JP2010059019A - フツリン酸ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、光学素子およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、P5+の含有量に対するO2−の含有量のモル比O2−/P5+が3.5以上であることを特徴とするフツリン酸ガラスである。
【選択図】 なし
Description
(1) ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、
塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、P5+の含有量に対するO2−の含有量のモル比O2−/P5+が3.5以上であることを特徴とするフツリン酸ガラス、
(2) リン成分をP5+に換算して3カチオン%超30カチオン%以下含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴ピークの強度I(0)に対する前記共鳴ピークの一次のサイドバンドピークの強度I(1)の比I(1)/I(0)が0.08以下である上記(1)項に記載のフツリン酸ガラス、
(3) リン成分をP5+に換算して30〜50カチオン%含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴スペクトルの形状がガウス関数形状である上記(1)項に記載のフツリン酸ガラス、
(4) ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、
塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、リン成分をP5+に換算して3カチオン%超30カチオン%以下含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴ピークの強度I(0)に対する前記共鳴ピークの一次のサイドバンドピークの強度I(1)の比I(1)/I(0)が0.08以下であることを特徴とするフツリン酸ガラス、
(5) ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、
塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、リン成分をP5+に換算して30〜50カチオン%含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴スペクトルの形状がガウス関数形状であることを特徴とするフツリン酸ガラス、
(6) Cl−、Br−およびI−の合計含有量が0.01〜5カチオン%である上記(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(7) 内部に含まれる粒径が10μm以上の異物の数密度が5個/cm3未満である上記(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(8) 上記(1)項〜(7)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスであって、該ガラスの屈折率ndの値をnd(1)、該ガラスを窒素雰囲気中において900℃、1時間再熔融し、ガラス転移温度まで冷却し、その後、毎時30℃の降温速度で25℃まで冷却した後の屈折率ndの値をnd(2)としたときに、nd(1)とnd(2)との差nd(2)−nd(1)の絶対値が0.00300以内であるフツリン酸ガラス、
(9) アッベ数νdが70を超える上記(1)項〜(8)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(10) カチオン成分として含まれる希土類元素の合計含有量が5カチオン%未満であり、アニオン成分として含まれるF−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量のモル比F−/(F−+O2−)が0.2以上、屈折率ndが1.53を超える上記(1)項〜(9)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(11) カチオン%表示にて、
P5+ 3〜50%、
Al3+ 5〜40%、
Mg2+ 0〜10%、
Ca2+ 0〜30%、
Sr2+ 0〜30%、
Ba2+ 0〜40%、
(ただし、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+の合計含有量が10%以上)
Li+ 0〜30%、
Na+ 0〜20%、
K+ 0〜20%、
Y3+ 0〜10%、
La3+ 0〜10%、
Gd3+ 0〜10%、
Yb3+ 0〜10%、
B3+ 0〜10%、
Zn2+ 0〜20%、
In3+ 0〜20%
を含有し、
アニオン成分として含まれるF−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量のモル比F−/(F−+O2−)が0.2〜0.95である上記(1)項、(6)項〜(10)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(12) 前記ガラスのF−の含有量が65アニオン%以上であることを特徴とする上記(1)項〜(11)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(13) カチオン%表示にて、
