JP2010053895A - 手動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】手動変速機において、滑らかな変速動作を実現する。
【解決手段】手動変速機は、シフトセレクトシャフト100と、筒部110Aおよびアーム部110Bを含むシフトインナレバー110と、筒部110Aに外嵌され、アーム部110Bを軸線方向に相対移動可能に受け入れる係合片通路200Cを有し、シフトセレクトシャフト100およびシフトインナレバー110に対して軸線方向に相対移動可能に且つ軸線回りに相対回動不能に設けられたインターロックプレート200と、セレクト動作に応じて選択的にアーム部110Bと係合可能な位置に各々配置され、シフト動作に応じてアーム部110Bに係合されて軸線方向に移動するヘッド部310,320,330とを備える。シフト動作時において、インターロックプレート200に対する傾倒力が、非選択のヘッド部によるインターロックプレート200に対する傾き抑止力よりも小さく設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、手動変速機に関し、特に、軸線回りに回動するセレクト動作と軸線方向に往復動するシフト動作とを変速動作時に行なうシフトセレクトシャフトを備えた手動変速機に関する。
軸線回りに回動する動作と軸線方向に往復動する動作とを変速動作時に行なうシフトセレクトシャフトを含む手動変速機が従来から知られている。このような手動変速機は、たとえば、特開2003−14116号公報(特許文献1)に示されている。
特開2003−14116号公報
上述のシフトセレクトシャフトは、インターロックプレートに内嵌されている。本願発明者らの検討により、シフトセレクトシャフトが軸線方向に往復動するとき、インターロックプレートが傾いていると、両者間の「こじり」により摺動抵抗が増大し、滑らかな
変速動作が阻害されることが懸念されるという課題が明らかとなった。
なお、特許文献1に記載の手動変速機は、軸線方向に往復動するセレクト動作と軸線回りに回動するシフト動作とによって変速動作を行なうものである。したがって、たとえ、セレクト動作時にインターロックプレートに傾きが生じても、その後のシフト動作では、その傾いたインターロックプレート内でシフトセレクトシャフトが回転するだけであり、上述のような、「こじり」による摺動抵抗の増大の問題は生じない。上述の問題点は、本願発明者の検討により初めて明らかとなったものである。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、シフトセレクトシャフトの軸線回りの回動によるセレクト動作と該シャフトの軸線方向の往復動によるシフト動作とによって変速動作を行なう手動変速機において、滑らかな変速動作を実現することにある。
本発明に係る手動変速機は、軸線回りに回動するセレクト動作と軸線方向に往復動するシフト動作とを変速動作時に行なうシフトセレクトシャフトと、シフトセレクトシャフトの外周に外嵌固定された筒部および筒部から径方向外方に向かって突出するアーム部を含むシフトインナレバーと、シフトインナレバーの筒部に外嵌され、アーム部を軸線方向に相対移動可能に受け入れる通路を有し、シフトセレクトシャフトおよびシフトインナレバーに対して軸線方向に相対移動可能に且つ軸線回りに相対回動不能に設けられたインターロックプレートと、セレクト動作に応じて選択的にアーム部と係合可能な位置に各々配置され、シフト動作に応じてアーム部に係合されて軸線方向に移動する複数のヘッド部とを備え、シフト動作時において、インターロックプレートに対する傾倒力が、非選択のヘッド部によるインターロックプレートに対する傾き抑止力よりも小さく設定されている。
なお、本願明細書において、インターロックプレートに対する『傾倒力』とは、シフト動作時にインターロックプレートを軸線方向に押して該プレートを傾ける力を意味する。
また、本願明細書において、インターロックプレートに対する『傾き抑止力』とは、シフト動作時に、上記『傾倒力』に抗してインターロックプレートの傾きを抑止する力であって、シフト動作時に選択されたヘッド部以外のヘッド部を中立位置に保持する力を利用するものを意味する。
上記構成によれば、シフト動作時において、インターロックプレートに対する傾倒力が、非選択のヘッド部によるインターロックプレートに対する傾き抑止力よりも小さく設定されることにより、シフト動作時のインターロックプレートの傾きが抑制される。この結果、シフト動作時において、インターロックプレートとそれに内嵌されるシフトインナレバーとの間で「こじり」が生じることによる、シフトセレクトシャフトの軸線方向の移動に対する摺動抵抗の増大を抑制することができる。この結果、滑らかな変速動作を実現可能な手動変速機が提供される。
1つの実施態様では、上記手動変速機において、インターロックプレートは、シフト動作時に選択されたヘッド部が当接するテーパ面を有し、傾倒力が傾き抑止力よりも小さくなるようにテーパ面の傾斜角度が設定されている。
1つの実施態様では、上記手動変速機は、ヘッド部に固定され、外周面上に形成された溝部を有するフォークシャフトと、フォークシャフトに固定されたシフトフォークと、シフトフォークにより作動する前進段用の同期装置とをさらに備える。同期装置は、シフトフォークを中立位置に向けて復帰させようとする復元力を生じさせる復元機構を含む。上述の傾き抑止力は、復元機構による復元力を含む。
