JP2010059862A - 排気熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関1の排気熱回収装置18において、可及的に簡素な構成としながら、内燃機関1の排気通路4に設けられる触媒5の昇温促進処理と、内燃機関1の冷却水の昇温促進処理とを必要に応じて実行可能とする。
【解決手段】状態切り替え手段(28,19)で、受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第1還流路25→受熱部21といった第1熱循環経路40を形成すると、触媒5より下流側の排気熱で触媒5を加熱できる。熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→熱交換部22といった第2熱循環経路50を形成すると、触媒5の熱で内燃機関1の冷却水を加熱できる。受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→第1還流路24→受熱部21といった第3熱循環経路60を形成すると、触媒5より下流側の排気熱で触媒5を加熱せずに内燃機関1の冷却水を加熱できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気熱を利用して内燃機関の排気通路に設けられる触媒の昇温を促進可能にするとともに、内燃機関から一旦取り出される冷却水の昇温を促進可能にする排気熱回収装置に関する。
従来から、自動車等の車両に搭載される内燃機関の排気ガスの熱を、ヒートパイプでもって回収し、触媒の活性化を促進させるためや、内燃機関の暖機運転を促進させるため等に利用することが知られている(特許文献1,2参照。)。
特許文献1に係る従来例は、ヒートパイプの一端を、内燃機関の排気通路において触媒装置より下流側に取り付けて加熱部(受熱部に相当)とするとともに、ヒートパイプの他端を、排気通路において触媒装置より上流側に取り付けて冷却部(放熱部に相当)とし、触媒装置よりも上流側の排気ガスを加熱昇温させることで、触媒装置を間接的に昇温させるような構成になっている。
この従来例に示すヒートパイプは、その内部空間に純水等の作動流体を密封し、一端側を加熱して作動流体を蒸発させることで他端側に送り、他端側で蒸気からなる作動流体の熱を放出させることで凝縮させて一端側へ戻すような構成になっている。
特許文献2に係る従来例は、内燃機関の排気通路の排気熱を回収して作動流体を蒸発させる蒸発部(受熱部に相当)と、この蒸発させた作動流体を凝縮させる凝縮部(放熱部に相当)とを隣り合わせに配置した状態で一体化し、それらを閉ループに接続した構成の排熱回収装置であり、前記凝縮部に内燃機関の冷却水流路の一部を近接配置させることにより、この冷却水と気体状の作動流体との間で熱交換を行わせるようにしている。
この従来例では、蒸発部と凝縮部とを隣り合わせに一体化したタイプのループ式ヒートパイプが用いられており、排気通路を横切らせるように前記蒸発部を配置するようになっている。
この他、ループ式ヒートパイプの受熱部と凝縮部(放熱部に相当)とを離隔配置するものとして、例えば特許文献3が知られている。この特許文献3に係る従来例では、内燃機関の排気通路において触媒より下流側にループ式ヒートパイプの受熱部を設置し、内燃機関の冷却水を一旦引き出してから戻す冷却水通路の途中に設置される温風ヒータのヒータコアの近傍に、前記ループ式ヒートパイプの凝縮部を設置した構成になっている。
ところで、参考までに、例えば内燃機関の排気通路に設けられる触媒を冷却することを目的とした排気管構造が、特開平11−247652号公報に記載されている。この先行技術は、内燃機関の排気通路に設けられる触媒の上流側にフィンを設け、このフィンをケースで包囲し、このケース内に必要に応じて走行風を流入させるようにしている。
さらに、参考までに、簡単な構造で耐圧強度を有する車両用蓄熱器が、特開2001−50675号公報に記載されている。この先行技術は、内側容器を外側容器で囲んだ2重管構造であり、内側容器に外側容器に接触する突条部材を設け、外側容器に内側容器に接触する突条部材を設けた構造になっている。
実開昭63−22321号公報 特開2008−14304号公報 実開平2−76508号公報
上記従来例の排気熱回収装置は、内燃機関の排気通路に設置される触媒を昇温させるためのヒートパイプと、内燃機関の冷却水を昇温させるためのヒートパイプとのうちの片方しか備えておらず、両方を併せ持つものがない。
本願発明者らは、前記したような加熱対象の異なる2系統のループ式ヒートパイプを備える排気熱回収装置を開発することに鋭意研究しているが、その際に、単純に2系統のループ式ヒートパイプを用いた場合には、構成要素に無駄があることを知見し、本発明を提案するに至った。
このような事情に鑑み、本発明は、内燃機関の排気熱回収装置において、可及的に簡素な構成としながら、内燃機関の排気通路に設けられる触媒の昇温促進処理と、内燃機関の冷却水の昇温促進処理とを必要に応じて実行可能とすることを目的としている。
本発明は、内燃機関の排気通路において触媒より下流側の排気熱により内部に密封される作動流体を気化させる受熱部と、この受熱部から移送される作動流体と前記触媒または前記排気通路において前記触媒の入口寄り領域との間で熱交換させて前記作動流体を凝縮させる放熱作用や、前記触媒の熱により内部に密封される作動流体を気化させる受熱作用を発揮する放熱兼受熱用の熱交換部と、前記熱交換部から移送される作動流体と前記内燃機関から一旦取り出される冷却水との間で熱交換させて前記作動流体を凝縮させる放熱部と、前記受熱部から前記熱交換部へ作動流体を移送するための第1移送路と、前記熱交換部から前記受熱部へ作動流体を戻すための第1還流路と、前記熱交換部から前記放熱部へ作動流体を移送するための第2移送路と、前記放熱部から前記熱交換部へ作動流体を戻すための第2還流路と、前記受熱部→第1移送路→熱交換部→第1還流路→受熱部といった第1熱循環経路や、前記熱交換部→第2移送路→放熱部→第2還流路→熱交換部といった第2熱循環経路や、前記受熱部→第1移送路→熱交換部→第2移送路→放熱部→第2還流路→第1還流路→受熱部といった第3熱循環経路を、必要に応じて形成する状態切り替え手段とを含む、ことを特徴としている。
この構成において、第1熱循環経路が形成されたときには、受熱部により排気通路の触媒より下流側の排気熱を取り込んで触媒を外側から加熱して触媒の昇温を促進することが可能になる。また、第2熱循環経路が形成されたときには、触媒の熱を取り込んで触媒を冷却しつつ内燃機関の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。さらに、第3熱循環経路が形成されたときには、受熱部により排気通路の触媒より下流側の排気熱を取り込むとともに、この排気熱に熱交換部で触媒の熱を加算させて放熱部へ移送させることにより触媒を加熱せずに内燃機関の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。
このように、内燃機関に付設される触媒の昇温や、内燃機関の冷却水の昇温を効率よく行うことが可能になる。しかも、上記構成では、前記3つの熱循環経路を独立して形成する構成とせずに、放熱作用と受熱作用とを行う熱交換部を用いるようにしているから、構成を簡素化することが可能になり、設備コストを低減するうえで有利になっている。
