JP2010060102A - ベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機 - Google Patents

ベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機 Download PDF

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一昭 石浦
朋亮 ▲柳▼田
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Abstract

【課題】十分な強度を確保した上で小型化することができるベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】プーリ軸21の周りに設けられる規制部材51と、プーリ軸21の外面に設けられる軸側溝部52とプーリ軸21を回転可能に支持する軸受26の内輪26aに設けられる軸受側溝部53とからなり規制部材51を収容する収容部54とを有し、規制部材51が軸側溝部52の壁面に当接することで可動シーブ23の移動を規制可能であると共に軸受側溝部53の壁面が規制部材51に当接することで当該規制部材51の軸側溝部52からの脱落が防止される規制手段50を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機に関するものである。
一般に、車両には、駆動源である内燃機関や電動機からの駆動力、すなわち出力トルクを車両の走行状態に応じた最適の条件で路面に伝達するために、駆動源の出力側に変速機が設けられている。この変速機には、変速比を無段階(連続的)に制御する無段変速機と、変速比を段階的(不連続)に制御する有段変速機とがある。ここで、このような無段変速機、いわゆるCVT(CVT:Continuously Variable Transmission)には、プライマリプーリとセカンダリプーリに巻き掛けられたベルトを介して、プライマリプーリからセカンダリプーリに駆動力を伝達する、いわゆる、ベルト式無段変速機がある。
プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、プーリ軸と、プーリ軸に固定される固定シーブと、プーリ軸に対して軸方向に移動自在に支持された可動シーブとにより構成されている。つまり、ベルト式無段変速機の2つのプーリは、2つのベルト式無段変速機用シーブをそれぞれ備えることとなる。ベルトは、固定シーブと可動シーブとの間で形成されるV字形状の溝に巻き掛けられている。ここで、ベルト式無段変速機は、例えば挟圧力発生油圧室であるプライマリ油圧室、セカンダリ油圧室の作動油の油圧により可動シーブを固定シーブ側に押圧することで、ベルトに対してベルト挟圧力を発生させ、ベルトと固定シーブおよび可動シーブとの間に発生する滑りを抑制して駆動力をプライマリプーリからセカンダリプーリに伝達するものである。
このような従来のベルト式無段変速機として、例えば、特許文献1に記載されている無段変速機のプーリ連結構造は、軸(プーリ軸)に形成されたリング溝にC形リングを設けると共に、このC形リングの外周を覆うことでC形リングの径方向の移動を拘束するリング状のリテナーを設けることで、可動円錐板(可動シーブ)の軸方向に沿った移動を規制可能な構造としている。
特許第3184046号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載されている無段変速機のプーリ連結構造では、例えば、十分な強度を確保した上でさらなる小型化が望まれていた。
そこで本発明は、十分な強度を確保した上で小型化することができるベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明によるベルト式無段変速機のプーリは、プーリ軸と、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、前記プーリ軸に一体回転可能、かつ、前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動自在に設けられる可動シーブと、前記プーリ軸の周りに設けられる規制部材と、前記プーリ軸の外面に設けられる軸側溝部と前記プーリ軸を回転可能に支持する軸受の内輪に設けられる軸受側溝部とからなり前記規制部材を収容する収容部とを有し、前記規制部材が前記軸側溝部の壁面に当接することで前記可動シーブの移動を規制可能であると共に前記軸受側溝部の壁面が前記規制部材に当接することで当該規制部材の前記軸側溝部からの脱落が防止される規制手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明によるベルト式無段変速機のプーリでは、内部に供給される作動油により前記固定シーブと前記可動シーブとの間に設けられるベルトにベルト挟圧力を作用させる油圧室を備え、前記ベルトから前記可動シーブに作用するベルト反力は、前記作動油を介さずに前記規制手段に作用可能であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に係る発明によるベルト式無段変速機は、2つのプーリと、前記各プーリに巻き掛けられ、駆動源からの駆動力を入力側の前記プーリから出力側の前記プーリに伝達するベルトとを備え、前記2つのプーリは、それぞれ、プーリ軸と、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、前記プーリ軸に一体回転可能、かつ、前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動自在に設けられる可動シーブとを有し、少なくとも前記2つのプーリのいずれか一方は、前記プーリ軸の周りに設けられる規制部材と、前記プーリ軸の外面に設けられる軸側溝部と前記プーリ軸を回転可能に支持する軸受の内輪に設けられる軸受側溝部とからなり前記規制部材を収容する収容部とを有し、前記規制部材が前記軸側溝部の壁面に当接することで前記可動シーブの移動を規制可能であると共に前記軸受側溝部の壁面が前記規制部材に当接することで当該規制部材の前記軸側溝部からの脱落が防止される規制手段を含んで構成されることを特徴とする。
本発明に係るベルト式無段変速機のプーリによれば、プーリ軸の周りに設けられる規制部材と、プーリ軸の外面に設けられる軸側溝部とプーリ軸を回転可能に支持する軸受の内輪に設けられる軸受側溝部とからなり規制部材を収容する収容部とを有し、規制部材が軸側溝部の壁面に当接することで可動シーブの移動を規制可能であると共に軸受側溝部の壁面が規制部材に当接することで当該規制部材の軸側溝部からの脱落が防止される規制手段を備えるので、十分な強度を確保した上で小型化することができる。
本発明に係るベルト式無段変速機によれば、プーリ軸の周りに設けられる規制部材と、プーリ軸の外面に設けられる軸側溝部とプーリ軸を回転可能に支持する軸受の内輪に設けられる軸受側溝部とからなり規制部材を収容する収容部とを有し、規制部材が軸側溝部の壁面に当接することで可動シーブの移動を規制可能であると共に軸受側溝部の壁面が規制部材に当接することで当該規制部材の軸側溝部からの脱落が防止される規制手段を備えるので、十分な強度を確保した上で小型化することができる。
以下に、本発明に係るベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機の概略構成図、図2は、本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図、図3は、本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリが備えるC割リングを示す断面図(図2に示すA−A断面図)である。
