JP2010065440A - 錠装置の消音機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃音、摩擦音、ガタつき音等の動作音を低減できる錠装置の消音機構を提供し、静粛性の向上を図る。
【解決手段】錠箱3にカム板を回動自在に内設し、操作部材19の軸をカム板に相対回転不能に貫通し、操作部材19の回転によりカム板を介してラッチボルト53を錠箱3に後退させる錠装置の消音機構において、カム板に、回転中心と同軸で形成された正方形の角軸部と、この角軸部を同軸で包囲するとともに45度の相対角を有して錠箱に固定された正方形の枠部と、枠部のそれぞれの隅部と角軸部の外周面との間に挟入された4つの弾性柱体と、を具備した。また、錠装置の消音機構は、カム板に、回転中心と同軸の円柱軸部が角軸部の外側で形成され、錠箱3に、この円柱軸部を回動自在に嵌合支持する受け穴が形成されてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、操作部材の軸を錠箱内のカム板に相対回転不能に貫通し、操作部材の回転によりカム板を介してラッチボルトを錠箱に後退させる錠装置の消音機構に関する。
錠装置に備えられる錠ボルトには、施錠を行うためのデッドボルトと、扉が風などで開かないように扉枠に仮締めするラッチボルトとがある。ラッチボルトは、錠箱内に内蔵した進退機構によって、扉の木口から進退される。進退機構は、扉表裏面に設けられたノブあるいはレバーハンドル等の操作部材から解錠操作力が入力されると、ラッチボルトを錠箱内へ後退させる。これにより、扉枠側に設けられたストライクに対するラッチボルトの係止が解除され、扉が開放可能となる。
ところで、ラッチボルトの進退機構では、一般的に、操作部材の操作によりラッチボルトは後退するが、ラッチボルトの後退で操作部材は回転しない。つまり、操作側からの一方向の入力伝達機構を構成している。ラッチボルトは、単独の進出付勢ばねによって進出方向へ付勢される。このような非可逆伝達機構において、操作部材によりラッチボルトが後退操作されずに閉扉されると、ラッチボルトは先端傾斜面がストライクの衝接縁部に当たり、衝接縁部から反力を受ける。反力を受けたラッチボルトは、進出付勢ばねの付勢力に抗して錠箱内に押し込められる。そして、閉扉が完了すると、ラッチボルトがストライク穴と一致し、ラッチボルトは再び進出付勢ばねの付勢力により進出し、扉を仮締め状態とした。
しかしながら、従来のラッチボルトの進退機構は、消音機構などが設けられておらず、静粛性の高いものとは言えなかった。すなわち、操作部材が開扉操作されると、進出付勢ばねが圧縮され、圧縮される進出付勢ばねが錠箱内壁等に摺接して摩擦音の発生することがあった。また、操作部材が退操作されずに閉扉され、一旦後退したラッチボルトが進出付勢ばねの付勢力により進出されると、進出したラッチボルトがストッパー等に当たって停止することによる衝撃音が発生し、夜間では気になるノイズとなった。錠装置では、一般に錠ボルトの動きなどを軽快なものとするために、錠箱と錠ボルトの間に十分な遊びを設けており、このような点からも、ガタつき音、動作音の発生する問題があった。また、動作音などを低減させるために、錠箱を覆うなどの工夫のなされたものもあったが、錠箱には錠ボルト進退用の開口部を設けなければならず、遮音構造が不十分となって、効果が小さかった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、衝撃音、摩擦音、ガタつき音等の動作音を低減できる錠装置の消音機構を提供し、静粛性の向上を図ることを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の錠装置の消音機構は、錠箱3にカム板15を回動自在に内設し、操作部材19の軸21を該カム板15に相対回転不能に貫通し、前記操作部材19の回転により前記カム板15を介してラッチボルト53を前記錠箱3に後退させる錠装置の消音機構であって、
前記カム板15に、回転中心と同軸で形成された正方形の角軸部23と、
