JP2010067889A - 発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光素子の製造歩留りの高い発光素子発光素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る発光素子1は、第1導電型の第1半導体層と、第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層と、第1半導体層と第2半導体層とに挟まれる活性層105とを有する半導体積層構造10と、半導体積層構造10の一方の面側に設けられ、活性層105が発する光を反射する反射層132と、反射層132の半導体積層構造10側の反対側に金属接合層を介して半導体積層構造10を支持する支持基板20と、支持基板20の金属接合層側の反対側の面に接して設けられる密着層200と、密着層200の支持基板20に接している面の反対側の面に接して設けられ、密着層を介して支持基板20との間で合金化している裏面電極210とを備える。
【選択図】図1A

Description

本発明は、発光素子に関する。特に、本発明は、高い歩留りで製造できる高光出力の発光素子に関する。
従来、アノード電極を一方の表面に有するシリコン支持基板と、シリコン支持基板の他方の表面に設けられる金属反射層と、金属反射層上に設けられ、金属反射層にオーミック接触する光透過膜と、光透過膜上に設けられ、光透過膜にオーミック接触するp型半導体層とn型半導体層とに挟まれた活性層を有する半導体積層構造と、半導体積層構造の上に設けられるカソード電極とを備える発光素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の発光素子は、半導体積層構造と金属反射層との間に導電性を有する光透過膜を配置して、半導体積層構造及び金属反射層の双方にオーミック接触すると共に、半導体積層構造と金属反射層との間の合金化を抑制するので、優れた光反射特性を有する金属反射層を構成することができ、発光効率を向上させた発光素子を提供することができる。
特開2005−175462号公報
しかし、特許文献1に記載の発光素子は、その製造時において複数の発光素子のそれぞれをダイシング工程により分離するときに、シリコン支持基板の裏面において、シリコン支持基板の欠け、割れ等のいわゆる裏面チッピングが発生するので、発光素子の製造歩留り向上には限界がある。
したがって、本発明の目的は、発光素子の製造歩留りの高い発光素子を提供することにある。
第1導電型の第1半導体層と、第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層と、第1半導体層と第2半導体層とに挟まれる活性層とを有する半導体積層構造と、半導体積層構造の一方の面側に設けられ、活性層が発する光を反射する反射層と、反射層の半導体積層構造側の反対側に金属接合層を介して半導体積層構造を支持する支持基板と、支持基板の金属接合層側の反対側の面に接して設けられる密着層と、密着層の支持基板に接している面の反対側の面に接して設けられ、複数の金属の合金からなる裏面電極とを備える発光素子が提供される。
また、上記発光素子は、半導体積層構造は、反射層と金属接合層との間に設けられる透明層を介して支持基板に支持され、透明層は、透明層を貫通して半導体積層構造と反射層とを電気的に接続する界面電極を有していてもよい。また、密着層は、支持基板と裏面電極とを固定するTiから形成されていてもよい。更に、裏面電極は、Auの硬度より高い硬度を有していてもよい。そして、裏面電極は、Al、Sn、Si、Zn、Be、及びGeからなる群から選択される少なくとも1つの材料と、Auとの合金から形成されていてもよい。
本発明に係る発光素子によれば、発光素子の製造歩留りの高い発光素子発光素子を提供できる。
[実施の形態]
図1Aは、本発明の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面を示す。また、図1Bは、本発明の実施の形態に係る発光素子の模式的な上面を示す。
(発光素子1の構造の概要)
図1Aを参照すると、実施の形態に係る発光素子1は、所定の波長の光を発する活性層105を有する半導体積層構造10と、半導体積層構造10の一方の表面の一部の領域と電気的に接続する表面電極110と、表面電極110の表面の一部に設けられるワイヤーボンディング用パッドとしてのパッド電極115と、半導体積層構造10の他方の表面の一部に電気的に接続する界面電極としてのコンタクト部120と、コンタクト部120が設けられている領域を除く半導体積層構造10の他方の表面に設けられる透明層140と、コンタクト部120及び透明層140の半導体積層構造10に接する面の反対側の表面に設けられる反射部130とを備える。
更に、発光素子1は、反射部130のコンタクト部120及び透明層140に接する面の反対側に設けられる電気導電性を有する密着層200と、密着層200の反射部130に接する面の反対側に設けられる電気導電性を有する支持基板20と、支持基板20の密着層200に接する面の反対側の面に密着層212を介して設けられる裏面電極210とを備える。裏面電極210は、複数の金属材料からなる合金材料を含んで形成される。裏面電極210は、金(Au)を含むと共に、Au単体の硬度より高い硬度を有する合金材料を含んで形成される。
