JP2010053879A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品管理の煩雑化を解消し、また、生産コストの低廉化を図ることができるベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】ベルト式無段変速機のプライマリシャフト31の軸端部近傍に形成された段差31dとシリンダ部材75との間に調整部材90を介在させる。この調整部材90に、内周側に位置し且つプライマリシャフト31の軸心方向の位置を調整する厚さを有するシム機能部91と、このシム機能部91の外周側に位置し且つ可動シーブ34bのRr方向側端面に当接することで可動シーブ34bの最後退位置を規定するストッパ機能部92とを備えさせる。これにより従来のシムを廃止できる。また、同一構成のベルト式無段変速機であっても、適用する調整部材90の選択により最大変速比を規定することで変速特性を変更できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車用変速機等として使用されるベルト式無段変速機に係る。特に、本発明は、ベルト式無段変速機を構成する各部品間の位置調整を行うための部材の改良に関する。
自動車用エンジンの出力側に搭載される変速機として、従来より、ベルト式の無段変速機(ベルト式CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。このベルト式無段変速機は、例えば下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、互いに平行に配置された2つのシャフト(プライマリシャフトおよびセカンダリシャフト)と、各シャフトにそれぞれ個別に設けられたプライマリプーリおよびセカンダリプーリとを有している。プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、ともに、固定シーブと可動シーブとを組み合わせた構成となっている。具体的には、固定シーブは、各シャフトに一体に設けられているのに対し、可動シーブは、シャフトの軸線方向に沿って移動可能に設けられ、固定シーブに対して接離可能となっている。
各プーリの固定シーブと可動シーブとの間にはV字形状の溝が形成されている。そして、プライマリプーリのV溝およびセカンダリプーリのV溝に渡ってVベルトが巻き掛けられている。このVベルトに対し両シーブによる挟圧力を発生させるための油圧室が各プーリそれぞれに対応して別個に設けられている。
このようなベルト式無段変速機においては、各油圧室の油圧を個別に制御することによって、各プーリの可動シーブが固定シーブに向かって進退移動し、各プーリのV溝の溝幅が変更される。これにより、各プーリの半径方向におけるVベルトの巻き掛け位置、言い換えれば、各プーリのVベルトの巻き掛け半径が変更され、ベルト式無段変速機における変速比が無段階に変更されるようになっている。
図5は、従来の一般的なベルト式無段変速機におけるプライマリプーリ側の構成を示す断面図である。なお、この図5では、プライマリプーリaに対するVベルトbの巻き掛け半径を小さくした状態を上半分に、その巻き掛け半径を大きくした状態を下半分にそれぞれ示している。
上記プライマリプーリaは、プライマリシャフトcに一体形成された固定シーブdと、この固定シーブdに対して進退移動可能に配設された可動シーブeとを備えている。この可動シーブeは、プライマリシャフトcの外周面に沿ってスライドする内筒部e1と、この内筒部e1の端部(固定シーブd側の端部)から外周側に向けて連続形成された半径方向部e2と、この半径方向部e2の外周端に連続形成され、且つ、上記固定シーブdの配設側とは反対方向に延ばされた略円筒形状の外筒部e3とを有している。
また、可動シーブeの背面側にはシリンダ部材fが配設されている。このシリンダ部材fは、その内周部分を構成する内側半径方向部f1と、この内側半径方向部f1に連続され、且つ、可動シーブeの半径方向部e2の背面に対向するように外側に向けて延ばされた外側半径方向部f2と、この外側半径方向部f2の外周側に連続形成され、且つ、可動シーブeの外筒部e3の外周側に位置する円筒部f3とを備えている。そして、上記プライマリシャフトcの先端部近傍位置には段部c1が形成されており、シリンダ部材fの上記内側半径方向部f1は、この段部c1と軸受gのインナレースg1との間で、後述するシリンダシートjと共に挟持され、プライマリシャフトcの外周に締め付けられるロックナットhによりプライマリシャフトcに固設されている。
上記シリンダシートjは円環状の板材で成り、上記シリンダ部材fの内側半径方向部f1とプライマリシャフトcの段部c1との間に介在されており、その外径寸法はプライマリシャフトcの外径寸法よりも大きく設定されている。このため、上記可動シーブeが固定シーブdから最も離れた後退位置まで移動した際には、この可動シーブeの後端面がシリンダシートjに当接することで、この後退位置が規定されるようになっている(図5の上半分の状態を参照)。つまり、このシリンダシートjがストッパとして機能するようになっている。
また、上記可動シーブeの外筒部e3の先端部近傍位置はシールリングe4を介して上記シリンダ部材fの円筒部f3の内面に当接しており、このシールリングe4と円筒部f3の内面との間でシール面が形成されている。これにより、可動シーブeとシリンダ部材fとにより囲まれた空間が、上記プライマリプーリaの油圧アクチュエータを構成する制御油圧室iとして形成され、この制御油圧室iの油圧を制御(供給油量を制御)することによって固定シーブdに対する可動シーブeの進退移動位置を変更するようになっている。
また、上記軸受gのアウタレースg2とケース(Rrケース)mとの間にはシムnが介在されている。このシムnは、ケースmに対する軸受gのアウタレースg2の位置(軸心方向の位置)を規定することで、軸受g、シリンダ部材f、プライマリシャフトcを介して固定シーブdの軸心方向の位置を規定するものである。つまり、ベルト式無段変速機の組み立てに際して、厚さの異なる複数種類のシムnを予め用意しておき、適切な厚さのシムを選択して装着することにより、固定シーブdの軸心方向の位置が適切に得られるようにしている。これにより、プライマリプーリaとセカンダリプーリとの間に巻き掛けられるVベルトbが、プライマリシャフトcおよびセカンダリシャフトの各軸心延長方向に対して直交する方向に延びるように巻き掛けられることになって、Vベルトbの側面が均一に各シーブd,eに接触することになり、Vベルトbの耐久性を高めることが可能である。