なお、以下で説明する実施形態では、本発明のベルト式無段変速機に伝達される駆動力を発生する駆動源としてエンジントルクを発生する内燃機関(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなど)を用いるが、これに限定されるものではなく、モータトルクを発生するモータなどの電動機を駆動源として用いてもよい。また、駆動源として内燃機関及び電動機を併用してもよい。
図1に示すように、本実施形態に係るベルト式無段変速機1は、車両に搭載される駆動源である内燃機関としてのエンジン100からの駆動力、すなわち出力トルクを車両の走行状態に応じた最適の条件で車輪160に伝達するためにエンジン100の出力側に設けられるものである。本実施形態に係るベルト式無段変速機1は、入力側部材と出力側部材との回転数比である変速比を無段階(連続的)に制御することができる、いわゆるCVT(CVT:Continuously Variable Transmission)である。
このベルト式無段変速機1は、エンジン100からの駆動力をベルト4によって入力側部材から出力側部材に伝達可能であると共に、入力側部と出力側部との回転数比である変速比を無段階(連続的)に変更するものである。すなわち、このベルト式無段変速機1は、エンジン100からの駆動力が伝達される入力側部材としてのプライマリプーリ2と、プライマリプーリ2に伝達された駆動力を変化させて出力する出力側部材としてのセカンダリプーリ3と、プライマリプーリ2に伝達された駆動力をセカンダリプーリ3に伝達するベルト4とを含んで構成されるものである。さらに、このベルト式無段変速機1は、エンジン100の各部やベルト式無段変速機1の各部を制御する制御手段としての電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit、以下、特に断りのない限り「ECU5」と略記する。)5と、各部の油圧を制御する油圧制御装置6とを含んで構成される。
このベルト式無段変速機1が搭載される車両の駆動系は、トルクコンバータ110、前後進切換機構120、入力されたエンジン100の駆動力を変速比に応じて変換するベルト式無段変速機1、動力伝達機構130、ディファレンシャルギヤ機構140、ドライブシャフト150を介して、エンジン100が発生するエンジントルクを車輪(駆動輪)160に伝達する。なお、図1は、ベルト式無段変速機1の変速比が最大、すなわち最大変速比における図である。
エンジン100は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が用いられており、円筒形状に形成されるシリンダの中心軸方向にピストンが往復運動し、ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランクシャフト101から駆動力を出力する。
トルクコンバータ110は、流体クラッチの一種であり、エンジン100から出力された駆動力を、作動媒体としての作動油を介して、あるいは、直接に前後進切換機構120に伝えるものである。トルクコンバータ110は、例えば、ロックアップ機構を有するものがあり、エンジン100からの出力トルク(駆動力)を所定のトルク比で増加させて、あるいはそのままの出力トルクで、前後進切換機構120に伝達する。
前後進切換機構120は、伝達された駆動力の車輪160、160への伝達方向を切り換えるものであり、これによりベルト式無段変速機1が搭載された車両が前進あるいは後進をする。前後進切換機構120は、例えば、遊星歯車機構と、フォワードクラッチ(摩擦クラッチ)及びリバースブレーキ(摩擦ブレーキ)などによって構成される。前後進切換機構120の遊星歯車機構(プラネタリギヤ)は、回転要素としてリングギヤと、キャリアと、サンギヤとを有しており、サンギヤとリングギヤとの間に、キャリアに自転可能に支持されると共にサンギヤ周りを公転可能なピニオンギヤを備える。前後進切換機構120により伝達方向が決定された駆動力は、ベルト式無段変速機1に伝達される。
なお、トルクコンバータ110の制御、例えばロックアップ機構のON/OFF制御及び前後進切換機構120の制御、すなわちエンジントルクの伝達方向の切換制御、例えばフォワードクラッチ、リバースブレーキのON/OFF制御は、油圧制御装置6から供給される油圧が用いられる。これらの制御を行うための油圧制御装置6の油圧制御は、ECU5により行われる。
ベルト式無段変速機1は、前後進切換機構120から後述するプライマリプーリ2のプライマリプーリ軸21に入力される駆動力の回転速度を、車両の運転状態に応じて所望の回転速度に変更して出力する。ベルト式無段変速機1で変速比に応じて回転速度が変換された駆動力は、ベルト式無段変速機1の後述するセカンダリプーリ3のセカンダリプーリ軸31を介して動力伝達機構(減速機)130に伝達される。なお、ベルト式無段変速機1の詳細な説明は後述する。
動力伝達機構130は、上記セカンダリプーリ軸31と連結される図示しないリダクションドライブギヤを有し、ベルト式無段変速機1とディファレンシャルギヤ機構140とを連結するものである。動力伝達機構130は、ベルト式無段変速機1から入力された駆動力の回転速度を減速してディファレンシャルギヤ機構140に駆動力を伝達する。
ディファレンシャルギヤ機構140は、ドライブシャフト150、150を介して車輪(駆動輪)160、160と連結されている。ディファレンシャルギヤ機構140は、車両が旋回する際に生じる旋回の中心側、つまり内側の車輪160と、外側の車輪160との速度差を吸収する。
ベルト式無段変速機1は、所定の間隔を設けて平行に配置した2本のプーリ軸としてのプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31と、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31に各々配置され且つプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31上を軸線方向に摺動し得る可動シーブとしてのプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33と、この各プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33に各々対向させてプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31上に配置され且つプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33との間でプライマリ溝27、セカンダリ溝37を形成する固定シーブとしてのプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32と、対向配置したそれぞれのプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33及びプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32における各プライマリ溝27、セカンダリ溝37に巻き掛けられるベルト4とを含んで構成される。
具体的には、ベルト式無段変速機1は、一方のプーリとしてのプライマリプーリ2と、他方のプーリとしてのセカンダリプーリ3と、ベルト4と、ECU5と、油圧制御装置6とを備える。
プライマリプーリ2は、一方のプーリであり、エンジン100からの駆動力が伝達されるものである。プライマリプーリ2は、前後進切換機構120を介して伝達された駆動力をベルト4により他方のプーリであるセカンダリプーリ3に伝達するものである。言い換えれば、エンジン100(駆動源)からのエンジントルク(駆動力)が入力されるプライマリプーリ2は、ベルト式無段変速機1が備える2つのプーリのうち、入力側のプーリをなす。