P5+ 3〜15%、
Al3+ 25〜40%、
Ca2+ 5〜35%、
Sr2+ 5〜25%
を含有することを特徴とする上記(1)項、(6)項〜(12)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス、
(14) カチオン%表示にて、
Mg2+ 0〜10%、
Ba2+ 0〜20%、
Li+ 0〜20%、
Na+ 0〜10%、
K+ 0〜10%、
Y3+ 0〜5%
を含有する上記(13)項に記載のフツリン酸ガラス、
(15) ガラス原料を熔融容器内に導入して熔融し、清澄、均質化して、熔融ガラスを得、前記熔融ガラスを流出、成形して上記(1)項〜(14)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなるガラス成形体を作製するガラス成形体の製造方法、
(16) ガラス原料中のリン原子の含有量Pに対する酸素原子の含有量Oのモル比O/Pが3.5以上となるように前記ガラス原料を調合し、熔融容器内に導入して熔融する上記(15)項に記載のガラス成形体の製造方法、
(17) 流出する熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離し、前記熔融ガラス塊を該ガラス塊が冷却、固化する過程で、プレス成形用ガラス素材に成形する上記(15)項または(16)項に記載のガラス成形体の製造方法、
(18) 流出する熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離し、該熔融ガラス塊をプレス成形して光学素子ブランクを作製する上記(15)項または(16)項に記載のガラス成形体の製造方法、
(19) 熔融ガラスを連続的に流出して鋳型に鋳込みガラス成形体を成形しながら、前記鋳型からガラス成形体を取り出す上記(15)項または(16)項に記載のガラス成形体の製造方法、
(20) 上記(1)項〜(14)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなるプレス成形用ガラス素材、
(21) 上記(1)項〜(14)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなる光学素子ブランク、
(22) 上記(1)項〜(14)項のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなる光学素子、
(23) 上記(15)項、(16)項、(19)項のいずれか1項に記載の方法によりガラス成形体を作製し、該ガラス成形体を加工および/または成形するプレス成形用ガラス素材の製造方法、
(24) 上記(17)項または(23)項に記載の方法でプレス成形用ガラス素材を作製し、前記ガラス素材を加熱、プレス成形する光学素子ブランクの製造方法、
(25) 上記(15)項または(16)項に記載の方法によりガラス成形体を作製し、該ガラス成形体を加工および/または成形する光学素子ブランクの製造方法、
(26) 上記(20)項または(23)項に記載の方法でプレス成形用ガラス素材を作製し、前記ガラス素材を加熱、精密プレス成形する光学素子の製造方法、
(27) 上記(24)項または(25)項に記載の方法で光学素子ブランクを作製し、該ブランクを研削、研磨する光学素子の製造方法、
(28) 上記(15)項または(16)項に記載の方法によりガラス成形体を作製し、該ガラス成形体を加工する光学素子の製造方法、
を提供するものである。
[揮発性、侵蝕性とモル比O/Pの関係]
フツリン酸ガラスの原料としては、一般にリン酸塩が用いられている。またアニオン成分としてフッ素(F−)の導入量をなるべく多くするために、リン(P5+)1原子に対する酸素(O2−)原子数の比(酸素原子/リン原子)が小さい、メタリン酸塩(酸素原子/リン原子=3)が用いられている。
揮発性および侵蝕性が抑制されたフツリン酸ガラスを得るには、揮発性と侵蝕性が一層抑制されたフツリン酸ガラス特有の核磁気共鳴特性を有するガラスとすればよい。
ところで、フツリン酸塩ガラスは、熔融ガラスを流出する際、ガラス流出パイプの流出口からパイプ外周面に濡れ上がりやすいという性質を有し、濡れ上がった熔融ガラスが変質し、変質したガラスが新たに流出する熔融ガラスに混入して成形するガラスの品質を低下させるという問題があった。本発明で塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素をガラスに導入することにより濡れ上がりを低減、抑制する。
Cl−、Br−およびI−の合計量は、上記濡れ上がり効果が得られる範囲とすればよいが、上記合計量が過剰になると、熔融ガラスからハロゲン元素が揮発して脈理が生じる、屈折率などの光学特性が変動する、熔融ガラスの侵蝕性が強まり、ガラス熔融容器や熔融ガラスを流すパイプ、ガラスを均質化する際に使用する攪拌棒を構成する白金、白金合金、金、金合金などの耐熱性材料が侵蝕されて、異物としてガラス中に混入しやすくなるとともに、耐熱性材料がイオンとしてガラスに溶け込むことによりガラスが着色しやすくなるといった問題がおきやすくなる。