特開2005−249162号公報 実開平6−32751号公報
ところで、従来のベルト式無段変速機にあっては、接続されるエンジンの排気量毎に種類の異なるベルト式無段変速機が採用される場合が多い。例えば、大排気量エンジンに対しては大型で最大変速比(最大減速比)が比較的小さなベルト式無段変速機が採用され、逆に、小排気量エンジンに対しては小型で最大変速比が比較的大きなベルト式無段変速機が採用される。この場合、各ベルト式無段変速機の種類毎に、上記シリンダシートjやシムnを用意しておく必要があった。また、シムnとしては、上述した如く、厚さの異なる複数種類をベルト式無段変速機の各種類毎に用意しておく必要があった。
例えば、ベルト式無段変速機として5機種を生産している場合、それぞれの機種に応じたシリンダシートjを用意しておく必要がある。つまり、シリンダシートjとしては、ベルト式無段変速機の各機種に応じて5種類を製造しておく必要がある。また、シムnとしては、上述した如く、各機種毎に複数種類を用意しておく必要がある。例えば、上述した如く5機種のベルト式無段変速機を生産するに際し、各ベルト式無段変速機毎に厚さの異なる10種類のシムnを予め用意しておく必要がある場合には、50種類のシムnを製造しておかねばならない可能性があった。
このようにシリンダシートjおよびシムnを多数種類(上述の場合、シリンダシートjとしては5種類、シムnとしては50種類の合計55種類)予め製造しておき、これらシリンダシートjとシムnとを個別に管理しておかねばならず、その管理が煩雑であり、また、ベルト式無段変速機の生産コストの高騰にも繋がっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記部品管理の煩雑化を解消し、また、生産コストの低廉化を図ることができるベルト式無段変速機を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、プライマリシャフト等のシャフト部材の軸心方向の位置決めを行うためのシムとしての機能と、可動シーブの最後退位置を規定するためのストッパとしての機能とを一部材に兼用させることで、従来のシムとシリンダシートとの個別製造、個別管理が必要なくなるようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、互いに平行な一対のシャフト部材のうちの一方に、固定シーブおよび可動シーブを備えた駆動側プーリが設けられ、他方に、固定シーブおよび可動シーブを備えた従動側プーリが設けられ、これらプーリ間にベルト手段が掛け渡されて、駆動側プーリの回転力を、ベルト手段を介して従動側プーリに伝達可能な構成となっていると共に、上記各可動シーブを固定シーブに向かって進退移動させることで各プーリの半径方向におけるベルト手段の巻き掛け位置を変更して変速比が変更可能とされたベルト式無段変速機を前提とする。このベルト式無段変速機に対し、少なくとも一方の上記シャフト部材に調整部材を装着する。そして、この調整部材に、上記シャフト部材において略半径方向に延びる当接面に当接することによってこのシャフト部材の軸心方向の位置を規定するシム機能部と、可動シーブが固定シーブから離れる方向に移動した際に可動シーブに当接することによって可動シーブの最後退位置を規定するストッパ機能部とを備えさせている。
この特定事項により、シャフト部材の軸心方向の位置は、調整部材のシム機能部によって規定される。つまり、このシャフト部材の軸心方向の位置を適切に得ることで駆動側プーリおよび従動側プーリの各固定シーブ同士の相対位置を適切に得ることができ、これらプーリに掛け渡されたベルト手段が、各シャフト部材の軸心延長方向に対して直交する方向に延びることになって、ベルトの耐久性を確保できる。また、可動シーブが固定シーブから最も離れる後退位置まで移動した際には、この可動シーブが調整部材のストッパ機能部に当接する。つまり、可動シーブは、この当接位置よりも後退側への移動が規制されることになる。従って、この調整部材は、シャフト部材の軸心方向の位置調整を行うシム機能と、可動シーブに当接するストッパとしての機能と、変速比(例えばベルト式無段変速機の最大変速比)を規定する機能とを有することになり、従来のシム(シム機能のみを有する単一部品)を廃止することができる。このように、本解決手段にあっては、シム機能、ストッパ機能、変速比規定機能を一部材に兼用させることができる。従来では、シム機能を発揮するシムと、ストッパ機能を発揮するシリンダシートとを個別製造、個別管理する必要があったが、本解決手段によれば、その必要が無くなり、部品管理の煩雑化が解消でき、また、生産コストの低廉化を図ることができる。
上記ベルト式無段変速機に適用される調整部材は、複数種類の中から適切なものが選択される。つまり、上記調整部材は、シム機能部における上記軸心方向の厚さ寸法およびストッパ機能部における上記軸心方向の厚さ寸法がそれぞれ異なる複数種類の中から一つが選択されて上記シャフト部材に装着されている。
より具体的には、調整部材を、駆動側プーリが設けられるシャフト部材に装着されるものとし、上記ストッパ機能部の厚さ寸法が互いに異なる複数種類の調整部材のうちから、接続される内燃機関の機種に応じて選択されたものとしている。
これにより、上記シム機能、ストッパ機能、変速比規定機能が効果的に発揮され、シム機能によるベルトの耐久性の確保、ストッパ機能による可動シーブの最後退位置の規定、変速比規定機能による変速比(最大変速比)の規定が適切に行える。特に、この調整部材は、上記変速比規定機能を備えているため、上述した如く駆動側プーリが設けられるシャフト部材(プライマリシャフト)に適用した場合には、同一構成のベルト式無段変速機であっても、適用する調整部材を変更することで、最大変速比が異なる変速機を構築することができる。例えば、小排気量エンジンに接続するベルト式無段変速機に対してはストッパ機能部の厚さ寸法が小さな調整部材を適用することで最大変速比を大きくして、駆動輪への伝達トルクが大きく得られるようにする。これにより、小排気量エンジンを搭載した場合であっても車両の発進加速性能を十分に発揮させることが可能になる。逆に、大排気量エンジンに接続するベルト式無段変速機に対してはストッパ機能部の厚さ寸法が大きな調整部材を適用することで最大変速比を小さくして、エンジン回転数を低く抑える。これにより、大排気量エンジンから出力される比較的大きなトルクによる高い走行性能を確保しながらも、最大変速比を規制することによる燃料消費率の改善を図ることができる。