1つの実施態様では、上記手動変速機は、ヘッド部に固定され、外周面上に形成された溝部を有するフォークシャフトと、溝部に嵌合し、該溝部に向けて付勢されることによりフォークシャフトを中立位置に向けて復帰させようとする復元力を該フォークシャフトに加えるロックボールとをさらに備える。上述の傾き抑止力は、ロックボールによる復元力を含む。
本発明によれば、軸線回りに回動するセレクト動作と軸線方向に往復動するシフト動作とを変速動作時に行なうシフトセレクトシャフトを備えた手動変速機において、滑らかな変速動作を実現することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係る手動変速機のギヤトレーンの一例を示すスケルトン図である。この図1に示すギヤトレーンは、図示しないトランスミッションケース内に収容されている。インプットシャフト1およびアウトプットシャフト2は、互いに平行に配置されており、トランスミッションケースによって回転自在に支持されている。
インプットシャフト1は、図示しないエンジンのクランクシャフトにクラッチ機構を介在させて連結されている。このクラッチ機構の係合動作により、駆動力源としてのエンジンの回転駆動力がインプットシャフト1に入力されるようになっている。
インプットシャフト1とアウトプットシャフト2との間には、前進1速段〜前進6速段および後進段の各変速段を成立させるための複数の変速ギヤ列11〜17が設けられている。具体的には、前進段用のギヤ列として、図1において右側からシャフト1,2の軸線方向左側に向かって、1速ギヤ列11、2速ギヤ列12、3速ギヤ列13、4速ギヤ列14、5速ギヤ列15および6速ギヤ列16が順に配設されている。また、後進段用のギヤ列として、リバースギヤ列17が配設されている。
1速ギヤ列11および2速ギヤ列12は、各々、インプットシャフト1に回転一体に取り付けられた1速ドライブギヤ11Aおよび2速ドライブギヤ12Aと、アウトプットシャフト2に対して相対回転自在に組み付けられた1速ドリブンギヤ11Bおよび2速ドリブンギヤ12Bとを備えている。1速ドライブギヤ11Aと1速ドリブンギヤ11Bとは互いに噛み合っている。また、2速ドライブギヤ12Aと2速ドリブンギヤ12Bとは互いに噛み合っている。
3速ギヤ列13は、インプットシャフト1に対して相対回転自在に組み付けられた3速ドライブギヤ13Aと、アウトプットシャフト2に回転一体に取り付けられた3速ドリブンギヤ13Bとを備えている。同様に、4速ギヤ列14、5速ギヤ列15、6速ギヤ列16は、各々、インプットシャフト1に対して相対回転自在に組み付けられた4速ドライブギヤ14A、5速ドライブギヤ15Aおよび6速ドライブギヤ16Aと、アウトプットシャフト2に回転一体に取り付けられた4速ドリブンギヤ14B、5速ドリブンギヤ15Bおよび6速ドリブンギヤ16Bとを備えている。3速ドライブギヤ13Aと3速ドリブンギヤ13Bとは互いに噛み合っている。同様に、4速ドライブギヤ14A〜6速ドライブギヤ16Aと、4速ドリブンギヤ14B〜6速ドリブンギヤ16Bとは、互いに噛み合っている。
上記各変速ギヤ列の切り替え動作(変速動作)は、3つのシンクロメッシュ機構21,22,23によって行なわれる。本実施の形態の手動変速機は、前進段用の同期装置としてのシンクロメッシュ機構21,22,23を用いた、同期噛み合い式の手動変速機である。
第1のシンクロメッシュ機構21は、1速ドリブンギヤ11Bと2速ドリブンギヤ12Bとの間におけるアウトプットシャフト2上に設けられている。1速−2速用同期装置としての第1のシンクロメッシュ機構21は、アウトプットシャフト2と一体化させたハブ21Aと、このハブ21Aの外周側をアウトプットシャフト2の軸線方向に移動するスリーブ21Bとを備えている。このスリーブ21Bを1速−2速用シフトフォークによって移動させることにより、同期機能と共に、ハブ21Aといずれかのドリブンギヤ11B,12Bとを連結する機能を果たしている。
第1のシンクロメッシュ機構21が1速ドリブンギヤ11B側に作動すると、1速ドリブンギヤ11Bがアウトプットシャフト2に一体回転するように連結される。これにより、1速ドライブギヤ11Aと1速ドリブンギヤ11Bとを介在させて、インプットシャフト1からアウトプットシャフト2への動力伝達が行なわれることになる(第1変速段の成立)。一方、第1のシンクロメッシュ機構21が2速ドリブンギヤ12B側に作動すると、2速ドリブンギヤ12Bがアウトプットシャフト2に一体回転するように連結される。これにより、2速ドライブギヤ12Aと2速ドリブンギヤ12Bとを介在させて、インプットシャフト1からアウトプットシャフト2への動力伝達が行なわれることになる(第2変速段の成立)。
第2のシンクロメッシュ機構22は、3速ドライブギヤ13Aと4速ドライブギヤ14Aとの間におけるインプットシャフト1上に設けられている。3速−4速用同期装置としての第2のシンクロメッシュ機構22は、インプットシャフト1と一体化させたハブ22Aと、このハブ22Aの外周側にインプットシャフト1の軸線方向に移動可能なスリーブ22Bとを備えている。このスリーブ22Bを3速−4速用シフトフォークによって移動させることにより、同期機能と共に、ハブ22Aといずれかのドライブギヤ13A,14Aとを連結する機能を果たしている。