以上のようにして、揮発性、侵蝕性、濡れ上がりが抑制されたフツリン酸ガラスが得られるが、本発明のフツリン酸ガラスにおいて、内部に含まれる粒径が10μm以上の異物、例えば白金粒子、白金を含む粒子、金粒子、金を含む粒子の数密度が5個/cm3未満であるガラスが好ましい。前述の粒子は光線、例えば可視光を散乱する異物となり、光学素子の性能を低下させる。本発明によれば、光散乱源となる異物が大幅に低減もしくは存在しないので、高品質な光学ガラスを提供することができる。ガラス内部に含まれる粒径が10μm以上の異物の好ましい数密度は5個/cm3未満、より好ましくは3個/cm3未満、さらに好ましくは2.5個/cm3以下、一層好ましくは2個/cm3以下、特に好ましくは0個/cm3である。
本発明のフツリン酸ガラスにおいて、熔融ガラスの揮発性、侵蝕性をより一層抑制し、品質、光学特性および熱的特性をより一層安定化し、ガラスやガラス製の光学素子の量産性をより一層向上させる上から、ガラスの屈折率ndの値をnd(1)、該ガラスを窒素雰囲気中において900℃、1時間再熔融し、ガラス転移温度まで冷却し、その後、毎時30℃の降温速度で25℃まで冷却した後の屈折率ndの値をnd(2)としたときに、nd(1)とnd(2)との差nd(2)−nd(1)の絶対値Δndが0.00300以内であるフツリン酸ガラスが好ましく、0.00250以内であるフツリン酸ガラスがより好ましく、0.00200以内であるフツリン酸ガラスがさらに好ましく、0.00150以内であるフツリン酸ガラスが一層好ましく、0.00120以内であるフツリン酸ガラスがより一層好ましく、0.00100以内であるフツリン酸ガラスがなお一層好ましい。
フツリン酸ガラスにおいて再熔融時によって含有量が減少するフッ素は、屈折率を相対的に低下させる成分なので、nd(2)−nd(1)の値は一般に正となる。
本発明のフツリン酸ガラスにおいて、P5+の含有量に対するO2−の含有量のモル比O2−/P5+の上限については、目的とするガラスが得られれば特に制限されないが、ガラスの熱的安定性を維持する観点からモル比O2−/P5+の上限を4とすることが好ましい。
ガラス中のF−の含有量が65アニオン%未満の場合、アニオン成分中、酸素成分の割合を高めることができるので、揮発性、侵蝕性を一層抑制する上からモル比O2−/P5+を高めることが好ましく、モル比O2−/P5+を3.53以上とすることが好ましく、3.55以上とすることがより好ましく、3.6以上とすることがさらに好ましい。
次にフツリン酸ガラスAについて、好ましい例をあげて、より詳細に説明する。
[フツリン酸ガラスI]
第1の好ましい例は、アッベ数νdが70を超えるフツリン酸ガラス(フツリン酸ガラスIという。)である。アッベ数νdはガラス中のフッ素成分量に大きく依存する。すなわち、アニオン成分中、フッ素成分が占める割合が大きいとアッベ数νdが増加し、フッ素成分が占める割合が小さいとアッベ数が減少する。したがって、アッベ数νdが大きいガラスは、酸素成分量が少なく、モル比O2−/P5+が小さくなり、熔融状態におけるガラスの揮発性、侵蝕性が著しくなる。本発明は、モル比O2−/P5+が3.5以上になるようにリン成分量も調整することにより、アッベ数νdが70を超える超低分散性のフツリン酸ガラスでありながら、揮発性および侵蝕性が抑制されたガラスを提供することができる。
第2の例は、カチオン%表示にて、
P5+ 3〜50%、
Al3+ 5〜40%、
Mg2+ 0〜10%、
Ca2+ 0〜30%、
Sr2+ 0〜30%、
Ba2+ 0〜40%、
(ただし、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+の合計含有量が10%以上)
Li+ 0〜30%、
Na+ 0〜20%、
K+ 0〜20%、
Y3+ 0〜10%、
La3+ 0〜10%、
Gd3+ 0〜10%、
Yb3+ 0〜10%、
B3+ 0〜10%、
Zn2+ 0〜20%、
In3+ 0〜20%
を含有し、アニオン成分として含まれるF−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量のモル比F−/(F−+O2−)が0.2〜0.95であるフツリン酸ガラス(フツリン酸ガラスIIという。)である。
第3の例は、F−の含有量が65アニオン%以上であるフツリン酸ガラス(フツリン酸ガラスIIIという。)である。フツリン酸ガラスIIIにおいて、超低分散性、異常分散性を実現するため、F−の含有量を65アニオン%以上とする。フツリン酸ガラスIIIにおいて、F−の含有量の好ましい範囲は65〜95アニオン%、より好ましい範囲は70〜92アニオン%である。
P5+ 3〜15%、
Al3+ 25〜40%、
Ca2+ 5〜35%、
Sr2+ 5〜25%
を含有するものである。
Mg2+ 0〜10%、
Ba2+ 0〜20%、
Li+ 0〜20%、
Na+ 0〜10%、
K+ 0〜10%、
Y3+ 0〜5%
を含有することができる。