好ましくは、前記第1還流路の上流側と前記第2還流路の下流側とは、合流されて前記熱交換部に連通連結され、前記状態切り替え手段は、前記第1還流路において前記合流部寄りに設けられる第1弁装置を有する、ものとすることができる。
この構成では、例えば第1弁装置を開放すると、第1、第3熱循環経路での熱循環が可能な状態になる一方、第1弁装置を閉塞すると、第2熱循環経路での熱循環が可能な状態になる。
なお、例えば触媒を暖機する状況において、第1弁装置を開放すると、第1熱循環経路で熱循環が行われるようになって、排気熱を利用して触媒の暖機を優先的に行うことが可能になる。
この第1熱循環経路での熱循環に伴い、例えば触媒の暖機が終了するが、その段階でも内燃機関の冷却水の昇温が必要な状況であると、第1弁装置を開放していても、第1熱循環経路ではなく、第3熱循環経路での熱循環が行われるようになって、排気熱および触媒の熱で内燃機関の冷却水を加熱する形態となるので、触媒の昇温が抑制されつつ、内燃機関の暖機が行えるようになる。
また、例えば触媒が過剰に昇温しそうで、かつ内燃機関の冷却水が過剰に昇温していない状況では、第1弁装置を閉塞して第2熱循環経路で熱循環を行わせるようにする。これにより、触媒が排気熱で加熱されなくなるうえ、この触媒の熱を取り込むことで触媒を冷却しつつこの熱で内燃機関の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。
好ましくは、前記第1還流路の上流側と前記第2還流路の下流側とは、合流されて前記内部環状空間に連通連結され、前記状態切り替え手段は、前記第1還流路において前記合流部寄りに設けられる第1弁装置と、前記第2還流路において前記合流部寄りに設けられる第2弁装置とを有する、ものとすることができる。
この構成では、第1弁装置を開放して第2弁装置を閉塞すると、第1熱循環経路での熱循環が可能な状態になり、第1弁装置を閉塞して第2弁装置を開放すると、第2熱循環経路での熱循環が可能な状態になり、第1、第2弁装置を共に開放すると、第3熱循環経路での熱循環が可能な状態になり、第1、第2弁装置を共に閉塞すると、第1〜第3熱循環経路での熱循環すべてが不可能な状態になる。
例えば触媒の暖機を行う場合に、第1熱循環経路を形成すれば、排気熱を利用して触媒の暖機を優先的に行うことが可能になる。これにより、触媒が排気熱で加熱されなくなるうえ、この触媒の熱を取り込むことで触媒を冷却しつつこの熱で内燃機関の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。
例えば触媒の暖機が済んでも内燃機関の暖気が必要な場合に、第3熱循環経路を形成すれば、排気熱および触媒の熱で内燃機関の冷却水を加熱する形態となるので、触媒の昇温が抑制されつつ、内燃機関の暖機が行えるようになる。
また、例えば触媒が過剰に上昇しそうな場合で内燃機関の冷却水が過剰に昇温しない場合には、第2熱循環経路を形成すれば、熱交換部が触媒の熱を回収して作動流体を気化させることになり、この気化された作動流体が第2移送路を経て放熱部に移送されるので、触媒が冷却されつつ内燃機関の冷却水を加熱することが可能になる。
さらに、例えば触媒の温度や内燃機関の水温が過剰に上昇しそうな場合に、第1〜第3熱循環経路での熱循環をすべて不可能な状態にすれば、前記触媒の過剰加熱による機能低下や内燃機関の万一のオーバーヒートを回避することが可能になる。
好ましくは、前記第2還流路において前記第2弁装置より上流側には、作動流体を貯留するタンクが設けられる。
この構成によれば、例えば第2弁装置を閉塞した状態において、放熱部から熱交換部へ向かう作動流体がタンク内に貯留されることになり、熱交換部へ作動流体を戻せなくなる。そのため、第2弁装置の閉塞後において所定時間が経過すると、熱交換部から放熱部への熱移送が停止されることになる。
好ましくは、前記触媒は、触媒担体を外装ケース内に収納した構成とされ、前記外装ケースの排気ガス導入部は、上流側から触媒担体配置部へ向けて漸次拡径するテーパ形状とされ、前記熱交換部は、前記触媒を包囲して単一の内部環状空間を形成する単一のケースと、前記触媒の排気ガス導入部の外径側に設けられるフィンとを含んで構成される。
ここでは、触媒の外形形状を特定したうえで、熱交換部について前記触媒を包囲するような構成に特定している。これらの特定により、熱交換部でもって、触媒に熱を効率よく移送したり、触媒の熱を効率よく取り込んだり、することが可能になる。
好ましくは、前記触媒は、触媒担体を外装ケース内に収納した構成とされ、前記外装ケースの排気ガス導入部は、上流側から触媒担体配置部へ向けて漸次拡径するテーパ形状とされ、前記熱交換部は、前記触媒を包囲して単一の内部環状空間を形成する単一のケースと、前記触媒の排気ガス導入部の外周面において上流側から下流側へ向けて複数取り付けられる作動流体のガイドとを含み、かつ、このガイドは、前記排気ガス導入部の外周面において左右領域にそれぞれ別々に設けられ、前記熱交換部のケースに対する前記第1移送路の連結位置は、第1移送路から吐出される作動流体を前記各ガイドの各上端開口へ向かわせる位置とされ、前記熱交換部のケースに対する前記第1還流路の連結位置は、前記外装ケースにおける触媒担体配置部寄りとされる。
この構成によれば、熱交換部の構成、および熱交換部の内部環状空間に対する第1移送路および第1還流路の連結位置を特定している。これらの特定により、受熱部から第1移送路を経て熱交換部内へ移送された作動流体は、ガイドによって熱交換部の内部環状空間を鉛直方向の上側から下側へ流されることになるので、気化されている作動流体が触媒の排気ガス導入部の外周面の広域に触れることになる。そのため、熱交換部内において作動流体の熱が触媒へ効率よく伝導されるようになる。この内部環状空間において下側へ導かれた作動流体は、前記熱伝導に伴い凝縮されて第1還流路から排出されるようになる。
好ましくは、前記排気通路における内燃機関寄りの位置には、振動伝達減衰手段が設けられ、前記放熱部は、前記振動伝達減衰手段から前記触媒までの間の領域に付設される。
ここでは、要するに、内燃機関から排気通路への振動伝達が、振動伝達減衰手段により減衰されるようになっており、排気通路において振動伝達減衰手段より下流側領域に受熱部と熱交換部と放熱部との主要構成要素を設置するようにしている。
これはつまり、排気通路において振動伝達減衰手段より下流側領域が振動すると、受熱部と熱交換部と放熱部とがすべて略同期して動くことになるので、それらに連通連結される第1、第2移送路や第1、第2還流路の付け根に、前記振動による曲げ応力が作用しにくくなることを意味している。
そのため、第1、第2移送路や第1、第2還流路が経時的な疲労破損を起こしにくくなる等、長寿命化を達成することが可能になる。ここで、前記曲げ応力が作用するようになっている場合では、第1、第2移送路や第1、第2還流路の板厚や外径サイズを大きくして剛性アップを図ったり、あるいは第1、第2移送路や第1、第2還流路をフレキシブルパイプで形成したりするといった対策が必要になるが、本発明の場合には、そのような対策が不要となる。
本発明の排気熱回収装置では、可及的に簡素な構成としながら、内燃機関の排気通路に設けられる触媒の昇温促進処理と、内燃機関の冷却水の昇温促進処理とを、必要に応じて実行することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図4に本発明の第1実施形態を示している。この実施形態では、車両に搭載される内燃機関に適用される排気熱回収装置を例に挙げている。