第2のシンクロメッシュ機構22が3速ドライブギヤ13A側に作動すると、3速ドライブギヤ13Aがインプットシャフト1に一体回転するように連結される。これにより、3速ドライブギヤ13Aと3速ドリブンギヤ13Bとを介在させて、インプットシャフト1からアウトプットシャフト2への動力伝達が行なわれることになる(第3変速段の成立)。一方、第2のシンクロメッシュ機構22が4速ドライブギヤ14A側に作動すると、4速ドライブギヤ14Aがインプットシャフト1に一体回転するように連結される。これにより、4速ドライブギヤ14Aと4速ドリブンギヤ14Bとを介在させて、インプットシャフト1からアウトプットシャフト2への動力伝達が行なわれることになる(第4変速段の成立)。
第3のシンクロメッシュ機構23は、5速ドライブギヤ15Aと6速ドライブギヤ16Aとの間におけるインプットシャフト1上に設けられている。5速−6速用同期装置としての第3のシンクロメッシュ機構23は、インプットシャフト1と一体化させたハブ23Aと、このハブ23Aの外周側にインプットシャフト1の軸線方向に移動可能なスリーブ23Bとを備えている。このスリーブ23Bを5速−6速用シフトフォークによって移動させることにより、同期機能と共に、ハブ23Aといずれかのドライブギヤ15A,16Aとを連結する機能を果たしている。
第3のシンクロメッシュ機構23が5速ドライブギヤ15A側に作動すると、5速ドライブギヤ15Aがインプットシャフト1に一体回転するように連結される。これにより、5速ドライブギヤ15Aと5速ドリブンギヤ15Bとを介在させて、インプットシャフト1からアウトプットシャフト2への動力伝達が行なわれることになる(第5変速段の成立)。一方、第3のシンクロメッシュ機構23が6速ドライブギヤ16A側に作動すると、6速ドライブギヤ16Aがインプットシャフト1に一体回転するように連結される。これにより、6速ドライブギヤ16Aと6速ドリブンギヤ16Bとを介在させて、インプットシャフト1からアウトプットシャフト2への動力伝達が行なわれることになる(第6変速段の成立)。
このようにして、前進時には、シフトチェンジ動作時を除いて、シンクロメッシュ機構21,22,23のいずれか一つの作動によって、変速ギヤ列11〜16のいずれか一つが選択される。選択された一つの変速ギヤ列11〜16を介在させて、インプットシャフト1の回転駆動力がアウトプットシャフト2へ伝達される。
一方、リバースギヤ列17は、インプットシャフト1に一体的に固定されたリバースドライブギヤ17Aと、アウトプットシャフト2に一体的に固定されたリバースドリブンギヤ17Bと、図示しないアイドラギヤシャフトの軸線方向にスライド移動自在に組み付けられたリバースアイドラギヤ17Cとを備えている。リバースドリブンギヤ17Bは、第1のシンクロメッシュ機構21の外周側に回転一体に配設されている。リバースドリブンギヤ17Bおよびリバースドライブギヤ17Aに選択的に噛合するリバースアイドラギヤ17Cは、これらのギヤ17A,17Bの外周側を、アイドラギヤシャフトの軸線方向に移動するように配置されている。リバースドライブギヤ17A、リバースドリブンギヤ17Bおよびリバースアイドラギヤ17Cは、前進時には動力伝達を行なっていない。
一方、車両の後進時においては、すべてのシンクロメッシュ機構21,22,23が中立状態に設定される。リバースアイドラギヤ17Cは、上記アイドラギヤシャフトの軸線方向に沿って移動して、リバースドライブギヤ17Aとリバースドリブンギヤ17Bとの両方に噛み合う。これにより、リバースドライブギヤ17Aの回転方向を逆転させてリバースドリブンギヤ17Bに伝達することになる。つまり、アウトプットシャフト2が前進段の場合とは逆方向に回転して、駆動輪は後退方向に回転する。
このようにして、所定の変速比で変速または逆回転されてアウトプットシャフト2に伝達された回転駆動力は、出力ギヤ3と、出力ギヤ3と噛合する図示しないリングギヤとの終減速比によって減速された後、図示しないディファレンシャル装置に伝達される。これにより、上記ディファレンシャル装置にドライブシャフトを介在させて取り付けられた左右の駆動輪が、前進方向または後進方向に回転する。
図2は、本実施の形態における6速マニュアルトランスミッションのシフトパターン(シフトゲート形状)の概略を示す模式図である。図2中に2点鎖線で示すシフトレバーLは、図2に両矢印Xで示す方向のセレクト操作と、両矢印Yで示す方向のシフト操作とを行ない得る形状に構成されている。セレクト操作方向には、1速−2速セレクト位置P1、3速−4速セレクト位置P2、5速−6速セレクト位置P3およびリバースセレクト位置P4が一列に並んでいる。
1速−2速セレクト位置P1でのシフト操作(両矢印Y方向の操作)により、シフトレバーLを1速位置1stまたは2速位置2ndに動かすことができる。1速位置1stに操作された場合、図1に示す第1のシンクロメッシュ機構21は1速ドリブンギヤ11B側に作動し、1速ドリブンギヤ11Bがアウトプットシャフト2に回転一体に連結される。また、2速位置2ndに操作された場合、第1のシンクロメッシュ機構21は2速ドリブンギヤ12B側に作動し、2速ドリブンギヤ12Bがアウトプットシャフト2に回転一体に連結される。
同様に、3速−4速セレクト位置P2でのシフト操作により、シフトレバーLを3速位置3rdまたは4速位置4thに動かすことができる。3速位置3rdに操作された場合
