JP2010065258A - 放電表面処理装置 - Google Patents

放電表面処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010065258A
JP2010065258A JP2008231395A JP2008231395A JP2010065258A JP 2010065258 A JP2010065258 A JP 2010065258A JP 2008231395 A JP2008231395 A JP 2008231395A JP 2008231395 A JP2008231395 A JP 2008231395A JP 2010065258 A JP2010065258 A JP 2010065258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
workpiece
surface treatment
axis direction
discharge electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008231395A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Hasegawa
雅信 長谷川
Satoshi Kurita
聡 栗田
Nobuhiko Yunoki
伸彦 柚木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2008231395A priority Critical patent/JP2010065258A/ja
Publication of JP2010065258A publication Critical patent/JP2010065258A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

【課題】放電を安定させて、被膜Cの品質を向上させる共に、放電表面処理の作業能率を高めること。
【解決手段】加工ヘッド15における電極ホルダ25に供給ノズル29が設けられ、供給ノズル29は、放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間に向かって加工液を噴出する噴出口29mを有し、加工ヘッド15に吸引ダクト37が設けられ、吸引ダクト37は、放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間における加工液を吸入する吸入口37mを有し、放電電極23の消耗量に応じて加工ヘッド15に対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されたこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、放電エネルギーを利用してワークの被処理部に放電表面処理を行う放電表面処理装置に関する。
近年、放電表面処理の分野については種々の開発がなされており(特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)、ワークの被処理部に放電表面処理を行う一般的な放電表面処理装置な構成等は、次のようになる。
一般的な放電表面処理装置は、電気的に絶縁性のある加工液を貯留する加工槽を具備しており、この加工槽内には、ワークを保持(支持)するワーク治具が設けられている。また、ワーク治具の上方(換言すれば、ワーク治具に対してZ軸方向に離隔した位置)には、加工ヘッドが設けられており、この加工ヘッドは、ワーク治具に対して相対的にX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動可能である。更に、加工ヘッドは、先端側(下端側)に、放電エネルギーによって消耗可能な放電電極を保持する電極ホルダを備えている。そして、ワーク治具と電極ホルダの間には、放電電源が電気的に接続されており、この放電電源は、放電電極の先端部とワークの被処理部の間にパルス状の放電を発生させるものである。
加工ヘッドの適宜位置には、供給ノズルが設けられており、この供給ノズルは、放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出する噴出口を有している。また、供給ノズルは、加工液を供給する供給ポンプ等の加工液供給源に接続されている。
従って、ワーク治具にワークをセットし、次に、加工ヘッドをワーク治具に対してX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動させることにより、放電電極の先端部がワークの被処理部に近接するように対向させる。そして、放電電源によって放電電極の先端部とワークの被処理部の間にパルス状の放電を発生させる。これにより、その放電エネルギーによってワークの被処理部を局所的に溶融させつつ、放電電極の電極材料又は該電極材料の反応物質をワークの被処理部に付着させて、被膜を形成することができる。換言すれば、放電エネルギーを利用してワークの被処理部に放電表面処理を行うことができる。
放電表面処理中に、加工液供給源を適宜に作動させて、供給ノズルの噴出口から放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出する。これにより、放電電極の先端部とワークの被処理部の間において加工液を十分に流通させて、放電によって生じたスラッジ等が放電電極の先端部とワークの被処理部の間に溜まることを抑えることができる。
