JP2010066446A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加減速時で感光体ドラムと転写ベルトとの間に発生する傷、位置ズレ、色ズレ等を防止し、品質の高い印刷物を出力することが可能なプリンタを提供する。
【解決手段】DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに加減速させる旨の信号を受信した際に、指定速度の変化率が所定の閾値以上か否かを判定する変化率判定手段617と、上記変化率判定手段617が、上記指定速度の変化率が所定の閾値以上であると判定すると、DCブラシレスモータ制御手段604に、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させ、上記指定速度の変化率が所定の閾値未満であると判定すると、当該指定速度に基づいて、DCブラシレスモータ4041aの回転を加減速させる同期変更手段618とを備えることを特徴とするプリンタ100を提供する。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置に関し、詳しくは、加減速時で感光体ドラムと転写ベルトとの間に発生する傷、位置ズレ、色ズレ等を防止し、品質の高い印刷物を出力することが可能な画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置は、提供可能な機能を複数備えるようになっており、多機能化を迎えている。その機能は、コピー機能に加えて、ファクシミリ送受信機能、スキャン機能、プリント機能、ステープル機能やパンチ機能に代表される後処理機能、省電力機能等であり、種類も様々である。さらに、上記機能の多様化とともに、機能提供に供される原稿を自動的に順次給送可能な自動原稿給送装置(ADF)も搭載されるようになってきている。
そのような画像形成装置は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機として市販されているが、その画像形成方式のうち、例えば、像担持体(感光体ドラム)上のトナー像を中間転写体を介して記録媒体(シート)に転写する方式(中間転写方式の画像形成装置)が採用されている。
上記中間転写方式の画像形成装置では、像担持体を担持体モータによって回転し、中間転写体と記録担持体を駆動モータによりそれぞれ回転している。上記像担持体と中間転写体は相互に当接しながら回転するため、像担持体と中間転写体の表面線速度(表面線速)が相違していると、像担持体表面と中間転写体表面が互いに摺擦・磨耗し、その磨耗が促進される。そこで、従来では、像担持体を回転する担持体モータと、中間転写体を回転する駆動モータとして、それぞれステッピングモータを用い、その入力パルス数を制御して、像担持体の表面と中間転写体の表面の線速を一致させるようにしていた。
しかしながら、ステッピングモータは、電力消費量が嵩み、しかも大きな作動音が発生する。そこで、像担持体を回転する担持体モータと、中間転写体又は記録媒体担持体を回転する駆動モータとして、モータを回転するパルスである駆動パルス(指令クロック信号)とフィードバック信号とにより制御されるクロック制御モータ(以下、像担持体モータとする)、例えばDCブラシレスモータを用いれば、上述した不具合の発生を抑制できる。そのため、DCブラシレスモータが採用され始めていた。
ところが、DCブラシレスモータでは、その立上げ時と立下げ時に、当該モータの回転数を正しく制御することは難しく、従って担持体モータと駆動モータとしてDCブラシレスモータを用いると、その立上げ時と立下げ時に、像担持体と中間転写体、又は像担持体と記録媒体担持体の表面線速に大きな相違が生じ、これによって、これらの間に著しい摺擦・磨耗が発生し、その寿命が縮められる。
さらに、像担持体と中間転写体の表面線速に大きな相違が生じると、該像担持体と中間転写体に擦れ傷が発生し、画像にかすれや横スジが発生し、その画質が劣化する。これは、記録媒体担持体を駆動する駆動モータと像担持体を駆動する担持体モータとに、DCブラシレスモータを用いた場合も同様である。このような理由により、従来は、担持体モータと駆動モータとして、ステッピングモータを用いるのが普通であったが、これによって電力消費量と作動音が増大する欠点を免れなかった。
上記問題を解決するために、特開2005−189794号公報(特許文献1)には、トナー像が形成される少なくとも1つの像担持体と、該像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、上記像担持体を回転する担持体モータと、上記中間転写体を回転する駆動モータとを有し、上記中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に転写して記録画像を得る画像形成装置において、上記担持体モータと上記駆動モータのうちの少なくとも1つが、指令クロック信号とフィードバック信号とにより制御されるクロック制御モータより成り、該クロック制御モータの立上げ時と立下げ時の少なくとも一方の時期に、当該クロック制御モータの回転数を、予め決められた速度曲線に合せて制御することを特徴とする画像形成装置が開示されている。
上記構成により、担持体モータと駆動モータの少なくとも1つとして、指令クロック信号とフィードバック信号とにより制御されるクロック制御モータを用いているため、電力の消費量を低減でき、しかも作動音の発生を抑えることができるとしている。
特開2005−189794号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、回転数を加速(減速)開始から回転数の安定までの時間である起動時間を延長することにより、動作安定を図っており、起動時間が長くなる可能性がある。また、メモリの使用量削減のために段階的な速度クロック(段階的な周波数を有する駆動パルス)を与えることに対して十分な等速特性を得られない可能性がある。さらに、使用条件によっては定常速度時にドラム速度のオーバーシュート(アンダーシュート)が大きく発生することが考えられ、立上げ時、立下げ時に、モータの回転制御が安定しないという問題がある。
また、近年では、ユーザの要求や接続された他機の命令・指示信号に応じて、画像形成の印刷モード(例えば、カラー印刷モード、モノクロ印刷モード、高速印刷モード、通常印刷モード、半速印刷モード等)を適宜切り替える画像形成装置が登場してきている。そのような多様なモードを備えた画像形成装置においては、モードの多様化に合わせて、適切にモータの回転速度を切り替える必要がある。適切にモータの回転速度を切り替えなければ、立上げ時、立下げ時に発生していた、像担持体と中間転写体との間の擦れ傷、スリップ痕、位置ズレ等の問題が回転速度の切替毎に生じる可能性がある。
特に、カラー印刷可能な画像形成装置において、十分な定着時間を確保する必要から、通常、モノクロ印刷モードに対してカラー印刷モードのモータの回転速度は低速に設定されている。そのため、例えば、モノクロ印刷モードからカラー印刷モードに移行する場合、回転速度を高速から低速に切り替える必要がある。当該回転速度の切り替えは、上述した傷、位置ズレの発生とともに、カラー印刷時に生じる色ズレの発生を引き起こす可能性が高い。傷、位置ズレ、色ズレ、さらに画像のかすれ、横スジ等は、印刷物の画像品質に関わる問題であり、解決しなければならない問題の一つとなっている。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、根本的な構成を変えることで上記問題を改善し、加減速時で感光体ドラムと転写ベルトとの間に発生する傷、位置ズレ、色ズレ等を防止し、品質の高い印刷物を出力することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、モータの回転を制御するパルス信号である制御信号に基づいて中間転写体モータの回転を制御する中間転写体モータ制御手段と、中間転写体モータの制御信号に同期した像担持体モータの制御信号に基づき、中間転写体モータの回転の加減速に応じて像担持体モータの回転の加減速を制御する像担持体モータ制御手段とを備える画像形成装置を前提としている。
当該画像形成装置において、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度とともに加減速させる旨の信号を受信した際に、当該信号を受信した時点の像担持体モータの回転速度に対する、当該信号で指定された像担持体モータの回転速度である指定速度の変化率が所定の閾値以上か否かを判定する変化率判定手段と、上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値以上であると判定すると、上記像担持体モータ制御手段に、中間転写体モータの回転に像担持体モータの回転を同期させる同期変更手段とを備える。
パルス信号である制御信号は、モータを回転制御するための信号であり、そのパルスの形状は、厳密に方形波(矩形波)でなくてもよく、本発明の目的を達成するのであれば、鋸歯状波、三角波、またはこれらに関連する形状を有するパルスであってもよい。なお、上記制御信号は、後述する駆動パルスとは全く異なる。
像担持体は、トナー像を形成できるものであれば、どのようなものでも構わないが、例えば、円柱状を有する感光体ドラムまたはこれに関連する形状を有するドラムが該当する。
像担持体モータは、例えば、フィードバック制御に基づいて、モータを回転制御するための制御信号と像担持体モータの回転からフィードバックされたパルスとに基づいて回転を伝達する(回転する)モータであれば、どのようなモータでも構わない。当該モータは、例えば、パルス幅変調(Pulse Width Modulation、以下、PWMとする)制御方法を採用したモータが該当する。PWM制御により回転するモータは、例えば、直流ブラシレスモータが該当するが、PWM制御方法に関連する制御方法を採用したその他のモータであっても構わない。
像担持体モータの回転からフィードバックされたパルスとは、モータの回転により発生するフィードバック信号(エンコーダパルス信号、フィードバックパルス)であり、モータの回転数に対応する周期的な信号のことである。このフィードバックパルスは、例えば、ロータリエンコーダ(エンコーダ)からなる速度検知センサによって出力される。ロータリエンコーダには、モータの回転数(アナログ信号)をパルス数(デジタル信号)に変換する機能があり、その変換方式には、光電式、ブラシ式、磁気式等があるが、どのような方式でも採用することが出来る。なお、上記フィードバックパルスは、例えば、DCブラシレスモータに接続されたファンクションジェネレータによって発振される信号であるファンクションジェネレータ信号(Frequency Generator信号、FG信号、Frequency)であっても構わない。
中間転写体は、像担持体に形成トナー像が転写されるものであれば、どのようなものでも構わないが、例えば、無端状の転写ベルトまたはこれに関連する形状を有するベルトが該当する。
中間転写体モータは、例えば、制御信号に基づいて回転を伝達する(回転する)モータであれば、どのようなモータでも構わない。当該モータは、例えば、所定の周波数を有する制御信号を入力すると、所定の角度毎に回転可能なモータであるステッピングモータが該当する。
モータの回転速度を加速することは、モータを立ち上げること(起動すること)に該当し、モータの回転速度を減速することは、モータを立ち下げること(停止すること)に該当する。
中間転写体モータの制御信号に同期した像担持体モータの制御信号に基づき、中間転写体モータの回転の加減速に応じて像担持体モータの回転の加減速を制御する方法は、例えば、次の方法を採用することができる。
例えば、中間転写体モータの回転を制御する制御信号のパルス数、周波数、速度、加速度、位相等を算出して、その算出結果を像担持体モータ用の制御信号に変換して、当該変換した制御信号に基づいて像担持体モータを回転する方法が挙げられる。例えば、中間転写体モータの回転を制御する制御信号と内部タイマパルスとを比較して、制御信号のカウント数を算出し、そのカウント数に所定の速度係数を乗算し、さらに乗算した結果を像担持体モータ用の制御信号に変換して、当該制御信号に基づいて、像担持体モータの回転を制御する方法が挙げられる。
内部タイマパルス(内部タイマクロック、内部タイマクロック信号)は、例えば、パルスの周期が安定した内部タイマパルスを発生するタイムキャプチャ回路(タイムキャプチャ手段)を利用することができる。上記像担持体モータ制御手段が、当該内部タイマパルスと中間転写体モータの回転を制御する制御信号とに基づいて、当該制御信号のカウント数を算出することができる。
速度係数は、定常回転時での中間転写体モータの回転速度に対する像担持体モータの回転速度の割合を示していればよいため、例えば、速度係数を算出する際に基準となる回転数を、駆動パルスの周波数、表面線速等のパラメータに変更しても構わない。
上記指定速度の変化率は、像担持体モータの回転速度を基準として、従前の回転速度から次の回転速度へ加減速させる際の変化の割合としているが、他のパラメータを基準として、指定速度の変化率を算出するよう構成しても構わない。例えば、像担持体モータの回転速度に対応する制御信号の周波数等に代えても構わない。
所定の閾値は、予め所定のメモリに記憶された値であり、例えば、画像形成装置の品種、性能、スペックに応じて適宜変更される。
中間転写体モータの回転に像担持体モータの回転を同期させる方法は、中間転写体モータの回転の加減速に応じて像担持体モータの回転の加減速を制御する方法と同様の方法を採用することができる。
さらに、上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値未満であると判定すると、上記同期変更手段が、上記像担持体モータ制御手段に、当該指定速度に基づいて、像担持体モータの回転を加減速させるよう構成することができる。
