JP2010054094A - 空気調和装置 - Google Patents

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Hiroki Tateishi
浩毅 立石
Takaharu Hiroe
隆治 広江
Akira Fukushima
亮 福島
Kazuyoshi Wajima
一喜 和島
Kenji Ueda
謙治 上田
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Abstract

【課題】ターボ冷凍機において膨張弁の開度を適切に調節して運転効率を向上させる
【解決手段】開度指令部130は、凝縮器の冷媒圧力Pと、蒸発器の冷媒圧力P2と、蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度Tiと、蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度Toから、膨張弁104の開度を絞り気味に制御する指令開度cvを求める。蒸発器冷媒液面が大幅低下しないときには、この指令開度cvの値に応じて膨張弁104を絞り気味に制御するため、凝縮器冷媒液面が大幅低下してガス巻き込みが発生することを防止できる。蒸発器冷媒液面が大幅低下して過熱度上昇や熱伝達率低下が発生したときには、補正係数aにより膨張弁104の開度を開き気味に補正している。このため、凝縮器冷媒液面が大幅上昇し蒸発器冷媒液面が大幅低下して熱交換効率が低下し、運転効率が低下するということを防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は空気調和装置に関し、膨張弁の開度を適切に調節して運転効率を向上させるように工夫したものである。
図16はターボ冷凍機1の概要を示す構成図である。同図に示すように、ターボ冷凍機1は、ターボ圧縮機2と、このターボ圧縮機2によって圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器3と、この凝縮器3によって凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁4と、この膨張弁4によって膨張された低圧液冷媒を蒸発させる蒸発器5を備えている。
ターボ圧縮機2には、回転駆動用のモータ6によって回転駆動される遠心羽根車(ターボ圧縮部)が備えられている。また、ターボ圧縮機2には、冷媒流量を調節する入口ベーン7が備えられており、この入口ベーン7の開度はベーン開度調節用のモータ8により調節されるようになっている。
凝縮器3には、冷却水配管9が配置されており、この冷却水配管9によって供給される冷却水により凝縮熱が除去される。
膨張弁4は、膨張弁開度調節用のモータ10によりその開度が調節されるようになっている。
蒸発器5には、冷水配管11が配置されており、この冷水配管11は外部負荷と接続されている。一般的には、冷房時の冷水入口温度は12°Cに、冷水出口温度は7°Cに設定されている。
なお、コスト削減及び構成の簡素化を目的として、凝縮器3及び蒸発器4には、冷媒Rの液面を検出するための液面計は備えていない。
このようなターボ冷凍機1においては、負荷に供給する冷水の温度、すなわち冷水出口温度が設定値(例えば7°C)となるようにその温度制御を行う必要がある。この冷水温度制御は、ターボ圧縮機2の入口ベーン7の開度を調整し、吸入冷媒量を制御することで行っている。
一方、膨張弁4の開度も冷媒の循環量に応じて適切に制御する必要がある。ターボ冷凍機1では、膨張弁4の上流側の液冷媒の液面を一定に保つ液面制御により、膨張弁4の弁開度制御を実施している。
ところで膨張弁4の開度が、冷媒Rの循環量に応じて適切でない場合には、凝縮器3の冷媒Rの液面や蒸発器5の冷媒Rの液面は、図17,図18のようになる。
図17は、冷媒循環量に対し膨張弁4の開度を絞りすぎたため、凝縮器3の冷媒Rの液面が上昇し、蒸発器4の冷媒Rの液面が低下した状態を示す。
このような状態になると、運転効率が低下する。その原因は、凝縮器3及び蒸発器4での熱交換効率が低下するからである。
また図18は、冷媒循環量に対し開度を開きすぎたため、凝縮器3の冷媒Rの液面が低下し、蒸発器4の冷媒Rの液面が上昇した状態を示す。
このような状態になると、運転効率が低下する。その原因は、凝縮器3から蒸発器5に送られる液冷媒にガス冷媒が混入(ガス巻き込みが発生)してしまうからである。
そこで、図16に示すように冷媒Rの液面を適切な位置に形成することが重要である。
図19は液面変動と運転効率の関係を示す。図19から、蒸発器3及び凝縮器4内での熱交換性能の低下特性と、ガス巻き込みによる運転効率低下特性とのバランスをとって、最適点で運転をすれば効率の良い運転ができることがわかる。
次に、上述したターボ冷凍機1における膨張弁4の弁開度を制御する制御手法を、図20を参照して説明する。
凝縮器3には、凝縮器3内の冷媒圧力P1を計測する圧力センサ20が設けられており、計測された冷媒圧力P1は開度指令部30に送られる。
蒸発器5には、蒸発器5内の冷媒圧力P2を計測する圧力センサ21が設けられており、計測された冷媒圧力P2は開度指令部30に送られる。
冷水配管11のうち蒸発器5によりも上流側部分には、蒸発器5に流入する冷水の入口温度Tiを計測する冷水入口温度センサ22が設けられている。計測された冷水入口温度Tiは開度指令部30に送られる。
冷水配管11のうち蒸発器5によりも下流側部分には、蒸発器5から流出した冷水の出口温度Toを計測する冷水出口温度センサ23が設けられている。計測された冷水出口温度Toは開度指令部30に送られる。
開度指令部30は、現在開度生成部31と、予測開度生成部32と、指令開度生成部33と、温度設定部34を有している。
現在開度生成部31は、現在の条件から算出される現在開度CVを求める。具体的には、現在において冷水配管11に流れている冷水の入口温度Tiと出口温度Toから導出される現在の冷媒循環流量と、現在の膨張弁4の前後の差圧つまり冷媒圧力P1と冷媒圧力P2の差圧とから、現在開度CVを求める。
より具体的に説明すると、まず現在の冷凍能力Q1を、冷水の入口温度Ti、出口温度To及び冷水流量gから以下の式にて算出する。
Q1=(Ti−To)・g・γ1・K
ここで、γ1は冷水の比重、Kは冷水の比熱である。
次に、冷媒循環流量GR1と冷凍能力Q1とが比例関係であることを利用し、GR1を算出する。算出されたGR1及びP1,P2から以下の式にてCVを算出する。