プライマリプーリ2は、プーリ軸としてのプライマリプーリ軸21と、固定シーブとしてのプライマリ固定シーブ22と、可動シーブとしてのプライマリ可動シーブ23と、プライマリプーリ2にベルト挟圧力を発生させることでベルト式無段変速機1の変速比を変更する油圧室としてのプライマリ油圧室24とにより構成されている。
プライマリプーリ軸21は、図1、図2に示すように、エンジン100からの駆動力(エンジン)が伝達(入力)されるものであり、すなわち、前後進切換機構120の回転要素に連結されている。プライマリプーリ軸21は、軸受25、26により長手方向に沿った回転軸線Xを回転中心として回転可能に支持されている。また、プライマリプーリ軸21は、第1作動油通路21aと、第2作動油通路21bと、プーリ軸側嵌合部21cと、プーリ軸側突出部21dと、段差部D1とを有している。
第1作動油通路21aは、油圧制御装置6に接続されており、油圧制御装置6からプライマリ油圧室24に供給される作動媒体としての作動油が流入する。また、第2作動油通路21bは、油圧制御装置6に接続されており、例えば、油圧制御装置6からプライマリプーリ2の潤滑部分に潤滑油として供給される作動油が流入する。
プーリ軸側嵌合部21cは、プライマリプーリ軸21とプライマリ可動シーブ23とが嵌合する嵌合部Fを構成する部分である。プーリ軸側嵌合部21cは、プライマリプーリ軸21に嵌合されたプライマリ可動シーブ23の後述するシーブ側嵌合部23dと対向するように形成されている。プーリ軸側嵌合部21cは、プライマリプーリ軸21の外周面の一部である。プーリ軸側嵌合部21cは、回転軸線Xに沿った方向である軸方向に形成される両端部のうち、プライマリ固定シーブ22側に位置する一方の端部が段差部D1を介してプーリ軸側突出部21dと連続する一方、他方の端部にプライマリピストン28が設けられている。
プーリ軸側突出部21dは、プーリ軸側嵌合部21cよりも径方向(回転軸線Xに沿った方向である軸方向に直交する方向)外側に突出している。プーリ軸側突出部21dとプーリ軸側嵌合部21cとの間には、プライマリピストン28側に面して上述の段差部D1が形成される。
プライマリ固定シーブ22は、図1に示すように、円錐板状に形成され、プライマリ可動シーブ23と対向する位置に、プライマリプーリ軸21と一体回転するように固定して設けられている。ここでは、プライマリ固定シーブ22は、プライマリプーリ軸21の外周から径方向外側に突出する環状部として、プライマリプーリ軸21の外周と一体に設けられている。プライマリ固定シーブ22は、基本的に、軸方向と直交する方向における断面形状が円形状に形成されている。なお、このプライマリ固定シーブ22は、プライマリプーリ軸21とは別体に構成するようにしてもよい。
プライマリ可動シーブ23は、図1、図2に示すように、プライマリプーリ軸21に嵌合するものである。プライマリ可動シーブ23は、ボス部23aと、環状部23bと、突出部23cと、シーブ側嵌合部23dと、シーブ側凹部23eと、段差部D2とにより構成されている。
ボス部23aは、軸方向に延在して形成されている。環状部23bは、ボス部23aの軸方向における両端部のうち、プライマリ固定シーブ22側の一方の端部から径方向外側に突出して円錐板状に形成されている。突出部23cは、環状部23bの外周端部の近傍に軸方向のうち、他方側、すなわち、プライマリピストン28側に突出して環状に形成されている。
シーブ側嵌合部23dは、上述のプーリ軸側嵌合部21cと共に嵌合部Fを構成する部分である。シーブ側嵌合部23dは、プライマリプーリ軸21のプーリ軸側嵌合部21cと対向する部分に形成されている。ここで、シーブ側嵌合部23dは、プライマリ可動シーブ23の内周面、すなわちボス部23aの内周面の一部である。シーブ側嵌合部23dとプーリ軸側嵌合部21cとは、例えば、シーブ側嵌合部23dにプーリ軸側嵌合部21cが挿入されスプライン嵌合することで、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して一体回転可能、かつ、プライマリプーリ軸21の軸方向に沿って移動自在に支持する嵌合部Fをなす。つまり、プライマリ可動シーブ23は、この嵌合部Fによりプライマリプーリ軸21に一体回転可能、かつ、プライマリプーリ軸21の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22に対して相対的に移動自在に設けられる。プライマリ可動シーブ23は、軸方向に沿って移動する際にはこの嵌合部Fをなすシーブ側嵌合部23dとプーリ軸側嵌合部21cとが摺動することとなる。なお、このシーブ側嵌合部23dとプーリ軸側嵌合部21cとからなる嵌合部Fは、スプライン嵌合に限らず、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して一体回転可能、かつ、プライマリプーリ軸21の軸方向に沿って移動自在に支持する構成であればよい。
シーブ側嵌合部23dは、軸方向に形成される両端部のうち、プライマリ固定シーブ22側に位置する一方の端部であるプライマリ固定シーブ側端部23dkが段差部D2を介してシーブ側凹部23eと連続する一方、プライマリピストン28側に位置する他方の端部であるプライマリピストン側端部23dpがプライマリピストン28と対向して当接可能に形成されている。
シーブ側凹部23eは、シーブ側嵌合部23dよりも径方向外側に凹んでいる。シーブ側凹部23eとシーブ側嵌合部23dの間には、段差部D1に対して軸方向に対向するように上述の段差部D2が形成される。
プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23とは、プライマリ固定シーブ22のプライマリ可動シーブ23に対向する傾斜面と、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22と対向する傾斜面との間に、V字形状のプライマリ溝27を形成している。プライマリ溝27は、無端であるベルト4が巻き掛けられる。つまり、ベルト4は、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との間に挟み込まれるようにして設けられる。
プライマリ油圧室24は、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22と対向する傾斜面の反対側の背面と、プライマリプーリ軸21に固定された円筒形状のプライマリピストン28とにより構成されている。
プライマリピストン28は、円筒部28aと、軸受側円環部28b及びプライマリ可動シーブ側円環部28cとを有する。円筒部28aは、円筒状に形成される。円筒部28aは、軸方向に形成される両端部のうち、プライマリ可動シーブ23側に位置する一方の端部が開口する一方、軸受26側に位置する他方の端部が円環板状に形成される軸受側円環部28bにより閉鎖されている。プライマリ可動シーブ23は、円筒部28aの一方の端部である開口側に配置され、ボス部23aが円筒部28aの内部に位置するように設けられる。プライマリ可動シーブ側円環部28cは、円筒部28aのプライマリ可動シーブ23側に位置する一方の端部から径方向外側に突出するように円環板状に形成され、その先端部と突出部23cとの間に、例えばシールリングなどの図示しないプライマリ油圧室用シール部材が設けられている。
プライマリ油圧室24は、この油圧室形成部材としてのプライマリピストン28の円筒部28aの内面、軸受側円環部28b及びプライマリ可動シーブ側円環部28cとプライマリ可動シーブ23の背面とによって区画される空間部として形成される。プライマリ油圧室24を構成するプライマリ可動シーブ23の背面とプライマリピストン28とは、シール部材によりシールされ、内部に供給される作動油が外部に漏洩することが防止されている。