該角軸部23を同軸で包囲するとともに45度の相対角を有して前記錠箱3に固定された正方形の枠部25と、
該枠部25のそれぞれの隅部29と前記角軸部23の外周面31との間に挟入された4つの弾性柱体33と、
を具備したことを特徴とする。
この錠装置の消音機構では、枠部25の各内隅部29と角軸部23の外周面31との間に、外力が加わらない状態では円柱形状の弾性柱体33が圧入挟入されており、ラッチボルト53を後退させる方向に操作部材19が回転されると、角軸部23によって弾性柱体33が隅部29と外周面31との間で圧縮変形され、その弾性復元力が操作部材19の復帰回転力に寄与される。操作部材19から手が放されると、弾性柱体33の復元力にて角軸部23、すなわち、操作部材19が回転復帰される。これらの正逆方向の回転の際、角軸部23が弾性柱体33に接触したままで回転される。また、弾性柱体33も枠部25の内壁に接触したままで変形する。つまり、角軸部23、弾性柱体33、枠部25は、相互に摺接することがなく、しかも、遊びも生じない。このため摺接音やガタつき音の発生することがない。さらに、復帰回転の停止時には、弾性柱体33が徐々に圧縮されながらカム板15を停止させ、復帰回転停止時の衝撃も吸収されることとなる。
請求項2記載の錠装置の消音機構は、請求項1記載の錠装置の消音機構であって、
前記カム板15に、回転中心と同軸の円柱軸部35が前記角軸部23の外側で形成され、
前記錠箱3に、該円柱軸部35を回動自在に嵌合支持する受け穴37が形成されたことを特徴とする。
この錠装置の消音機構では、弾性柱体33によって支持された角軸部23が、同軸の円柱軸部35にて錠箱3の受け穴37に支持され、枠部25の中心と角軸部23の中心に位置ずれが生じなくなる。これにより、弾性柱体33の弾性力が、角軸部23の回転方向のみに有効利用可能となる。
請求項3記載の錠装置の消音機構は、請求項1又は2記載の錠装置の消音機構であって、
前記ラッチボルト53を後退させる回転と逆方向で回転する前記カム板15に当たる衝接部71が前記錠箱3に設けられ、
該衝接部71のカム板衝接面にクッション部材73が設けられたことを特徴とする。
この錠装置の消音機構では、操作部材19が復帰回転されたときの衝撃が、上記した弾性柱体33の圧縮変形による吸収に加え、クッション部材73の圧縮変形によっても吸収される。
請求項4記載の錠装置の消音機構は、請求項1,2,3のいずれか1つに記載の錠装置の消音機構であって、
前記ラッチボルト53を後退させる回転と逆方向の回転方向に前記カム板15を付勢するリリースばね45が該カム板15と前記錠箱3との間に設けられたことを特徴とする。
この錠装置の消音機構では、操作部材19として、特に回転中心から半径方向に突出するレバーハンドル19が取り付けられ、このハンドル自重によってモーメントが生じた場合であっても、リリースばね45の付勢力によってそのモーメントが相殺され、打ち消されることとなる。
請求項5記載の錠装置の消音機構は、請求項4記載の錠装置の消音機構であって、
前記リリースばね45が前記ラッチボルト53の進退方向に沿って伸縮するコイルばねであり、
前記錠箱3の扉木口5に頭部63を表出させて調整ネジ67が回動自在に支持され、
一端を前記カム板15に当接した前記リリースばね45の他端が、該調整ネジ67に螺合し且つ回転規制される可動座板69に当接されたことを特徴とする。
この錠装置の消音機構では、裏板13に表出した調整ネジ67の頭部63が回転されると、可動座板69が調整ネジ67の軸線方向、すなわち、リリースばね45の伸縮方向に変位し、リリースばね45の付勢力が増減可能となる。これにより、異なる自重のレバーハンドル19に応じた付勢力が設定可能となる。
本発明に係る請求項1記載の消音機構によれば、カム板の回転中心と同軸で角軸部を形成し、角軸部を包囲する枠部を45度の相対角で錠箱に固定し、枠部の隅部と角軸部の間に弾性柱体を挟入したので、ラッチボルトを後退させる方向に回転された操作部材が復帰回転されると、角軸部と枠部の間に挟まれた弾性柱体が圧縮され、復帰回転停止時の衝撃がこの弾性柱体の変形によって吸収される。また、カム板回動方向(正逆回転方向)に遊びが生じず、騒音、ガタつき音の発生が抑制される。さらに、弾性柱体を圧縮変形させるので、摺接機構部分が少なくなり、摩擦音が発生し難くなる。この結果、動作音を低減し、高い静粛性を得ることができる。