図1を参照して、排気熱回収装置の概略構成を説明する。図中、1は水冷式の内燃機関であり、この内燃機関1は、吸気系から供給される空気と燃料供給系から供給される燃料とを適宜の空燃比で混合してなる混合気を内燃機関1の燃焼室に供給して燃焼させた後、燃焼室内の排気ガスを排気系から大気放出させるようになっている。
排気系は、内燃機関1に取り付けられるエキゾーストマニホールド2と、このエキゾーストマニホールド2に球面継手3を介して接続される排気管4とを少なくとも有する構成である。エキゾーストマニホールド2と排気管4とが、排気通路を構成している。
球面継手3は、図2に示すように、エキゾーストマニホールド2の下流側開口端に設けられた径方向外向きの平坦フランジ3aと、排気管4の上流側開口端に設けられた半球状フランジ3bと、平坦フランジ3aと半球状フランジ3bとの間に挟持されたガスケット3cと、平坦フランジ3aと半球状フランジ3bとを締結するためのボルト3dおよびナット3eと、ボルト3dと平坦フランジ3aとの間に圧縮状態で介装されたコイルスプリング3fとを含んだ構成になっている。
ガスケット3cは、平坦フランジ3aに当たる側が平面に形成されており、半球状フランジ3bの内面に当たる側がそれに倣う半球面形状に形成されている。このガスケット3cは、コイルスプリング3fの弾性復元力により平坦フランジ3aとの当接面および半球状フランジ3bとの当接面をシールする。エキゾーストマニホールド2と排気管4とが揺動中心3gを中心に互いに揺動するような外力が作用したときには、ガスケット3cと半球状フランジ3bとの間で摺動することによって、前記揺動を無理なく許容するようになっている。つまり、この球面継手3は、内燃機関1の振動や動きを排気管4に伝達させないか、あるいは減衰して伝達するもので、請求項に記載の振動伝達減衰手段として機能する。
排気管4には、2つの触媒5,6が直列に設置されており、この2つの触媒5,6により排気ガスが浄化される。
これらの触媒5,6のうち、排気管4において排気ガスの流れ方向の上流側に設置される触媒5は、いわゆるスタートキャタリスト(S/C)と呼ばれるもので、上流側触媒と言うことにし、一方、排気管4において排気ガスの流れ方向の下流側に設置される触媒6は、いわゆるメインキャタリスト(M/C)またはアンダーフロアキャタリスト(U/F)と呼ばれるもので、下流側触媒と言うことにする。
これらの触媒5,6は、共に、例えば三元触媒と呼ばれるものとすることができる。この三元触媒は、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を一括して化学反応により無害な成分に変化させる、浄化作用を発揮するものである。
そして、この実施形態では、上流側触媒5について、触媒担体5aを外装ケース5b内に収納した構成とされている。外装ケース5bは、触媒担体5aが配置される触媒担体配置部5cと、触媒担体配置部5cより上流側に設けられる排気ガス導入部5dとを有している。触媒担体配置部5cは、円筒形に形成されている。排気ガス導入部5dは、上流側から触媒担体配置部5cへ向けて漸次拡径するテーパ形状とされている。
内燃機関1には、その内部に封入されるロングライフクーラント(LLC)と呼ばれる冷媒(以下、単に冷却水と言う)が冷却水取り出し路8から一旦取り出されてラジエータ7に供給され、このラジエータ7から冷却水還流路9を経て内燃機関1に戻される。ラジエータ7は、ウォータポンプ10によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却するものである。
そして、サーモスタット11によってラジエータ7を流通する冷却水量とバイパス流路12を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。例えば暖機時においてはバイパス流路12側の冷却水量が増加されて暖機が促進され、ラジエータ7による冷却水の過冷却が防止される。
冷却水取り出し路8から分岐されて冷却水還流路9においてウォータポンプ10の上流側に接続されるヒータ流路13の途中には、ヒータコア14が設けられている。このヒータコア14は、前記の冷却水を利用して車室内の暖房を行うための熱源である。このヒータコア14によって暖められた空気は、ブロアファン15によって車室17内に導入されるようになっている。なお、前記のヒータコア14とブロアファン15とで温風ヒータ16が構成されている。ヒータ流路13においてヒータコア14より下流側領域を流れる冷却水の温度は、ヒータコア14からの放熱により低温になる。
このような構成の内燃機関1の排気系には、排気熱回収装置18が付設されている。
この排気熱回収装置18は、内燃機関1から排出される排気ガスの熱を取り込んで例えば上流側触媒5の昇温を促進させる処理や、上流側触媒5の熱を取り込んでヒータコア14から内燃機関1へ戻す冷却水の昇温を促進させる処理を行うことを可能としたもので、主として、受熱部21、放熱兼受熱用の熱交換部22、放熱部23、第1移送路24、第1還流路25、第2移送路26、第2還流路27、第1弁装置28を含む構成で、いわゆるループ式ヒートパイプ構造とされている。
これらの主要構成要素は、後で詳細に説明するが、その内部には、真空状態とされた状態で作動流体が封入されている。この作動流体は、例えば純水等とされる。水の沸点は、1気圧で100℃であるが、主要構成要素内を減圧(例えば0.01気圧)しているため、沸点は、例えば5〜10℃となる。なお、作動流体は、純水の他に、例えばアルコール、フロロカーボン、フロン等とすることが可能である。また、これらの主要構成要素は、例えば高耐食性を備えるステンレス材で形成されている。
排気熱回収装置18の動作は、コントローラ19により制御される。このコントローラ19は、一般的に公知のECU(Electronic Control Unit)と同様、双方向性バスによって相互に接続した中央処理装置(CPU)、プログラムメモリ(ROM)、データメモリ(RAM)、バックアップメモリ(不揮発性RAM)等から構成されている。
次に、主要構成要素について、図3を参照して詳細に説明する。
受熱部21は、排気管4において下流側触媒6より下流側に設置されており、内部に密封される液状の作動流体が排気熱を受けて蒸発することにより気化熱として熱を取り込むように構成されている。
具体的に、受熱部21は、排気管4に対してその排気ガス通過方向と直交する方向に設置されるものであって、上部タンク21aと下部タンク21bとを複数本のチューブ21c・・・で連通させて、隣り合う各チューブ21cの対向隙間に、各チューブ21cの外壁面それぞれに接合されるフィン21d・・・を配置させたような構成になっている。
前記隣り合う各チューブ21cの対向隙間が、排気管4内を流通する排気ガスの流通路になっている。この対向隙間に配置されるフィン21dは、前記対向隙間を通過する排気ガスとの熱交換面積を拡大するように、コルゲートタイプとされている。このコルゲートタイプのフィン21dとは、例えば薄肉の帯板材をローラ加工によって波形に成形したものである。要するに、排気ガスの熱をフィン21dが吸収してチューブ21c内を流通する作動流体を加熱、気化させるようになっている。したがって、チューブ21cとフィン21dとが、熱交換器となっている。