なお、軸受26、プライマリピストン28は、プライマリプーリ軸21に対して圧入されると共に、規制手段としての規制部50により軸方向に対する移動が規制されている。この規制部50の詳細な説明は後述する。
プライマリ油圧室24には、プライマリプーリ軸21の内部に設けられる第1作動油通路21aに流入した作動油が供給される。つまり、油圧制御装置6は、プライマリ油圧室24に作動油を供給し、プライマリ油圧室24の作動油の油圧(圧力)により、プライマリ可動シーブ23を軸方向(図2に示すプライマリプーリ軸21の回転軸線Xに沿った方向)に摺動させ、プライマリ可動シーブ23をプライマリ固定シーブ22に対して接近あるいは離隔させるものである。プライマリ油圧室24は、プライマリ油圧室24に供給される作動油により、プライマリ可動シーブ23を軸方向におけるプライマリ固定シーブ22側に押圧する可動シーブ押圧力をプライマリ可動シーブ23に作用させることで、プライマリ溝27に巻き掛けられるベルト4に対するベルト挟圧力を発生させる。つまり、プライマリプーリ2は、プライマリ油圧室24の油圧によりベルト4に対してベルト挟圧力を発生させ、発生したベルト挟圧力により、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22に対する軸方向位置を変更するものである。これにより、プライマリ油圧室24は、例えばベルト式無段変速機1の変速比γを変更させる機能、及び、プライマリプーリ2に対してベルト4がスリップすることを抑制する機能を有するものである。
ここで、軸方向に沿って移動自在なプライマリ可動シーブ23は、規定範囲内で軸方向の移動が規制される。具体的には、プライマリ可動シーブ23は、図2に示すように、プライマリピストン側端部23dpがプライマリピストン28と当接することで、後述する規制部50によりプライマリピストン28及び軸受26を介してプライマリピストン28側への移動が規制される。これに対して、プライマリ可動シーブ23は、図2中に二点鎖線で示すように、プライマリ固定シーブ側端部23dkに設けられた段差部D2がプーリ軸側嵌合部21cの端部に設けられた段差部D1に当接することにより、プライマリ固定シーブ22側への軸方向の移動が規制される。これにより、プライマリ可動シーブ23の軸方向における移動範囲は、プライマリピストン側端部23dpがプライマリピストン28と当接する状態での段差部D2の位置から、プライマリ固定シーブ側端部23dkに設けられた段差部D2が段差部D1と当接する状態での段差部D2の位置にかけて形成される幅Wの範囲内となる。また、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22側への軸方向の移動が規制されることにより、プライマリプーリ2には、プライマリ溝27の必要幅が確保される。
セカンダリプーリ3は、図1に示すように、他方のプーリであり、プライマリプーリ2に伝達(入力)された駆動力をベルト4を介して図示しないリダクションドライブギヤに伝達(出力)し、動力伝達機構130、ディファレンシャルギヤ機構140、ドライブシャフト150を介して車輪160に伝達するものである。言い換えれば、プライマリプーリ2からの駆動力が出力されるセカンダリプーリ3は、ベルト式無段変速機1が備える2つのプーリのうち、出力側のプーリをなす。なお、ここでは、セカンダリプーリ3は、プライマリプーリ2とほぼ同様な構成であるため、その説明をできるだけ省略する。
セカンダリプーリ3は、プーリ軸としてのセカンダリプーリ軸31と、固定シーブとしてのセカンダリ固定シーブ32と、可動シーブとしてのセカンダリ可動シーブ33と、セカンダリプーリ3にベルト挟圧力を発生させることで、ベルト4の張力を調整するセカンダリ油圧室34とにより構成されている。
セカンダリプーリ軸31は、エンジン100からの駆動力を出力するものであり、すなわち、動力伝達機構130に連結されている。セカンダリプーリ軸31は、軸受35、36により長手方向に沿った回転軸線Xを回転中心として回転可能に支持されている。また、セカンダリプーリ軸31は、内部に第1作動油通路31aと、第2作動油通路31bを有している。第1作動油通路31aと、第2作動油通路31bは、油圧制御装置6の油圧制御回路に接続されており、油圧制御装置6からセカンダリ油圧室34に供給される作動油が流入する通路である。
上述のプライマリプーリ軸21とセカンダリプーリ軸31とは、互いにほぼ平行になるように配置されている。
セカンダリ固定シーブ32は、円錐板状に形成され、セカンダリ可動シーブ33と対向する位置に、セカンダリプーリ軸31と一体回転するように固定して設けられている。ここでは、セカンダリ固定シーブ32は、セカンダリプーリ軸31の外周から径方向外側に突出する環状部として、セカンダリプーリ軸31の外周と一体に設けられている。
セカンダリ可動シーブ33は、円錐板状に形成され、嵌合部Fにより、セカンダリプーリ軸31に対して軸方向に移動可能で、セカンダリプーリ軸31と一体回転可能に支持されている。
セカンダリ固定シーブ32とセカンダリ可動シーブ33とは、セカンダリ固定シーブ32のセカンダリ可動シーブ33に対向する傾斜面と、セカンダリ可動シーブ33のセカンダリ固定シーブ32と対向する傾斜面との間に、V字形状のセカンダリ溝37を形成している。セカンダリ溝37は、無端であるベルト4が巻き掛けられる。つまり、ベルト4は、セカンダリ固定シーブ32とセカンダリ可動シーブ33との間に挟み込まれるようにして設けられる。
セカンダリ油圧室34は、セカンダリ可動シーブ33のセカンダリ固定シーブ32と対向する面と反対側の背面と、セカンダリプーリ軸31に固定されたセカンダリピストン38とにより構成されている。セカンダリ油圧室34は、このセカンダリピストン38の内面とセカンダリ可動シーブ33の背面とによって区画される空間部として形成される。セカンダリ可動シーブ33は、セカンダリピストン38の内部に挿入されるように設けられる。なお、軸受35とセカンダリ固定シーブ32との間には、パーキングギヤ39が設けられている。
なお、軸受36、セカンダリピストン38は、軸受26、プライマリピストン28と同様に、プライマリプーリ軸21に対して圧入されると共に、規制手段としての規制部50により軸方向に対する移動が規制されている。
セカンダリ油圧室34には、セカンダリプーリ軸31の内部に設けられる第1作動油通路31aに流入した作動油が供給される。つまり、油圧制御装置6は、セカンダリ油圧室34に作動油を供給し、セカンダリ油圧室34の作動油の油圧(圧力)により、セカンダリ可動シーブ33を軸方向(セカンダリプーリ軸31の回転軸線に沿った方向)に摺動させ、セカンダリ可動シーブ33をセカンダリ固定シーブ32に対して接近あるいは離隔させるものである。セカンダリ油圧室34は、セカンダリ油圧室34に供給される作動油により、セカンダリ可動シーブ33を軸方向におけるセカンダリ固定シーブ32側に押圧する可動シーブ押圧力をセカンダリ可動シーブ33に作用させることで、セカンダリ溝37に巻き掛けられるベルト4に対するベルト挟圧力を発生させる。つまり、セカンダリプーリ3は、セカンダリ油圧室34の油圧によりベルト4に対してベルト挟圧力を発生させ、発生したベルト挟圧力により、セカンダリ可動シーブ33のセカンダリ固定シーブ32に対する軸方向位置を変更するものである。これにより、セカンダリ油圧室34は、例えば、ベルト4の張力を制御することで、ベルト4のプライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3に対する接触半径を一定に維持する機能の一部を担うものである。
ベルト4は、入力側であるエンジン100(駆動源)からプライマリプーリ2に入力された駆動力、すなわちエンジントルクをセカンダリプーリ3に伝達するものである。ベルト4は、プライマリプーリ2のプライマリ溝27とセカンダリプーリ3のセカンダリ溝37との間に巻き掛けられている。また、ベルト4は、多数の金属製のベルトエレメントと複数本のスチールリングで構成された無端ベルトである。
