JP2010065117A - 多孔質基材処理組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】石材など多孔質基材に対して優れた表面の防汚性を付与する多孔質基材処理組成物の提供。
【解決手段】炭素数が6以下のRパーフルオロアルキル基またパーフルオロエーテル基を含有する(メタ)アクリル酸エステル、炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステル、酸無水物不飽和化合物、およびトリアリル(イソ)シアヌレートから導かれる共重合体を含有する多孔質基材処理組成物。好ましくは、該共重合体を有機溶媒中に含む液状組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は多孔質基材、特には建築用石材などの多孔質基材に対して防汚性を付与する多孔質基材処理組成物に関するものである。
従来、ポリフルオロアルキル基を含有する化合物の重合体またはこれと他の化合物との共重合体を含む有機溶媒溶液または水性分散液で基材表面を処理し、撥水撥油性、それによる防汚性を付与することが知られている(特許文献1など参照)。この撥水撥油性は、ポリフルオロアルキル基の表面配向により基材表面の表面エネルギーが低くなることに起因すると考えられている。このポリフルオロアルキル基の表面配向性は、ポリフルオロアルキル基がパーフルオロアルキル基であっても、短い基では弱く、したがって上記表面エネルギー低下能は劣る。具体的に、炭素数6以下の短いパーフルオロアルキル基を含有する化合物から導かれる重合体による多孔質基材表面への撥水撥油性付与は十分ではなく、防汚性の付与は十分ではなかった。そのため、撥水撥油剤用途では、従来、ポリフルオロアルキル基の表面配向に効果的な炭素数8以上のパーフルオロアルキル基を含有する化合物の重合体が使用されている。
特開昭58−118882号公報
本発明の目的は、石材など多孔質基材の表面に、充分な撥水撥油性を付与し、それによって優れた防汚性を付与する、炭素数6以下のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基を含有する化合物から導かれる共重合体を含む多孔質基材処理組成物を提供する事に有る。
本発明者は、炭素数が6以下のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基を含有する化合物であっても、これと特定の化合物との共重合体、特にエチレン性二重結合を有する無水酸などのエチレン性二重結合を有する化合物から導かれる4元共重合体は、充分な撥水撥油性付与能、それによる防汚性付与能を有することを見出した。したがって、本発明は、下式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル、炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステル、酸無水物不飽和化合物、およびトリアリル(イソ)シアヌレートを共重合してなる共重合体を含有する、多孔質基材処理組成物である。
CH=CR−COO−(CH)n−R (I)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基。
:0〜3の整数。
:水素原子またはメチル基。
前記共重合体において、炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、下式(II)で表されるものが好ましい。
CH=C(R)−COO−R (II)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
:炭素数1〜22の炭化水素基。
前記共重合体において、酸無水物不飽和化合物としては、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、およびシトラコン酸無水物が好ましい。
前記共重合体において、溶媒としては有機溶媒を用いることが好ましい。
前記多孔質基材としては石材が好ましい。
本発明の多孔質基材処理組成物で処理する事により、多孔質基材に、優れた防汚性を付与する事ができる。
本発明の多孔質基材処理組成物は、共重合体を含有する。共重合体は、下式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル(以下、化合物(1)と記す。)、炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステル、酸無水物不飽和化合物、およびトリアリル(イソ)シアヌレートを共重合してなるものである。
CH=CR−COO−(CH)n−R (I)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基。
:0〜3の整数。
:水素原子またはメチル基。
上記式中、Rは、炭素数が1〜6のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基である。パーフルオロアルキル基とは、炭素数が1〜6のアルキル基の全ての水素原子がフッ素置換された基であり、直鎖構造または分岐構造のいずれであってもよい。また、パーフルオロエーテル基とは、前記パーフルオロアルキル基中およびパーフルオロアルキル基中および結合末端の少なくとも1箇所以上の炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子が挿入された基を意味する。良好な防汚性を発揮することから、Rとしてはパーフルオロアルキル基が好ましく、炭素数4〜6のパーフルオロアルキル基が特に好ましい。
