JP2009293736A - ベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機 - Google Patents

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Takehito Hattori
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Abstract

【課題】製造効率を向上することができるベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】プーリ軸21と、固定シーブ22と、固定シーブ22との間に設けられるベルト4にベルト挟圧力を作用させる可動シーブ23とを備え、プーリ軸21は、両端が開口した筒状に形成される外筒21aと、一端側に隔壁部21jが設けられた筒状に形成され当該隔壁部21jが外筒21a内に挿入されることで外筒21aの内面21eと隔壁部21jとにより作動媒体の通路である作動媒体通路21cを構成する内筒21bと、外筒21aの内面21eと内筒21bの外面21nとが接触して作動媒体通路21cからの作動媒体の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機に関するものである。
一般に、車両には、駆動源である内燃機関や電動機からの駆動力、すなわち出力トルクを車両の走行状態に応じた最適の条件で路面に伝達するために、駆動源の出力側に変速機が設けられている。この変速機には、変速比を無段階(連続的)に制御する無段変速機と、変速比を段階的(不連続)に制御する有段変速機とがある。ここで、このような無段変速機、いわゆるCVT(CVT:Continuously Variable Transmission)には、プライマリプーリとセカンダリプーリに巻き掛けられたベルトを介して、プライマリプーリからセカンダリプーリに駆動力を伝達する、いわゆる、ベルト式無段変速機がある。
プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、プーリ軸と、プーリ軸に固定される固定シーブと、プーリ軸に対して軸方向に移動自在に支持された可動シーブとにより構成されている。つまり、ベルト式無段変速機の2つのプーリは、2つのベルト式無段変速機用シーブをそれぞれ備えることとなる。ベルトは、固定シーブと可動シーブとの間で形成されるV字形状の溝に巻き掛けられている。ここで、ベルト式無段変速機は、例えば挟圧力発生油圧室であるプライマリ油圧室、セカンダリ油圧室の作動油の油圧により可動シーブを固定シーブ側に押圧することで、ベルトに対してベルト挟圧力を発生させ、ベルトと固定シーブおよび可動シーブとの間に発生する滑りを抑制して駆動力をプライマリプーリからセカンダリプーリに伝達するものである。
このような従来のベルト式無段変速機として、例えば、特許文献1に記載されている無段変速機用プーリ幅調整装置が適用されたベルト式の無段変速機は、回転軸(プーリ軸)と固定側プーリ片(固定シーブ)とが別体の構造となっている。
特開2000−257683号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載されている無段変速機用プーリ幅調整装置が適用されたベルト式の無段変速機では、例えば、さらなる製造効率の向上が望まれていた。
そこで本発明は、製造効率を向上することができるベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明によるベルト式無段変速機のプーリは、プーリ軸と、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられ、かつ、作動媒体の圧力により前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動することで、前記固定シーブとの間に設けられるベルトにベルト挟圧力を作用させる可動シーブとを備え、前記プーリ軸は、両端が開口した筒状に形成される外筒と、一端側に隔壁部が設けられた筒状に形成され当該隔壁部が前記外筒内に挿入されることで前記外筒の内面と前記隔壁部とにより前記作動媒体の通路である作動媒体通路を構成する内筒と、前記外筒の内面と前記内筒の外面とが接触して前記作動媒体通路からの前記作動媒体の漏洩を防止する封止部とを含んで構成されることを特徴とする。
請求項2に係る発明によるベルト式無段変速機のプーリでは、前記プーリ軸の外周面に形成された軸方向の軸側スプライン溝と、前記可動シーブの内周面に形成された軸方向のシーブ側スプライン溝と、前記軸側スプライン溝と前記シーブ側スプライン溝との間に摺動自在に配置されたローラとを有し、前記可動シーブを前記プーリ軸に移動可能に支持するローラスプライン部を備え、前記可動シーブは、前記内周面に当該可動シーブが前記固定シーブから離間した位置で前記ローラの端面に当接して当該固定シーブ側への移動を規制可能な規制部を有することを特徴とする。
請求項3に係る発明によるベルト式無段変速機のプーリでは、前記固定シーブは、前記プーリ軸とは別体に形成されると共に、前記可動シーブを前記プーリ軸に移動自在に支持するスプライン部を兼用して、前記プーリ軸に固定して支持されることを特徴とする。
請求項4に係る発明によるベルト式無段変速機のプーリでは、前記内筒は、駆動力の伝達経路中に設けられることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項5に係る発明によるベルト式無段変速機は、2つのプーリと、前記各プーリに巻き掛けられ、駆動源からの駆動力を入力側の前記プーリから出力側の前記プーリに伝達するベルトとを備え、前記2つのプーリは、それぞれ、プーリ軸と、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられ、かつ、作動媒体の圧力により前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動することで前記ベルトにベルト挟圧力を作用させる可動シーブとを有し、少なくとも前記2つのプーリのいずれか一方の前記プーリ軸は、両端が開口した筒状に形成される外筒と、一端側に隔壁部が設けられた筒状に形成され当該隔壁部が前記外筒内に挿入されることで前記外筒の内面と前記隔壁部とにより前記作動媒体の通路である作動媒体通路を構成する内筒と、前記外筒の内面と前記内筒の外面とが接触して前記作動媒体通路からの前記作動媒体の漏洩を防止する封止部とを含んで構成されることを特徴とする。
本発明に係るベルト式無段変速機のプーリによれば、プーリ軸は、両端が開口した筒状に形成される外筒と、一端側に隔壁部が設けられた筒状に形成され当該隔壁部が外筒内に挿入されることで外筒の内面と隔壁部とにより作動媒体の通路である作動媒体通路を構成する内筒と、外筒の内面と内筒の外面とが接触して作動媒体通路からの作動媒体の漏洩を防止する封止部とを含んで構成されるので、製造効率を向上することができる。
本発明に係るベルト式無段変速機によれば、プーリ軸は、両端が開口した筒状に形成される外筒と、一端側に隔壁部が設けられた筒状に形成され当該隔壁部が外筒内に挿入されることで外筒の内面と隔壁部とにより作動媒体の通路である作動媒体通路を構成する内筒と、外筒の内面と内筒の外面とが接触して作動媒体通路からの作動媒体の漏洩を防止する封止部とを含んで構成されるので、製造効率を向上することができる。
以下に、本発明に係るベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るベルト式無段変速機の概略構成図、図2は、本発明の実施形態1に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。なお、以下の説明では、このベルト式無段変速機が備えるプライマリプーリは、図2に示すプーリ軸の回転軸線Xを中心としてほぼ対称になるように構成されることから、この図2には、回転軸線Xを中心として一方側のみを図示し、特に断りのない限り、回転軸線Xを中心として一方側のみを説明し、他方側の説明はできるだけ省略する。
なお、以下で説明する実施形態では、本発明のベルト式無段変速機に伝達される駆動力を発生する駆動源としてエンジントルクを発生する内燃機関(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなど)を用いるが、これに限定されるものではなく、モータトルクを発生するモータなどの電動機を駆動源として用いてもよい。また、駆動源として内燃機関及び電動機を併用してもよい。
図1に示すように、本実施形態に係るベルト式無段変速機1は、車両に搭載される駆動源である内燃機関としてのエンジン100からの駆動力、すなわち出力トルクを車両の走行状態に応じた最適の条件で車輪160に伝達するためにエンジン100の出力側に設けられるものである。本実施形態に係る無段変速機は、入力側部材と出力側部材との回転数比である変速比を無段階(連続的)に制御することができる、いわゆるCVT(CVT:Continuously Variable Transmission)である。
このベルト式無段変速機1は、エンジン100からの駆動力をベルト4によって入力側部材から出力側部材に伝達可能であると共に、入力側部と出力側部との回転数比である変速比を無段階(連続的)に変更するものである。すなわち、このベルト式無段変速機1は、エンジン100からの駆動力が伝達される入力側部としてのプライマリプーリ2と、プライマリプーリ2に伝達された駆動力を変化させて出力する出力側部としてのセカンダリプーリ3と、プライマリプーリ2に伝達された駆動力をセカンダリプーリ3に伝達するベルト4とを含んで構成されるものである。さらに、このベルト式無段変速機1は、エンジン100の各部やベルト式無段変速機1の各部を制御する制御手段としての電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit、以下、特に断りのない限り「ECU5」と略記する。)5と、各部の油圧を制御する油圧制御装置6とを含んで構成される。
