JP2010057509A - 酸性水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】寒冷地の輸送を想定した低温耐性に加え、使用時に繰り返し発生する加圧シェアと温度変化に対し、高度な安定性を有する、ジグリセリドを高濃度で含有する酸性水中油型乳化物の提供。
【解決手段】次の(A)、(B)及び(C):
(A)ジグリセリド含量が50質量%以上であり、かつジグリセリドを構成する脂肪酸の80質量%以上が不飽和脂肪酸である油脂
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数14〜22の不飽和脂肪酸が50〜95質量%、エルシン酸が60〜85質量%であり、かつエステル化率が80%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステル
(C)酵素処理卵黄
を含有する酸性水中油型乳化組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、特にマヨネーズ類、ドレッシング類に好適に使用される酸性水中油型乳化組成物に関する。
近年、ジグリセリドが肥満防止作用、体重増加抑制作用等を有することが明らかにされるに至り(特許文献1〜3)、これを各種食品に配合する試みがなされている。
そして、ジグリセリドを高濃度に含むグリセリド混合物を油相に用いれば、脂肪量を低減した場合においても豊かな脂肪感を有し、風味が良好な食用水中油型乳化組成物が得られることが報告されている(特許文献4)。
また、酸性水中油型乳化組成物中の全リン脂質に対しその15%(リン量基準)以上をリゾリン脂質とすることにより、安定的な水中油型乳化組成物が得られることが報告されている(特許文献5)。しかし、酸性水中油型乳化組成物の油相としてジグリセリド高含有油を使用した場合、原料となる油脂を構成する脂肪酸の種類によっては、冷蔵庫内条件下(−5℃〜5℃)において乳化破壊を生じ、油水分離が発生する場合がある。原因としてジグリセリドはトリグリセリドよりも融点が高いため、冷蔵庫条件下ではジグリセリドの一部が結晶化することによるものと考えられた。そこで、冷蔵庫内条件下(−5℃〜5℃)での低温耐性を向上させるために、油脂の結晶抑制剤として用いられる乳化剤について検討し、特定範囲の乳化剤が結晶抑制剤として有効であることが報告されている(特許文献6)。
更に、実用化を想定すると、冷蔵庫条件下での低温耐性のみならず、寒冷地での輸送を考慮した条件についても耐性が求められる。すなわち、−5℃での低温耐性では不十分であり、たとえば−10℃での耐性など、更なる低温耐性の向上が求められている。しかしながら、上記特許文献に記載されている乳化剤では−10℃での耐性はやや不十分であり、乳化破壊を生じ、油水が分離してしまう場合があった。
また、マヨネーズは開封後、腐敗防止の観点から冷蔵庫に保管され、使用時には室温に戻され、使用後には再度冷蔵庫に戻されるという温度変化が幾度となく繰り返される。また、寒冷地において、夜間寒気にさらされたものが、昼間暖房により暖められるケースもある。このような温度変化に伴って、乳化状態が不安定化することがある。更に、樹脂製の一般的なマヨネーズ容器に充填したマヨネーズ等の酸性水中油型乳化組成物は、使用するたびに押し圧が加わるため乳化が不安定化し、乳化が破壊され、離水等の品質低下が引き起こされることもあった。
そのため、ジグリセリド含量の高い油脂組成物を油相として用いた酸性水中油型乳化組成物には、低温耐性のほか、使用時に繰り返し発生する温度変化と加圧シェアに対し、物性と風味の点で高度な安定性を有することが求められる。
一方、トリグリセリド主成分とする油脂の結晶化を抑制する技術として、飽和脂肪酸含量の多いポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる技術(特許文献7〜9)や、エルシン酸含量の高いポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる技術が既に知られている(特許文献10、11)。
国際公開第99/48378号パンフレット 特開平4−300826号公報 特開平10−176181号公報 特開平3−8431号公報 特開2001−138号公報 特開2002−176952号公報 米国特許第2266591号明細書 特開平10−313820号公報 特開昭63−63343号公報 特開2004−248518号公報 特開2002−212587号公報
本発明の課題は、寒冷地の輸送を想定した低温耐性に加え、使用時に繰り返し発生する加圧シェアと温度変化に対し、高度な安定性を有する、ジグリセリドを高濃度で含有する酸性水中油型乳化物を提供することにある。
