JP2010066173A - エアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法 - Google Patents

エアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単位水量の推定精度を高めることが可能なエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法を提供する。
【解決手段】エアメータを使用して求めたサンプルコンクリートの密度(ω/V)、サンプルコンクリート中の空気量Airm及びサンプルコンクリートの単位粗骨材量Gmの値と、調合計画の計画単位セメント量C0、計画単位粗骨材量G0、並びに計画空気量Air0の値を用い、式1〜式4の関係から式5によって、サンプルコンクリートから製品コンクリートの単位水量WAを推定する。式1:C0:G0=CA:GA式2:C0/(1000・(1−Air0/100))=CA/(1000・(1−AirA/100))式3:WA:CA:SA=Wm:Cm:Sm式4:Airm=AirA式5:
Figure 2010066173

【選択図】図1

Description

本発明は、推定精度を高めることが可能な、エアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法に関する。
コンクリートなどの単位水量の推定は、骨材に含まれる水量等に起因する調合計画水量との差を、どのように求めるかに特徴がある。単位水量推定方法の代表的手法として、高周波加熱法やエアメータを使用した方法が知られている。高周波加熱法は、骨材に含有されている水分を加熱除去するため、推定精度を高めることはできるが、時間がかかるとともに、操作が面倒であった。これに対し、エアメータを使用した方法では、骨材中の水分を処理しないため、手間がかからず、即座にかつ容易に実施することができる。
ここで言うエアメータを使用した方法とは、いわゆる「エアメータ法による単位水量推定マニュアル(土木研究所法)」である(非特許文献1参照)。土木研究所法は、エアメータを用いることとし、「配合表上の単位容積質量γ1」と「試験で得られる単位容積質量γ2」を比較することで単位水量を推定する。単位容積質量は、空気量を除いた値として計算する。正規の配合で混ぜられたコンクリートでは単位容積質量γ1とγ2は同じ値を示すとしている。
独立行政法人土木研究所、"フレッシュコンクリートの単位水量測定について"、"エアメータ法による単位水量推定マニュアル(土木研究所法)[pdf]"、[online]、[平成20年9月5日検索]、インターネット(URL:http://www.pwri.go.jp/jpn/seika/tani-suiryou/tani-suiryou.html)
通常、エアメータを用いる場合、配合表(調合計画)に基づいてコンクリートを製造し、製造したコンクリートが未硬化の状態で、サンプルを採取し、このサンプルに含まれる空気量を測定する。背景技術では、調合表と製造したコンクリートとで空気量の相違を見込む一方で、調合表上の単位水量については、細骨材に含まれる水量による、具体的には細骨材の表面水の設定による誤差のみを見込んで、その他の各種諸量は、配合表と製造したコンクリートとで一致していると仮定して、単位水量を推定していた。
しかし、調合表と製造したコンクリートの関係では、セメント、骨材、水などの各材料の計量値や空気量のいずれか一つにでも、製造上の誤差があると、製造したコンクリート全体の容積は調合表に基づく容積と一致しない。従って、各材料は個別には調合表通りに計量されていても、製造したコンクリートの単位容積質量としては、調合表における値に一致しないことになる。これは、背景技術では、製造したコンクリートは正規の配合であるとして、調合表上の単位水量を使用して推定していたためであり、的確に単位水量を推定できているとは言い難かった。
さらに、製造したコンクリートと、これより採取したサンプルとが同じであるかと言えば、特に粗骨材を、製造コンクリートから同じ割合でサンプルに採取できたかには疑問があり、サンプリング操作によっても誤差は生じ得る。
要するに、背景技術では、調合表と製造されるコンクリートとの間で、製造上の誤差があるにもかかわらず、調合表上の単位水量のみに依拠して推定を行っていて誤差が生じ得るとともに、製造したコンクリートとサンプルとの間でも、サンプリングに起因する誤差がある。従って、背景技術のエアメータを用いる推定方法では、2段階の誤差発生要因があることになる。