また、本実施形態に係る発光素子1の半導体積層構造10は、コンタクト部120及び透明層140に接して設けられるp型コンタクト層109と、p型コンタクト層109の透明層140に接している面の反対側に設けられる第2導電型の第2半導体層としてのp型クラッド層107と、p型クラッド層107のp型コンタクト層109に接している面の反対側に設けられる活性層105と、活性層105のp型クラッド層107に接している面の反対側に設けられる第1導電型の第1半導体層としてのn型クラッド層103と、n型クラッド層103の活性層105に接している面の反対側の一部の領域に設けられるn型コンタクト層101とを有する。なお、半導体積層構造10の透明層140に接している側の反対側の表面は、本実施の形態に係る発光素子1の光取出し面となる。具体的には、n型クラッド層103の活性層105に接している面の反対側の表面の一部が光取出し面となる。
更に、反射部130は、コンタクト部120及び透明層140に接して設けられる反射層132と、反射層132のコンタクト部120及び透明層140に接する面の反対側で反射層132に接して設けられるバリア層134と、バリア層134の反射層132に接する面の反対側でバリア層134に接して設けられる一方の金属接合層としての接合層136とを有する。そして、密着層200は、反射部130の接合層136に対して機械的及び電気的に接合する他方の金属接合層としての接合層202と、接合層202の反射部130に接する面の反対側に設けられるコンタクト電極204とを有する。
また、図1Bに示すように、本実施形態に係る発光素子1は上面視にて略正方形に形成される。一例として、発光素子1の平面寸法は、縦寸法及び横寸法がそれぞれ330μmである。また、発光素子1の厚さは、210μm程度に形成される。なお、本実施の形態に係る発光素子1は、例えば、平面寸法が500μm以上の大型のチップサイズを有する発光素子として構成することもできる。
(表面電極110とコンタクト部120との詳細)
表面電極110及びコンタクト部120の詳細を説明する。表面電極110は、n型コンタクト層101上に設けられる円電極と複数の細線電極とから構成される。例えば、表面電極110は、上面視にて、略矩形に形成される発光素子1の一の辺に近接して当該一の辺に略水平に設けられる細線電極110aと、当該一の辺の対辺に近接して当該対辺に略水平に設けられる細線電極110cと、細線電極110aと細線電極110cとの間において、細線電極110aと細線電極110cとの双方から略等しい位置に細線電極110a及び細線電極110cに対して略水平に設けられる細線電極110bとを有する。
そして、表面電極110は、細線電極110a、細線電極110b、及び細線電極110cそれぞれの長手方向に対して略垂直な方向に延びると共に、これらの細線電極の略中間においてこれらの細線電極と接して設けられる細線電極110dを更に有する。また、表面電極110は、細線電極110bと細線電極110dとの交点を含む領域に円電極を有する。なお、図1Bおいて、円電極は、パッド電極115の直下に位置するので図示されていない。また、上面視にて、発光素子1の中心とパッド電極115の中心とが略一致する位置に、パッド電極115は設けられる。すなわち、パッド電極115は、円電極の直上に設けられる。
次に、コンタクト部120は、上面視にて、表面電極110の直下の透明層140の領域を除く部分に位置する開口内に、上面視にて切断されている部分のない単一の形状で設けられる。例えば、コンタクト部120は、上面視にて、発光素子1の外周に沿った形状を有する外周部120aと、外周部120aの一の辺から中心に向かって所定の長さを有して延びると共に、外周部120aに一方の端部が接して設けられる細線部120bと、細線部120bに隣接すると共に、細線部120bよりもパッド電極115側に近い位置に設けられ、細線部120bよりも短い長さで形成される細線部120cとを有する。
更に、コンタクト部120は、細線電極110bの長手方向に向いている細線電極110bの中心線を対称軸(図示しない)として、細線部120b及び細線部120cに対して対称の位置に設けられる細線部120d及び細線部120eを有する。また、コンタクト部120は、細線電極110dの中心線を対象軸とした場合に、細線部120bないし細線部120eに対して対称の位置に設けられる複数の細線部を有する。
そして、上面視にて、表面電極110とコンタクト部120とは重ならない配置となる。例えば、細線電極110aと細線電極110bとの間に、細線部120b及び細線部120cが位置すると共に、細線部120b及び細線部120cはそれぞれ、細線電極110dとは接しない長さを有して形成される。同様に、細線電極110bと細線電極110cとの間に、細線部120d及び細線部120eが位置すると共に、細線部120d及び細線部120eはそれぞれ、細線電極110dとは接しない長さを有して形成される。ここで、発光素子1の上面視にて、表面電極110の細線電極の外縁からコンタクト部120の外縁までの最短距離を「W」と定義すると、各Wはそれぞれ略等しい距離となる配置に、表面電極110及びコンタクト部120は設けられる。
なお、表面電極110の円電極は、円電極上に設けられるパッド電極115に接続されるAu等の金属材料からなるワイヤーのボール部分の直径に応じて、少なくとも75μm以上の直径を有して形成される。一例として、表面電極110の円電極は、直径が100μmの円形状に形成される。また、表面電極110の細線電極110aないし110dは、幅が10μmの線状に形成される。更に、コンタクト部120は、表面電極110の直下の領域を除いたp型コンタクト層109の表面に設けられ、一例として、各細線部は5μm幅に形成される。具体的に、コンタクト部120は、透明層140を貫通して設けられる開口内に形成されることにより、半導体積層構造10と反射層132とを電気的に接続する。一例として、コンタクト部120は、Au、Znを含む金属材料から形成される。