CV=β・GR1・(γ2/(P1−P2))1/2
ここで、βは比例定数、γ2は冷媒比重である。
予測開度生成部32は、蒸発器5に接続された負荷に応じて設定された設定条件から算出される予測開度CV♯を求める。具体的には、設定された冷水の出口温度Ts(例えば7°C)、設定時の冷媒循環流量、膨張弁4の前後の設定差圧つまり冷媒圧力P1と冷媒圧力P2の差圧とから、予測開度CV♯を求める。
より具体的に説明すると、まず現在の冷凍能力Q1を冷水の入口温度Ti、出口温度To及び冷水流量gから以下の式にて算出する。
Q1=(Ti−Ts)・g・γ1・K
ここで、γ1は冷水の比重、Kは冷水の比熱である。
次に、冷媒循環流量GR1と冷凍能力Q1とが比例関係であることを利用し、GR1を算出する。算出されたGR1及びP1,P2から以下の式にてCVを算出する。
CV=β・GR1・(γ2/(P1−P2))1/2
ここで、βは比例定数、γ2は冷媒比重である。
指令開度生成部33は、現在開度CVと予測開度CV♯から、指令開度cvを求める。指令開度cvを求める手法については後述する。
温度設定部34は、冷水の設定入口温度(例えば12°c)と設定出口温度(例えば7°C)を設定するものである。
膨張弁4の制御は次のようにして行われる。
(1)CV♯(予測開度)<CV(現在開度)である場合
現在開度CVが予測開度CV♯よりも大きい場合、具体的には、冷房時において冷水の入口温度Tiが急激にまたはステップ的に低くなった場合には、負荷に対する熱交換量を下げるため、指令開度cvを絞る(下げる)ように制御する。この際に、予測開度CV♯は、設定温度を達成するために、冷水入口温度Tiの変化とともに急激にまたはステップ的に変化する。
指令開度cvは例えば下式に従って与えられる。
cv=CV−(CV−CV♯)×α
ここでαは1よりも小さい定数である。
図21(a)はこのときの、現在開度CV,予測開度CV♯,指令開度cvを示すものであり、指令開度cvは、予測開度CV♯よりも大きい開度指令開度となり、徐々にその値が低下する。
この指令開度cvに応じてモータ10が作動して、膨張弁4の開度が指令開度cvで指令された開度になるよう調節される。このように、現在開度CVよりも小さいが予測開度CV♯よりも大きく且つ徐々にその値が低下していく指令開度cvにより、膨張弁4の開度を調節しているため、膨張弁4はゆっくりと絞られていく。
(2)CV♯(予測開度)>CV(現在開度)である場合
現在開度CVが予測開度CV♯よりも小さい場合、具体的には、冷房時において冷水の入口温度Tiが急激にまたはステップ的に高くなった場合には、負荷に対する熱交換量を上げるため、指令開度cvを開ける(上げる)ように制御する。この際に、予測開度CV♯は、設定温度を達成するために、冷水入口温度Tiの変化とともに急激にまたはステップ的に変化する。
指令開度cvは例えば下式に従って与えられる。
cv=CV♯+(CV♯−CV)×β
ここでβは1よりも小さい定数である。
図21(b)はこのときの、現在開度CV,予測開度CV♯,指令開度cvを示すものであり、指令開度cvは、入口温度Tiが急激にまたはステップ的に高くなった場合に直ちに予測開度CV♯よりも大きい開度指令開度となり(時刻t1)、その後(時刻t2以降)は徐々にその値か低下する。
この指令開度cvに応じてモータ10が作動して、膨張弁4の開度が指令開度cvで指令された開度になるよう調節される。このように、入口温度Tiが急激にまたはステップ的に高くなった場合に直ちに値が大きくなる指令開度cvにより、膨張弁4の開度を調節しているため、膨張弁4は一気に開くことになる。
結局、膨張弁4を絞る時にはゆっくりと絞り、膨張弁4を開く時には一気に開くように弁開度の制御をしている。つまり、膨張弁4の弁開度を開き気味に設定している。
このため、図18に示すような、凝縮器3の冷媒Rの液面が低下し、蒸発器4の冷媒Rの液面が上昇する傾向となる。この結果、図17に示すような、凝縮器3の冷媒Rの液面が上昇し、蒸発器4の冷媒Rの液面が低下して、運転効率が低下する状態になることを避けることができる。
特開2006−284033 特開平6−18074
上述のように、従来技術では膨張弁4の弁開度を開き気味に設定しているため、図17に示すような状態になることは避けることはできる。
しかし、従来技術では逆に、図18に示すような状態、即ち、凝縮器3の冷媒Rの液面が低下し、蒸発器4の冷媒の液面が上昇する傾向になりやすく、このような状態になった時には、凝縮器3から蒸発器5に送られる液冷媒にガス冷媒が混入(ガス巻き込みが発生)して運転効率が低下する恐れがある。
本発明は上記従来技術に鑑み、図16に示すように冷媒Rの液面を適切に形成することで、図19に示すように最適な運転効率を実現することができる、空気調和装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加する補正係数(a)を出力する補正係数決定部と、
前記指令開度(cv)に前記補正係数(a)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする。
また本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
前記蒸発器の冷媒圧力(P2)から冷媒飽和温度(T11)を求め、前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記冷媒飽和温度(T11)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加する補正係数(a)を出力する補正係数決定部と、
前記指令開度(cv)に前記補正係数(a)を乗算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
また本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
前記冷水入口温度(Ti)と、前記冷水出口温度(To)と、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)と、予め決めた冷水流量(L)を基に熱伝達率(D)を求める熱伝達率算出部と、
前記熱伝達率(D)が減少するに対応して値が増加する補正係数(b)を出力する補正係数決定部と、
前記指令開度(cv)に前記補正係数(b)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする。