第4の例は、Cu含有フツリン酸ガラス(フツリン酸ガラスIVという。)である。フツリン酸ガラスにCu2+を添加することにより近赤外線吸収特性を示す近赤外線吸収ガラスとすることができる。Cu2+の添加量は外割りで0.5〜13カチオン%とすることが望ましい。Cu2+の添加量が過少だと十分な色感度補正機能が得られず、Cu2+の添加量が過剰だとガラスの熱的安定性が低下してガラスの生産性が低下する。Cu2+含有ガラスはCCDやCMOSなどの半導体撮像素子の色感度補正フィルター材料として好適である。Cu2+の添加量は、前記フィルターの厚さを考慮し、前記範囲内で適宜定めればよい。Cu2+含有ガラスの場合も、吸収特性を調整する場合を除き、Cu2+以外の可視域に吸収を有するイオンを添加しないことが望ましい。フツリン酸ガラスIVにおいて、特に好ましいガラスは、Cu2+を外割りで0.5〜13カチオン%含むCu2+含有ガラス(フツリン酸ガラスIV−1という。)である。フツリン酸ガラスIV−1としてより好ましいものは、カチオン%表示で、
P5+ 5〜40%、
Al3+ 0〜20%、
Li+、Na+およびK+を合計で0〜30%、
Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+を合計で5〜40%、
Cu2+ 0.5〜13%、
を含み、アニオン成分として含まれるF−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量のモル比F−/(F−+O2−)が0.2〜0.7であるフツリン酸ガラスである。
Ca2+含有量の好ましい範囲は0〜20%、より好ましい範囲は1〜20%である。
Sr2+含有量の好ましい範囲は0〜25%、より好ましい範囲は5〜25%である。
Ba2+含有量の好ましい範囲は0〜20%、より好ましい範囲は1〜20%、さらに好ましい範囲は5〜20%である。
フツリン酸ガラスIVにおいても、毒性のあるPb、Asを使用しないことが望ましい。
波長500〜700nmの分光透過率において透過率50%を示す波長が615nmである厚さに換算し、波長400〜1200nmの分光透過率が下記のような特性を示すものである。
の可視光線の吸収は小さくする。ここで、透過率とは互いに平行かつ光学研磨した2つの平面を有するガラス試料を想定し、前記平面の一方に垂直に光を入射したとき、前記平面の他方から出射した光の強度を、前記入射光の試料入射前における強度で割った値であり、外部透過率とも呼ばれる。
このような特性によりCCDやCMOSなどの半導体撮像素子の色補正を良好に行うことができる。
次にフツリン酸ガラスBについて説明する。
核磁気共鳴スペクトルの測定は、外部磁場の方向と直交する軸のまわりにガラス試料を一定スピードで回転させながら行う。リン含有量が上記範囲にあって、揮発性も侵蝕性もともに抑制されていないフツリン酸ガラス、および、揮発性のみ抑制され、侵蝕性が抑制されていないフツリン酸ガラスでは、前述の異方性により、上記サイドバンドピークの強度が大きくなり、強度比I(1)/I(0)が大きくなる。
このように、揮発性、侵蝕性の有無により、強度比I(1)/I(0)が異なる。
P5+ 3%を超え30%以下、
Al3+ 5〜40%、
Mg2+ 0〜10%、
Ca2+ 0〜40%、
Sr2+ 0〜30%、
Ba2+ 0〜30%、
(ただし、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+の合計含有量が10%以上)
Li+ 0〜20%、
Na+ 0〜10%、
K+ 0〜10%、
Y3+ 0〜10%、
La3+ 0〜10%、
Gd3+ 0〜20%、
Yb3+ 0〜10%、
B3+ 0〜5%、
Zn2+ 0〜20%、
In3+ 0〜5%
を含有し、アニオン成分として、
F− 50〜98%、
O2− 2〜50%
を含有するものである。
上記フツリン酸ガラスも異常分散性を有する光学ガラスであり、高次の色補正用光学素子の材料としても好適である。
前述のように、核磁気共鳴法ではガラス試料を外部磁場の方向と直交する軸のまわりに回転して測定を行う。核磁気共鳴スペクトルは化学シフトを横軸、核磁気共鳴信号の強度を縦軸としたグラフとして描かれる。異方性の大小により、得られたスペクトル形状の対称性が変化する。揮発性、侵蝕性がともに抑制されたガラスでは、上記スペクトルの形状がガウス関数形状になるのに対し、揮発性、侵蝕性がともに抑制されていないガラス、あるいは揮発性は抑制されているが侵蝕性が抑制されていないガラスでは、上記スペクトルの形状はガウス関数形状とはならず、スペクトルのピークに対して非対称形状となる。したがって、揮発性および侵蝕性がより一層抑制されたフツリン酸ガラスを得るには、31Pの核磁気共鳴スペクトルの形状がガウス関数形状になるようにすればよい。
ここで、31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴スペクトルとは、31Pの核スピンに由来する共鳴スペクトルのことであり、以下、単に共鳴スペクトルという。
P5+ 30〜50%、
Al3+ 1〜30%、
Mg2+ 0〜15%、
Ca2+ 0〜15%、
Sr2+ 0〜15%、
Ba2+ 0〜40%、
(ただし、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+の合計含有量が20%以上)
Li+ 0〜30%、
Na+ 0〜10%、
K+ 0〜10%、
Y3+ 0〜5%、
La3+ 0〜5%、
Gd3+ 0〜5%、
Yb3+ 0〜5%、
B3+ 0〜5%、
Zn2+ 0〜15%、
In3+ 0〜5%、
を含有し、アニオン成分として、
F− 20〜50%、
O2− 50〜80%
を含有するフツリン酸ガラスである。
本発明のガラス成形体の製造方法について説明する。
