JP3606506B2 - フルカラー画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イメージスキャナ等のようなデジタル的な原稿画像読取手段を備えるとともに、作像側に中間転写ベルト等の中間転写体を有して感光体上に順次形成された複数色のトナー像を同一の転写紙上に重ね合わせ転写することでフルカラー画像を得る形式のフルカラーデジタル複写機等のフルカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機等の画像形成装置における原稿画像の露光走査に関して、倍率等を考慮して駆動制御を切換えるようにしたものがある。
【0003】
例えば、特許第2656171号公報(特開平4−344633号公報参照)によれば、所定の第1倍率(例えば、縮小倍率)よりも大きな倍率(例えば、等倍以上)で連続コピーを行なうときには、2枚目以降の露光光学系の走行体の走査開始位置を、第1倍率でコピーを行なうときの走査開始位置よりも、原稿寄りの位置に近づけるように走行駆動装置を制御することが示されている。これによれば、所定の第1倍率よりも大きな倍率で連続コピーを行なうときにその複写時間を短縮できる。
【0004】
また、特開平5−14609号公報によれば、イメージングユニットに、読取倍率に応じて階段状に規則的な加減速を行なう台形プロファイルを作成して駆動する駆動手段を備え、かつ、複数のホームポジションを設定し、読取倍率に応じてホームポジションを変えて走査させることが示されている。これによれば、高速度でスキャンしない場合には無駄な加減速を減らすことができるので、コピー生産性のよいものとなる。
【0005】
ところで、中間転写ベルトの一部に設けられたベルトマークの検知に基づき生成されるベルトマークフレームゲート信号(beltMark Flame GATE=MFGATE信号=作像基準信号)を基準にして、露光走査部用のモータのスタートや原稿画像読取手段用の画像読取ゲート信号(Image Process Unit Flame GATE=IFGATE信号)を発生させることで、中間転写ベルトから転写紙への転写時の色位置合せを行なうようにしたフルカラー画像形成装置について考える。このようなフルカラー画像形成装置において、高速連続コピーを行なうためには、露光光学系が目標速度に到達し、かつ、画像読取先端(リードエッジLE=原稿先端部)までに要する時間tLEを短くし、かつ、リターン時間を短くすることが得策である。特に、拡大倍率時には露光走査系の走査速度が低速になることから、時間tLEが長くなり、リターン時間の短縮がより一層必要となる。しかし、単純にモータの速度を向上させる対応策では、トルクの強化に伴うコストアップや騒音などの弊害があるため、好ましくない。
【0006】
このようなことから、原稿先端部LEまでの距離とリターン距離との短縮を図ることにより、時間tLEとリターン時間とを短縮させ得る対応策が望まれる。
【0007】
また、例えば、ランプ異常、モータ位置制御異常等の画像読取系でのトラブルや、転写紙ジャム、中間転写ベルトのマーク検知異常等の作像系でのトラブルによる非常事態時には、画像読取系を含めたシステム全体を非常停止させるような緊急終了処置が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
高速処理に関しては、前述した特許第2656171号公報によれば、拡大倍率時にも高速連続コピーが可能となるが、フルカラー画像の形成時に正確な色合せのための、読取り・作像・転写タイミングの基準に必要な中間転写ベルトによる作像基準信号MFGATEとの関係については何ら言及されていないため、原稿画像に忠実なフルカラー画像形成には適用できない。即ち、露光走査により得られる画像情報を感光体上に形成してそのまま転写紙に画像を転写する単純な複写機への適用例であって、スキャナ側の事情のみを考慮しているに過ぎないものである。
【0009】
また、特開平5−14609号公報による場合も、拡大倍率時にも高速連続コピーが可能となるが、上記の場合と同様に、フルカラー画像の形成時に正確な色合せのための、読取り・作像・転写タイミングの基準に必要な中間転写ベルトによる作像基準信号MFGATEとの関係については何ら言及されておらず、スキャナ側の事情のみを考慮しているに過ぎないとともに、縮小倍率時には読取走査に先立ち、一旦、露光光学系をリターン側に戻したホームポジションから露光走査を開始させなければならず、ファーストコピーに要する時間が長くなってしまう不具合もある。
【0010】
さらに、装置ないしはシステム全体の異常事態発生時における画像読取処理の緊急終了処理に関しては従来例では何ら言及されていないものである。
【0011】
そこで、本発明は、忠実なフルカラー画像再現性を損なうことなく、低コストにて高速で連続的にフルカラー画像を形成することができる上に、装置ないしはシステム全体の異常事態発生時には画像読取処理の緊急終了処理を再開時等を考慮して適切に行なえるフルカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、所定のモータプロファイルに従ったモータの回転により移動して原稿を光学的に読み取る露光走査部を備え、当該露光走査部の第1走査目における第1のホームポジションよりも、前記露光走査部の第2走査目以降における第2のホームポジションを画像読取先端部寄りに位置させるとともに、前記露光走査部の読み取りによって得られる画像情報に基づきトナー画像を感光体上に形成し、前記感光体上に順次形成される複数色のトナー画像を転写体を用いて同一の転写紙上に重ね合わせ転写するフルカラー画像形成装置において、前記転写体の回転位置を検知することで、基準信号を発生させる基準信号発生手段と、前記第1走査目及び第2走査目以降で、前記基準信号が発生してから第1の所定時間後に、前記露光走査部による読み取りを開始させる第1の制御手段と、前記第1走査目では前記基準信号が発生したときから前記露光走査部の移動を開始させ、前記第2走査目以降では前記基準信号が発生してから第2の所定時間後に、前記露光走査部の移動を開始させる第2の制御手段と、前記露光走査部の移動中に緊急終了が必要になった場合、前記移動中の露光走査部を前記モータプロファイルに従って前記第2のホームポジションまで移動させた後、更に前記第1のホームポジションへ戻すホーミング制御手段と、を有する