化合物(1)の具体例としては以下のものが挙げられる。
CH=CH−COO−(CH−CF
CH=CH−COO−(CH−C
CH=CH−COO−(CH−C
CH=CH−COO−(CH−C13
CH=C(CH)−COO−(CH−CF
CH=C(CH)−COO−(CH−C
CH=C(CH)−COO−(CH−C
CH=C(CH)−COO−(CH−C13
共重合体における、化合物(1)の比率は、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。化合物(1)の比率が30質量%以上だと撥水撥油性が十分発揮され、多孔質基材表面に優れた防汚性を付与できる。また、90質量%以下であると、炭化水素系溶媒への溶解性が向上する。化合物(1)は1種類だけでも、2種類以上用いても構わない。2種類以上用いた場合、その合計量が上記範囲に含まれることが好ましい。
本発明において、炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステル(以下、化合物(2)と記す。)としては、下式(II)で示される化合物が挙げられる。
CH=C(R)−COO−R (II)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:水素原子またはメチル基。
:炭素数1〜22の炭化水素基。
上記式(II)中、Rは、炭素数1〜22の炭化水素基である。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、およびこれらを組み合わせたものが挙げられる。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられ、これらは直鎖構造または分岐構造のいずれであってもよく、環を形成していてもよい。良好な防汚性を発揮することから、炭素数18〜22の炭化水素基が好ましく、炭素数18〜22のアルキル基が特に好ましい。
化合物(2)の具体例としては以下のものが挙げられる。
n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、3,3−ジメチルブチル(メタ)アクリレート、(2,2−ジメチル−1−メチル)プロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、等が好ましく、特にステアリル(メタ)アクリレートが好ましい。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エステルの両方またはどちらか一方を意味する。
共重合体における、化合物(2)の比率は、5〜60質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましい。5質量%以上だと炭化水素系有機溶媒への溶解性が高くなり、60質量%以下だと充分な撥水撥油性を発揮し多孔質基材表面に優れた防汚性を付与できる。化合物(2)は1種類だけでも、2種類以上用いても構わない。2種類以上用いた場合、その合計量が上記範囲に含まれることが好ましい。
本発明において、酸無水物不飽和化合物(以下、化合物(3)と記す。)としては、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、およびシトラコン酸無水物が好ましく、特にマレイン酸無水物が好ましい。
共重合体における、化合物(3)の比率は、0.1〜10質量%が好ましく、特に0.5〜3.0質量%が好ましい。0.1質量%以上だと耐久性が高くなり、10質量%以下だと撥油性に悪影響を及ぼさず、多孔質基材表面に優れた防汚性を付与できる。化合物(3)は1種類だけでも、2種類以上用いても構わない。2種類以上用いた場合、その合計量が上記範囲に含まれることが好ましい。
本発明において、トリアリル(イソ)シアヌレートとは、トリアリルイソシアヌレートおよびトリアリルシアヌレートの両方またはどちらか一方を意味する。トリアリル(イソ)シアヌレート(以下、化合物(4)と記す。)は、共重合体の基材への密着性、耐久性、等を向上させることができる。
共重合体における化合物(4)の比率は、0.1〜10質量%が好ましく、特に1〜8質量%が好ましい。
共重合体において、化合物(1)〜(4)に加えて、その他の不飽和化合物を用いることも可能である。共重合体におけるその他の化合物の比率は、0〜10質量%が好ましく、0〜5質量%がより好ましい。
その他の不飽和化合物としては、反応性を有する官能基を含む化合物、例えば、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリシラノール、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルジヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルヒドロキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、等のシラン化合物、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシ(メタ)アクリルアミド等のアミド化合物、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の水酸基含有化合物、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有化合物、アクロレイン等のアルデヒド基含有化合物、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