(半導体積層構造10)
本実施形態に係る半導体積層構造10は、III−V族化合物半導体であるAlGaInP系の化合物半導体を有して形成される。具体的に、半導体積層構造10は、不純物であるドーパントがドープされていないアンドープのAlGaInP系の化合物半導体のバルクから形成される活性層105を、n型のAlGaInPを含んで形成されるn型クラッド層103と、p型のAlGaInPを含んで形成されるp型クラッド層107とで挟んだ構成を有する。
活性層105は、外部から電流が供給されると所定の波長の光を発する。例えば、活性層105は、波長が630nm付近の赤色光を発する化合物半導体材料で形成される。活性層105は、一例として、アンドープの(Al0.1Ga0.90.5In0.5P層から形成される。また、n型クラッド層103は、Si、Se等のn型のドーパントを所定の濃度含む。一例として、n型クラッド層103は、Siがドープされたn型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層から形成される。更に、p型クラッド層107は、Zn、Mg等のp型のドーパントを所定の濃度含む。一例として、p型クラッド層107は、Mgがドープされたp型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層から形成される。
更に、半導体積層構造10が有するp型コンタクト層109は、一例として、Mgが所定の濃度ドープされたp型のGaP層から形成される。そして、n型コンタクト層101は、Siが所定の濃度ドープされたGaAs層から形成される。ここで、n型コンタクト層101は、n型クラッド層103の上面において、少なくとも表面電極110が設けられる領域に設けられる。
(透明層140)
透明層140は、p型コンタクト層109の表面であって、コンタクト部120が設けられていない領域に設けられる。透明層140は、活性層105が発する光を透過する材料で形成される。例えば、透明層140は、活性層105が発する光に対して実質的に透明な材料から形成される。透明層140は、一例として、SiO、TiO、SiN等の等の透明誘電体層から形成される。そして、透明層140のコンタクト部120が形成される所定の領域は厚さ方向に沿って貫通されており、貫通された部分に金属材料が充填されてコンタクト部120が形成される。
(反射部130)
反射部130の反射層132は、活性層105が発する光に対して高い反射率を有する導電性材料から形成される。一例として、反射層132は、当該光に対して80%以上の反射率を有する導電性材料から形成する。反射層132は、活性層105が発した光のうち、反射層132に達した光を活性層105側に向けて反射する。反射層132は、例えば、Al、Au、Ag等の金属材料、又は、これらの金属材料から選択される少なくとも1つの金属材料を含む合金から形成される。一例として、反射層132は、所定膜厚のAlから形成される。そして、反射部130のバリア層134はTi、Pt等の金属材料から形成され、一例として、所定膜厚のPtから形成される。バリア層134は、接合層136を構成する材料が反射層132に伝搬することを抑制する。また、接合層136は、密着層200の接合層202と電気的及び機械的に接合する材料から形成され、一例として、所定膜厚のAuから形成される。
(支持基板20)
支持基板20は導電性材料から形成される。具体的に、支持基板20は、p型又はn型の導電性Si基板から形成する。本実施の形態においては、0.01Ω・cm以下の抵抗率を有するSi基板を用いる。なお、支持基板20であるSi基板の面方位は、いずれの面方位であってもよい。
密着層200の接合層202は、反射部130の接合層136と同様に、所定膜厚のAuから形成することができる。また、コンタクト電極204は、支持基板20と電気的に接合すると共に、接合層202を構成する材料が支持基板20側に伝搬することを抑制する材料から形成される。例えば、コンタクト電極204は、所定膜厚のTiから形成される。
裏面電極210は、支持基板20に電気的に接続する材料から形成されると共に、裏面電極210と支持基板20との間に薄膜の密着層212を介して支持基板20の裏面(すなわち、コンタクト電極204が設けられている面の反対側の面)に設けられる。裏面電極210は、例えば、Al、Sn、Si、Zn、Be、又はGeと、Auとの合金からなる合金層を含んで形成される。裏面電極210にAuを含ませることにより、酸化等に対する耐性が向上する。また、密着層212は、支持基板20と合金化しにくい金属材料であって、支持基板20との間の密着性が良好な金属材料から形成される。一例として、密着層212は、Tiから形成される。なお、発光素子1は、裏面電極210の側を下に向けて、Agペースト等の導電性の接合材料、又はAuSn等の共晶材料を用いてAl、Cu等の金属材料から形成されるステムの所定の位置に搭載される。
(変形例)
本実施形態に係る発光素子1は、波長が630nmの赤色を含む光を発するが、発光素子1が発する光の波長はこの波長に限定されない。半導体積層構造10の活性層105の構造を制御して、所定の波長範囲の光を発する発光素子1を形成することもできる。活性層105が発する光としては、例えば、橙色光、黄色光、又は緑色光等の波長範囲の光が挙げられる。
更に、発光素子1が備える半導体積層構造10は、半導体積層構造10を構成する化合物半導体層の導電型を、本実施の形態の反対にすることもできる。例えば、n型コンタクト層101及びn型クラッド層103の導電型をp型にすると共に、p型クラッド層107及びp型コンタクト層109の導電型をn型にすることもできる。
