JP2010055982A - コネクタハウジング - Google Patents

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Abstract

【課題】接続端子を確実に係止し小型化が可能なコネクタハウジングを得る。
【解決手段】端子収容孔3cを有するハウジング本体3と、ハウジング本体3に設けたホルダ保持枠3f、3gに収容し接続端子1の一部を保持するインナホルダ4と、ハウジング本体3の前方からホルダ保持枠3f、3gとインナホルダ4の間に挿入して、ホルダ保持枠3f、3gに対しインナホルダ4を横移動させるフロントホルダ5とから成り、インナホルダ4の横移動によりインナホルダ4の端子係止部4cによって、接続端子1をハウジング本体3に本係止する。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば自動車の車載ハーネスに使用するコネクタハウジングに関するものである。
近年の自動車に車載されたハーネス回路では、小型化、軽量化が進められ、コネクタハウジングもその例外ではない。特に、電線が細径化されるにつれ、接続端子も小型化され、この小型の接続端子に対応するコネクタハウジングが要求されている。
しかし、接続端子が小型になればなるほど、コネクタハウジングに収容した各接続端子を相手側挿入接続端子からの押圧力に抗して、十分な係止力でコネクタハウジングに固定することが困難となる。即ち、通常では接続端子を係止ランスにより係止しているが、接続端子が小型化されると、係止ランスの幅も小さくならざるを得ず、係止ランスだけでは十分な強度が得られないためである。
本発明の目的は、上述の課題を解消し、接続端子を確実に係止し、接続端子の十分な小型化が可能なコネクタハウジングを提供することにある。
上述の目的を達成するための本発明に係るコネクタハウジングは、接続端子を収容するハウジング本体と、該ハウジング本体に設けたホルダ保持枠に収容し前記接続端子の一部を保持するインナホルダと、前記ハウジング本体の前方から前記ホルダ保持枠と前記インナホルダの間に挿入して、前記ホルダ保持枠に対し前記インナホルダを横移動させるフロントホルダとから成り、前記インナホルダの横移動により前記インナホルダの端子係止部によって、前記ハウジング本体内の前記接続端子を前記ハウジング本体に本係止することを特徴とする。
本発明に係るコネクタハウジングによれば、小型化された接続端子においても確実な係止が確保できる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1はコネクタハウジング内に挿入するための電線を付設した雌型接続端子の斜視図である。接続端子1は相手側接続端子の挿入アームと接続する角筒状の接続部1aを前端部に有し、中間部1bを経て、電線2の導線2aを接続した導線圧着部1cと、電線2の被覆2bを円筒状のシール部材2’と共に圧着した被覆圧着部1dとが後端部に設けられている。また、接続部1aの底部には、後述するハウジング本体に設けた係止ランスに係合するための係止孔1eが設けられている。この接続端子1の接続部1aの断面部の寸法は、例えば縦1.6mm×横1.0m以下である。
実施例に係るコネクタハウジングは、1個のハウジング本体と、2個のインナホルダと、1個のフロントホルダとから成っている。図2はハウジング本体3の一部を断面とした斜視図であり、(a)は下部前方から見た状態、(b)は下部後方から見た状態を示している。
ハウジング本体3は前方がフード3aにより覆われ、フード3a内の中央部に複数の接続端子1を収容するための端子収容部3bが設けられている。また、ハウジング本体3の後方には、接続端子1をハウジング本体3内に挿入する例えば縦2段、横6列の計12個の端子挿入孔3cが形成されている。これらの各端子挿入孔3cと対応して、接続端子1の下半分の両側に位置する複数の棒状の端子保持枠3dが端子収容部3b内に設けられている。
また端子保持枠3d間には、接続端子1の係止孔1eに係合して、接続端子1を仮係合するための可撓性を持ち上側に鉤部を有する係止ランス3eが、接続端子1ごとに形成されている。更に、端子収容部3b内には、各接続端子1の上半分を収容するインナホルダの両側を保持するためのインナホルダ保持枠3f、3g、及びフロントホルダの一部を挿入するためのフロントホルダ保持枠3hが設けられている。