そこで、製造誤差により影響を受ける調合表上の単位水量の数値を用いることなく、そしてまた、サンプリング操作の誤差を減少するために、数値として確定可能なサンプルの粗骨材量を使用して、単位水量を推定することが好ましい。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、推定精度を高めることが可能なエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法は、調合計画に基づき計量して未硬化の製品コンクリートを製造し、製造した該製品コンクリートから測定対象となるサンプルコンクリートを採取し、該サンプルコンクリートの測定値から該製品コンクリートの単位水量を推定する方法であって、エアメータを使用して求めた上記サンプルコンクリートの密度(ω/V(kg/リットル))、該サンプルコンクリート中の空気量(Airm(%))および該サンプルコンクリートの単位粗骨材量(Gm(kg/m3))の値と、調合計画の計画単位セメント量(C0(kg/m3))、計画単位粗骨材量(G0(kg/m3))、並びに計画空気量(Air0(%))の値とを用い、下記式1〜式4の関係から下記式5によって、上記サンプルコンクリートから上記製品コンクリートの単位水量(WA(kg/m3))を推定することを特徴とする。
式1:
0:G0=CA:GA
式2:
0/(1000・(1−Air0/100))=CA/(1000・(1−AirA/100))
式3:
A:CA:SA=Wm:Cm:Sm
式4:
Airm=AirA
式5:
Figure 2010066173
ここで、
ρg:粗骨材密度(kg/リットル)
A:製品コンクリートの単位セメント量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位細骨材量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位粗骨材量(kg/m3
AirA:製品コンクリートの空気量(%)
m:サンプルコンクリートの単位モルタル量(混入空気量を含む)(リットル)
m:サンプルコンクリートの単位細骨材量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位水量(kg/m3
Figure 2010066173
ρs:細骨材密度(kg/リットル)
ρc':水を使用した試験によるセメント密度(kg/リットル)
m:サンプルコンクリートの単位セメント量(kg/m3
Figure 2010066173
前記サンプルコンクリートの前記粗骨材は、当該サンプルコンクリートを全て篩いに投入し、水中で篩うことで他の成分から分離して抽出することを特徴とする。
前記粗骨材の重量は、水中に浸して計測することを特徴とする。
本発明にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法にあっては、単位水量の推定精度を高めることができる。
以下に、本発明にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1には、本実施形態にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法の考え方の概略が示されている。
調合計画、製品コンクリート(製品)およびサンプルコンクリート(エアメータ内試料)の各使用材料の単位容積質量が等しいとする。ここに、製品コンクリートは例えば、製造プラント等で調合計画に基づき計量して製造された未硬化のコンクリートをいう。製造した製品コンクリートは、例えば製造プラント等から出荷されて現場に搬入され、現場に搬入された現場受入コンクリート等からエアメータによる測定対象となるサンプルコンクリートが採取される。
採取されたサンプルコンクリートに対しエアメータを使用して、サンプルコンクリートの密度(ω/V(kg/リットル))、サンプルコンクリート中の空気量(Airm(%))およびサンプルコンクリートの単位粗骨材量(Gm(kg/m3))の測定値を取得する。
調合計画と製品コンクリートの関係ついては、細骨材の表面水の誤差並びに製造上の誤差により、単位水量・単位セメント量・単位細骨材量・単位粗骨材量が相違すると推定される。また、混入している空気量も相違すると推定される。調合計画と製品コンクリートの関係については、次の通りである。
調合計画と製品コンクリートでは、配合比率(混入比率:以下同じ)で考えた場合、単位セメント量と単位粗骨材量の配合比率は、ともに表面水等による影響を受ける可能性が低く、正確な計量が行われるので、等しいと考えられる。
式1:
0:G0=CA:GA

ここで、
0:計画単位セメント量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位セメント量(kg/m3
0:計画単位粗骨材量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位粗骨材量(kg/m3
また、調合計画と製品コンクリートでは、配合比率で考えた場合、空気量を除いて、単位セメント量の配合比率は等しいと考えられる。