ECU5は、ベルト式無段変速機1の駆動を制御、特に変速比γを制御するものであり、ここでは、エンジン100が搭載された車両の各所に取り付けられたセンサから入力された各種入力信号や各種マップとに基づいてエンジン100の運転制御、例えば図示しない燃料噴射弁の噴射制御、エンジン100の吸入空気量を制御する図示しないスロットルバルブのスロットル開度制御、点火プラグの点火制御なども行うものである。このECU5には、ベルト式無段変速機1の変速制御を行うためのデータ、例えばアクセル開度や車速等の情報に基づいた走行状態に応じてベルト式無段変速機1の変速比γを制御するためのデータが予め記憶されている。
すなわち、ECU5は、エンジン100の燃料噴射弁、スロットルバルブ、点火プラグや後述する油圧制御装置6に電気的に接続されており、種々のセンサが検出するエンジン回転数、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、入力回転数、出力回転数、シフトポジションなどの運転状態などに基づいて、これらの駆動を制御している。
油圧制御装置6は、ベルト式無段変速機1のプライマリ油圧室24及びセカンダリ油圧室34内の作動油の油圧を制御するものであり、ここではベルト式無段変速機1が搭載される車両の駆動系各部、例えば、トルクコンバータ110、前後進切換機構120等に作動油を供給するものでもある。
油圧制御装置6は、オイルタンクに貯留されトランスミッションの各部に供給される作動油をオイルポンプにより吸引、加圧し、吐出する。そして、油圧制御装置6は、オイルポンプにより加圧された作動油がプレッシャーレギュレータバルブを介して、流量制御弁などに供給される。流量制御弁は、スプール弁子、電磁ソレノイドなどを含んで構成され、プライマリ油圧室24、セカンダリ油圧室34へ作動油の供給、あるいは、プライマリ油圧室24、セカンダリ油圧室34からの作動油の排出を制御するものである。油圧制御装置6の流量制御弁は、ECU5から入力される制御指令値入力に基づいた駆動電流により駆動する電磁ソレノイドがスプール弁子の位置を変位させることで、プライマリ油圧室24、セカンダリ油圧室34に供給、排出される作動油の流量を制御するものである。なお、このプレッシャーレギュレータバルブは、プレッシャーレギュレータバルブよりも下流側における油圧が所定油圧以上、すなわち、油圧制御装置6の元圧として用いられるライン圧以上になった際に、下流側にある作動油をオイルタンクに戻して所定のライン圧に調圧するものである。
そして、ECU5は、上述したように、ベルト式無段変速機1が搭載された車両の運転状態(走行状態)に応じてベルト式無段変速機1の各部の駆動を制御しベルト式無段変速機1の実際の変速比である実変速比を制御する。ECU5は、種々のセンサが検出するエンジン回転数、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、入力回転数、出力回転数、シフトポジションなどの運転状態などに基づいて目標の変速比である目標変速比を決定すると共に、油圧制御装置6を駆動して油圧制御を行うことで、プライマリ油圧室24の油圧及びセカンダリ油圧室34の油圧を調整する。したがって、ECU5は、油圧制御装置6の流量制御弁に供給する駆動電流を制御指令値に基づいてデューティ制御することで、プライマリ油圧室24の油圧及びセカンダリ油圧室34の油圧を調整し、プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33をプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して接近離間させる。そして、ECU5は、プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33をプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して接近離間させることで、プライマリプーリ2におけるベルト挟圧力及びセカンダリプーリ3におけるベルト挟圧力を調整し、プライマリプーリ2の回転数である入力軸回転数と、セカンダリプーリ3の回転数である出力軸回転数との比である変速比γを制御することができ、実際の変速比である実変速比が目標の変速比である目標変速比となるように制御することができる。
上記のように構成されるベルト式無段変速機1を含む駆動系は、このベルト式無段変速機1が搭載される車両に設けられた図示しないシフトポジション装置のシフトポジションがパーキングポジションやニュートラルポジションなどの非駆動ポジションである場合、前後進切換機構120が制御されて、エンジン100と車輪160との間で動力伝達が不可能な状態となる。これに対して、上記シフトポジション装置のシフトポジションがリバースポジションやドライブポジションなどの駆動ポジションである場合、前後進切換機構120が制御されて、エンジン100と車輪160との間で動力伝達が可能な状態となる。
そして、駆動ポジションが選択され、エンジン100からエンジントルクが出力された場合は、トルクコンバータ110、前後進切換機構120を経由して、プライマリプーリ2のプライマリプーリ軸21にトルクが伝達(入力)される。プライマリプーリ軸21を介してプライマリプーリ2に入力されたトルクは、ベルト4を介して、セカンダリプーリ3のセカンダリプーリ軸31に伝達される。そして、セカンダリプーリ軸31を介してセカンダリプーリ3から出力されるトルクは、動力伝達機構130、ディファレンシャルギヤ機構140及びドライブシャフト150を介して車輪160に伝達されて駆動力が発生する。
そして、ベルト式無段変速機1における変速比を変更する場合は、ECU5が油圧制御装置6を駆動しプライマリ油圧室24及びセカンダリ油圧室34内の作動油の油圧を調整して、プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33をプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して相対的に接近又は離間させることで、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3からベルト4に適正なベルト挟圧力を作用させる。ベルト式無段変速機1は、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3からベルト4に適正なベルト挟圧力を作用させることで、ベルト4が巻き掛けられているプライマリ溝27とセカンダリ溝37の幅が変化し、ベルト式無段変速機1の変速比を変更することができると共にベルト4の張力を適正に調整することができる。
すなわち、ベルト式無段変速機1は、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22に対して相対的に接近又は離間させプライマリ溝27の幅を調整することで、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径(ベルト4に対するプライマリプーリ2の有効径)とセカンダリプーリ3におけるベルト4の巻き掛け半径(ベルト4に対するセカンダリプーリ3の有効径)との比が変化し、この結果、プライマリプーリ2の回転数(回転速度)とセカンダリプーリ3の回転数(回転速度)との比である変速比が変更される。例えば、ベルト式無段変速機1は、プライマリ溝27の幅が狭められると、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径が大きくなり、ベルト式無段変速機1の変速比が小さくなるように変速(アップシフト)する。これに対して、ベルト式無段変速機1は、プライマリ溝27の幅が広げられると、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機1の変速比が大きくなるように変速(ダウンシフト)する。
