JP2010057856A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】小当り経由で大当り遊技を開始させる機能と、直接大当り遊技を開始させる機能とを備える遊技機において、大当り遊技を連続して発生させ易くする。
【解決手段】始動口への遊技球入球により当否判定情報を記憶し、当否判定情報が記憶されている場合に当否判定を実行し、当否判定結果が小当りの場合に特別入球口を開放させ、特別入球口に入球した遊技球が特定領域を通過した場合、または当否判定結果が大当りの場合に大当り遊技を開始させる遊技機において、当否判定の実行に先立ち、記憶された当否判定情報が大当りを導出する大当り情報であるか否かを判定し、当否判定情報が大当り情報であると判定された場合に、当該当否判定情報が大当り情報であると判定された時点で記憶されている当否判定情報に基づく当否判定の結果が小当りのときに、大当り遊技が開始する確率が高い特殊小当り遊技を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、小当り経由で大当り遊技を開始させる機能と、直接大当り遊技を開始させる機能とを備える遊技機に関する。
従来より、始動口への遊技球の入球により特別図柄の変動表示を開始し、特別図柄が小当り図柄で停止表示した場合に羽根状の開閉部材を作動させて特別入球口を開放させる小当り遊技を開始し、小当り遊技中に特別入球口に入球した遊技球が特別入球口内に設けられた特定領域を通過することで大当り遊技が開始する遊技機が知られている(特許文献1参照)。この遊技機では、始動口への遊技球の入球により変動表示開始した特別図柄が大当り図柄で停止表示した場合には、直接大当り遊技を開始するように構成されている。
特開2007−117120号公報
しかしながら、上記従来技術の遊技機では、小当り経由で大当り遊技を開始させるためには、上述の一連のプロセスを経る必要があるため、大当り遊技を連続して発生させることが困難であり、興趣に欠けるという問題があった。
そこで、本発明は上記点に鑑み、小当り経由で大当り遊技を開始させる機能と、直接大当り遊技を開始させる機能とを備える遊技機において、大当り遊技を連続して発生させ易くすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、盤面上に設けられた始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定情報を取得して記憶する保留記憶手段と、前記保留記憶手段により当否判定情報が記憶されている場合に、該当否判定情報を用いた当否判定の実行を伴って図柄表示部で抽選図柄の変動表示を開始するとともに、前記当否判定の結果が小当りの場合に前記抽選図柄を小当り図柄で停止表示させ、前記当否判定の結果が大当りの場合に前記抽選図柄を大当り図柄で停止表示させる図柄表示制御手段と、前記抽選図柄が前記小当り図柄で停止表示した場合に、遊技盤上に設けられた特別入球口を所定の開放パターンで開閉する小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、前記抽選図柄が前記大当り図柄で停止表示した場合、あるいは前記小当り遊技中に前記特別入球口に入球した遊技球が特定領域を通過した場合に、遊技者に有利な大当り遊技を開始する大当り遊技実行手段と、前記当否判定の実行に先立ち、前記保留記憶手段に記憶されている前記当否判定情報が前記当否判定の結果として前記大当りを導出する大当り情報であるか否かを事前判定する事前判定手段とを備え、
前記小当り遊技実行手段は、前記事前判定手段により前記当否判定情報が前記大当り情報であると事前判定され、かつ、前記大当り情報であると事前判定された当否判定情報よりも前に記憶された当否判定情報に基づく前記当否判定の結果が小当りである場合に、前記大当り遊技が開始される確率が通常に比べて高くなる特殊小当り遊技を実行することを特徴としている。
これによると、遊技球が始動口に入球して当否判定情報が保留される毎に事前判定処理を行い、事前判定処理で大当り情報と事前判定された場合に、当該大当り情報の前に発生する小当りにおいて、大当り遊技が開始される確率を向上させる特殊小当り遊技を実行し、この特殊小当り遊技終了後の比較的近い期間で、先に事前判定された大当り情報に基づく大当りを発生させるので、大当りが連続して発生しやすくなる。これにより、小当り経由で大当り遊技を開始させる機能と、直接大当り遊技を開始させる機能とを備える遊技機において、大当り遊技が連続して発生する確率を高めることができ、この種の遊技機の遊技性を効果的に向上させることができる。
また、本発明の遊技機では、前記小当り遊技実行手段は、前記事前判定手段により前記当否判定情報が前記大当り情報であると事前判定され、かつ、前記大当り情報であると事前判定された当否判定情報の直前に記憶された当否判定情報に基づく前記当否判定の結果が小当りの場合に、前記特殊小当り遊技を実行することを特徴としている。このように、大当り情報であると判定された当否判定情報の直前に保留された当否判定情報に基づく小当り遊技において、特殊小当り遊技を実行することで、大当り遊技の連続性が高まり、より遊技性を向上させることができる。
また、本発明の遊技機では、前記小当り遊技実行手段は、前記特殊小当り遊技において、前記特別入球口の開放時間を通常に比べて長くすることを特徴としている。これにより、特別入球口への遊技球の入球する頻度が多くなるので、遊技球が特定領域を通過する確率を向上させ、大当り遊技が開始する確率を向上させることができる。
また、本発明の遊技機では、前記特別入球口に入球した遊技球が前記特定領域を通過する確率を変化させることができる役物装置を備え、前記小当り遊技実行手段は、前記特殊小当り遊技において、前記特定領域への遊技球の入球確率がを通常に比べて高くなるように前記役物装置を作動させることを特徴としている。これにより、特別入球口に入球した遊技球が特定領域を通過する確率が向上するので、大当り遊技が開始する確率を向上させることができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に適用した実施例を図面に示す。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板4bを備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5dや球貸ボタン5e等が設けられている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール22と内レール23とにより略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、始動口24、25、26、大入賞装置(特別電動役物)29、中央装置100等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
中央装置(センター役物)100は遊技領域21の略中央部に配置されている。中央装置100の構成については後述する。
本実施例の遊技機1では、3つの始動口24、25、26が設けられている。第1始動口24は、中央装置100の左下方に設けられ、第2始動口25は、中央装置100の下方に設けられ、第3始動口26は、中央装置100の右下方に設けられている。これらの始動口24、25、26は、遊技盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口として構成されている。
始動口24、25、26の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ24s、25s、26s(図5参照)が備えられている。遊技球がいずれかの始動口24、25、26に入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。