また本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
前記冷水入口温度(Ti)と、前記冷水出口温度(To)と、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)と、予め決めた冷水流量(L)を基に熱伝達率(D)を求める熱伝達率算出部と、
前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加すると共に、前記熱伝達率(D)が減少するに対応して値が増加する補正係数(c)を出力する補正係数決定部と、
前記指令開度(cv)に前記補正係数(c)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする。
また本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
前記蒸発器内の複数箇所におけるガス冷媒の複数のガス冷媒温度(T2−1〜T2−N)の中から最も高温のガス冷媒温度(T2−max)を求め、この最も高温のガス冷媒温度(T2−max)から前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加する補正係数(a)を出力する補正係数決定部と、
前記指令開度(cv)に前記補正係数(a)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
また本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
前記蒸発器内を流通する冷水のうち相対的に上方側を流れる冷水の上方冷水温度(TU)から、相対的に下方側を流れる冷水の下方冷水温度(TL)を減算して上方下方冷水温度差(Δt)を求める上方下方温度比較部と、
前記上方下方冷水温度差(Δt)が増加するに対応して値が増加する補正係数(e)を出力する補正係数決定部と、
前記指令開度(cv)に前記補正係数(e)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
また本発明の構成は、蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
設定過熱度(K0)が予め設定されており、前記過熱度(K)を前記設定過熱度(K0)にする指令開度(cv)を求めて、この指令開度(cv)を前記弁開度調節手段に送る開度指令部とを有することを特徴とする。
本発明では、膨張弁の開度を制御するにあたり、ベースとなる制御は、膨張弁の開度を絞り気味に制御にしている。このため、凝縮器から蒸発器に流れ込む液冷媒にガス冷媒が混入して運転効率が低下するという事態に至ることを防止することができる。
また、蒸発器での過熱度上昇や熱伝達率低下が発生したときには、膨張弁の開度を開き気味に補正している。このため、凝縮器冷媒液面が大幅上昇し蒸発器冷媒液面が大幅低下して熱交換効率が低下し、運転効率が低下するという事態に至ることを防止することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係るターボ冷凍機101を示す。このターボ冷凍機101は、ターボ圧縮機102と、凝縮器103と、膨張弁104と、蒸発器105を主要構成としており、これらは冷媒配管100により接続されている。
ターボ圧縮機102は、ターボ圧縮部を回転駆動する回転駆動用のモータ106と、入口ベーン107と、この入口ベーン107の開度を調節するベーン開度調節用のモータ108を有している。
このターボ圧縮機102は、蒸発器105にて蒸発したガス冷媒を吸入して圧縮し、高圧ガス冷媒を吐出する。
凝縮器103には、冷却水配管109と圧力センサ120が設けられている。この凝縮器103は、高圧ガス冷媒を、冷却水配管109により供給される冷却水により冷却して凝縮し高圧液冷媒にする。
圧力センサ120は、凝縮器103内の冷媒圧力P1を計測する。
膨張弁104には、膨張弁104の開度を調節する膨張弁開度調節用のモータ110が設けられており、この膨張弁104は、高圧液冷媒を膨張して低圧液冷媒にする。
蒸発器105には、冷水配管111と圧力センサ121と温度センサ140が設けられている。この蒸発器105は、低圧液冷媒を蒸発させてガス冷媒にする。
圧力センサ121は、蒸発器105の上部に配置されており、蒸発器105内の冷媒圧力P2を計測する。
温度センサ140は、蒸発器105の底部に配置されており、蒸発器105の下部に溜まった液冷媒の温度(液冷媒温度)T1を計測する。
冷水配管111は外部負荷と接続されており、一般的には、冷房時の冷水入口温度は12°Cに、冷水出口温度は7°Cに設定されている。
冷水配管111のうち蒸発器105によりも上流側部分には、蒸発器105に流入する冷水の入口温度Tiを計測する冷水入口温度センサ122が設けられている。
また、冷水配管111のうち蒸発器105によりも下流側部分には、蒸発器105から流出した冷水の出口温度Toを計測する冷水出口温度センサ123が設けられている。
蒸発器105とターボ圧縮機102とを接続する冷媒配管100には、蒸発器105の出口から流出したガス冷媒の温度(ガス冷媒温度)T2を計測する温度センサ141が配置されている。
開度指令部130は、冷媒圧力P1と冷媒圧力P2と冷水の入口温度Tiと冷水の出口温度Toを基に、現在開度CVと予測開度CV♯を求める。現在開度CVと予測開度CV♯の演算手法は、前出した従来技術と同じである。
更に、開度指令部130は、現在開度CVと予測開度CV♯を基に、指令開度cvを求める。
指令開度cvは、膨張弁104を絞る時には一気に絞り、膨張弁104を開くときにはゆっくりと開くように、つまり、膨張弁104の開度を絞り気味に制御するような値にしている。ちなみに、従来では、指令開度cvの値は、膨張弁104の開度を開き気味にするような値にしていた。
したがって、仮に、指令開度cvを用いて膨張弁104の開度制御をしたとすると、図17に示すような凝縮器冷媒液面が上昇し蒸発器冷媒液面が低下する傾向となる。
本実施例では、後述するように、図17に示すような凝縮器冷媒液面が上昇し蒸発器冷媒液面が低下する状態にならないように、指令開度cvを補正した最終指令開度ccvを求め、この最終指令開度ccvにより膨張弁104の開度制御をしている。