A/C0=(100−AirA)/(100−Air0

これは、リットル・ベースの下記式を換算したものである。

式2:
0/(1000・(1−Air0/100))=CA/(1000・(1−AirA/100))

ここで、
Air0:計画空気量(%)
AirA:製品コンクリート中の空気量(%)
他方、製品コンクリートとサンプルの関係については、混入している空気量は等しいと考えて差し支えないと判断される。
式4:
Airm=AirA

ここで、
Airm:サンプルコンクリート中の空気量(%)
また、製品コンクリートとサンプルの関係については、サンプリング誤差により、単位水量・単位セメント量・単位細骨材量・単位粗骨材量が相違すると推定できる。これは、特に粗骨材のサンプリング誤差を見込んでいる。他の成分に比べて粒子の大きな粗骨材のサンプリング誤差に対し、粒子の微細なモルタル構成成分に部分的な片寄りが生じているとは考えにくく、製品コンクリートおよびサンプルのモルタル構成成分の配合比率はともに等しいと考えられる。
式3:
A:CA:SA=Wm:Cm:Sm

ここで、
A:製品コンクリートの単位水量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位細骨材量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位水量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位セメント量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位細骨材量(kg/m3
本実施形態にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法は、以上の考え方に基づき、製造誤差により影響を受ける調合計画上の単位水量の数値を用いることなく、そしてまた、サンプリング操作の誤差を減少するために、数値として確定可能なサンプルコンクリートの粗骨材量を使用して、製品コンクリートの単位水量を推定するものであり、以下に説明するエアメータを使用した測定により得られる実測値を用いて、単位水量を推定するようにしている。
[1] エアメータを使用した測定操作について
[1.1] 使用器具と材料
・圧力式エアメータ
・秤:容量25kg以上、最小目盛1g以下のものが好ましい。
・5mmふるい:公称目開き4.75mm、線径1.6mm、外径φ250mm、高さ300mmの取っ手付き籠状のものが好ましい。
・洗い容器:ふるいに採ったサンプルコンクリートを洗うのに使用する。18〜20リットルのポリバケツやペール缶の使用が便利である。
・タオルウェス:粗骨材に付着している水分を拭うのに使用する。粗骨材の水中重量を計量する場合には、タオルウェスは不要で、これに代えて専用の秤と容器を使用する。
[1.2] 測定前準備
・エアメータの質量と容積の測定
エアメータの下容器と蓋の質量(w1(kg))を測定し、下容器の容積(V(リットル))を測定する。容積は容器内に水を充填し、水の質量を測定することによって行う。下容器に水を満たす場合は水面を容器上縁に精度良く一致させるためにガラス板を用いることが好ましい。
・エアメータの圧力計の検定
・材料係数の設定
使用する粗骨材の密度、5mmふるいを通過する割合(δg)を試験成績表に基づいて定め、またセメント密度を表1などに基づいて定める。また、骨材修正係数をJIS A 1128に従って測定する。骨材修正係数が0以外の場合は、測定した空気量から骨材修正係数分を差し引いた値を測定空気量(Airm(%))として用いる。
Figure 2010066173
[1.3] 測定
・空気量測定法に従ってサンプルコンクリートを下容器に詰め、表面を均した後、蓋を締める。
・容器ごと、質量(w2(kg))を測定する。これは無注水法の場合であるが、注水法の場合は、この後に注水する。
・空気量を0.1%単位で測定する。
・エアメータ内のサンプルコンクリートを5mmふるいの上で水洗いし、粗骨材のみを取り出す。
・ふるいの上に残った粗骨材を、表面乾燥飽水状態にして質量(w3(kg))を測定する。この際、洗い出した粗骨材は、タオルウェスにより表面の水分を拭い取る。
[1.4] 測定終了
以上の測定操作を行うことによって、サンプルコンクリートの重量(ω(kg)=w2−w1)および体積(V:下容器の容積)からその密度(ω/V(kg/リットル))、並びにサンプルコンクリート中の空気量(Airm(%))の実測値を得ることができる。サンプルコンクリートの単位粗骨材量(Gm(kg/m3))も実測値として、下記式から求めることができる。