指定速度に基づいて、像担持体モータの回転を加減速させる方法は、上述した中間転写体モータの回転に像担持体モータの回転を同期させる方法とは異なる方法である。中間転写体モータの回転と像担持体モータの回転とを独立して別個に加減速させる方法が採用される。
さらに、上記所定の閾値が、像担持体モータの画像形成可能な回転速度に対して10%以上の値であるよう構成することができる。
本発明の画像形成装置によれば、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度とともに加減速させる旨の信号を受信した際に、指定速度の変化率が所定の閾値以上か否かを判定する変化率判定手段と、上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値以上であると判定すると、上記像担持体モータ制御手段に、中間転写体モータの回転に像担持体モータの回転を同期させる同期変更手段とを備えるよう構成している。
これにより、立上げ時、立下げ時以外の場合であり、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度とともに加減速させる印刷モード(高速モード、半速モード等)が起動する場合であっても、中間転写体モータの回転速度に同期するように像担持体モータの回転速度を制御することが可能となる。そのため、中間転写体モータにより回転する中間転写体の表面線速に、像担持体モータにより回転する像担持体の表面線速を同期する(または追従する)ようにして、像担持体モータの回転速度と中間転写体モータの回転速度とを加速するまたは減速することが可能となる。その結果、像担持体の表面線速と中間転写体の表面線速との間に生じる速度差を最小限に抑え、当該速度差により発生する像担持体と中間転写体との間の傷、スリップ痕、位置ズレ等を防止し、さらに、カラー印刷時に発生する色ズレ等のトラブルの発生も防止することが可能となる。また、当該色ズレ等のトラブルを抑制することにより、画像形成装置は、画像品質を低下させることなく、印刷物をユーザに提供することが可能となる。
さらに、上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値未満であると判定すると、上記同期変更手段が、上記像担持体モータ制御手段に、当該指定速度に基づいて、像担持体モータの回転を加減速させるよう構成することができる。
これにより、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度に同期させずに、当該指定速度に基づいて、像担持体モータの回転を加減速させる必要がある場合、例えば、像担持体モータの回転速度と中間転写体モータの回転速度とを別個に補正・調整・修正を行う場合、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度に同期させることなく、像担持体モータの回転速度の補正・調整・修正を適切に実現することが可能となる。そのため、条件・状況に応じて、画像形成装置を機動的に対応させることが可能となり、画像形成装置に対するユーザの利便性を向上させることが可能となる。また、ユーザ・管理者等が所定の閾値を調整することにより、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度に同期させるか否かを容易に調整することが可能となる。
さらに、上記所定の閾値が、像担持体モータの画像形成可能な回転速度に対して10%以上の値であるよう構成することができる。
これにより、通常、指定速度の変化率が10%以上である印刷モード切替時では、上記同期変更手段が、像担持体モータ制御手段に、像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度に同期させ、指定速度の変化率が10%未満であるモータの回転速度補正時では、像担持体モータ制御手段に、その指定速度に基づいて、像担持体モータの回転を加減速させることが可能となる。そのため、モータの回転速度を加減速させる条件・状況に応じて、適切に像担持体モータの回転を制御することが可能となり、画像形成装置に対するユーザの利便性を向上させることが可能となる。
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
<画像形成装置>
以下、図面に基づいて、本発明の一実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、図面では部材の位置及び大きさ等は適宜強調して描かれている。また、以下の実施形態は、本発明の画像形成装置の一例として、プリンタを挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明の画像形成装置は画像形成部を備えていればよく、コピー機、ファクシミリ機としての機能を有するいわゆる複合機(MFP:Multi Function Peripheral)やコピー機能のみを備えた複写機等であってもよい。
図1は、本実施形態の画像形成装置の概略構成図である。
図1は、本発明が適用される画像形成装置の一例を、プリンタ100を例に示すものであり、カラー画像を形成するためのタンデム型の画像形成ユニットFY、FM、FC及びFKを備えている。この画像形成ユニットFY、FM、FC及びFKには、転写ベルトB1と、転写ベルトB1の表面を清掃するためのクリーニング部B2と、転写ベルトB1の移動方向に沿って転写ベルトB1に接するように配列されたイエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの各感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kが設けられている。
イエロー用の感光体ドラム10Yには、感光体ドラム10Yの周面に形成された静電潜像をトナーで現像するための現像装置HY、およびこの感光体ドラム10Yの周面を帯電させるための帯電器11Yが隣設されている。同様に、マゼンタ、シアン、ブラック用の感光体ドラム10M、10C、10Kに対して現像装置HM、HC、HK、および各感光体ドラム10M〜10Kの周面を帯電させるための帯電器11M、11C、11Kが設けられる。さらに、各感光体ドラム10Y〜10Kの周面に担持される各トナー像を転写ベルトB1に転写するために、各感光体ドラム10Y〜10Kの周面には、転写ベルトB1を隔てて転写ローラ20Y、20M、20C、20Kが配置されている。
各感光体ドラムに回転を伝達するモータは、フィードバック制御により、モータの回転を制御するための制御信号(クロック信号)と、モータが回転することによって発生するフィードバックパルスとに基づいて回転を制御される像担持体モータから構成され、当該像担持体モータは、例えば、DCブラシレスモータ(直流ブラシレスモータ)が採用される。
転写ベルトB1は、駆動ローラ21および従動ローラ22間に張設されており、テンションローラ23によって所定の張力が与えられている。転写ベルトB1は、矢印方向に移動し、このため、4つの感光体ドラム10Y〜10Kは、それぞれ、図1において反時計周りに回転する。
転写ベルトB1に回転を伝達するモータは、モータの回転を制御するための制御信号に基づいて回転を制御される中間転写体モータから構成され、当該中間転写体モータは、例えば、所定の周波数を有する制御信号を入力すると、所定の角度毎に回転可能なモータであるステッピングモータが採用される。なお、ステッピングモータは、制御信号の周波数を調整することにより、回転する角度が変更され、結果として、回転数(回転速度)が変更される。
図2に示すように、各感光体ドラム10Y〜10Kは、帯電器11Y、11M、11C、11Kによって、その周面がそれぞれ予め定める電位に帯電され、露光装置12Y、12M、12C、12Kにより原稿画像に対応した画像が書き込まれ、それによって静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像装置HY、HM、HC、HKによって互いに異なる色のトナー像にそれぞれ現像される。そして、各色のトナー像は、転写ローラ20Y〜20Kによって転写ベルトB1上に転写されて、転写ベルトB1上で、各トナー像が重ね合わされる。
上記のように転写がなされた後の感光体ドラム10Y〜10Kの表面に残っているトナーはブレード35によって拭き取られ、排出ローラ31で所定の容器に輩出され、その後、感光体ドラム10Y〜10Kの表面は除電装置13によって除電される。
一方で、用紙Pは、複数枚の用紙Pを収容可能なカセット2から、搬送部6によって、画像形成ユニットFY、FM、FC及びFKに向けて複数枚の用紙Pが所定の間隔をあけて搬送される。この画像形成ユニットFY、FM、FC及びFKに搬送される用紙Pに対して、転写ベルトB1に転写されたトナー像が2次転写部3によって転写される。
制御部30は、各感光体ドラム10Y〜10K、各現像装置HY、HM、HC、HK、各帯電器11Y、11M、11C、11K、および各転写ローラ20Y〜20Kを含む画像形成ユニットFY、FM、FC及びFKにおける各画像形成部材の動作制御を制御する。また、搬送ローラB1を含む搬送機構の動作制御を行う。
次に、現像装置HYの構成について説明する。各色の現像装置HY、HM、HC、HBの構成は同様である。
現像装置HYは、現像容器40、現像ローラ40aを備え、現像容器40は、内部に黄色のトナー粒子とキャリアからなる粉体の現像剤を貯留する。
上記現像ローラ40aは感光体ドラム10と接し、感光体ドラム10の表面の静電潜像の電位と現像ローラ40aに印加される現像バイアスの電位差によって上位装置から形成指示された画像に応じたトナー像が感光体ドラム10の表面に形成される(現像動作)。
このような構成の下、パーソナルコンピュータ(PC)等の上位装置から画像形成の指示を受けた画像形成装置1は、指示を受けた画像データに対応した各色のトナー像を画像形成ユニットFY、FM、FC、FBを用いて形成する。各画像形成部で形成されたトナー像は中間転写ベルトB1に転写されて、中間転写ベルトB1上で重ね合わされてカラートナー像となる。
このカラートナー像の形成と同期して用紙収容部2に収容されている用紙が図示しない給紙装置で用紙収容部2から一枚ずつ取り出されて、用紙搬送部6上を搬送される。そして、用紙は中間転写ベルトB1への一次転写とタイミングを合わせて二次転写部3に送り込まれ、二次転写部3で中間転写ベルトB1上のカラートナー像が用紙に二次転写される。カラートナー像が転写された用紙はさらに定着部4に搬送されて熱と圧力によりカラートナー像が用紙に定着される。さらに用紙は排紙装置5によって画像形成装置1の外周に設けられた排紙トレイ部7に排紙される。二次転写後、中間転写ベルトB1に残留したトナーは、中間転写ベルトのクリーニング部B2によって中間転写ベルトB1から除去される。
図3は、本実施形態におけるプリンタ100の制御関連の概略構成図である。
プリンタ100は、CPU(CENTRAL Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304及び上記印刷における各駆動部に対応するドライバ305が内部バス306を介して接続されている。上記CPU301は、例えばRAM202を作業領域として利用し、ROM303やHDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ305とデータや命令を授受することにより上記図1に示した各駆動部の動作を制御する。
上述は、プリンタ100全般についての説明である。
ここで、本発明の実施形態に係るプリンタ100では、従来より知られているDCブラシレスモータの機械構成、制御回路、これに準ずるCPU等の構成を採用していない。
従来より知られているDCブラシレスモータの制御回路は、例えば、位相比較器と、フィルタ制御処理回路と、PWM回路と、DCブラシレスモータドライバとを備えている。上記位相比較器は、プリンタのエンジンから入力される指令クロック信号(制御信号)と、DCブラシレスモータのエンコーダから入力されるフィードバック信号とを比較して位相差等を算出する。また、上記フィルタ制御処理回路は、位相比較器から入力された位相差等にフィルタ処理・所定の演算処理等を施し、所定の制御値をPWM回路に入力する。上記PWM回路は、入力された制御値に基づいて、速度指令信号であるPWM信号を発生し、そのPWM信号をDCブラシレスモータドライバに入力する。そして、DCブラシレスモータドライバは、当該PWM信号に対応する駆動パルス(駆動信号)をDCブラシレスモータに入力して、そのDCブラシレスモータの回転を制御する。従来では、上述したような構成と手順にて、DCブラシレスモータの回転をフィードバック制御していた。
本発明の実施形態に係るプリンタ100における、機械構成、制御構成、制御手順等については、以下で詳細に説明する。
<本発明の実施形態>
<<プリンタの機械構成>>
図4には、本発明の実施形態に係るプリンタ100の機械構成を示した。
プリンタ100には、エンジン401と、ステッピングモータドライバ402と、ステッピングモータ402aと、各DCブラシレスモータの回転を制御するDCブラシレスモータ用CPU403と、各感光体ドラムの色(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)に対応するDCブラシレスモータドライバ4041、4042、4043、4044(パワードライバともいう)と、各色に対応するDCブラシレスモータ4041a、4042a、4043a、4044aとが備えられている。