また、表面電極110の上面視における形状は、本実施の形態に係る形状に限られず、上面視にて四角形、菱形、多角形等の形状にすることもできる。更に、コンタクト部120は、切断部のない単一な形状に形成されているが、変形例においては、コンタクト部120の一部に切断部を形成して、複数の領域からなるコンタクト部120を形成することもできる。例えば、コンタクト部120は、複数のドット状に形成することもできる。また、裏面電極210の最表面に数nm厚の純Au層、純Pt層等を設けることもできる。
また、発光素子1の平面寸法は上記の実施形態に限られない。例えば、発光素子1の平面寸法は、縦寸法及び横寸法がそれぞれ1mmを超える寸法となるように設計することもできる。また、発光素子1の使用用途に応じて、縦寸法及び横寸法を適宜変更してすることができる。一例として、発光素子1の平面寸法を、縦寸法の方が横寸法より短くなるように設計すると、発光素子1の上面視における形状は、略長方形となる。
また、活性層105は量子井戸構造を有して形成することもできる。量子井戸構造は、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造、又は歪み多重量子井戸構造のいずれの構造からも形成することができる。
(発光素子1の製造方法)
図2Aから図2Jは、本発明の実施の形態に係る発光素子の製造工程の流れを示す。
まず、図2A(a)に示すように、n型GaAs基板100の上に、例えば、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE法)によって複数の化合物半導体層を含むAlGaInP系の半導体積層構造11を形成する。具体的には、n型GaAs基板100の上に、アンドープの(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pを有するエッチングストップ層102と、Siがドープされたn型のGaAsを有するn型コンタクト層101と、Siがドープされたn型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pを有するn型クラッド層103と、アンドープの(Al0.1Ga0.90.5In0.5Pを有する活性層105と、Mgがドープされたp型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pを有するp型クラッド層107と、Mgがドープされたp型のGaPを有するp型コンタクト層109とをMOVPE法を用いてこの順に形成する。これにより、n型GaAs基板100上に半導体積層構造11が形成されたエピタキシャルウエハが形成される。
なお、MOVPE法において用いる原料は、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルインジウム(TMIn)等の有機金属化合物、及びアルシン(AsH)、ホスフィン(PH)等の水素化物ガスを用いることができる。更に、n型のドーパントの原料は、ジシラン(Si)を用いることができる。そして、p型のドーパントの原料は、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を用いることができる。
また、n型のドーパントの原料として、セレン化水素(HSe)、モノシラン(SiH)、ジエチルテルル(DETe)、又はジメチルテルル(DMTe)を用いることもできる。そして、p型のドーパントの原料として、ジメチルジンク(DMZn)又はジエチルジンク(DEZn)を用いることもできる。
また、n型GaAs基板100の上の半導体積層構造11は、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy:MBE)又はハライド気相エピタキシー法(Halide Vapor Phase Epitaxy:HVPE)等を用いて形成することもできる。
次に、図2A(b)に示すように、図2A(a)において形成したエピタキシャルウエハをMOVPE装置から搬出した後、p型コンタクト層109の表面に透明層140を形成する。具体的には、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、透明層140としてのSiO膜をp型コンタクト層109の表面に形成する。なお、透明層140は、真空蒸着法により形成することもできる。
次に、図2B(c)に示すように、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いて、透明層140に開口140aを形成する。例えば、開口140aを形成すべき領域に溝を有するフォトレジストパターンを、透明層140上に形成する。開口140aは、透明層140の表面からp型コンタクト層109と透明層140との界面までを貫通して形成される。具体的には、フッ酸を純水で希釈したエッチャントを用いて、フォトレジストパターンが形成されていない領域の透明層140を除去することにより、透明層140に開口140aを形成する。なお、開口140aは、図1Bにおいて説明したコンタクト部120が設けられる領域に形成する。
続いて、図2B(d)に示すように、真空蒸着法を用いて、開口140aにコンタクト部120を構成する材料であるAuZn合金(Au:Zn=95wt%:5wt%)を形成する。例えば、開口140aを形成する際に用いるフォトレジストパターンをマスクとして、開口140a内にAuZnを真空蒸着することにより、コンタクト部120を形成する。これにより、図2B(d)に示すように、透明層140にAuZnからなるコンタクト部120が形成される。なお、コンタクト部120の形状は、「(表面電極110とコンタクト部120との詳細)」において詳述したので説明を省略する。