請求項2記載の消音機構によれば、カム板に、回転中心と同軸の円柱軸部を形成し、錠箱に、この円柱軸部を回動自在に嵌合支持する受け穴を形成したので、弾性柱体のみにより、カム板の回転中心を枠部の中心に位置合わせ(センター合わせ)するのに比べ、カム板の回転中心を高精度に枠部の中心に位置合わせできる。
請求項3記載の消音機構によれば、ラッチボルトを後退させる回転と逆方向で回転するカム板に当たる衝接部を錠箱に設け、衝接部のカム板衝接面にクッション部材を設けたので、操作部材が復帰回転されたときの衝撃が、上記した弾性柱体の圧縮変形による吸収に加え、クッション部材の圧縮変形によっても吸収され、復帰回転停止時の衝撃荷重がより確実に吸収でき、衝撃音が一層発生し難くなる。
請求項4記載の消音機構によれば、ラッチボルトを後退させる回転と逆方向の回転方向にカム板を付勢するリリースばねを、カム板と錠箱の間に設けたので、特に回転中心から半径方向に突出するレバーハンドルが取り付けられたときに生じるハンドル自重によるモーメントを、リリースばねの付勢力によって打ち消し、レバーハンドルを水平支持することができる。
請求項5記載の消音機構によれば、リリースばねをラッチボルトの進退に沿う方向の伸縮コイルばねとし、錠箱に調整ネジを回動自在に支持し、カム板に当接したリリースばねの端を調整ネジに螺合する可動座板に当接したので、リリースばねの付勢力を、調整ネジの回動によって増減調整でき、自重の異なる種々のレバーハンドルを水平支持できる。
以下、本発明に係る錠装置の消音機構の好適な実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る消音機構を備えた扉の外観斜視図、図2は図1に示した錠箱内を透視して主要部材を表した側面図、図3は図2に示した錠箱の蓋を外した側面図、図4は図2に示した錠箱の蓋を外した斜視図である。
扉1の開閉端側には錠箱3が内設される。扉1の木口5にはフロント化粧板7が取り付けられる。錠箱3は、扁平な六面体で形成され、両側面が扉表裏面と平行となって収容される。錠箱3は、一方の側面側の図4に示すケース9と、このケース9の側面開口を閉鎖する蓋11とを有する。
錠箱3は、扉1内に形成された収容空間に、木口5から挿入され、挿入後端の裏板13にて木口5に固定される。裏板13は、その表面に取り付けられる上記のフロント化粧板7にて覆われる。なお、本実施の形態では、錠箱3が扉1内に内設される構造を例に説明するが、本発明に係る錠装置の消音機構は、錠箱3が扉1の表面に取り付けられる面付錠タイプのものであっても勿論よい。
錠箱3にはカム板15が回動自在に内設される。カム板15には回転中心と同軸で形成した角穴17が貫通形成される。角穴17は、操作部材である図1に示すレバーハンドル19の角軸21を挿入する。レバーハンドル19は、カム板15を介して後述のラッチボルトを錠箱3に後退させる。
図5はカム板近傍部材の斜視図、図6は図5の分解斜視図である。
カム板15の側面には回転中心と同軸で正方形の角軸部23が突出して形成される。一方、錠箱3のケース9には正方形の枠部25が固定されている。枠部25は、角軸部23を同軸で包囲するとともに45度の相対角を有している。本実施の形態では、枠部25が、上下辺部を水平として正立姿勢で配置され、角軸部23が枠部25に対し45度回転した傾斜姿勢で配置される。枠部25には上変部に二か所、下辺部に一か所の固定部27が形成され、固定部27は蓋11の固定孔11aを貫通する不図示のネジに螺着される。
枠部25内周のそれぞれの隅部29と角軸部23の外周面31との間には、4つの弾性柱体33が挟入される。弾性柱体33は、例えばエラストマやシリコンゴムからなり、図6の一つに示すように円柱形状に形成され、隅部29に圧入し挟入されることで他の三つに示すように、三角柱形状に弾性変形或いはやや圧縮変形された状態となる。