ジグリセリドはトリグリセリドより融点が高く、結晶化しやすいため、低温条件下ではジグリセリドの一部が結晶化することにより乳化破壊がおきるものと考えられた。そこで、ジグリセリドの結晶化を抑制する事を指標に、様々な剤の検討を行ってきた。
その結果、本発明者は、従来の知見からは全く予想されない結果を得た。即ち、ジグリセリド高含有油脂と卵黄を用いた酸性水中油型乳化組成物において、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸中、不飽和脂肪酸含量が50〜95質量%であり、エステル化率が80%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルを使用することにより、低温において油脂組成物全体の結晶化を促進するにも関わらず、乳化物においては寒冷地輸送条件として設定した−10℃での低温耐性を向上させると同時に、加圧シェア耐性、温度変化耐性を有し、乳化物の物性が変化しないことを見出し、本発明を完成した。
ここで、エルシン酸を主成分とするポリグリセリン脂肪酸エステルを油脂の結晶抑制剤に用いることは特許文献11に記載されており、対象となる油脂にはジグリセリドも含まれる旨の記載はあるものの、ジグリセリド高含有油脂を油相として用いた乳化物、及びその有効性についての記載はない。後述するように、特許文献11の結晶抑制剤は、ジグリセリド高含有油脂に対しては全く効果が認められなかった。ジグリセリド高含有油脂を油相として用いた乳化物でのポリグリセリン脂肪酸エステルの有効性については、特許文献11等の先行技術では説明がつかないものであり、ジグリセリド高含有油脂を油相として用いた乳化物に特有の意外な効果といえる。
即ち、本発明は、次の(A)、(B)及び(C):
(A)ジグリセリド含量が50質量%以上であり、かつジグリセリドを構成する脂肪酸の80質量%以上が不飽和脂肪酸である油脂
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数14〜22の不飽和脂肪酸が50〜95質量%であり、かつエステル化率が80%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステル
(C)卵黄
を含有する酸性水中油型乳化組成物を提供するものである。
本発明によれば、ジグリセリドを高濃度で含有する油脂を用いた酸性水中油型乳化組成物でありながら、寒冷地の輸送を想定した−10℃での低温耐性を有し、更に使用時に繰り返し発生する加圧シェアと温度変化に対し、顕著な安定性を維持することができる。
マヨネーズ類、ドレッシング類等の酸性水中油型乳化組成物は、冷蔵庫等の低温で保存された場合でも、結晶化、固化が起こらないように、低融点油脂を使用することが好ましい。本発明において用いるジグリセリドも、低融点であることが好ましい。具体的には、構成脂肪酸残基の炭素数が、8〜24、特に16〜22であることが好ましい。また不飽和脂肪酸残基の量は、全脂肪酸残基の80質量%(「質量%」は、以下単に「%」と記載する)以上であることが好ましく、更に80〜100%、特に90〜100%、殊更93〜98%であるのが好ましい。ジグリセリドは、植物油、動物油等とグリセリンとのエステル交換反応、又は上記油脂由来の脂肪酸組成物とグリセリンとのエステル化反応等任意の方法により得られる。反応方法は、アルカリ触媒等を用いた化学反応法、リパーゼ等の油脂加水分解酵素を用いた生化学反応法のいずれでもよい。組成物中の油脂(A)の含有量は、脂質代謝改善食品又は体脂肪蓄積抑制食品としての有効性と食品としての風味の点から8〜80%、更に15〜75%、特に30〜75%、殊更60〜70%であることが好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化物で使用する(A)油脂において、ジグリセリドの含有量は、脂質代謝改善食品又は体脂肪蓄積抑制食品としての有効性、工業的生産性の観点から、50%以上であり、好ましくは50〜99.9%、特に70〜95%であることが好ましい。油相にはジグリセリド以外に、トリグリセリド、モノグリセリド、遊離脂肪酸等を含有させることができる。
(A)油脂中のトリグリセリドの含量は乳化性、風味、生理効果、工業的生産性の点で50%以下であるのが好ましく、更に0.1〜50%、特に3.3%〜29.85%であるのが好ましい。
(A)油脂中のモノグリセリドの含量は、乳化性、風味、工業生産性の点から5%以下であるのが好ましく、更に0〜2%、特に0.1〜1.5%であるのが良い。モノグリセリドの構成脂肪酸は、工業的生産性の点でジグリセリドの構成脂肪酸と同じであるのが好ましい。
(A)油脂中の遊離脂肪酸(塩)の含量は、乳化性、風味、工業的生産性の点で1%以下であるのが好ましく、更に0〜0.5%、特に0.05〜0.2%であるのが好ましい。