上記エンジン401は、プリンタ100の駆動、停止、画像形成等の制御を司り、ステッピングモータ402aの回転に関する制御信号A(命令信号、指示クロック信号)をステッピングモータドライバ402に入力する。上記制御信号Aには、例えば、ステッピングモータ402aの回転を制御するパルス信号である指示クロック信号が該当する。さらに、当該エンジン401は、上記制御信号Aをステッピングモータドライバ402に入力すると同時に、DCブラシレスモータ用CPU403に入力するように構成される(後述する)。
また、上記エンジン401は、上記制御信号Aとは異なる制御信号であり、各DCブラシレスモータ4041a、4042a、4043a、4044aの回転開始、回転停止に関する制御信号BをDCブラシレスモータ用CPU403に入力する。
上記ステッピングモータドライバ402は、エンジン401から入力される制御信号Aに基づいて、ステッピングモータ402aに駆動パルスを入力する。ステッピングモータ402aは駆動ローラ21(図示せず)に回転を伝達する。
上記DCブラシレスモータ用CPU403には、上記エンジン401からの制御信号Bに加えて、当該エンジン402からステッピングモータドライバ402に入力される制御信号Aが入力される。DCブラシレスモータ用CPU403は、当該制御信号Bと制御信号Aとに基づいて、所定の速度指令信号をDCブラシレスモータドライバ4041、4042、4043、4044に入力する(後述する)。
上記DCブラシレスモータドライバ4041、4042、4043、4044は、DCブラシレスモータ用CPU403から入力される速度指令信号に基づいて、各DCブラシレスモータ4041a、4042a、4043a、4044aに駆動パルスを入力する。各DCブラシレスモータ4041a、4042a、4043a、4044aはそれぞれの感光体ドラム10Y、10C、10Y、10K(図示せず)に回転を伝達する(後述する)。
<<プリンタの制御構成>>
次に、DCブラシレスモータ4041aの制御構成(制御回路)であるDCブラシレスモータ用CPU403について、詳細に説明する。
図5には、本発明の実施形態に係るDCブラシレスモータ用CPU403の構成を示した。図5に示すように、本発明の実施形態に係るプリンタ100では、CPU等に基づき、エンコーダ(後述する)から発生されたフィードバックパルス等を制御量として目標値に追従するように自動動作する機構であるサーボ制御機構を採用している。
なお、後述するDCブラシレスモータ用CPU403は、イエローに対応する感光体ドラム10Yと、その感光体ドラム10Yに回転を伝達するDCブラシレスモータ4041aとを制御するものとして説明するが、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する感光体ドラム10C、10Y、10K、DCブラシレスモータ4042a、4043a、4044aでも同様である。
DCブラシレスモータ用CPU403は、主に、第一のタイムキャプチャ回路501と、速度係数回路502と、目標速度設定回路503と、第二のタイムキャプチャ回路504と、制御演算回路505と、PWM回路506とから構成される。
第一のタイムキャプチャ回路501は、エンジン401からステッピングモータドライバ402に入力される制御信号Aと同等の信号が同時に入力されるよう構成されている。上記第一のタイムキャプチャ回路501は、エンジン401から入力された制御信号Aと内部タイマパルス信号とを比較し、当該制御信号Aの一パルス幅に含まれる内部タイマパルス信号の数をカウントする(後述する)。カウントされたカウント数は速度係数回路502に入力される。
速度係数回路502は、入力されたカウント数に、速度係数回路502のメモリ部に予め記憶されている速度係数を乗算して、目標値である目標速度を算出する。上記乗算によって、カウント数が、ステッピングモータ402aに対応する値からDCブラシレスモータ4041aに対応する値に換算される。当該目標速度は、カウント数が速度係数回路502に入力される度に(カウント数がカウントされる度に)算出され、更新される。速度係数回路502は、算出された目標速度を目標速度設定回路503に入力する。
目標速度設定回路503は、速度係数回路502から入力された目標速度を制御演算回路505に入力したり、当該目標速度を、プリンタ100の起動時または停止時に予めエンジン401から入力される定常速度または停止速度に切り替えたりする(後述する)。
第二タイムキャプチャ回路504は、DCブラシレスモータ4041aに備えられたエンコーダ507から発生されるエンコーダパルス信号(モータ回転速度信号、フィードバック信号)が入力されるよう構成される。上記第二タイムキャプチャ回路504は、エンコーダ507から入力されたエンコーダパルス信号と内部タイマパルス信号とを比較し、当該エンコーダパルス信号の一パルス幅に含まれる内部タイマパルス信号の数をカウントする(後述する)。カウントされたカウント数は、現時点のDCブラシレスモータ4041aの回転速度に対応する値(現行回転速度)として算出される。
上記目標速度と上記現行回転速度は、目標速度から現行回転速度を除算した速度差が算出され、その速度差が制御演算回路505に入力される。
制御演算回路505では、フィードバック制御方法の一つであるPID制御が採用されており、PID制御に用いられる制御パラメータに基づいて、入力された速度差から制御値を算出する。制御演算回路505は、算出された制御値をPWM回路506に入力する。
PWM回路506は、入力された制御値に基づいてPWM信号を生成し、そのPWM信号を速度指令信号としてDCブラシレスモータドライバ4041に入力する。
所定のメモリに記憶されているプログラム等を実行することで、DCブラシレスモータ4041aの回転を制御する。上記各回路、ドライバ等は後述する各手段として動作する。
<<プリンタの制御手順>>
次に図6乃至図7を参照しながら、本発明の画像形成装置が、加減速時で感光体ドラムと転写ベルトとの間に発生する傷、位置ズレ、色ズレ等を防止し、品質の高い印刷物を出力する手順について手順について説明する。図6は、本発明に係るプリンタの機能ブロック図である。図7は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。なお、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
まず、プリンタ100が画像形成可能な状態にある場合の、ステッピングモータ402aの回転制御と、DCブラシレスモータ4041aの回転制御とを説明する。
なお、画像形成可能な状態とは、カラー印刷可能な状態を意味し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する感光体ドラムを全て回転させ、転写ベルトB1の表面線速と、各感光体ドラム10Y、10C、10Y、10K、の表面線速とが一致する条件に対応する。
また、以下では、イエローに対応する感光体ドラム10Yと、その感光体ドラム10Yに回転を伝達するDCブラシレスモータ4041aの回転について説明するが、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する感光体ドラム、DCブラシレスモータ4041aの回転でも同様である。
ステッピングモータ402aの回転を制御しているステッピングモータ制御手段603には、画像形成手段602により、ステッピングモータ402aのカラー印刷可能な回転速度(カラー印刷定常速度Aとする)に対応する制御信号(図4では、維持指示の制御信号A、以下、カラー印刷維持信号Aとする)が入力されることとなるため、ステッピングモータ制御手段603がステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aに維持することになる。カラー印刷維持信号Aの周波数は一定であり、さらに、プリンタ100の構成上の理由により、当該カラー印刷維持信号Aは、DCブラシレスモータ制御手段604を構成する目標速度算出手段605に入力されることとなる。
一方、DCブラシレスモータ制御手段604は、画像形成手段602により送信された、DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷可能な回転速度(カラー印刷定常速度Bとする)に基づいて、DCブラシレスモータ4041aの回転を維持している。
具体的には、DCブラシレスモータ制御手段604を構成する目標速度算出手段605は、カラー印刷維持信号Aに基づいて算出していた目標速度(従前に設定していた目標速度、後述する)から当該カラー印刷定常速度Bを目標値として再設定して(切り替えて)、フィードバック制御手段606に送信している。
カラー印刷定常速度Bを受信したフィードバック制御手段606は、PID制御に基づくフィードバック制御を実行する。当該フィードバック制御手段606は、フィードバックパルス(後述する)により算出される、DCブラシレスモータ4041aの現行の回転速度に対応する現行回転速度と、当該カラー印刷定常速度Bとに基づいて、所定の制御値を算出し、当該制御値をPWM手段609に送信する。
上記制御値の算出について、以下で簡単に説明する。
DCブラシレスモータ4041aには、当該DCブラシレスモータ4041aの回転軸と感光体ドラム10Yの回転軸とを連結する連結軸に、当該連結軸が所定の回転角度だけ回転すると、その回転に対応して所定のエンコーダパルス(エンコーダパルス、以下、フィードバックパルスとする)を出力するエンコーダ507が備えられており、そのエンコーダ507は、フィードバックパルスを、DCブラシレスモータ制御手段604を構成する現行回転速度算出手段607に随時入力している。
現行回転速度算出手段607には、第一のタイムキャプチャ回路(後述する)とは別に、パルスの周期が安定した内部タイマパルスを発生する第二のタイムキャプチャ回路が備えられており、当該現行回転速度算出手段607は、当該内部タイマパルスと、エンコーダ507から入力されるフィードバックパルスとを比較し、フィードバックパルスの一パルス当たりに存在する内部タイマパルスのパルス数をカウントする。このカウントした数をDCブラシレスモータカウント数Nbとする。
現行回転速度算出手段607が、一パルスでのDCブラシレスモータカウント数Nbを算出すると、当該カウント数NbをDCブラシレスモータ4041aの現行回転速度として、フィードバック制御手段606に送信する。
フィードバック制御手段606は、受信したカラー印刷定常速度Bと現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差と、DCブラシレスモータ4041aの定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)とに基づいて、比例制御値、微分制御値、積分制御値(以下、制御値とする)を算出する。
上記制御パラメータとは、比例制御と積分制御と微分制御とを組み合せて、現行回転速度を目標値(例えば、カラー印刷定常速度B等に該当する)に収束させるように制御するPID制御に基づいて定められるパラメータのことである。
例えば、上記制御パラメータは、目標値と現行回転速度との間の速度差に応じた比例制御値を算出(出力)する比例制御パラメータ「Kp」(比例定数ともいう)と、当該速度差を積分した積分値に応じた積分制御値を算出する積分制御パラメータ「Ki」(積分定数ともいう)と、当該速度差を微分した微分値に応じた微分制御値を算出する微分制御パラメータ「Kd」(微分定数ともいう)とが該当する。
DCブラシレスモータ4041aの定常回転時には、比例制御パラメータ「Kp」、「Kd」、「Ki」が採用される。
上記構成とすると、DCブラシレスモータ制御手段604が、DCブラシレスモータ4041aの回転を安定して制御することが可能となる。
なお、現行回転速度も、定常速度(例えば、カラー印刷定常速度B等)も、数値(データ)に対応し、その数値に基づいて、フィードバック制御手段606は制御値を算出する。そのため、従来からDCブラシレスモータ4041aの回転制御に用いられる位相比較器等を採用していないことに注意されたい。
制御値を算出すると、フォードバック制御手段606が当該制御値をPWM手段609に送信する。PWM手段609は、当該制御値に基づいて、PWM信号を発生し、駆動パルス入力手段610に入力する。駆動パルス入力手段610は、PWM信号に基づいて、当該制御値に対応する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。当該駆動パルスにより、DCブラシレスモータ4041aの回転は維持されることになる。
図8の領域8Aには、画像形成手段602が、カラー印刷可能な状態を維持している際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号(カラー印刷維持信号A)の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図8の領域8Aから分かるように、カラー印刷可能な状態では、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数は、ステッピングモータ402aのカラー印刷維持信号Aの周波数に対して、速度係数(a=B/A、すなわち、カラー印刷定常回転時でのステッピングモータ402aのカラー印刷維持信号Aの周波数に対するDCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数の割合、後述する)を維持していることが理解される。
さらに、図8の領域8Aでは、フィードバック制御手段606が、目標値とするカラー印刷定常速度Bと現行回転速度との速度差に基づいて、制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)に対応する制御値を算出することが理解される。
次に、本発明の制御手順について説明する。