特開2000−256875号公報 特許第3227454号公報 特開2003−328152号公報
ところで、ワークの被処理部が穴の周縁部であったり、放電電極の横断面積が大きかったり等する場合には、供給ノズルの噴出口から放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出させても、放電電極の先端部とワークの被処理部の間において加工液を十分に流通させることができない。そのため、前述の場合には、スラッジ等が放電電極の先端部とワークの被処理部の間に溜まり易く、放電が不安定になって、被膜の品質(均一性)の低下を招くことになる。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成の放電表面処理装置を提供することを目的とする。
本発明の特徴は、放電エネルギーを利用してワークの被処理部に放電表面処理を行う放電表面処理装置において、電気絶縁性のある加工液を貯留する加工槽と、前記加工槽内に設けられ、ワークを保持するワーク治具と、前記ワーク治具に対してZ軸方向に離隔した位置に設けられ、前記ワーク治具に対して相対的にX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動可能であって、放電エネルギーによって消耗可能な放電電極を保持する電極ホルダを備えた加工ヘッドと、前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出する噴出口を有し、加工液を供給する加工液供給源に接続された供給ノズルと、前記加工ヘッドに設けられ、前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間における加工液を吸入する吸入口を有し、加工液を吸引する加工液吸引源に接続され、前記放電電極の消耗量に応じて前記加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成された吸引ダクトと、を具備したことを要旨とする。
なお、本願の特許請求の範囲及び明細書中において、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、介在部材を介して間接的に設けられたことを含む意であって、「X軸方向」、「Y軸方向」、及び「Z軸方向」は、図面(図1及び図3)中に示された方向によって特定されるものである。
本発明の特徴によると、前記ワーク治具にワークをセットし、次に、前記加工ヘッドを前記ワーク治具に対してX軸方向、Y軸方向、及び/又はZ軸方向へ移動させることにより、前記放電電極の先端部が前記ワークの被処理部に近接するように対向させる。そして、前記放電電源によって前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間にパルス状の放電を発生させる。これにより、その放電エネルギーによってワークの被処理部を局所的に溶融させつつ、前記放電電極の電極材料又は該電極材料の反応物質をワークの被処理部に付着させて、被膜を形成することができる。換言すれば、放電エネルギーを利用してワークの被処理部に放電表面処理を行うことができる。
ここで、放電表面処理中に、前記加工液供給源を適宜に作動させて、前記供給ノズルの前記噴出口から前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出する。また、前記加工液吸引源を適宜に作動させて、前記吸引ダクトの前記吸入口から前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間における加工液を吸入する。これにより、ワークの被処理部が穴の周縁部であったり、前記放電電極の横断面積が大きかったり等する場合であっても、前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間において加工液を十分かつ効率よく流通させることができる。
更に、前記吸引ダクトは、前記放電電極の消耗量に応じて前記加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されているため、放電表面処理中に前記吸入口がワークの被処理部の近傍に位置するように、前記吸引ダクトを前記加工ヘッドに対して一旦セットすれば、1つの前記放電電極を用いて1回又は複数回の放電表面処理を行う間、前記吸引ダクトを前記加工ヘッドに対してセットし直さなくても済む。
本発明によれば、ワークの被処理部が穴の周縁部であったり、前記放電電極の横断面積が大きかったり等する場合であっても、前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間において加工液を十分かつ効率よく流通させることができるため、放電によって生じたスラッジ等が放電電極の先端部とワークの被処理部の間に溜まることを十分に抑えることができ、放電を安定させて、被膜の品質(均一性)を向上させることができる。
また、前記吸引ダクトを前記加工ヘッドに対して一旦セットすれば、1つの前記放電電極を用いて1回又は複数回の放電表面処理を行う間、前記吸引ダクトを前記加工ヘッドに対してセットし直さなくても済むため、放電表面処理の作業能率を高めることができる。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