このベルト式無段変速機1が搭載される車両の駆動系は、トルクコンバータ110、前後進切換機構120、入力されたエンジン100の駆動力を変速比に応じて変換するベルト式無段変速機1、動力伝達機構130、ディファレンシャルギヤ140、ドライブシャフト150を介して、エンジン100が発生するエンジントルクを車輪(駆動輪)160に伝達する。なお、図1は、ベルト式無段変速機1の変速比が最大、すなわち最大変速比における図である。
エンジン100は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が用いられており、円筒形状に形成されるシリンダの中心軸方向にピストンが往復運動し、ピストンの往復運動を回転運動に変換するクランクシャフト101から駆動力を出力する。
トルクコンバータ110は、流体クラッチの一種であり、エンジン100から出力された駆動力を、作動媒体としての作動油を介して、あるいは、直接に前後進切換機構120に伝えるものである。トルクコンバータ110は、例えば、ロックアップ機構を有するものがあり、エンジン100からの出力トルク(駆動力)を所定のトルク比で増加させて、あるいはそのままの出力トルクで、前後進切換機構120に伝達する。
前後進切換機構120は、伝達された駆動力の車輪160、160への伝達方向を切り換えるものであり、これによりベルト式無段変速機1が搭載された車両が前進あるいは後進をする。前後進切換機構120は、例えば、遊星歯車機構と、フォワードクラッチ(摩擦クラッチ)及びリバースブレーキ(摩擦ブレーキ)などによって構成される。前後進切換機構120の遊星歯車機構(プラネタリギヤ)は、回転要素としてリングギヤと、キャリアと、サンギヤとを有しており、サンギヤとリングギヤとの間に、キャリアに自転可能に支持されると共にサンギヤ周りを公転可能なピニオンギヤを備える。前後進切換機構120により伝達方向が決定された駆動力は、ベルト式無段変速機1に伝達される。
なお、トルクコンバータ110の制御、例えばロックアップ機構のON/OFF制御及び前後進切換機構120の制御、すなわちエンジントルクの伝達方向の切換制御、例えばフォワードクラッチ、リバースブレーキのON/OFF制御は、油圧制御装置6から供給される油圧が用いられる。これらの制御を行うための油圧制御装置6の油圧制御は、ECU5により行われる。
ベルト式無段変速機1は、前後進切換機構120から後述するプライマリプーリ2のプライマリプーリ軸21に入力される駆動力の回転速度を、車両の運転状態に応じて所望の回転速度に変更して出力する。ベルト式無段変速機1で変速比に応じて回転速度が変換された駆動力は、ベルト式無段変速機1の後述するセカンダリプーリ3のセカンダリプーリ軸31を介して動力伝達機構130に伝達される。なお、ベルト式無段変速機1の詳細な説明は後述する。
動力伝達機構130は、上記セカンダリプーリ軸31と連結される図示しないリダクションドライブギヤを有し、ベルト式無段変速機1とディファレンシャルギヤ140とを連結するものである。動力伝達機構130は、ベルト式無段変速機1から入力された駆動力の回転速度を減速してディファレンシャルギヤ140に駆動力を伝達する。
ディファレンシャルギヤ140は、ドライブシャフト150、150を介して車輪(駆動輪)160、160と連結されている。ディファレンシャルギヤ140は、車両が旋回する際に生じる旋回の中心側、つまり内側の車輪160と、外側の車輪160との速度差を吸収する。
ベルト式無段変速機1は、所定の間隔を設けて平行に配置した2本のプーリ軸としてのプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31と、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31に各々配置され且つプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31上を軸線方向に摺動し得るプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33と、この各プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33に各々対向させてプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31上に配置され且つプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33との間でプライマリ溝27、セカンダリ溝37を形成するプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32と、対向配置したそれぞれのプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33及びプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32における各プライマリ溝27、セカンダリ溝37に巻き掛けられるベルト4とを含んで構成される。
具体的には、ベルト式無段変速機1は、一方のプーリとしてのプライマリプーリ2と、他方のプーリとしてのセカンダリプーリ3と、ベルト4と、ECU5と、油圧制御装置6とを備える。
プライマリプーリ2は、一方のプーリであり、エンジン100からの駆動力が伝達されるものである。プライマリプーリ2は、前後進切換機構120を介して伝達された駆動力をベルト4により他方のプーリであるセカンダリプーリ3に伝達するものである。言い換えれば、エンジン100(駆動源)からのエンジントルク(駆動力)が入力されるプライマリプーリ2は、ベルト式無段変速機1が備える2つのプーリのうち、入力側のプーリをなす。
プライマリプーリ2は、プーリ軸としてのプライマリプーリ軸21と、固定シーブとしてのプライマリ固定シーブ22と、可動シーブとしてのプライマリ可動シーブ23と、プライマリプーリ2にベルト挟圧力を発生させることでベルト式無段変速機1の変速比を変更するプライマリ油圧室24とにより構成されている。
プライマリプーリ軸21は、エンジン100からの駆動力が伝達(入力)されるものであり、すなわち、前後進切換機構120に連結されている。プライマリプーリ軸21は、軸受部材25、26により長手方向に沿った回転軸線X(図2参照)を回転中心として回転可能に支持されている。また、プライマリプーリ軸21は、内部に後述する作動油通路21c(図2参照)を有している。作動油通路21cは、油圧制御装置6の油圧制御回路に接続されており、油圧制御装置6からプライマリ油圧室24に供給される作動媒体としての作動油が流入する通路である。
プライマリ固定シーブ22は、円錐板状に形成され、プライマリ可動シーブ23と対向する位置に、プライマリプーリ軸21と一体回転するように固定して設けられている。ここでは、プライマリ固定シーブ22は、プライマリプーリ軸21の外周から径方向外側に突出する環状部として、プライマリプーリ軸21とは別体に設けられている。これにより、このプライマリプーリ2は、プライマリプーリ軸21とプライマリ固定シーブ22とを別体の構造とすることで、プライマリ固定シーブ22に対して、プライマリプーリ軸21とは別体で、例えば、浸炭処理(例えば、加工性の良い低炭素鋼または低炭素合金鋼を機械加工した後、その表面層の炭素量を増加させ、表面層のみを焼入硬化する処理)などの種々の表面処理を施すことができるので、製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。
プライマリ可動シーブ23は、円錐板状に形成され、例えば、スプライン部23b(図2参照)により、プライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持されている。
プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23とは、プライマリ固定シーブ22のプライマリ可動シーブ23に対向する傾斜面と、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22と対向する傾斜面との間に、V字形状のプライマリ溝27を形成している。プライマリ溝27は、無端であるベルト4が巻き掛けられる。つまり、ベルト4は、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との間に挟み込まれるようにして設けられる。
プライマリ油圧室24は、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22と対向する傾斜面の反対側の背面23aと、プライマリプーリ軸21に固定されたプライマリシリンダ28とにより構成されている。プライマリシリンダ28は、一端側が閉端した円筒状に形成され、プライマリ可動シーブ23は、このプライマリシリンダ28の開口した他端側に配置される。プライマリ油圧室24は、このプライマリシリンダ28の内面とプライマリ可動シーブ23の背面23aとによって区画される空間部として形成される。プライマリ可動シーブ23は、プライマリシリンダ28の内部に挿入されるように設けられる。プライマリ可動シーブ23の外周面とプライマリシリンダ28の円筒部28aの内周面との間には、例えばシールリングなどのプライマリ油圧室用シール部材Sが設けられている。つまり、プライマリ油圧室24は、プライマリ可動シーブ23の外周面とプライマリシリンダ28の内周面との間でプライマリ油圧室用シール部材Sによりシールされて、このプライマリ油圧室用シール部材Sにより内部に供給される作動油が漏れないようになっている。