エアメータ内粗骨材重量(g(kg))=w3/(1−δg)
サンプルコンクリートの単位粗骨材量(Gm)=g・1000/V 式(i)
またこの際、サンプルコンクリートの単位モルタル量(混入空気量を含む)(Mm(リットル))の値も、下記式から求めることができる。ρgは、粗骨材密度(kg/リットル)である。

サンプルコンクリートの単位モルタル量(Mm)=1000−Gm/ρg 式(ii)
[2] 製品コンクリートの単位水量(WA(kg/m3))推定式の導出について
[2.1] 以下の説明における物理諸量は、次の通りである。

0:計画単位セメント量(kg/m3
0:計画単位粗骨材量(kg/m3
Air0:計画空気量(%)

m:サンプルコンクリートの単位水量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位セメント量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位細骨材量(kg/m3
m:サンプルコンクリートの単位粗骨材量(kg/m3)=g・1000/V
Airm:サンプルコンクリート中の空気量(%);測定値

A:製品コンクリートの単位水量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位セメント量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位細骨材量(kg/m3
A:製品コンクリートの単位粗骨材量(kg/m3
AirA:製品コンクリート中の空気量(%)=Airm

ρw:水密度(kg/リットル=g/cm3)=1.0
ρc':水を使用した試験によるセメント密度(kg/リットル);表1参照
ρs:細骨材密度(kg/リットル);試験成績表による
ρg:粗骨材密度(kg/リットル);試験成績表による

ω:エアメータ内サンプルコンクリート重量(kg)=w2−w1
V:エアメータ容積(リットル);測定値
g:サンプルコンクリートの粗骨材重量(kg)=w3/(1−δg)
m:サンプルコンクリートの単位モルタル量(リットル)=1000−Gm/ρg
[2.2] 製品コンクリートの単位水量(WA(kg/m3))推定式の導出を説明する。
式1をGAで整理すると、

A=CA・G0/C0 式(iii)

となる。
式4を代入して、式2をCAで整理すると、

A=C0・(100−Airm)/(100−Air0) 式(iv)

となる。
式3は、製品コンクリートおよびサンプルコンクリートのモルタル中の水・セメント・細骨材の配合比率がそれぞれ等しいことを示しており、また、図1より、製品コンクリートおよびサンプルコンクリート中の各モルタル成分(単位セメント量、単位水量、単位細骨材量)は、全体から粗骨材量を差し引いたものであり、これら製品コンクリートおよびサンプルコンクリート中でのモルタル成分の配合比率は等しいので、

A:(1000−GA/ρg)=Cm:(1000−Gm/ρg) 式(v)

となる。
式(v)に、上記式(ii)〜(iv)を代入して、Cmで整理すると、
Figure 2010066173
となる。これを式(vi)とする。
次に、サンプルコンクリートにおける材料の単位量と体積の関係は、水の密度(ρw=1.0)を考慮して、全体から空気量を除いた量で整理すると、以下のように表すことができる。

1000・(1−Airm/100)=Wm+Cm/ρc'+Sm/ρs+Gm/ρg 式(vii)
また、サンプルコンクリート中のモルタル分(混入空気量を含む)Mmで整理すると、全体から粗骨材を差し引くことで、以下のように表すことができる。

m=1000・Airm/100+Wm+Cm/ρc'+Sm/ρs 式(viii)
他方、サンプルコンクリートの密度は、混入空気量を除く材料量で以下のように表すことができる。

ω/V=(Wm+Cm+Sm+Gm)/1000 式(ix)
式(ix)を、単位細骨材量Smで整理すると、

m=1000ω/V−Wm−Cm−Gm 式(x)