このように、同一構成のベルト式無段変速機であっても、適用する調整部材(ストッパ機能部の厚さ寸法が互いに異なる調整部材)を適宜選択することで、エンジン排気量に応じた変速特性を有するベルト式無段変速機として構成することができる。つまり、各種エンジン(排気量の異なるエンジン)それぞれに同一構成のベルト式無段変速機を接続しながらも、調整部材を適宜選択することで、そのベルト式無段変速機の変速特性を、そのエンジンに応じた特性に調整することができる。このため、1種類のベルト式無段変速機におけるその汎用性を大幅に拡大することができ、エンジンの種類毎にベルト式無段変速機を個別設計する必要が無くなり、且つエンジンの種類毎にベルト式無段変速機の構成部品を個別に製造する必要もなくなって、大幅なコスト削減を図ることができる。
上記シャフト部材および調整部材の構成として具体的には以下のものが挙げられる。先ず、上記シャフト部材には、上記可動シーブが進退移動する大径部と、この大径部よりも可動シーブ後退方向側に形成された小径部と、これら大径部と小径部とを繋いで略半径方向に延びる上記当接面とが形成されている。また、上記調整部材のシム機能部は、上記小径部の外径寸法に略一致する内径寸法を有する円環状板材で成っている。更に、上記調整部材のストッパ機能部は、上記シム機能部の外周側に連続して形成され且つ上記大径部の外径寸法に略一致する内径寸法を有する円環状部材で成っている。そして、上記当接面に上記調整部材のシム機能部が当接することでシャフト部材の軸心方向の位置が規定されている一方、このシム機能部の外周側においてストッパ機能部が上記大径部の外周側に位置していることで可動シーブの最後退位置が規定されている。
また、上記シャフト部材の一端部に、このシャフト部材を回転自在に支持する軸受けが配設され、このシャフト部材の一端部に形成された雄ネジ部にロックナットを装着することで、その締結力が、軸受けのインナレースを介して上記シム機能部をシャフト部材の上記当接面に押圧する構成としている。
上記構成により、調整部材の形状を、上記シャフト部材における小径部、当接面、大径部に沿った形状とすることができ、この調整部材をシャフト部材に対して安定的に組み付けることができる。このため、上述したシム機能、ストッパ機能、変速比規定機能を長期間に亘って安定して得ることができ、ベルト式無段変速機の信頼性の向上を図ることができる。
本発明では、ベルト式無段変速機のシャフト部材の軸心方向の位置決めを行うためのシムとしての機能と、可動シーブの最後退位置を規定するためのストッパとしての機能とを調整部材に兼用させるようにしている。これにより、従来のシムを廃止することができ、シムとシリンダシートとの個別製造、個別管理が必要なくなる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、本発明を自動車用のベルト式無段変速機に適用した場合について説明する。また、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両に搭載されたベルト式無段変速機を例に挙げて説明する。なお、図1および図2において、エンジン(内燃機関)が配置される側(図中右側)をFr(フロント)方向側とし、その逆側(図中左側)をRr(リヤ)方向側とする(実際には車両の左右方向である)。
(トランスアクスルの全体構成)
まず、ベルト式無段変速機30が搭載されたトランスアクスルの全体構成について説明する。
図1は、トランスアクスルのスケルトン図である。図1に示すように、エンジン1のクランクシャフト1aの回転動力は動力伝達系2を介して車輪3に伝達されるようになっている。エンジン1および動力伝達系2は、エンジン制御装置(ECU)4により制御される。
動力伝達系2は、クラッチとしてのトルクコンバータ10、前後進切り替え機構20、ベルト式無段変速機30、減速機構40、差動装置50を有している。以下、これらの構成について説明する。
トルクコンバータ10は、ポンプインペラ13aとタービンランナ13bとの回転速度差が大きいときにトルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると、流体継手として機能する。
このトルクコンバータ10の動作としては、エンジン1のクランクシャフト1aの回転にともない、ドライブプレート11およびフロントカバー12を介してポンプインペラ13aが回転し、オイルポンプ14から供給される作動液の流れによりタービンランナ13bが引きずられるようにして回転し始める。ポンプインペラ13aとタービンランナ13bとの回転速度差が大きいときに、ステータ13cが作動液の流れをポンプインペラ13aの回転を助ける方向に変換する。
そして、車両の発進後、車速が所定速度に達すると、ロックアップクラッチ15が作動し、エンジン1からフロントカバー12に伝えられた動力が入力シャフト16に機械的かつ直接的に伝達されるようになる。また、フロントカバー12から入力シャフト16に伝達されるトルクの変動は、ダンパ機構17によって吸収される。
前後進切り替え機構20は、ダブルピニオン形式の遊星歯車機構21と、フォワードクラッチ22と、リバースブレーキ23とを有している。
遊星歯車機構21のサンギヤ21aが入力シャフト16に、また、遊星歯車機構21のキャリア21bがベルト式無段変速機30のプライマリシャフト(駆動側シャフト)31にそれぞれ連結されており、フォワードクラッチ22およびリバースブレーキ23を制御することにより動力伝達経路を変更して、入力シャフト16からの回転力を、前進回転動力(正回転方向の回転動力)と後進回転動力(逆回転方向の回転動力)との間で切り替える。