ここで、図1は、第1実施形態に係る放電表面処理装置の模式的な正面図、図2は、第1実施形態に係る放電表面処理装置の動作を説明する図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る放電表面処理装置1は、ワークWの被処理部(第1実施形態にあっては、穴の周縁部)Waに放電表面処理を行う装置であって、本体フレーム3を具備しており、この本体フレーム3は、X軸方向(換言すれば、左右方向)及びY軸方向(換言すれば、前後方向)へ延びたベッド5、このベッド5に設けられかつZ軸方向(換言すれば、上下方向)へ延びたコラム7等からなっている。
ベッド5には、支持テーブル9が設けられており、支持テーブル9には、電気的に絶縁性のある加工液を貯留する加工槽11が設けられている。また、加工槽11内には、ワークWを保持するワーク治具13が設けられている。
コラム7の適宜位置(換言すれば、ワーク治具13に対してZ軸方向に離隔した位置)には、加工ヘッド(処理ヘッド)15が設けられており、この加工ヘッド15は、X軸サーボモータ17、Y軸サーボモータ19、及びZ軸サーボモータ21の駆動によってX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動可能である。なお、加工ヘッド15をX軸方向、Y軸方向、及び/又はZ軸方向へ移動可能にする代わりに、支持テーブル9をX軸方向、Y軸方向、及び/又はZ軸方向へ移動可能にしても構わない。
加工ヘッド15は、先端側(下端側)に、中空円筒状の放電電極23を保持する電極ホルダ25を備えている。ここで、放電電極23は、ステライト金属等の金属の粉末、セラミックの粉末、又はこれらの混合粉末から圧縮成形又は射出成形されたものであって、放電エネルギーによって消耗可能である。なお、放電電極23は、有底又は無底のいずれであっても構わない。
ワーク治具13と電極ホルダ25の間には、放電電源27が電気的に接続されており、この放電電源27は、放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間にパルス状の放電を発生させるものである。また、放電電源27は、例えば特開2005−213554号公報(図4、図5、及び図7等)に示すような公知の放電電源であって、コンデンサ、スイッチング素子、抵抗器等を備えている。
電極ホルダ25の内部には、Z軸方向へ延びた供給ノズル(供給通路)29が形成されており、この供給ノズル29は、放電電極23の内側から放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間に向かって加工液を噴出する噴出口29mを有している。また、供給ノズル29は、加工液を供給する供給ポンプ等の加工液供給源31に配管33を介して接続されている。
加工ヘッド15には、ブラケット35が設けられており、このブラケット35には、Z軸方向へ延びた吸引ダクト37がリニアガイド39を介して設けられており、換言すれば、加工ヘッド15には、吸引ダクト37がブラケット35及びリニアガイド39を介して設けられている。また、吸引ダクト37は、放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間における加工液を吸入する吸入口37mを有してあって、加工液を吸引する真空ポンプ等の加工液吸引源41に配管43を介して接続されている。更に、吸引ダクト37は、先端側(下端側)に、ワークWに接触可能なダクト用絶縁体45を備えている。なお、吸引ダクト37が電気的な閉ループ回路の一部を構成しなければ、吸引ダクト37はダクト用絶縁体45を備える代わりに、ブラケット35又はリニアガイド39等を絶縁材料により構成する等、適宜の変更が可能である。
吸引ダクト37は、ダクト用絶縁体45(吸引ダクト37の一部)がワーク治具13に対する固定部であるワークWに直接的に接触(当接)した状態の下で、放電電極23の消耗量に応じて加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されている。また、吸引ダクト37の基端側(上端側)には、ストッパ47がZ軸方向へ位置調節可能に設けられており、このストッパ47は、ダクト用絶縁体45がワークWに直接的に接触するまで、吸引ダクト37の自重によってブラケット35に当接するようになっている。なお、「ワーク治具13に対する固定部」とは、ワークW又はワーク治具13等のように、ワーク治具13に対して相対位置が固定され部位又は部材のことである。
続いて、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
ワークWの被処理部Waが上方を向くように、ワークWをワーク治具13にセットする。次に、X軸サーボモータ17、Y軸サーボモータ19、及びZ軸サーボモータ21の駆動により加工ヘッド15をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動させることにより、図2(a)に示すように、放電電極23の先端部をワークWの被処理部Waに近接するように対向させる。このとき、ダクト用絶縁体45がワークWに直接的に接触して、吸引ダクト37が加工ヘッド15に対して相対的にZ軸方向(上方向)へ移動することになる。