熱交換部22は、上流側触媒5の外径側に付設されており、受熱部21から移送される蒸気からなる作動流体でもって、上流側触媒5を加熱させることで作動流体を凝縮させる放熱作用や、上流側触媒5の熱により内部に密封される作動流体を気化させる受熱作用を発揮するように構成されている。
具体的に、熱交換部22は、上流側触媒5を包囲して単一の内部環状空間を形成する単一のケース22aと、上流側触媒5の排気ガス導入部5dの外径側に設けられるフィン22b・・・とを含んだ構成とすることができる。
ケース22aは、その上流側約半分領域がテーパ形状とされ、下流側約半分領域が円形とされている。
フィン22bは、上流側触媒5の外装ケース5bの外径側に径方向外向きに突出するように接合されている。このフィン22bは、この実施形態において、ケース22aの内部空間を通過する蒸気からなる作動流体との熱交換面積を拡大するように、コルゲートタイプとされている。このコルゲートタイプのフィン22bとは、例えば図4に示すように、薄肉の帯板材をローラ加工によって円周方向に波形に成形したものである。
放熱部23は、上流側触媒5と球面継手3との間で球面継手3寄りに付設されており、熱交換部22から移送される蒸気からなる作動流体でもって、ヒータコア14から内燃機関1へ戻す冷却水を加熱させることにより作動流体を凝縮させるように構成されている。
具体的に、放熱部23は、内部が密閉されたケース23aに第2移送路26の下流端および第2還流路27の上流端がそれぞれ接続された構成になっており、このケース23aの内部空間には、ヒータ流路13においてヒータコア14より下流側領域が挿入されている。このヒータ流路13においてケース23a内に挿入される領域は、その外周にフィン13aが設けられており、熱交換面積が拡大されている。動作としては、要するに、この放熱部23に、熱交換部22で気化される作動流体が第2移送路26を経て移送されてくると、この作動流体の熱がフィン13aで吸収されて、この吸収された熱がヒータ流路13内を流通する冷却水を加熱するようになっている。
第1移送路24は、受熱部21で気化された作動流体を熱交換部22へ移送するための配管である。この第1移送路24は、排気通路(排気管4、上流側触媒5ならびに下流側触媒6)の近傍に沿うように適宜のクリアランスを介して配置されている。
具体的に、第1移送路24と、排気通路(排気管4、上流側触媒5ならびに下流側触媒6)との離隔距離は、第1移送路24内を移送される蒸気からなる作動流体を凝縮させない温度を保つのに必要な寸法とされる。その寸法は、第1移送路24の全長寸法や、素材、肉厚、対向面積等に応じて、実験等によって把握し、経験的に設定することが好ましい。
このような第1移送路24の配置を実現するために、第1移送路24の途中の複数箇所(この実施形態では2箇所)を、下流側触媒6の外壁と排気管4とに対し、ブラケット31a,31bを介して支持させている。このブラケット31a,31bは、熱伝導性の高い材料(例えばステンレス鋼等)とすることが好ましい。
第1還流路25は、熱交換部22で凝縮された作動流体を受熱部21へ戻すための配管である。この第1還流路25は、前記した第1移送路24とは逆に、第1還流路25を流れる液状の作動流体が再び気化することがないように排気通路(排気管4、上流側触媒5ならびに下流側触媒6)や第1移送路24から可及的に遠くへ離れた位置に配置されている。しかも、この第1還流路25は、凝縮されて液状となった作動流体を受熱部21へ還流させやすくするために適宜の下り勾配がつけられている。
具体的に、第1還流路25と、排気通路(排気管4、上流側触媒5ならびに下流側触媒6)との離隔距離は、排気通路側からの輻射熱によって第1還流路25を流れる液状の作動流体が再蒸発しない状態を保つのに必要な寸法とされる。その寸法は、第1還流路23の全長寸法や、素材、肉厚、対向面積等に応じて、実験等によって把握し、経験的に設定することが好ましい。また、前記の下り勾配は、例えば6度程度とすることができるが、任意である。
第2移送路26は、熱交換部22で気化された作動流体を放熱部23へ移送するための配管である。この第2移送路26は、第1移送路24と同様に、排気管4に近接させるように配置することも可能であるが、この実施形態では、放熱部23を熱交換部22に近い位置に配置している関係より、特別に排気管4に近接させるように配置していない。
第2還流路27は、放熱部23で凝縮された作動流体を熱交換部22へ戻すための配管である。この第2還流路27は、第1還流路25と同様に、排気管4から可及的に遠くへ離れた位置に配置されている。しかも、第2還流路27は、凝縮されて液状となった作動流体を受熱部21へ還流させやすくするために適宜の下り勾配(例えば6度程度)がつけられている。
この実施形態では、第1還流路25の上流端と第2還流路27の下流端とが合流されて熱交換部22の内部環状空間の下流側に連通連結されており、この第1還流路25において前記合流部寄りには、第1弁装置28が設けられている。
この第1弁装置28は、開放状態と閉塞状態とに切り替えられるような電磁弁とされ、コントローラ19により制御される。なお、第1弁装置28は、開度を無段階に制御することにより、熱交換部22から受熱部21に作動流体を戻す量を調節可能なものとすることも可能である。
この第1弁装置28を開放すると、熱交換部22から第1還流路25を経て受熱部21への作動流体の還流を許容する状態になる。一方、第1弁装置28を閉塞すると、熱交換部22から第1還流路25を経て受熱部21への作動流体の還流を禁止する状態になる。
次に、内燃機関1の動作に関連した排気熱回収装置18の動作を説明する。
要するに、内燃機関1を冷間始動する場合、上流側触媒5および下流側触媒6、内燃機関1の冷却水のすべてが低温になっているが、内燃機関1からエキゾーストマニホールド2を経て排気管4に例えば300〜400℃の排気ガスが排出されることになり、2つの触媒5,6が内部から排気ガスで昇温されることになる一方、冷却水がラジエータ7を通らずにバイパス流路12を経て内燃機関1へ戻されることによって暖機運転されることになる。
(1)まず、前記冷間始動時には、つまり上流側触媒5の温度Tscが第1閾値T1未満である場合には、第1弁装置28を開放する。
なお、コントローラ19は、例えば上流側触媒5の触媒床温度を検出するセンサ(図示省略)からの検出出力に基づいて上流側触媒5の温度Tscを認識する。また、第1閾値T1は、例えば上流側触媒5が活性化する温度(例えば300〜400℃)に基づいて適宜に設定される。
内燃機関1の始動に伴い、内燃機関1から排気管4に排出された排気ガスが2つの触媒5,6を経て受熱部21に到達すると、この受熱部21内の作動流体が前記排気ガスの熱により蒸発される。このようにして受熱部21を通過する排気ガスの熱が回収されると、この排気ガスのボリュームが減って、排気音が低減することになる。
この受熱部21で気化された作動流体は、第1移送路24を経て熱交換部22へ移送される。この熱交換部22内では、気化された作動流体と上流側触媒5との間で熱交換が行われることになる。
これにより、上流側触媒5が排気ガスで内側から加熱されると同時に、下流側触媒6を通過した排気ガスの熱を回収して上流側触媒5が外側から加熱されるようになるので、上流側触媒5の昇温が促進されることになり、早期に活性化されることになる。なお、上流側触媒5の昇温に伴い、その排気ガスの浄化作用によりその下流側の下流側触媒6も昇温されることになる。