本発明で使用する(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸含量は50〜95%であるが、好ましくは55〜90%、更に60〜85%、特に65〜82%、殊更70〜80%であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。
また、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中の飽和脂肪酸含量は5〜50%であるが、好ましくは10〜45%、更に15〜40%、特に18〜35%、殊更20〜30%であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中のエルシン酸含量は50〜90%であるのが好ましく、より好ましくは55〜90%、更に60〜85%、特に65〜82%、殊更70〜80%であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、エルシン酸以外の構成不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸等が挙げられるが、オレイン酸、リノール酸が好ましい。オレイン酸の含有量は39%以下であるのが好ましく、更に0〜20%であるのが好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、構成脂肪酸中のステアリン酸含量は5〜50%であるのが好ましく、更に10〜40%、特に15〜35%、殊更20〜30%であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性点の点から好ましい。なお、エルシン酸/ステアリン酸の質量比は2.5以上であるのが好ましく、更に2.7〜10、特に2.9〜5であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、ステアリン酸以外の構成飽和脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸等が挙げられるが、パルミチン酸が好ましい。パルミチン酸の含有量は20%以下であるのが好ましく、更に0〜10%であるのが好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率は80%以上であるが、更に85〜100%、特に90〜100%であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。ここで、エステル化率とは、ポリグリセリン1分子中の全水酸基数に対する、ポリグリセリン脂肪酸エステル1分子中のエステル化された水酸基数を百分率で表した数値(%)のことである。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、ポリグリセリンの平均重合度は2〜12であるのが好ましく、更に2〜10、特に2〜6、殊更4であるのが、低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性の点から好ましい。本発明において、ポリグリセリンの平均重合度は、水酸基価から算出したものである。
本発明において、成分(B)の含有量は、成分(A)に対して0.05〜2%であるのが好ましく、更に0.1〜1.5%、特に0.3〜1.2%、殊更0.5〜1%であるのが、低温耐性改善効果及び食品としての風味の観点から好ましい。
本発明に用いる(C)卵黄は、生、凍結、粉末、加塩、加糖等任意の形態でよく、また卵白を含んだ全卵の形態で配合してもよい。組成物中の卵黄の含有量は、風味向上の観点から、液状卵黄換算で5〜20%であるのが好ましく、更に7〜17%、特に8〜15%
、殊更10〜15%であるのが好ましい。
また、(C)卵黄は酵素処理されたものであることが、乳化安定性の点から好ましい。卵黄の酵素処理に用いる酵素としては、エステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼが好ましく、リパーゼ、ホスホリパーゼがより好ましく、ホスホリパーゼが特に好ましい。ホスホリパーゼの中でも、ホスホリパーゼA、すなわちホスホリパーゼA1及びA2が好ましく、特にホスホリパーゼA2が好ましい。
本発明で用いられる卵黄のうち、卵黄の全リン脂質に対するリゾリン脂質の質量比率(以下「リゾ比率」と記載する)がリン量基準で15質量%以上、更に25質量%以上であることが好ましく、より好ましくは25〜75%、更に29〜70%、特に45〜70%、殊更50〜70%とすることが、乳化安定性の点から好ましい。リゾリン脂質は、上述のように卵黄由来であることが好ましいが、大豆由来のものを用いることもでき、また卵黄由来のものと大豆由来のものを併用することもできる。