プライマリ油圧室24には、プライマリプーリ軸21の内部に設けられる後述の作動油通路21cに流入した作動油が供給される。つまり、油圧制御装置6は、プライマリ油圧室24に作動油を供給し、プライマリ油圧室24の作動油の油圧(圧力)により、プライマリ可動シーブ23を軸方向(図2に示すプライマリプーリ軸21の回転軸線Xに沿った方向)に摺動させ、プライマリ可動シーブ23をプライマリ固定シーブ22に対して接近あるいは離隔させるものである。プライマリ油圧室24は、プライマリ油圧室24に供給される作動油により、プライマリ可動シーブ23を軸方向におけるプライマリ固定シーブ22側に押圧する可動シーブ押圧力をプライマリ可動シーブ23に作用させることで、プライマリ溝27に巻き掛けられるベルト4に対するベルト挟圧力を発生させる。つまり、プライマリプーリ2は、プライマリ油圧室24の油圧によりベルト4に対してベルト挟圧力を発生させ、発生したベルト挟圧力により、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22に対する軸方向位置を変更するものである。これにより、プライマリ油圧室24は、例えばベルト式無段変速機1の変速比γを変更させる機能を有するものである。
セカンダリプーリ3は、他方のプーリであり、プライマリプーリ2に伝達(入力)された駆動力をベルト4を介して図示しないリダクションドライブギヤに伝達(出力)し、動力伝達機構130、ディファレンシャルギヤ140、ドライブシャフト150を介して車輪160に伝達するものである。言い換えれば、プライマリプーリ2からの駆動力が出力されるセカンダリプーリ3は、ベルト式無段変速機1が備える2つのプーリのうち、出力側のプーリをなす。
セカンダリプーリ3は、プーリ軸としてのセカンダリプーリ軸31と、固定シーブとしてのセカンダリ固定シーブ32と、可動シーブとしてのセカンダリ可動シーブ33と、セカンダリプーリ3にベルト挟圧力を発生させることで、ベルト4の張力を調整するセカンダリ油圧室34とにより構成されている。
セカンダリプーリ軸31は、エンジン100からの駆動力を出力するものであり、すなわち、動力伝達機構130に連結されている。セカンダリプーリ軸31は、軸受部材35、36により長手方向に沿った回転軸線(不図示)を回転中心として回転可能に支持されている。また、セカンダリプーリ軸31は、内部に作動油通路(不図示)を有している。作動油通路は、油圧制御装置6の油圧制御回路に接続されており、油圧制御装置6からセカンダリ油圧室34に供給される作動油が流入する通路である。
上述のプライマリプーリ軸21とセカンダリプーリ軸31とは、互いにほぼ平行になるように配置されている。
セカンダリ固定シーブ32は、円錐板状に形成され、セカンダリ可動シーブ33と対向する位置に、セカンダリプーリ軸31と一体回転するように固定して設けられている。ここでは、セカンダリ固定シーブ32は、セカンダリプーリ軸31の外周から径方向外側に突出する環状部として、セカンダリプーリ軸31とは別体に設けられている。これにより、このセカンダリプーリ3は、セカンダリプーリ軸31とセカンダリ固定シーブ32とを別体の構造とすることで、セカンダリ固定シーブ32に対して、セカンダリプーリ軸31とは別体で、例えば、浸炭処理などの種々の表面処理を施すことができるので、製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。
セカンダリ可動シーブ33は、円錐板状に形成され、例えば、スプライン部(不図示)により、セカンダリプーリ軸31に対して軸方向に移動可能で、セカンダリプーリ軸31と一体回転可能に支持されている。
セカンダリ固定シーブ32とセカンダリ可動シーブ33とは、セカンダリ固定シーブ32のセカンダリ可動シーブ33に対向する傾斜面と、セカンダリ可動シーブ33のセカンダリ固定シーブ32と対向する傾斜面との間に、V字形状のセカンダリ溝37を形成している。セカンダリ溝37は、無端であるベルト4が巻き掛けられる。つまり、ベルト4は、セカンダリ固定シーブ32とセカンダリ可動シーブ33との間に挟み込まれるようにして設けられる。
セカンダリ油圧室34は、セカンダリ可動シーブ33のセカンダリ固定シーブ32と対向する面と反対側の背面33aと、セカンダリプーリ軸31に固定されたセカンダリシリンダ38とにより構成されている。セカンダリシリンダ38は、一端側が閉端した円筒状に形成され、セカンダリ可動シーブ33は、このセカンダリシリンダ38の開口した他端側に配置される。セカンダリ油圧室34は、このセカンダリシリンダ38の内面とセカンダリ可動シーブ33の背面33aとによって区画される空間部として形成される。セカンダリ可動シーブ33は、セカンダリシリンダ38の内部に挿入されるように設けられる。セカンダリ可動シーブ33の外周面とセカンダリシリンダ38の円筒部38aの内周面との間には、例えばシールリングなどのセカンダリ油圧室用シール部材Sが設けられている。つまり、セカンダリ油圧室34は、セカンダリ可動シーブ33の外周面とセカンダリシリンダ38の内周面との間でセカンダリ油圧室用シール部材Sによりシールされて、このセカンダリ油圧室用シール部材Sにより内部の作動油が漏れないようになっている。なお、軸受部材36とセカンダリ固定シーブ32との間には、パーキングギヤ8が設けられている。
セカンダリ油圧室34には、セカンダリプーリ軸31の内部に設けられる作動油通路(不図示)に流入した作動油が供給される。つまり、油圧制御装置6は、セカンダリ油圧室34に作動油を供給し、セカンダリ油圧室34の作動油の油圧(圧力)により、セカンダリ可動シーブ33を軸方向(セカンダリプーリ軸31の回転軸線に沿った方向)に摺動させ、セカンダリ可動シーブ33をセカンダリ固定シーブ32に対して接近あるいは離隔させるものである。セカンダリ油圧室34は、セカンダリ油圧室34に供給される作動油により、セカンダリ可動シーブ33を軸方向におけるセカンダリ固定シーブ32側に押圧する可動シーブ押圧力をセカンダリ可動シーブ33に作用させることで、セカンダリ溝37に巻き掛けられるベルト4に対するベルト挟圧力を発生させる。つまり、セカンダリプーリ3は、セカンダリ油圧室34の油圧によりベルト4に対してベルト挟圧力を発生させ、発生したベルト挟圧力により、セカンダリ可動シーブ33のセカンダリ固定シーブ32に対する軸方向位置を変更するものである。これにより、セカンダリ油圧室34は、例えば、ベルト4の張力を制御することで、ベルト4のプライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3に対する接触半径を一定に維持する機能の一部を担うものである。
ベルト4は、入力側であるエンジン100(駆動源)からプライマリプーリ2に入力された駆動力、すなわちエンジントルクをセカンダリプーリ3に伝達するものである。ベルト4は、プライマリプーリ2のプライマリ溝27とセカンダリプーリ3のセカンダリ溝37との間に巻き掛けられている。また、ベルト4は、多数の金属製のベルトエレメントと複数本のスチールリングで構成された無端ベルトである。
ECU5は、ベルト式無段変速機1の駆動を制御、特に変速比γを制御するものであり、ここでは、エンジン100が搭載された車両の各所に取り付けられたセンサから入力された各種入力信号や各種マップとに基づいてエンジン100の運転制御、例えば図示しない燃料噴射弁の噴射制御、エンジン100の吸入空気量を制御する図示しないスロットルバルブのスロットル開度制御、点火プラグの点火制御なども行うものである。このECU5には、ベルト式無段変速機1の変速制御を行うためのデータ、例えばアクセル開度や車速等の情報に基づいた走行状態に応じてベルト式無段変速機1の変速比γを制御するためのデータが予め記憶されている。
すなわち、ECU5は、エンジン100の燃料噴射弁、スロットルバルブ、点火プラグや後述する油圧制御装置6に電気的に接続されており、種々のセンサが検出するエンジン回転数、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、入力回転数、出力回転数、シフトポジションなどの運転状態などに基づいて、これらの駆動を制御している。
油圧制御装置6は、ベルト式無段変速機1のプライマリ油圧室24及びセカンダリ油圧室34内の作動油の油圧を制御するものであり、ここではベルト式無段変速機1が搭載される車両の駆動系各部、例えば、トルクコンバータ110、前後進切換機構120等に作動油を供給するものでもある。
油圧制御装置6は、オイルタンクに貯留されトランスミッションの各部に供給される作動油をオイルポンプにより吸引、加圧し、吐出する。そして、油圧制御装置6は、オイルポンプにより加圧された作動油がプレッシャーレギュレータバルブを介して、流量制御弁などに供給される。流量制御弁は、スプール弁子、電磁ソレノイドなどを含んで構成され、プライマリ油圧室24、セカンダリ油圧室34へ作動油の供給、あるいは、プライマリ油圧室24、セカンダリ油圧室34からの作動油の排出を制御するものである。油圧制御装置6の流量制御弁は、ECU5から入力される制御指令値入力に基づいた駆動電流により駆動する電磁ソレノイドがスプール弁子の位置を変位させることで、プライマリ油圧室24、セカンダリ油圧室34に供給、排出される作動油の流量を制御するものである。なお、このプレッシャーレギュレータバルブは、プレッシャーレギュレータバルブよりも下流側における油圧が所定油圧以上、すなわち、油圧制御装置6の元圧として用いられるライン圧以上になった際に、下流側にある作動油をオイルタンクに戻して所定のライン圧に調圧するものである。