そして、熱交換部22において作動流体と上流側触媒5との間の熱交換に伴い当該作動流体が凝縮されることになるので、この凝縮された作動流体が第1還流路25を経て受熱部21に戻される。
ところで、上流側触媒5が活性化温度に到達するまでの間は、熱交換部22で作動流体が蒸発されないので、この熱交換部22から放熱部23へ熱が移送されない状態になる。
したがって、上流側触媒5が活性化温度に到達するまでの間は、受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第1還流路25→受熱部21といった閉ループからなる第1熱循環経路40(図1および図3の実線矢印参照)での熱循環が繰り返されるようになって、熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→熱交換部22といった閉ループからなる第2熱循環経路50(図1および図3の一点鎖線矢印参照)での熱循環は行われなくなる。
この場合、要するに、熱交換部22は主として放熱作用を発揮するようになり、受熱部21で受熱する排気熱が熱交換部22に移送されることにより、上流側触媒5の昇温を促進することになるが、ヒータコア14から内燃機関1へ戻す冷却水は加熱されない。
(2)この後、上流側触媒5が加熱され続けることによって、例えば上流側触媒5の温度Tscが第1閾値T1、例えば活性化温度を越えると、今度は、上流側触媒5の熱によって熱交換部22内の作動流体が蒸発されることになり、この気化された作動流体が熱交換部22から第2移送路24を経て放熱部23へ移送されることになる。
この放熱部23に移送された蒸気からなる作動流体は、ヒータ流路13においてヒータコア14を通過した冷却水との間で熱交換が行われることになり、当該冷却水が加熱される。
この熱交換により放熱部23内の作動流体が凝縮されると、この凝縮された作動流体は、放熱部23から第2還流路27および第1還流路25を経て受熱部21に戻される。
そして、受熱部21内の作動流体が前記排気ガスの熱により再度蒸発され、この蒸気からなる作動流体が第1移送路24を経て熱交換部22へ移送されるが、上流側触媒5が活性化温度になっているので、この熱交換部22で熱交換が行われない。そのため、熱交換部22で作動流体が凝縮されずに蒸気のまま通過することになり、第2移送路26を経て放熱部23に移送されることになる。
このように、受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→第1還流路→受熱部21といった閉ループからなる第3熱循環経路60(図1および図3の二点鎖線矢印参照)での熱循環が繰り返されるようになって、第2還流路27から熱交換部22へは作動流体が流入しなくなる。
この場合、要するに、熱交換部22は主として受熱作用を発揮するようになり、熱交換部22で受熱する上流側触媒5の熱と受熱部21で受熱する排気熱とが放熱部23に移送される。これにより、上流側触媒5の過剰昇温を抑制しつつ、内燃機関1に戻す冷却水を加熱するようになる。
(3)次に、上流側触媒5の温度Tscが過剰に昇温した場合、例えば上流側触媒5の温度Tscが第1閾値T1より大きい第2閾値T2以上になった場合には、第1弁装置28を閉塞する。なお、第2閾値T2は、例えば上流側触媒5の耐熱温度(例えば800〜900℃)に基づいて適宜に設定される。
これにより、熱交換部22内の作動流体は第1還流路25を経て受熱部21へ戻せなくなるので、受熱部21で作動流体を蒸発させることができない状態になる。そのため、受熱部21から熱交換部22へ蒸気からなる作動流体を移送できなくなるので、排気熱による上流側触媒5の加熱が休止される。
その一方で、上流側触媒5の熱で熱交換器22内の作動流体が蒸発されることになるために、この気化した作動流体が第2移送路26を経て放熱部23へ移送されることになり、この放熱部23内において、気化している作動流体と、ヒータ流路13においてヒータコア14を通過した冷却水との間で熱交換が行われることになって、当該冷却水が加熱される。この熱交換により放熱部23内の作動流体が凝縮されると、この凝縮された液状の作動流体は、放熱部23から第2還流路27を経て熱交換部22に戻される。
このように、熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→熱交換部22といった閉ループからなる第2熱循環経路50(図1および図3の一点鎖線矢印参照)での熱循環が繰り返されるようになる。
この場合、要するに、排気熱で上流側触媒5を加熱させないようにしたうえで、上流側触媒5から熱を回収し、この回収した熱でヒータコア14から内燃機関1へ戻される冷却水を加熱するので、結果的に上流側触媒5が冷却されることになる。これにより、上流側触媒5の過剰加熱による機能低下を回避することが可能になる。
以上説明したように、本発明を適用した第1実施形態では、第1熱循環経路40を形成することにより内燃機関1から排出される排気ガスの熱を取り込んで上流側触媒5を外側から加熱してその昇温を促進することが可能になり、また、第2熱循環経路50を形成することにより上流側触媒5の熱を取り込んで当該上流側触媒5を冷却しつつ内燃機関1の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。さらに、第3熱循環経路60を形成することにより排気ガスの熱で上流側触媒5を加熱せずに内燃機関1の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。このように、内燃機関1に付設される触媒の暖機や、内燃機関1の冷却水の暖機を効率よく行うことが可能になる。
しかも、この実施形態では、ループ式ヒートパイプ構造の排気熱回収装置18において、3つの経路40〜60を個別に形成する構成とせずに、放熱作用と受熱作用とを行う熱交換部22を用いることにより、構成を簡素化するとともに、設備コストを低減可能にしている。
(第2実施形態)
図5に、本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態において第1実施形態との相違は、第2還流路27に第2弁装置29を設けていることである。
この第2弁装置29は、開放状態と閉塞状態とに切り替えられるような電磁弁とされ、コントローラ19により制御される。なお、第2弁装置29は、開度を無段階に制御することにより、放熱部23から熱交換部22に作動流体を戻す量を調節可能なものとすることも可能である。
この第2弁装置29を開放すると、放熱部21から第2還流路27を経て熱交換部22への作動流体の還流を許容する状態になる。一方、第2弁装置29を閉塞すると、放熱部21から第2還流路27を経て熱交換部22への作動流体の還流を禁止する状態になる。
要するに、この第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に第1〜第3熱循環経路40,50,60を確保することに加えて、第1、第2弁装置28,29を共に閉塞することにより第1〜第3熱循環経路40,50,60をすべて熱循環できない状態にすることを可能にしている。