また、ベルト式無段変速機1は、セカンダリ可動シーブ33をセカンダリプーリ軸31の軸方向に沿ってセカンダリ固定シーブ32に対して相対的に接近又は離間させセカンダリ溝37の幅を調整することで、セカンダリプーリ3からベルト4に加えられるベルト挟圧力、およびベルト4の張力が変更され、この結果、プライマリプーリ2からセカンダリプーリ3に伝達されるトルクの容量が制御される。例えば、ベルト式無段変速機1は、セカンダリ溝37の幅が狭められると、セカンダリプーリ3からベルト4に加えられるベルト挟圧力が増加し、ベルト4のトルク容量が増加する。これに対して、ベルト式無段変速機1は、セカンダリ溝37の幅が広げられると、セカンダリプーリ3からベルト4に加えられるベルト挟圧力が減少し、ベルト4のトルク容量が低下する。
ところで、本実施形態のベルト式無段変速機1は、図2に示すように、プライマリ可動シーブ23のプライマリピストン28側への移動を規制手段としての規制部50により規制することで、この規制部50における十分な強度を確保した上で装置の小型化を図っている。
なお、以下の説明では、プライマリプーリ2とセカンダリプーリ3とがほぼ同様の構成であるため、主にプライマリプーリ2側を詳細に説明し、セカンダリプーリ3側の説明はできる限り省略するが、本発明のベルト式無段変速機のプーリは、セカンダリプーリ3に適用することもでき、すなわち、図1に示すように、規制手段としての規制部50をセカンダリプーリ3に設けることもできる。
具体的には、プライマリプーリ2の規制部50は、図2に示すように、規制部材としてのC割リング51と、軸側溝部52と軸受側溝部53とからなりC割リング51を収容する収容部54とを有する。
C割リング51は、プライマリプーリ軸21の周りに設けられるものである。C割リング51は、図3に示すように、プライマリプーリ軸21の周方向に対して複数、ここでは2つに分割されており、すなわち、C型をなすような半円形状の部材を2つ組み合わせることで構成される。
軸側溝部52は、プライマリプーリ軸21の外周面に設けられる。軸側溝部52は、プライマリプーリ軸21の外周面にて、軸方向に対してプライマリピストン28の軸受側円環部28bより軸受26側(軸受側円環部28bを挟んでプライマリ油圧室24とは反対側)の位置に設けられている。この軸側溝部52は、プライマリプーリ軸21の外周面に凹部状の段差部分として、回転軸線X周りに円環状に形成されている。また、軸側溝部52は、プライマリプーリ軸21のプーリ軸側嵌合部21cから径方向中心への径方向に対する長さがほぼ一定に形成され、回転軸線Xに沿った方向の断面形状が略矩形状になるように形成されている。
軸受側溝部53は、プライマリプーリ軸21を回転可能に支持する軸受26の内輪26aに設けられる。
ここで、軸受26は、内輪26aと、外輪26bと、転動体26cを有している。内輪26aは、中心軸線が回転軸線Xとほぼ一致するような円筒形状に形成されており、プライマリプーリ軸21の外周面側に固定して設けられる。したがって、内輪26aは、プライマリプーリ軸21と一体で回転可能である。一方、外輪26bは、中心軸線が回転軸線Xとほぼ一致するような円筒形状に形成されており、ケーシング(不図示)に固定して設けられている。外輪26bは、内輪26aに対して径方向に隙間をあけてこの内輪26aの径方向外側に設けられる。そして、転動体26cは、この内輪26aと外輪26bとの間に複数設けられる。転動体26cは、例えば、球状に形成され内輪26aと外輪26bとに接触しながら転動可能、すなわち、自転しながら公転可能である。したがって、この軸受26は、プライマリプーリ軸21が内輪26aと共に回転する際には転動体26cが内輪26aと外輪26bとに接触しながら転動することで、このプライマリプーリ軸21をケーシング(不図示)に対して回転可能に支持することができる。
この軸受26は、プライマリピストン28の軸受側円環部28bを挟んでプライマリ油圧室24とは反対側に設けられている。そして、軸受26は、内輪26aが軸方向に沿ってプライマリピストン28の軸受側円環部28bと対向して接触する位置に設けられる。
そして、軸受側溝部53は、上述のように内輪26aの内周面に形成されている。軸受側溝部53は、内輪26aの内周面にて、内輪26aが軸受側円環部28bと接触する接触端面26dとは反対側の非接触端面26e側に形成されている。すなわち、内輪26aは、軸方向に形成される両端面のうち、プライマリピストン28側に位置する一方の端面である接触端面26dにてプライマリピストン28の軸受側円環部28bと接触する一方、他方の端面である非接触端面26eの内周面側に軸受側溝部53が形成されている。なお、この接触端面26d及び非接触端面26eは、回転軸線Xとほぼ直交するように形成されている。
軸受側溝部53は、内輪26aの内周面の非接触端面26e側にて、径方向に沿って上述の軸側溝部52と対向する位置に設けられている。この軸受側溝部53は、内輪26aの内周面に凹部状の段差部分として、回転軸線X周りに円環状に形成されている。また、軸受側溝部53は、内輪26aの内周面から径方向外方への径方向に対する長さがほぼ一定に形成され、回転軸線Xに沿った方向の断面形状が略矩形状になるように形成されている。
そして、プライマリプーリ軸21の外周面に設けられた軸側溝部52と内輪26aの内周面に設けられた軸受側溝部53とは、上述のように、径方向に沿って互いに対向することで、C割リング51を収容する収容部54をなす。つまり、収容部54は、軸側溝部52と軸受側溝部53とにより円環状の空間部として形成され、この空間部にC割リング51が収容される。
収容部54をなす空間部は、C割リング51とほぼ同じ形状、大きさで形成される。すなわち、収容部54とC割リング51とは、内径、外径及び軸方向長さがほぼ同等に設定される。
ここで、この規制部50の組み付け方法について説明する。まず、すでにプライマリ可動シーブ23が設置されているプライマリプーリ軸21に対して、プライマリピストン28、軸受26を圧入する。このとき、プライマリピストン28及び軸受26は、プライマリピストン28、軸受26の順でプライマリ可動シーブ23の背面側(図2中向かって左側)から圧入され、軸方向に対して内輪26aの非接触端面26eが軸側溝部52よりもプライマリ固定シーブ22側(図2中向かって右側)の位置まで移動される。そして、軸側溝部52内にC割リング51を設ける。その後、プライマリピストン28及び軸受26をC割リング51側に移動し、軸受側溝部53の軸方向壁面がC割リング51と当接し、プライマリピストン28の軸受側円環部28bが内輪26aの接触端面26dと当接する位置で位置決めされる。このようにして規制部50は、C割リング51が軸側溝部52と軸受側溝部53とからなる収容部54内に収容されるようにしてプライマリプーリ軸21に組み付けられる。
上記のように構成されるベルト式無段変速機1、プライマリプーリ2では、プライマリ可動シーブ23がプライマリピストン28側に移動しプライマリピストン側端部23dpとプライマリピストン28とが当接すると、プライマリ可動シーブ23、プライマリピストン28及び軸受26の内輪26aのプライマリ固定シーブ22から離間する側(図2中向かって左側)への移動は、規制部50のC割リング51が軸側溝部52の軸方向壁面に当接することで規制される。そして、この規制部50のC割リング51は、軸受側溝部53の径方向壁面に当接することで径方向外方への移動が規制されることから、軸側溝部52から脱落することが防止される。すなわち、ここでは、軸受26の内輪26aがC割リング51の径方向外方への移動を規制するためのカバーとして兼用されることとなる。