【0013】
従って、所定以上の拡大倍率又は所定以上に露光走査長が長い原稿サイズで露光走査部による露光走査に長時間を要する場合に、2走査目以降の第2のホームポジションが原稿先端部に近くなるので高速読取りが可能となり、かつ、基準信号から常に一定時間後に原稿先端部の読取開始が可能となるため、忠実なフルカラー画像再現性を損なうことなく高速で連続的にフルカラー画像を形成することができる。また、制御系の改良により安価に実現できる。加えて、装置の異常事態発生に伴い露光走査部の移動中に緊急終了が必要になった場合には、移動中の露光走査部をモータプロファイルに従って第2のホームポジションまで移動させた後、更に第1のホームポジションへ戻すので、露光走査部用の駆動中のモータを急停止させることがなく、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる上に、画像読取再開時にはそのまま第1のホームポジションからの1走査目の処理から開始させることができ、再開動作を即座に行なわせることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明フルカラー画像形成装置において、前記露光走査部の移動中において前記露光走査部による読み取り処理後に緊急終了が必要になった場合、前記露光走査部が前記第2のホームポジションに位置しているときには、前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻す制御を行う
【0015】
従って、露光走査部の読み取り処理後に緊急終了が必要になった場合には、露光走査部用の駆動中のモータを急停止させることなく、設定されたモータプロファイルに従って第2のホームポジションまでリターンさせた後、さらにホーミング動作により第1のホームポジションへ戻して停止させるので、再開動作を即座に行なわせることができる上に、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載のフルカラー画像形成装置において、前記露光走査部の移動中において前記露光走査部による読み取り処理中に緊急終了が必要になった場合、前記ホーミング制御手段は、前記読み取り処理中の前記露光走査部を前記第2のホームポジションまで移動させた後、更に前記第1のホームポジションへ戻す制御を行う。
従って、露光走査部の読み取り処理中に緊急終了が必要になった場合には、露光走査部用の駆動中のモータを急停止させることなく、設定されたモータプロファイルに従って第2のホームポジションまでリターンさせた後、さらにホーミング動作により第1のホームポジションへ戻して停止させるので、再開動作を即座に行なわせることができる上に、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1記載のフルカラー画像形成装置において、前記露光走査部を駆動するモータがステッピングモータであり、電源投入時に前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作させたときに計数値“0”に初期設定され、前記露光走査部を露光走査方向に移動させるときには加算し、リターン方向に移動させるときには減算するように前記ステッピングモータの駆動量を計数するステッピングモータカウンタを備え、前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部のリターン終了時に前記ステッピングモータカウンタの計数値が“0”でなければそのリターン終了位置が前記第2のホームポジションであると判定して前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作を行なう。
【0017】
従って、ステッピングカウンタを備え、電源投入時にホーミング動作により計数値を“0”に初期設定し、露光走査方向の移動時には計数値を加算し、リターン方向の移動時には計数値を減算することで、リターン終了時に計数値が“0”でなければ第1のホームポジションではなく第2のホームポジションであると判定でき、緊急終了時にホーミング動作を行なうか否かを適正かつ簡単に判断できる。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載のフルカラー画像形成装置において、記露光走査部の一部の被検知部によりオン・オフするセンサを有するホームポジション検知手段を備え、前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作時に前記被検知部のリターン動作により前記センサがオンした後、前記露光走査部を所定の距離だけリターン方向に移動させて停止させた位置を前記第1のホームポジションとして設定する。
【0019】
従って、ホーミング動作に際してホームポジション検知手段のセンサをリターン方向に通過してセンサがオンになった後、さらにリターン方向に所定の距離だけ移動させた位置を第1のホームポジションとして設定することにより、第1のホームポジションを或る程度の範囲で自由に調整できる。よって、第2のホームポジションではなく、もともとの第1のホームポジションを調整したい場合には、画像読取系の機械的構造を変更しなくても、必要に応じて、第1のホームポジションから原稿先端部までの助走距離を適宜変更できる。
【0020】
請求項記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載のフルカラー画像形成装置において、記露光走査部の一部の被検知部によりオン・オフするセンサを有するホームポジション検知手段を備え、前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作開始時に前記センサがオフ状態のときにはこのセンサがオンする前記第1のホームポジションまで前記露光走査部をリターン方向に移動させる。