そして、ECU5は、上述したように、ベルト式無段変速機1が搭載された車両の運転状態(走行状態)に応じてベルト式無段変速機1の各部の駆動を制御しベルト式無段変速機1の実際の変速比である実変速比を制御する。ECU5は、種々のセンサが検出するエンジン回転数、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、入力回転数、出力回転数、シフトポジションなどの運転状態などに基づいて目標の変速比である目標変速比を決定すると共に、油圧制御装置6を駆動して油圧制御を行うことで、プライマリ油圧室24の油圧及びセカンダリ油圧室34の油圧を調整する。したがって、ECU5は、油圧制御装置6の流量制御弁に供給する駆動電流を制御指令値に基づいてデューティ制御することで、プライマリ油圧室24の油圧及びセカンダリ油圧室34の油圧を調整し、プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33をプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して接近離間させる。そして、ECU5は、プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33をプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して接近離間させることで、プライマリプーリ2におけるベルト挟圧力及びセカンダリプーリ3におけるベルト挟圧力を調整し、プライマリプーリ2の回転数である入力軸回転数と、セカンダリプーリ3の回転数である出力軸回転数との比である変速比γを制御することができ、実際の変速比である実変速比が目標の変速比である目標変速比となるように制御することができる。
上記のように構成されるベルト式無段変速機1を含む駆動系は、このベルト式無段変速機1が搭載される車両に設けられた図示しないシフトポジション装置のシフトポジションがパーキングポジションやニュートラルポジションなどの非駆動ポジションである場合、前後進切換機構120が制御されて、エンジン100と車輪160との間で動力伝達が不可能な状態となる。これに対して、上記シフトポジション装置のシフトポジションがリバースポジションやドライブポジションなどの駆動ポジションである場合、前後進切換機構120が制御されて、エンジン100と車輪160との間で動力伝達が可能な状態となる。
そして、駆動ポジションが選択され、エンジン100からエンジントルクが出力された場合は、トルクコンバータ110、前後進切換機構120を経由して、プライマリプーリ2のプライマリプーリ軸21にトルクが伝達(入力)される。プライマリプーリ軸21を介してプライマリプーリ2に入力されたトルクは、ベルト4を介して、セカンダリプーリ3のセカンダリプーリ軸31に伝達される。そして、セカンダリプーリ軸31を介してセカンダリプーリ3から出力されるトルクは、動力伝達機構130、ディファレンシャルギヤ140及びドライブシャフト150を介して車輪160に伝達されて駆動力が発生する。
そして、ベルト式無段変速機1における変速比を変更する場合は、ECU5が油圧制御装置6を駆動しプライマリ油圧室24及びセカンダリ油圧室34内の作動油の油圧を調整して、プライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33をプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して相対的に接近又は離間させることで、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3からベルト4に適正なベルト挟圧力を作用させる。ベルト式無段変速機1は、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3からベルト4に適正なベルト挟圧力を作用させることで、ベルト4が巻き掛けられているプライマリ溝27とセカンダリ溝37の幅が変化し、ベルト式無段変速機1の変速比を変更することができると共にベルト4の張力を適正に調整することができる。
すなわち、ベルト式無段変速機1は、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22に対して相対的に接近又は離間させプライマリ溝27の幅を調整することで、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径(ベルト4に対するプライマリプーリ2の有効径)とセカンダリプーリ3におけるベルト4の巻き掛け半径(ベルト4に対するセカンダリプーリ3の有効径)との比が変化し、この結果、プライマリプーリ2の回転数(回転速度)とセカンダリプーリ3の回転数(回転速度)との比である変速比が変更される。例えば、ベルト式無段変速機1は、プライマリ溝27の幅が狭められると、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径が大きくなり、ベルト式無段変速機1の変速比が小さくなるように変速(アップシフト)する。これに対して、ベルト式無段変速機1は、プライマリ溝27の幅が広げられると、プライマリプーリ2におけるベルト4の巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機1の変速比が大きくなるように変速(ダウンシフト)する。
また、ベルト式無段変速機1は、セカンダリ可動シーブ33をセカンダリプーリ軸31の軸方向に沿ってセカンダリ固定シーブ32に対して相対的に接近又は離間させセカンダリ溝37の幅を調整することで、セカンダリプーリ3からベルト4に加えられるベルト挟圧力、およびベルト4の張力が変更され、この結果、プライマリプーリ2からセカンダリプーリ3に伝達されるトルクの容量が制御される。例えば、ベルト式無段変速機1は、セカンダリ溝37の幅が狭められると、セカンダリプーリ3からベルト4に加えられるベルト挟圧力が増加し、ベルト4のトルク容量が増加する。これに対して、ベルト式無段変速機1は、セカンダリ溝37の幅が広げられると、セカンダリプーリ3からベルト4に加えられるベルト挟圧力が減少し、ベルト4のトルク容量が低下する。
ところで、本実施形態のベルト式無段変速機1は、図2に示すように、プライマリプーリ軸21を外筒としての円筒部材21aと、内筒としてのハブ21bと、円筒部材21a内部の作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成することで、製造効率の向上を図っている。
なお、以下の説明では、プライマリプーリ2とセカンダリプーリ3とがほぼ同様の構成であるため、主にプライマリプーリ2側を詳細に説明し、セカンダリプーリ3側の説明はできる限り省略するが、本発明のベルト式無段変速機のプーリは、セカンダリプーリ3に適用することもできる。
具体的には、プライマリプーリ2のプライマリプーリ軸21は、外筒としての円筒部材21aと、内筒としてのハブ21bとを有する。
円筒部材21aは、両端が開口した円筒状に形成される。円筒部材21aの円筒中心は、プライマリプーリ軸21の回転軸線Xとなる。上述したプライマリ油圧室24に供給される作動油の通路である作動油通路21cは、この円筒部材21aの内周面21e側に設けられる。一方、上述したプライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持するスプライン部23bは、この円筒部材21aの外周面21f側に設けられる。
ここで、この円筒部材21aの外周面21fは、軸側摺動面21gとスプライン形成面21hとを有する。軸側摺動面21gとスプライン形成面21hとは、軸方向に並んで設けられている。軸側摺動面21gは、ここではその外径がスプライン形成面21hの外径よりも大きく設定されている。スプライン形成面21hは、円筒部材21aの外周面21fにおいて軸方向に沿ってスプライン溝21iが形成されている面である。スプライン溝21iは、スプライン形成面21hの周方向に沿って複数形成されている。
一方、プライマリ可動シーブ23は、その内周面にシーブ側摺動面23cとスプライン形成面23dとを有する。シーブ側摺動面23cとスプライン形成面23dとは、シーブ側摺動面23cがプライマリシリンダ28側すなわち背面23a側、スプライン形成面23dがプライマリ固定シーブ22側すなわちプライマリ溝27側となるように軸方向に並んで設けられている。シーブ側摺動面23cは、ここではその内径がスプライン形成面23dの内径よりも大きく設定されている。スプライン形成面23dは、プライマリ可動シーブ23の内周面において軸方向に沿ってスプライン溝23eが形成されている面である。スプライン溝23eは、スプライン形成面23dの周方向に沿って複数形成されている。
したがって、スプライン部23bは、円筒部材21a側のスプライン形成面21hの複数のスプライン溝21iと、プライマリ可動シーブ23側のスプライン形成面23dの複数のスプライン溝23eとが互いに噛み合うようにスプライン嵌合することで、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持することができる。このとき、プライマリ可動シーブ23は、シーブ側摺動面23cが軸側摺動面21gと対向し、スプライン形成面23dがスプライン形成面21hと対向するように組みつけられる。そして、シーブ側摺動面23cと軸側摺動面21gとは、互いに対向して接触する。プライマリ可動シーブ23は、プライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動する際には、このシーブ側摺動面23cが軸側摺動面21gに対して摺動する。なお、このシーブ側摺動面23cと軸側摺動面21gとは、互いに接触して摺動することで、プライマリ可動シーブ23と円筒部材21aとの隙間を介したプライマリ油圧室24からの作動油の漏洩を防止するシール部としても作用する。