本発明のガラス成形体の製造方法は、ガラス原料を熔融容器内に導入して熔融し、清澄、均質化して、熔融ガラスを得、前記熔融ガラスを流出、成形して上記本発明のフツリン酸ガラスからなるガラス成形体を作製するガラス成形体の製造方法である。
ガラス原料の調合にあたり、ガラス原料中のリン原子の量Pに対する酸素原子の量Oのモル比O/Pが3.5以上となるようにガラス原料を調合し、熔融容器内に導入して熔融して熔融ガラスを調製する。
例えば、ガラス原料として、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物などを使用する場合、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物はガラス原料の加熱によって分解し、上記ガスを生成し、これらガスがガラス熔融物外へ出て行くため、前記ガス中に含まれる酸素はガラス化反応に寄与しない。また、ガラス原料中に結合水が存在する場合、ガラス原料の加熱によって結合水が脱離し、水蒸気となってガラス熔融物外へ出て行くため、水蒸気中の酸素もガラス化反応に寄与しない。したがって、上記ガスとなってガラス熔融物外へ出て行く酸素は、上記酸素の含有量から除外する。
炭酸塩、硝酸塩、水酸化物を使用する場合、これら化合物に含まれるガラス成分となるカチオンと酸素からなる酸化物を考え、前記酸化物として上記化合物に含まれる酸素の量をガラスに導入される酸素の量と考えればよい。
流出パイプも耐熱性、耐蝕性の優れた白金もしくは白金合金製、あるいは金もしくは金合金製とすることが好ましい。
本発明のガラス成形体の製造方法の好ましい第1の態様(ガラス成形体の製法Iという。)は、流出する熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離し、前記熔融ガラス塊を該ガラス塊が冷却、固化する過程で、プレス成形用ガラス素材に成形する方法である。
プレス成形用ガラス素材として、小型の精密プレス成形用プリフォームや球状の精密プレス成形用プリフォームを成形する場合は、流出パイプとして流出ノズルを用い、このノズルから所望質量の熔融ガラス滴を次々に滴下し、これらの熔融ガラス滴を複数のプリフォーム成形型を用いて次々に受け、プリフォームに成形する。
第2の態様(ガラス成形体の製法IIという。)は、流出する熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離し、該熔融ガラス塊をプレス成形して光学素子ブランクを作製する方法である。
この方法はダイレクトプレス法と呼ばれ、流出パイプから流出する熔融ガラスをプレス成形型を構成する下型の成形面の中央で受け、前記成形面上に所定量の熔融ガラス塊が得られるように熔融ガラス流をシアと呼ぶ切断刃で切断する。
このようにして最終製品である光学素子の形状に近似し、光学素子の形状に研削、研磨しろを加えた形状を有する光学素子ブランクを作製する。
第3の態様(ガラス成形体の製法IIIという。)は、熔融ガラスを連続的に流出して鋳型に鋳込みガラス成形体を成形しながら、前記鋳型からガラス成形体を取り出す方法である。
本発明のプレス成形用ガラス素材は、上記本発明のフツリン酸ガラスからなるプレス成形用ガラス素材である。
本発明によれば、高品質のプレス成形品を得ることができる。
本発明の光学素子ブランクは、上記本発明のフツリン酸ガラスからなる光学素子ブランクである。光学素子ブランクは、目的とする光学素子の形状に研削、研磨しろを加えた、光学素子の形状に近似する形状を有するガラス成形体である。
本発明の光学素子ブランクによれば、脈理、異物を含まない高品質の光学素子を生産することができる。
いずれの場合もプレス成形型の成形面の形状は、光学素子ブランクの形状を反転した形状にしておく。
本発明の光学素子は、上記本発明のフツリン酸ガラスからなる光学素子である。
本発明の光学素子の種類は、特に限定されない。光学素子の例としては、非球面レンズ、球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、プリズム、回折格子、レンズ付きプリズム、回折格子付きレンズなどを挙げることができる。非球面レンズ、球面レンズの具体例としては、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズなどを挙げることができる。銅を添加し近赤外線吸収特性を付与したガラス、例えばフツリン酸ガラスIVを用いたCCDやCMOSなどの半導体撮像素子の色感度補正用フィルターを例示することもできる。
光学素子の光学機能面には、必要に応じて反射防止膜などの光線反射率を制御するための光学薄膜を形成してもよい。
本発明の光学素子の製造方法の第1の態様(光学素子の製法Iという。)は、上記本発明の方法でプレス成形用ガラス素材を作製し、前記ガラス素材を加熱、精密プレス成形する光学素子の製造方法である。
したがって、目的に応じて第1の方法または第2の方法を選択すればよい。
(実施例1)
表1−1〜表1−6に示す各組成を有するガラスを作製するために、各ガラス成分に対応する、2リン酸塩などのリン酸塩や、フッ化物といった原料を秤量し、十分に混合した。各混合原料中の、P5+の合計含有量に対するO2−の合計含有量の比(O2−/P5+)、F−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量の比(F−/(F−+O2−))を表1に併記する。上記混合原料を白金ルツボ、白金合金製ルツボ、金製ルツボ、金合金製ルツボにそれぞれ投入して、900℃の電気炉内で、攪拌しながら1〜3時間かけて原料を加熱熔解し、清澄、均質化して得た熔融ガラスを流出パイプからそれぞれ流出し、鋳型に鋳込んでフツリン酸ガラスNo.1−1〜1−59の各種フツリン酸ガラスからなるブロック状のガラスを得た。なおガラスの熔解、清澄、均質化において、雰囲気の交換は行っていない。