酵素処理条件は、卵黄の全部に酵素処理卵黄を用いる場合、リゾ比率が15%以上となるような条件を適宜選択すればよい。具体的には、酵素添加量は、酵素活性が10000IU/mLの場合、卵黄に対して0.0001〜0.1%、特に0.001〜0.01が好ましい。反応温度は20〜60℃、特に30〜55℃が好ましい。反応時間は1時間〜30時間、特に5時間〜25時間が好ましい。また卵黄の一部に酵素処理卵黄を用いる場合、酵素未処理卵黄と酵素処理卵黄の合計のリゾ比率が上記範囲となるように酵素処理条件を選択すればよい。この場合、卵黄全体に対する酵素未処理卵黄の含有量を1〜85%、更に10〜70%、特に15〜50%、殊更20〜30%とすることが、低温耐性、温度変化耐性、加圧シェア耐性の点から好ましい。かかる酵素処理は、各原料を混合して乳化処理する以前の段階で行うことが好ましい。
本発明においては、血中コレステロール低下作用を有する植物ステロール(PS)及び/又は植物ステロール脂肪酸エステル(PSE)を含有することができる。ジグリセリドと植物ステロール類との併用により、脂質代謝改善食品としての有用性を更に高めることができる。ここで植物ステロール(PS)とは遊離体のことで、例えばα−シトステロール、β−シトステロール、ブラシカステロール、スチグマステロール、エルゴステロール、カンペステロール、α−シトスタノール、β−シトスタノール、ブラシカスタノール、スチグマスタノール、エルゴスタノール、カンペスタノール、シクロアルテノール等が挙げられる。また、植物ステロール脂肪酸エステル(PSE)は、上記植物ステロールと脂肪酸とのエステル化反応、上記植物ステロールと油脂又は部分グリセライドとのエステル交換反応により得られたものを用いることができるが、天然油脂からの抽出濃縮生成物なども挙げられる。本発明においては、これらのフェルラ酸エステル、桂皮酸エステルなどのエステル体、配糖体、及びそれらの混合物を一種又は二種以上用いることができる。
上記PSEを構成する脂肪酸は、温度変化耐性、加圧シェア耐性、融点、扱いやすさ、価格などの点から、大豆油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ひまわり油脂肪酸、コーン油脂肪酸、分別物、これらの混合物などの植物油を由来とする脂肪酸であるのが好ましい。PSEの脂肪酸組成において、不飽和脂肪酸の含量は80%以上、好ましくは85〜100%、更に88〜99%、特に90〜98%であるのが好ましい。また、PSEの構成脂肪酸中、オレイン酸の含量は15〜75%であるのが好ましく、更に20〜70%、特に25〜65%であるのが好ましい。リノール酸の含量は10〜60%であるのが好ましく、更に12〜45%、特に15〜30%であるのが好ましい。リノレン酸の含量は0〜15%以下であるのが好ましく、更に1〜12%、特に3〜9%であるのが好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物において、PS及び/又はPSEの含有量は、成分(A)に対して、遊離の植物ステロールに換算して1〜10%、更に1.2〜10%、特に2〜5%であるのが好ましい。また、植物ステロール(PS)と植物ステロール脂肪酸エステル(PSE)に対するPSEの質量比(PSE/(PS+PSE))は、0.3より大であるのが好ましく、更に0.7〜1、特に0.8〜1、殊更0.9〜0.99であるのが、風味、温度変化耐性、加圧シェア耐性の点で好ましい。また、PSの含量を、成分(A)に対して0.001〜0.3%、更に0.01〜0.2%、特に0.05〜0.15%とするのが、風味、温度変化耐性、加圧シェア耐性の点で好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物の水相には、水;米酢、酒粕酢、リンゴ酢、ブドウ酢、穀物酢、合成酢等の食酢;食塩;グルタミン酸ナトリウム等の調味料;砂糖、水飴等の糖類;酒、みりん等の呈味量;各種ビタミン;クエン酸等の有機酸及びその塩;香辛料;レモン果汁等の各種野菜又は果実の搾汁液;キサンタンガム、ジェランガム、グァーガム、タマリンドガム、カラギーナン、ペクチン、トラガントガム等の増粘多糖類;馬鈴薯澱粉等の澱粉類、それらの分解物及びそれらを化工処理した澱粉類;ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート等の合成乳化剤;レシチン又はその酵素分解物等の天然系乳化剤;牛乳等の乳製品;各種果汁類;大豆タンパク質、乳タンパク質、小麦タンパク質等のタンパク質類、あるいはこれらタンパク質の分離物や分解物等のタンパク質系乳化剤;各種リン酸塩等を含有させることができる。本発明においては、目的とする組成物の粘度、物性等に応じて、これらを適宜配合できる。
かかる水相のpHは、風味と保存性の観点から酸性であるが、好ましくは2〜6、特に3〜5であるのが好ましい。水相のpH調整には、上記した食酢、有機酸、有機酸の塩類、果汁類等の酸味料を使用できる。