【0021】
従って、ホーミング動作に際して、そのホーミング動作開始時にセンサがオフ状態であれば、センサがオンする第1のホームポジションまで露光走査部をリターン方向に移動させることより、第2のホームポジション第1のホームポジションより画像読取先端部寄りであってセンサがオフ状態として検知されるような場合でも、ホーミング動作により第1のホームポジションに戻すことが可能となる。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載のフルカラー画像形成装置において、記露光走査部の一部の被検知部によりオン・オフするセンサを有するホームポジション検知手段を備え、前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作開始時に前記センサがオン状態のときには一旦このセンサがオフする位置まで前記露光走査部を露光走査方向に移動させた後、前記センサがオンする前記第1のホームポジションまでリターン方向に移動させる。
【0023】
従って、ホーミング動作に際して、そのホーミング動作開始時にセンサがオン状態であれば、一旦センサがオフする位置まで露光走査方向に移動させた後に、センサがオンする第1のホームポジションまで露光走査部をリターン方向に移動させることより、第2のホームポジション第1のホームポジションより画像読取先端部寄りであってセンサがオン状態として検知されるような場合でも、ホーミング動作により第1のホームポジションに戻すことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。本実施の形態のフルカラー画像形成装置は、図1に示すようなフルカラーデジタル複写機に適用されている。このフルカラーデジタル複写機は、大別すると、カラースキャナ部1とカラープリンタ部2と画像処理部3とよりなる。カラースキャナ部1はコンタクトガラス4上に載置された原稿(図示せず)をランプ、ミラー等による露光走査部5、結像レンズ6及びRGB対応のCCDイメージセンサ7による露光光学系8により露光走査して光学的に読取るものである。CCDイメージセンサ7により光電変換されて読取られた電気的な信号(アナログ信号)はデジタル信号に変換されて画像処理部3に出力される。露光走査部5はステッピングモータ(図示せず)により副走査方向に往復駆動される。
【0025】
カラープリンタ部2は、ドラム状の感光体11を中心とする電子写真プロセスに従い構成されている。即ち、感光体11周りに電子写真プロセスに従い帯電チャージャ12、半導体レーザ等を用いた光書込みユニット13、現像ユニット14、ベルト転写チャージャ15等が順に配設されている。ここに、現像ユニット14はブラックBK、マゼンタM、シアンC及びイエローYの各色トナー対応のリボルバ構造のもので、何れか1色のものが現像位置に選択的に位置することにより感光体11上に各色のトナー像を形成する。また、ベルト転写チャージャ15による転写位置には、中間転写体としての中間転写ベルト16が配設され、感光体11上のトナー像を一旦この中間転写ベルト16上に転写させた後、中間転写ベルト16上のトナー像を紙転写チャージャ17により最終的な転写紙上に転写させる構造とされている。従って、各色トナー像を感光体11上に順次形成して中間転写ベルト16上で順次重ね合わせ、この重ね合わせたトナー像を同一の転写紙上に転写させることによりフルカラー画像が得られることとなる。ここに、中間転写ベルト16は、本実施の形態では、所定サイズのトナー画像、例えばレター横サイズ2枚分+作像余裕分の長さを有しており、レター横サイズであれば2枚分のトナー画像を同時に担持して転写することも可能に構成されている。
【0026】
次に、上記のようなハードウェア構成要素を含み、画像形成シーケンス制御のための機能構成を図2に示すブロック図を参照して説明する。まず、コンタクトガラス4上の原稿を倍率に応じた速度で露光走査して光学的に読取りその画像情報をデジタル信号として取得する画像読取手段21が設けられている。この画像読取手段21はハードウェア的にはカラースキャナ部1を主体に構成されている。この画像読取手段21により取得されたデジタル的な読取画像信号を作像色画像信号に変換補正する画像処理手段22が設けられている。この画像処理手段22はハードウェア的には画像処理部3を主体に構成されている。
【0027】
また、この画像処理手段22により変換補正された作像色画像信号を光学的信号に変換して感光体11上に光書込みを行なう書込手段23が設けられている。この書込手段23はハードウェア的には光書込みユニット13によるもので、感光体11、帯電チャージャ12、光書込みユニット13(書込手段23)及び現像ユニット14により作像手段24が構成されている。即ち、作像手段24は感光体11上に光書込みを行ない潜像を形成しトナー像として顕像化する。また、ベルト転写チャージャ15、中間転写ベルト16、紙転写チャージャ17等よりなる中間転写手段25が設けられている。即ち、この中間転写手段25は感光体11上に順次形成される複数色のトナー像を同一の転写紙上に重ね合わせ転写する機能を果たす。
【0028】
ここで、中間転写ベルト16の所定位置にはベルトマーク(図示せず)が付されており、1回転毎にベルトマークを検知することで中間転写ベルト16の回転位置を検知する回転位置センサ(図示せず)を含み回転位置検知信号を発生させる回転位置検知信号発生手段26が設けられている。また、この回転位置検知信号発生手段26により中間転写ベルト16の1回転毎に検知される回転位置検知信号の所定時間後に作像基準信号MFGATEを発生させる作像基準信号発生手段27が設けられている。これらの書込手段23、中間転写手段25、回転位置検知信号発生手段26及び作像基準信号発生手段27に対しては一連の作像シーケンスとして管理制御する作像シーケンス制御手段28が設けられている。
【0029】