放電電極23の先端部をワークWの被処理部Waに対向させた後に、所定の放電ギャップを保つように、Z軸サーボモータ21の駆動により加工ヘッド15と一体的に放電電極23をZ軸方向へ移動(往復移動)させながら、放電電源27によって放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間にパルス状の放電を発生させる。これにより、図2(b)に示すように、その放電エネルギーによってワークWの被処理部Waを局所的に溶融させつつ、放電電極23の電極材料又は該電極材料の反応物質をワークWの被処理部Waに付着させて、被膜Cを形成することができる。換言すれば、放電エネルギーを利用してワークWの被処理部Waに放電表面処理を行うことができる。
ここで、放電表面処理中に、加工液供給源31を適宜に作動させて、供給ノズル29の噴出口29mから放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間に向かって加工液を噴出すると共に、加工液吸引源41を適宜に作動させて、吸引ダクト37の吸入口37mから放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間における加工液を吸入する。これにより、第1実施形態のように、ワークWの被処理部Waが穴の周縁部であった場合でも、放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間において加工液を十分かつ効率よく流通させることができる。
更に、吸引ダクト37は、放電電極23の消耗量に応じて加工ヘッド15に対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されているため、放電表面処理中に吸入口37mがワークWの被処理部Waの近傍に位置するように、吸引ダクト37を加工ヘッド15に対して一旦セットすれば、1つの放電電極23を用いて1回又は複数回の放電表面処理を行う間、吸引ダクト37を加工ヘッド15に対してセットし直さなくても済む。
従って、第1実施形態によれば、ワークWの被処理部Waが穴の周縁部であった場合でも、放電電極23の先端部とワークWの被処理部Waの間において加工液を十分かつ効率よく流通させることができるため、放電によって生じたスラッジ等が放電電極23の先端部とワークWの間に溜まることを十分に抑えることができ、放電を安定させて、被膜の品質(均一性)を向上させることができる。
また、吸引ダクト37を加工ヘッド15に対して一旦セットすれば、1つの放電電極23を用いて1回又は複数回の放電表面処理を行う間、吸引ダクト37を加工ヘッド15に対してセットし直さなくても済むため、放電表面処理の作業能率を高めることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図3及び図4(a)(b)を参照して説明する。
ここで、図3は、第2実施形態に係る放電表面処理装置の模式的な正面図、図4は、第2実施形態に係る放電表面処理装置の動作を説明する図である。
図3に示すように、第2実施形態に係る放電表面処理装置49は、ワークWの被処理部(第2実施形態にあっては、突起部)Waに放電表面処理を行う装置であって、第1実施形態に係る放電表面処理装置1と同様の構成を有しており、第2実施形態に係る放電表面処理装置49の具体的な構成のうち、第1実施形態に係る放電表面処理装置1の具体的な構成と異なる部分について説明する。なお、第2実施形態に係る放電表面処理装置49における複数の構成要素のうち、第1実施形態に係る放電表面処理装置1における構成要素と対応するものについては、図中に同一番号を付して、説明を省略する。
加工ヘッド15における電極ホルダ25は、中実状の放電電極51を保持するようになっており、放電電極51は、ステライト金属等の金属の粉末、セラミックの粉末、又はこれらの混合粉末から圧縮成形又は射出成形されたものであって、放電エネルギーによって消耗可能である。
加工ヘッド15には、ブラケット53が設けられており、このブラケット53には、Z軸方向へ延びた供給ノズル55がリニアガイド57を介して設けられており、換言すれば、加工ヘッド15には、供給ノズル55がブラケット53及びリニアガイド57を介して設けられている。また、供給ノズル55は、放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間に向かって加工液を噴出する噴出口55mを有してあって、加工液を供給する供給ポンプ等の加工液供給源59に配管61を介して接続されている。更に、供給ノズル55は、先端側(下端側)に、ワークWに接触可能なノズル用絶縁体63を備えている。なお、供給ノズル55が電気的な閉ループ回路の一部を構成しなければ、供給ノズル55はノズル用絶縁体63を備える代わりに、ブラケット53又はリニアガイド57等を絶縁材料により構成する等、適宜の変更が可能である。
供給ノズル55は、ノズル用絶縁体63(供給ノズル55の一部)がワーク治具13に対する固定部であるワークWに直接的に接触(当接)した状態の下で、放電電極51の消耗量に応じて加工ヘッド15に対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されている。また、供給ノズル55の基端側(上端側)には、ストッパ65がZ軸方向へ位置調節可能に設けられており、このストッパ65は、ノズル用絶縁体63がワークWに直接的に接触するまで、供給ノズル55の自重によってブラケット53に当接するようになっている。
続いて、第2実施形態の作用及び効果について説明する。