遊技領域21における中央装置100の右下には、図柄表示装置27が設けられている。図柄表示装置27は、例えば7セグ表示装置等を用いて構成することができ、「1」〜「9」の数字図柄や「−」の記号図柄を表示可能な2つの表示領域を備えている。本実施例の図柄表示装置27は、特別図柄を表示する特別図柄表示装置として構成されている。また、図柄表示装置27で行われる特別図柄の変動表示は、主制御基板200のCPU200aによる制御によって実行される。
図柄表示装置27の下方には、保留表示装置28が設けられている。保留表示装置28は、特別図柄保留数を表示するもので、本実施例では、特別図柄変動中に始動口24、25、26に入球した遊技球の数を最大保留数(本実施例では4個)まで保留可能としている。次回の特別図柄当否判定が行われ特別図柄の変動表示が開始する毎に未始動回数(保留数)が消化され、これに伴い特別図柄保留数が1個ずつ減少する。保留表示装置28は、4つのLEDからなり。これらのLEDを消灯または点灯させることで、4個を上限として保留数を表示することができる。
大入賞装置29は、入球口25の下方に設けられている。大入賞装置29は、帯状に開口された大入賞口29aと、この大入賞口29aを開放・閉鎖する開閉板29bと、この開閉板29bを開閉するための大入賞口ソレノイド29c(図5参照)と、遊技球の入球を検知する大入賞口入球検知スイッチ29s(図5参照)とから主に構成されている。
図柄表示装置27では、特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。図柄表示装置27では、始動口24、25、26に遊技球が入球することにより特別図柄が変動表示を開始する。特別図柄の変動表示は、例えば7セグ表示部を構成する各セグメントで点灯表示されるセグメントを順次変更することで行うことができる。そして、所定の変動表示時間経過後に特別図柄が当り特別図柄の組合せの表示態様あるいは外れ特別図柄の組合せの表示態様(例えば「−」)で所定の停止表示時間(本実施例では5秒)だけ停止表示される。当り特別図柄の表示態様には、大当り図柄表示態様(例えば「3」と「7」)と小当り図柄表示態様(例えば「1」と「2」)の2種類が用意されている。大当り図柄表示態様の決定は、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選により行われ、小当り図柄表示態様の決定は、小当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選により行われる。
本実施例では、特別図柄当否判定用乱数(当否判定情報)が用意されている。特別図柄当否判定用乱数は、遊技球が始動口24、25、26に入球した際に取得され、大当り遊技を開始させるか否かの特別図柄当否判定に用いられる。特別図柄当否判定用乱数には、大当り用乱数値と小当り用乱数値と外れ用乱数値が予め設定されている。特別図柄当否判定用乱数が大当り用乱数値と一致する場合に大当りと判定され、特別図柄当否判定用乱数が小当り用乱数値と一致する場合に小当りと判定され、特別図柄当否判定用乱数が外れ用乱数値と一致する場合に外れと判定される。本実施例では、特別図柄当否判定で大当りとなる確率が1/300、小当りとなる確率が298/300、外れとなる確率が1/300に設定されている。
そして、大当りと判定された場合には、図柄表示装置27で停止表示される特別図柄が大当り図柄表示態様に決定され、小当りと判定された場合には、図柄表示装置27で停止表示される特別図柄が小当り図柄表示態様に決定される。一方、外れと判定された場合には、図柄表示装置27で停止表示される特別図柄は、外れ特別図柄の表示態様に決定される。そして、特別図柄は、所定の変動パターンにしたがって変動表示する。この変動パターンは、特別図柄の変動時間を規定するものである。本実施例では、特別図柄の変動パターンは、特別図柄当否判定が実行される際に、複数の変動パターンが格納された変動パターンテーブル(変動パターン記憶手段)から抽選により選択される。なお、特別図柄当否判定用乱数の取得、特別図柄当否判定、特別図柄の変動パターン(変動表示時間)の決定、特別図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御基板200のCPU200aによって行われるように構成されている。
図柄表示装置27で停止表示された特別図柄の表示態様が大当り図柄表示態様であった場合に「大当り」であり、直ちに大当り遊技が開始する。このように、特別図柄の組合せが大当り図柄表示態様で停止表示した場合には、直ちに大当り遊技が開始することから「直撃当り」ともいう。大当り遊技は大当り遊技フラグがONにセットされることにより行われる。
一方、特別図柄の表示態様が小当り図柄表示態様だった場合は「小当り」であり、小当り遊技が開始される。小当り遊技の開始により特別入球口104、105が開放されて遊技球が中央装置100の内部に入球可能になり、中央装置100に入球した遊技球が特定領域113d(図4参照)を通過した場合に大当り遊技が開始する。小当り遊技は、遊技球が特定領域113dを通過するか、あるいは遊技球が特定領域113dを通過しないまま特別入球口104、105の開放時間が経過した場合に終了する。小当り遊技は小当り遊技フラグがONにセットされることにより行われる。
上述のように、特別図柄当否判定の結果が小当りになった場合に、特別入球口104、105が開放される。本実施例では、特別入球口104、105の開放パターンが異なる2種類の小当り(小当りAと小当りB)が設定されている。本実施例では、特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合において、小当りAとなる確率が7/10、小当りBとなる確率が3/10となっている。
具体的には、小当り図柄表示態様が「1」となった場合に小当りAとなり、特別入球口104、105の開放時間が比較的短い開放パターンAが設定される。一方、小当り図柄表示態様が「2」となった場合に小当りBとなり、特別入球口104、105の開放時間が比較的短い開放パターンBが設定される。本実施例では、開放パターンAによる特別入球口104、105の開放時間は0.8秒(=0.8秒×1回開放)、開放パターンBによる特別入球口104、105の開放時間は2秒(=1.0秒×2回開放)に設定されている。
本実施例の遊技機1では、始動口24、25、26に遊技球が入球して保留が発生した場合、換言すると、始動口24、25、26への遊技球の入球に伴い取得される特別図柄当否判定用乱数が、主制御基板200のRAMの所定領域に記憶された場合には、特別図柄当否判定に先立ち、保留された特別図柄当否判定用乱数が大当り用乱数値と一致しているか否かを、その保留発生時に判定する事前判定処理が行われる。そして、事前判定処理で特別図柄当否判定用乱数が大当り用乱数値と一致する大当り保留(大当り情報)であると判定された場合において、当該大当り保留の直前に保留された特別図柄当否判定用乱数に基づいて実行される特別図柄当否判定の結果が小当りである場合に、通常の小当り遊技より特別入球口104、105の開放時間が長い「特殊小当り遊技」が行われる。特殊小当り遊技では、上述の開放パターンA、Bより特別入球口104、105の開放時間が長い開放パターンCが設定される。本実施例では、開放パターンCによる特別入球口104、105の開放時間は3.6秒(=1.2秒×3回開放)に設定されている。
例えば特別図柄保留数が「4」であり、4番目に保留された特別図柄当否判定用乱数が事前判定処理で大当り保留であると判定された場合には、1番目と2番目に保留された特別図柄当否判定用乱数に基いて行われる特別図柄当否判定の結果が小当りのときに、特別入球口104、105の開放パターンとして開放パターンAまたは開放パターンBが設定される。そして、3番目に保留された特別図柄当否判定用乱数(大当り保留の直前に保留された特別図柄当否判定用乱数)に基いて行われる特別図柄当否判定の結果が小当りのときに、特別入球口104、105の開放パターンとして開放パターンCが設定される。これにより、当該大当り保留に基づいて実行される特別図柄当否判定の直前に発生する小当りにおいて、特別入球口104、105の開放時間が長くなるので、特別入球口104、105に遊技球が入球し易くなり、遊技球が特定領域113dを通過して大当りが発生する確率が向上する。遊技球が特定領域113dを通過して大当りが発生した場合には、続いて大当り保留に基づく特別図柄当否判定が実行されることで、連続して大当り遊技が開始されることとなる。なお、特別入球口104、105の開放パターンの設定、事前判定処理は、後述の主制御基板200のCPU200aによって行われるように構成されている。