プライマリ固定シーブ22は、上述したように、プライマリプーリ軸21とは別体に形成されると共に、本実施形態では、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に移動自在に支持するスプライン部23bを兼用して、プライマリプーリ軸21に固定して支持される。
プライマリ固定シーブ22は、その内周面にスプライン形成面22aを有する。スプライン形成面22aは、プライマリ固定シーブ22の内周面において軸方向に沿ってスプライン溝22bが形成されている面である。プライマリ固定シーブ22は、スプライン部23bにて、円筒部材21a側のスプライン形成面21hの複数のスプライン溝21iと、プライマリ固定シーブ22側のスプライン形成面22aの複数のスプライン溝22bとが互いに噛み合ってスプライン嵌合するようにして設けられる。
そして、プライマリ固定シーブ22は、プライマリ可動シーブ23と対向する傾斜面、すなわち、プライマリ溝27側の面とは反対側の背面22cに接触するように円筒部材21aの外周面21fに固定されるC割リング22dにより、プライマリ可動シーブ23から離間する方向への軸方向の移動が規制されている。すなわち、プライマリ固定シーブ22は、ベルト4から傾斜面にベルト反力が推力として作用し、プライマリ可動シーブ23から離間する方向に移動しようとすると、このC割リング22dが推力としてのスラスト力をうけることで、プライマリ可動シーブ23から離間する方向への軸方向の移動が規制される。したがって、プライマリ固定シーブ22は、スプライン部23bを兼用してプライマリプーリ軸21に固定して支持され、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持される。
これにより、このプライマリプーリ2は、プライマリプーリ軸21とプライマリ固定シーブ22とを別体の構造とすることで、上述のように、製造効率を向上し低コスト化を図ることができると共に、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に支持するスプライン部23bを兼用して、プライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に固定して支持することで、さらに製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。すなわち、プライマリ可動シーブ23とプライマリ固定シーブ22とを共にスプライン溝23e、スプライン溝22bが共通のスプライン溝21iに噛み合うように設けることで、例えば、プライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に対して焼嵌めして固定するような場合と比較して、焼嵌め用の機器等を必要とせず、プライマリ可動シーブ23と同じ組み付け方法でプライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に組み付けることができる。この結果、製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。
また、このプライマリプーリ2は、プライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に固定する構成としてC割リング22dを用いることで、例えば、焼嵌めの場合と比較して、この固定部分の強度を向上することができる。さらに、このプライマリプーリ2は、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23とを共通のスプライン部23bのスプライン溝21iによりプライマリプーリ軸21に支持することで、プライマリプーリ2が回転軸線X周りに回転した際に、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との回転方向、すなわち、回転軸線X周り方向へのがたつき量が等しくなるようにすることができる。この結果、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との回転軸線X周り方向へのがたつき量が不均一になることに起因するベルト4の損傷を防止することができ、ベルト4の耐久性を向上することができる。
なお、このプライマリプーリ2は、プライマリプーリ軸21に対して、例えば、プライマリシリンダ28、プライマリ可動シーブ23、プライマリ固定シーブ22の順に組み付けていき、その後、プライマリ可動シーブ23とプライマリ固定シーブ22とにより形成されるプライマリ溝27にベルト4を巻き掛けるようにすればよい。
次に、ハブ21bは、一端側に隔壁部21jが設けられた円筒状に形成される。隔壁部21jは、ハブ21bの円筒部の一端を閉鎖するように円筒部と一体に設けられる。したがって、ハブ21bは、一端が隔壁部21jにより閉端した円筒形状をなす。
ハブ21bは、隔壁部21jが円筒部材21aの一方の開口21k側からこの円筒部材21a内に挿入されるようにして設けられる。ここでは、ハブ21bは、プライマリ固定シーブ22側(図2中向かって右側)の開口21kから隔壁部21jが円筒部材21aの内部に挿入されるようにして設けられる。そして、このハブ21bは、隔壁部21jが円筒部材21a内に挿入されるようにして設けられることで、円筒部材21aの内周面21eと隔壁部21jとにより円筒部材21aの内部に作動油通路21cを構成する。
作動油通路21cは、円筒部材21aの内部において隔壁部21jから他方の開口21l側、すなわち、プライマリ可動シーブ23側(図2中向かって左側)に形成される。そして、作動油通路21cは、円筒部材21aに形成される連通路21mを介して、プライマリ油圧室24と連通し、円筒部材21aの他方の開口21l、すなわち、プライマリ可動シーブ23側の開口21lが油圧制御装置6の油圧制御回路に接続される。したがって、プライマリ油圧室24に供給される作動油は、油圧制御装置6の油圧制御回路から開口21lを介して作動油通路21cに流入し、連通路21mを介してプライマリ油圧室24に流入する。また、プライマリ油圧室24から排出される作動油は、プライマリ油圧室24から連通路21mを介して作動油通路21cに流出し、開口21lを介して油圧制御装置6の油圧制御回路に流出する。
このとき、このハブ21bは、円筒部の外周面21nが円筒部材21aの内周面21eと接触するように設けられる。したがって、このハブ21bの外周面21nと円筒部材21aの内周面21eとは、互い接触することで封止部21dをなす。すなわち、封止部21dは、円筒部材21aの内周面21eとハブ21bの外周面21nとが接触することで作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止することができる。これにより、プライマリプーリ軸21は、円筒部材21a、ハブ21bとしてパイプ部材を用いることができ、パイプ部材に対して簡単なパイプ成形を施しハブ21bを円筒部材21aの内側に挿入するように設置することで、プライマリプーリ軸21の内部に適正に作動油通路21cを形成することができる。この結果、例えば、プライマリプーリ軸21として熱間鍛造などによる鍛造部材を用いこの鍛造部材の内部に作動油通路を形成するような場合と比較して、鍛造部材に対して切削加工等を施して作動油通路を形成するような煩雑で高い精度を要するような工程を低減することができることから、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。さらに、円筒部材21a、ハブ21bとしてパイプ部材を用いることで、大幅な薄肉化も可能であり、これにより、軽量化を図ることもできる。
ここで、このハブ21bは、隔壁部21jとは反対側の端部が前後進切換機構120の回転要素に接続されている。本実施形態では、ハブ21bは、基端部が前後進切換機構120の回転要素であるキャリア120Cに接続され、先端部がこのキャリア120Cから円筒部材21a側に突出するように形成されると共にこの先端部に隔壁部21jが設けられる。つまり、ハブ21bは、キャリア120Cと一体に形成される。また、円筒部材21aは、言い換えれば、内部にこのキャリア120Cから一体的に突出したハブ21bが挿入されるようにして配置される。そして、ハブ21bは、このキャリア120Cの回転に伴って回転し、前後進切換機構120から出力される駆動力をベルト式無段変速機1のプライマリプーリ2をなす円筒部材21aに伝達する。すなわち、ハブ21bは、駆動力の伝達経路中に設けられる。これにより、駆動力を伝達する部材であるハブ21bを円筒部材21aの内部に作動油通路21cを形成するための部材としても兼用することができるので、このベルト式無段変速機1、プライマリプーリ2を小型化することができると共に、ベルト式無段変速を向上することができ、低コスト化を図ることができる。なお、ここでは、ハブ21bは、前後進切換機構120の回転要素として、キャリア120Cに接続されるものとして説明したが、他の回転要素に接続されていてもよく、例えば、前後進切換機構120の回転要素として、サンギヤ120Sに接続されていてもよい。