ベルト式無段変速機30は、入力軸(駆動軸)であるプライマリシャフト(シャフト部材)31の回転を無段階に変速して出力軸(被駆動軸)であるセカンダリシャフト32に伝達するものである。プライマリシャフト31のプライマリプーリ(駆動側プーリ)34とセカンダリシャフト32のセカンダリプーリ(従動側プーリ)35とにVベルト(ベルト手段)33が巻き掛けられている。プライマリプーリ34およびセカンダリプーリ35は、ともに、固定シーブ34a,35aと可動シーブ34b,35bとを組み合わせた構成となっている。プライマリシャフト31およびセカンダリシャフト32は、例えば、鉄等の金属からなる。Vベルト33は、多数の金属製の駒および複数本のスチールリングを有して構成されている。
プライマリシャフト31は、トルクコンバータ10の入力シャフト16とほぼ同軸となるように、ベアリング(軸受け)61,62を介してFrケース81に一体的に設けられた隔壁部81aおよびRrケース82に支持されている。セカンダリシャフト32は、プライマリシャフト31と平行となるように、ベアリング63,64を介してFrケース81に一体的に設けられた隔壁部81bおよびRrケース82に支持されている。
プライマリプーリ34は、プライマリシャフト31の外周に一体に形成される固定シーブ34aと、プライマリシャフト31の外周に軸方向変位可能に装着される可動シーブ34bとからなっており、固定シーブ34aと可動シーブ34bとによりVベルト33が挟持されている。そして、可動シーブ34bを油圧アクチュエータ36で駆動することにより、両シーブ34a,34b間のV溝幅が変更される。これにより、プライマリプーリ34の半径方向におけるVベルト33の巻き掛け位置、言い換えれば、プライマリプーリ34のVベルト33の巻き掛け半径が変更される。
セカンダリプーリ35は、セカンダリシャフト32の外周に一体に形成される固定シーブ35aと、セカンダリシャフト32の外周に軸方向変位可能に装着される可動シーブ35bとからなっており、固定シーブ35aと可動シーブ35bとによりVベルト33が挟持されている。そして、可動シーブ35bを油圧アクチュエータ37で駆動することにより、両シーブ35a,35b間のV溝幅が変更される。これにより、セカンダリプーリ35の半径方向におけるVベルト33の巻き掛け位置、言い換えれば、セカンダリプーリ35のVベルト33の巻き掛け半径が変更される。なお、セカンダリシャフト32のセカンダリプーリ35のRr方向側には、パーキングギヤ38が設けられている。
このように、ベルト式無段変速機30では、油圧アクチュエータ36,37で各プーリ34,35の可動シーブ34b,35bを固定シーブ34a,35aに対して進退移動させて、各プーリ34,35のV溝幅を調整することにより、各プーリ34,35の半径方向におけるVベルト33の巻き掛け位置を変更して、このベルト式無段変速機30による変速比を変更するようになっている。
減速機構40は、互いに噛合する二つのカウンタドリブンギヤ41,42と、ファイナルドライブギヤ43とを有している。第1のカウンタドリブンギヤ41は、ベルト式無段変速機30のセカンダリシャフト32と連結されるシャフト44に固定されている。第2のカウンタドリブンギヤ42およびファイナルドライブギヤ43は、セカンダリシャフト32とほぼ平行に配置されたインターミディエートシャフト45にそれぞれ軸方向に離隔して固定されている。なお、上記シャフト44は、ベアリング65,66を介して、また、インターミディエートシャフト45は、ベアリング67,68を介してそれぞれ支持されている。
差動装置(最終減速装置)50は、上述の減速機構40から伝達された回転動力を左右一対のアクスルシャフト51,52に連結される車輪3に適宜の比率で分配して伝達するものであり、デフケース53内に配置されている。
(プライマリプーリ34周辺部の具体構成)
次に、ベルト式無段変速機30におけるプライマリプーリ34およびその周辺部の具体構成について図2を用いて説明する。
図2は、ベルト式無段変速機30のプライマリプーリ34およびその周辺部の具体構成を示す断面図である。なお、図2の上半分にはプライマリプーリ34に対するVベルト33の巻き掛け半径を小さくした状態を、下半分にはプライマリプーリ34に対するVベルト33の巻き掛け半径を大きくした状態をそれぞれ示している。
プライマリシャフト31は、Fr方向側のFrベアリング61と、Rr方向のRrベアリング62とを介して、Frケース81に一体的に設けられた隔壁部81aおよびRrケース82に支持されている。以下では、プライマリシャフト31を支持するFrケース81の隔壁部81aおよびRrケース82を、変速機ケース80と呼ぶこととする。この変速機ケース80は、例えば、アルミニウム合金等の金属からなる。
プライマリプーリ34は、プライマリシャフト31上に設けられており、Frベアリング61とRrベアリング62との間に配置されている。言い換えれば、プライマリシャフト31上のプライマリプーリ34を挟んだ両側に、Frベアリング61とRrベアリング62とがそれぞれ配置されている。これにより、プライマリシャフト31およびその上に設けられたプライマリプーリ34が、変速機ケース80に対し軸線A1を中心として回転可能になっている。
プライマリシャフト31は、固定シーブ34aよりもFr方向側でFrベアリング61が装着される先端部31aと、固定シーブ34aが形成され且つ可動シーブ34bが装着される中間部31bと、可動シーブ34bよりもRr方向側において後述するシリンダ部材75、調整部材90およびRrベアリング62が装着される後端部31cとを備えている。中間部31bと後端部31cとの境界には段差31dが形成されている。後端部31cのRrベアリング62のRr方向側には、ロックナット31fが締め付けられている。このロックナット31fが締め付けられていることによって、プライマリシャフト31上に設けられる可動シーブ34b、調整部材90、シリンダ部材75、Rrベアリング62が一体的に組み付けられる。
また、プライマリシャフト31における先端部31aの内周側には、上記トルクコンバータ10の入力シャフト16がスプライン嵌合されている。プライマリシャフト31の内部には、軸方向に延びる油路71が形成されている。この油路71は、プライマリシャフト31の後端面に開口しており、この油路71には、図示しない油圧回路からの作動油が油圧アクチュエータ36を介して供給される。油路71には、プライマリシャフト31の半径方向に延びてこのプライマリシャフト31の外周面に開口する油路73,74がそれぞれ連通されている。