大当り遊技発生中は、大入賞装置29が作動し、大入賞口29aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益が付与される。具体的には、大当り遊技の開始により、大入賞装置29を連続して作動させ、大入賞口29aを連続して開放状態とする。大入賞装置29の作動開始(大当り遊技の開始)により、大入賞口29aが開放して遊技球受入状態となる。この遊技球受入状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口29aが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、遊技球受入状態の開始後における大入賞口29aの開放時間が所定時間(本実施例では30秒)に達したとき、もしくは遊技球受入状態の開始後、大入賞口29aに入球した遊技球数が所定数(本実施例では10個)に達したときとすることができる。
この遊技球受入状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、大当り遊技は、所定ラウンドが終了したときに終了する。大入賞装置29では、遊技球受入状態が終了してから所定時間(例えば2秒)が経過した後に、大入賞口29aが開放して再び遊技球受入状態となり、次のラウンドが開始する。このような開始から終了までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では15ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。なお、大当り遊技は、主制御基板200のCPU200aによる制御で発生するように構成されている。
図3は、中央装置100の正面図である。図3に示すように、中央装置100は、周壁部材101、102、103、振分装置109、誘導経路構成部材110、111、遊技球移送装置112、特別遊技装置113を備えている。中央装置100の各構成要素は、遊技者から視認可能になっている。
周壁部材101、102、103は、中央装置100の上側領域において、前方(遊技者側)に突出するように設けられている。第1周壁部材101は、正面から見て略逆U字状になっており、中央装置100の最上部に配置されている。第1周壁部材101の左下には、第2周壁部材102が設けられ、第1周壁部材101の右下には、第3周壁部材103が設けられている。第2周壁部材102は、右上から左下に向かって傾斜しており、第3周壁部材103は左上から右下に向かって傾斜している。
第1周壁部材101の左側下端部と、第2周壁部材102の右端部との間には、所定幅(遊技球の直径の約2〜4倍の幅)の隙間が設けられ、中央装置100の内部に遊技球を導入可能な第1特別入球口102として構成されている。第1周壁部材101の右側下端部と、第3周壁部材103の左端部との間にも、所定幅(遊技球の直径の約2〜4倍の幅)の隙間が設けられ、中央装置100の内部に遊技球を導入可能な第2特別入球口105として構成されている。また、第2周壁部材102の右端部と、第3周壁部材103の左端部との間には、所定幅(遊技球の直径の約3〜5倍の幅)の隙間が設けられ、遊技球を左右に振り分ける振分部106を構成している。
第1特別入球口104および第2特別入球口104には、開閉部材107、108がそれぞれ設けられている。開閉部材107、108は、略羽根状の部材によって構成されるとともに、その下端部を回転軸として中央装置100の外方に向かって回動可能となっている。つまり、この開閉部材107、108は、下端部の回転軸を中心として回動することで、直立状態となって、特別入球口104、105を閉鎖する閉鎖状態と、中央装置100の外方に向かって傾斜して、特別入球口104、105を開放する開放状態とに変化することができる。第1開閉部材107と第2開閉部材108は、連動して開閉する。
開閉部材107、108が閉鎖状態となると、特別入球口104、105が閉鎖され、遊技領域21を流下する遊技球が特別入球口104、105を介して中央装置100内に入球することが不可能となる。一方、開閉部材107、108が開放姿勢となると、特別入球口104、105が開放され、特別入球口104、105を介して、中央装置100内に入球することが可能となる。開閉部材107、108が開放状態となったとき、開閉部材107、108の傾斜面が、遊技球を特別入球口104、105に誘導するための誘導面を構成する。
これらの開閉部材107、108は、開閉ソレノイド107c、108c(図5参照)により開閉動作するように構成されている。開閉部材107、108の開閉制御は、後述の主制御基板200のCPU200aによって行われるように構成されている。上述のように、特別図柄が小当り図柄表示態様で停止表示した場合に、開閉ソレノイド107c、108cにより開閉部材107、108が開動作して、特別入球口104、105が開放状態となる。上述のように特別入球口104、105の開放パターンは複数設定されており、小当り図柄表示態様や事前判定処理の結果に基づいて開放パターンA(0.8秒×1回開放)、開放パターンB(1.0秒×2回開放)、開放パターンC(1.2秒×3回開放)のいずれかが選択される。
振分部106には、振分部材109が設けられている。振分部材109は、特別入球口104、105を介して中央装置100内に進入した遊技球を、右方向または左方向にいずれかに振り分けるための装置である。振分部材109は、いわゆるシーソー形の振分装置として構成されており、遊技球が転動可能な板面を有する1枚の板状部材から構成されている。振分部材109は、揺動可能になっており、中央付近の回転軸を中心として両端が互いに反対方向に移動可能となっている。ただし、振分部材109は重心位置が回転軸より左側に位置しており、左方向に傾斜しやすくなっており、遊技球が左側に振り分けられる確率が右側に振り分けられる確率より高くなっている。つまり、2つの誘導経路構成部材110、111のうち、振分部材109の右下に位置する第2誘導経路構成111より、振分部材109の左下に位置する第1誘導経路構成110の方が、遊技球が振り分けられる確率が高い。なお、振分部材109は、開閉部材107、108が開動作している間に、一定のパターンで揺動するように構成されている。
2つの誘導経路構成部材110、111は、内部を遊技球が通過可能な筒状部材として構成されている。誘導経路構成部材110、111の上端側開口部は、振分部材109の近傍に位置している。振分部材109によって左側に振り分けられた遊技球は、第1誘導経路構成部材110に入球し、第1誘導経路構成部材110の内部を通過して中央装置100の左下方に誘導される。振分部材109によって右側に振り分けられた遊技球は、第2誘導経路構成部材111に入球し、第2誘導経路構成部材111の内部を通過して中央装置100の右下方に誘導される。
図3では図示を省略しているが、誘導経路構成部材110、111の最上流部には、振分部106で振り分けられた遊技球を検知する特別入球口入球検知スイッチ104s、105s(図4参照)が設けられている。第1誘導経路構成部材110には、第1特別入球口入球検知スイッチ104sが設けられ、第2誘導経路構成部材111には、第2特別入球口入球検知スイッチ105sが設けられている。これらの特別入球口入球検知スイッチ104s、105sにより、特別入球口104、105に入球した遊技球を検知することができ、さらに振分部材109によって遊技球がいずれの誘導経路構成部材110、111に振り分けられたかを検知できる。
中央装置100の最下端には、左側に遊技球移送装置112が設けられ、右側に特別遊技装置113が設けられている。このため、第1誘導経路構成部材110にて誘導された遊技球は遊技球移送装置112に供給され、第2誘導経路構成部材111にて誘導された遊技球は特別遊技装置113に供給される。