次に、図2C(e)に示すように、真空蒸着法又はスパッタ法を用いて、反射層132としてのAl層と、バリア層134としてのPt層と、接合層136としてのAu層とを形成する。これにより、半導体積層構造体1aが形成される。なお、反射層132は、活性層105が発する光の波長に応じて、当該光の波長に対する反射率が高い材料を選択することができる。
そして、図2D(f)に示すように、支持基板20としての導電性のSi基板上に、バリア層としての機能を併せ持つコンタクト電極204としてのTiと、接合層202としてのAuとをこの順に真空蒸着法を用いて形成する。これにより、支持構造体20aが形成される。続いて、半導体積層構造体1aの接合層136の表面である接合面136aと、支持構造体20aの接合層202の表面である接合面202aとを対向させて重ね、この状態をカーボン等から形成される冶具で保持する。
続いて、半導体積層構造体1aと支持構造体20aとが重なり合った状態を保持している冶具を、ウエハ貼合わせ装置内に導入する。そして、ウエハ貼合わせ装置内を所定圧力にする。一例として、1.333Pa(0.01Torr)の圧力に設定する。そして、互いに重なり合っている半導体積層構造体1aと支持構造体20aとに冶具を介して圧力を加える。一例として、15kgf/cmの圧力を加える。次に、冶具を所定温度まで所定の昇温速度で加熱する。
具体的には、冶具の温度を350℃まで加熱する。そして、冶具の温度が350℃程度に達した後、冶具を当該温度で約30分保持する。その後、冶具を徐冷する。冶具の温度を、例えば室温まで十分に低下させる。冶具の温度が低下した後、冶具に加わっている圧力を開放する。そして、ウエハ貼合わせ装置内の圧力を大気圧にして冶具を取り出す。これにより、図2D(g)に示すように、半導体積層構造体1aと支持構造体20aとが接合層136と接合層202との間において機械的・電気的に接合した接合構造体1bが形成される。
なお、本実施形態においては、半導体積層構造体1aは、バリア層134を有している。したがって、半導体積層構造体1aと支持構造体20aとを接合面136aと接合面202aとで接合させた場合であっても、接合層136及び接合層202を形成する材料が反射層132に拡散することを抑制して、反射層132の反射特性が劣化することを抑制できる。
次に、研磨装置の冶具に貼り付け用ワックスで接合構造体1bを貼り付ける。具体的に、支持基板20側を当該冶具に貼り付ける。そして、接合構造体1bのn型GaAs基板100を所定の厚さになるまで研磨する。続いて、研磨後の接合構造体1bを研磨装置の冶具から取り外して、支持基板20の表面に付着しているワックスを洗浄除去する。そして、図2E(h)に示すように、GaAsエッチング用のエッチャントを用いて、研磨後の接合構造体1bからn型GaAs基板100を選択的に完全に除去してエッチングストップ層102が露出した接合構造体1cを形成する。GaAsエッチング用のエッチャントとしては、例えば、アンモニア水と過酸化水素水との混合液が挙げられる。なお、n型GaAs基板100を研磨せずに、全てのn型GaAs基板100をエッチングにより除去することもできる。
そして、図2E(i)に示すように、接合構造体1cからエッチングストップ層102を、所定のエッチャントを用いてエッチングにより除去する。これにより、エッチングストップ層102が除去された接合構造体1dが形成される。エッチングストップ層102がAlGaInP系の化合物半導体から形成されている場合、所定のエッチャントとしては、塩酸を含むエッチャントを用いることができる。これによりn型コンタクト層101の表面が外部に露出する。
続いて、フォトリソグラフィー法及び真空蒸着法を用いて、n型コンタクト層101の表面の所定の位置に、表面電極110を形成する。表面電極110は、直径が100μmの円電極と幅が10μmの複数の細線電極とから形成される。表面電極110は、例えば、AuGe、Ni、Auをこの順にn型コンタクト層101上に蒸着することにより形成される。この場合に、表面電極110は、コンタクト部120の直上に位置しないように形成される。なお、表面電極110の形状の詳細は、「(表面電極110とコンタクト部120との詳細)」において説明したのでここでは省略する。これにより、図2Fに示すように、表面電極110を有する接合構造体1eが形成される。
次に、図2Gに示すように、図2Fにおいて形成した表面電極110をマスクとして、表面電極110の直下に対応するn型コンタクト層101を除くn型コンタクト層101を、硫酸と過酸化水素水と水との混合液を用いてエッチングして除去する。これにより、接合構造体1fが形成される。なお、当該混合液を用いることにより、GaAsから形成されるn型コンタクト層101を、n型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pから形成されるn型クラッド層103に対して選択的にエッチングできる。したがって、接合構造体1fにおいては、n型クラッド層103の表面が外部に露出することとなる。
次に、図2Hに示すように、支持基板20の裏面(支持基板20のコンタクト電極204が設けられている面の反対側の面)に、真空蒸着法によって密着層212と、第1金属層214と、第2金属層216とをこの順で形成する。密着層212は、支持基板20との間で良好な密着力を有する材料から形成され、例えば、Tiから形成される。また、第1金属層214は、例えば、Alから形成される。そして、第2金属層216は、例えば、Auから形成される。これにより、支持基板20の裏面に密着層212を介して第1金属層214及び第2金属層216が形成された接合構造体1gが形成される。