プライマリプーリ34の固定シーブ34aは、プライマリシャフト31の中間部31bの外周に一体的に形成されている。
一方、可動シーブ34bは、固定シーブ34aに対して進退移動可能に設けられている。具体的には、可動シーブ34bは、厚肉で略円筒形状の内筒部34cと、この内筒部34cにおける固定シーブ34a側の端部に連続形成されてこの固定シーブ34aとの間でV溝を形成する半径方向部34dと、この半径方向部34dの外周側端部近傍位置からRr方向側に向かって、つまり、シリンダ部材75の外周部分75cに向かって延びる外側筒部34fとを備えている。この外側筒部34fのRr方向側の端部近傍には、外周面がシリンダ部材75の外周部分75cの内周面に当接する環状突起部34gが形成されている。この環状突起部34gの外周囲には、樹脂製のシールリング34hが取り付けられている。また、上記内筒部34cには、半径方向の内外を貫通する貫通孔34jが形成されている。貫通孔34jは、後述する油圧室70を形成する内壁面に開口している。
シリンダ部材75は、可動シーブ34bとRrベアリング62との間に装着される環状の部材である。このシリンダ部材75は、プライマリシャフト31の後端部31cに嵌め込まれ、かつ、半径方向外側に延びる半径方向部75aと、可動シーブ34bの環状突起部34gに当接する円筒状の外周部分75cと、半径方向部75aの外周端から外周側に向けて湾曲しつつ延び、かつ、半径方向部75aと外周部分75cとをつなぐ湾曲部75bとを有している。そして、可動シーブ34bとシリンダ部材75とにより囲まれた空間が、Vベルト33に対し両シーブ34a,34bによる挟圧力を発生させるための油圧室70として形成されている。
また、可動シーブ34bの内筒部34cの内周面には、軸方向に延びる溝34eが形成されている。一方、プライマリシャフト31の中間部31bの外周面には、軸方向に延びる溝31eが形成されている。これら溝34e,31eは、円周方向に所定間隔をおいて複数形成されている。そして、可動シーブ34b側の溝34eとプライマリシャフト31側の溝31eとが円周方向で同一の位相となるように、可動シーブ34bとプライマリシャフト31とが位置決めされ、両溝34e,31eに跨って複数のボール(不図示)が配置されている。これにより、可動シーブ34bは、プライマリシャフト31に対し、言い換えれば、このプライマリシャフト31上の固定シーブ34aに対し、軸方向には滑らかに相対移動可能となっているが、円周方向には相対移動が不可能となっている。
油圧室70には、油路71を介して上記油圧アクチュエータ36からの油圧が供給される。ここで、図2の上半分に示す場合には油路73および貫通孔34jを経て、図2の下半分に示す場合には油路74を経て、油圧アクチュエータ36からの油圧がそれぞれ供給されるようになっている。油圧室70内の油圧力は、可動シーブ34bに対し固定シーブ34a側(この場合、Fr方向側)に向かって作用している。そして、油圧室70内の油圧力が可動シーブ34bに作用すると、可動シーブ34bが固定シーブ34a側に向かう押圧力を受け、これにより、両シーブ34a,34bによる挟圧力がVベルト33に対して付与される。
また、油圧室70内の油圧力に応じて、可動シーブ34bのプライマリシャフト31上の軸方向位置が定まり、油圧室70内の油圧力が変化すると、可動シーブ34bがプライマリシャフト31上で固定シーブ34aに対して進退移動する。これにともない、両シーブ34a,34b間のV溝幅が変更される。具体的には、油圧室70内の油圧力が上昇すると、可動シーブ34bがプライマリシャフト31上をFr方向側に移動する。これにより、可動シーブ34bが固定シーブ34aに向かって前進(接近)して、図2の下半分に示すようにV溝幅が狭くなり、Vベルト33の巻き掛け半径が大きくなる。この場合、セカンダリプーリ35では、V溝幅が広くなり、Vベルト33の巻き掛け半径が小さくなる。これによりベルト式無段変速機30での変速比が小さくなる。逆に、油圧室70内の油圧力が下降すると、可動シーブ34bがプライマリシャフト31上をRr方向側に移動する。これにより、可動シーブ34bが固定シーブ34aから後退(離間)して、図2の上半分に示すようにV溝幅が広くなり、Vベルト33の巻き掛け半径が小さくなる。この場合、セカンダリプーリ35では、V溝幅が狭くなり、Vベルト33の巻き掛け半径が大きくなる。これによりベルト式無段変速機30での変速比が大きくなる。
尚、Rrベアリング62とプライマリシャフト31の段差31dとの間には、シリンダ部材75の半径方向部75aおよび後述する調整部材90が介在されている。プライマリシャフト31の後端部31cには、ロックナット31fが締め付けられているので、Rrベアリング62のインナレース62a、シリンダ部材75および調整部材90は、位置決めされた状態でプライマリシャフト31の後端部31c上に組み付けられている。
(調整部材90)
本実施形態の特徴は、上記プライマリシャフト31の段差31dとシリンダ部材75との間に介在されている上記調整部材90にある。以下、この調整部材90について詳述する。
図3は、上記調整部材90の配設箇所およびその周辺を拡大して示す断面図である。この図3に示すように、上記プライマリシャフト31の段差31dは、プライマリシャフト31の大径部としての上記中間部31bの外周面と、小径部としての上記後端部31cの外周面と、これら各外周面同士を繋ぎ且つ略半径方向に延びる環状面(当接面)31gとにより形成されている。
そして、上記調整部材90は、この段差31dを形成している環状面31gと上記シリンダ部材75の半径方向部75aとの間に挟持されている。
図4は調整部材90の斜視図である。この図4に示すように、調整部材90は金属製で略円環状の部材として形成されており、内周側がシム機能部91であり、外周側がストッパ機能部92となっている。