熔融ガラス流出時、各種流出パイプの外周へのガラスの濡れ上がりは見られなかった。
(1)アッべ数(νd)
徐冷降温速度を−30℃/時にして得られたガラスについて測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
理学電機株式会社の熱機械分析装置(サーモ プラス TMA 8310)により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(3)ガラス中の金属製異物の数
光学顕微鏡でガラス内部を100倍に拡大観察し、粒径10μm以上の異物をカウントし、異物の数と観察エリアの体積から単位体積中の異物の数を算出した。
熔融ガラス流出時、各種流出パイプの外周へのガラスの濡れ上がりは見られなかった。
表2−1〜表2−5に示す各組成を有するフツリン酸ガラスNo.2−1〜2−17、比較フツリン酸ガラスNo.2−1、2−2を作製するために、各ガラス成分に対応する、2リン酸塩などのリン酸塩や、フッ化物といった原料を秤量し、十分に混合した。各混合原料中の、P5+の合計含有量に対するO2−の合計含有量の比(O2−/P5+)、アルカリ土類金属成分の合計含有量および希土類成分の合計含有量を各ガラスの組成、特性とともに表2−1〜表2−5に併記する。上記混合原料を白金坩堝に投入して、900℃の電気炉内で、攪拌しながら1〜3時間かけて原料を加熱熔解し、清澄、均質化することにより、フツリン酸ガラスNo.2−1〜2−17を得た。
(1)強度I(0)および強度I(1)
Varian社製VXR-300Sを使用し、観測周波数121.4MHz、基準試料85%H3PO4、磁場強度 H0=7.0T、試料回転数9.0kHzの条件でスペクトルを測定し0ppm付近のメインピークI(0)と70ppm付近に現れるスピニングサイドバンドのピーク強度I(1)をベースラインを除いて算出し、強度の比(I(1)/I(0))を算出する。
なお、図5はフツリン酸ガラスNo.2−1(表2−1参照)の31Pの核磁気共鳴スペクトル、図6は比較フツリン酸ガラスNo.2−1(表2−2参照)の31Pの核磁気共鳴スペクトルである。
徐冷降温速度を−30℃/時にして得られた光学ガラスについて測定した。
(3)金属粒子の数密度
光学顕微鏡を用いて100倍に拡大観察し、金属粒子の数をカウントし、観察エリア内の体積から金属粒子の数密度を算出した。
(4)ガラス転移温度Tg
理学電機株式会社の熱機械分析装置(サーモ プラス TMA 8310)により昇温速度を4℃/分にして測定した。
なお、上記フツリン酸ガラスNo.2−1〜2−17に外割りで0.5〜13カチオン%のCu2+を添加し、近赤外線吸収ガラスとしてもよい。
表3に示す組成を有するフツリン酸ガラスNo.3−1〜3−4、比較フツリン酸ガラスNo.3−1を作製するために、各ガラス成分に対応する、2リン酸塩などのリン酸塩や、フッ化物といった原料を秤量し、十分に混合した。各混合原料中の、P5+の合計含有量に対するO2−の合計含有量の比(O2−/P5+)、希土類元素の含有割合(カチオン%)をに併記する。上記混合原料を白金坩堝に投入して、900℃の電気炉内で、攪拌しながら1〜3時間かけて原料を加熱熔解し、清澄、均質化することにより、フツリン酸ガラスNo.3−1〜3−4を得た。
(1)共鳴スペクトルの形状
Varian社製VXR-300Sを使用し観測周波数121.4MHz、基準試料85%H3PO4、磁場強度 H0=7.0T、試料回転数9.0kHzの条件でスペクトルを測定し0ppm付近のメインピークのベースラインからの形状をガウス関数で近似し1つのガウス関数で近似できる場合はガウス関数形とし2つ以上のガウス関数において近似される場合は非ガウス関数形とした。
(2)屈折率nd及びアッべ数νd
徐冷降温速度を−30℃/時にして得られた光学ガラスについて測定した。
(3)金属粒子の数密度
光学顕微鏡を用いて100倍に拡大観察し、粒径10μm以上の金属粒子の数をカウントし、観察エリア内の体積から金属粒子の数密度を算出した。
(4)ガラス転移温度Tg
理学電機株式会社の熱機械分析装置(サーモ プラス TMA 8310)により昇温速度を4℃/分にして測定した。
なお、上記各フツリン酸ガラスNo.3−1〜3−4に外割りで0.5〜13カチオン%のCu2+を添加し、近赤外線吸収ガラスとしてもよい。
次に、実施例1〜3で作製した各フツリン酸ガラスの熔融ガラスを、ガラスが失透することなく、安定した流出が可能な温度域に温度調整された白金製流出パイプから一定の流量で流出し、ガラス塊を滴下する方法か、又は支持体を用いて熔融ガラス流先端を支持した後、支持体を急降下してガラス塊を分離する方法にて熔融ガラス塊を分離した。得られた各熔融ガラス塊は、目的とする精密プレス成形用プリフォーム1個分の質量と等しい質量を有するものである。
なお、ハロゲン元素添加による濡れ上がり抑制は、熔融ガラス滴の質量を安定化し、熔融ガラス滴から成形されるプリフォームのばらつきを小さくしている。