一方、作像基準信号発生手段27による作像基準信号MFGATEを基準として、1走査目では作像基準信号MAGATEが発生したときから、2走査目以降では作像基準信号MAGATEが発生してから所定時間後に所定のモータプロファイルで露光走査部5の露光走査を開始させるように露光走査部5用のステッピングモータ等を制御する露光走査制御手段31が設けられている。同様にして、作像基準信号発生手段27による作像基準信号MFGATEを基準として所定時間後に所定の時間だけ画像読取手段21の画像読取ゲート信号IFGATEと書込手段23の書込基準ゲート信号(Out Flame GATE=OFGATE信号)とを発生させるゲート信号発生制御手段32が設けられている。これらの露光走査制御手段31、ゲート信号発生制御手段32及び画像処理手段22に対しては一連の読取シーケンスとして管理制御する読取シーケンス制御手段33が設けられている。
【0030】
ここに、この読取シーケンス制御手段33中には、露光走査制御用演算設定手段34とゲート信号発生制御用演算設定手段35と画像読取手段内通信手段36とが含まれている。露光走査制御用演算設定手段34は画像読取手段21の露光走査開始時点及びモータプロファイルを演算して露光走査制御手段31に設定する機能を果たす。ゲート信号発生制御用演算設定手段35は画像読取ゲート信号IFGATE及び書込基準ゲート信号OFGATEの発生開始時点及びゲート発生時間幅を演算してゲート信号発生制御手段32に条件を設定する機能を果たす。
【0031】
さらに、上述の露光走査制御用演算やゲート信号発生制御用演算を行なうために必要な、読取原稿サイズや画像形成倍率、フルカラー/シングルカラーモード等の諸条件をユーザからの操作部設定条件に応じて読取シーケンス制御手段33側に送信する操作部制御手段37及びメイン通信手段38が設けられている。メイン通信手段38は画像読取手段内通信手段36との間で、画像読取用の諸条件を通信する。また、前述した構成要素ないしは機能要素を統括して管理制御するシステム制御手段39が設けられている。
【0032】
このような構成において、基本的動作について説明する。全体的には、システム制御手段39が制御を管理する。作像基準信号発生手段27は回転位置センサの回転位置検出信号を回転位置検知信号発生手段26から受け取り、スキャナタイミングを調整して露光走査制御手段31とゲート信号発生制御手段32とに対して作像基準信号MFGATEを出力する。露光走査制御手段31は作像基準信号MFGATEを基準として露光走査部5のモータ等をスタートさせる。同様に、作像基準信号MFGATEを基準として、所定時間(露光走査部5が原稿先端部LEに達するまでの時間)後に所定時間幅分(原稿の有効画像領域分)だけ、画像処理手段22(画像処理部3)に画像読取ゲート信号IFGATEを送出する。さらに、作像基準信号MFGATEを基準として、書込手段23に書込基準ゲート信号OFGATEを送出する。
【0033】
一方、画像読取手段21で得られた読取画像信号に対して画像処理手段22により作像色用の信号への変換や種々の画像処理・補正を行なう。書込手段23は書込基準ゲート信号OFGATEに同期して、画像信号をレーザ光へ光電変換し、感光体11への光書込みを行なわせる。これにより、感光体11上に静電潜像が形成される。書込基準ゲート信号OFGATEは作像シーケンス制御手段28に通知され、この書込基準ゲート信号OFGATEに基づき作像シーケンスが行われる。このようにして、感光体11から中間転写ベルト16への正確な色合せが行われ、全色の重ね合わせ完了後に、転写紙への転写が行われる。
【0034】
例えば、図3にブラックBK、シアンC、マゼンタM、イエローYの順に作像するフルカラー作像シーケンスのためのタイムチャート例として、中間転写ベルト16上に1枚分の色合せを行なう場合(1面取り)の例を示す。即ち、回転位置検知信号を基準にしてスキャナスタートを意味する作像基準信号MFGATEが生成され、原稿先端部LEまでの時間tLE後に画像読取ゲート信号IFGATE、書込基準ゲート信号OFGATEが生成される。書込基準ゲート信号OFGATEを基準に現像動作が行われ、4色分の作像後に、中間転写ベルト16から転写紙への転写が行われる。
【0035】
一方、転写紙に2枚分の作像を行なう高速フルカラー連続作像シーケンス(2面取り)のためのタイムチャートを図4に示す。基本的には、図3に示した1面取りの場合と同様であるが、作像基準信号MFGATEや画像読取ゲート信号IFGATE、書込基準ゲート信号OFGATEの周期が短くなり、中間転写ベルト16の1回転につき2回出力されることになる。各々のフレームゲート信号FGATE2回分(2スキャン)が1色の作像時間に割り当てられ、合計8スキャンで2枚分の作像が完了する。2枚以上のリピート時にはこのようなシーケンスが必要枚数分だけ繰り返される。
【0036】
次に、画像形成変倍率条件が所定以上の拡大倍率であり、又は、読取原稿サイズが所定以上に長い場合であって、画像読取手段21による露光走査に長時間を要する場合に高速画像形成を可能とする処理例を図5を参照して説明する。このための制御は、画像読取手段21における露光走査部の1走査目の標準露光走査開始位置とリターン終了位置とを異ならせて2走査目以降の移動露光走査開始位置を標準露光走査開始位置よりも原稿寄り位置にするとともに、この移動露光走査開始位置からの露光走査に際して露光走査部5が原稿先端部LEに達した時点で画像読取ゲート信号IFGATEにより読取開始するように作像基準信号MFGATEから所定時間待機させた後、露光走査を開始するように露光走査制御用演算設定手段34及びゲート信号発生制御用演算設定手段35が露光走査制御手段31及びゲート信号発生制御手段32に条件を設定することにより実行される。
【0037】
まず、フルカラーコピーを行なうためには、ブラックBK、シアンC、マゼンタM、イエローYの順に(もっとも、この順番に限らない)、4回の露光走査を行なう必要がある。図5中には、この4回の露光走査をPtn1,Ptn2,Ptn3,Ptn4として示す。図中、tLEは通常のホームポジション(HP=標準露光走査開始位置)から原稿先端部LEまでの露光走査部5の駆動時間、tSCNは原稿先端部LEからその後端部までの画像読取時の露光走査部5の駆動時間、tRTNは原稿後端部からリターン終了までの露光走査部5の駆動時間、tWAITは作像基準信号MFGATEのアサート(信号発生)から露光走査部5の露光走査開始までの待機時間、t MF は作像基準信号MFGATEの周期を示す。なお、書込基準ゲート信号OFGATEも画像読取ゲート信号IFGATEと同じタイミング、ゲート発生時間幅でアサートされる。