以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1のプライマリプーリ2によれば、プライマリプーリ軸21と、プライマリプーリ軸21に一体回転可能に設けられるプライマリ固定シーブ22と、プライマリプーリ軸21に一体回転可能に設けられ、かつ、作動油の油圧によりプライマリプーリ軸21の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22に対して相対的に移動することで、プライマリ固定シーブ22との間に設けられるベルト4にベルト挟圧力を作用させるプライマリ可動シーブ23とを備え、プライマリプーリ軸21は、両端が開口した筒状に形成される円筒部材21aと、一端側に隔壁部21jが設けられた筒状に形成されこの隔壁部21jが円筒部材21a内に挿入されることで円筒部材21aの内周面21eと隔壁部21jとにより作動油の通路である作動油通路21cを構成するハブ21bと、円筒部材21aの内周面21eとハブ21bの外周面21nとが接触して作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成される。
また、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1によれば、プライマリプーリ2、セカンダリプーリ3と、各プライマリプーリ2、セカンダリプーリ3に巻き掛けられ、エンジン100からの駆動力を入力側のプライマリプーリ2から出力側のセカンダリプーリ3に伝達するベルト4とを備え、プライマリプーリ2、セカンダリプーリ3は、それぞれ、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31と、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31に一体回転可能に設けられるプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32と、プライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31に一体回転可能に設けられ、かつ、作動油の油圧によりプライマリプーリ軸21、セカンダリプーリ軸31の軸方向に沿ってプライマリ固定シーブ22、セカンダリ固定シーブ32に対して相対的に移動することでベルト4にベルト挟圧力を作用させるプライマリ可動シーブ23、セカンダリ可動シーブ33とを有し、少なくとも2つのプライマリプーリ2、セカンダリプーリ3いずれか一方、ここでは、プライマリプーリ2のプライマリプーリ軸21は、両端が開口した筒状に形成される円筒部材21aと、一端側に隔壁部21jが設けられた筒状に形成されこの隔壁部21jが円筒部材21a内に挿入されることで円筒部材21aの内周面21eと隔壁部21jとにより作動油の通路である作動油通路21cを構成するハブ21bと、円筒部材21aの内周面21eとハブ21bの外周面21nとが接触して作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成される。
したがって、プライマリプーリ軸21が円筒部材21aと、円筒部材21aの内周面21eと隔壁部21jとにより作動油の通路である作動油通路21cを構成するハブ21bと、円筒部材21aの内周面21eとハブ21bの外周面21nとが接触して作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成されることから、このプライマリプーリ軸21は、円筒部材21a、ハブ21bとしてパイプ部材を用いることができ、このハブ21bを円筒部材21aの内側に挿入するように設置することで、プライマリプーリ軸21の内部に適正に作動油通路21cを形成することができる。この結果、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1のプライマリプーリ2及びベルト式無段変速機1によれば、プライマリ固定シーブ22は、プライマリプーリ軸21とは別体に形成されると共に、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に移動自在に支持するスプライン部23bを兼用して、プライマリプーリ軸21に固定して支持される。したがって、プライマリプーリ軸21とプライマリ固定シーブ22とを別体の構造とすることで、プライマリ固定シーブ22に対して、プライマリプーリ軸21とは別体で種々の表面処理を施すことができるので、製造効率を向上し低コスト化を図ることができると共に、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に支持するスプライン部23bを兼用して、プライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に固定して支持することで、さらに製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。また、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との回転方向へのがたつき量が等しくなるようにすることができるので、ベルト4の耐久性を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機1のプライマリプーリ2及びベルト式無段変速機1によれば、ハブ21bは、駆動力の伝達経路中に設けられる。したがって、駆動力を伝達する部材であるハブ21bを円筒部材21aの内部に作動油通路21cを形成するための部材としても兼用することができるので、このベルト式無段変速機1、プライマリプーリ2を小型化することができると共に、ベルト式無段変速機1、プライマリプーリ2を構成するための部品点数を削減することができ、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。実施形態2に係るベルト式無段変速機のプーリは、実施形態1に係るベルト式無段変速機のプーリと略同様の構成であるがスプライン部の構成が実施形態1に係るベルト式無段変速機のプーリとは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。また、主要部分の構成については図1を参照する。
本実施形態に係るベルト式無段変速機201のプライマリプーリ202は、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持するスプライン部としてのローラスプライン部223bを円筒部材21aの外周面21fに備える。このローラスプライン部223bは、軸側スプライン溝としてのスプライン溝221iと、シーブ側スプライン溝としてのスプライン溝223eと、ローラ229とを有する。
具体的には、この円筒部材21aの外周面21fは、軸側摺動面21gとスプライン形成面221hとを有する。軸側摺動面21gとスプライン形成面221hとは、軸方向に並んで設けられている。軸側摺動面21gは、ここではその外径がスプライン形成面221hの外径よりも大きく設定されている。スプライン形成面221hは、円筒部材21aの外周面21fにおいて軸方向に沿ってスプライン溝221iが形成されている面である。スプライン溝221iは、スプライン形成面221hの周方向に沿って複数形成されている。
一方、プライマリ可動シーブ23は、その内周面にシーブ側摺動面23cとスプライン形成面223dとを有する。シーブ側摺動面23cとスプライン形成面223dとは、シーブ側摺動面23cがプライマリシリンダ28側すなわち背面23a側、スプライン形成面223dがプライマリ固定シーブ22側すなわちプライマリ溝27側となるように軸方向に並んで設けられている。シーブ側摺動面23cは、ここではその内径がスプライン形成面223dの内径よりも大きく設定されている。スプライン形成面223dは、プライマリ可動シーブ23の内周面において軸方向に沿ってスプライン溝223eが形成されている面である。スプライン溝223eは、スプライン形成面223dの周方向に沿って複数形成されている。
そして、ローラスプライン部223bは、円筒部材21a側のスプライン形成面221hの複数のスプライン溝221iと、プライマリ可動シーブ23側のスプライン形成面223dの複数のスプライン溝223eとがそれぞれ互いに対向すると共に、この各スプライン溝221iと各スプライン溝223eとの間にそれぞれ摺動自在にローラ229が配置される。このローラ229は、円筒状に形成され、その軸方向がプライマリプーリ軸21の軸方向、すなわち回転軸線Xに沿った方向と一致するように配置される。
したがって、ローラスプライン部223bは、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持することができる。すなわち、プライマリ可動シーブ23は、プライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動する際には、スプライン溝223eが各ローラ229にガイドされ、このシーブ側摺動面23cが軸側摺動面21gに対して摺動してプライマリプーリ軸21の軸方向に移動する。
プライマリ固定シーブ22は、上述したように、プライマリプーリ軸21とは別体に形成されると共に、本実施形態では、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に移動自在に支持するこのローラスプライン部223bを兼用して、プライマリプーリ軸21に固定して支持される。
プライマリ固定シーブ22は、その内周面にスプライン形成面222aを有する。スプライン形成面222aは、プライマリ固定シーブ22の内周面において軸方向に沿ってスプライン溝222bが形成されている面である。プライマリ固定シーブ22は、ローラスプライン部223bにて、円筒部材21a側のスプライン形成面221hの複数のスプライン溝221iと、プライマリ固定シーブ22側のスプライン形成面222aの複数のスプライン溝222bとがそれぞれ互いに対向すると共に、この各スプライン溝221iと各スプライン溝222bとの間にそれぞれ摺動自在に上述のローラ229が配置される。