本発明の酸性水中油型乳化組成物における油相と水相の配合比(質量比)は、10/90〜80/20であるのが好ましく、更に20/80〜75/25、特に35/65〜72/28、殊更60/40〜70/30であるのが好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物の製品形態としては、例えば日本農林規格(JAS)で定義されるドレッシング、半固体状ドレッシング、乳化液状ドレッシング、マヨネーズ、サラダドレッシング、フレンチドレッシング等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、広くマヨネーズ類、マヨネーズ様食品、ドレッシング類、ドレッシング様食品といわれるものが該当する。
本発明の水中油型乳化組成物は、例えば以下の方法により製造することができる。まず、(A)ジグリセリド含有油脂、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルの油性成分を混合して油相を調製する。必要に応じて、PS/PSE等の成分を油相に混合してもよい。また、(C)卵黄、その他の水溶性原料を混合して水相を調製する。該水相に該油相を添加し、必要により予備乳化を行い、均質化することにより、酸性水中油型乳化組成物を得ることが出来る。均質機としては、例えばマウンテンゴウリン、マイクロフルイダイザーなどの高圧ホモジナイザー、超音波式乳化機、コロイドミル、アジホモミキサー、マイルダー等が挙げられる。
このようにして製造された酸性水中油型乳化物は容器に充填され、容器入り乳化食品として、通常のマヨネーズ、ドレッシング等と同様に使用することができる。例えば、タルタルソース等のソース、サンドイッチ、サラダの他、焼き物、炒め物、和え物といった調理に使用できる。
容器としては通常、マヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化食品に用いられるものであれば、いずれでも良い。特に、瓶に比べて使い勝手の良い可撓性容器、例えばプラスチック製のチューブ式容器が好ましい。プラスチック製容器の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン性酢酸ビニル、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性プラスチックの一種又は二種以上を混合して中空成型したものや、これらの熱可塑性プラスチックからなる層を二層以上に積層して中空成形したもの等を用いることができる。
〔油脂組成物の調製〕
表1に示す配合組成により、ジグリセリド高含有油脂にポリグリセリン脂肪酸エステル及び植物ステロール脂肪酸エステルを添加し、70℃にて加熱溶解し、油脂組成物A〜Mを調製した。
Figure 2010057509
参考例
〔油脂組成物の低温での結晶性〕
調製した油脂組成物A〜Mを100mLの透明ガラスビンに80g充填し、5℃及び0℃に24時間静置し、外観を目視にて、下記基準に従って評価した。結果を表1に示す。
○:良好、透明状態
△:やや不良、若干の白濁が認められる(微細結晶の分散浮遊状態)
×:不良、著しい白濁、結晶の沈殿が認められる(不均一状態)
実施例1〜8、比較例1〜7
〔マヨネーズの製造〕
表1示す油脂組成物A〜Mを油相とし、常法に従い表2に示す水相を調製し、次いで水相を攪拌しながら油脂組成物を添加して、予備乳化したのち、コロイドミル(3,000rpm、クリアランス0.08mm)で均質化し、平均粒子径2.0〜3.5μmのマヨネーズを製造した。得られたマヨネーズを、100gプラスチック製のチューブ式容器に充填し、サンプルとした。
なお、酵素処理卵黄は次に示す方法により調製した。
食塩濃度10%の卵黄液750g、水150g及び食塩15gを混合し、希釈加塩卵黄を得た。次いで、反応温度で十分予備加熱後、卵黄液に対して酵素活性10,000IU/mLのホスホリパーゼA2を0.004%添加し、50℃にて20時間反応を行い、酵素処理卵黄Iを得た。リゾ比率は56%であった。また、酵素活性10,000IU/mLのホスホリパーゼA2を0.02%添加し、50℃にて20時間反応を行い、酵素処理卵黄IIを得た。リゾ比率は88%であった。以上、酵素処理卵黄として酵素処理卵黄I、IIを、酵素未処理卵黄として上記希釈加塩卵黄を用いた。尚、リゾ比率は以下の方法により求めた。まず反応物をクロロホルム/メタノール(3:1)混合溶媒により繰り返し抽出を行い、反応物中の全脂質を得た。得られた脂質混合物を薄層クロマトグラフィーに供した。一次元=クロロホルム:メタノール:水(65:25:49)、二次元=ブタノール:酢酸:水(60:20:20)による二次元薄層クロマトグラフィーにより分画した。分画した各種のリン脂質を分取し、リン脂質中のリン量を市販の測定キット(過マンガン酸塩灰化法、リン脂質テストワコー、和光純薬工業株式会社製)を用いて測定した。リゾ比率(%)は(リゾリン脂質画分中のリン質量/全リン脂質中のリン質量)×100により求めた。
