液106と同様にして、以下の表2に示す研磨液201〜208を調製し、実施例1〜11と同様に研磨と評価を行った。表2に評価結果を示す。
前記研磨液111において砥粒の一次粒径及び研磨液のpHを変える以外は研磨液106と同様にして、以下の表2に示す研磨液201〜208を調製し、実施例1〜11と同様に研磨と評価を行った。表2に評価結果を示す。
表2から明らかなように、特に前記(6)及び(7)に記載の数値範囲の砥粒、研磨液pHを有する化学的機械的研磨液を用いた化学的機械的研磨方法により顕著な効果(高い研磨速度と低エロージョンの両立)が得られることが分かった。
Claims (9)
- グリシン、
トリアゾール類、
砥粒、
酸化剤、並びに、
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物を含有することを特徴とする
化学的機械的研磨液。 - 前記アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、及び/又は、それらの塩の混合物のアルキル基が炭素数12〜20の直鎖状又は分岐状である、請求項1に記載の化学的機械的研磨液。
- 前記トリアゾール類が1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類である、請求項1又は2に記載の化学的機械的研磨液。
- 前記トリアゾール類が、1,2,4−トリアゾール類及び/又は1,2,3−トリアゾール類、並びに、ベンゾトリアゾール類である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液。
- 更に、ポリアクリル酸及び/又はそのアンモニウム塩を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液。
- 砥粒の一次粒径が20〜40nmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液。
- 研磨液のpHが6〜8である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液。
- 金属を含む被研磨面を研磨するために使用するための、請求項1〜7いずれか1項に記載の化学的機械的研磨液。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化学的機械的研磨液を、研磨定盤上の研磨パッドに供給する工程、及び、
該研磨定盤を回転させることにより、該研磨パッドと被研磨体の金属を含む被研磨面とを接触させつつ相対運動させて研磨する工程を含むことを特徴とする
化学的機械的研磨方法。
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JP2008235191A JP2010067914A (ja) | 2008-09-12 | 2008-09-12 | 化学的機械的研磨液、及び化学的機械的研磨方法 |
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---|---|---|---|---|
WO2011158718A1 (ja) * | 2010-06-18 | 2011-12-22 | 日立化成工業株式会社 | 半導体基板用研磨液及び半導体ウエハの製造方法 |
JP2014072336A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Fujimi Inc | 研磨用組成物 |
JP2016149402A (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 株式会社フジミインコーポレーテッド | 研磨用組成物 |
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-
2008
- 2008-09-12 JP JP2008235191A patent/JP2010067914A/ja active Pending
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KR20170115058A (ko) * | 2015-02-10 | 2017-10-16 | 가부시키가이샤 후지미인코퍼레이티드 | 연마용 조성물 |
CN107396639A (zh) * | 2015-02-10 | 2017-11-24 | 福吉米株式会社 | 研磨用组合物 |
KR102649656B1 (ko) | 2015-02-10 | 2024-03-21 | 가부시키가이샤 후지미인코퍼레이티드 | 연마용 조성물 |
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