そして、プライマリ固定シーブ22は、プライマリ可動シーブ23と対向する傾斜面、すなわち、プライマリ溝27側の面とは反対側の背面22cに接触するように円筒部材21aの外周面21fに固定されるC割リング22dにより、プライマリ可動シーブ23から離間する方向への軸方向の移動が規制されている。すなわち、プライマリ固定シーブ22は、ベルト4から傾斜面にベルト反力が推力として作用し、プライマリ可動シーブ23から離間する方向に移動しようとすると、このC割リング22dが推力としてのスラスト力をうけることで、プライマリ可動シーブ23から離間する方向への軸方向の移動が規制される。したがって、プライマリ固定シーブ22は、ローラスプライン部223bを兼用してプライマリプーリ軸21に固定して支持され、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持される。
以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機201のプライマリプーリ202、ベルト式無段変速機201によれば、プライマリプーリ軸21が円筒部材21aと、円筒部材21aの内周面21eと隔壁部21jとにより作動油の通路である作動油通路21cを構成するハブ21bと、円筒部材21aの内周面21eとハブ21bの外周面21nとが接触して作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成されることから、このプライマリプーリ軸21は、円筒部材21a、ハブ21bとしてパイプ部材を用いることができ、このハブ21bを円筒部材21aの内側に挿入するように設置することで、プライマリプーリ軸21の内部に適正に作動油通路21cを形成することができる。この結果、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機201のプライマリプーリ202及びベルト式無段変速機201によれば、プライマリプーリ軸21とプライマリ固定シーブ22とを別体の構造とすることで、プライマリ固定シーブ22に対して、プライマリプーリ軸21とは別体で種々の表面処理を施すことができるので、製造効率を向上し低コスト化を図ることができると共に、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に支持するローラスプライン部223bを兼用して、プライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に固定して支持することで、さらに製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。また、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との回転方向へのがたつき量が等しくなるようにすることができるので、ベルト4の耐久性を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機201のプライマリプーリ202及びベルト式無段変速機201によれば、駆動力を伝達する部材であるハブ21bを円筒部材21aの内部に作動油通路21cを形成するための部材としても兼用することができるので、このベルト式無段変速機201、プライマリプーリ202を小型化することができると共に、ベルト式無段変速機201、プライマリプーリ202を構成するための部品点数を削減することができ、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。実施形態3に係るベルト式無段変速機のプーリは、実施形態2に係るベルト式無段変速機のプーリと略同様の構成であるが規制部を備えている点が実施形態2に係るベルト式無段変速機のプーリとは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。また、主要部分の構成については図1を参照する。
本実施形態に係るベルト式無段変速機301のプライマリプーリ302は、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持するスプライン部としてのローラスプライン部223bを円筒部材21aの外周面21fに備える。このローラスプライン部223bは、軸側スプライン溝としてのスプライン溝221iと、シーブ側スプライン溝としてのスプライン溝223eと、ローラ229とを有する。
具体的には、この円筒部材21aの外周面21fは、軸側摺動面321gとスプライン形成面221hとを有する。軸側摺動面321gとスプライン形成面221hとは、軸方向に並んで設けられている。本実施形態の軸側摺動面321gは、ここではその外径がスプライン形成面221hの外径とほぼ同等に設定されている。スプライン形成面221hは、円筒部材21aの外周面21fにおいて軸方向に沿ってスプライン溝221iが形成されている面である。スプライン溝221iは、スプライン形成面221hの周方向に沿って複数形成されている。なお、この円筒部材21aは、軸側摺動面321gとスプライン形成面221hとの間に段差が無いことから加工が容易になり、この結果、製造効率を向上することができる。
一方、プライマリ可動シーブ23は、その内周面にシーブ側摺動面323cとスプライン形成面223dとを有する。シーブ側摺動面323cとスプライン形成面223dとは、シーブ側摺動面323cがプライマリシリンダ28側すなわち背面23a側、スプライン形成面223dがプライマリ固定シーブ22側すなわちプライマリ溝27側となるように軸方向に並んで設けられている。本実施形態のシーブ側摺動面323cは、ここではその内径がスプライン形成面223dの内径とほぼ同等に設定されている。スプライン形成面223dは、プライマリ可動シーブ23の内周面において軸方向に沿ってスプライン溝223eが形成されている面である。スプライン溝223eは、スプライン形成面223dの周方向に沿って複数形成されている。
さらに、本実施形態のプライマリ可動シーブ23は、その内周面側に規制部としてのストッパ部323fを有する。ストッパ部323fは、シーブ側摺動面323cとスプライン形成面223dとの間に形成される凹部に設けられる。ストッパ部323fは、シーブ側摺動面323cのスプライン形成面223d側の端面部、言い換えれば、シーブ側摺動面323cの凹部に面する端面部として形成される。そして、このストッパ部323fは、プライマリ可動シーブ23の軸方向への移動に伴ってローラ229のプライマリ可動シーブ23側の一方の端面229aと当接可能に設けられている。ストッパ部323fは、プライマリ可動シーブ23がプライマリ固定シーブ22から離間した位置でローラ229の一方の端面229aと当接する。
そして、ローラスプライン部223bは、円筒部材21a側のスプライン形成面221hの複数のスプライン溝221iと、プライマリ可動シーブ23側のスプライン形成面223dの複数のスプライン溝223eとがそれぞれ互いに対向すると共に、この各スプライン溝221iと各スプライン溝223eとの間にそれぞれ摺動自在にローラ229が配置される。このローラ229は、円筒状に形成され、その軸方向がプライマリプーリ軸21の軸方向、すなわち回転軸線Xに沿った方向と一致するように配置される。なお、本実施形態のローラ229は、各スプライン溝221iと各スプライン溝223eとの間への組み付け性をよくするために、軸方向に対して2つに分割されている。
したがって、ローラスプライン部223bは、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動可能で、かつ、プライマリプーリ軸21と一体回転可能に支持することができる。すなわち、プライマリ可動シーブ23は、プライマリプーリ軸21に対して軸方向に移動する際には、スプライン溝223eが各ローラ229にガイドされ、このシーブ側摺動面323cが軸側摺動面321gに対して摺動してプライマリプーリ軸21の軸方向に移動する。
また、このプライマリ可動シーブ23は、プライマリ固定シーブ22から離間した位置でストッパ部323fがローラ229の一方の端面229aと当接してプライマリ固定シーブ22側への移動が規制されることで、プライマリプーリ軸21に対して、プライマリシリンダ28、プライマリ可動シーブ23、プライマリ固定シーブ22が組み付けられた後、プライマリ溝27にベルト4を巻き掛ける前であっても、プライマリ可動シーブ23とプライマリ固定シーブ22との接触を防止することができる。すなわち、プライマリ溝27にベルト4を巻き掛ける前において、プライマリ可動シーブ23が軸方向に移動自在である状態であっても、ストッパ部323fとローラ229の一方の端面229aとによって、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22側への移動を所定の位置で規制することで、プライマリ可動シーブ23がプライマリ固定シーブ22に接触することを防止することができる。この結果、プライマリプーリ2の組み立て時にプライマリ可動シーブ23とプライマリ固定シーブ22とが接触して破損することを防止することができるので、製造効率を向上することができる。