カム板15には回転中心と同軸の円柱軸部35が角軸部23の外側で形成される。錠箱3には、円柱軸部35を回動自在に嵌合支持する図4に示す受け穴37が形成されている。弾性柱体33によって支持された角軸部23が、同軸の円柱軸部35にて錠箱3の受け穴37に支持され、枠部25の中心と角軸部23の中心に位置ずれが生じなくなる。すなわち、弾性柱体33のみにより、カム板15の回転中心を枠部25の中心に位置合わせ(センター合わせ)するのに比べ、カム板15の回転中心を高精度に枠部25の中心に位置合わせできる。これにより、弾性柱体33の弾性力が、角軸部23の回転方向のみに有効利用可能となる。
カム板15は、回転方向の両端で回転が規制され、図2に示す回転一端から、所定角度、本実施の形態では27.5度の図中時計回りで回転他端へ回転可能となる。カム板15は通常時、図2に示すように上方向に略垂直となって起立する。カム板15には角軸21を挟んで反対側の下端側に突起38が形成される。ケース9の下部にはリリースブロック39が収容され、リリースブロック39は側面のガイド突起41を蓋11のガイド長穴43に係合させることで、扉木口5に垂直方向に移動自在となる。
リリースブロック39とケース9及び後述する可動座板の間にはリリースばね45が配置され、リリースばね45はリリースブロック39を裏板13から離反する方向(図3の右方向)に付勢する。リリースばね45にて付勢されたリリースブロック39は、凸部47が枠部25に当たりそれ以上の移動が規制される。枠部25に当たったリリースブロック39の先端には、カム板15の上述した突起38が当接される。
したがって、レバーハンドル19が図1のa方向に操作され、カム板15が図3の時計回りに回転されると、突起38が、リリースばね45の付勢力に抗してリリースブロック39を図3の左方へ移動する。
枠部25の上方には図4に示すボルトガイド空間48が形成される。ボルトガイド空間48は、錠箱3の対面する内壁49,51間に形成されラッチボルト53を進退自在に収容する。内壁49,51は、ケース9と蓋11の側壁からなる。ボルトガイド空間48は、裏板13、フロント化粧板7に形成された図2,図4に示す開口穴7a,13aにて木口5で開口される。これにより、ラッチボルト53は、扉1に固定された錠箱3に可動自在に内設され、木口5から進出される。
ラッチボルト53の側面には複数のガイド用突起55(図4にそのうちの一つを示す)が設けられ、これらのガイド用突起55はケース9及び蓋11に形成された例えばガイド長穴57と係合することで、ラッチボルト53を開口穴7a,13aから進退自在な方向で可動支持する。
ケース後壁59とラッチボルト53との間には進出バネ61が配置され、進出バネ61はラッチボルト53を進出方向に付勢する。ラッチボルト53は、進出バネ61に付勢されることで、ラッチ先端部53aが木口5から突出する。
ラッチボルト53の側面には係合突起63(図3参照)が設けられ、係合突起63は起立したカム板15に係合する。したがって、図2に示す状態からレバーハンドル19が図1のa方向に回転操作されれば、カム板15が図2の時計回りに回転し、ラッチボルト53を進出バネ61の付勢力に抗して後退される。
リリースばね45は、ラッチボルト53を後退させる回転と逆方向の回転方向にカム板15を付勢する。特に本実施の形態のように、操作部材として、回転中心から半径方向に突出するレバーハンドル19が取り付けられ、このハンドル自重によってモーメントが生じた場合であっても、リリースばね45の付勢力によってそのモーメントが相殺され打ち消される。これにより、レバーハンドル19を水平支持することができる。
本実施の形態において、リリースばね45は、ラッチボルト53の進退方向に沿って伸縮する。錠箱3の扉木口5に配置される裏板13には、頭部63を表出させる調整ネジ67が回動自在に支持される。リリースブロック39を介してカム板15に当接したリリースばね45は、他端が、可動座板69に当接する。可動座板69は、調整ネジ67に螺合し且つ回転規制される。