、図1に示す第2のシンクロメッシュ機構22は3速ドライブギヤ13A側に作動し、3速ドライブギヤ13Aがインプットシャフト1に回転一体に連結される。また、4速位置4thに操作された場合、第2のシンクロメッシュ機構22は4速ドライブギヤ14A側に作動し、4速ドライブギヤ14Aがインプットシャフト1に回転一体に連結される。
また、5速−6速セレクト位置P3でのシフト操作により、シフトレバーLを5速位置5thまたは6速位置6thに動かすことができる。5速位置5thに操作された場合、図1に示す第3のシンクロメッシュ機構23は5速ドライブギヤ15A側に作動し、5速ドライブギヤ15Aがインプットシャフト1に回転一体に連結される。また、6速位置6thに操作された場合、第3のシンクロメッシュ機構23は6速ドライブギヤ16A側に作動し、6速ドライブギヤ16Aがインプットシャフト1に回転一体に連結される。
さらに、リバースセレクト位置P4でのシフト操作により、シフトレバーLをリバース位置REVに動かすことができる。リバース位置REVに操作された場合、すべてのシンクロメッシュ機構21,22,23が中立状態となるとともに、リバースアイドラギヤ17Cがアイドラギヤシャフトの軸線方向に沿って移動して、リバースドライブギヤ17Aおよびリバースドリブンギヤ17Bに噛み合うことになる。
次に、図2に示すシフトレバーLを操作したときのシフトレバーLの操作力を各シンクロメッシュ機構21,22,23やリバースアイドラギヤ17Cに選択式に伝達して、ギヤトレーンに含まれる複数のギヤの噛合状態を切り替えて前進1速段〜前進6速段および後進段の各変速段を成立させるための、セレクト・シフト機構について説明する。
図3は、このセレクト・シフト機構における各前進段用係合部およびその周辺部をシフトセレクトシャフトの軸線方向から見た断面図である。図3に示すように、シフトレバーLの操作力が伝達されて軸線方向に摺動するとともに軸線回り方向に回動するシフトセレクトシャフト100は、トランスミッションケースC内に収容されている。シフトセレクトシャフト100は、回動可能かつ軸線方向に往復動可能に、トランスミッションケースCに支持されている。
シフトセレクトシャフト100には、後述するフォークシャフト410,420,430の内の1本を選択するための、シフトインナレバー110が固定されている。シフトインナレバー110は、シフトセレクトシャフト100の外周に外嵌固定された筒部(基部)110Aと、筒部110Aに連設されたアーム部110Bとを有する。筒部110Aには、シフトセレクトシャフト100を受け入れ可能な穴部が形成されている。アーム部110Bは、シフトセレクトシャフト100の径方向に沿って延在しており、筒部110Aを介在させてシフトセレクトシャフト100に固定されている。
シフトインナレバー110の筒部110Aには、シフトインナレバー110に対し軸線方向に相対移動可能に且つ軸線回りに相対回動不能に設けられた、インターロックプレート200が外嵌されている。インターロックプレート200は、シフトインナレバー110の筒部110Aを受け入れる貫通孔200Aが形成された筒部200Bと、シフトセレクトシャフト100の軸線回りのシフトインナレバー110の移動方向を規定する案内部200D,200Eとを備える。案内部200D,200Eは、アーム部110Bの両側に位置している。
インターロックプレート200には、シフトセレクトシャフト100の軸線回りのアーム部110Bの両側に摺接する、相対向する一対の案内面からなる係合片通路200Cが、シフトセレクトシャフト100の径方向に延在して形成されている。アーム部110Bは、案内部200D,200Eによって規定される隙間である係合片通路200Cを、シフトセレクトシャフト100の軸線方向に摺動可能とされている。
アーム部110Bは、ヘッド310,320,330に係合可能とされている。各一対のヘッド(前進段用係合片)310,320,330は、シフトインナレバー110のアーム部110Bの回動経路を挟んで、シフトセレクトシャフト100の軸線方向の両側に配設されている。すなわち、各一対のヘッド310,320,330は、図3の紙面の手前側および奥側からインターロックプレート200またはアーム部110Bを挟持している。各ヘッド310,320,330は、インターロックプレート200の軸線回りの回動に応じて、アーム部110Bが選択的に係合可能な位置に配置される。選択されたヘッド310,320,330は、アーム部110Bに係合されて、シフトセレクトシャフト100の軸線方向に移動する。
なお、インターロックプレート200は、シフトインナレバー110の筒部110Aに対しては軸線方向に相対移動可能であるが、トランスミッションケースCに対しては軸線方向に移動不能に設けられている。シフトインナレバー110は、シフトセレクトシャフト100から筒部110Aに亘って挿通された係合ピンPによって、シフトセレクトシャフト100に対して回転一体且つスライド移動一体に固定されている。シフトインナレバー110は、シフトセレクトシャフト100とともに、シフトセレクトシャフト100の軸線方向および軸線回りに変位する。
インターロックプレート200は、セレクトインナレバー120の先端部を受け入れ可能な係合孔210Aが形成されている、係合部210を備える。セレクトインナレバー120は、図2に示すシフトレバーLからセレクト方向の操作力を受けることによって、回転可能に設けられている。図3における紙面垂直方向に延在するセレクトインナレバー120の先端部は、インターロックプレート200と係合する。