また、端子収容部3bとフード3aとの間には、相手側ハウジングの外壁が入り込む所定幅の空隙部3iが設けられており、この空隙部3i内に図示しない防水用シールが装着されており、接続端子1に設けたシール部材2’と共働して、本コネクタハウジングを防水コネクタとして使用することができる。
図3はインナホルダ4の斜視図であり、ハウジング本体3の段数に応じた数のインナホルダ4、本実施例では2個のインナホルダ4が使用され、これらは同一形状とされ、(a)は表側から見た状態、(b)は裏側から見た状態を示している。
2個のインナホルダ4は、ハウジング本体3のホルダ保持枠3f、3gにそれぞれ挿入されて固定される。インナホルダ4の板体状の基板4aの下面は接続端子1の上部を覆うと共に、接続端子1ごとの仕切壁4bが設けられている。仕切壁4b間の幅は、接続端子1に対しインナホルダ4が幅方向に接続端子1の接続部1aの幅の半分程度移動できるように、接続端子1の接続部1aの幅よりも十分に大きくされている。また、各仕切壁4bの後部には、片側から張り出し接続端子1の中間部1b、つまり接続部1aの後端の一部を係止するためのブロック状の端子係止部4cが設けられている。
インナホルダ4の左右方向の幅は、ホルダ保持枠3f、3gの内幅よりも狭くされており、インナホルダ4はホルダ保持枠3f、3g内において前述した程度横移動し得るようにされている。そして、インナホルダ4の左側の側部には、フロントホルダの挿入アームの一部が入り込む凹部4dが設けられている。
図4はフロントホルダ5の斜視図であり、(a)は上部後方から見た状態、(b)は下部前方から見た状態、(c)は下部後方から見た状態を示している。
フロントホルダ5の前面板5aには、使用時に各接続端子1ごとに相手側接続端子を挿入するための開口部5bが設けられている。また、フロントホルダ5の下部には、ホルダ板5cが前方に突出して設けられ、このホルダ板5cはハウジング本体3のフロントホルダ保持枠3hに挿入され、下段の接続端子1を保持する役割を果している。
更にフロントホルダ5には、各インナホルダ4ごとの両側に挿入するための片側2個ずつの計4個の挿入アーム5d、5eが前方に向けて突出されている。左側の挿入アーム5d、5dは先端部にインナホルダ4の凹部4dに入り込む凸部5fをそれぞれ有している。右側の挿入アーム5e、5eはインナホルダ4とホルダ保持枠3f、3gの間にそれぞれ入り込むと共に、挿入アーム5e、5eの中央から前部側に前面を傾斜面5gとした段部5hが設けられている。この段部5hは後述するフロントホルダ5の押し込みによって、傾斜面5gによりインナホルダ4を左側に横移動させる。
図5は接続端子1の挿入過程におけるコネクタハウジングの上方から見た断面図、図6は側方から見た断面図であり、図6においてはフロントホルダ5の図示は省略している。また、図7は図5のA−A線に沿った断面図である。
接続端子1のハウジング本体3への挿入に際しては、図5に示すように、予め2個のインナホルダ4をハウジング本体3の前方から端子収容部3b内のホルダ保持枠3f、3gに挿入しておく。また、フロントホルダ5をハウジング本体3の前方から当てがい、挿入アーム5d、5eの先端をハウジング本体3とインナホルダ4の間に挿入しておく。この段階では、2個のインナホルダ4はフロントホルダ5の挿入アーム5dの凸部5f、挿入アーム5eの先端部により、ホルダ保持枠3f、3g内でそれぞれ右側に寄せられており、インナホルダ4はハウジング本体3に対し、図示しない錠止機構により前後方向には移動不能に錠止されている。
この状態において、各接続端子1をハウジング本体3の後方から端子挿入孔3cを経て、端子保持枠3dのインナホルダ4の下面内に挿入する。接続端子1を1個ずつ図6の上段に示すように、端子挿入孔3cを経てハウジング本体3内に押し込むと、接続端子1の接続部1aは係止ランス3eを乗り越えて進む。図6の下段に示すように、接続部1aの係止孔1e内にハウジング本体3の係止ランス3eが係合すると、接続端子1の進行が停止し、接続端子1の前後方向への移動が規制され、仮係止がなされる。この仮係止により、このままの状態でハウジング本体3を他の組立場所に移動しても、ハウジング本体3から接続端子1が脱落することはない。