例えば、上記カラー印刷可能な状態において、ユーザが、プリンタ100に接続された端末を用いて、プリンタ100にモノクロ印刷の画像形成に関する命令A(モノクロ印刷物出力指示)を入力すると、プリンタ100の通信手段601が、端末に接続されたネットワークを介して当該命令Aを受信する。
通信手段601は、当該命令Aを画像形成手段602に送信し、画像形成手段602は、プリンタ100のカラー印刷可能な状態(カラー印刷モード)からモノクロ印刷可能な状態(モノクロ印刷モード)へ移行する。
通常、モノクロ印刷可能な状態では、カラー印刷可能な状態のモータの回転速度と比較して、高速に設定されている。カラー印刷時においては、各色のトナー像に十分な定着熱を印加する必要があるのに対し、モノクロ印刷時においては、カラーのトナー像が欠如している分、当該定着熱を低減しても十分にトナー像が定着されるとともに、ユーザの迅速に印刷物を出力して欲しいという希望を満足する必要があるために、当該設定がなされている。従って、画像形成手段602がモノクロ印刷可能な状態へ移行する場合、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに、モノクロ印刷可能な回転速度まで加速させる必要がある。
当該命令Aを受信した画像形成手段602は、所定のメモリを参照して、モノクロ印刷時のモータの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度B)を取得し、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともにモノクロ印刷定常速度まで加速させる旨の信号(カラー印刷モードからモノクロ印刷モードへ移行する旨の信号に該当し、モノクロ移行指示信号とする)と、当該モノクロ印刷時のモータの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度B)とを変化率判定手段617に送信する(図7:S101)。
なお、所定のメモリには、モノクロ印刷時のモータの回転速度、カラー印刷時のモータの回転速度等が予め記憶されており、画像形成手段602は当該メモリを参照して、ステッピングモータ制御手段603やDCブラシレスモータ制御手段604に、回転速度の加減速に関する制御信号を出力するよう構成される。
また、画像形成手段602が変化率判定手段617に送信する信号には、当該信号で指定されたモータの回転速度が伴っていることになる。例えば、モノクロ移行指示信号には、モノクロ印刷定常速度が伴っている。後述する補正指示信号、カラー移行指示信号でも、同様である。
当該モノクロ移行指示信号を受信した変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに加速させることを確認する。さらに、当該確認後に、変化率判定手段617は、画像形成手段602から(画像形成手段602に備えられた所定のメモリからでも構わない)モノクロ移行指示信号を受信した時点でのDCブラシレスモータ4041aの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度B)を取得し、DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度Bに対する、当該モノクロ移行指示信号で指定されたDCブラシレスモータ4041aの回転速度である指定速度(DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度B)の変化率を算出する(図7:S102)。
当該変化率は、モノクロ印刷定常速度Bとカラー印刷定常速度Bとの間の速度差にカラー印刷定常速度Bを除算した値を百分率で示したものである。なお、変化率は絶対値を取る。
例えば、モノクロ印刷時のエンコーダパルスの周波数(Hz)をB+B1とし、カラー印刷時のエンコーダパルスの周波数をBとすると、指定速度の変化率bは、B1/B(%)となる。
ここで、B1/B>10%を満たすとする。
当該変化率bを算出した変化率判定手段617は、所定のメモリに予め記憶されている所定の閾値a(10%)と変化率bとを比較し、変化率bが所定の閾値以上か否かを判定する(図7:S103)。
所定の閾値aは10%としているが、プリンタの性能や予め設定されている印刷態様を示すモード(例えば、カラー印刷モード、モノクロ印刷モード、高速印刷モード、通常印刷モード、半速モード等)に応じて、適宜設計変更される。モードに対応して、モータの回転速度が予め画像形成手段602の所定のメモリに記憶されるよう構成される。また、プリンタの性能やモードに応じて、所定の閾値aを20%としても構わない。
上述より、b=B1/B>aを満たすため、変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度の変化率bが所定の閾値a以上であると判定し、判定結果を同期変更手段618に送信する(図7:S104YES)。
当該判定結果を受信した同期変更手段618は、上記DCブラシレスモータ制御手段604に、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させる(図7:S105)。
具体的には、同期変更手段618は、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転速度をモノクロ印刷定常速度Aまで加速する旨の信号(加速指示信号)を送信してから、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させる旨の信号(同期指示信号)を送信する。
まず、加速指示信号を受信した画像形成手段602が、ステッピングモータ制御手段603に、カラー印刷定常速度Aに対応する制御信号から、ステッピングモータ402aの回転速度を加速する旨の信号(加速信号A)(図4では、加速指示の制御信号Aに対応する)に切り替えて、当該加速信号Aをステッピングモータ制御手段603に送信する。
ステッピングモータ制御手段603は、画像形成手段602から入力された加速信号Aに基づいてステッピングモータ402aの回転速度を加速する駆動パルスをステッピングモータ402aに入力する。ステッピングモータ402aの回転が開始すると、そのモータの回転軸と連結している駆動ローラ21の回転が開始し、駆動ローラ21に巻き掛けられた転写ベルトB1に回転が伝達され、転写ベルトB1の回転が開始される。
ステッピングモータ402aに入力される駆動パルスの周波数は、ステッピングモータ402aの回転数(回転速度)に対応するため、画像形成手段602が、ステッピングモータ402aの加速に伴い、加速信号Aの周波数を増加させて、ステッピングモータ制御手段603に入力する。加速信号Aの周波数が駆動パルスの周波数に対応し、駆動パルスの周波数が増加することにより、ステッピングモータ402aの回転速度が増加する。
画像形成手段602は、現行のステッピングモータ402aの回転速度を、ステッピングモータ402aでのモノクロ印刷定常速度Aに到達するまで、加速信号Aの周波数をモノクロ印刷維持信号Aの周波数まで連続的に(段階的に)増加させていくことになる。
また、画像形成手段602は、プリンタの構成上の理由により、当該加速信号Aを、DCブラシレスモータ制御手段604を構成する目標速度算出手段605に入力することとなる。
一方、同期指示信号を受信した画像形成手段602は、上記加速信号Aとは別個に、目標速度算出手段605に、目標速度を算出する旨の信号(算出信号B)(図4では、算出指示の制御信号B)とDCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度Bを送信する。上記目標速度とは、ステッピングモータ402aの回転速度に同期したDCブラシレスモータ4041aの回転速度のことである。
目標速度算出手段605は当該算出信号Bを受信すると、上記加速信号Aに基づいて目標速度を算出し、目標値として設定していたカラー印刷定常速度Bから当該目標速度へ再設定して(切り替えて)DCブラシレスモータ4041aの回転を制御することになる。
目標速度を算出してから、DCブラシレスモータ4041aの回転を制御するまでの手順は以下のようになる。
目標速度算出手段605には、パルスの周期が安定した内部タイマパルス(内部タイマクロック信号ともいう)を発生する第一のタイムキャプチャ回路が備えられており、当該目標速度算出手段605は、当該内部タイマパルスと、画像形成手段602から入力される加速信号Aとを比較し、加速信号Aの一パルス当たりに存在する内部タイマパルスのパルス数をカウントする。このカウントした数をステッピングモータカウント数Naとする。
目標速度算出手段605が、一パルスでのステッピングモータカウント数Naを算出すると、当該カウント数Naに、所定の補正係数(以下、速度係数とする)を乗算し、その乗算した値を目標値、すなわち、目標速度として算出する。
上記速度係数は、カラー印刷定常回転時(カラー印刷時)でのステッピングモータ402aの回転速度に対するDCブラシレスモータ4041aの回転速度の割合を示す。当該割合は、ステッピングモータ402aにより回転する転写ベルトB1の表面線速と、DCブラシレスモータ4041aにより回転する感光体ドラム10Yの表面線速とが一致する条件の割合に対応する。そのため、カウント数Naに当該速度係数を乗算した値は、ステッピングモータ402aのカラー印刷可能な回転速度をDCブラシレスモータ4041aのカラー印刷可能な回転速度に変換した値となり、加速信号Aに基づいて算出された目標速度は、ステッピングモータ402aの加速時の回転速度に同期したDCブラシレスモータ4041aの加速時の回転速度に対応することが理解される。
上記速度係数は、例えば、モータの回転速度に対応するモータの回転数(rpm)やモータ制御手段に入力される制御信号(上述した維持信号、指示クロック信号に該当する)の周波数(Hz)によって決定される。周波数を基準として、定常回転時にステッピングモータ402aの回転制御に用いられる制御信号の周波数をA(Hz)とし、定常回転時にDCブラシレスモータ4041aのエンコーダ507から発生されるエンコーダパルスの周波数をB(Hz)とすると、当該速度係数a(−)は、B/Aとなる。
目標速度算出手段605が目標速度を算出すると、フィードバック制御手段606に当該目標速度を送信する。目標速度を受信したフィードバック制御手段606は、当該目標速度と、現行回転速度算出手段607から入力される現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差に基づいて、目標速度(加速時)に対応する制御パラメータ(「Kp」)に対応する制御値を算出する。
DCブラシレスモータ4041aの加速時または減速時には、比例制御パラメータ「Kp」が採用される。
上記構成とすると、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を加速する際に、DCブラシレスモータ4041aの目標速度に随時、現行回転速度を追従するように、フィードバック制御手段606が制御値を算出し、PWM手段609、駆動パルス入力手段610を介して、DCブラシレスモータ制御手段604が駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。そのため、DCブラシレスモータ4041aの回転速度が順次、加速され、DCブラシレスモータ4041aの回転速度が目標値の回転速度よりも大きく超過する現象であるオーバーシュート現象を防止することが可能となる。
また、DCブラシレスモータ制御手段604がDCブラシレスモータ4041aの回転速度を順次減速する場合でも、DCブラシレスモータ4041aの目標速度(減速時)に対応する制御パラメータ「Kp」を採用することにより、DCブラシレスモータ4041aの回転速度が目標値の回転速度よりも大きく不足する現象であるアンダーシュート現象を防止することが可能となる。
PWM手段609が、フィードバック制御手段606の算出した制御値を受信すると、当該制御値に基づいて、PWM信号を発生し、駆動パルス入力手段610に入力する。駆動パルス入力手段610は、当該PWM信号に基づいて、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を加速する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aは、入力された駆動パルスに基づき、回転を開始する。
上述した手順は、ステッピングモータ制御手段603がステッピングモータ402aの回転速度をモノクロ印刷定常速度Aに到達するまで、目標速度算出手段605とフィードバック制御手段606とが繰り返すこととなる。すなわち、画像形成手段602が、加速信号Aの周波数を、モノクロ印刷定常速度Aに対応するモノクロ印刷維持信号Aの周波数まで連続的に増加すると、その増加分に対応して、目標速度算出手段605が、ステッピングモータ402aの回転に同期したDCブラシレスモータ4041aの目標速度を算出し、フィードバック制御手段606が、当該目標速度と現行回転速度との間の速度差と、所定の制御パラメータとに基づいて制御値を算出する。算出された制御値は、PWM手段609を介して、PWM信号に変換されるが、当該PWM信号は、所定の周波数を保持しつつ、連続的にデューティーが増加するクロック信号(速度指令信号)となる。その結果、駆動パルス入力手段610が、DCブラシレスモータの回転速度を増加させる駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力することになる。なお、デューティー(デューティー比)とは、パルスのうち、1パルスのHI信号の幅と1パルスの周期との比のことである。