したがって、指令開度cvが膨張弁104を絞り気味に制御するような値となっていても、指令開度cvを補正した最終指令開度ccvにより膨張弁104の開度制御をすることにより、図17に示すような状態になることはない。また、指令開度cvが、膨張弁104を絞り気味に制御するような値となっているため、図18に示すような状態になることはそもそもない。
かかる本実施例では、指令開度cvが膨張弁104を絞り気味に制御するような値となるように、指令開度cvは、具体的には次のようにして求めている。
(1)現在開度CVが予測開度CV♯よりも大きい場合、具体的には、冷房時において冷水の入口温度Tiが急激にまたはステップ的に低くなった場合には、指令開度cvは例えば下式によって与えられる。
cv=CV♯
(2)また、現在開度CVが予測開度CV♯よりも小さい場合、具体的には、冷房時において冷水の入口温度Tiが急激にまたはステップ的に高くなった場合には、指令開度cvは例えば下式によって与えられる。
cv=CV
このように指令開度cvを設定しているため、膨張弁104を絞るときには一気に絞り、膨張弁104を開けるときにはゆっくりと開ける、つまり、膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定することができる。
更に本実施例では、過熱度算出部150と、補正係数決定部151と、補正部152を備えている。
過熱度算出部150は、液冷媒温度T1(蒸発器105の下部に溜まった液冷媒の温度)と、ガス冷媒温度T2(蒸発器105の出口から流出していくガス冷媒の温度)を基に、蒸発器105の出口における冷媒Rの過熱度Kを、下式により求める。
K=T2−T1
蒸発器105の出口における冷媒Rの過熱度Kは、表1に示すように、蒸発器105の冷媒液面変動と関連を持っている。蒸発器105の冷媒液面が低下すると、冷水配管(冷水チューブ)111全体が液冷媒で浸からなくなってしまい、冷水配管(冷水チューブ)111の一部(液冷媒に浸かっていない冷水チューブ)では、ガス冷媒と冷水との間で熱交換が発生する。
冷媒温度は冷水温度よりも低いためガス冷媒は過熱され過熱蒸気となる。つまり、蒸発器105の冷媒液面の低下に伴い、蒸発器105の出口におけるガス冷媒の過熱度Kが上昇するのである。つまり、図17に示すような凝縮器冷媒液面が上昇し蒸発器冷媒液面が低下する状態になればなるほど、過熱度Kが大きくなるのである。
Figure 2010054094
補正係数決定部151には、図2に示すような過熱度Kと補正係数aとの関係を示す変換特性が設定されている。この補正係数決定部151は、図2に示す変換特性を用いて、過熱度Kが大きくなると値が大きくなる補正係数aを出力する。
補正部152は、指令開度cvと補正係数aが入力されると、下式を用いて最終指令開度ccvを演算して出力する。
ccv=cv+a
最終指令開度ccvが膨張弁開度調節用のモータ110に送られると、モータ110の作動により、膨張弁104の開度は、最終指令開度ccvの値に応じた開度に調節される。
本実施例では、蒸発器冷媒液面及び凝縮器冷媒液面が、図1に示すように適正レベルになっているときには、過熱度Kは零となり補正係数aも零となり、最終指令開度ccvは指令開度cvと等しくなる。
このため最終指令ccv(=cv)により、膨張弁104を絞るときには一気に絞り、膨張弁104を開けるときにはゆっくりと開ける、つまり、膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定することができ、凝縮器冷媒液面の低下を防ぐことができる。この結果、図18に示すような凝縮器冷媒液面が低下してガス冷媒が液冷媒に混入することを防止でき、これにより運転効率低下を防ぐことができる。
一方、蒸発器冷媒液面及び凝縮器冷媒液面が図1に示すように適正レベルになっている状態から、図17に示すような凝縮器冷媒液面が上昇し蒸発器冷媒液面が低下する状態に向かっていくと、過熱度Kが大きくなってくる。
そうすると最終指令開度ccvの値は、cv+aとなり、過熱度Kに対応した補正係数aの分だけ大きくなる。このように過熱度Kに対応した、つまり、蒸発器冷媒液面低下に対応した補正係数aの分だけ、最終指令ccvが大きくなる。
このため最終指令ccv(=cv+a)により、膨張弁104の開度が補正係数aに相当する分だけ大きくなる結果、図17に示すような凝縮器冷媒液面が上昇し蒸発器冷媒液面が低下する状態になることがなくなる。
このように、冷媒の過熱が発生したときには、過熱度に対応した補正係数aに相当する分だけ膨張弁104を開くので、蒸発器冷媒液面の低下を防止することができ、図17に示すような凝縮器冷媒液面が上昇し蒸発器冷媒液面が低下して熱交換効率が低下して運転効率が低下するという事態になることはない。
このように、本実施例では、指令開度cvが膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定する値になっているため、つまり凝縮器冷媒液面を上昇させる傾向の制御としているため、凝縮器冷媒液面が低下することに起因してガス巻き込みが発生し、これにより運転効率が低下する、という事態の発生を防止することができる。
また最終指令開度ccv(=cv+a)は、蒸発器105の出口における冷媒Rの過熱度Kによりフィードバック補正した値であるため、つまり過熱発生時において蒸発器冷媒液面を上昇させる補正をした値であるため、蒸発器冷媒液面の大幅な低下および凝縮器冷媒液面の大幅な上昇を防ぐことができ、熱交換効率低下による運転効率低下という事態の発生を防止することができる。
この結果、凝縮器冷媒液面及び蒸発器冷媒液面を適正レベルに維持して、高い運転効率を確保することができる。
次に本発明の実施例2にかかるターボ冷凍機101aを、図3を参照して説明する。
実施例2が、実施例1と異なる部分は、過熱度を算出するためのセンサ、過熱度を算出する演算プロセス、指令開度cvを補正係数aにより補正するときの演算手法である。また、実施例1で用いていた温度センサ140は、実施例2では備えていない。
実施例2では、過熱度算出部150aと補正部152aの演算機能が、実施例1と異なっている。他の部分の構成及び演算機能は、実施例1と同じであるため、実施例1と同じ部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
過熱度算出部150aには、図4に示すような、蒸発器105内の冷媒圧力P2と冷媒飽和温度T11との関係を示す関係特性が設定されている。冷媒飽和温度T11は、実施例1における蒸発器105での液冷媒温度T1に相当するものである。