共重合体は、上記化合物(1)〜(4)の共重合体を得ることができれば何れの製造方法でも良いが、通常、塊状重合、溶液重合等の液相重合方法が好ましい。また反応条件も任意に選択可能である。重合方法は、溶液重合が好ましい。
本発明の多孔質基材処理組成物は、通常、上記共重合体および必要に応じて任意成分を、適当な溶媒中に任意の割合で含む液状組成物である。この液状組成物は、上記溶液重合の重合溶媒に最終的組成物の溶媒を用いれば重合後に直接、またはそれの希釈により得ることができる。
本発明の多孔質基材処理組成物における、共重合体の濃度は、0.5〜15質量%が好ましく、1.0〜5.0質量%がより好ましい。
本発明において、溶媒は特に制限されないが、組成物中に含まれる各成分を安定に溶解できるものが望ましい。そのような溶媒としては炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、シリコーン系溶媒、フッ素系溶媒等を用いることができる。具体的には、イソパラフィンなどが挙げられる。またこれらの溶媒と相溶性のあるものとの混合溶媒も用いることができる。炭化水素系溶媒としては、特に限定されないが、市販のイソパラフィンなどを使用することができる。
本発明組成物は、上記共重合体とともに、任意に、石材内部に吸水防止層を形成しうるシラン成分を含んでいてもよい。このシラン成分としては、下式(III)で表されるアルキルアルコキシシランが挙げられる。
−Si−X−n (III)
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
:炭素数1〜18のアルキル基。
X:加水分解性基。
:1〜3の整数。
式(III)で表されるアルキルアルコキシシランとしては、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、トリデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、ペンタデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
本発明の多孔質基材処理組成物における、アルキルアルコキシシランの濃度は、0.1〜20質量%が好ましく、1.0〜10質量%がより好ましい。
上記シラン成分として、式(III)で表されるアルキルアルコキシシランに加えて、式(IV)で表されるアルキルシリケートおよび、これらのオリゴマーを多孔質基材処理組成物に含ませることができる。
Si−(OR (IV)
ただし、式中のRは炭素数1〜18のアルキル基を表す。
式(IV)で表されるアルキルシリケートとしては、メチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート、ブチルシリケート、またはこれらのオリゴマー等が挙げられる。
本発明の多孔質基材処理組成物における、アルキルシリケートおよび、これらのオリゴマーの濃度は、0.1〜20質量%が好ましく、1.0〜10質量%がより好ましい。
本発明の多孔質基材処理組成物が上記シラン成分を含む場合には、通常、シラン成分の加水分解を促進する触媒を含む。この触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ブチル錫トリ−2−エチルヘキソエートなどの有機錫化合物や、テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、オルガノシロキサンチタンなどの有機チタン化合物や、塩酸、リン酸、硫酸などの無機酸や、ギ酸、酢酸、クロロ酢酸等の有機酸などの酸性触媒、これら無機酸および有機酸の第4級アンモニウム塩およびアミン塩が単独もしくは複数にて使用される。
本発明の多孔質基材処理組成物における、触媒の濃度は、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましい。
本発明の多孔質基材処理組成物は、上記の他、更に、添加剤を含有する事ができる。このような添加剤としては特に限定されず、例えば、顔料、防腐剤、抗菌剤、難燃剤、表面調整剤、硬化触媒、粘度調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、消泡剤等のような通常用いられる公知の添加剤等を挙げることができる、またこれらの添加量も特に限定されず、通常の添加量を採用する事ができる。
本発明の多孔質基材処理組成物の塗布方法は特に限定されず、例えばスプレー、刷毛塗装、ローラーコーター等による塗装、浸漬法等を適宜採用することができる。処理基材における本発明の組成物の膜厚は特に限定されるものではない。
本発明の多孔質基材処理組成物は、基材表面に撥水撥油性を付与することができることから、多孔質基材の防汚処理剤として用いることが好ましい。
本発明の多孔質基材処理組成物を適用することができる多孔質基材としては、石材、コンクリート、木材等が挙げられる。中でも石材が好ましく、花崗岩、御影石、大理石等に代表される天然石が特に好ましい。
次に具体的実施例を用いて本発明を説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(調製例1)共重合体の製造