となる。
式(viii)に式(x)を代入して、Wmで整理すると、
Figure 2010066173
となる。これを式(xi)とする。
式3より、製品コンクリートおよびサンプルコンクリートにおいて、全体から粗骨材量を差し引いたモルタル中の単位水量の配合比率が一定であることは以下のように表すことができる。

A:Wm=(1000−GA/ρg):(1000−Gm/ρg) 式(xii)
この式(xii)を、式(ii)〜(iv)を用いて、WAで整理すると、
Figure 2010066173
となって、上記式5が得られる。
以上の過程に基づき、製品コンクリートの単位水量WAは、次のようにして求める。まず、上記式(vi)に、調合計画のC0,G0,Air0と、測定値Mmと、既知の量であるρgを算入してCmを算出する。次に、上記式(xi)に、測定値Mm、Gm、Airm、ω、Vと、既知の量であるρs、ρc'と、算定値Cmを算入してWmを算出する。最後に、上記式5に、調合計画のG0,Air0と、測定値Mm、Airmと、既知の量であるρgと、算定値Wmを算入する。以上により、製品コンクリートの単位水量WAを求めることができる。
[2.3] 単位水量以外のその他の諸量の算出について
(a)製品コンクリートの単位細骨材量SA
式3より、製品コンクリートおよびサンプルコンクリートにおいて、全体から粗骨材量を差し引いたモルタル中の単位細骨材量の配合比率が一定であることは以下のように表すことができる。

A:Sm=(1000−GA/ρg):(1000−Gm/ρg) 式(xiii)
当該式(xiii)を、上記式(ii)〜(iv)を用いて、SAで整理すると、
Figure 2010066173
となる。これを式(xiv)とする。
製品コンクリートの単位細骨材量SAは、次のようにして求める。まず、上記式(x)に、測定値ω、V、Gmと、算定値Wm、Cmを算入してSmを算出する。次に、上記式(xiv)に、調合計画のG0,Air0と、測定値Mm、Airmと、既知の量であるρgと、算定値Smを算入する。以上により、製品コンクリートの単位細骨材量SAを求めることができる。
(b)製品コンクリートの単位セメント量CA
上記式2に、調合計画のC0,Air0と、測定値Airmを算入することで求めることができる。
(c)製品コンクリートの単位粗骨材量GA
上記式1に、調合計画のC0,G0と、算定値CAを算入することで求めることができる。
(d)製品コンクリートの水セメント比(WA/CA)も、求めることができる。
[3] 製品コンクリートの単位水量(WA(kg/m3))推定式の評価について
図2および図3は、背景技術(土研式)と本実施形態(提案式)について、試験室並びに製造誤差含みの現場荷下ろし試験(サンプルコンクリートによる)における単位水量の測定値と計画値との誤差傾向を示している。図2は、背景技術に従った結果であり、図3は本実施形態に従った結果である。横軸に単位水量設定値をとり、縦軸に単位水量算定値をとっている。各試験体に関して、単位水量設定値に対し、測定値を用いて算出された単位水量算定値が各々プロットされている。直線αは、設定値と算定値が完全に一致した場合であって、点線βおよびγは、誤差±10kgの範囲を示す。直線y1およびy2は、背景技術および本実施形態における実験式である。R2は、重相関係数である。これら図から理解されるように、提案式は、土研式に比べて、設定値に対する算定値の誤差が小さく、またデータのバラツキも小さくて、推定精度を向上できている。
以上説明した本実施形態にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法にあっては、調合計画に基づき計量して未硬化の製品コンクリートを製造し、製造した製品コンクリートから測定対象となるサンプルコンクリートを採取し、サンプルコンクリートの測定値から製品コンクリートの単位水量を推定する方法であって、エアメータを使用して求めたサンプルコンクリートの密度(ω/V(kg/リットル))、サンプルコンクリート中の空気量(Airm(%))およびサンプルコンクリートの単位粗骨材量(Gm(kg/m3))の値と、調合計画の計画単位セメント量(C0(kg/m3))、計画単位粗骨材量(G0(kg/m3))、並びに計画空気量(Air0(%))の値とを用い、上記式1〜式4の関係から上記式5によって、サンプルコンクリートから製品コンクリートの単位水量(WA(kg/m3))を推定するようにしていて、計画単位水量を一切使用しないので、製造時に生じる誤差の影響を排除することができる。また、測定値として確定可能なサンプルコンクリートの粗骨材量を使用するので、サンプリング操作で生じる粗骨材量に関する測定誤差を低減することができる。これらにより、エアメータを使用したコンクリートの単位水量の推定精度を格段に向上することができる。また、製品コンクリートに関し、材料すべての単位量も算出することができる。
サンプルコンクリートの粗骨材は、当該サンプルコンクリートを全て篩いに投入し、水中で篩うことで他の成分から分離して抽出するようにしたので、容易かつ高い精度でサンプルコンクリートの粗骨材重量を測定することができる。
粗骨材の重量は、水中に浸して計測するようにすれば、乾燥操作などを不要として、簡易に測定することができる。
また、粗骨材の洗い出しに、ふるいとして、バスケット形態のものを用いることで、作業性を向上することができる。
本発明にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法の考え方を示す説明図である。 背景技術に従った単位水量設定値と単位水量算定値の関係を示すグラフ図である。 本発明にかかるエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法に従った単位水量設定値と単位水量算定値の関係を示すグラフ図である。