続いて、接合構造体1gにアロイ処理を施す。このアロイ処理により、第1金属層214と第2金属層216との間で合金反応が進行する。アロイ処理は、例えば、不活性雰囲気下である窒素ガス雰囲気下において、接合構造体1gを400℃まで加熱して、400℃の温度下で5分間保持することにより実施できる。具体的には、接合構造体1gをグラファイト製のトレー上に搭載して、接合構造体1gを搭載したトレーを、上部ヒータと上部ヒータから独立して存在する下部ヒータとを備え、400℃程度まで加熱されたアロイ装置中に挿入して実施できる。このアロイ処理により第1金属層214と第2金属層216とが合金化して形成される合金層である裏面電極210が支持基板20の裏面に形成され、図2Iに示すように、接合構造体1hが形成される。なお、密着層212は、アロイ処理後も密着層212として残存して、裏面電極210と支持基板20とを密着させる。すなわち、本実施の形態においては、第1金属層214及び第2金属層216間で合金化反応が進行する一方で、第1金属層214及び第2金属層216と支持基板20との間では、密着層212の存在により、実質的に合金化反応は生じない。
なお、本実施の形態において密着層212は、アロイ処理前は支持基板20と第1金属層214及び第2金属層216との密着性を確保する機能を有する。そして、アロイ処理後において密着層212は、裏面電極210と支持基板20とを密着させ、裏面電極210と共に電極として機能する。また、密着層212を第1金属層214と支持基板20との間に設けることにより、第1金属層214及び第2金属層216のそれぞれを構成する金属材料が支持基板20側に伝搬することが抑制される。これにより、第1金属層214と第2金属層216との間で優先的に合金化反応を進行させる。
続いて、フォトリソグラフィー法及び真空蒸着法を用いて、表面電極110の表面の一部、具体的には円電極上に、パッド電極115を形成する。パッド電極115は、例えば、Ti、Auをこの順に表面電極110の円電極の表面に蒸着することにより形成する。なお、パッド電極115に対しては、パッド電極115の表面と発光素子1に電力を供給するワイヤーとの接合強度を十分に確保することを目的として、アロイ処理を施さない。
そして、ダイシングブレードを有するダイシング装置を用いて、接合構造体1hを素子分離する。本実施の形態において素子分離工程は、厚さ方向において、接合構造体1hのn型クラッド層103の表面側から接合構造体1hの半分程度の深さまで切削するハーフカット工程と、ハーフカット工程後にハーフカット工程において残存した部分を完全に切削して発光素子1を形成するフルカット工程とを有する。すなわち、本実施の形態に係る素子分離工程は、2段階で素子を分離する。本実施の形態において、フルカット工程は、Auの硬度より高い硬度を有する合金を含む裏面電極210を切削することとなる。これにより、図2Jに示すように、本実施の形態に係る複数の発光素子1が形成される。
図2Aから図2Jの各工程を経て製造された発光素子1は、一例として、平面寸法が330μm角の略四角形状を有する素子サイズ(平面寸法)の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。なお、設計上の上面視における平面寸法は350μmであるが、ハーフカット工程及びフルカット工程を経ると、ダイシング装置が備えるダイシングソーの刃厚等の関係により、平面寸法は設計上の寸法よりも小さい寸法となる。
そして、この発光素子1をTO−18ステム等のステムに導電性の接合材料を用いてダイボンディングすると共に、表面電極110とTO−18ステムの所定の領域をAu等のワイヤーで接続する。これにより、ワイヤーを介してパッド電極115に外部から電流を供給することにより、発光素子1の特性を評価することができる。
(製造方法の変形例)
本実施の形態に係る裏面電極210は、支持基板20の裏面に密着層212と、第1金属層214及び第2金属層216とを形成した後、アロイ処理を施すことにより形成するが、例えば、第1金属層214を形成する材料と第2金属層216を形成する材料との合金材料から形成される金属層を、第1金属層214及び第2金属層216の代わりに密着層212上に形成することもできる。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る発光素子1は、第1金属層214と第2金属層216とから形成した合金層を裏面電極210として用い、この合金層はAuの硬度よりも高い硬度を有するので、ダイヤモンドブレードによる切削時において、ダイヤモンドブレードのダイヤモンド砥粒がAu等の柔らかい金属材料によって目詰まりすることを低減できる。すなわち、本実施の形態に係る裏面電極210は、ダイシングによる切削が困難な難切削材とはならず、ダイヤモンドブレードによる切削力を高く維持できる。これにより、本実施の形態に係る発光素子1は、素子分離工程における裏面チッピングを大幅に低減することができるので、歩留りの高い発光素子1を提供できる。なお、密着層212をTiから形成した場合、密着層212も本実施の形態における難切削材とはならない。
また、本実施の形態に係る発光素子1は、裏面電極210にAuを含んだ合金を用いたので、空気中の酸素、水分等に対する耐性を高めた裏面電極210を備えた発光素子1を提供できる。
(実施例1)