図4は、遊技球移送装置112と特別遊技装置113の斜視図である。遊技球移送装置112は、遊技球を特別遊技装置113に移送するか、あるいは遊技球を中央装置100の外部に排出するように構成されている。特別遊技装置113は、複数の遊技球通過領域を備えており、遊技球が複数の遊技球通過領域のうち特定の遊技球通過領域を通過した場合に、遊技者に相対的に有利な大当り遊技が開始するように構成されている。
上述のように、第1誘導経路構成部材110を通過した遊技球は、遊技球移送装置112に供給され、さらに遊技球移送装置112を介して特別遊技装置113に供給される。一方、第2誘導経路構成部材111を通過した遊技球は、特別遊技装置113に直接供給される。このため、遊技球が第1誘導経路構成部材110を通過したときより、遊技球が第2誘導経路構成部材110を通過したときの方が、大当り遊技が開始しやすくなる。このことから、遊技球が振り分けられる確率が高い第1誘導経路構成部材110が、大当り遊技が開始する確率が低い「ノーマルルート」を構成し、遊技球が振り分けられる確率が高い第2誘導経路構成部材111が、大当り遊技が開始する確率が高い「スペシャルルート」を構成している。
遊技球移送装置112は、ローラ部材112a、転動部112b、傾斜誘導部112cを備えている。ローラ部材112aは、円柱形状であり、軸方向が水平に配置されている。ローラ部材112aは、移送ローラ用モータ112m(図5参照)によって所定速度で回転駆動される。ローラ部材112aは、外周面が手前側から上方に移動し、奥側に移動するように回動する。つまり、図4における右側からみた場合には、ローラ部材112aは時計方向に回動する。
ローラ部材112aの手前側は、転動部112bが設けられている。転動部112bは、上面を遊技球が転動可能となっており、中央付近に手前側(遊技者側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を有している。ローラ部材112aの表面には、複数の吸着片112cが設けられている。吸着片112cは、遊技球を吸着可能な永久磁石から構成されている。
転動部112bにおいて、吸着片112cに吸着されなかった遊技球は、中央装置100の手前側から下方に落下し、中央装置100から排出される。転動部112bに位置する遊技球が、吸着片112cに吸着された場合には、ローラ部材112aの外表面の回転に伴ってローラ部材112aの奥側に設けられた傾斜誘導部112dに移送される。傾斜誘導部112dは、図4における左上から右下に向かって傾斜しており、傾斜誘導部112dに供給された遊技球は、遊技球移送装置112の右側に位置する特別遊技装置113に誘導される。
特別遊技装置113は、円板状の回転体113aが設けられている。回転体113aは、板面が水平に配置され、回転体用モータ113m(図5参照)にて一定速度で回転駆動される。回転体113aの外周部には、遊技球が通過可能な複数の凹部が形成されている。複数の凹部のうち1つの凹部が特定領域113dとして構成され、他の3つの凹部が非特定領域113eとして構成されている。特別遊技装置113に供給された遊技球は、回転体113aの特定領域113bまたは非特定領域113cのいずれかを通過して中央装置100から排出される。
中央装置100には、特定領域113bを通過した遊技球を検知する特定領域検知スイッチ114(図5参照)が設けられている。さらに中央装置100には、特定領域113bを通過することなく中央装置100から排出される遊技球、つまり非特定領域113cを通過した遊技球または遊技球移送装置112にて落下した遊技球を検知する排出検知スイッチ115(図5参照)が設けられている。排出検知スイッチ115で、遊技球が特定領域113bを通過しないことが確定したことを検知できる。
特別遊技装置113に供給された遊技球が特定領域113bを通過した場合には、主制御基板200のCPU200aは大当り遊技を開始させる。
図3に戻り、中央装置100には、演出表示装置116が設けられている。本実施例では、演出表示装置116として大型の液晶表示装置を用いており、演出表示装置116の表示領域には遊技の進行に伴う演出表示が行われる演出表示領域(図示せず)が設けられている。図柄表示装置27で表示される特別図柄は、特別図柄当否判定の結果を表示する抽選図柄として機能し、演出表示領域では特別図柄の表示に連動して演出用図柄の変動表示や文字、図形、記号、キャラクタ動作等を含む種々の演出表示が行われる。なお、演出表示装置116の表示制御は、サブ制御基板260のCPU260aによって行われる。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図5に基づいて説明する。図5は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、電子制御装置は、主制御基板200と、その主制御基板200に接続された副制御基板230、260、280とを含んで構成されている。副制御基板は、払出制御基板(賞球制御基板)230、サブ制御基板260及び演出表示制御基板280から構成される。
各制御基板200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御基板200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御基板200及び払出制御基板230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御基板200及び払出制御基板230のRAMデータが保持される。
主制御基板200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御基板230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御基板230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御基板200のCPU200aは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御基板200は、CPU200aが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段を構成している。また、主制御基板200のCPU200aは、特別図柄当否判定を実行する際に、ROMに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御基板200のCPU200aの制御周期は4msに設定されている。
主制御基板200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、始動口入球検知スイッチ24s、25s、26s、大入賞口入球検知スイッチ29s、特別入球口入球検知スイッチ104s、105s、特定領域検知スイッチ114、排出検知スイッチ115が接続されており、これらの信号が主制御基板200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、図柄表示装置27、大入賞口ソレノイド29c、開閉部材ソレノイド107c、108c、移送ローラ用モータ112m、回転体用モータ113mが接続されており、主制御基板200からの制御信号が出力される。
払出制御基板230は、主制御基板200のCPU200aと同様の構成を有するCPUを備えている。払出制御基板230には、発射制御基板250、CRユニット13等が接続されている。主制御基板200から払出制御基板230には、賞球払出を指示する賞球指示信号、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