ワークWの被処理部Waが上方を向くように、ワークWをワーク治具13にセットする。次に、X軸サーボモータ17、Y軸サーボモータ19、及びZ軸サーボモータ21の駆動により加工ヘッド15をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動させることにより、図4(a)に示すように、放電電極51の先端部をワークWの被処理部Waに近接するように対向させる。このとき、ダクト用絶縁体45及びノズル用絶縁体63がワークWに直接的に接触して、吸引ダクト37及び供給ノズル55が加工ヘッド15に対して相対的にZ軸方向(上方向)へ移動することになる。
放電電極51の先端部をワークWの被処理部Waに対向させた後に、所定の放電ギャップを保つように、Z軸サーボモータ21の駆動により加工ヘッド15と一体的に放電電極51をZ軸方向へ往復移動させながら、放電電源27により放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間にパルス状の放電を発生させる。これにより、図4(b)に示すように、その放電エネルギーによってワークWの被処理部Waを局所的に溶融させつつ、放電電極51の電極材料又は該電極材料の反応物質をワークWの被処理部Waに付着させて、被膜Cを形成することができる。換言すれば、放電エネルギーを利用してワークWの被処理部Waに放電表面処理を行うことができる。
ここで、放電表面処理中に、加工液供給源59を適宜に作動させて、供給ノズル55の噴出口55mから放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間に向かって加工液を噴出すると共に、加工液吸引源41を適宜に作動させて、吸引ダクト37の吸入口37mから放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間の加工液を吸入する。これにより、放電電極51の横断面積が大きい場合でも、放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間において加工液を十分かつ効率よく流通させることができる。
また、吸引ダクト37及び供給ノズル55は、放電電極51の消耗量に応じて加工ヘッド15に対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されているため、放電表面処理中に吸入口37m及び噴出口55mがワークWの被処理部Waの近傍に位置するように、吸引ダクト37及び供給ノズル55を加工ヘッド15に対して一旦セットすれば、1つの放電電極23を用いて1回又は複数回の放電表面処理を行う間、吸引ダクト37及び供給ノズル55を加工ヘッド15に対してセットし直さなくても済む。
従って、第2実施形態によれば、放電電極51の横断面積が大きい場合でも、放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間において加工液を十分かつ効率よく流通させることができるため、放電によって生じたスラッジ等が放電電極51の先端部とワークWの被処理部Waの間に溜まることを十分に抑えることができ、放電を安定させて、被膜Cの品質(均一性)を向上させることができる。
また、吸引ダクト37及び供給ノズル55を加工ヘッド15に対して一旦セットすれば、1つの放電電極51を用いて1回又は複数回の放電表面処理を行う間、吸引ダクト37及び供給ノズル55を加工ヘッド15に対してセットし直さなくても済むため、放電表面処理の作業能率を高めることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
第1実施形態に係る放電表面処理装置の模式的な正面図である。 第1実施形態に係る放電表面処理装置の動作を説明する図である。 第2実施形態に係る放電表面処理装置の模式的な正面図である。 第2実施形態に係る放電表面処理装置の動作を説明する図である。
符号の説明
1 放電表面処理装置
13 ワーク治具
15 加工ヘッド
23 放電電極
25 電極ホルダ
27 放電電源
29 供給ノズル
29m 噴出口
31 加工液供給源
37 吸引ダクト
37m 吸入口
41 加工液吸引源
45 ダクト用絶縁体
47 ストッパ
49 放電表面処理装置
51 放電電極
55 供給ノズル
55m 噴出口
59 加工液供給源
63 ノズル用絶縁体
65 ストッパ

Claims (5)

  1. 放電エネルギーを利用してワークの被処理部に放電表面処理を行う放電表面処理装置において、
    電気絶縁性のある加工液を貯留する加工槽と、
    前記加工槽内に設けられ、ワークを保持するワーク治具と、
    前記ワーク治具に対してZ軸方向に離隔した位置に設けられ、前記ワーク治具に対して相対的にX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ移動可能であって、放電エネルギーによって消耗可能な放電電極を保持する電極ホルダを備えた加工ヘッドと、
    前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出する噴出口を有し、加工液を供給する加工液供給源に接続された供給ノズルと、