【0038】
本実施の形態においては、図5からも分かるように、1走査目Ptn1のリターン時に露光走査部5をホームポジションHPまで戻さず、或る一定距離分だけ手前側位置(原稿寄り位置)を新たな移動ホームポジション(HP′=移動露光走査開始位置)としてリターン動作を終了させ、2走査目Ptn2以降はこの移動ホームポジションHP′から露光走査・リターン動作を繰り返す点を一つの特徴としている。1走査目Ptn1のリターン時間は、図中、tRTN′で示す。また、このようなリターン動作中に次作像色用の作像基準信号MFGATEがアサートされており、時間tLE後に画像読取ゲート信号IFGATEがアサートされる。このとき、画像読取ゲート信号IFGATEがアサートされた時点で露光走査部5が原稿先端部LEに位置しているタイミングでそのまま読取可能となるように、作像基準信号MFGATEがアサートされた時点から或る待機時間tWAITをおいて露光走査を開始させるように制御される。
【0039】
これにより、本実施の形態によれば、2走査目Ptn2以降の移動ホームポジションHP′が原稿先端部LEに近くなるので高速読取りが可能となり、かつ、作像基準信号MFGATEから常に一定時間tLE後に原稿先端部LEの読取開始が可能となるため、忠実なフルカラー画像再現性を損なうことなく高速で連続的にフルカラー画像を形成することができる。また、制御系の改良により安価に実現できる。
【0040】
ところで、本実施の形態において、露光走査部5の4走査目Ptn4(最終走査時)には本来のホームポジションHPまでリターンさせて画像読取動作を終了させる。これにより、一連の走査終了時には露光走査部5が本来のホームポジションHPまでリターンして待機するで、次の画像形成モードがどのような内容であってもファーストコピーに要する時間が長くなることがない。
【0041】
なお、ここでは、転写紙上に1枚分の作像を行なう例(1面取り)で説明したが、図4の如く2面取りを行なわせたい場合であれば、図6に示すように合計8回の露光走査を行なわせるように制御すればよい。この図6は、1走査目Ptn1と4走査目Ptn4との間で、2走査目Ptn2、3走査目Ptn3で示したような動作制御を各々3回ずつ繰り返させることに相当する。
【0042】
次に、図5を参照して種々の画像形成変倍率条件に対して効率的な画像形成を可能とする制御例について説明する。2走査目Ptn2以降はこの移動ホームポジションHP′は、作像基準信号MFGATEの周期TMFを考慮して、作像基準信号MFGATEのアサートから時間tLE後には画像読取ゲート信号IFGATEをアサートできるように(つまり、露光走査部5が原稿先端部LEに到達しているように)、調整設定する必要がある。このためには、
LE+tSCN+tRTN′+tLE′ ≦ TMF+tLE
を満足するように、移動ホームポジションHP′の位置を可変設定すれば、作像基準信号MFGATEの周期TMFに間に合うため、正確な色合せが可能となる。
【0043】
これは、種々の読取原稿サイズに対して効率的な画像形成を可能とする制御例の場合も同様であり、2走査目Ptn2以降はこの移動ホームポジションHP′は、作像基準信号MFGATEの周期TMFを考慮して、作像基準信号MFGATEのアサートから時間tLE後には画像読取ゲート信号IFGATEをアサートできるように(つまり、露光走査部5が原稿先端部LEに到達しているように)、調整設定する必要があるため、
LE+tSCN+tRTN′+tLE′ ≦ TMF+tLE
を満足するように、移動ホームポジションHP′の位置を可変設定すれば、作像基準信号MFGATEの周期TMFに間に合うこととなり、正確な色合せが可能となる。
【0044】
ところで、本実施の形態では、上述したような露光走査部5の位置制御を行なう上で、この露光走査部5がホームポジションHP(=標準露光走査開始位置)にあることを検知するホームポジション検知手段が設けられている。このホームポジション検知手段は、後述するように、露光走査部5の一部に一体に設けられたHPセンサ被検知部(被検知部)によりオン・オフする光学的なHPセンサ(センサ)を所定位置を有している。
【0045】
ここに、画像読取り処理後に、ランプ異常、モータ位置制御異常等の画像読取系でのトラブルや、転写紙ジャム、中間転写ベルト16のマーク検知異常等の作像系でのトラブルによる非常事態時に基づき緊急終了が必要になった場合の画像読取系に対する処理制御について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。この処理制御は、読取シーケンス制御手段33により実行される。なお、このフローチャートには図示しないが、非同期的にシステム制御手段39から緊急終了のコマンドが読取シーケンス制御手段33に送られてきたとき、或いは、この読取シーケンス制御手段33が自ら緊急終了を必要と判断した場合に、この読取シーケンス制御手段33は「緊急終了イベント発生フラグ」をオフ(デフォルト値)からオンにセットする制御を行なう。
【0046】
スキャンスタートのコマンドを受信して露光走査部5の露光走査・リターン動作を伴う画像読取動作を実行し、リターン動作が終了した時点で、ホーミング動作の対象状態にあるかを判定する。この判定には、リターン終了位置が移動ホームポジションHP′であるか否かの判断が含まれ、例えば、HPセンサがオンでなければ移動ホームポジションHP′であると判定される。緊急終了イベント発生フラグがオンであり、露光走査部5が移動ホームポジションHP′に位置していた場合には、ホーミング動作の対象状態にあると判断し、露光走査部5を移動ホームポジションHP′から通常のホームポジションHPに戻すホーミング動作を実行する。そして、緊急終了イベント発生フラグをオフさせて処理を終了する。一方、リターン終了位置が移動ホームポジションHP′でなければ、通常のホームポジションHPでありホーミング動作の必要がないので、緊急終了イベント発生フラグをオフさせて処理を終了する。これにより、何れにしても、露光走査部5が通常のホームポジションHPに戻された状態で緊急終了処理を終える。