サブ制御基板260には、CPU260aや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御基板200に接続されている。サブ制御基板260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置116による演出図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御基板200からサブ制御基板260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御基板200から演出表示制御基板280には、サブ制御基板260を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サブ制御基板260から演出表示制御基板280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御基板260には、演出表示制御基板280が接続されている。演出表示制御基板280には、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御基板280には演出表示装置116が接続されている。演出表示制御基板280は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置116の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御基板280のROMには、演出表示装置116で表示される演出用の図柄画像データが格納されている。
サブ制御基板260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御基板260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御基板260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。サブ制御基板260のCPU260aは、主制御基板200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン指定コマンドの受信)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置116での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に、本実施例の遊技機1の作動をフローチャートに基づいて説明する。図6は、主制御基板200のCPUがROMに格納されたプログラムに基づいてCPU200aが実行するメインジョブの一例を示している。図6に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、特別図柄遊技処理S300、小当り遊技処理S400、大当り遊技処理S500の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。電源断発生処理S700は、停電等によって電源断が発生した場合に、使用レジスタやスタックポインタの保存、払出モータの停止等が行われ、システムリセットが発生した場合に電源投入処理S100に移るようになっている。
電源投入処理S100は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものであり、電源投入時にはRAM初期化処理等が行われ、電源断復帰時には電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定等が行われ。遊技開始処理S200では、各種スイッチ状態の検出、各種乱数の更新、賞球制御等が行われる。
次に、特別図柄遊技処理S300を図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、いずれかの始動口24、25、26に入賞したか否かを判定し(S301)、始動口24、25、26に入賞したと判定された場合には(S301:YES)、特別図柄保留数が4未満であるか否かを判定する(S302)。この結果、特別図柄保留数が4未満であると判定された場合には(S302:YES)、特別図柄用乱数を記憶する(S303)。特別図柄用乱数には、特別図柄当否判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数等が含まれている。
次に、事前判定処理を行う(S304)。ここで、事前判定処理S304を図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、S303で記憶した特別図柄当否判定用乱数が「大当り」の当り値と一致しているか否か(大当り保留であるか否か)を判定する(S304a)。この結果、特別図柄当否判定用乱数が「大当り」の当り値(大当り用乱数値)と一致していないと判定された場合には(S304a:NO)、事前判定処理を終了する。一方、特別図柄当否判定用乱数が「大当り」の当り値と一致していると判定された場合には(S304a:YES)、今回保留された特別図柄当否判定用乱数より先に保留された特別図柄当否判定用乱数が存在するか否かを判定する(S304b)。
この結果、先に保留された特別図柄当否判定用乱数が存在しないと判定された場合には(S304b:NO)、事前判定処理を終了する。一方、先に保留された特別図柄当否判定用乱数が存在すると判定された場合には(S304b:YES)、特別図柄保留大当りフラグをONにセットし(S304c)、先に保留された特別図柄当否判定用乱数の数を取得する(S304d)。例えば、特別図柄保留数が「4」であり、4番目に保留された特別図柄当否判定用乱数が大当り保留である場合には、先に保留された特別図柄当否判定用乱数の数は「3」になる。そして、先に保留された特別図柄当否判定用乱数の数を大当り保留前変動カウンタにセットする(S304e)。
次に、図7に戻り、大当り遊技中であるか否かを判定する(S305)。この結果、大当り遊技中であると判定された場合には(S305:YES)、特別図柄遊技処理を終了し、大当り遊技中でないと判定された場合には(S305:NO)、特別図柄が変動中であるか否かを判定する(S306)。この結果、特別図柄が変動中であると判定された場合には(S306:YES)、後述のS313の処理に移行し、特別図柄が変動中でないと判定された場合には(S306:NO)、特別図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S307)。特別図柄の停止表示時間中であると判定された場合には(S307:YES)、後述のS316の処理に移行し、特別図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には(S307:NO)、特別図柄保留数がゼロであるか否かを判定する(S308)。この結果、特別図柄保留数がゼロであると判定された場合には(S308:YES)、特別図柄遊技処理を終了し、特別図柄保留数がゼロでないと判定された場合には(S308:NO)、特別図柄当否判定処理を行う(S309)。
ここで、特別図柄当否判定処理を図9のフローチャートに基づいて説明する。まず、RAMの所定領域から特別図柄当否判定用乱数を読み出し(S309a)、この特別図柄当否判定用乱数が大当り用乱数値と一致しているか否かを判定する(S309b)。この結果、特別図柄当否判定用乱数が大当り用乱数値と一致していると判定された場合には(S309b:YES)、RAMの所定領域から大当り図柄決定用乱数を読み出し(S309c)、大当り図柄を決定する(S309d)。
一方、特別図柄当否判定用乱数が大当り用乱数値と一致していないと判定された場合には(S309b:NO)、特別図柄当否判定用乱数が小当り用乱数値と一致しているか否かを判定する(S309f)。この結果、特別図柄当否判定用乱数が小当り用乱数値と一致していると判定された場合には(S309f:YES)、RAMの所定領域から小当り図柄決定用乱数を読み出し(S309g)、小当り図柄を決定する(S309h)。そして、小当り遊技設定処理を行う(S309i)。