各シンクロメッシュ機構21,22,23に対応して配設されたフォークシャフト410,420,430は、シフトセレクトシャフト100から離れて、シフトセレクトシャフト100と平行に配置されている。フォークシャフト410,420,430は、軸線方向に変位可能に、トランスミッションケースCに支持されている。各フォークシャフト410,420,430には、ヘッド310,320,330を有する前進段用係合部310A,320A,330Aがそれぞれ配置されている。
すなわち、1速−2速用のフォークシャフト410には、1速−2速用の前進段用係合部310Aが設けられている。3速−4速用のフォークシャフト420には、3速−4速用の前進段用係合部320Aが設けられている。5速−6速用のフォークシャフト430には、5速−6速用の前進段用係合部330Aが設けられている。また、各フォークシャフト410,420,430から各前進段用係合部310A,320A,330Aに亘ってそれぞれ係合ピンPが挿通されている。各前進段用係合部310A,320A,330Aは、各フォークシャフト410,420,430の軸線方向にスライド移動可能に、各フォークシャフト410,420,430に一体に連結されている。
このセレクト・シフト機構では、図2に示すシフトレバーLは、図示しないセレクトケーブルおよびシフトケーブルによりシフトレバーLに加えられた操作力を伝達可能に、シフトセレクトシャフト100に連結されている。上記セレクトケーブルは、セレクトインナレバー120に連結されている。シフトレバーLのセレクト操作力は、セレクトケーブルを経由してセレクトインナレバー120によって受けられて、シフトセレクトシャフト100に対して軸線回りの回動力を与える。
前進段への変速動作時に、シフトレバーLから操作力を伝達されたシフトセレクトシャフト100は、シフトレバーLのセレクト操作に応じて、軸線回り(図3に示す両矢印M1〜M2方向)に回動するセレクト動作を行ない、そのシフトレバーLの操作位置に応じた回動位置に置かれる。またシフトセレクトシャフト100は、シフトレバーLのシフト操作に応じて、軸線方向(図3における紙面垂直方向)にスライド移動して往復動するシフト動作を行ない、そのシフトレバーLの操作位置に応じたスライド位置に置かれる。
すなわち、シフトレバーLに対するセレクト操作力(図2に矢印Xで示す方向の操作力)は、セレクトケーブルを経て、軸線回りの回動力としてセレクトインナレバー120に伝達される。セレクトインナレバー120の回動に伴い、インターロックプレート200がシフトセレクトシャフト100の軸線回りに回動する。インターロックプレート200の回動により、シフトインナレバー110は、インターロックプレート200の案内部200D,200Eによって押圧され、シフトセレクトシャフト100の軸線回りに回動する。シフトインナレバー110が回動することで、アーム部110Bは、アーム部110Bの回動経路の両側に沿って隣接配置されたヘッド310,320,330のいずれかと選択的に係合可能なように位置決めされる。このようにしてセレクト操作が行なわれる。
シフトレバーLに対するシフト操作力(図2に矢印Yで示す方向の操作力)は、シフトケーブルを経て、軸線方向のスライド移動力としてシフトセレクトシャフト100に伝達される。シフトセレクトシャフト100の軸線方向の変位に伴って、ヘッド310,320,330のいずれかとアーム部110Bとが選択的に係合した状態で、選択された前進段用係合部310A,320A,330Aおよびフォークシャフト410,420,430のいずれかが、軸線方向に変位する。このようにしてシフト操作が行なわれる。
なお、図3では、シフトレバーLが3速−4速セレクト位置P2に操作され、アーム部110Bがヘッド320と係合したときの、シフトセレクトシャフト100およびシフトインナレバー110の回動位置を図示している。
図4は、5速−6速用フォークシャフトと第3のシンクロメッシュ機構との係合部分を示す断面図である。図5は、各フォークシャフトに設けられたシフトフォークおよびその周辺部をシフトセレクトシャフトの軸線方向から見た断面図である。なお図4では、3本のシフトフォーク411,421,431および3本のフォークシャフト410,420,430のうち、5速−6速用のシフトフォーク33および5速−6速用のフォークシャフト430のみが図示されている。
図1に示す各シンクロメッシュ機構21,22,23に備えられているスリーブ21B,22B,23Bには、それぞれに対応して配設されたシフトフォーク411,421,431が係合されている。シフトフォーク411,421,431の基端部分は、それぞれに対応して設けられた前進段用のフォークシャフト410,420,430によって、それぞれ支持されている。
シフトレバーLが1速−2速セレクト位置P1に操作された場合には、シフトインナレバー110のアーム部110Bは、1速−2速用のフォークシャフト410に設けられた前進段用係合部310Aのヘッド310と係合可能に配置される。シフトレバーLが3速−4速セレクト位置P2に操作された場合には、アーム部110Bは、3速−4速用のフォークシャフト420に設けられた前進段用係合部320Aのヘッド320と係合可能に配置される。シフトレバーLが5速−6速セレクト位置P3に操作された場合には、アーム部110Bは、5速−6速用のフォークシャフト430に設けられた前進段用係合部330Aのヘッド330と係合可能に配置される。