    前記加工ヘッドに設けられ、前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間における加工液を吸入する吸入口を有し、加工液を吸引する加工液吸引源に接続され、前記放電電極の消耗量に応じて前記加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成された吸引ダクトと、を具備したことを特徴とする放電表面処理装置。
  2. 前記吸引ダクトは、一部が前記ワーク治具に対する固定部に直接的又は間接的に接触した状態の下で、前記放電電極の消耗量に応じて前記加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の放電表面処理装置。
  3. 前記放電電極は、中空状であって、
    前記供給ノズルは、前記電極ホルダの内部に形成され、前記供給ノズルの前記噴出口は、前記放電電極の内側から前記放電電極の先端部とワークの被処理部の間に向かって加工液を噴出するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電表面処理装置。
  4. 前記放電電極は、中実状であって、
    前記供給ノズルは、前記加工ヘッドに設けられ、前記放電電極の消耗量に応じて前記加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電表面処理装置。
  5. 前記供給ノズルは、一部が前記ワーク治具に対する固定部に直接的又は間接的に接触した状態の下で、前記放電電極の消耗量に応じて前記加工ヘッドに対して相対的にZ軸方向へ移動可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の放電表面処理装置。
JP2008231395A 2008-09-09 2008-09-09 放電表面処理装置 Pending JP2010065258A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008231395A JP2010065258A (ja) 2008-09-09 2008-09-09 放電表面処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008231395A JP2010065258A (ja) 2008-09-09 2008-09-09 放電表面処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010065258A true JP2010065258A (ja) 2010-03-25

Family

ID=42191090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008231395A Pending JP2010065258A (ja) 2008-09-09 2008-09-09 放電表面処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010065258A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107068873A (zh) * 2016-12-27 2017-08-18 青岛黑金热工能源有限公司 用于制备钙钛矿太阳能电池的装置及方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107068873A (zh) * 2016-12-27 2017-08-18 青岛黑金热工能源有限公司 用于制备钙钛矿太阳能电池的装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101545412B1 (ko) 세공 방전 가공 장치
KR101068755B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP5192216B2 (ja) レーザー加工装置
JP6096047B2 (ja) 切削装置およびパッケージ基板の加工方法
JP5825143B2 (ja) 放電加工装置
JPWO2016135891A1 (ja) 半田付け装置
JP6486710B2 (ja) 切削装置
JP2010120038A (ja) レーザー加工装置及びレーザー加工方法
JP6495518B1 (ja) 放電加工装置
JP2010065258A (ja) 放電表面処理装置
KR20140080835A (ko) 와이어 방전 가공기
KR101998894B1 (ko) 액 공급 장치
TW201641242A (zh) 切削裝置
JP2010105051A (ja) 形彫放電加工方法および形彫放電加工装置
JP2006218551A (ja) 切削装置
JP2008062328A (ja) ウォータジェット加工とワイヤ放電加工を行うことができる複合加工装置
JP5851768B2 (ja) 保護膜形成装置およびレーザー加工機
JP2008226628A5 (ja)
JPH10235520A (ja) 形彫り放電加工用の電極および形彫り放電加工機
JP2011092966A (ja) レーザー加工装置
JP4735721B2 (ja) インジェクタにおける噴孔の加工方法およびそのための加工装置
JP2016155197A (ja) ワイヤーソー及び切断方法
JP2006255885A (ja) 形彫放電加工機ジャンプ制御装置
JP2007313626A (ja) 高圧水噴射ノズル
JP4864936B2 (ja) ワイヤ放電加工装置