この過熱度算出部150aに、圧力センサ121により検出した冷媒圧力P2が入力されると、過熱度算出部150aは、図4に示す関係特性を基に、冷媒圧力P2に対応した冷媒飽和温度T11を求める。また過熱度算出部150aには冷水入口温度センサ122により計測した冷水の入口温度Tiが入力される。
そうすると、過熱度算出部150aは過熱度Kを、下式により求める。
K=T2−T11
補正係数決定部151は、実施例1と同様にして、過熱度Kに対応する補正係数aを出力する。
補正部152aは、開度指令部130により求めた指令開度cvと、補正係数決定部151により求めた補正係数aが入力されると、下式を用いて最終指令開度ccvを求める。
ccv=cv×a
つまり、実施例1では加算演算をして最終指令開度ccvを求めていたが、実施例2では乗算演算をして最終指令開度ccvを求めている。
最終指令開度ccvが膨張弁開度調節用のモータ110に送られると、モータ110の作動により、膨張弁104の開度は、最終指令開度ccvの値に応じた開度に調節される。
実施例2も、実施例1と同様に、指令開度cvが膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定する値になっているため、つまり凝縮器冷媒液面を上昇させる傾向の制御としているため、凝縮器冷媒液面が低下することに起因してガス巻き込みが発生し、これにより運転効率が低下する、という事態の発生を防止することができる。
また最終指令開度ccv(=cv×a)は、蒸発器105の出口における冷媒Rの過熱度Kによりフィードバック補正した値であるため、つまり過熱発生時において蒸発器冷媒液面を上昇させる補正をした値であるため、蒸発器冷媒液面の大幅な低下および凝縮器冷媒液面の大幅な上昇を防ぐことができ、熱交換効率低下による運転効率低下という事態の発生を防止することができる。
この結果、凝縮器冷媒液面及び蒸発器冷媒液面を適正レベルに維持して、高い運転効率を確保することができる。
また実施例2では、実施例1で使用していた温度センサ140を設けていないので、その分だけ、必要なセンサ数が削減できる。
次に本発明の実施例3にかかるターボ冷凍機101bを、図5を参照して説明する。
実施例3が、実施例1と異なる部分は、蒸発器冷媒液面の低下を過熱度を算出することにより判定するのではなく、現状の熱伝達率を算出することにより判定することである。
また、実施例1で用いていた温度センサ141は、実施例3では備えていない。
実施例3では、補正部係数決定部151bの演算機能が実施例1と異なっていると共に、過熱度算出部150の代わりに熱伝達率算出部160を備えている。
他の部分の構成及び演算機能は、実施例1と同じであるため、実施例1と同じ部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施例3は、実施例1と違い、現状の熱伝達率を計算し、これを用いて膨張弁104の開度のフィードバック補正を行うようにしている。
表2に示すように、蒸発器104の冷媒液面が変動すると、蒸発器105内の冷媒と冷水との間での熱交換における熱伝達率は変動する。
Figure 2010054094
蒸発器105の冷媒液面が低下すると、冷水配管(冷水チューブ)111全体が冷媒液で浸からなくなってしまい、冷水配管111(冷水チューブ)111の一部(液冷媒に浸かっていない冷水チューブ)では、ガス冷媒と冷水との間で熱交換が発生する。これにより熱交換量が減少し、熱伝達率が低下してしまう。
これより、凝縮器冷媒液面が上昇して蒸発器冷媒液面が低下することに対して、各時点での冷水・冷媒間の熱伝達率が低下することから、熱伝達率低下時には膨張弁指令開度を開き気味にするよう設定することで、蒸発器冷媒液面の低下を回避することができる。
具体的に説明すると、図5に示す熱伝達率算出部160は、冷水入口温度Tiと、冷水出口温度Toと、蒸発器105内の液冷媒温度T1と、予め設定した冷水流量Lを基に、熱伝達率Dを求める。
図6は、熱伝達率算出方法を示しており、冷水入口温度Tiと、冷水出口温度Toと、設定した冷水流量Lを基に、冷水が受け取った熱交換量を算出する。そして、この算出した熱交換量Qと、冷水入口温度Tiと、冷水出口温度Toと、液冷媒温度T1を基に、熱伝達率Dを求めている。
熱伝達率Dは、結局、次式により求めている。
D=Q/(A・((Ti−To)/(ln(Ti−T1)/(To−T1))))
ここでAは伝熱面積である。
補正係数決定部151bには、図7に示すような熱伝達率Dと補正係数bとの関係を示す変換特性が設定されている。この補正係数決定部151bは、図7に示す変換特性を用いて、熱伝達率Dが小さくなると値が大きくなる補正係数bを出力する。
補正部152bは、指令開度cvと補正係数bが入力されると、下式を用いて最終指令開度ccvを演算して出力する。
ccv=cv+b
最終指令開度ccvが膨張弁開度調節用のモータ110に送られると、モータ110の作動により、膨張弁104の開度は、最終指令開度ccvの値に応じた開度に調節される。
実施例3も、実施例1と同様に、指令開度cvが膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定する値になっているため、つまり凝縮器冷媒液面を上昇させる傾向の制御としているため、凝縮器冷媒液面が低下することに起因してガス巻き込みが発生し、これにより運転効率が低下する、という事態の発生を防止することができる。
また最終指令開度ccv(=cv+b)は、熱伝達率Dによりフィードバック補正した値であるため、つまり熱伝達率低下時において蒸発器冷媒液面を上昇させる補正をした値であるため、蒸発器冷媒液面の大幅な低下および凝縮器冷媒液面の大幅な上昇を防ぐことができ、熱交換効率低下による運転効率低下という事態の発生を防止することができる。
この結果、凝縮器冷媒液面及び蒸発器冷媒液面を適正レベルに維持して、高い運転効率を確保することができる。
また実施例3では、実施例1で使用していた温度センサ141を設けていないので、その分だけ、必要なセンサ数が削減できる。
更に実施例3では、過熱度Kに比較して、液面低下に対する応答が早い熱伝達率Dを用いたフィードバック補正をしているため、制御の即応性が向上する。
次に本発明の実施例4にかかるターボ冷凍機101cを、図8を参照して説明する。