このように、シフトレバーLのセレクト操作に応じたシフトセレクトシャフト100の軸線回りの回動によって、いずれかのヘッド310,320,330にアーム部110Bが係合可能に配置されることで、いずれか1本のフォークシャフト410,420,430が、シフトレバーLのシフト操作力の伝達が可能となるように選択される。シフトセレクトシャフト100は、アーム部110Bおよびヘッド310,320,330を介在させて、いずれか1本のフォークシャフト410,420,430に係合される。
この状態から、シフトレバーLがシフト方向に操作されると、そのシフト操作力がシフトセレクトシャフト100に伝達され、シフトセレクトシャフト100は軸線方向にスライド移動する。シフトインナレバー110のアーム部110Bがいずれかのヘッド310,320,330に係合している場合には、その係合しているヘッド310,320,330とともに、前進段用係合部310A,320A,330Aおよびこれに連動するフォークシャフト410,420,430も、軸線方向にスライド移動する。
つまり、シフトレバーLのシフト操作に応じたシフトセレクトシャフト100の軸線方向のスライド移動によって、選択された1本のフォークシャフト410,420,430も軸線方向にスライド移動する。このフォークシャフト410,420,430に固定された1本のシフトフォーク411,421,431がシフトセレクトシャフト100の軸線方向に移動することにより、所定の一つのシンクロメッシュ機構21,22,23を作動させる、同期動作が行なわれるようになっている。
たとえば図4および図5に示すように、5速−6速用のフォークシャフト430には、連結部430Aを介在させてシフトフォーク431が設けられている。アーム部110Bがヘッド330に係合可能に配置されている状態からシフトレバーLがシフト操作されることにより、シフトフォーク431は、図1に示すギヤトレーンに設けられた第3のシンクロメッシュ機構23のスリーブ23Bを、インプットシャフト1の軸線方向に変位させる。シフトフォーク431がスリーブ23Bを動かすことで、ハブ23Aとドライブギヤ15A,16Aのいずれか一方とを連結して、第5変速段または第6変速段へのシフトを行なうことができる。
3速−4速用のフォークシャフト420には、シフトフォーク421が設けられている。アーム部110Bがヘッド320に係合可能に配置されている状態からシフトレバーLがシフト操作されることにより、シフトフォーク421は、第2のシンクロメッシュ機構22のスリーブ22Bを、インプットシャフト1の軸線方向に変位させる。シフトフォーク421がスリーブ22Bを動かすことで、ハブ22Aとドライブギヤ13A,14Aのいずれか一方とを連結して、第3変速段または第4変速段へのシフトを行なうことができる。
1速−2速用のフォークシャフト410には、シフトフォーク411が設けられている。アーム部110Bがヘッド310に係合可能に配置されている状態からシフトレバーLがシフト操作されることにより、シフトフォーク411は、第1のシンクロメッシュ機構21のスリーブ21Bを、アウトプットシャフト2の軸線方向に変位させる。シフトフォーク411がスリーブ21Bを動かすことで、ハブ21Aとドリブンギヤ11B,12Bのいずれか一方とを連結して、第1変速段または第2変速段へのシフトを行なうことができる。
図4を参照して、フォークシャフト430とシンクロメッシュ機構23との係合部分について説明する。図4に示すように、フォークシャフト430には二点鎖線で示す連結部430Aを介在させてシフトフォーク431が取り付けられている。シフトフォーク431の先端部が、第3のシンクロメッシュ機構23のスリーブ23Bに係合されている。
シンクロメッシュ機構23においては、ハブ23Aの外径側に、周方向に等間隔をおいて複数のシンクロナイザキー231が配設されている。各シンクロナイザキー231の中央部において外周側に突出して形成された突起231Aが、スリーブ23Bの内周面に形成された周方向の溝232に係合されている。シンクロナイザキー231は、ハブ23Aの内部に配設されたキースプリング233によってスリーブ23Bの内周面に押し付けられている。
上記のキースプリング233などからなる構成(第1の復元機構)により、シフトレバーLが5速−6速セレクト位置P3に操作された状態でフォークシャフト430が軸線方向へ僅かに移動すると、突起231Aが溝232から完全に離脱しない限り、スリーブ23Bに対し5速−6速セレクト位置P3(中立位置)に復帰させようとする復元力が作用する。
また、フォークシャフト430には、5速位置5th、5速−6速セレクト位置P3、6速位置6th(図2参照)にそれぞれ対応する、3個のロックボール溝432A,432B,432Cが形成されている。ロックボール溝432A,432B,432Cのいずれかに、1個のロックボール433が選択的に嵌入され得るようになっている。ロックボール433は、トランスミッションケースCに形成された孔C1の内部に収容されており、同じく孔C1に収容されたプラグ434によって係止された圧縮状態のコイルスプリング435によりフォークシャフト430側に押圧されている。