したがって、規制部50は、C割リング51が軸側溝部52の軸方向壁面に当接することでプライマリ可動シーブ23、プライマリピストン28及び軸受26の内輪26aのプライマリ固定シーブ22から離間する側(図2中向かって左側)への移動を規制することから、例えば、プライマリ可動シーブ23、プライマリピストン28及び軸受26の内輪26aのプライマリ固定シーブ22から離間する側(図2中向かって左側)への移動を規制する構造としてロックナットを用いる場合と比較して、ねじ溝に対して軸側溝部52の曲率を大きくすることができるため応力集中を低減でき、この規制部50の強度を向上することができ、この結果、プライマリ可動シーブ23、プライマリピストン28及び軸受26の移動を確実に規制することができる。
特に、ベルト4からプライマリ可動シーブ23に作用するベルト反力が作動油を介さずに規制部50に作用しうるような場合には、この規制部50の強度向上の効果をより顕著に奏することができる。すなわち、例えば、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径が最小となり、プライマリ可動シーブ23のプライマリピストン側端部23dpがプライマリピストン28の軸受側円環部28bに作動油を介さずに直接的に当接する場合、ベルト4からプライマリ可動シーブ23に作用するベルト反力は、作動油を介さずに、プライマリピストン28の軸受側円環部28b、軸受26の内輪26aを介して規制部50に直接的に作用することとなる。このとき、ベルト4が巻き掛けられているプライマリ可動シーブ23が回転することで、ベルト4とプライマリ可動シーブ23との接触部分もこの回転に伴って周期的に変化する。すると、上記のようにベルト反力がプライマリピストン28の軸受側円環部28b、軸受26の内輪26aを介して規制部50に直接的に作用していると、作動油を介さないがためにベルト反力が分散されず、規制部50においてベルト反力が作用する部分もこの回転に伴って周期的に変化することになる。例えば、プライマリ可動シーブ23、プライマリピストン28及び軸受26の内輪26aのプライマリ固定シーブ22から離間する側(図2中向かって左側)への移動を規制する構造としてロックナットを用いていた場合、ベルト反力が作用する部分がプライマリ可動シーブ23の回転に伴って周期的に変化することによってこのロックナットの部分に作用する荷重に対しても十分な強度を確保する必要がある。しかしながら、本実施形態の規制部50は、C割リング51が軸側溝部52の軸方向壁面に当接することでプライマリ可動シーブ23などの移動を規制する構造としていることから、ねじ溝に対して軸側溝部52の曲率を大きくすることができるため応力集中を低減でき、ベルト反力が作用する部分がプライマリ可動シーブ23の回転に伴って周期的に変化することによって規制部50に作用する荷重に対しても強度不足となることを確実に防止することができる。また、高トルク化に伴ってベルト反力が大きくなっても十分な強度を確保することができる。
そして、この規制部50は、C割リング51が軸側溝部52の軸方向壁面に当接してプライマリ可動シーブ23などの移動を規制する構造としたことで強度を向上した上で、このC割リング51が軸受側溝部53の径方向壁面に当接することで径方向外方への移動が規制され、内輪26aがC割リング51の径方向外方への移動を規制するためのカバーとして兼用される。このため、例えば、C割リング51の径方向外方への移動を規制するカバー部材を別個に設ける必要が無いので、プライマリプーリ2の軸方向に対する長さを短くすることができ、このプライマリプーリ2を小型化することができると共に、コスト上昇を抑制することができる。
以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1のプライマリプーリ2によれば、プライマリプーリ軸21と、プライマリプーリ軸21に一体回転可能に設けられるプライマリ固定シーブ22と、プライマリプーリ軸21に一体回転可能、かつ、プライマリプーリ軸21の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22に対して相対的に移動自在に設けられるプライマリ可動シーブ23と、プライマリプーリ軸21の周りに設けられるC割リング51と、プライマリプーリ軸21の外周面に設けられる軸側溝部52とプライマリプーリ軸21を回転可能に支持する軸受26の内輪26aに設けられる軸受側溝部53とからなりC割リング51を収容する収容部54とを有し、C割リング51が軸側溝部52の壁面に当接することでプライマリ可動シーブ23の移動を規制可能であると共に軸受側溝部53の壁面がC割リング51に当接することでC割リング51の軸側溝部52からの脱落が防止される規制部50とを備える。
また、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1によれば、プライマリプーリ2、セカンダリプーリ3と、各プライマリプーリ2、セカンダリプーリ3に巻き掛けられ、エンジン100からの駆動力を入力側のプライマリプーリ2から出力側のセカンダリプーリ3に伝達するベルト4とを備え、プライマリプーリ2、セカンダリプーリ3は、それぞれ、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31と、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31に一体回転可能に設けられるプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32と、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31に一体回転可能、かつ、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して相対的に移動自在に設けられるプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33とを有し、少なくとも2つのプライマリプーリ2、セカンダリプーリ3いずれか一方、ここでは、プライマリプーリ2は、プライマリプーリ軸21の周りに設けられるC割リング51と、プライマリプーリ軸21の外周面に設けられる軸側溝部52とプライマリプーリ軸21を回転可能に支持する軸受26の内輪26aに設けられる軸受側溝部53とからなりC割リング51を収容する収容部54とを有し、C割リング51が軸側溝部52の壁面に当接することでプライマリ可動シーブ23の移動を規制可能であると共に軸受側溝部53の壁面がC割リング51に当接することでC割リング51の軸側溝部52からの脱落が防止される規制部50を含んで構成される。
したがって、規制部50は、軸側溝部52と軸受側溝部53とからなる収容部54に収容されたC割リング51がこの軸側溝部52の軸方向壁面に当接することでプライマリ可動シーブ23、プライマリピストン28及び軸受26の内輪26aのプライマリ固定シーブ22から離間する側(図2中向かって左側)への移動を規制することでこの規制部50の強度を向上した上で、このC割リング51が軸受側溝部53の径方向壁面に当接することで径方向外方への移動が規制され、内輪26aがC割リング51の径方向外方への移動を規制するためのカバーとして兼用されることから、プライマリプーリ2の軸方向に対する長さを短くすることができ、このプライマリプーリ2を小型化することができると共に、例えば、ロックナット等を用いる必要がなくコスト上昇を抑制することができる。つまり、規制部50の十分な強度を確保した上で小型化することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1、プライマリプーリ2によれば、内部に供給される作動油によりプライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との間に設けられるベルト4にベルト挟圧力を作用させるプライマリ油圧室24を備え、ベルト4からプライマリ可動シーブ23に作用するベルト反力は、作動油を介さずに規制部50に作用可能である。したがって、ベルト4からプライマリ可動シーブ23に作用するベルト反力が作動油を介さずに規制部50に作用しうるような場合に、ベルト反力が作用する部分がプライマリ可動シーブ23の回転に伴って周期的に変化することによって規制部50に作用する荷重が周期的に変化しても、この規制部50は、C割リング51が軸側溝部52の軸方向壁面に当接することでプライマリ可動シーブ23などの移動を規制する構造としていることから、強度不足となることを確実に防止することができ、この規制部50の強度向上の効果をより顕著に奏することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機のプーリ、ベルト式無段変速機は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、本発明のベルト式無段変速機のプーリとして主にプライマリプーリ側を詳細に説明したが、本発明のベルト式無段変速機のプーリは、セカンダリプーリに適用することもできる。