ステッピングモータ402aの回転速度がモノクロ印刷定常速度Aまで到達すると、その到達に対応して、DCブラシレスモータ4041aの回転速度がモノクロ印刷定常速度Bまで到達する。これにより、プリンタ100はモノクロ印刷可能な状態へ移行することになる(図7:S106)。
図8の領域8Bには、画像形成手段602が、カラー印刷可能な状態からモノクロ印刷可能な状態へ移行する際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号(加速信号A)の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図8の領域8Bから分かるように、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数が、ステッピングモータ402aの制御信号の周波数に対して、速度係数(a=B/A)を維持しながら増加される、言い換えると、DCブラシレスモータ4041aの回転が、ステッピングモータ402aの回転に同期しながら増加されることが理解される。従って、転写ベルトB1の表面線速と感光体ドラム10Yの表面線速とを一致させた状態で、ステッピングモータ402aとDCブラシレスモータ4041aの回転速度を加速することとなる。
さらに、図8の領域8Bでは、フィードバック制御手段606が、目標値とする目標速度と現行回転速度との速度差に基づいて、加速時に対応する制御パラメータ(「Kp」)で制御値を算出することが理解される。
プリンタ100がモノクロ印刷可能な状態に移行すると、画像形成手段602が、モノクロ印刷定常速度Aに対応する制御信号をステッピングモータ制御手段603に入力するため、当該ステッピングモータ制御手段603がステッピングモータ402aの回転速度をモノクロ印刷定常速度Aに維持することになる。また、上記モノクロ印刷定常速度Aに対応する制御信号は目標速度算出手段605に入力されることとなるが、その制御信号の周波数は一定となるため、目標速度算出手段605が算出する目標速度は一定となる。
目標速度算出手段605が、目標速度算出手段自身605が算出する目標速度が一定となることを検知すると、フィードバック制御手段606に送信する目標速度を、画像形成手段602から受信したモノクロ印刷定常速度Bに切り換える。
モノクロ印刷定常速度Bに切り換える場合の判断は、例えば、目標速度算出手段605が、目標速度算出手段自身605が算出する目標速度が一定となることを検知したり、目標速度が所定の値に収束したことを検知したりすることによって判断される。
目標速度算出手段605がモノクロ印刷定常速度Bをフィードバック制御手段606に送信すると、フィードバック制御手段606は、モノクロ印刷定常速度Bと現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差と、定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)とに基づいて、比例制御値、微分制御値、積分制御値(以下、制御値とする)を算出する。
制御値を算出したフィードバック制御手段606が、PWM手段609、駆動パルス入力手段610を介して、これらの制御値に対応する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aの回転は安定して実行される。
ステッピングモータ402aの回転速度とDCブラシレスモータ4041aの回転速度とが安定すれば、画像形成手段602が、モノクロ印刷の画像形成に関する命令に基づいて、感光体ドラムにトナー像を形成し、そのトナー像を転写ベルトB1に転写し、印刷物の出力を実行する。これにより、1ジョブが完了する。
図8の領域8Cには、画像形成手段602が、モノクロ印刷可能な状態を維持している際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号(モノクロ印刷維持信号A)の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図8の領域8Cから分かるように、モノクロ印刷可能な状態では、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数は、ステッピングモータ402aのモノクロ印刷維持信号Aの周波数に対して、速度係数(a=B/A)を維持していることが理解される。なお、DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷時のエンコーダパルスの周波数がB+B1であることに注意されたい。
さらに、図8の領域8Cでは、フィードバック制御手段606が、目標値とするモノクロ印刷定常速度Bと現行回転速度との速度差に基づいて、制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)に対応する制御値を算出することが理解される。
次に、指定速度の変化率bが所定の閾値a未満である場合の手順について説明する。
例えば、上記カラー印刷可能な状態において、ユーザが、プリンタ100に接続された端末を用いて、プリンタ100のDCブラシレスモータ4041aの回転速度とステッピングモータ402aの回転速度とを別個に補正・調整・修正を行う場合、ユーザが、プリンタ100に回転速度補正時のモータの回転速度(ステッピングモータ402aの指定速度A1、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B1)と、補正に関する命令B(回転速度補正指示1)を入力すると、通信手段601が、当該回転速度補正時のモータの回転速度と当該命令Bを受信する。
なお、上記ステッピングモータ402aの指定速度A1は、ステッピングモータ402aのカラー印刷定常速度Aよりも大きく、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B1は、DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度Bよりも大きいものとする。また、回転速度補正指示1は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに加速させるものとする。通常、回転速度を補正する場合は、画像形成可能な状態(カラー印刷可能な状態またはモノクロ印刷可能な状態)の回転速度に対して、3%乃至5%程度、場合によっては10%程度、加減するように補正する。
通信手段601は、当該回転速度補正時のモータの回転速度と当該命令Bを画像形成手段602に送信し、画像形成手段602は、プリンタ100のカラー印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する。
画像形成手段602は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに指定速度まで加速させる旨の信号(補正指示信号とする)と、回転速度補正時のモータの回転速度(DCブラシレスモータ4041aの指定速度B1)とを変化率判定手段617に送信する(図7:S101)。
当該補正指示信号を受信した変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに加速させることを確認する。さらに、当該確認後に、変化率判定手段617は、画像形成手段602の所定のメモリから、補正指示信号を受信した時点でのDCブラシレスモータ4041aの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度B)を取得し、DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度Bに対する、当該補正指示信号で指定されたDCブラシレスモータ4041aの回転速度である指定速度(DCブラシレスモータ4041aの指定速度B1)の変化率を算出する(図7:S102)。
例えば、DCブラシレスモータ4041aの指定速度Bでのエンコーダパルスの周波数をB+B2とし、カラー印刷時のエンコーダパルスの周波数をBとすると、指定速度の変化率bは、B2/B(%)となる。
ここで、B2/B<10%を満たすとする。
当該変化率bを算出した変化率判定手段617は、所定のメモリに予め記憶されている所定の閾値a(10%)と変化率bとを比較し、変化率bが所定の閾値以上か否かを判定する(図7:S103)。
上述より、b=B2/B<aを満たすため、変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度の変化率bが所定の閾値a未満であると判定し、判定結果を同期変更手段618に送信する(図7:S104NO)。
当該判定結果を受信した同期変更手段618は、上記DCブラシレスモータ制御手段604に、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B1に基づいて、DCブラシレスモータ4041aの回転を加速させる(図7:S107)。また、同期変更手段618は、ステッピングモータ制御手段603に、ステッピングモータ402aの指定速度A1までステッピングモータ402aの回転を加速させる。
具体的には、同期変更手段618が、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転速度を指定速度A1まで加速するとともに、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を指定速度B1まで加速する旨の信号(ステッピングモータ402aとDCブラシレスモータ4041aとを別個に回転させる信号に該当し、独立回転指示信号とする)を送信する。
独立回転指示信号を受信した画像形成手段602が、ステッピングモータ制御手段603に、カラー印刷定常速度Aに対応する制御信号から、ステッピングモータ402aの回転速度を加速する旨の信号(加速信号A)(図4では、加速指示の制御信号Aに対応する)に切り替えて、当該加速信号Aをステッピングモータ制御手段603に送信する。
ステッピングモータ制御手段603は、画像形成手段602から入力された加速信号Aに基づいてステッピングモータ402aの回転速度を加速する駆動パルスをステッピングモータ402aに入力する。駆動パルスの周波数が増加することにより、ステッピングモータ402aの回転速度が増加する。
画像形成手段602は、現行のステッピングモータ402aの回転速度を、ステッピングモータ402aでの指定速度A1に到達するまで、加速信号Aの周波数を指定速度A1に対応する制御信号の周波数まで連続的に(段階的に)増加させる。
また、画像形成手段602は、プリンタの構成上の理由により、当該加速信号Aを目標速度算出手段605に入力することとなるが、当該目標速度算出手段605はカラー印刷定常速度Bを目標値として設定しているため、現時点では、その加速信号Aの影響を受けることはない。
また、独立回転指示信号を受信した画像形成手段602は、目標速度算出手段605に、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を加速する旨の信号(加速信号B)(図4では、加速指示の制御信号B)とDCブラシレスモータ4041aの指定速度B1を送信する。
目標速度算出手段605は当該加速信号Bと指定速度B1を受信すると、目標値として設定していたカラー印刷定常速度Bから当該指定速度B1へ再設定する(切り替える)。さらに、目標速度算出手段605は指定速度B1をフィードバック制御手段606に送信する。指定速度B1を受信したフィードバック制御手段606は、指定速度B1と現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差と、定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)とに基づいて、比例制御値、微分制御値、積分制御値(以下、制御値とする)を算出する。
制御値を算出したフィードバック制御手段606が、PWM手段609、駆動パルス入力手段610を介して、これらの制御値に対応する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aの回転は、加速され、後に、安定する(図7:S106)。
図9の領域9Aには、画像形成手段602が、カラー印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図9の領域9Aから分かるように、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数が、ステッピングモータ402aの制御信号の周波数に対して、速度係数(a=B/A)を維持しておらず、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数とステッピングモータ402aの制御信号の周波数が別個に増加されていることが理解される。また、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数がB+B2であることに注意されたい。
また、DCブラシレスモータ4041aの回転が、ステッピングモータ402aの回転に同期せずに、加速可能であるため、例えば、回転速度の補正等に対して、容易に微調整することが可能であり、適切な補正を実行できる。仮に、DCブラシレスモータ4041aの回転が、ステッピングモータ402aの回転に同期しながら加速されると、ユーザの意図した回転速度(指定速度A1、指定速度B1)に、DCブラシレスモータ4041aの回転速度とステッピングモータ402aの回転速度とを調整することが出来ず、適切な補正を実行できない。
さらに、図9の領域9Aでは、フィードバック制御手段606が、目標値とするカラー印刷定常速度Bを指定速度B1に切り替えているにも関わらず、定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)に対応する制御値を算出することが理解される。