ここで、小当り遊技設定処理を図10のフローチャートに基づいて説明する。まず、特別図柄保留大当りフラグがONであるか否かを判定する(S3091)。この結果、特別図柄保留大当りフラグがONでないと判定された場合には(S3091:NO)、S309gで決定された小当り図柄が「1」であるか否かを判定する(S3092)。この結果、小当り図柄が「1」であると判定された場合には(S3092:YES)、「小当りA」であるので、特別入球口104、105の開放パターンとして開放パターンA(0.8秒×1回開放)を設定する(S3093)。一方、小当り図柄が「1」でないと判定された場合には(S3092:NO)、「小当りB」であるので、特別入球口104、105の開放パターンとして開放パターンB(1.0秒×2回開放)を設定する(S3094)。
上記S3091の判定処理で、特別図柄保留大当りフラグがONであると判定された場合には(S3091:YES)、大当り保留前変動カウンタがゼロであるか否かを判定する(S3095)。この結果、大当り保留前変動カウンタがゼロでないと判定された場合には(S3095:NO)、大当り保留前変動カウンタを1減算してS3092の判定処理に移行する。
一方、大当り保留前変動カウンタがゼロであると判定された場合には(S3095:YES)、特別入球口104、105の開放パターンとして開放パターンC(1.2秒×3回開放)を設定し(S3097)、特別図柄保留大当りフラグをOFFにセットする(S3098)。開放パターンCは、特別入球口104、105の開放時間が長く設定されているので、特別入球口104、105に遊技球が入球する機会が増大し、遊技球が特別遊技装置113の特定領域113bを通過する確率を向上させることができる。
次に、図9に戻り、S309eの判定処理で特別図柄当否判定用乱数が小当り用乱数値と一致していないと判定された場合には(S309f:NO)、外れ図柄を決定する(S309j)。
次に、図7に戻り、特別図柄が変動表示する際の変動パターンを設定する変動パターン設定処理を行う(S310)。この変動パターンは、特別図柄の変動時間や、その変動におけるリーチ演出の有無を規定するものであり、主制御基板200のCPU200aがROMに記憶されている特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンをS309における特別図柄当否判定の判定結果に基づいて決定する。
ここで、変動パターン設定処理を図11のフローチャートに基づいて説明する。まず、特別図柄当否判定の結果が大当りか否かを判定する(S310a)。この結果、特別図柄当否判定の結果が大当りであると判定された場合には(S310a:YES)、大当り用変動パターンテーブルに基づいて特別図柄の変動パターンを設定する(S310b)。大当り用変動パターンテーブルは1つの変動パターン(変動時間:7秒)からなり、S310bでは当該変動パターンが設定される。
一方、特別図柄当否判定の結果が大当りでないと判定された場合には(S310a:NO)、特別図柄当否判定の結果が小当りであるか否かを判定する(S310c)。この結果、特別図柄当否判定の結果が小当りであると判定された場合には(S310c:YES)、保留大当りフラグがONにセットされているか否かを判定する(S310d)。この結果、保留大当りフラグがONにセットされていないと判定された場合には(S310d:NO)、通常用変動パターンテーブルに基づいて特別図柄の変動パターンを設定する(S310e)。通常用変動パターンテーブルには、複数種類の通常変動パターン(変動時間:1.0秒、1.3秒、1.6秒、1.9秒)が設定されており、S310eではいずれかの通常変動パターンが設定される。
一方、保留大当りフラグがONにセットされていると判定された場合には(S310d:YES)、大当り保留前変動カウンタがゼロであるか否かを判定する(S310f)。この結果、大当り保留前変動カウンタがゼロでないと判定された場合には(S310f:NO)、通常用変動パターンテーブルに基づいて特別図柄の変動パターンを設定する(S310e)。一方、大当り保留前変動カウンタがゼロであると判定された場合には(S310f:YES)、特殊変動パターンテーブルに基づいて特別図柄の変動パターンを設定する(S310g)。特殊変動パターンテーブルは1つの特殊変動パターン(変動時間:5秒)からなり、S310gでは当該変動パターンが設定される。なお、この特殊変動パターンは、通常変動パターンよりも変動時間が長く設定されている。そして、この長い変動時間中に、演出表示装置116等で通常と異なる特殊小当りの発生を報知する特殊小当り発生演出をサブ制御基板260の制御の下で行い、遊技者に大当りの連続発生のチャンスであることを明確に認識させる。
S310cの判定処理で特別図柄当否判定の結果が小当りでないと判定された場合には(S310c:NO)、外れ用変動パターンテーブルに基づいて特別図柄の変動パターンを設定する(S310h)。外れ用変動パターンテーブルは大当り変動パターンと同一の1つの変動パターン(変動時間:7秒)からなり、S310hでは当該変動パターンが設定される。なお、この外れ変動パターンが大当り変動パターンと同一になっているのは、この変動時間中に演出表示装置116にて行われる演出を類似させ、遊技者に直撃当りであるか外れかであるかを探索させるためである。
次に、図7に戻り、図柄表示装置27で特別図柄の変動表示を開始させる(S311)。
そして、上記S306で特別図柄が変動中であると判定された場合には(S306:YES)、特別図柄の変動時間が経過しているか否かを判定する(S312)。この結果、特別図柄の変動時間が経過していないと判定された場合には(S312:NO)、そのままリターンし、特別図柄の変動時間が経過していると判定された場合には(S312:YES)、特別図柄の変動を停止して、特別図柄当否判定結果に応じた停止図柄で停止表示させ(S313)、特別図柄の停止表示時間を設定する(S314)。
次に、特別図柄の停止表示時間が経過したか否かを判定する(S315)。この結果、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判定された場合には(S315:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、特別図柄の停止表示時間が経過していると判定された場合には(S315:YES)、特別図柄の停止図柄が小当り図柄表示態様であるか否かを判定する(S316)。この結果、特別図柄の停止図柄が小当り図柄表示態様であると判定された場合には(S316:YES)、中央装置100の特別入球口104、105を開放させ(S317)、小当り遊技フラグをONにセットする(S318)。
また、特別図柄の停止図柄が小当り図柄表示態様でなかった場合には(S316:NO)、特別図柄の停止図柄が大当り図柄表示態様であるか否かを判定する(S319)。この結果、特別図柄の停止図柄が大当り図柄表示態様であると判定された場合には(S319:YES)、所謂「直撃当り」であるので、大当り遊技フラグをONにセットし(S320)、直ちに大当り遊技を開始する。なお、特別図柄の停止図柄が大当り図柄表示態様でないと判定された場合には(S319:NO)、特別図柄の停止図柄は外れ特別図柄表示態様であるので、特別図柄遊技処理を終了する。
次に、小当り遊技処理S400について図12のフローチャートに基づいて説明する。まず、小当り遊技フラグがONにセットされているか否か、すなわち小当り遊技中であるか否かを判定する(S401)。この結果、小当り遊技フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S401:NO)、小当り遊技処理を終了する。一方、小当り遊技フラグがONにセットされていると判定された場合には(S401:YES)、特別入球口104、105が開放中であるか否かを判定する(S402)。
この結果、特別入球口104、105が開放中でないと判定された場合には(S402:NO)、S405の処理に移行する。一方、特別入球口104、105が開放中であると判定された場合には(S402:YES)、特別入球口104、105の開放時間が経過したか否かを判定する(S403)。この結果、特別入球口104、105の開放時間が経過したと判定された場合には(S403:YES)、特別入球口104、105を閉鎖する(S404)。一方、特別入球口104、105の開放時間が経過していないと判定された場合には(S403:NO)、小当り遊技処理を終了する。