このようにして、全ての接続端子1をハウジング本体3に仮係止状態で収容してから、図8、図9に示すように、ホルダ保持枠3f、3gとインナホルダ4との間にフロントホルダ5の挿入アーム5e、5eを押し込んでゆく。なお、図8、図9においては、一部の接続端子1の図示を省略している。
この過程で、フロントホルダ5の挿入アーム5eの段部5hの傾斜面5gにより、インナホルダ4を左側に押し込むと共に、挿入アーム5dの凸部5fがインナホルダ4の凹部4dに嵌合してインナホルダ4は左方向に横移動する。この横移動により、フロントホルダ5の凸部5fはインナホルダ4の凹部4dに対して錠止され、フロントホルダ5の脱落が防止される。また、この横移動によりインナホルダ4の端子係止部4cは、接続端子1の中間部1b、つまり接続部1aの後部にその幅の半分ほど嵌まり込み、接続端子1に対する本係止がなされる。このようにして、全ての接続端子1をハウジング本体3に収容することによりコネクタハウジングが完成する。
このコネクタハウジングに相手側ハウジングを嵌合すると、相手側接続端子の挿入部はフロントホルダ5の開口部5bから接続端子1の接続部1aの内部に入り込み、接続端子同士の電気的接続が可能となる。この相手側接続端子の挿入に際して、接続端子1は主として端子係止部4cにより後抜けが防止され、確実な接続がなされる。
このコネクタハウジングの解体、例えば接続端子1の抜き出しに際しては、フロントホルダ5を治具により図5の状態まで引き出す。これにより、インナホルダ4は右側に押し戻されて移動し、フロントホルダ5の錠止は解除されるので、フロントホルダ5をハウジング本体3から抜き取ることができる。この状態で、インナホルダ4の接続端子1に対する端子係止部4cによる本係止は解除されているので、ハウジング本体3の前方から治具を用いて、目的の接続端子1に対する係止ランス3eの係合を解除すれば、その接続端子1を電線2を引いて端子挿入孔3cから後方に抜き出すことができる。
また本発明のコネクタハウジングは、接続端子1が挿込型接続端子であっても、中間部をインナホルダ4の端子係止部4cにより係止できれば適用可能である。
雌型接続端子の斜視図である。 ハウジング本体の斜視図である。 インナホルダの斜視図である。 フロントホルダの斜視図である。 接続端子の挿通過程のコネクタハウジングを上方から見た断面図である。 側方から見た断面図である。 図5のA−A線に沿った断面図である。 接続端子を収納した状態のコネクタハウジングを上方から見た断面図である。 図8のB−B線に沿った断面図である。
符号の説明
1 接続端子
1a 接続部
1b 中間部
2 電線
3 ハウジング本体
3b 端子収容部
3c 端子挿入孔
3d 端子保持枠
3e 係止ランス
3f、3g インナホルダ保持枠
3h フロントホルダ保持枠
4 インナホルダ
4a 基板
4b 仕切壁
4c 端子係止部
4d 凹部
5 フロントホルダ
5a 前面板
5b 開口部
5c ホルダ板
5d、5e 挿入アーム
5f 凸部
5g 傾斜面
5h 段部

Claims (5)

  1. 接続端子を収容するハウジング本体と、該ハウジング本体に設けたホルダ保持枠に収容し前記接続端子の一部を保持するインナホルダと、前記ハウジング本体の前方から前記ホルダ保持枠と前記インナホルダの間に挿入して、前記ホルダ保持枠に対し前記インナホルダを横移動させるフロントホルダとから成り、前記インナホルダの横移動により前記インナホルダの端子係止部によって、前記ハウジング本体内の前記接続端子を前記ハウジング本体に本係止することを特徴とするコネクタハウジング。
  2. 前記インナホルダの端子係止部は、前記接続端子の中間部を本係止することを特徴とする請求項1に記載のコネクタハウジング。
  3. 前記本係止に先立ち、前記ハウジング本体に設けた係止ランスを前記接続端子の係止孔に結合して、前記接続端子を仮係止することを特徴とする請求項1に記載のコネクタハウジング。
  4. 前記インナホルダの横移動は前記フロントホルダの挿入アームの挿入により行うことを特徴とする請求項1に記載のコネクタハウジング。
  5. 前記挿入アームの挿入により、前記フロントホルダを前記インナホルダに抜き出し不能に錠止することを特徴とする請求項4に記載のコネクタハウジング。
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