次に、実施例1〜3で作製した各フツリン酸ガラスの熔融ガラスを、ガラスが失透することなく、安定した流出が可能な温度域に温度調整された白金製流出パイプから一定の流量で流出し、平らな底面と底面上の空間を側方から囲む側壁と前記側方の一部が開口した塵取りの形状に似た形状の鋳型を流出パイプの下方に底面が水平になるように配置し、底面上に熔融ガラスを連続して流し込み、底面上の空間に熔融ガラスを満たした。前記空間に満たされた熔融ガラスを鋳型側方の開口方向に移動させながら板状に成形する。そして、成形したガラス板を水平方向に一定スピードで引き出し、アニール炉の中を通過させてアニールし、歪を除去した後、所望の長さに切断し、次々とガラス板を得た。
流出パイプの外周を観察したところ、ガラスの濡れ上がりは見られず、ガラス板の内部には脈理や白金粒子などの異物は認められなかった。
次に、実施例1〜3で作製した各フツリン酸ガラスの熔融ガラスを、ガラスが失透することなく、安定した流出が可能な温度域に温度調整された白金製流出パイプから一定の流量で流出し、予め粉末状の窒化ホウ素を均一に塗布した下型成形面の中央に供給し、シアと呼ばれる切断刃で熔融ガラスを切断し、下型成形面上に熔融ガラス塊を得た。そして、下型ごと熔融ガラス塊をプレス位置へ移動し、上型を用いて下型上の熔融ガラス塊をプレス成形し、その後、上型を上昇させてガラス成形品を上型から離型し、ガラス成形品が変形しない温度にまで冷却した後、下型からガラス成形品を取り出し、アニールして、両凸レンズ形状を有する光学素子ブランクを得た。
実施例4と実施例5において得たプリフォームを、図2に示すプレス装置を用いて精密プレス成形して非球面レンズを量産した。
なお、図2において、参照数字9は支持棒、参照数字10は下型・胴型ホルダー、参照数字14は熱電対である。
精密プレス成形により得られた非球面レンズには、必要に応じて反射防止膜を設けた。
このようにして、異物を含まず、脈理のない光学的に均質なガラスからなる光学素子を生産性よく、しかも高精度に得ることができた。
次に実施例1〜3で作製したガラスブロックを研削、研磨して両凸レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズなど各種球面レンズと、プリズムを作製した。得られた光学素子の内部には脈理や異物は認められなかった。
実施例5で作製したガラス板およびガラス棒を切断してカットピースと呼ばれるガラス片を複数個作製し、これらカットピースをバレル研磨してガラスゴブを作製した。ガラスゴブの全表面に粉末状の窒化ホウ素を均一に塗布し、加熱、軟化してプレス成形、アニールし、光学素子ブランクを作製した。
2・・・下型
3・・・胴型
4・・・プリフォーム
9・・・支持棒
10・・・下型・胴型ホルダー
11・・・石英管
12・・・ヒーター
13・・・押し棒
14・・・熱電対
Claims (28)
- ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、
塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、P5+の含有量に対するO2−の含有量のモル比O2−/P5+が3.5以上であることを特徴とするフツリン酸ガラス。 - リン成分をP5+に換算して3カチオン%超30カチオン%以下含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴ピークの強度I(0)に対する前記共鳴ピークの一次のサイドバンドピークの強度I(1)の比I(1)/I(0)が0.08以下である請求項1に記載のフツリン酸ガラス。
- リン成分をP5+に換算して30〜50カチオン%含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴スペクトルの形状がガウス関数形状である請求項1に記載のフツリン酸ガラス。
- ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、
塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、リン成分をP5+に換算して3カチオン%超30カチオン%以下含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴ピークの強度I(0)に対する前記共鳴ピークの一次のサイドバンドピークの強度I(1)の比I(1)/I(0)が0.08以下であることを特徴とするフツリン酸ガラス。 - ガラス成分として、リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスにおいて、
塩素、臭素およびヨウ素の中から選ばれる1種以上のハロゲン元素を含み、リン成分をP5+に換算して30〜50カチオン%含み、核磁気共鳴スペクトルにおける31Pの基準周波数近傍に生じる共鳴スペクトルの形状がガウス関数形状であることを特徴とするフツリン酸ガラス。 - Cl−、Br−およびI−の合計含有量が0.01〜5カチオン%である請求項1〜5のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。