上記シム機能部91は、厚さ寸法(図4における寸法T1)が比較的小さく設定された円環状の部分であって、このシム機能部91が、上記段差31dを形成している環状面31gとシリンダ部材75の半径方向部75aとの間に挟持されている。つまり、このシム機能部91の厚さ寸法(T1)の分だけシリンダ部材75に対して環状面31gがFr方向側に位置することになり、これによりプライマリシャフト31の軸心方向の位置が規定されることになる。尚、このシム機能部91の内径寸法(調整部材90の内径寸法:図4における寸法T3)は、上記プライマリシャフト31の後端部31cの外径寸法に略一致するか、または、この後端部31cの外径寸法よりも僅かに大きく設定されている。このシム機能部91の内側(調整部材90の中央孔93)にプライマリシャフト31の後端部31cが挿入されるようにして調整部材90はプライマリシャフト31に組み込まれている。つまり、このシム機能部91は、そのFr方向側の面91aが上記環状面31gに当接し、そのRr方向側の面91bが上記シリンダ部材75の半径方向部75aに当接し、その内周面91cが上記プライマリシャフト31の後端部31cの外周面に略当接した状態で組み込まれている。
また、このシム機能部91の外径寸法(ストッパ機能部92の内径寸法に一致)は、上記プライマリシャフト31の中間部31bの外径寸法に略一致するか、または、この中間部31bの外径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
一方、ストッパ機能部92は、Rr方向側の面92aが上記シム機能部91のRr方向側の面91bと面一となっていると共に、その厚さ寸法(軸心方向の寸法:T2)が上記シム機能部91の厚さ寸法(T1)よりも大きく設定された円環状の部分で形成されている。上述した如く、シム機能部91の外径寸法が、上記プライマリシャフト31の中間部31bの外径寸法に略一致するか、または、この中間部31bの外径寸法よりも僅かに大きく設定されているため、ストッパ機能部92の内径寸法も、上記プライマリシャフト31の中間部31bの外径寸法に略一致するか、または、この中間部31bの外径寸法よりも僅かに大きく設定されていることになる。つまり、このストッパ機能部92は、プライマリシャフト31の段差31dを形成している環状面31gの外周端から可動シーブ34bに向かって所定寸法(図4における寸法T4:上記寸法T2から寸法T1を減算した寸法)をもってプライマリシャフト31の中間部31bの外周側を覆うように配設されている。言い換えると、このプライマリシャフト31の中間部31bの外周側の領域は、上記可動シーブ34bの内筒部34cの移動空間となっているので、この移動空間の一端部分(Rr方向側の一端部分)に上記ストッパ機能部92が存在することで、プライマリシャフト31上での可動シーブ34bの可動範囲(Rr方向の可動範囲)が規制されるようになっている。言い換えると、可動シーブ34bの可動範囲としては、この可動シーブ34bの後退側の端面(図3における左側の端面)がストッパ機能部92に当接する位置までとされている。つまり、このストッパ機能部92は、そのFr方向側の面92bが上記可動シーブ34bの後退側の端面に対するストッパ面として機能し、そのRr方向側の面92aが上記シリンダ部材75に当接し、その内周面92cが上記プライマリシャフト31の中間部31bの外周面に略当接した状態で組み込まれている。
そして、本実施形態では、上述したようなシム機能部91とストッパ機能部92とを備えた調整部材90が複数種類(シム機能部91の厚さ寸法T1が互いに異なるものおよびストッパ機能部92の厚さ寸法T2が互いに異なるものが)用意されており、ベルト式無段変速機30の組み立てに際しては、これら複数種類の調整部材90のうちから一つが選択されてプライマリシャフト31に組み付けられるようになっている。以下、具体的に説明する。
例えば、ベルト式無段変速機30に接続されるエンジン1として排気量が互いに異なる5機種を生産する場合には、それぞれの機種に応じて、ストッパ機能部92の厚さ寸法が互いに異なる5種類の同一ストッパ機能部群(ストッパ機能部92の厚さ寸法が同一である調整部材90の集合)を設定し、それぞれのストッパ機能部群では、ストッパ機能部92の厚さ寸法が同一であってもシム機能部91の厚さ寸法が互いに異なる8種類の調整部材が用意されている。
つまり、ストッパ機能部92の厚さ寸法に差がある5種類のストッパ機能部群それぞれに対してシム機能部91の厚さ寸法に差がある8種類、つまり、合計40種類の調整部材90が用意されている。
具体的な数値を例示すると、例えばストッパ機能部92の厚さ寸法が2mmである第1ストッパ機能部群(ストッパ機能部92の厚さ寸法が2mmである調整部材90の集合)には、シム機能部91の厚さ寸法が1.00mmのもの、1.05mmのもの、1.10mmのもの、1.15mmのもの、1.20mmのもの、1.25mmのもの、1.30mmのもの、1.35mmのものといったように8種類が用意されている。
また、ストッパ機能部92の厚さ寸法が4mmである第2ストッパ機能部群にも、シム機能部91の厚さ寸法が1.00mmのもの、1.05mmのもの、1.10mmのもの、1.15mmのもの、1.20mmのもの、1.25mmのもの、1.30mmのもの、1.35mmのものといったように8種類が用意されている。
以下、同様に、ストッパ機能部92の厚さ寸法が6mmである第3ストッパ機能部群にも、シム機能部91の厚さ寸法が互いに異なる8種類が用意され、ストッパ機能部92の厚さ寸法が8mmである第4ストッパ機能部群にも、シム機能部91の厚さ寸法が互いに異なる8種類が用意され、ストッパ機能部92の厚さ寸法が10mmである第5ストッパ機能部群にも、シム機能部91の厚さ寸法が互いに異なる8種類が用意されている。
以上の各寸法は例示であって、本発明はこれに限定されるものではない。
以下、このように予め用意された調整部材90のベルト式無段変速機30への適用形態について説明する。
−第1の適用形態−
先ず、調整部材90のベルト式無段変速機30への適用形態の一つとして、互いに機種の異なるベルト式無段変速機30に対して、それぞれ最適な調整部材90を選択して適用することが挙げられる。
例えば、生産される5機種のエンジン1それぞれに応じて5機種のベルト式無段変速機30を生産する場合、それぞれのベルト式無段変速機30に応じて、上記40種類の調整部材90の中から、上記シム機能部91の厚さ寸法T1およびストッパ機能部92の厚さ寸法T2が最適なものが選択され、その選択された調整部材90がプライマリシャフト31に組み付けられる。