以上の説明では、収容部をなす軸受側溝部53は、軸受26の内輪26aの非接触端面26e側に設けられるものとして説明したがこれに限らない。
図4は、本発明の変形例に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。
変形例に係るプライマリプーリ202は、図4に示すように、規制手段としての規制部250を備えている。規制部250は、規制部材としてのC割リング51と、軸側溝部252と軸受側溝部253とからなりC割リング51を収容する収容部254とを有する。
そして、本変形例の軸受側溝部253は、軸受26の内輪26aの内周面において接触端面26d側に設けられる。軸側溝部252は、プーリ軸側嵌合部21cの外周面において、径方向に沿ってこの軸受側溝部253と対向する位置に設けられている。変形例に係るプライマリプーリ202は、規制部250をこのように構成する場合であっても、規制部250の十分な強度を確保した上で小型化することができる。
なお、本変形例に係るプライマリプーリ202における規制部250の組み付け方法は、以下のようになる。すなわち、すでにプライマリ可動シーブ23が設置されているプライマリプーリ軸21に対して、プライマリピストン28を圧入する。このとき、プライマリピストン28は、プライマリ可動シーブ23の背面側(図4中向かって左側)から圧入され、軸方向に対して軸受側円環部28bが軸側溝部252よりもプライマリ固定シーブ22側(図4中向かって右側)の位置まで移動される。そして、軸側溝部252内にC割リング51を設ける。その後、プライマリピストン28をC割リング51側に移動し、軸受側円環部28bがC割リング51と当接する位置で位置決めされると共に、プライマリプーリ軸21に対して、軸受26を圧入し、軸受側溝部253の軸方向壁面がC割リング51と当接する位置で位置決めされる。このようにして規制部250は、C割リング51が軸側溝部252と軸受側溝部253とからなる収容部254内に収容されるようにしてプライマリプーリ軸21に組み付けられる。
以上のように、本発明に係るベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機は、十分な強度を確保した上で小型化することができるものであり、種々のベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機に適用して好適である。
本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機の概略構成図である。 本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。 本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリが備えるC割リングを示す断面図である。 本発明の変形例に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。
符号の説明
1 ベルト式無段変速機
2、202 プライマリプーリ(プーリ)
3 セカンダリプーリ(プーリ)
4 ベルト
5 ECU
6 油圧制御装置
21 プライマリプーリ軸(プーリ軸)
22 プライマリ固定シーブ(固定シーブ)
23 プライマリ可動シーブ(可動シーブ)
24 プライマリ油圧室(油圧室)
25、26、35、36 軸受
26a 内輪
26b 外輪
26c 転動体
26d 接触端面
26e 非接触端面
27 プライマリ溝
28 プライマリピストン
31 セカンダリプーリ軸(プーリ軸)
32 セカンダリ固定シーブ(固定シーブ)
33 セカンダリ可動シーブ(可動シーブ)
34 セカンダリ油圧室(油圧室)
37 セカンダリ溝
38 セカンダリピストン
50、250 規制部(規制手段)
51 C割リング(規制部材)
52、252 軸側溝部
53、253 軸受側溝部
54、254 収容部
100 エンジン(駆動源)

Claims (3)

  1. プーリ軸と、
    前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、
    前記プーリ軸に一体回転可能、かつ、前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動自在に設けられる可動シーブと、
    前記プーリ軸の周りに設けられる規制部材と、前記プーリ軸の外面に設けられる軸側溝部と前記プーリ軸を回転可能に支持する軸受の内輪に設けられる軸受側溝部とからなり前記規制部材を収容する収容部とを有し、前記規制部材が前記軸側溝部の壁面に当接することで前記可動シーブの移動を規制可能であると共に前記軸受側溝部の壁面が前記規制部材に当接することで当該規制部材の前記軸側溝部からの脱落が防止される規制手段とを備えることを特徴とする、
    ベルト式無段変速機のプーリ。
  2. 内部に供給される作動油により前記固定シーブと前記可動シーブとの間に設けられるベルトにベルト挟圧力を作用させる油圧室を備え、
    前記ベルトから前記可動シーブに作用するベルト反力は、前記作動油を介さずに前記規制手段に作用可能であることを特徴とする、
    請求項1に記載のベルト式無段変速機のプーリ。
  3. 2つのプーリと、
    前記各プーリに巻き掛けられ、駆動源からの駆動力を入力側の前記プーリから出力側の前記プーリに伝達するベルトとを備え、
    前記2つのプーリは、それぞれ、プーリ軸と、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、前記プーリ軸に一体回転可能、かつ、前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動自在に設けられる可動シーブとを有し、
    少なくとも前記2つのプーリのいずれか一方は、前記プーリ軸の周りに設けられる規制部材と、前記プーリ軸の外面に設けられる軸側溝部と前記プーリ軸を回転可能に支持する軸受の内輪に設けられる軸受側溝部とからなり前記規制部材を収容する収容部とを有し、前記規制部材が前記軸側溝部の壁面に当接することで前記可動シーブの移動を規制可能であると共に前記軸受側溝部の壁面が前記規制部材に当接することで当該規制部材の前記軸側溝部からの脱落が防止される規制手段を含んで構成されることを特徴とする、
    ベルト式無段変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013181408A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Toyota Motor Corp 車両の制御装置

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