【0047】
従って、本実施の形態によれば、装置の異常事態発生に伴い画像読取り処理後に緊急終了が必要になった場合には、露光走査部5のリターン終了位置が原稿先端部LE近くの移動ホームポジションHP′であってもホーミング動作により強制的に通常のホームポジションHPへ戻すので、画像読取再開時にはそのまま通常のホームポジションHPからの1走査目の処理から開始させることができ、再開動作を即座に行なわせることができる。
【0048】
本発明の第二の実施の形態を図8に基づいて説明する。図1ないし図7で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の各実施の形態でも同様とする)。基本的には、前述の第一の実施の形態の場合と同様であるが、本実施の形態では、画像読取り処理中に緊急終了が必要になった場合の処理制御に関する。この場合、移動中の露光走査部5用のステッピングモータを急停止させることなくそのまま設定されているモータプロファイルに従い移動ホームポジションHP′までリターンさせた後、さらに通常のホームポジションHPへ戻すホーミング動作を行なうように読取シーケンス制御手段33が制御する。
【0049】
図8は、例えば、3走査(Scn3)目のリターン動作中に☆印で示すタイミングで緊急終了イベントが発生したとすると、読取シーケンス制御手段33は露光走査部5用のステッピングモータをその時点で急停止させることなく、設定されたモータプロファイルに従い、移動ホームポジションHP′までリターンさせる。そして、引き続き、この移動ホームポジションHP′から通常のホームポジションHPへ戻すホーミング動作を行なう(このホーミング動作の移動方向については、後述の図11による説明参照)
【0050】
従って、本実施の形態による場合も第一の実施の形態の場合と同様な効果が得られる上に、露光走査部5用の駆動中のステッピングモータを急停止させることがなく、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる。
【0051】
本発明の第三の実施の形態を図8に基づいて説明する。本実施の形態では、ホーミング動作を行なうか否かを判断する上で必要となる露光走査部5のリターン終了位置が移動ホームポジションHP′であるか否かを判定するために、ステッピングモータカウンタ(図示せず)を利用するようにしたものである。
【0052】
このモータカウンタは、電源オン時に露光走査部5のホーミング動作を行い、通常のホームポジションHPに位置させた状態で計数値を“0”に初期設定する。そして、ステッピングモータが露光走査方向(フォワード方向)に1ステップ進む毎に計数値を1ずつ加算して、図8中に示すように、“1”“2”〜“N”のように変化させる。また、ステッピングモータがリターンに1ステップ進む毎に計数値を1ずつ減算して、“N”“N−1”〜“2”“1”のように変化させる。なお、ステッピングモータの分割数のパターンとして例えば最高で4分割ステップを用いるならば、他の分割制御(1分割、2分割)の場合は、4分割ステップに換算し、位置と分割数は、分割数によらず統一することにする。
【0053】
このようなモータカウンタを利用することで、緊急終了におけるリターン終了位置の判断時にこのモータカウンタの計数値が“0”でなければ移動ホームポジションHP′であると判定でき、図7等で示したようなホーミング動作に移行させることができる。モータカウンタの計数値が“0”であれば、通常のホームポジションHPに戻っているので、ホーミング動作を必要としない。
【0054】
従って、本実施の形態によれば、ホーミング動作で計数値が初期化されたモータカウンタを利用することで、緊急終了時にホーミング動作を行なうか否かを適正かつ簡単に判断できる。
【0055】
本発明の第四の実施の形態を図9及び図10に基づいて説明する。本実施の形態は、通常のホームポジションHPの調整設定に関する。ここに、図9及び図10中、40をホームポジション検知手段が備えるHPセンサによるHPセンサ検知位置とし、41を露光走査部5の一部に一体に設けられたHPセンサ被検知部とする。本実施の形態では、読取シーケンス制御手段33により、露光走査部5のホーミング動作時にHPセンサ被検知部41のリターン動作によりHPセンサがオンした後(図9(a)及び図10(a)参照)、露光走査部5を所定の距離Xmmだけリターン方向に移動させて停止させた位置(図9(b)及び図10(b)参照)を通常のホームポジションHPとして設定するように制御する。
【0056】
従って、本実施の形態によれば、ホーミング動作に際してホームポジションHPを或る程度の範囲で自由に調整できる。よって、移動ホームポジションHP′ではなく、もともとのホームポジションHPを調整したい場合には、画像読取系の機械的構造を変更しなくても、必要に応じて、図10中に示すホームポジションHPから原稿先端部LEまでの助走距離を適宜変更できる。
【0057】
本発明の第五の実施の形態を図11に基づいて説明する。本実施の形態は、ホーミング動作を行なう際のホーミング開始方向の制御に関する。このホーミング開始方向は、その時点でHPセンサがオン状態にあるかオフ状態にあるかに応じて切換えられる。ホーミング動作が、電源投入時や、緊急終了時のリターン終了位置が移動ホームポジションHP′にある時に、行われるのは前述した実施の形態通りである。図11(a)はHPセンサがオフでありホーミング動作が必要となる状況の位置、図11(b)は電源投入時などにおいてホーミング動作が必要となる状況の位置、図11(c)はHPセンサがオンであるが移動ホームポジションHP′にありホーミング動作が必要となる状況の位置を示している。
【0058】
まず、露光走査部5のホーミング動作開始時に、図11(a)に示すように、HPセンサがオフ状態のときには、このHPセンサがオンする通常のホームポジションHPまで露光走査部5をリターン方向に移動させることによりホーミング動作を行なう。