Figure 2010057509
〔低温耐性〕
サンプルを−5℃1ヶ月間、及び−10℃で3日間保存した後、約4時間室温に放置し、その外観を6名のパネラーにより、以下の評価基準に従って、目視で評価した。
(チューブ入りマヨネーズの外観)
○:良好、変化なし
○−:良好だが、若干の外観変化が認められる
△:やや不良、一部に割れ、分離等が認められる
×:不良、著しい割れ、分離等が認められる
(チューブから絞り出したマヨネーズの外観)
○:良好、変化なし
○−:良好だが、若干の外観変化が認められる
△:やや不良、一部に肌荒れ、離水、離油が認められる
×:不良、著しい肌荒れ、離水、離油が認められる
〔加圧シェア耐性〕
サンプルを40℃にて1週間静置して熟成したのち、チューブから内容量の20質量%のマヨネーズを減量し、チューブの中央を凹ませ空気を抜いた状態にして5℃、24時間静置した。次いで、上下位置を固定し指の背で左右交互に往復シェアを500回加えた。チューブ入り、及びチューブから絞り出したマヨネーズについて、その外観を6名のパネラーにより、低温耐性の評価と同じ評価基準に従って目視で評価した。
〔温度変化耐性〕
サンプルを40℃にて1週間静置して熟成したのち、チューブから内容量の40質量%のマヨネーズを減量し、チューブの中央を凹ませ空気を抜いた状態にした。これを、12時間毎に一定条件で温度が変化する恒温槽に1ヶ月間保存した(25℃2時間保持後、30分間で0℃に低下、次いで0℃で9時間保持後、30分間で25℃に上昇)。その後、恒温槽より取り出し、約4時間室温静置し、チューブ入り、及びチューブから絞り出したマヨネーズについて、その外観を6名のパネラーにより、低温耐性の評価と同じ評価基準に従って目視で評価した。
〔風味評価〕
サンプルを20℃にて1ヶ月間静置して熟成したものに対し、その風味評価を6名のパネラーにより下記評価基準に従い評価した。
◎:特に良好
○:良好
△:少し異味、異臭を感じる
×:不良
Figure 2010057509
ジグリセリド高含有油脂を使用した油脂組成物A〜Eにおいては、結晶化抑制効果がみられなかったが(表1)、当該油脂組成物を油相として使用してマヨネーズのような酸性水中油型乳化組成物とした本発明品(実施例1〜8)は、極めて優れた低温耐性を示した(表3)。実施例6は実施例1に植物ステロール脂肪酸エステルを添加したものだが、低温耐性ほか全ての評価において実施例1と同等の効果を有していた。
これに対し、比較例7はポリグリセリン脂肪酸エステルを配合しておらず、十分な低温耐性、加圧シェア耐性、温度変化耐性を有さなかった。比較例2はエルシン酸のみより調製したポリグリセリン脂肪酸エステルを用いたものであり、油脂に対する結晶抑制効果はあるものの、乳化物に対しては、低温耐性効果が弱かった。不飽和脂肪酸を含有しないポリグリセリン脂肪酸エステルを使用した比較例3は、油脂と乳化物の両方に低温耐性向上効果がなかった。比較例4、5及び6は、使用したポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸組成は同じであるが、不飽和脂肪酸含有量が少なく、また、エステル化度の違いにより、いずれも乳化物の低温耐性を向上させる効果は弱かった。
また、風味に関しては、酵素未処理卵黄を混合使用することでマヨネーズ特有の卵風味が際立ち、特に良好なものが得られた(実施例2、7)。

Claims (4)

  1. 次の(A)、(B)及び(C):
    (A)ジグリセリド含量が50質量%以上であり、かつジグリセリドを構成する脂肪酸の80質量%以上が不飽和脂肪酸である油脂
    (B)ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数14〜22の不飽和脂肪酸が50〜95質量%、エルシン酸が60〜85質量%であり、かつエステル化率が80%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステル
    (C)酵素処理卵黄
    を含有する酸性水中油型乳化組成物。
  2. 卵黄の酵素処理に用いる酵素がホスホリパーゼである請求項1記載の酸性水中油型乳化組成物。
  3. ホスホリパーゼにより処理された卵黄のうち、卵黄の全リン脂質に対するリゾリン脂質の比率がリン量基準で15質量%以上である請求項2記載の酸性水中油型乳化組成物。
  4. 成分(A)に対して、植物ステロール(遊離体)及び/又は植物ステロール脂肪酸エステルを、遊離体に換算して、1〜10質量%含むものである請求項1〜3のいずれか1項記載の酸性水中油型乳化組成物。
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