実施例4は過熱度Kと熱伝達率Dの双方を用い、膨張弁104の開度のフィードバック補正を行うものである。
蒸発器冷媒液面の変動に対し、熱伝達率Dの反応は過熱度Kより早い。そこで、蒸発器冷媒液面が低下し始めた初期の段階では、熱伝達率Dによるフィードバックにより対応し、さらに液面が低下した場合には過熱度Kによる補正を追加するようにした。
具体的に説明すると、過熱度算出部150は、実施例1と同様に、液冷媒温度T1(蒸発器105の下部に溜まった液冷媒の温度)と、ガス冷媒温度T2(蒸発器105の出口から流出していくガス冷媒の温度)を基に、蒸発器105の出口における冷媒Rの過熱度Kを、下式により求める。
K=T2−T1
熱伝達率算出部160は、実施例3と同様に、冷水入口温度Tiと、冷水出口温度Toと、蒸発器105内の液冷媒温度T1と、予め設定した冷水流量Lを基に、熱伝達率Dを求める。
補正係数決定部151cには、図9に示すような、熱伝達率Dと過熱度Kとの減算値(D−K)と、補正係数cとの関係を示す変換特性が設定されている。図9の特性図(左に向かうにつれて液面が低下する)は、図2に示す過熱度Kと補正係数aとの特性図(右に向かうにつれて液面が低下する)と、図7に示す熱伝達率Dと補正係数bとの特性図(左に向かうにつれて液面が低下する)を、組み合わせたものである。
蒸発器冷媒液面が低下した場合において、液面低下量が少ないとき(液面低下初期段階)では熱伝達率Dが敏感に反応して熱伝達率Dが低下し、液面低下量が大きくなると熱伝達率Dの低下のみならず反応の大きな(変化率の大きな)過熱度Kが増加してくる。
この補正係数決定部151cには、過熱度算出部150から過熱度Kが送られ、熱伝達率算出部160から熱伝達率Dが送られてくる。
補正係数決定部151cは、D−Kの値を求め、図9に示す変換特性を用いて、D−Kの値に対応する補正係数cを出力する。この補正係数cは、熱伝達率Dが小さい程、また過熱度Dが大きな程、その値が大きくなる。
補正部152cは、指令開度cvと補正係数cが入力されると、下式を用いて最終指令開度ccvを演算して出力する。
ccv=cv+c
最終指令開度ccvが膨張弁開度調節用のモータ110に送られると、モータ110の作動により、膨張弁104の開度は、最終指令開度ccvの値に応じた開度に調節される。
他の部分の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施例4も、実施例1と同様に、指令開度cvが膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定する値になっているため、つまり凝縮器冷媒液面を上昇させる傾向の制御としているため、凝縮器冷媒液面が低下することに起因してガス巻き込みが発生し、これにより運転効率が低下する、という事態の発生を防止することができる。
また最終指令開度ccv(=cv+c)は、過熱度Kと熱伝達率Dによりフィードバック補正した値であるため、つまり過熱度増加時において蒸発器冷媒液面を上昇させると共に、熱伝達率低下時において蒸発器冷媒液面を上昇させる補正をした値であるため、蒸発器冷媒液面の大幅な低下および凝縮器冷媒液面の大幅な上昇を防ぐことができ、熱交換効率低下による運転効率低下という事態の発生を防止することができる。
この結果、凝縮器冷媒液面及び蒸発器冷媒液面を適正レベルに維持して、高い運転効率を確保することができる。
しかも、蒸発器冷媒液面の低下に対する反応の早い熱伝達率Dと、蒸発器冷媒液面が大きく低下した際の反応が大きい過熱度Kを組み合わせることにより、より運転効率の高い膨張弁104の制御が可能となる。
次に本発明の実施例5に係るターボ冷凍機101dを、図10を参照して説明する。
実施例1では補正係数を決定するために、蒸発器105の出口から流出したガス冷媒のガス冷媒温度T2を測定していたが、実施例5では、蒸発器105の内部に分散設置した複数の温度センサ141−1〜141−nにより、蒸発器105の各部分のガス冷媒温度を測定している。
各温度センサ141−1〜141−nは、蒸発器105の内部の各部分におけるガス冷媒温度T2−1〜T2−nを計測する。
蒸発器冷媒液面が低下し冷媒が過熱された場合には、過熱蒸気が発生し、過熱蒸気は蒸発器105の出口から圧縮機102へ流れる。
一方、過熱蒸気は蒸発器105の出口を通過する以前に、蒸発器105内に存在する。そこで、実施例5では、蒸発器105内に複数の温度センサ141−1〜141−nを設置して過熱温度を計測している。このため、部分的に過熱が発生しても、複数の温度センサ141−1〜141−nの何れかで、過熱温度を検出することができる。
過熱度算出部150dは、図11に示すように、複数のガス冷媒温度T2−1〜T2−nの値のうち、最も高い温度を過熱蒸気のガス冷媒温度T2−maxとし、最大温度となっているガス冷媒温度T2−maxから、液冷媒温度T1を減算することより、過熱度Kを求める。つまり、
K=(T2−max)−T1
として過熱度Kを求め、この過熱度Kを用いて、膨張弁104の開度のフィードバック補正を行っている。
他の部分の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施例5も、実施例1と同様に、指令開度cvが膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定する値になっているため、つまり凝縮器冷媒液面を上昇させる傾向の制御としているため、凝縮器冷媒液面が低下することに起因してガス巻き込みが発生し、これにより運転効率が低下する、という事態の発生を防止することができる。
また最終指令開度ccv(=cv+a)は、過熱度Kによりフィードバック補正した値であるため、つまり過熱度増加時において蒸発器冷媒液面を上昇させる補正をした値であるため、蒸発器冷媒液面の大幅な低下および凝縮器冷媒液面の大幅な上昇を防ぐことができ、熱交換効率低下による運転効率低下という事態の発生を防止することができる。
この結果、凝縮器冷媒液面及び蒸発器冷媒液面を適正レベルに維持して、高い運転効率を確保することができる。
更に、蒸発器105内における複数のガス冷媒温度T2−1〜T2−nの値のうち、最も高い温度となっているガス冷媒温度T2−maxを用いて過熱度Kを求めているため、蒸発器105内において部分的に過熱が発生しても、迅速・確実に膨張弁104の開度の補正をすることができ、冷媒液面を適正レベルに維持することができる。
次に本発明の実施例6に係るターボ冷凍機101eを、図12を参照して説明する。