例えば、最も小型のベルト式無段変速機30(例えば5機種のエンジン1のうち最も排気量の小さなエンジン1に接続されるベルト式無段変速機30)に対しては上記第1ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、二番目に小型のベルト式無段変速機30に対しては上記第2ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、三番目に小型のベルト式無段変速機30に対しては上記第3ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、四番目に小型のベルト式無段変速機30に対しては上記第4ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、最も大型のベルト式無段変速機30(例えば5機種のエンジン1のうち最も排気量の大きなエンジン1に接続されるベルト式無段変速機30)に対しては第5ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が選択されることになる。
また、各ストッパ機能部群の中(8種類の調整部材90の中)から選択される調整部材90は、適用するベルト式無段変速機30の部品寸法の誤差などに応じた適切な厚さ寸法を有するシム機能部91を備えたものが選択されることになる。
−第2の適用形態−
上述した第1の適用形態の他に以下に述べる第2の適用形態が挙げられる。この第2の適用形態は、1種類のベルト式無段変速機30に対し、適用する調整部材90を変更することで、異なる変速特性を得るものである。これは、1種類のベルト式無段変速機30を、互いに異なるエンジン1(例えば排気量が互いに異なるエンジン)に適用し、このベルト式無段変速機30に適用される調整部材90を適宜選択することで、そのエンジン1に応じた変速特性を、ベルト式無段変速機30に得るものである。以下、具体的に説明する。
この第2の適用形態におけるストッパ機能部群の選択は、ベルト式無段変速機30に接続されるエンジンの種類(例えば排気量)に応じて行われる。例えば、排気量の互いに異なる5機種のエンジンを生産する場合に、最も排気量の小さなエンジンに適用されるベルト式無段変速機30に対しては第1ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、二番目に排気量の小さなエンジンに適用されるベルト式無段変速機30に対しては第2ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、三番目に排気量の小さなエンジンに適用されるベルト式無段変速機30に対しては第3ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、四番目に排気量の小さなエンジンに適用されるベルト式無段変速機30に対しては第4ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が、最も排気量の大きなエンジンに適用されるベルト式無段変速機30に対しては第5ストッパ機能部群の中から一つの調整部材90が選択されることになる。
また、各ストッパ機能部群の中(8種類の調整部材90の中)から選択される調整部材90は、適用するベルト式無段変速機30の部品寸法の誤差などに応じた適切な厚さ寸法を有するシム機能部91を備えたものが選択されることになる。
(実施形態の効果)
−各適用形態に共通の効果−
以上説明したように、本実施形態では、上述した第1の適用形態および第2の適用形態のいずれにあっても、プライマリシャフト31の軸心方向の位置は、調整部材90のシム機能部91によって規定される。つまり、このプライマリシャフト31の軸心方向の位置を適切に得ることでプライマリプーリ34およびセカンダリプーリ35の各固定シーブ34a,35a同士の相対位置を適切に得ることができ、これらプーリ34,35に掛け渡されたVベルト33が、各シャフト31,32の各軸心延長方向に対して直交する方向に延びることになって、Vベルト33の耐久性を確保できる。
また、プライマリプーリ34の可動シーブ34bが固定シーブ34aから最も離れる後退位置まで移動した際には、この可動シーブ34bが調整部材90のストッパ機能部92に当接する。つまり、可動シーブ34bは、この当接位置よりも後退側への移動が規制されることになる。
このように、本実施形態の調整部材90は、プライマリシャフト31の軸心方向の位置調整を行うシム機能と、可動シーブ34bに当接するストッパとしての機能と、ベルト式無段変速機30の最大変速比を規定する機能とを有することになり、従来のシム(シム機能のみを有する単一部品:図5におけるシムnを参照)を廃止することができる。このように、本実施形態にあっては、シム機能、ストッパ機能、変速比規定機能を調整部材90に兼用させることができる。従来では、シム機能を発揮するシムと、ストッパ機能を発揮するシリンダシートとを個別製造、個別管理する必要があったが、本実施形態によれば、その必要が無くなり、部品管理の煩雑化が解消でき、また、生産コストの低廉化を図ることができる。
−第2の適用形態に特有の効果−
また、特に、調整部材90は変速比規定機能を備えているため、上述した第2の適用形態で述べたように、同一構成のベルト式無段変速機30であっても、適用する調整部材90を変更することで、最大変速比が異なる変速機30を構築することができる。
例えば、上述した如く、小排気量エンジンに接続されるベルト式無段変速機30に対してはストッパ機能部92の厚さ寸法が小さな調整部材90を適用する。これにより、最大変速比を大きくして、車輪3への伝達トルクが大きく得られるようにする。その結果、小排気量エンジンを搭載した場合であっても車両の発進加速性能を十分に発揮させることが可能になる。
逆に、大排気量エンジンに接続されるベルト式無段変速機30に対してはストッパ機能部92の厚さ寸法が大きな調整部材90を適用する。これにより、最大変速比を小さくして、エンジン回転数を低く抑える。その結果、大排気量エンジンから出力される比較的大きなトルクによる高い走行性能を確保しながらも、最大変速比を規制することによる燃料消費率の改善を図ることができる。