裏板13に表出した調整ネジ67の頭部63が回転されると、可動座板69が調整ネジ67の軸線方向、すなわち、リリースばね45の伸縮方向に変位し、リリースばね45の付勢力が増減可能となる。これにより、リリースばね45の付勢力を、調整ネジ67の回動によって増減調整でき、自重の異なる種々のレバーハンドル19を水平支持できるようになっている。
また、錠箱3には、ラッチボルト53を後退させる回転と逆方向で回転するカム板15に当たる衝接部71が設けられている。この衝接部71のカム板衝接面にはクッション部材73が設けられる。レバーハンドル19の操作時にレバーハンドル19から手が放され、レバーハンドル19のみが復帰回転されたときの衝撃が、上記した弾性柱体33の圧縮変形による吸収に加え、クッション部材73の圧縮変形によっても吸収される。これにより、復帰回転停止時の衝撃荷重がより確実に吸収でき、衝撃音が一層発生し難くなっている。
本実施の形態において、ラッチボルト53、内壁49,51は、ナイロン等の樹脂素材からなる。剛性の高い金属製部材同士が接触する構造に比べ、剛性の低い樹脂製部材同士が接触することで、接触音が発生し難くなっている。また、一方の部材を金属製とした場合の樹脂製部材の摩耗が生じ難くなっている。さらに、ラッチボルト53、内壁49,51が複雑な形状で加工可能となる。
なお、ラッチボルト53、内壁49,51に使用する低摩擦樹脂としては、上述のナイロンの他、ウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。また、耐摩耗性樹脂としては、テフロン(登録商標)、四フッ化エチレン樹脂、フッ素樹脂等を用いることができる。
次に、上記構成を有する錠装置の消音機構の作用を説明する。
図7はラッチボルトが後退操作された錠箱の側面図、図8は復元回転したラッチボルトが衝接部に当たった状態の錠箱の側面図である。
ラッチボルト53は、開扉時、及び閉扉時に、進出バネ61の付勢により図1に示すように木口5から突出する。レバーハンドル19が図1のa方向に回転操作されると、係合突起63を介してラッチボルト53が図7に示すように、弾性柱体33の弾性変形力、進出バネ61の付勢力、リリースばね45の付勢力に抗して後退される。扉が閉められ、レバーハンドル19が持たれたまま、a方向と反対方向へ戻されると、回転操作されたレバーハンドル19は、弾性柱体33、進出バネ61、リリースばね45の復元力により回転前の位置に戻され、同時に、ラッチボルト53が再び突出状態となる。突出したラッチボルト53は、ラッチ先端部53aが図示しないストライク穴に進入し、扉1を仮締めする。
また、レバーハンドル19が図1のa方向に回転操作されずに閉扉されると、ラッチボルト53の先端部53aが図示しないストライク板の縁部に当たり、縁部からの反力を受けることで、ラッチボルト53は錠箱3内へ押し込められる。この際、ラッチボルト53の係合突起63は、カム板15から離脱し、レバーハンドル19は回転されない。
閉扉が完了すると、ラッチボルト53がストライク穴と一致し、再び弾性柱体33、進出バネ61、リリースばね45の付勢力により進出し、扉1を仮締め状態とする。
さらに、図8に示すように、操作回転の後、レバーハンドル19から手が放されれば、復帰回転されたときの衝撃が、弾性柱体33の圧縮変形による吸収に加え、クッション部材73の圧縮変形によっても吸収されることとなる。
このように、ラッチボルト53を後退させる方向にレバーハンドル19が回転されると、角軸部23によって弾性柱体33が圧縮変形され、その弾性復元力がレバーハンドル19の復帰回転力に寄与される。レバーハンドル19から手が放されると、弾性柱体33の復元力にて角軸部23、すなわち、レバーハンドル19が回転復帰される。これらの正逆方向の回転の際、角軸部23が弾性柱体33に接触したままで回転される。また、弾性柱体33も枠部25の内壁に接触したままで変形する。つまり、角軸部23、弾性柱体33、枠部25は、相互に摺接することがなく、しかも、無駄な遊びも生じない。このため摺接音やガタつき音の発生が抑制される。さらに、復帰回転の停止時には、弾性柱体33が徐々に圧縮されながらカム板15を停止させ、復帰回転停止時の衝撃も吸収されることとなる。