実施例6では、実施例1と違い、冷水温度を複数計測し、これを用いて膨張弁104の開度のフィードバック補正を行うものである。
図13に示すように冷水配管111は、複数の冷水チューブにより構成されており、蒸発器105の冷媒液面が低下すると、低下した分に相当する冷水チューブにおいて、熱交換性能が低下する。つまり上方の冷水チューブでの熱交換性能が低下し、それ以外では通常の熱交換性能を発揮する。よって、上方の冷水温度は下方の冷水温度と比較して、高いということになる。
以上から、上方の冷水温度と下方の冷水温度を計測し、その比較を行うことで、蒸発器冷媒液面低下を検知することが可能となる。
そこで実施例6では、冷水配管111を構成する冷水チューブのうち、相対的に上方(上方側)に位置する冷水チューブに流れる冷水の温度を検出する温度センサ171と、相対的に下方(底部側)に位置する冷水チューブに流れる冷水の温度を検出する温度センサ172を設置している。
上方に位置する温度センサ171は、上方冷水温度TUを検出して出力し、下方に位置する温度センサ172は、下方冷水温度TLを検出して出力する。蒸発器105の冷媒液面が低下すると、上方冷水温度TUは下方冷水温度TLよりも高くなる。
上方下方温度差比較部170は、上方冷水温度TUと下方冷水温度TLとの差(TU−TL)を演算して、その演算結果を上方下方冷水温度差Δtとして出力する。
補正係数決定部151eには、図14に示すような上方下方冷水温度差Δtと補正係数eとの関係を示す変換特性が設定されている。この補正係数決定部151eは、図14に示す変換特性を用いて、上方下方冷水温度差Δtが大きくなると値が大きくなる補正係数eを出力する。
補正部152eは、開度指令部130により求めた指令開度cvと、補正係数決定部151eにより求めた補正係数eが入力されると、下式を用いて最終指令開度ccvを求める。
ccv=cv+e
最終指令開度ccvが膨張弁開度調節用のモータ110に送られると、モータ110の作動により、膨張弁104の開度は、最終指令開度ccvの値に応じた開度に調節される。
他の部分の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施例6も、実施例1と同様に、指令開度cvが膨張弁104の弁開度を絞り気味に設定する値になっているため、つまり凝縮器冷媒液面を上昇させる傾向の制御としているため、凝縮器冷媒液面が低下することに起因してガス巻き込みが発生し、これにより運転効率が低下する、という事態の発生を防止することができる。
また最終指令開度ccv(=cv+e)は、上方下方冷水温度差Δtによりフィードバック補正した値であるため、つまり蒸発器冷媒液面低下時において蒸発器冷媒液面を上昇させる補正をした値であるため、蒸発器冷媒液面の大幅な低下および凝縮器冷媒液面の大幅な上昇を防ぐことができ、熱交換効率低下による運転効率低下という事態の発生を防止することができる。
この結果、凝縮器冷媒液面及び蒸発器冷媒液面を適正レベルに維持して、高い運転効率を確保することができる。
次に本発明の実施例7に係るターボ冷凍機101fを、図15を参照して説明する。
実施例1では、膨張弁104への開度指令cvをフィードバック補正していたが、実施例7は、過熱度Kのみで膨張弁104への開度指令cvを決定するものである。
実施例7では、図15に示すように、過熱度算出部200は、温度センサ140により検出した液冷媒温度T1と、温度センサ141により検出したガス冷媒温度T2を基に、蒸発器105の出口における冷媒Rの過熱度Kを下式により求める。
K=T2−T1
開度指令部201には、過熱度設定値K0が予め設定されており、過熱度算出部200により求めた過熱度Kが、過熱度設定値K0と一致するようなフィードバック制御をする指令開度cvを求めて出力する。
指令開度cvが膨張弁開度調節用のモータ110に送られると、モータ110の作動により、膨張弁104の開度は、指令開度cvの値に応じた開度に調節される。
他の部分の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
実施例7では、過熱度Kが過熱度設定値K0に一致するようフィードバック補正するだけで、冷媒液面を適正レベルに維持できるため、センサ類が前述した各実施例に比べて削減できると共に、演算負担が軽減する。
本発明の実施例1にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 過熱度と補正係数との関係を示す特性図。 本発明の実施例2にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 冷媒圧力と冷媒飽和蒸気との関係を示す特性図。 本発明の実施例3にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 熱伝達率の演算手法を示す説明図。 熱伝達率と補正係数との関係を示す特性図。 本発明の実施例4にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 蒸発器液面と補正係数との関係を示す特性図。 本発明の実施例5にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 過熱度算出手法を示す説明図。 本発明の実施例6にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 冷水チューブと上下の冷水温度との関係を示す説明図。 上方下方冷水温度差と補正係数との関係を示す特性図。 本発明の実施例7にかかるターボ冷凍機を示すブロック構成図。 従来技術に係るターボ冷凍機を示すブロック構成図。 ターボ冷凍機において蒸発器冷媒液面が低下したときの状態を示すブロック構成図。 ターボ冷凍機において蒸発器冷媒液面が上昇したときの状態を示すブロック構成図。 液面変動と運転効率の関係を示す特性図。 従来の制御ブロックを示すブロック構成図。 従来の膨張弁制御方式を示す特性図。
符号の説明
100 冷媒配管
101,101a〜101e ターボ冷凍機
102 ターボ圧縮機
103 凝縮器
104 膨張弁
105 蒸発器
106 モータ
107 入口ベーン
108 モータ
109 冷却水配管
110 モータ
111 冷水配管
120,121 圧力センサ
122 冷水入口温度センサ
123 冷水出口温度センサ
130 開度指令部
140,141 温度センサ
150,150a 過熱度算出部
151 補正係数決定部