例えば上流側触媒5の温度や内燃機関1の水温が過剰に上昇するような状況のときに、前記の非熱循環状態とすれば、上流側触媒5の過剰加熱による機能低下や内燃機関1のオーバーヒートを回避することが可能になる。
次に、動作を説明する。
(1)まず、上流側触媒5が第1閾値T1、例えば活性化温度に昇温するまでの間は、第1弁装置28を開放して、第2弁装置29を閉塞する。
この場合、受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第1還流路25→受熱部21といった閉ループからなる第1熱循環経路40(図5の実線矢印参照)において熱循環が繰り返されるようになる。
しかし、熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→熱交換部22といった閉ループからなる第2熱循環経路50(図5の一点鎖線矢印参照)や、受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→第1還流路→受熱部21といった閉ループからなる第3熱循環経路60(図1および図3の二点鎖線矢印参照)では熱循環が行われない。
この場合、熱交換部22は主として放熱作用を発揮する。要するに、受熱部21で受熱する排気熱が熱交換部22に移送されることにより上流側触媒5の昇温を促進することになるが、ヒータコア14から内燃機関1へ戻す冷却水は加熱されない。
(2)この後、上流側触媒5が加熱され続けることによって、例えば上流側触媒5の温度Tscが第1閾値T1、例えば活性化温度を越えると、第1、第2弁装置28,29を共に開放する。
この場合、受熱部21→第1移送路24→熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→第1還流路→受熱部21といった閉ループからなる第3熱循環経路60(図1および図3の二点鎖線矢印参照)での熱循環が繰り返されるようになる。
つまり、上流側触媒5の熱によって熱交換部22内の作動流体が蒸発されることになり、この気化された作動流体が熱交換部22から第2移送路24を経て放熱部23へ移送されることになる。この放熱部23で凝縮された作動流体は、第2還流路還流路27および第1還流路25を経て受熱部21に戻される。そして、受熱部21内の作動流体が前記排気ガスの熱により再度蒸発され、この蒸気からなる作動流体が第1移送路24を経て熱交換部22へ移送されるが、上流側触媒5が活性化温度になっているので、この熱交換部22で熱交換が行われない。そのため、熱交換部22で作動流体が凝縮されずに蒸気のまま通過することになり、第2移送路26を経て放熱部23に移送されることになる。
この場合、熱交換部22は主として受熱作用を発揮する。要するに、熱交換部22で受熱する上流側触媒5の熱と受熱部21で受熱する排気熱とが放熱部23に移送され、ヒータコア14から内燃機関1へ戻す冷却水が加熱される。
(3)例えば上流側触媒5が過剰に上昇しそうな場合で内燃機関1の冷却水が過剰に昇温しない場合には、第1弁装置28を開放して、第2弁装置29を閉塞する。
この場合、熱交換部22→第2移送路26→放熱部23→第2還流路27→熱交換部22といった閉ループからなる第2熱循環経路50(図5の一点鎖線矢印参照)での熱循環が繰り返されるようになる。
この第2熱循環経路50での熱循環が繰り返されると、熱交換部22が上流側触媒5の熱を回収して作動流体を気化させることになり、この気化された作動流体が第2移送路26を経て放熱部23に移送されるので、上流側触媒5が冷却されつつ内燃機関1の冷却水を加熱することが可能になる。
(4)次に、上流側触媒5の温度Tscが過剰に昇温した場合、例えば上流側触媒5の温度Tscが第1閾値T1より大きい第2閾値T2以上になった場合や、内燃機関1の冷却水の温度Twが通常範囲(60〜80℃)を越えてオーバーヒート温度(例えば110℃)に上昇した場合には、第1、第2弁装置28,29を共に閉塞する。なお、第2閾値T2は、例えば上流側触媒5の耐熱温度(例えば800〜900℃)に基づいて適宜に設定される。
まず、第1弁装置28を閉塞すると、熱交換部22内の作動流体は第1還流路25を経て受熱部21へ戻せなくなるので、受熱部21で作動流体を蒸発させることができない状態になる。そのため、受熱部21から熱交換部22へ蒸気からなる作動流体を移送できなくなるので、排気熱による上流側触媒5の加熱が休止される。つまり、第1熱循環経路40での熱循環が停止される。
その一方で、第2弁装置29を閉塞すると、放熱部23内の作動流体は第2還流路27を経て熱交換部22へ戻せなくなるので、熱交換部22で作動流体を蒸発させることができない状態になる。そのため、熱交換部21から放熱部23へ蒸気からなる作動流体を移送できなくなるので、上流側触媒5の熱による内燃機関1へ戻す冷却水の加熱が休止される。つまり、第2熱循環経路50での熱循環が停止される。
このように、上流側触媒5の加熱と、ヒータコア14から内燃機関1へ戻される冷却水の加熱とが停止されることになる。
以上説明したように、本発明を適用した第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、第1熱循環経路40を形成することにより内燃機関1から排出される排気ガスの熱を取り込んで上流側触媒5を外側から加熱してその昇温を促進することが可能になり、また、第2熱循環経路50を形成することにより上流側触媒5の熱を取り込んで当該上流側触媒5を冷却しつつ内燃機関1の冷却水の昇温を促進させることが可能になり、さらに、第3熱循環経路60を形成することにより排気ガスの熱で上流側触媒5を加熱せずに内燃機関1の冷却水の昇温を促進させることが可能になる。このように内燃機関1に付設される触媒の暖機や、内燃機関1の冷却水の暖機を効率よく行うことが可能になる。
しかも、第2実施形態では、第1〜第3熱循環経路30〜60のすべてにおける熱循環を停止させることが可能になるから、上流側触媒5や、ヒータコア14から内燃機関1へ戻される冷却水を過剰に加熱してしまう現象を回避できるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。以下で例を挙げる。
(1)上記各実施形態において、内燃機関1はガソリンエンジンやディーゼルエンジン、その他のエンジンに限定されるものではない。ディーゼルエンジンとする場合には、触媒5,6を例えばDPF(Diesel Particulate Filter)やDPNR(Diesel Particulate -NOx Reduction system)等とすることができる。
なお、ディーゼルエンジンの場合において、上流側触媒5をNOx吸蔵還元触媒(NSR:NOx storage reduction)として、下流側触媒6をNOx選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)とすることも可能である。
(2)上記各実施形態では、2つの触媒5,6を備える場合の例を挙げているが、触媒の数は限定されるものではなく、例えば1個、あるいは3個以上であってもよい。
(3)上記各実施形態では、上流側触媒5に付設する熱交換部22の外形について上流側触媒5を包囲するような環状とした例を挙げているが、熱交換部22の外形形状は、特に限定されるものではない。熱交換部22の外形形状は、例えば上流側触媒5の外壁面における一部領域に付設されるように湾曲した形状とすることも可能である。