Claims (3)

  1. 調合計画に基づき計量して未硬化の製品コンクリートを製造し、製造した該製品コンクリートから測定対象となるサンプルコンクリートを採取し、該サンプルコンクリートの測定値から該製品コンクリートの単位水量を推定する方法であって、
    エアメータを使用して求めた上記サンプルコンクリートの密度(ω/V(kg/リットル))、該サンプルコンクリート中の空気量(Airm(%))および該サンプルコンクリートの単位粗骨材量(Gm(kg/m3))の値と、調合計画の計画単位セメント量(C0(kg/m3))、計画単位粗骨材量(G0(kg/m3))、並びに計画空気量(Air0(%))の値とを用い、
    下記式1〜式4の関係から下記式5によって、上記サンプルコンクリートから上記製品コンクリートの単位水量(WA(kg/m3))を推定することを特徴とするエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法。
    式1:
    0:G0=CA:GA
    式2:
    0/(1000・(1−Air0/100))=CA/(1000・(1−AirA/100))
    式3:
    A:CA:SA=Wm:Cm:Sm
    式4:
    Airm=AirA
    式5:
    Figure 2010066173
    ここで、
    ρg:粗骨材密度(kg/リットル)
    A:製品コンクリートの単位セメント量(kg/m3
    A:製品コンクリートの単位細骨材量(kg/m3
    A:製品コンクリートの単位粗骨材量(kg/m3
    AirA:製品コンクリートの空気量(%)
    m:サンプルコンクリートの単位モルタル量(混入空気量を含む)(リットル)
    m:サンプルコンクリートの単位細骨材量(kg/m3
    m:サンプルコンクリートの単位水量(kg/m3
    Figure 2010066173
    ρs:細骨材密度(kg/リットル)
    ρc':水を使用した試験によるセメント密度(kg/リットル)
    m:サンプルコンクリートの単位セメント量(kg/m3
    Figure 2010066173
  2. 前記サンプルコンクリートの前記粗骨材は、当該サンプルコンクリートを全て篩いに投入し、水中で篩うことで他の成分から分離して抽出することを特徴とする請求項1に記載のエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法。
  3. 前記粗骨材の重量は、水中に浸して計測することを特徴とする請求項1または2に記載のエアメータを使用したコンクリートの単位水量推定方法。
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