152 補正部
160 熱伝達率算出部
170 冷水上方下方温度差比較部
200 過熱度算出部
201 開度指令部
P1,P2 冷媒圧力
Ti 冷水入口温度
To 冷水出口温度
CV 現在開度
CV♯ 予測開度
cv 指令開度
ccv 最終指令開度
T1 液冷媒温度
T2 ガス冷媒温度
a〜e 補正係数
K 過熱度
D 熱伝達率
TU 上方冷水温度
TL 下方冷水温度
Δt 上方下方冷水温度差

Claims (7)

  1. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
    前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
    前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加する補正係数(a)を出力する補正係数決定部と、
    前記指令開度(cv)に前記補正係数(a)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
  2. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
    前記蒸発器の冷媒圧力(P2)から冷媒飽和温度(T11)を求め、前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記冷媒飽和温度(T11)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
    前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加する補正係数(a)を出力する補正係数決定部と、
    前記指令開度(cv)に前記補正係数(a)を乗算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
  3. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
    前記冷水入口温度(Ti)と、前記冷水出口温度(To)と、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)と、予め決めた冷水流量(L)を基に熱伝達率(D)を求める熱伝達率算出部と、
    前記熱伝達率(D)が減少するに対応して値が増加する補正係数(b)を出力する補正係数決定部と、
    前記指令開度(cv)に前記補正係数(b)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
  4. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
    前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
    前記冷水入口温度(Ti)と、前記冷水出口温度(To)と、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)と、予め決めた冷水流量(L)を基に熱伝達率(D)を求める熱伝達率算出部と、
    前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加すると共に、前記熱伝達率(D)が減少するに対応して値が増加する補正係数(c)を出力する補正係数決定部と、
    前記指令開度(cv)に前記補正係数(c)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
  5. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
    前記蒸発器内の複数箇所におけるガス冷媒の複数のガス冷媒温度(T2−1〜T2−N)の中から最も高温のガス冷媒温度(T2−max)を求め、この最も高温のガス冷媒温度(T2−max)から前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
    前記過熱度(K)が増加するに対応して値が増加する補正係数(a)を出力する補正係数決定部と、
    前記指令開度(cv)に前記補正係数(a)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
  6. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記凝縮器の冷媒圧力(P1)と、前記蒸発器の冷媒圧力(P2)と、前記蒸発器に流入する冷水の冷水入口温度(Ti)と、前記蒸発器から流出する冷水の冷水出口温度(To)から、前記膨張弁の開度を絞り気味に制御する指令開度(cv)を出力する開度指令部と、
    前記蒸発器内を流通する冷水のうち相対的に上方側を流れる冷水の上方冷水温度(TU)から、相対的に下方側を流れる冷水の下方冷水温度(TL)を減算して上方下方冷水温度差(Δt)を求める上方下方温度比較部と、
    前記上方下方冷水温度差(Δt)が増加するに対応して値が増加する補正係数(e)を出力する補正係数決定部と、
    前記指令開度(cv)に前記補正係数(e)を加算した最終指令開度(ccv)を、前記弁開度調節手段に送る補正部とを有することを特徴とする空気調和装置。
  7. 蒸発したガス冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高圧ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された高圧液冷媒を膨張する膨張弁と、膨張した低圧液冷媒を冷水との間で熱交換をして蒸発させる蒸発器と、開度が入力されると前記膨張弁の開度を入力された開度にするよう調節する弁開度調節手段とを有する空気調和装置において、
    前記蒸発器の出口から流出していくガス冷媒のガス冷媒温度(T2)から、前記蒸発器に溜まった液冷媒の液冷媒温度(T1)を減算して過熱度(K)を求める過熱度算出部と、
    設定過熱度(K0)が予め設定されており、前記過熱度(K)を前記設定過熱度(K0)にする指令開度(cv)を求めて、この指令開度(cv)を前記弁開度調節手段に送る開度指令部とを有することを特徴とする空気調和装置。
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