なお、画像形成手段602が補正に関する命令を受信した場合、当該命令に伴う指定速度を所定のメモリに記憶・更新するよう構成される。
このように、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加減速させる旨の信号を受信した際に、指定速度の変化率が所定の閾値以上か否かを判定する変化率判定手段と、上記変化率判定手段が、DCブラシレスモータの回転速度の変化率が所定の閾値以上であると判定すると、DCブラシレスモータ制御手段に、ステッピングモータの回転にDCブラシレスモータの回転を同期させる同期変更手段とを備えるよう構成している。
これにより、立上げ時、立下げ時以外の場合であり、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加減速させる印刷モード(カラー印刷モード、モノクロ印刷モード、高速モード、半速モード等)が起動する場合であっても、ステッピングモータの回転速度に同期するようにDCブラシレスモータの回転速度を制御することが可能となる。そのため、ステッピングモータにより回転する転写ベルトの表面線速に、DCブラシレスモータにより回転する感光体ドラムの表面線速を同期する(または追従する)ようにして、DCブラシレスモータの回転速度とステッピングモータの回転速度とを加速するまたは減速することが可能となる。その結果、感光体ドラムの表面線速と転写ベルトの表面線速との間に生じる速度差を最小限に抑え、当該速度差により発生する感光体ドラムと転写ベルトとの間の傷、スリップ痕、位置ズレ等を防止し、さらに、カラー印刷時に発生する色ズレ等のトラブルの発生も防止することが可能となる。また、当該色ズレ等のトラブルを抑制することにより、プリンタは、画像品質を低下させることなく、印刷物をユーザに提供することが可能となる。
さらに、上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値未満であると判定すると、上記同期変更手段が、DCブラシレスモータ制御手段に、当該指定速度に基づいて、DCブラシレスモータの回転を加減速させるよう構成することができる。
これにより、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度に同期させずに、当該指定速度に基づいて、DCブラシレスモータの回転を加減速させる必要がある場合、例えば、DCブラシレスモータの回転速度とステッピングモータの回転速度とを別個に補正・調整・修正を行う場合、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度に同期させることなく、DCブラシレスモータの回転速度の補正・調整・修正を適切に実現することが可能となる。そのため、条件・状況に応じて、プリンタを機動的に対応させることが可能となり、プリンタに対するユーザの利便性を向上させることが可能となる。また、ユーザ・管理者等が所定の閾値を調整することにより、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度に同期させるか否かを容易に調整することが可能となる。
さらに、上記所定の閾値が、DCブラシレスモータの画像形成可能な回転速度に対して10%以上の値であるよう構成することができる。
これにより、通常、指定速度の変化率が10%以上である印刷モード切替時では、上記同期変更手段が、DCブラシレスモータ制御手段に、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度に同期させ、指定速度の変化率が10%未満であるモータの回転速度補正時では、DCブラシレスモータ制御手段に、その指定速度に基づいて、DCブラシレスモータの回転を加減速させることが可能となる。そのため、モータの回転速度を加減速させる条件・状況に応じて、適切にDCブラシレスモータの回転を制御することが可能となり、プリンタに対するユーザの利便性を向上させることが可能となる。
なお、以下では、参考に、モノクロ印刷可能な状態からカラー印刷可能な状態へ移行する手順と、モノクロ印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する手順について説明する。
<モノクロ印刷可能な状態からカラー印刷可能な状態へ移行する手順>
例えば、上記モノクロ印刷可能な状態において、ユーザが、プリンタ100にカラー印刷の画像形成に関する命令C(カラー印刷物出力指示)を入力すると、通信手段601が当該命令Cを受信する。
通信手段601は、当該命令Cを画像形成手段602に送信し、画像形成手段602は、プリンタ100のモノクロ印刷可能な状態からカラー印刷可能な状態へ移行する。
上述したように、カラー印刷可能な状態では、モノクロ印刷可能な状態のモータの回転速度と比較して、低速に設定されている。従って、画像形成手段602がカラー印刷可能な状態へ移行する場合、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに、カラー印刷可能な回転速度まで減速させる必要がある。
当該命令Cを受信した画像形成手段602は、所定のメモリを参照して、カラー印刷時のモータの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度B)を取得し、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともにカラー印刷定常速度まで減速させる旨の信号(モノクロ印刷モードからカラー印刷モードへ移行する旨の信号、カラー移行指示信号とする)と、当該カラー印刷時のモータの回転速度とを変化率判定手段617に送信する(図7:S101)。
当該カラー移行指示信号を受信した変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに減速させることを確認する。さらに、当該確認後に、変化率判定手段617は、画像形成手段602からカラー移行指示信号を受信した時点でのDCブラシレスモータ4041aの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度B)を取得し、DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度Bに対する、当該カラー移行指示信号で指定されたDCブラシレスモータ4041aの回転速度である指定速度(DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度B)の変化率を算出する(図7:S102)。
例えば、モノクロ印刷時のエンコーダパルスの周波数(Hz)をB+B1とし、カラー印刷時のエンコーダパルスの周波数をBとすると、指定速度の変化率bは、B1/(B+B1)(%)となる。ここで、B1/(B+B1)>10%を満たすとする。
当該変化率bを算出した変化率判定手段617は、所定のメモリに予め記憶されている所定の閾値a(10%)と変化率bとを比較し、変化率bが所定の閾値以上か否かを判定する(図7:S103)。
上述より、b=B1/(B+B1)>aを満たすため、変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度の変化率bが所定の閾値a以上であると判定し、判定結果を同期変更手段618に送信する(図7:S104YES)。
当該判定結果を受信した同期変更手段618は、上記DCブラシレスモータ制御手段604に、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させる(図7:S105)。
上述で説明した場合であれば、同期変更手段618は、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aまで減速する旨の信号(減速指示信号)を送信してから、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させる旨の信号(同期指示信号)を送信することになる。
ここで、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに減速させる場合、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を、ステッピングモータ402aの回転速度の減速と同時に減速させる方が、位置ズレ、色ズレの発生を適切に防止することになる。画像形成手段602が、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させる場合、当該同期に対応する制御信号のやり取りが必要であるが、そのやり取りによって通信遅延、制御遅延等が発生する可能性がある。上述した減速指示信号と同期指示信号とを同時に送信する構成を取ると、同期のタイミングが遅延する可能性がある。
従って、例えば、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに減速させる場合、同期変更手段618が、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転にDCブラシレスモータ4041aの回転を同期させる旨の信号(同期指示信号)を送信してから、ステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aまで減速する旨の信号(減速指示信号)を送信するよう構成したほうが好ましい。
上記構成とすると、ステッピングモータ制御手段603がステッピングモータ402aの回転を減速すると、既にステッピングモータ402aの回転と同期しているDCブラシレスモータ4041aも同時に回転を減速することとなる。そのため、DCブラシレスモータ4041aの回転を減速に切り替える際の、制御信号のやり取りに要する通信時間(通信遅延)の発生や所定の演算処理に要する処理時間の発生、DCブラシレスモータ4041aの回転の制御遅延を解消することとなり、DCブラシレスモータ4041aの同期開始時点、すなわち、DCブラシレスモータ4041aの減速開始時点とステッピングモータ402aの減速開始時点とのズレの発生を防止することが可能となる。
以下では、例えば、同期変更手段618が、画像形成手段602に、同期指示信号を送信してから減速指示信号を送信する手順について説明する。
まず、同期指示信号を受信した画像形成手段602は、目標速度算出手段605に、目標速度を算出する旨の信号(算出信号B)(図4では、算出指示の制御信号B)とDCブラシレスモータ4041aのカラー印刷定常速度Bを送信する。
なお、画像形成手段602が目標速度算出手段605に当該算出信号Bを送信した時点では、ステッピングモータ制御手段603は、ステッピングモータ402aの回転速度をモノクロ印刷定常速度Aに維持したまま回転を制御している状態となる。言い換えると、画像形成手段602が、モノクロ印刷定常速度Aに対応する制御信号(モノクロ印刷維持信号A)をステッピングモータ制御手段603に入力しているため、プリンタ100の構成上の理由により、当該維持信号Aが、ステッピングモータ制御手段603と同時に目標速度算出手段605に入力されている状態となる。
目標速度算出手段605は当該算出信号Bを受信すると、当該モノクロ印刷維持信号Aに基づいて目標速度を算出し、目標値として設定していたモノクロ印刷定常速度Bから当該目標速度へ再設定して(切り替えて)DCブラシレスモータ4041aの回転を制御することになる。
目標速度算出手段605が目標速度を算出すると、フィードバック制御手段606に当該目標速度を送信する。目標速度を受信したフィードバック制御手段606は、当該目標速度と現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差と、目標速度(減速時)に対応する制御パラメータ(「Kp」)とに基づいて、制御値を算出する。
フィードバック制御手段606の算出した制御値は、PWM手段609に送信され、PWM手段609が、当該制御値に基づいて、PWM信号を発生し、駆動パルス入力手段610に入力する。駆動パルス入力手段610は、当該PWM信号に基づいて、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を維持する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aは、入力された駆動パルスに基づき、回転を維持する。
上述した手順は、同期変更手段618が、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aまで減速する旨の信号(減速指示信号)を送信するまで、目標速度算出手段605とフィードバック制御手段606とが繰り返すこととなる。すなわち、画像形成手段602が、モノクロ印刷維持信号Aをステッピングモータ制御手段603とともに目標速度算出手段605に入力し続けると、目標速度算出手段605が、ステッピングモータ402aのモノクロ印刷定常速度Aに同期したDCブラシレスモータ4041aの目標速度を算出し、フィードバック制御手段606が、目標速度と現行回転速度との間の速度差と、所定の制御パラメータとに基づいて制御値を算出する。算出された制御値は、PWM手段609を介して、PWM信号に変換されるが、当該PWM信号は、DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度Bに対応するクロック信号(速度指令信号)となる。その結果、駆動パルス入力手段610が、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をモノクロ印刷定常速度Bに維持する。