このように、同一構成のベルト式無段変速機30であっても、適用する調整部材90(ストッパ機能部92の厚さ寸法が互いに異なる調整部材90)を適宜選択することで、エンジン排気量に応じた変速特性を有するベルト式無段変速機30として構成することができる。つまり、各種エンジン(排気量の異なるエンジン)それぞれに同一構成のベルト式無段変速機30を接続しながらも、調整部材90を適宜選択することで、そのベルト式無段変速機30の変速特性を、そのエンジンに応じた特性に調整することができる。従って、1種類のベルト式無段変速機30におけるその汎用性を大幅に拡大することができ(各種エンジンに応じた変速特性が得られ)、エンジン1の種類毎にベルト式無段変速機30を個別設計する必要が無くなり、且つエンジン1の種類毎にベルト式無段変速機30の構成部品を個別に製造する必要もなくなり、大幅なコスト削減を図ることができる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、自動車用のベルト式無段変速機30に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車用以外の用途で使用されるベルト式無段変速機に対しても適用可能である。また、ガソリンエンジンを駆動源とする自動車に限らず、ディーゼルエンジンを駆動源とする自動車やハイブリッド自動車に搭載されるベルト式無段変速機に対しても本発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、調整部材90におけるシム機能部91とストッパ機能部92との厚さ寸法としては、シム機能部91よりもストッパ機能部92の方が厚さ寸法が大きくなっていた。本発明はこれに限らず、ベルト式無段変速機30の最大変速比の設定によっては、シム機能部91の厚さ寸法とストッパ機能部92の厚さ寸法とが略同一寸法になったり、シム機能部91よりもストッパ機能部92の方が厚さ寸法が小さくなる場合もある。
また、上記実施形態では、プライマリシャフト31に調整部材90を装着した場合について説明したが、セカンダリシャフト32に調整部材を装着するようにしてもよい。
実施形態に係るベルト式無段変速機を適用するトランスアクスルの全体構成を示すスケルトン図である。 ベルト式無段変速機のプライマリシャフトおよびその周辺部の構成を示す断面図である。 調整部材の配設箇所およびその周辺を拡大して示す断面図である。 調整部材の斜視図である。 従来のベルト式無段変速機におけるプライマリシャフトおよびその周辺部の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
30 ベルト式無段変速機
31 プライマリシャフト(シャフト部材)
31b 中間部(大径部)
31c 後端部(小径部)
31f ロックナット
31g 環状面(当接面)
32 セカンダリシャフト(シャフト部材)
33 Vベルト(ベルト手段)
34 プライマリプーリ(駆動側プーリ)
35 セカンダリプーリ(従動側プーリ)
34a,35a 固定シーブ
34b,35b 可動シーブ
62 Rrベアリング(軸受け)
62a インナレース
90 調整部材
91 シム機能部
92 ストッパ機能部

Claims (5)

  1. 互いに平行な一対のシャフト部材のうちの一方に、固定シーブおよび可動シーブを備えた駆動側プーリが設けられ、他方に、固定シーブおよび可動シーブを備えた従動側プーリが設けられ、これらプーリ間にベルト手段が掛け渡されて、駆動側プーリの回転力を、ベルト手段を介して従動側プーリに伝達可能な構成となっていると共に、上記各可動シーブを固定シーブに向かって進退移動させることで各プーリの半径方向におけるベルト手段の巻き掛け位置を変更して変速比が変更可能とされたベルト式無段変速機おいて、
    少なくとも一方の上記シャフト部材には調整部材が装着されており、この調整部材は、上記シャフト部材において略半径方向に延びる当接面に当接することによってこのシャフト部材の軸心方向の位置を規定するシム機能部と、可動シーブが固定シーブから離れる方向に移動した際に可動シーブに当接することによって可動シーブの最後退位置を規定するストッパ機能部とを備えていることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 上記請求項1記載のベルト式無段変速機において、
    上記調整部材は、シム機能部における上記軸心方向の厚さ寸法およびストッパ機能部における上記軸心方向の厚さ寸法がそれぞれ異なる複数種類の中から一つが選択されて上記シャフト部材に装着されていることを特徴とするベルト式無段変速機。
  3. 上記請求項2記載のベルト式無段変速機において、
    上記調整部材は、駆動側プーリが設けられるシャフト部材に装着されており、
    このシャフト部材に装着されている上記調整部材は、上記ストッパ機能部の厚さ寸法が互いに異なる複数種類の調整部材のうちから、接続される内燃機関の機種に応じて選択されたものであることを特徴とするベルト式無段変速機。
  4. 上記請求項1、2または3記載のベルト式無段変速機において、
    上記シャフト部材には、上記可動シーブが進退移動する大径部と、この大径部よりも可動シーブ後退方向側に形成された小径部と、これら大径部と小径部とを繋いで略半径方向に延びる上記当接面とが形成されており、
    上記調整部材のシム機能部は、上記小径部の外径寸法に略一致する内径寸法を有する円環状板材で成り、ストッパ機能部は、上記シム機能部の外周側に連続して形成され且つ上記大径部の外径寸法に略一致する内径寸法を有する円環状部材で成っており、
    上記当接面に上記調整部材のシム機能部が当接することでシャフト部材の軸心方向の位置が規定されている一方、このシム機能部の外周側においてストッパ機能部が上記大径部の外周側に位置していることで可動シーブの最後退位置が規定されていることを特徴とするベルト式無段変速機。
  5. 上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載のベルト式無段変速機において、
    上記シャフト部材の一端部には、このシャフト部材を回転自在に支持する軸受けが配設され、このシャフト部材の一端部に形成された雄ネジ部にロックナットが装着されることで、その締結力が、軸受けのインナレースを介して上記シム機能部をシャフト部材の上記当接面に押圧していることを特徴とするベルト式無段変速機。
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