CH=C(CH)−COO−(CH−C13を3.15g、ステアリルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルS」)を1.89g、無水マレイン酸(和光純薬社製)を0.05g、トリアリルイソシアヌレート(日本化成製「タイク」)を0.16g、イソパラフィン(エクソン化学製「アイソパーE」)を9.70g、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬社製)を0.05gを50mLアンプル瓶に入れて、窒素パージして、密栓した。アンプル瓶を恒温槽しんとう器で攪拌し、65℃で、15時間重合反応を行った。ガスクロマトグラフィーによると反応率は90%以上を示した。得られた共重合体溶液は固形分濃度35質量%であった。
(調製例2)共重合体の製造
CH=C(CH)−COO−(CH−C13を3.15g、ステアリルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルS」)を1.84g、無水マレイン酸(和光純薬社製)を0.05g、トリアリルイソシアヌレート(日本化成製「タイク」)を0.16g、ビニルトリメトキシシラン(信越化学製「KBM−1003」)を0.05g、イソパラフィン(エクソン化学製「アイソパーE」)を9.70g、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬社製)を0.05gを50mLアンプル瓶に入れて、窒素雰囲気下で攪拌し、65℃で、15時間重合反応を行った。ガスクロマトグラフィーによると反応率は90%以上を示した。得られた共重合体溶液は固形分濃度35質量%であった。
(比較調製例1)比較共重合体の製造方法
CH=C(CH)−COO−(CH−C13を3.15g、ステアリルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルS」)を1.94g、トリアリルイソシアヌレート(日本化成製「タイク」)を0.16g、イソパラフィン(エクソン化学製「アイソパーE」)を9.70g、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬社製)を0.05gを50mLアンプル瓶に入れて、窒素パージして、密栓した。アンプル瓶を恒温槽しんとう器で攪拌し、65℃で、15時間重合反応を行った。ガスクロマトグラフィーによると反応率は90%以上を示した。得られた比較共重合体溶液は固形分濃度35質量%であった。
(実施例1)
調製例1で得られた共重合体溶液を固形分濃度が2.5質量%となるようにアイソパーEで希釈して処理液を得た。続いて前記処理液を、天然石(モカクリーム)に処理し、室温で24時間以上放置をした後に表面を布で拭取り、防汚性試験を行った。なお、前記処理は、前記処理液をスポンジに染み込ませ、石材表面に塗り伸ばす方法で行った。
(実施例2)
調製例2で得られた共重合体溶液を固形分濃度が2.5質量%となるようにアイソパーEで希釈して処理液を得た。続いて前記処理液を、天然石(モカクリーム)に処理し、室温で24時間以上放置をした後に表面を布で拭取り、防汚性試験を行った。なお、前記処理は、前記処理液をスポンジに染み込ませ、石材表面に塗り伸ばす方法で行った。
(比較例1)
比較調製例1で得られた比較共重合体溶液を固形分濃度が2.5質量%となるようにアイソパーEで希釈して処理液を得た。続いて前記処理液を、実施例1と同様に天然石(モカクリーム)に処理し、室温で24時間以上放置をした後に表面を布で拭取り、防汚性試験を行った。
(防汚性試験)
処理後の石材表面に水道水、醤油、ソース、オリーブオイルをそれぞれ1mL滴下し、24時間後の様子を目視で確認し、以下の方法により評価を行った。評価結果を表1に示す。
0=染みが濃くて大きい
1=染みが濃くて、小さい
2=染みが薄い
3=染みがない
Figure 2010065117
表1より、本発明の多孔質基材処理組成物で処理した実施例1および実施例2は、汚れの種類を問わず、高い防汚性を示すことがわかった。

Claims (5)

  1. 下式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル、炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステル、酸無水物不飽和化合物、およびトリアリル(イソ)シアヌレートから導かれる共重合体を含有する、多孔質基材処理組成物:
    CH=CR−COO−(CH)n−R (I)
    式中、
    :炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロエーテル基、
    :0〜3の整数、
    :水素原子またはメチル基。
  2. 炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステルが下式(II)で表される、請求項1に記載の多孔質基材処理組成物:
    CH=C(R)−COO−R (II)
    式中、
    :水素原子またはメチル基、
    :炭素数1〜22の炭化水素基。
  3. 酸無水物不飽和化合物がマレイン酸無水物、イタコン酸無水物、およびシトラコン酸無水物からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の多孔質基材処理組成物。
  4. 溶媒が有機溶媒である、請求項1、2または3に記載の多孔質基材処理組成物。
  5. 多孔質基材が石材である、請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質基材処理組成物。
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