これにより、ステッピングモータ402aの回転速度が減速する前に、ステッピングモータ402aにより回転する転写ベルトの表面線速に、DCブラシレスモータ4041aにより回転する感光体ドラム10Yの表面線速を同期する状態で、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を画像形成可能な回転速度に維持することが可能となる。
続いて、同期変更手段618が、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aまで減速する旨の信号(減速指示信号)を送信する。
当該減速指示信号を受信した画像形成手段602は、今まで送信していたモノクロ印刷維持信号Aから、ステッピングモータ402aの回転速度を減速する旨の信号(減速信号A)(図4では、減速指示の制御信号Aに対応する)に切り替えて、当該減速信号Aをステッピングモータ制御手段603に送信する。ステッピングモータ制御手段603は、当該減速信号Aを受信すると、ステッピングモータ402aの回転の減速を開始する。
ステッピングモータ制御手段603が、画像形成手段602から入力された減速信号Aに基づいてステッピングモータ402aの回転速度を減速する駆動パルスをステッピングモータ402aに入力する。画像形成手段602は、現行のステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aに到達するまで、減速信号Aの周波数をカラー印刷定常速度Aに対応する制御信号の周波数まで連続的に(段階的に)減少させていくことになる。
上述したように、画像形成手段602が出力する制御信号Aは、ステッピングモータ制御手段603と同時に目標速度算出手段605に入力される構成となるため、画像形成手段602がモノクロ印刷維持信号Aを減速信号Aに切り替えると同時に、当該減速信号Aがステッピングモータ制御手段603と目標速度算出手段605とに入力されることとなる。
既に、目標速度算出手段605は、モノクロ印刷維持信号Aに基づいて制御値を算出しているため、目標速度算出手段605は、モノクロ印刷維持信号Aから減速信号Aに切り替わると同時に、当該減速信号Aに基づいて制御値を算出することになる。そのため、例えば、目標速度算出手段605が受信する算出信号の通信遅延や通信のやり取りによって発生する制御遅延が発生することなく、当該減速信号がステッピングモータ制御手段603に入力されると同時に、目標速度算出手段605が減速信号Aに対応する目標速度を算出することになる。
さらに、フィードバック制御手段606が、当該目標速度と現行回転速度との間の速度差と、減速時に対応する制御パラメータとに基づいて制御値を算出し、結果として、PWM手段609、駆動パルス入力手段610を介して、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を減速する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aは、入力された駆動パルスに基づき、回転を低減する。
上述した手順は、ステッピングモータ制御手段603がステッピングモータ402aの回転速度をカラー印刷定常速度Aに到達するまで、目標速度算出手段605とフィードバック制御手段606とが繰り返すこととなる。すなわち、画像形成手段602が、減速信号Aの周波数を、カラー印刷定常速度Aに対応するカラー印刷維持信号Aの周波数まで連続的に減少すると、その減少分に対応して、目標速度算出手段605が、ステッピングモータ402aの回転に同期したDCブラシレスモータ4041aの目標速度を算出し、フィードバック制御手段606が、当該目標速度と現行回転速度との間の速度差と、所定の制御パラメータとに基づいて制御値を算出する。算出された制御値に基づいて変換されたPWM信号は、所定の周波数を保持しつつ、連続的にデューティーが減少するクロック信号となる。その結果、駆動パルス入力手段610が、DCブラシレスモータの回転速度を減少させる駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力することになる。
ステッピングモータ402aの回転速度がカラー印刷定常速度Aまで到達すると、その到達に対応して、DCブラシレスモータ4041aの回転速度がカラー印刷定常速度Bまで到達する。これにより、プリンタ100はカラー印刷可能な状態へ移行することになる(図7:S106)。
図8の領域8Dには、画像形成手段602が、モノクロ印刷可能な状態からカラー印刷可能な状態へ移行する際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号(減速信号A)の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図8の領域8Dから分かるように、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数が、ステッピングモータ402aの制御信号の周波数に対して、速度係数(a=B/A)を維持しながら減少される、言い換えると、DCブラシレスモータ4041aの回転が、ステッピングモータ402aの回転に同期しながら減少されることが理解される。従って、転写ベルトB1の表面線速と感光体ドラム10Yの表面線速とを一致させた状態で、ステッピングモータ402aとDCブラシレスモータ4041aの回転速度を減速することとなる。
さらに、図8の領域8Dでは、フィードバック制御手段606が、目標値とする目標速度と現行回転速度との速度差に基づいて、減速時に対応する制御パラメータ(「Kp」)で制御値を算出することが理解される。
プリンタ100がカラー印刷可能な状態に移行すると、画像形成手段602が、カラー印刷定常速度Aに対応する制御信号をステッピングモータ制御手段603に入力するため、当該ステッピングモータ制御手段603がステッピングモータ402aの回転速度をから印刷定常速度Aに維持することになる。また、上記カラー印刷定常速度Aに対応する制御信号は目標速度算出手段605に入力されることとなるが、その制御信号の周波数は一定となるため、目標速度算出手段605が算出する目標速度は一定となる。
目標速度算出手段605が、目標速度算出手段自身605が算出する目標速度が一定となることを検知すると、フィードバック制御手段606に送信する目標速度を、画像形成手段602から受信したカラー印刷定常速度Bに切り換える。
目標速度算出手段605が、切り替えたカラー印刷定常速度Bをフィードバック制御手段606に送信すると、フィードバック制御手段606は、カラー印刷定常速度Bと現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差と、定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)とに基づいて、比例制御値、微分制御値、積分制御値(以下、制御値とする)を算出する(図7:S106)。
制御値を算出したフィードバック制御手段606が、PWM手段609、駆動パルス入力手段610を介して、これらの制御値に対応する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aの回転は安定して実行される。
ステッピングモータ402aの回転速度とDCブラシレスモータ4041aの回転速度とが安定すれば、画像形成手段602が、カラー印刷の画像形成に関する命令に基づいて、各感光体ドラムに各色のトナー像を形成し、そのトナー像を転写ベルトB1に転写し、印刷物の出力を実行する。これにより、1ジョブが完了する。
図8の領域8Eには、画像形成手段602が、カラー印刷可能な状態を維持している際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号(カラー印刷維持信号A)の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図8の領域8Eから分かるように、カラー印刷可能な状態では、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数は、ステッピングモータ402aのカラー印刷維持信号Aの周波数に対して、速度係数(a=B/A)を維持していることが理解される。なお、DCブラシレスモータ4041aのカラー印刷時のエンコーダパルスの周波数がBである。
さらに、図8の領域8Eでは、フィードバック制御手段606が、目標値とするカラー印刷定常速度Bと現行回転速度との速度差に基づいて、制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)に対応する制御値を算出することが理解される。
<モノクロ印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する手順>
次に、モノクロ印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する手順について説明する。
例えば、上記モノクロ印刷可能な状態において、ユーザが、プリンタ100のDCブラシレスモータ4041aの回転速度とステッピングモータ402aの回転速度とを別個に補正・調整・修正を行う場合、ユーザが、プリンタ100に回転速度補正時のモータの回転速度(ステッピングモータ402aの指定速度A2、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B2)と、補正に関する命令D(回転速度補正指示2)を入力すると、通信手段601が、当該回転速度補正時のモータの回転速度と当該命令Dを受信する。
なお、上記ステッピングモータ402aの指定速度A2は、ステッピングモータ402aのモノクロ印刷定常速度Aよりも小さく、カラー印刷定常速度Aよりも大きいものとし、さらに、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B2は、DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度Bよりも小さく、カラー印刷定常速度Bよりも大きいものとする。また、当該回転速度補正指示2では、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに減速させるものとする。
通信手段601は、当該回転速度補正時のモータの回転速度と当該命令Dを画像形成手段602に送信し、画像形成手段602は、プリンタ100のモノクロ印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する。
画像形成手段602は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに指定速度まで減速させる旨の信号(補正指示信号)と、回転速度補正時のモータの回転速度(DCブラシレスモータ4041aの指定速度B2)とを変化率判定手段617に送信する(図7:S101)。
当該補正指示信号を受信した変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度をステッピングモータ402aの回転速度とともに減速させることを確認する。さらに、当該確認後に、変化率判定手段617は、画像形成手段602から当該補正指示信号を受信した時点でのDCブラシレスモータ4041aの回転速度(DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度B)を取得し、DCブラシレスモータ4041aのモノクロ印刷定常速度Bに対する、当該補正指示信号で指定されたDCブラシレスモータ4041a回転速度である指定速度(DCブラシレスモータ4041aの指定速度B2)の変化率を算出する(図7:S102)。
例えば、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B2でのエンコーダパルスの周波数をB+B1−B3とし、モノクロ印刷時のエンコーダパルスの周波数をB+B1とすると、指定速度の変化率bは、B3/(B+B1)(%)となる。
ここで、B3/(B+B1)<10%を満たすとする。
当該変化率bを算出した変化率判定手段617は、所定のメモリに予め記憶されている所定の閾値a(10%)と変化率bとを比較し、変化率bが所定の閾値以上か否かを判定する(図7:S103)。
上述より、b=B3/(B+B1)<aを満たすため、変化率判定手段617は、DCブラシレスモータ4041aの回転速度の変化率bが所定の閾値a未満であると判定し、判定結果を同期変更手段618に送信する(図7:S104NO)。
当該判定結果を受信した同期変更手段618は、DCブラシレスモータ制御手段604に、DCブラシレスモータ4041aの指定速度B2に基づいて、DCブラシレスモータ4041aの回転を減速させる(図7:S107)。また、同期変更手段618は、ステッピングモータ制御手段603に、ステッピングモータ402aの指定速度A2までステッピングモータ402aの回転を減速させる。
上述したように、同期変更手段618が、画像形成手段602に、ステッピングモータ402aの回転速度を指定速度A2まで減速させるとともに、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を指定速度B2まで減速させる旨の信号(独立回転指示信号)を送信する。
独立回転指示信号を受信した画像形成手段602が、ステッピングモータ制御手段603に、モノクロ印刷定常速度Aに対応する制御信号から、ステッピングモータ402aの回転速度を減速する旨の信号(減速信号A)(図4では、減速指示の制御信号Aに対応する)に切り替えて、当該減速信号Aをステッピングモータ制御手段603に送信する。
ステッピングモータ制御手段603は、画像形成手段602から入力された減速信号Aに基づいてステッピングモータ402aの回転速度を減速する駆動パルスをステッピングモータ402aに入力する。駆動パルスの周波数が減速することにより、ステッピングモータ402aの回転速度が減速する。