実施例1においては、本発明の実施の形態に係る製造工程で製造した発光素子1と同様に図1A及び図1Bに示した構造を備えると共に、以下の構造を有する発光素子を製造した。
まず、半導体積層構造10は、n型GaAsからなるn型コンタクト層101と、n型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなるn型クラッド層103と、アンドープの(Al0.1Ga0.90.5In0.5Pからなる活性層105と、p型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなるp型クラッド層107と、p型のGaPからなるp型コンタクト層109とから形成した。そして、透明層140は、110nm厚のSiO層から形成した。そして、コンタクト部120は、AuZnから形成した。なお、コンタクト部120の厚さも、透明層140の厚さと同様に110nm厚である。
また、支持基板20としては、抵抗率が0.005Ω・cmのp型Si基板を用い、コンタクト電極204としては50nm厚のTi層を、接合層202としては500nm厚のAu層を用いた。そして、反射部130の接合層136は500nm厚のAu層を用い、バリア層134は50nm厚のPt層を用い、反射層132は400nm厚のAl層を用いた。コンタクト部120の幅は、5μmとした。また、表面電極110は、50nm厚のAuGe、10nm厚のNi、300nm厚のAuをこの順に形成した。表面電極110の円電極の直径は100μmとすると共に、細線電極の幅は10μmとした。そして、パッド電極115は、30nm厚のTiと、1000nm厚のAuとをこの順に形成した。なお、素子サイズは、上面視にて330μm角である。
更に、裏面電極210は、支持基板20の裏面に密着層212である400nm厚のTiと、第1金属層214である100nm厚のAlと、第2金属層216である300nm厚のAuとをこの順で形成した後、上述したアロイ処理を施すことにより形成した。アロイ処理前の第2金属層216の表面は、目視にて金属光沢を帯びた金色であった。一方、アロイ処理後の裏面電極210の表面は、目視にて金属光沢が消滅して、曇った灰色様の色に変色した。これは、第1金属層214及び第2金属層216とが合金化したことを示す。
また、素子分離工程は、以下の2段階分離工程とした。具体的には、2台のダイシング装置を用いて素子分離工程を実施した。なお、接合構造体1hは、ダイシングシート表面に予め形成されている粘着層を介してダイシングシートに裏面電極210側を貼り付けて素子分離工程に投入した。
まず、第1段階目の素子分離工程であるハーフカット工程は、ダイシング装置として、1軸式セミオートマチックダイシングソー(DAD522、(株)ディスコ社製)を用いた(以下、「第1のダイサー」ということがある)。ここで、ダイシングソーであるダイヤモンドブレードは、NBC−ZH227J−27HCBC((株)ディスコ社製)を用いた。このダイヤモンドブレードは、砥粒径が#4000であり、刃先出し量が略0.560mmであり、刃厚が29μm程度であった。ハーフカット工程の切削条件は、スピンドル回転数35000rpm、送り速度5mm/sec、切削深さ100μmとした。接合構造体1hの厚さは略210μmであるので、接合構造体1hの約半分の深さまで切削したこととなる。
ハーフカット工程終了後、ハーフカットした接合構造体1hを第1のダイサーから取り外した。そして、取り外した接合構造体1hを第2のダイサーにセットしてフルカット工程を実施した。第2のダイサーも第1のダイサーと同一の型式のダイシングソー(すなわち、DAD522)を用いた。ただし、第2のダイサーに用いたダイヤモンドブレードは、NBC−ZH227J−27HCAA((株)ディスコ社製)を用いた。このダイヤモンドブレードは、砥粒径が#4000であり、刃先出し量が略0.450mmであり、刃厚が19μm程度であった。フルカット工程の切削条件は、スピンドル回転数30000rpm、送り速度5mm/sec、切削深さ230μmとした。接合構造体1hの厚さは略210μmであるので、ダイシングシートへの切り込みが20μm程度の深さに達するように切削して、接合構造体1hを完全に切削した。これにより、上面視にて330μm角の発光素子1が得られた。
続いて、素子分離工程終了後に、ダイシングシートに貼り付けられている複数の発光素子1を、他のシートに転写して、他のシートを拡張した。すなわち、ダイシングシートの粘着層に裏面電極210を下にして貼り付いている複数の発光素子1のパッド電極115側に、他のシートを貼り付けた。そして、他のシートに複数の発光素子1を移し替えた後に、他のシートを等方的に引張り、拡張した。そして、複数の発光素子1の裏面チッピングの状態を観察した。
その結果、ウエハ面内における裏面チッピングの発生頻度は1%以下であった。そして、発生した裏面チッピングは、チッピング幅が10μm以内の極めて小さなチッピング量であった。発光素子1の平面寸法が330μmであるので、発光素子1の上面視における面積に対する裏面チッピング量の比率は、3%程度に抑制することができたこととなる。なお、実施例1に係る発光素子の順方向電圧は2.0V程度であり、良好な結果であった。
(実施例2)
実施例2に係る発光素子は、第1金属層214を構成する材料と第2金属層216を構成する材料とが実施例1に係る発光素子と異なる点を除き、実施例1に係る発光素子と略同一の構成を備える。したがって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