- 内部に含まれる粒径が10μm以上の異物の数密度が5個/cm3未満である請求項1〜6のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスであって、該ガラスの屈折率ndの値をnd(1)、該ガラスを窒素雰囲気中において900℃、1時間再熔融し、ガラス転移温度まで冷却し、その後、毎時30℃の降温速度で25℃まで冷却した後の屈折率ndの値をnd(2)としたときに、nd(1)とnd(2)との差nd(2)−nd(1)の絶対値が0.00300以内であるフツリン酸ガラス。
- アッベ数νdが70を超える請求項1〜8のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。
- カチオン成分として含まれる希土類元素の合計含有量が5カチオン%未満であり、アニオン成分として含まれるF−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量のモル比F−/(F−+O2−)が0.2以上、屈折率ndが1.53を超える請求項1〜9のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。
- カチオン%表示にて、
P5+ 3〜50%、
Al3+ 5〜40%、
Mg2+ 0〜10%、
Ca2+ 0〜30%、
Sr2+ 0〜30%、
Ba2+ 0〜40%、
(ただし、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+の合計含有量が10%以上)
Li+ 0〜30%、
Na+ 0〜20%、
K+ 0〜20%、
Y3+ 0〜10%、
La3+ 0〜10%、
Gd3+ 0〜10%、
Yb3+ 0〜10%、
B3+ 0〜10%、
Zn2+ 0〜20%、
In3+ 0〜20%
を含有し、
アニオン成分として含まれるF−とO2−の合計含有量に対するF−の含有量のモル比F−/(F−+O2−)が0.2〜0.95である請求項1、6〜10のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。 - 前記ガラスのF−の含有量が65アニオン%以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。
- カチオン%表示にて、
P5+ 3〜15%、
Al3+ 25〜40%、
Ca2+ 5〜35%、
Sr2+ 5〜25%
を含有することを特徴とする請求項1、6〜12のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラス。 - カチオン%表示にて、
Mg2+ 0〜10%、
Ba2+ 0〜20%、
Li+ 0〜20%、
Na+ 0〜10%、
K+ 0〜10%、
Y3+ 0〜5%
を含有する請求項13に記載のフツリン酸ガラス。 - ガラス原料を熔融容器内に導入して熔融し、清澄、均質化して、熔融ガラスを得、前記熔融ガラスを流出、成形して請求項1〜14のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなるガラス成形体を作製するガラス成形体の製造方法。
- ガラス原料中のリン原子の含有量Pに対する酸素原子の含有量Oのモル比O/Pが3.5以上となるように前記ガラス原料を調合し、熔融容器内に導入して熔融する請求項15に記載のガラス成形体の製造方法。
- 流出する熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離し、前記熔融ガラス塊を該ガラス塊が冷却、固化する過程で、プレス成形用ガラス素材に成形する請求項15または16に記載のガラス成形体の製造方法。
- 流出する熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離し、該熔融ガラス塊をプレス成形して光学素子ブランクを作製する請求項15または16に記載のガラス成形体の製造方法。
- 熔融ガラスを連続的に流出して鋳型に鋳込みガラス成形体を成形しながら、前記鋳型からガラス成形体を取り出す請求項15または16に記載のガラス成形体の製造方法。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなるプレス成形用ガラス素材。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなる光学素子ブランク。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載のフツリン酸ガラスからなる光学素子。
- 請求項15、16、19のいずれか1項に記載の方法によりガラス成形体を作製し、該ガラス成形体を加工および/または成形するプレス成形用ガラス素材の製造方法。
- 請求項17または23に記載の方法でプレス成形用ガラス素材を作製し、前記ガラス素材を加熱、プレス成形する光学素子ブランクの製造方法。
- 請求項15または16に記載の方法によりガラス成形体を作製し、該ガラス成形体を加工および/または成形する光学素子ブランクの製造方法。
- 請求項20または23に記載の方法でプレス成形用ガラス素材を作製し、前記ガラス素材を加熱、精密プレス成形する光学素子の製造方法。
- 請求項24または25に記載の方法で光学素子ブランクを作製し、該ブランクを研削、研磨する光学素子の製造方法。
- 請求項15または16に記載の方法によりガラス成形体を作製し、該ガラス成形体を加工する光学素子の製造方法。
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