画像形成手段602は、現行のステッピングモータ402aの回転速度を、ステッピングモータ402aでの指定速度A2に到達するまで、減速信号Aの周波数を指定速度A2に対応する制御信号の周波数まで連続的に(段階的に)減速させる。
また、画像形成手段602は、プリンタの構成上の理由により、当該減速信号Aを目標速度算出手段605に入力することとなるが、当該目標速度算出手段605はモノクロ印刷定常速度Bを目標値として設定しているため、現時点では、その減速信号Aの影響を受けることはない。
また、独立回転指示信号を受信した画像形成手段602は、目標速度算出手段605に、DCブラシレスモータ4041aの回転速度を減速する旨の信号(減速信号B)(図4では、減速指示の制御信号B)とDCブラシレスモータ4041aの指定速度B2を送信する。
目標速度算出手段605は当該減速信号Bと指定速度B2を受信すると、目標値として設定していたモノクロ印刷定常速度Bから当該指定速度B2へ再設定する(切り替える)。さらに、目標速度算出手段605は指定速度B2をフィードバック制御手段606に送信する。指定速度B2を受信したフィードバック制御手段606は、指定速度B2と現行回転速度との間の速度差を算出し、その速度差と、定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)とに基づいて、比例制御値、微分制御値、積分制御値(以下、制御値とする)を算出する。
制御値を算出したフィードバック制御手段606が、PWM手段609、駆動パルス入力手段610を介して、これらの制御値に対応する駆動パルスをDCブラシレスモータ4041aに入力する。DCブラシレスモータ4041aの回転は、減速され、後に、安定する。
図9の領域9Bには、画像形成手段602が、モノクロ印刷可能な状態から回転速度補正状態へ移行する際の、ステッピングモータ制御手段603に入力される制御信号の周波数と、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数との経時変化を示した。
図9の領域9Bから分かるように、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数が、ステッピングモータ402aの制御信号の周波数に対して、速度係数(a=B/A)を維持しておらず、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数とステッピングモータ402aの制御信号の周波数が別個に減少されていることが理解される。また、DCブラシレスモータ4041aのエンコーダパルスの周波数がB+B1−B3である。
さらに、図9の領域9Bでは、フィードバック制御手段606が、目標値とするモノクロ印刷定常速度Bを指定速度B2に切り替えているにも関わらず、定常速度に対応する制御パラメータ(「Kp」、「Kd」、「Ki」)に対応する制御値を算出することが理解される。
なお、本発明の実施形態では、回転速度補正指示1は、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加速させる指示とし、回転速度補正指示2は、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに減速させる指示としている。例えば、回転速度補正指示のうち、DCブラシレスモータの回転速度を単独で加減速させる指示については、DCブラシレスモータの回転をステッピングモータの回転に同期させる必要がないため、変化率判定手段や同期変更手段が動作する必要がなく、画像形成手段が、DCブラシレスモータの回転速度を単独で加減速させる指示に基づいて、DCブラシレスモータ制御手段に制御信号を送信することになる。
また、回転速度補正指示のうち、ステッピングモータの回転速度を単独で加減速させる指示については、DCブラシレスモータの回転をステッピングモータの回転に同期させる必要がないため、上記と同様に、画像形成手段が、ステッピングモータの回転速度を単独で加減速させる指示に基づいて、ステッピングモータ制御手段に制御信号を送信することになる。
また、回転速度補正指示のうち、DCブラシレスモータの回転速度を加速させるとともに、ステッピングモータの回転速度を減速させる指示、あるいは、DCブラシレスモータの回転速度を減速させるとともに、ステッピングモータの回転速度を加速させる指示でも、上記と同様、DCブラシレスモータの回転をステッピングモータの回転に同期させる必要がないため、画像形成手段が、DCブラシレスモータ制御手段とステッピングモータ制御手段とにそれぞれ別個に制御信号を送信することとなる。
また、本発明の実施形態では、変化率判定手段が、画像形成手段から送信される信号に基づいて、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加減速させるか否かを確認(判別)するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、画像形成手段が、所定の命令(命令A、命令B、命令C、命令D)を受信すると、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加減速させるか否かを確認(判別)し、画像形成手段が、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加減速させることを確認すると、所定の命令に対応する制御信号で指定されたDCブラシレスモータの指定速度を変化率判定手段に送信するよう構成しても構わない。上記構成とすると、変化率判定手段の当該確認手順を省略することが可能となる。
また、本発明の実施形態では、DCブラシレスモータと感光体ドラムとを直接接続(連結)するよう構成しているが、例えば、DCブラシレスモータと感光体ドラムとの間に、所定の減速比を有する減速器を設けて、DCブラシレスモータの回転数と感光体ドラムの回転数とを適宜調整するよう構成しても構わない。
また、本発明の実施形態では、DCブラシレスモータの回転の加速時(減速時)における制御パラメータには、比例制御パラメータ「Kp」を採用したが、例えば、DCブラシレスモータの起動特性(例えば、備えられたギア等の部材、半径、周径、スペック等)に応じて、DCブラシレスモータの目標速度と現行回転速度との速度差を微分した微分値に応じた微分制御値を算出(出力)する微分制御パラメータ「Kd」(微分定数ともいう)をさらに追加して採用しても構わない。
また、本発明の実施形態では、DCブラシレスモータ制御手段は、DCブラシレスモータの回転速度の加速時(減速時)に対応する所定の制御パラメータを用いて、上記現行回転速度と目標速度との差速度に対応した、DCブラシレスモータの回転速度を加速する(減速する)駆動パルスを発生するよう構成したが、例えば、駆動パルスを発生する前に、所定の制御パラメータにて算出した比例制御値(以下、制御値とする)が、所定の範囲に属するか否かを判別する処理を設けても構わない。当該範囲は、例えば、制御値に基づいて発生する駆動パルスのデューティーが所定の範囲(0から100%までの範囲)に属するか否かで定められる。上記構成により、回転駆動を安定して制御することが可能となる。
また、本発明の実施形態では、カラー印刷可能な状態からモノクロ印刷可能な状態へ移行する場合について説明したが、例えば、所定の時間(スリープ時間)経過後に画像形成可能な状態からスリープ状態へ移行する場合、プリンタの電源が切断された場合、ユーザにより駆動停止に対応する命令の信号を画像形成手段が受信した場合、高速印刷モード(高速モード)と通常印刷モードとを備えたプリンタであって高速印刷モードから通常印刷モードに移行する場合、通常印刷モードから高速印刷モードに移行する場合であっても、同様である。
さらに、通常印刷モードの搬送速度(モータの回転速度)の半分の速度である半速モードを備えたプリンタであって、半速モードから通常印刷モードに移行する場合、通常印刷モードから半速モードに移行する場合であっても、同様である。なお、上述したモードに対応する指定速度に応じて、同期変更手段が同期を変更することになる。
また、本発明の実施形態を構成する各手段の全部または一部を、所定の回路素子(例えば、ダイオード、オペアンプ、抵抗、トランジスタ、スイッチング素子等)とハードウェア資源(例えば、演算素子であるCPU等)を組み合わせて、回路として実現しても構わない。
例えば、モータの回転を制御するパルス信号である制御信号に基づいてステッピングモータの回転を制御するステッピングモータ制御回路と、ステッピングモータの制御信号に基づき、ステッピングモータの回転の加減速に応じてDCブラシレスモータの回転の加減速を制御するDCブラシレスモータ制御回路とを備えるプリンタにおいて、DCブラシレスモータの回転速度をステッピングモータの回転速度とともに加減速させる旨の信号を受信した際に、当該信号を受信した時点のDCブラシレスモータの回転速度に対する、当該信号で指定されたDCブラシレスモータの回転速度である指定速度の変化率が所定の閾値以上か否かを判定する変化率判定回路と、上記変化率判定回路が、上記指定速度の変化率が所定の閾値以上であると判定すると、上記像担持体モータ制御回路に、ステッピングモータの回転にDCブラシレスモータの回転を同期させる同期変更回路とを備えるよう構成することができる。
さらに、上記変化率判定回路が、上記指定速度の変化率が所定の閾値未満であると判定すると、上記同期変更回路が、上記DCブラシレスモータ制御回路に、当該指定速度に基づいて、DCブラシレスモータの回転を加減速させるよう構成することができる。
なお、本発明の実施形態では、プリンタが各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。上記構成では、上記プログラムをプリンタに読み出させ、そのプリンタが上記各手段を実現する。その場合、上記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる記憶方法として提供することも可能である。
以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、プリンタはもちろん、複写機、複合機等に有用であり、加減速時で感光体ドラムと転写ベルトとの間に発生する傷、位置ズレ、色ズレ等を防止し、品質の高い印刷物を出力することが可能な画像形成装置として有効である。
本発明の実施形態に係るプリンタ内部の全体構成を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る画像形成ユニットの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係る発明の制御系ハードウェアの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリンタの機械構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るDCブラシレスモータの制御構成を示す図である。 本発明の実施形態におけるプリンタの機能ブロック図である。 本発明の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るステッピングモータの制御信号の周波数とDCブラシレスモータのエンコーダパルスの周波数との経時変化の一例を示す第一の図である。 本発明の実施形態に係るステッピングモータの制御信号の周波数とDCブラシレスモータのエンコーダパルスの周波数との経時変化の一例を示す第二の図である。
符号の説明
100 プリンタ
601 通信手段
602 画像形成手段
603 ステッピングモータ制御手段
604 DCブラシレスモータ制御手段
605 目標速度算出手段
606 フィードバック制御手段
607 現行回転速度算出手段
609 PWM手段
610 駆動パルス入力手段
617 変化率判定手段
618 同期変更手段

Claims (3)

  1. モータの回転を制御するパルス信号である制御信号に基づいて中間転写体モータの回転を制御する中間転写体モータ制御手段と、中間転写体モータの制御信号に同期した像担持体モータの制御信号に基づき、中間転写体モータの回転の加減速に応じて像担持体モータの回転の加減速を制御する像担持体モータ制御手段とを備える画像形成装置において、
    像担持体モータの回転速度を中間転写体モータの回転速度とともに加減速させる旨の信号を受信した際に、当該信号を受信した時点の像担持体モータの回転速度に対する、当該信号で指定された像担持体モータの回転速度である指定速度の変化率が所定の閾値以上か否かを判定する変化率判定手段と、
    上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値以上であると判定すると、上記像担持体モータ制御手段に、中間転写体モータの回転に像担持体モータの回転を同期させる同期変更手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. さらに、上記変化率判定手段が、上記指定速度の変化率が所定の閾値未満であると判定すると、上記同期変更手段が、上記像担持体モータ制御手段に、当該指定速度に基づいて、像担持体モータの回転を加減速させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. さらに、上記所定の閾値が、像担持体モータの画像形成可能な回転速度に対して10%以上の値であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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