上記のロックボール433などからなる構成(第2の復元機構)によっても、シフトレバーLが5速−6速セレクト位置P3に操作された状態でフォークシャフト430が軸線方向へ僅かに移動すると、ロックボール433がロックボール溝432から完全に離脱しない限り、5速−6速セレクト位置P3(中立位置)に復帰させようとする復元力が作用する。また、ロックボール433などからなる構成によって、ギヤ抜けが防止され、節度感が得られるようになっている。なお節度感とは、ドライバーがシフトレバーを操作した時、シフトレバーを次レンジまで操作したときに次レンジ付近でレバーが引き込まれシフトやセレクト操作が行なわれたことをドライバーに感じさせる感覚である。
1速−2速用フォークシャフト410と第1のシンクロメッシュ機構21との係合部分、および、3速−4速用フォークシャフト420と第二のシンクロメッシュ機構22との係合部分も、上述したフォークシャフト430とシンクロメッシュ機構23との係合部分と同様の構成となっている。
図6は、シフトインナレバー110のアーム部110Bと各ヘッド部310,320,330との位置関係を模式的に示す図である。図6では、インターロックプレート200の外周面を展開して描いている。なお、図6では、上述のセレクト動作により1速−2速用のヘッド部310が選択され、3速−4速用のヘッド部320と5速−6速用のヘッド部330とは、非選択となっている。
図6の例では、係合片通路200C内において、アーム部110Bは、図中下方向に移動し、ヘッド部310を矢印DR310方向に押圧する。これにより、フォークシャフト410が軸方向に移動し、第2変速段が成立する。このとき、ヘッド部310(図6における上側に位置する部分)がインターロックプレート200のテーパ面200Fに当接し、インターロックプレート200を矢印DR200方向に押圧する。この押圧力は、インターロックプレート200を傾ける力となる。これに対し、非選択のヘッド部320,330は、それぞれ、矢印DR320,DR330方向に、インターロックプレート200を押圧する。この押圧力は、インターロックプレートの傾きを抑止する力となる。
上述したシフト動作時において、上述の矢印DR200方向の力によりインターロックプレート200が傾いていると、インターロックプレート200に対してシフトインナレバー110が軸方向に移動する際に、両者間に「こじり」が生じ、摺動抵抗が増大し、滑らかな変速動作が阻害されることが懸念される。
なお、シフト動作時にインターロックプレート200を傾動させる『傾倒力』としては、ヘッド部310からテーパ面200Fに作用する押圧力に加えて、インターロックプレート200と他部品との摺動部の摩擦力が存在する。
本実施の形態では、非選択のヘッド部320,330を中立位置に戻そうとする復元力(上述の『第1の復元機構』および『第2の復元機構』による復元力)、すなわち、図6中の矢印DR320,DR330で示す力により、ヘッド部310からテーパ面200Fに作用する押圧力(矢印DR200)に抗して、インターロックプレート200傾きを防止できるようにしている。すなわち、図6において、矢印DR320,DR330で示す力の合計は、矢印DR200に示す力よりも大きく、矢印DR320,DR330で示す力は、シフト動作時のインターロックプレート200の傾きを抑止する『傾き抑止力』として機能する。
図7は、インターロックプレート200におけるアーム部110Bが係合する部分の周辺を拡大して示す図である。図7を参照して、本実施の形態に係る手動変速機では、シフト動作時に選択されたヘッド部(図6の例ではヘッド部310)が当接するテーパ面200Fの傾斜角度(θ)、すなわち『面取り角度』を小さく設定することにより、テーパ面200Fに作用する押圧力の矢印DR200方向の分力を小さくし、その結果として、上記の『傾倒力』が傾き抑止力よりも小さくなるようにしている。より具体的には、従来のインターロックプレートでは、上記傾斜角度(θ)を40°程度としていたものを、本実施の形態に係るインターロックプレート200では、上記傾斜角度(θ)を30°程度としている。
図8に示すように、選択されたヘッド部310による『傾倒力』とインターロックプレート200における『面取り角度』とは、面取り角度(θ)を大きくするほど傾倒力が大きくなる関係にある。したがって、非選択のヘッド部320,330による『傾き抑止力』のレベルが図8中の『A』で示されるラインであるとすると、『傾き抑止力』を『傾倒力』よりも大きくするためには、面取り角度(θ)は一定の角度以下(本実施の形態では、30°以下)である必要がある。
図9は、シフト動作時のシフトセレクトシャフト100の摺動抵抗と上記『面取り角度』との関係を示す図である。図9に示すように、本実施の形態に係る手動変速機では、面取り角度『30°』を境界として、摺動特性の良否が格段に変化する。
以上説明したように、本実施の形態に係る手動変速機によれば、シフト動作時において、インターロックプレート200に対する傾倒力が、非選択のヘッド部(図6の例ではヘッド部320,330)によるインターロックプレート200に対する傾き抑止力よりも小さく設定されることにより、シフト動作時のインターロックプレート200の傾きが抑制される。この結果、シフト動作時において、インターロックプレート200とそれに内嵌されるシフトインナレバー110との間で「こじり」が生じることによる、シフトセレクトシャフト100の軸線方向の移動に対する摺動抵抗の増大を抑制することができる。この結果、滑らかな変速動作を実現可能な手動変速機が提供される。