(4)上記各実施形態では、放熱部23を球面継手3から上流側触媒5までの間に付設した例を挙げているが、放熱部23の設置場所は、特に限定されるものではない。例えば放熱部23は、排気通路(2,4)から離れた内燃機関1の冷却水取り出し路8寄りに設置することも可能である。
(5)上記各実施形態では、放熱部23について温風ヒータ16のヒータコア14から内燃機関1へ戻す冷却水を加熱するのに用いるようにした例を挙げているが、本発明は、それに限定されるものではない。
例えば放熱部23により加熱する対象について、ヒータコア14へ導入する冷却水とすることも可能である。この場合、内燃機関1の暖機運転時に温風ヒータ16を作動させている状況において、ヒータコア14に導入する冷却水の昇温を促進させることが可能になるから、暖機運転での早期暖房が可能になる。
また、放熱部23により加熱する対象について、バイパス流路12を流通する冷却水とすることも可能である。前記のバイパス流路12は、そもそも内燃機関1の暖機運転時等、冷却水を昇温させる必要がある場合に使用される流路である。したがって、バイパス流路12を流れる冷却水を放熱部23により昇温促進させることが可能になるから、内燃機関1の暖機運転を迅速に終了させることが可能になる。
いずれの形態においても、加熱対象の昇温促進が不要な場合には、第2弁装置35を閉塞して、排気熱回収を休止状態にすればよい。
(6)上記各実施形態において、第1弁装置28を無くし、その代わりに、図示していないが、第1還流路25の上流端と第2還流路27の下流端との合流部に、三方弁を設けるようにしてもよい。
三方弁は、熱交換部22から第1還流路25への作動流体の流入を許容したうえで第2還流路27から熱交換部22への作動流体の流入を禁止することで第1熱循環経路40での熱循環を許容する状態と、熱交換部22から第1還流路25への作動流体の流入を禁止したうえで第2還流路27から熱交換部22への作動流体の流入を許容することで第2熱循環50での熱循環を禁止する状態とのいずれか一方を確保するものである。この三方弁の状態切り替えは、コントローラ19により制御される。
(7)上記各実施形態では、熱交換部22として内径側を開放させたケース22aを用いる構成とした例を挙げているが、本発明はこれに限定されず、例えば図示していないが、それぞれケース22を用いずに、ケース22aの内径側を内周壁で閉塞したような中空スリーブを用いることが可能である。その場合、フィン22bは中空スリーブの内周壁の外径側に設けるようにすればよい。
(8)上記各実施形態において、図1には第1還流路25や第2還流路27を排気管4より下側に配置したような例を挙げているが、本発明はこれに限定されず、例えば図示していないが、第1還流路25や第2還流路27を第1移送路24や第2移送路26より上側に配置することも可能である。
(9)上記各実施形態において、熱交換部22は、例えば図6に示すように、上流側触媒5の外装ケース5bにおいてテーパ形状の排気ガス排出部5eの外径側に設けられるフィン22fを備える構成とすることができる。
(10)上記第2実施形態において、図示していないが、第2還流路26の上流側に作動流体を貯留するタンクを設けることが可能である。
この場合、例えば上流側触媒5の温度や内燃機関1の水温が過剰に上昇しようとする場合に、第1、第2弁装置28,29を共に閉塞すると、放熱部23からタンクへ作動流体を移動させることが可能になる。そのため、作動流体を隔離できるから、作動流体が熱の影響が受けなくなる。
(11)上記各実施形態において、熱交換部22のケース22aは、例えば図7に示すように、波打ち形状あるいは蛇腹形状とすることが可能である。図7では、ケース22aにおいてテーパ形状領域22cと円形領域22dとに、それぞれ複数の環状隆起部22eおよび環状陥没部22fを設けることにより、ケース22aのテーパ形状領域22cと円形領域22dとを、波打ち形状あるいは蛇腹形状としている。但し、ケース22aのテーパ形状領域22cと円形領域22dとのいずれか一方を、波打ち形状あるいは蛇腹形状とすることも可能である。
この場合、ケース22aの表面積が大きくなるから、熱交換部22が過剰に昇温したときの放熱性が良好となる。
ところで、ケース22aは、図7に示すように、その小径端の内周面と大径端の内周面とを排気管4に、例えば溶接等によって接合することで取り付けることができる。通常、上流側触媒5とケース22aとに温度差が生じると、それぞれの熱伸縮度合いに差が生じるために、前記接合部位に伸縮応力が作用する。このような伸縮応力が発生したときでも、前記した形状のケース22aを備える場合には、波打ち形状あるいは蛇腹形状となった部分が前記伸縮応力を逃がすことが可能になり、前記接合部分の万一の破損を長期にわたって防止することが可能になる。
(12)上記各実施形態で提示した熱交換部22については、例えば図8から図10に示すような構成とすることができる。
この例では、上流側触媒5の外装ケース5bに、フィン22bの代わりにガイド22gが設けられている。
このガイド22gは、第1移送路24から移送されてくる気化された作動流体を上流側触媒5の広域に触れさせるための流路を確保するものである。
ここで例示するガイド22gは、図8および図9に示すように、円筒形のパイプをその半割としたようなものであって、長手方向と直交する方向の断面形状がU字形とされた棒状の部材からなる。当然ながら前記断面形状はU字形に限らず、いろいろいな形状とすることが可能である。
このような形状のガイド22gは、上流側触媒5の外装ケース5bにおけるテーパ形状の排気ガス導入部5dの外周面の左半分領域と右半分領域とに、排気ガス排出方向の上流側から下流側へ向けて隣り合うように複数取り付けられている。
前記左右両方の領域に設けられる各ガイド22gの各上端側開口は、図8および図9に示すように、排気ガス排出方向の上流側に位置するものから下流側に位置するものへ向けて円周方向の横面側へ後退されている。この後退によって、各ガイド22gの各上端側開口それぞれを結ぶ仮想直線Lが、上流側触媒5の中心線Oに対して適宜の角度θがつけられている。この角度は、任意であるが、各ガイド22gの各上端側開口への作動流体の流入効率を実験等で把握して、経験的に設定するのが好ましい。
そして、前記左右両方の領域に設けられる各ガイド22gの各下流側開口は、図8および図9に示すように、当該各上端側開口それぞれを結ぶ仮想直線Lが、上流側触媒5の中心線Oと略平行となるように揃えられている。この各ガイド22gの各下流側開口は、各上流側開口と同様に後退させるようにしてもよい。
また、各ガイド22gは、図10に示すように、その上端側開口から全長略中央位置までの領域が排気ガス排出方向の上流側へ向かうように前傾姿勢とされており、この全長略中央位置から下流側開口までの領域が排気ガス排出方向の下流側へ向かうように後傾姿勢とされている。
このようなガイド22gを備える構成の場合、熱交換部22のケース22aに対する第1移送路24の連結位置は、第1移送路24から吐出される作動流体を各ガイド22gの各上端側開口へ向かわせる位置に設定されている。
また、熱交換部22のケース22aに対する第1還流路25の連結位置は、外装ケース5bにおける触媒担体配置部5c寄り、この実施形態では、外装ケース5bにおいて排気ガス排出方向下流端に設定されている。