以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機301のプライマリプーリ302、ベルト式無段変速機301によれば、プライマリプーリ軸21が円筒部材21aと、円筒部材21aの内周面21eと隔壁部21jとにより作動油の通路である作動油通路21cを構成するハブ21bと、円筒部材21aの内周面21eとハブ21bの外周面21nとが接触して作動油通路21cからの作動油の漏洩を防止する封止部21dとを含んで構成されることから、このプライマリプーリ軸21は、円筒部材21a、ハブ21bとしてパイプ部材を用いることができ、このハブ21bを円筒部材21aの内側に挿入するように設置することで、プライマリプーリ軸21の内部に適正に作動油通路21cを形成することができる。この結果、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機301のプライマリプーリ302及びベルト式無段変速機301によれば、プライマリプーリ軸21の外周面21fに形成された軸方向のスプライン溝221iと、プライマリ可動シーブ23の内周面に形成された軸方向のスプライン溝223eと、スプライン溝221iとスプライン溝223eとの間に摺動自在に配置されたローラ229とを有し、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に移動可能に支持するローラスプライン部223bを備え、プライマリ可動シーブ23は、内周面にこのプライマリ可動シーブ23がプライマリ固定シーブ22から離間した位置でローラ229の端面229aに当接してこのプライマリ固定シーブ22側への移動を規制可能なストッパ部323fを有する。したがって、プライマリ溝27にベルト4を巻き掛ける前であっても、ストッパ部323fとローラ229の一方の端面229aとによって、プライマリ可動シーブ23のプライマリ固定シーブ22側への移動を所定の位置で規制することで、プライマリ可動シーブ23がプライマリ固定シーブ22に接触することを防止することができる。この結果、プライマリ可動シーブ23とプライマリ固定シーブ22とが接触して破損することを防止することができるので、製造効率を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機301のプライマリプーリ302及びベルト式無段変速機301によれば、プライマリプーリ軸21とプライマリ固定シーブ22とを別体の構造とすることで、プライマリ固定シーブ22に対して、プライマリプーリ軸21とは別体で種々の表面処理を施すことができるので、製造効率を向上し低コスト化を図ることができると共に、プライマリ可動シーブ23をプライマリプーリ軸21に支持するローラスプライン部223bを兼用して、プライマリ固定シーブ22をプライマリプーリ軸21に固定して支持することで、さらに製造効率を向上し低コスト化を図ることができる。また、プライマリ固定シーブ22とプライマリ可動シーブ23との回転方向へのがたつき量が等しくなるようにすることができるので、ベルト4の耐久性を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機301のプライマリプーリ302及びベルト式無段変速機301によれば、駆動力を伝達する部材であるハブ21bを円筒部材21aの内部に作動油通路21cを形成するための部材としても兼用することができるので、このベルト式無段変速機301、プライマリプーリ302を小型化することができると共に、ベルト式無段変速機301、プライマリプーリ302を構成するための部品点数を削減することができ、製造効率を向上することができ、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機のプーリ、ベルト式無段変速機は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、本発明のベルト式無段変速機のプーリとして主にプライマリプーリ2側を詳細に説明したが、本発明のベルト式無段変速機のプーリは、セカンダリプーリ3に適用することもできる。
以上の説明では、内筒は、駆動力の伝達経路中に設けられるものとして説明したが、これに限らず、例えば、前後進切換機構120の回転要素であるキャリア120Cとは別体で設けるようにしてもよい。また、以上の説明では、外筒、内筒は、円筒状に形成されるものとして説明したが、これに限らず、筒状(例えば、矩形筒状)に構成されていてもよい。
以上のように、本発明に係るベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機は、製造効率を向上することができるものであり、種々のベルト式無段変速機のプーリ及びベルト式無段変速機に適用して好適である。
本発明の実施形態1に係るベルト式無段変速機の概略構成図である。 本発明の実施形態1に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。 本発明の実施形態2に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。 本発明の実施形態3に係るベルト式無段変速機のプライマリプーリを示す部分断面図である。
符号の説明
1、201、301 ベルト式無段変速機
2、202、302 プライマリプーリ(プーリ)
3 セカンダリプーリ(プーリ)
4 ベルト
5 ECU
6 油圧制御装置
8 パーキングギヤ
21 プライマリプーリ軸(プーリ軸)
21a 円筒部材(外筒)
21b ハブ(内筒)
21c 作動油通路(作動媒体通路)
21d 封止部
21e 内周面(外筒の内面)
21f 外周面
21g、321g 軸側摺動面
21h、221h スプライン形成面
21i スプライン溝
21j 隔壁部
21k 一方の開口
21l 他方の開口
21m 連通路
21n 外周面(内筒の外面)
22 プライマリ固定シーブ(固定シーブ)
22a、222a スプライン形成面
22b、222b スプライン溝
22c 背面
22d C割リング
23 プライマリ可動シーブ(可動シーブ)
23a 背面
23b スプライン部
23c、323c シーブ側摺動面
23d、223d スプライン形成面
23e スプライン溝
24 プライマリ油圧室
25、26、35、36 軸受部材
27 プライマリ溝
28 プライマリシリンダ
31 セカンダリプーリ軸(プーリ軸)
32 セカンダリ固定シーブ(固定シーブ)
33 セカンダリ可動シーブ(可動シーブ)
34 セカンダリ油圧室
37 セカンダリ溝
38 セカンダリシリンダ
100 エンジン(駆動源)
120 前後進切換機構
120C キャリア
120S サンギヤ
221i スプライン溝(軸側スプライン溝)
223b ローラスプライン部(スプライン部)
223e スプライン溝(シーブ側スプライン溝)
323f ストッパ部(規制部)
229 ローラ
229a 端面

Claims (5)

  1. プーリ軸と、
    前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、
    前記プーリ軸に一体回転可能に設けられ、かつ、作動媒体の圧力により前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動することで、前記固定シーブとの間に設けられるベルトにベルト挟圧力を作用させる可動シーブとを備え、
    前記プーリ軸は、両端が開口した筒状に形成される外筒と、一端側に隔壁部が設けられた筒状に形成され当該隔壁部が前記外筒内に挿入されることで前記外筒の内面と前記隔壁部とにより前記作動媒体の通路である作動媒体通路を構成する内筒と、前記外筒の内面と前記内筒の外面とが接触して前記作動媒体通路からの前記作動媒体の漏洩を防止する封止部とを含んで構成されることを特徴とする、
    ベルト式無段変速機のプーリ。
  2. 前記プーリ軸の外周面に形成された軸方向の軸側スプライン溝と、前記可動シーブの内周面に形成された軸方向のシーブ側スプライン溝と、前記軸側スプライン溝と前記シーブ側スプライン溝との間に摺動自在に配置されたローラとを有し、前記可動シーブを前記プーリ軸に移動可能に支持するローラスプライン部を備え、
    前記可動シーブは、前記内周面に当該可動シーブが前記固定シーブから離間した位置で前記ローラの端面に当接して当該固定シーブ側への移動を規制可能な規制部を有することを特徴とする、
    請求項1に記載のベルト式無段変速機のプーリ。
  3. 前記固定シーブは、前記プーリ軸とは別体に形成されると共に、前記可動シーブを前記プーリ軸に移動自在に支持するスプライン部を兼用して、前記プーリ軸に固定して支持されることを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載のベルト式無段変速機のプーリ。
  4. 前記内筒は、駆動力の伝達経路中に設けられることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機のプーリ。
  5. 2つのプーリと、
    前記各プーリに巻き掛けられ、駆動源からの駆動力を入力側の前記プーリから出力側の前記プーリに伝達するベルトとを備え、
    前記2つのプーリは、それぞれ、プーリ軸と、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられる固定シーブと、前記プーリ軸に一体回転可能に設けられ、かつ、作動媒体の圧力により前記プーリ軸の軸方向に沿って前記固定シーブに対して相対的に移動することで前記ベルトにベルト挟圧力を作用させる可動シーブとを有し、
    少なくとも前記2つのプーリのいずれか一方の前記プーリ軸は、両端が開口した筒状に形成される外筒と、一端側に隔壁部が設けられた筒状に形成され当該隔壁部が前記外筒内に挿入されることで前記外筒の内面と前記隔壁部とにより前記作動媒体の通路である作動媒体通路を構成する内筒と、前記外筒の内面と前記内筒の外面とが接触して前記作動媒体通路からの前記作動媒体の漏洩を防止する封止部とを含んで構成されることを特徴とする、
    ベルト式無段変速機。
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