【0059】
一方、露光走査部5のホーミング動作開始時に、図11(b)又は(c)に示すように、HPセンサがオン状態のときには一旦このHPセンサがオフする所定の位置まで露光走査部を露光走査方向に移動させた後、前述した如く、HPセンサがオンする通常のホームポジションHPまでリターン方向に移動させることによりホーミング動作を行なう。ここに、HPセンサがオン状態からオフする所定の位置までの距離は、例えば、図11(d)に示すように、露光走査部5及びHPセンサ被検知部41がリターンし得る構造的な限界の位置(HPセンサ検知位置40からYmmの位置)よりも大きな距離に設定される(HPセンサのオン状態としては露光走査部5及びHPセンサ被検知部41がリターンし得る構造的な限界の位置に位置している可能性もあり、HPセンサが確実にオフするためにはYmmよりも大きな移動距離が必要なため)
【0060】
従って、本実施の形態によれば、ホーミング動作開始時に、移動ホームポジションHP′がホームポジションHPより原稿先端部LE寄りであってHPセンサがオフ状態として検知されるような場合でも、或いは、移動ホームポジションHP′がホームポジションHPより原稿先端部LE寄りであってHPセンサがオン状態として検知されるような場合でも、ホーミング動作により通常のホームポジションHPに戻すことが可能となる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、所定以上の拡大倍率又は所定以上に露光走査長が長い原稿サイズで露光走査部による露光走査に長時間を要する場合に、2走査目以降の第2のホームポジションが原稿先端部に近くなるので高速読取りが可能となり、かつ、基準信号から常に一定時間後に原稿先端部の読取開始が可能となるため、忠実なフルカラー画像再現性を損なうことなく高速で連続的にフルカラー画像を形成することができる。また、制御系の改良により安価に実現できる。加えて、装置の異常事態発生に伴い露光走査部の移動中に緊急終了が必要になった場合には、移動中の露光走査部をモータプロファイルに従って第2のホームポジションまで移動させた後、更に第1のホームポジションへ戻すので、露光走査部用の駆動中のモータを急停止させることがなく、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる上に、画像読取再開時にはそのまま第1のホームポジションからの1走査目の処理から開始させることができ、再開動作を即座に行なわせることができる。
【0062】
請求項2記載の発明によれば、露光走査部の読み取り処理後に緊急終了が必要になった場合には、露光走査部用の駆動中のモータを急停止させることなく、設定されたモータプロファイルに従って第2のホームポジションまでリターンさせた後、さらにホーミング動作により第1のホームポジションへ戻して停止させるので、再開動作を即座に行なわせることができる上に、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、露光走査部の読み取り処理中に緊急終了が必要になった場合には、露光走査部用の駆動中のモータを急停止させることなく、設定されたモータプロファイルに従って第2のホームポジションまでリターンさせた後、さらにホーミング動作により第1のホームポジションへ戻して停止させるので、再開動作を即座に行なわせることができる上に、モータや駆動系への極度の負荷による駆動系の品質劣化を防止することができる。
【0063】
請求項3記載の発明によれば、電源投入時にホーミング動作により計数値を“0”に初期設定され、露光走査方向の移動時には計数値を加算し、リターン方向の移動時には計数値を減算するステッピングカウンタを利用することで、リターン終了時に計数値が“0”でなければ標準露光走査開始位置ではなく移動露光走査開始位置であると判定でき、緊急終了時にホーミング動作を行なうか否かを適正かつ簡単に判断できる。
【0064】
請求項4記載の発明によれば、ホーミング動作に際してホームポジション検知手段のセンサをリターン方向に通過してセンサがオンになった後、さらにリターン方向に所定の距離だけ移動させた位置を標準露光走査開始位置として設定することにより、標準露光走査開始位置を或る程度の範囲で自由に調整でき、よって、移動露光走査開始位置ではなく、もともとの標準露光走査開始位置を調整したい場合には、画像読取系の機械的構造を変更しなくても、必要に応じて、標準露光走査開始位置から原稿先端部までの助走距離を適宜変更できる。
【0065】
請求項5記載の発明によれば、ホーミング動作に際して、そのホーミング動作開始時にセンサがオフ状態であれば、センサがオンする標準露光走査開始位置まで露光走査部をリターン方向に移動させることより、移動露光走査開始位置が標準露光走査開始位置より原稿先端部寄りであってセンサがオフ状態として検知されるような場合でも、ホーミング動作により標準露光走査開始位置に戻すことが可能となる。
【0066】
請求項6記載の発明によれば、ホーミング動作に際して、そのホーミング動作開始時にセンサがオン状態であれば、一旦センサがオフする位置まで露光走査方向に移動させた後に、センサがオンする標準露光走査開始位置まで露光走査部をリターン方向に移動させることより、移動露光走査開始位置が標準露光走査開始位置より原稿先端部寄りであってセンサがオン状態として検知されるような場合でも、ホーミング動作により標準露光走査開始位置に戻すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のフルカラーデジタル複写機を示す概略構成図である。
【図2】画像形成シーケンス制御のための機能構成を示すブロック図である。
【図3】1面取りのフルカラー作像シーケンスのための基本例を示すタイムチャートである。
【図4】2面取りのフルカラー作像シーケンスを示すタイムチャートである。
【図5】1面取りの高速フルカラー作像シーケンスを示すタイムチャートである。
【図6】2面取りの高速フルカラー作像シーケンスを示すタイムチャートである。