したがって、本実施の形態による錠装置の消音機構によれば、カム板15の回転中心と同軸で角軸部23を形成し、角軸部23を包囲する枠部25を45度の相対角で錠箱3に固定し、枠部25の隅部29と角軸部23の間に弾性柱体33を挟入したので、ラッチボルト53を後退させる方向に回転されたレバーハンドル19が復帰回転されると、角軸部23と枠部25の間に挟まれた弾性柱体33が圧縮され、復帰回転停止時の衝撃がこの弾性柱体33の変形によって吸収される。また、カム板回動方向(正逆回転方向)に遊びが生じず、騒音、ガタつき音等の発生が抑制される。さらに、弾性柱体33を圧縮変形させるので、摺接機構部分が少なくなり、摩擦音が発生し難くなる。この結果、動作音を低減し、高い静粛性を得ることができる。
なお、上記した実施の形態では、錠箱3が樹脂材料からなる例を説明したが、本発明の錠装置の消音機構において、錠箱3は、樹脂製に限られず、金属製、あるいは、樹脂部材と金属部材との組み合わせ構造としてもよい。組み合わせ構造としては、例えば、ケース9を金属製、蓋11を樹脂製としてもよく、あるいは、金属製のケース9及び蓋11の内面に樹脂材をライニングする構造等としてもよい。
本発明に係る消音機構を備えた扉の外観斜視図である。 図1に示した錠箱内を透視して主要部材を表した側面図である。 図2に示した錠箱の蓋を外した側面図である。 図2に示した錠箱の蓋を外した斜視図である。 カム板近傍部材の斜視図である。 図5の分解斜視図である。 ラッチボルトが後退操作された錠箱の側面図である。 復元回転したラッチボルトが衝接部に当たった状態の錠箱の側面図である。
符号の説明
3…錠箱
5…扉木口
13…裏板
15…カム板
19…操作部材(レバーハンドル)
21…軸(角軸)
23…角軸部
25…枠部
29…隅部
31…角軸部の外周面
33…弾性柱体
35…円柱軸部
37…受け穴
45…リリースばね
53…ラッチボルト
63…頭部
67…調整ネジ
69…可動座板
71…衝接部
73…クッション部材

Claims (5)

  1. 錠箱にカム板を回動自在に内設し、操作部材の軸を該カム板に相対回転不能に貫通し、前記操作部材の回転により前記カム板を介してラッチボルトを前記錠箱に後退させる錠装置の消音機構であって、
    前記カム板に、回転中心と同軸で形成された正方形の角軸部と、
    該角軸部を同軸で包囲するとともに45度の相対角を有して前記錠箱に固定された正方形の枠部と、
    該枠部のそれぞれの隅部と前記角軸部の外周面との間に挟入された4つの弾性柱体と、 を具備したことを特徴とする錠装置の消音機構。
  2. 請求項1記載の錠装置の消音機構であって、
    前記カム板に、回転中心と同軸の円柱軸部が前記角軸部の外側で形成され、
    前記錠箱に、該円柱軸部を回動自在に嵌合支持する受け穴が形成されたことを特徴とする錠装置の消音機構。
  3. 請求項1又は2記載の錠装置の消音機構であって、
    前記ラッチボルトを後退させる回転と逆方向で回転する前記カム板に当たる衝接部が前記錠箱に設けられ、
    該衝接部のカム板衝接面にクッション部材が設けられたことを特徴とする錠装置の消音機構。
  4. 請求項1,2,3のいずれか1つに記載の錠装置の消音機構であって、
    前記ラッチボルトを後退させる回転と逆方向の回転方向に前記カム板を付勢するリリースばねが該カム板と前記錠箱との間に設けられたことを特徴とする錠装置の消音機構。
  5. 請求項4記載の錠装置の消音機構であって、
    前記リリースばねが前記ラッチボルトの進退方向に沿って伸縮するコイルばねであり、
    前記錠箱の扉木口に頭部を表出させて調整ネジが回動自在に支持され、
    一端を前記カム板に当接した前記リリースばねの他端が、該調整ネジに螺合し且つ回転規制される可動座板に当接されたことを特徴とする錠装置の消音機構。
JP2008232343A 2008-09-10 2008-09-10 錠装置の消音機構 Expired - Fee Related JP5133825B2 (ja)

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