次に、特別入球口104、105の開閉動作の終了条件が成立したか否かを判定する(S405)。「特別入球口104、105の開閉動作の終了条件」は、S3093、S3094、S3097で設定された特別入球口104、105の開放パターンにより決定される。つまり、開放パターンA(0.8秒×1回開放)が設定されている場合には、特別入球口104、105が1回開閉することで終了条件が成立し、開放パターンB(1.0秒×2回開放)が設定されている場合には、特別入球口104、105が2回開閉することで終了条件が成立し、開放パターンC(1.2秒×3回開放)が設定されている場合には、特別入球口104、105が3回開閉することで終了条件が成立する。
S405の判定処理の結果、特別入球口104、105の開閉動作の終了条件が成立していると判定された場合には(S405:YES)、特別入球口入球検知スイッチ104s、105sにより特別入球口104、105に遊技球が入球したか否かを判定する(S406)。この結果、特別入球口104、105に遊技球が入球していると判定された場合には(S406:YES)、入球した遊技球が中央装置100から排出されたか否かを判定する(S407)。遊技球が中央装置100から排出されたか否かは、遊技球が特定領域検知スイッチ114または排出検知スイッチ115で検知されたか否かによって判定することができる。遊技球が中央装置100から排出されていないと判定された場合には(S407:NO)、遊技球が中央装置100から排出されるまで待機状態となる。
遊技球が中央装置100から排出されたと判定された場合には(S407:YES)、遊技球が特別遊技装置113の特定領域113bを通過したか否かを判定する(S408)。この結果、遊技球が特定領域113bを通過した、すなわち遊技球が特定領域検知スイッチ114で検知された場合には(S408:YES)、小当り遊技フラグをOFFにセットし(S409)、大当り遊技フラグをONにセットする(S410)。これにより、大当り遊技が開始する。
一方、遊技球が特定領域113bを通過していない、すなわち遊技球が排出検知スイッチ115にて検知された場合には(S408:NO)、小当り遊技フラグをOFFにセットし(S411)、大当り遊技フラグをONにセットすることなく小当り遊技処理を終了する。
S405の判定処理で特別入球口104、105の開閉動作の終了条件が成立していないと判定された場合には(S405:NO)、特別入球口104、105の閉鎖時間が経過したか否かを判定する(S412)。この結果、特別入球口104、105の閉鎖時間が経過していると判定された場合には(S412:YES)、特別入球口104、105を開放して小当り遊技処理を終了し(S413)、特別入球口104、105の閉鎖時間が経過していないと判定された場合には(S412:NO)、そのまま小当り遊技処理を終了する。
次に、大当り遊技処理S500について図13のフローチャートに基づいて説明する。まず、大当り遊技フラグがONにセットされているか否か(大当り遊技中であるか否か)を判定し(S501)、大当り遊技フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S501:NO)、大当り遊技処理を終了し、大当り遊技フラグがONにセットされていると判定された場合には(S501:YES)、大入賞口29aが開放中であるか否かを判定する(S502)。この結果、大入賞口29aが開放中であると判定された場合には(S502:YES)、大入賞口29aの開放時間が経過したか否かを判定し(S503)、大入賞口29aの開放時間が経過していないと判定された場合には(S503:NO)、大入賞口29aに最大入賞数の遊技球が入賞したか否かを判定する(S504)。
この結果、大入賞口29aに最大入賞数の遊技球が入賞していないと判定された場合には(S504:NO)、そのままリターンし、大入賞口29aに最大入賞数の遊技球が入賞していると判定された場合と(S504:YES)、大入賞口29aの開放時間が経過していると判定された場合には(S503:YES)、大入賞口29aを閉鎖する(S505)。
上記S502で、大入賞口29aが開放中でないと判定された場合には(S502:NO)、大当り遊技のラウンド数が所定回数に達したか否かを判定する(S506)。この結果、大当り遊技のラウンド数が所定回数に達していないと判定された場合には(S506:NO)、大入賞口29aの閉鎖時間(インターバル時間)が経過しているか否かを判定し(S507)、大入賞口29aの閉鎖時間が経過していないと判定された場合には(S507:NO)、そのままリターンし、大入賞口29aの閉鎖時間が経過していると判定された場合には(S507:YES)、大入賞口29aを開放させる(S508)。
上記S506で、大当り遊技のラウンド数が所定回数に達していると判定された場合には(S506:YES)、大当り遊技フラグをOFFにセットし(S509)、大当り遊技を終了する。
以上説明した本実施例の構成によれば、遊技球が始動口24、25、26に入球して特別図柄当否判定用乱数が保留される毎に事前判定処理を行い、事前判定処理で大当り保留と判定された場合に、当該大当り保留の直前に発生する小当りにおいて、特別入球口104、105の開放時間が長い開放パターンを設定することで、大当り保留の直前に発生する小当りにおいて大当りが発生する確率を向上させることができる。大当り保留の直前に発生する小当りにおいて大当りが発生した場合には、続いて大当り保留に基づく大当りが発生するので、連続した大当りを発生させやすくなる。これにより、小当り経由で大当り遊技を開始させる機能と、直接大当り遊技を開始させる機能とを備える遊技機において、大当り遊技を連続して発生させ易くすることができ、遊技性を向上させることができる。特に本実施例では、大当り保留の直前に発生する小当りにおいて大当りが発生する確率を向上させているので、大当り遊技の連続性をより高めることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記実施例では、事前判定処理で大当り保留と判定された場合に、当該大当り保留の直前に発生する小当りにおいて、大当り遊技の発生確率が高い特殊小当り遊技を行うように構成したが、大当り保留の直前に発生する小当りに限らず、大当り保留より前に発生する小当りにおいて特殊小当り遊技を行うように構成してもよい。さらに、大当り保留より前に発生するすべての小当りにおいて特殊小当り遊技を行うように構成してもよい。具体的には、特別図柄保留数が「4」であり、4番目に保留された特別図柄当否判定用乱数が事前判定処理で大当り保留であると判定された場合には、1〜3番目に保留された特別図柄当否判定用乱数のいずれか又はそれぞれに基いて行われる特別図柄当否判定の結果が小当りのときに、特別入球口104、105の開放パターンとして大当り遊技の発生確率が高くなる開放パターンCを設定することができる。
また、上記実施例では、特殊小当り遊技で設定する開放パターンC(1.2秒×3回開放)では、通常の小当り遊技で設定される開放パターンA(0.8秒×1回開放)、B(1.0秒×2回開放)に対して、特別入球口104、105の1回当りの開放時間と開放回数の双方を増加させたが、特別入球口104、105の開放時間と開放回数のいずれか一方だけを増加させてもよい。
また、上記実施例では、特殊小当り遊技において、特別入球口104、105の開放時間が長い開放パターンを設定することで大当り遊技の開始確率を向上させるように構成したが、これに限らず、特別入球口104、105に入球した遊技球が特定領域113bを通過する確率が高くなるように役物装置(振分部材109、遊技球移送装置112、特別遊技装置113等)を作動させることで、大当り遊技の開始確率を向上させるようしてもよい。この役物装置による遊技球の特定領域113b通過確率の向上は、特別入球口104、105の開放時間を長くする開放パターンの変更と同時に行ってもよい。