このようなガイド22gを備える構成の場合、例えば受熱部21から第1移送路24を経て熱交換部22の内部環状空間へ移送された蒸気からなる作動流体は、鉛直方向の上側から下側へ流されることになる。但し、前記第1移送路24から内部環状空間に移送された作動流体の大半は、各ガイド22gのトンネル空間に入って上流側触媒5の外装ケース5bにおける排気ガス導入部5dの外周面に沿って鉛直方向の上側から下側へ流されることになる。
これにより、蒸気からなる作動流体が上流側触媒5の排気ガス導入部5dの外周面の広域に触れることになる。その他、熱交換部22の内部環状空間において各ガイド22gの外表面とケース22aとの対向隙間を流れる作動流体の熱は、各ガイド22gを通じて上流側触媒5の外装ケース5bに伝導されることになる。これらの相乗作用により、熱交換部22内において作動流体の熱が上流側触媒5へ効率よく伝導されるようになる等、熱交換部22による熱交換効率が高くなっている。
そして、熱交換部22の内部環状空間において鉛直方向下側へ導かれた作動流体は、その移動の熱交換過程によって凝縮されて液状化し、第1還流路25を経て受熱部21へ還流されるようになる。
以上、ガイド22gを備えることによって、熱交換部22による熱交換効率を高くすることが可能になるから、熱交換部22が放熱作用を発揮する際には、上流側触媒5の暖機時間をさらに短縮するうえで有利となり、また、熱交換部22が受熱作用を発揮する際には、上流側触媒5の熱を効率よく回収して、放熱部23へ送ることが可能になる等、上流側触媒5の過剰加熱を回避するうえで有利となる。
本発明に係る排気熱回収装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 図1の球面継手を示す断面図である。 図1の排気熱回収装置の具体構成を示す部分断面図である。 図1の熱交換部のフィンを示す斜視図である。 本発明に係る排気熱回収装置の第2実施形態で、図1に対応する概略構成図である。 図3の熱交換部の変形例を示す部分断面図である。 図3の熱交換部の変形例を示す部分断面図である。 図3の熱交換部の変形例を示す部分断面図で、上流側触媒および熱交換部を上から見た図である。 図8の上流側触媒および熱交換部を矢印X方向から見た図である。 図8の上流側触媒および熱交換部を側面から見た図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 エキゾーストマニホールド
3 球面継手
4 排気管
5 上流側触媒
5a 触媒担体
5b 外装ケース
5c 触媒担体配置部
5d 排気ガス導入部
6 下流側触媒
7 ラジエータ
8 冷却水取り出し路
9 冷却水還流路
10 ウォータポンプ
13 ヒータ流路
14 ヒータコア
16 温風ヒータ
18 排気熱回収装置
21 受熱部
22 熱交換部
22a ケース
22b フィン
23 放熱部
24 第1移送路
25 第1還流路
26 第2移送路
27 第2還流路
28 第1弁装置
29 第2弁装置
40 第1熱循環経路
50 第2熱循環経路
60 第3熱循環経路

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気通路において触媒より下流側の排気熱により内部に密封される作動流体を気化させる受熱部と、
    この受熱部から移送される作動流体と前記触媒または前記排気通路において前記触媒の入口寄り領域との間で熱交換させて前記作動流体を凝縮させる放熱作用や、前記触媒の熱により内部に密封される作動流体を気化させる受熱作用を発揮する放熱兼受熱用の熱交換部と、
    前記熱交換部から移送される作動流体と前記内燃機関から一旦取り出される冷却水との間で熱交換させて前記作動流体を凝縮させる放熱部と、
    前記受熱部から前記熱交換部へ作動流体を移送するための第1移送路と、
    前記熱交換部から前記受熱部へ作動流体を戻すための第1還流路と、
    前記熱交換部から前記放熱部へ作動流体を移送するための第2移送路と、
    前記放熱部から前記熱交換部へ作動流体を戻すための第2還流路と、
    前記受熱部→第1移送路→熱交換部→第1還流路→受熱部といった第1熱循環経路や、前記熱交換部→第2移送路→放熱部→第2還流路→熱交換部といった第2熱循環経路や、前記受熱部→第1移送路→熱交換部→第2移送路→放熱部→第2還流路→第1還流路→受熱部といった第3熱循環経路を、必要に応じて形成する状態切り替え手段とを含む、ことを特徴とする排気熱回収装置。
  2. 請求項1に記載の排気熱回収装置において、
    前記第1還流路の上流側と前記第2還流路の下流側とは、合流されて前記熱交換部に連通連結され、
    前記状態切り替え手段は、前記第1還流路において前記合流部寄りに設けられる第1弁装置を有する、ことを特徴とする排気熱回収装置。
  3. 請求項1に記載の排気熱回収装置において、
    前記第1還流路の上流側と前記第2還流路の下流側とは、合流されて前記内部環状空間に連通連結され、
    前記状態切り替え手段は、前記第1還流路において前記合流部寄りに設けられる第1弁装置と、前記第2還流路において前記合流部寄りに設けられる第2弁装置とを有する、ことを特徴とする排気熱回収装置。
  4. 請求項3に記載の排気熱回収装置において、
    前記第2還流路において前記第2弁装置より上流側には、作動流体を貯留するタンクが設けられる、ことを特徴とする排気熱回収装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の排気熱回収装置において、
    前記触媒は、触媒担体を外装ケース内に収納した構成とされ、前記外装ケースの排気ガス導入部は、上流側から触媒担体配置部へ向けて漸次拡径するテーパ形状とされ、
    前記熱交換部は、前記触媒を包囲して単一の内部環状空間を形成する単一のケースと、前記触媒の排気ガス導入部の外径側に設けられるフィンとを含んで構成される、ことを特徴とする排気熱回収装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1つに記載の排気熱回収装置において、
    前記触媒は、触媒担体を外装ケース内に収納した構成とされ、前記外装ケースの排気ガス導入部は、上流側から触媒担体配置部へ向けて漸次拡径するテーパ形状とされ、
    前記熱交換部は、前記触媒を包囲して単一の内部環状空間を形成する単一のケースと、前記触媒の排気ガス導入部の外周面において上流側から下流側へ向けて複数取り付けられる作動流体のガイドとを含み、かつ、このガイドは、前記排気ガス導入部の外周面において左右領域にそれぞれ別々に設けられ、
    前記熱交換部のケースに対する前記第1移送路の連結位置は、第1移送路から吐出される作動流体を前記各ガイドの各上端開口へ向かわせる位置とされ、
    前記熱交換部のケースに対する前記第1還流路の連結位置は、前記外装ケースにおける触媒担体配置部寄りとされる、ことを特徴とする排気熱回収装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の排気熱回収装置において、
    前記排気通路における内燃機関寄りの位置には、振動伝達減衰手段が設けられ、前記放熱部は、前記振動伝達減衰手段から前記触媒までの間の領域に付設される、ことを特徴とする排気熱回収装置。
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