【図7】緊急終了イベント発生時の画像読取系に対する動作制御を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第二及び第三の実施の形態の読取動作緊急終了時の露光走査部の動作とモータカウンタの計数動作を示す模式図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態のホーミング動作時のホームポジション設定を示す位置関係の模式図である。
【図10】露光走査部等の位置関係を略図的に示す平面図である。
【図11】本発明の第五の実施の形態のホーミング動作時のホーミング方向を示す位置関係の模式図である。
【符号の説明】
4 コンタクトガラス
5 露光走査部
11 感光体
16 中間転写体
21 画像読取手段
24 作像手段
25 中間転写手段
27 作像基準信号発生手段
31 露光走査制御手段
32 ゲート信号発生制御手段
33 読取シーケンス制御手段
34 露光走査制御用演算設定手段
35 ゲート信号発生制御用演算設定手段
41 被検知部

Claims (7)

  1. 所定のモータプロファイルに従ったモータの回転により移動して原稿を光学的に読み取る露光走査部を備え、当該露光走査部の第1走査目における第1のホームポジションよりも、前記露光走査部の第2走査目以降における第2のホームポジションを画像読取先端部寄りに位置させるとともに、前記露光走査部の読み取りによって得られる画像情報に基づきトナー画像を感光体上に形成し、前記感光体上に順次形成される複数色のトナー画像を転写体を用いて同一の転写紙上に重ね合わせ転写するフルカラー画像形成装置において、
    前記転写体の回転位置を検知することで、基準信号を発生させる基準信号発生手段と、
    前記第1走査目及び第2走査目以降で、前記基準信号が発生してから第1の所定時間後に、前記露光走査部による読み取りを開始させる第1の制御手段と、
    前記第1走査目では前記基準信号が発生したときから前記露光走査部の移動を開始させ、前記第2走査目以降では前記基準信号が発生してから第2の所定時間後に、前記露光走査部の移動を開始させる第2の制御手段と、
    前記露光走査部の移動中に緊急終了が必要になった場合、前記移動中の露光走査部を前記モータプロファイルに従って前記第2のホームポジションまで移動させた後、更に前記第1のホームポジションへ戻すホーミング制御手段と、
    を有することを特徴とするフルカラー画像形成装置。
  2. 前記露光走査部の移動中において前記露光走査部による読み取り処理後に緊急終了が必要になった場合、前記露光走査部が前記第2のホームポジションに位置しているときには、前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻す制御を行うことを特徴とする請求項1記載のフルカラー画像形成装置。
  3. 前記露光走査部の移動中において前記露光走査部による読み取り処理中に緊急終了が必要になった場合、前記ホーミング制御手段は、前記読み取り処理中の前記露光走査部を前記第2のホームポジションまで移動させた後、更に前記第1のホームポジションへ戻す制御を行うことを特徴とする請求項1記載のフルカラー画像形成装置。
  4. 前記露光走査部を駆動するモータがステッピングモータであり、
    電源投入時に前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作させたときに計数値“0”に初期設定され、前記露光走査部を露光走査方向に移動させるときには加算し、リターン方向に移動させるときには減算するように前記ステッピングモータの駆動量を計数するステッピングモータカウンタを備え、
    前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部のリターン終了時に前記ステッピングモータカウンタの計数値が“0”でなければそのリターン終了位置が前記第2のホームポジションであると判定して前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作を行なうことを特徴とする請求項1記載のフルカラー画像形成装置。
  5. 記露光走査部の一部の被検知部によりオン・オフするセンサを有するホームポジション検知手段を備え、
    前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作時に前記被検知部のリターン動作により前記センサがオンした後、前記露光走査部を所定の距離だけリターン方向に移動させて停止させた位置を前記第1のホームポジションとして設定することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のフルカラー画像形成装置。
  6. 記露光走査部の一部の被検知部によりオン・オフするセンサを有するホームポジション検知手段を備え、
    前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作開始時に前記センサがオフ状態のときにはこのセンサがオンする前記第1のホームポジションまで前記露光走査部をリターン方向に移動させることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のフルカラー画像形成装置。
  7. 記露光走査部の一部の被検知部によりオン・オフするセンサを有するホームポジション検知手段を備え、
    前記ホーミング制御手段は、前記露光走査部を前記第1のホームポジションへ戻すホーミング動作開始時に前記センサがオン状態のときには一旦このセンサがオフする位置まで前記露光走査部を露光走査方向に移動させた後、前記センサがオンする前記第1のホームポジションまでリターン方向に移動させることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のフルカラー画像形成装置。
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