実施例2においては、第1金属層214を構成する材料と第2金属層216を構成する材料とを、表1に示すようにそれぞれ代えて発光素子を製造した。表1には、裏面電極毎に、裏面チッピングを観察した観察結果、及び電気特性(順方向電圧)の評価結果を示す。
Figure 2010067889
表1を参照すると分かるように、Auを含む裏面電極210においてはいずれも、裏面チッピングの発生頻度が小さく、発光素子の順方向電圧が低い値であり良好であった。しかしながら、Auを含まないAl/Ge合金からなる裏面電極を備える発光素子(比較例1)においては、順方向電圧が実施例2に係る発光素子よりも高い値であった。これは、裏面電極を構成するAl/Ge合金の少なくとも表面が酸化して、裏面電極の表面に酸化被膜が形成されたことに起因すると考えられた。したがって、裏面電極を構成する材料には、Auを含むことが望ましいことが示された。
(比較例2)
比較例2に係る発光素子は、裏面電極と支持基板との間にTiからなる密着層を設けない構造である点を除き、実施例1に係る発光素子と略同一の構成を備える。したがって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
比較例2においては、密着層を設けない接合構造体1hを21枚製造した。そして、素子分離工程を実施するために、接合構造体1hをダイシングシートに貼り付けた。その結果、この貼り付け作業中に、Au/Al合金からなる裏面電極が剥離する試料が10枚発生した。これは、AuとAlとの間で起こる合金化反応が、Au及び/又はAlと支持基板20であるSiとの間での合金化反応、又は拡散反応よりも優先的に進むことに起因すると考えられる。なお、裏面電極が剥離しなかった試料について素子分離工程を実施したところ、実施例1と同様に、良好な切削状態であることが確認できた。
ここで、裏面電極が剥離しなかった試料であって、適切に素子分離できた発光素子の電気的特性を評価した。その結果、実施例1と同様に順方向電圧は2.03Vと良好な値を示した。これは、仮に、裏面電極が剥離しなかったならば実用上用いることができる発光素子が得られることを示している。しかしながら、比較例2においては密着層がないことに起因して裏面電極が剥離する割合が極めて高いので、支持基板20の裏面に密着層を備えることが好ましいことが示された。
(実施例の変形例)
実施例1及び2においては、素子分離工程において2台の1軸式セミオートマチックダイシングソーを併用したが、2軸式ブレードダイサーを用いることもできる。また、ダイヤモンドブレードは、実施例において用いた型式に限られず、他の型式のダイヤモンドブレードを用いることもできる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面図である。 実施の形態に係る発光素子の模式的な上面図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。 実施の形態に係る発光素子の製造工程の図である。
符号の説明
1 発光素子
1a 半導体積層構造体
1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h 接合構造体
10、11 半導体積層構造
20 支持基板
20a 支持構造体
100 n型GaAs基板
101 n型コンタクト層
102 エッチングストップ層
103 n型クラッド層
105 活性層
107 p型クラッド層
109 p型コンタクト層
110 表面電極
110a、110b、110c、110d 細線電極
115 パッド電極
120 コンタクト部
120a 外周部
120b、120c、120d、120e 細線部
130 反射部
132 反射層
134 バリア層
136、202 接合層
136a、202a 接合面
140 透明層
140a 開口
200 密着層
204 コンタクト電極
210 裏面電極
212 密着層
214 第1金属層
216 第2金属層

Claims (5)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2半導体層と、前記第1半導体層と前記第2半導体層とに挟まれる活性層とを有する半導体積層構造と、
    前記半導体積層構造の一方の面側に設けられ、前記活性層が発する光を反射する反射層と、
    前記反射層の前記半導体積層構造側の反対側に金属接合層を介して前記半導体積層構造を支持する支持基板と、
    前記支持基板の前記金属接合層側の反対側の面に接して設けられる密着層と、
    前記密着層の前記支持基板に接している面の反対側の面に接して設けられ、複数の金属の合金からなる裏面電極と
    を備える発光素子。
  2. 前記半導体積層構造は、前記反射層と前記金属接合層との間に設けられる透明層を介して前記支持基板に支持され、
    前記透明層は、前記透明層を貫通して前記半導体積層構造と前記反射層とを電気的に接続する界面電極を有する請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記密着層は、前記支持基板と前記裏面電極とを固定するTiから形成される請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記裏面電極は、Auの硬度より高い硬度を有する請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記裏面電極は、Al、Sn、Si、Zn、Be、及びGeからなる群から選択される少なくとも1つの材料と、Auとの合金から形成される請求項4に記載の発光素子。
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