具体的には、振分部材109で特別入球口104、105に入球した遊技球を第2誘導経路構成部材111(スペシャルルート)に振り分けられる確率が高くなるようにすることで、遊技球が特定領域113bを通過する確率が高くなるようにすることができる。また、遊技球移送装置112のローラ部材112aを遊技球が特別遊技装置113に移送され易くなるように(途中で落下しに難くなるように)回転させることで、遊技球が特定領域113bを通過する確率が高くなるようにすることができる。さらに、特別遊技装置113の回転体113aを遊技球が特定領域113bを通過しやすい位置となるように停止させることで、遊技球が特定領域113bを通過する確率が高くなるようにすることができる。
また、上記実施例では、特殊小当り遊技において、特別入球口104、105の開放時間が長い開放パターンを設定することで大当り遊技の開始確率を向上させるように構成したが、これに限らず、特殊小当り遊技を開始する際の特別図柄の変動時間又は停止表示時間の少なくとも一方を一定にすることで、大当り遊技の開始確率を向上させるようにしてもよい。つまり、特別入球口104、105は、特別図柄の変動表示が停止し、停止表示時間が経過した後に開放するが、特別図柄の変動時間は通常ランダムとなっており、遊技者が特別入球口104、105が開放するタイミングを把握し難い。これに対し、特別図柄の変動時間又は停止表示時間の少なくとも一方を一定にし、場合によっては開放までの時間をサブ制御基板260CPU260aにより報知することで、遊技者は特別入球口104、105が開放するタイミングを把握し易くなり、特別入球口104、105に遊技球を入球させやすくなる。この結果、大当り遊技の開始確率を向上させることができる。この特別図柄の変動時間の延長は、役物装置による遊技球の特定領域113b通過確率の向上や特別入球口104、105の開放時間を長くする開放パターンの変更と同時に行ってもよい。
また、上記実施例の構成において、特殊小当り遊技経由で大当り遊技が開始した場合に、当該大当り遊技終了後に再度大当り遊技が開始する旨の報知を行うように構成してもよい。この場合、特殊小当り遊技経由で大当り遊技が開始した場合に、主制御基板200のCPU200aがサブ制御基板260のCPU260aに大当り遊技報知指示コマンドを送信し、このコマンドを受信したサブ制御基板260のCPU260aが演出表示装置116で現在実行中の大当り遊技が終了した後に再度大当り遊技が開始する旨の報知を行うようにすればよい。これにより、連続した大当り遊技の発生に対する遊技者の期待感を向上させることができ、興趣を向上させることができる。
また、上記実施例の構成において、小当り遊技経由で開始される大当り遊技の総ラウンド数を複数種類にしてもよい。例えば、「小当りA」での小当り遊技経由で開始された大当り遊技のラウンド数を10ラウンドとし、「小当りB」での小当り遊技経由で開始された大当り遊技のラウンド数を7ラウンドとし、小当りA・小当りBに拘らず、特殊小当り遊技経由で開始された大当り遊技のラウンド数を15ラウンドとしてもよい。このようにすることで、特殊小当り遊技の価値を高めることができ、遊技性および興趣を向上させることができる。
また、上記実施例の構成においては、特殊小当り遊技に続く図柄変動遊技で100%大当りとなることから、特殊小当り遊技が行われた時点で、その後に大当りが控えていることが遊技者に明らかになってしまっていた。そこで、特殊小当り遊技と同じ遊技態様(開放パターンが同じ等)の小当り遊技を適度に行うことで、特殊小当り遊技に続く図柄変動遊技で大当りとならない場合も設けるようにしてもよい。これにより、「特殊小当り遊技の発生に伴いその後の大当りの発生を遊技者に期待させる」といった遊技性も実現できる。
本発明を適用した実施例に係る遊技機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 中央装置の正面図である。 中央装置下部の斜視図である。 電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。 メインジョブの流れを示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の流れを示すフローチャートである。 事前判定処理の流れを示すフローチャートである。 特別図柄当否判定処理の流れを示すフローチャートである。 小当り遊技設定処理の流れを示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の流れを示すフローチャートである。 小当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。 大当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…遊技機、24、25、26…始動口、27…図柄表示装置、29…大入賞装置、29a…大入賞口、100…中央賞装置、104、105…特別入球口、109…振分部材、112…遊技球移送装置、113…特別遊技装置、113a…回転体、113b…特定領域、116…演出表示装置、200…主制御基板(図柄表示制御手段、小当り遊技実行手段、大当り遊技実行手段、事前判定手段)、260…サブ制御基板。

Claims (4)

  1. 盤面上に設けられた始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定情報を取得して記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段により当否判定情報が記憶されている場合に、該当否判定情報を用いた当否判定の実行を伴って図柄表示部で抽選図柄の変動表示を開始するとともに、前記当否判定の結果が小当りの場合に前記抽選図柄を小当り図柄で停止表示させ、前記当否判定の結果が大当りの場合に前記抽選図柄を大当り図柄で停止表示させる図柄表示制御手段と、
    前記抽選図柄が前記小当り図柄で停止表示した場合に、遊技盤上に設けられた特別入球口を所定の開放パターンで開閉する小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
    前記抽選図柄が前記大当り図柄で停止表示した場合、あるいは前記小当り遊技中に前記特別入球口に入球した遊技球が特定領域を通過した場合に、遊技者に有利な大当り遊技を開始する大当り遊技実行手段と、
    前記当否判定の実行に先立ち、前記保留記憶手段に記憶されている前記当否判定情報が前記当否判定の結果として前記大当りを導出する大当り情報であるか否かを事前判定する事前判定手段とを備え、
    前記小当り遊技実行手段は、前記事前判定手段により前記当否判定情報が前記大当り情報であると事前判定され、かつ、前記大当り情報であると事前判定された当否判定情報よりも前に記憶された当否判定情報に基づく前記当否判定の結果が小当りである場合に、前記大当り遊技が開始される確率が通常に比べて高くなる特殊小当り遊技を実行することを特徴とする遊技機。
  2. 前記小当り遊技実行手段は、前記事前判定手段により前記当否判定情報が前記大当り情報であると事前判定され、かつ、前記大当り情報であると事前判定された当否判定情報の直前に記憶された当否判定情報に基づく前記当否判定の結果が小当りの場合に、前記特殊小当り遊技を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記小当り遊技実行手段は、前記特殊小当り遊技において、前記特別入球口の開放時間を通常に比べて長くすることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記特別入球口に入球した遊技球が前記特定領域を通過する確率を変化させることができる役物装置を備え、
    前記小当り遊技実行手段は、前記特殊小当り遊技において、前記特定領域への遊技球の入球確率が通常に比べて高くなるように前記役物装置を作動させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の遊技機。
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