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係る手動変速機は、軸線回りに回動するセレクト動作と軸線方向に往復動するシフト動作とを変速動作時に行なうシフトセレクトシャフト100と、シフトセレクトシャフト100の外周に外嵌固定された筒部110Aおよび筒部110Aから径方向外方に向かって突出するアーム部110Bを含むシフトインナレバー110と、シフトインナレバー110の筒部110Aに外嵌され、アーム部110Bを軸線方向に相対移動可能に受け入れる『通路』としての係合片通路200Cを有し、シフトセレクトシャフト100およびシフトインナレバー110に対して軸線方向に相対移動可能に且つ軸線回りに相対回動不能に設けられたインターロックプレート200と、セレクト動作に応じて選択的にアーム部110Bと係合可能な位置に各々配置され、シフト動作に応じてアーム部110Bに係合されて軸線方向に移動する複数(3つ)のヘッド部310,320,330とを備える。シフト動作時において、インターロックプレート200に対する傾倒力が、非選択のヘッド部(図6の例ではヘッド部320,330)によるインターロックプレート200に対する傾き抑止力よりも小さく設定されている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係る手動変速機のギヤトレーンを示すスケルトン図である。 6速マニュアルトランスミッションのシフトパターンの概略を示す模式図である。 セレクト・シフト機構における各前進段用係合部およびその周辺部をシフトセレクトシャフトの軸線方向から見た断面図である。 5速−6速用フォークシャフトと第3のシンクロメッシュ機構との係合部分を示す断面図である。 各フォークシャフトに設けられたシフトフォークおよびその周辺部をシフトセレクトシャフトの軸線方向から見た断面図である。 シフトインナレバーのアーム部と各ヘッド部との位置関係を模式的に示す図である。 インターロックプレートにおけるシフトインナレバーのアーム部が係合する部分の周辺を拡大して示す図である。 ヘッド部による『傾倒力』とインターロックプレートにおける『面取り角度』との関係を示す図である。 シフトセレクトシャフトの摺動抵抗とインターロックプレートにおける『面取り角度』との関係を示す図である。
符号の説明
1 インプットシャフト、2 アウトプットシャフト、3 出力ギヤ、11〜16 変速ギヤ列、11A〜17A ドライブギヤ、11B〜17B ドリブンギヤ、17 リバースギヤ列、17C リバースアイドラギヤ、21〜23 シンクロメッシュ機構、100 シフトセレクトシャフト、110 シフトインナレバー、110A 筒部、110B アーム部、120 セレクトインナレバー、200 インターロックプレート、200A 貫通孔、200B 筒部、200C 係合片通路、200D,200E 案内部、200F テーパ面、210 係合部、210A 係合孔、310,320,330 ヘッド、310A,320A,330A 前進段用係合部、410,420,430 フォークシャフト、411,421,431 シフトフォーク、430A 連結部、432A,432B,432C ロックボール溝、433 ロックボール、434 プラグ、435 コイルスプリング。

Claims (4)

  1. 軸線回りに回動するセレクト動作と軸線方向に往復動するシフト動作とを変速動作時に行なうシフトセレクトシャフトと、
    前記シフトセレクトシャフトの外周に外嵌固定された筒部および前記筒部から径方向外方に向かって突出するアーム部を含むシフトインナレバーと、
    前記シフトインナレバーの前記筒部に外嵌され、前記アーム部を前記軸線方向に相対移動可能に受け入れる通路を有し、前記シフトセレクトシャフトおよび前記シフトインナレバーに対して前記軸線方向に相対移動可能に且つ前記軸線回りに相対回動不能に設けられたインターロックプレートと、
    前記セレクト動作に応じて選択的に前記アーム部と係合可能な位置に各々配置され、前記シフト動作に応じて前記アーム部に係合されて前記軸線方向に移動する複数のヘッド部とを備え、
    前記シフト動作時において、前記インターロックプレートに対する傾倒力が、非選択の前記ヘッド部による前記インターロックプレートに対する傾き抑止力よりも小さく設定されている、手動変速機。
  2. 前記インターロックプレートは、前記シフト動作時に選択された前記ヘッド部が当接するテーパ面を有し、前記傾倒力が前記傾き抑止力よりも小さくなるように前記テーパ面の傾斜角度が設定された、手動変速機。
  3. 前記ヘッド部に固定され、外周面上に形成された溝部を有するフォークシャフトと、
    前記フォークシャフトに固定されたシフトフォークと、
    前記シフトフォークにより作動する前進段用の同期装置とをさらに備え、
    前記同期装置は、前記シフトフォークを中立位置に向けて復帰させようとする復元力を生じさせる復元機構を含み、
    前記傾き抑止力は、前記復元機構による前記復元力を含む、請求項1または請求項2に記載の手動変速機。
  4. 前記ヘッド部に固定され、外周面上に形成された溝部を有するフォークシャフトと、
    前記溝部に嵌合し、該溝部に向けて付勢されることにより前記フォークシャフトを中立位置に向けて復帰させようとする復元力を該フォークシャフトに加えるロックボールとをさらに備え、
    前記傾き抑止力は、前記ロックボールによる前記復元力を含む、請求項1または請求項2に記載の手動変速機。
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