JP2007298139A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Hironori Asaoka
博則 浅岡
Shinichiro Yajima
信一郎 矢嶋
Daisuke Kikukawa
大輔 菊川
Tatsuya Matsunami
辰哉 松波
Hirosuke Ninomiya
啓輔 二宮
Toshihiko Kamiya
敏彦 神谷
Hideaki Takahara
秀明 高原
Koichi Tanaka
航一 田中
Kazuyuki Shinagawa
和之 品川
Yoichi Murata
陽一 村田
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Abstract

【課題】オイルポンプに要求される能力を軽減することによる低コスト化と共に、燃費性能の向上を図ることのできるベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】プライマリ側およびセカンダリ側の回転軸上に、軸方向かつ周方向に相対運動不能な固定シーブと軸方向に相対移動可能な可動シーブとからなる可変プーリを備え、それらの可変プーリへのベルトの巻き掛け半径を変化させることにより所望の変速比を得ることができるようにしたベルト式無段変速機において、セカンダリ側の回転軸SS上に少なくとも軸方向に移動可能に設けられた第1の伝達歯車410と、該第1の伝達歯車410に噛合い、出力軸側へ動力を伝達すべく設けられた第2の伝達歯車420とからなる歯車機構400を備え、歯車機構400は、その噛合い反力がセカンダリ側可変プーリ320の可動シーブ324にベルト挟圧力を付与するようにヘリカルギヤで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プライマリ側およびセカンダリ側の回転軸上に、軸方向に移動不能な固定シーブと軸方向に相対移動可能な可動シーブとからなる可変プーリを備え、それらの可変プーリへのベルトの巻き掛け半径を変化させることにより所望の変速比を得ることができるようにしたベルト式無段変速機に関する。
従来から、車両用の変速装置として、ベルト式無段変速機が知られている。この種のベルト式無段変速機は、互いに平行に配列されたプライマリシャフト(駆動側回転軸)およびセカンダリシャフト(従動側回転軸)と、プライマリシャフトに装着されたプライマリプーリと、セカンダリシャフトに装着されたセカンダリプーリとを備える。プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、何れも、回転軸に対し固設ないしは一体に形成された固定シーブと、該固定シーブに対して軸方向に相対移動可能な可動シーブとを含むものである。また、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対しては、それぞれの可動シーブを対応する固定シーブに対して接近離間させるための油圧室が設けられている。各油圧室の油圧は別個に制御され、これにより、プーリの溝幅が変更されてベルトの巻き掛け半径が変化し、変速比が所望の値に設定されると共に、ベルトの張力が調整される。
ところで、各可動シーブは、上述のように固定シーブに対して軸方向に移動可能であり、油圧室に供給される油圧力に応じてベルト挟圧力を発生させるように構成されている。例えば、特許文献1参照。
特開2004−270804号公報
ところで、上述の特許文献1に記載のように、ベルト挟圧力を油圧室に供給される油圧力に応じて発生させる構成では、ベルトの滑りを防止する程の高い油圧力を生じさせるためには、その圧力源として、充分な吐出圧能力を備える大型ないしは高価なオイルポンプを搭載することが必要とされる。さらには、油圧力が大きくなればなる程、オイルポンプの仕事量が増加するので、燃費性能が低下するという問題を含んでいる。
そこで、本発明の目的は、かかる従来の問題を解消し、オイルポンプに要求される能力を軽減することによる低コスト化と共に、燃費性能の向上を図ることのできるベルト式無段変速機を提供することにある。
本発明の一形態によるベルト式無段変速機は、プライマリ側およびセカンダリ側の回転軸上に、軸方向かつ周方向に相対運動不能な固定シーブと軸方向に相対移動可能な可動シーブとからなる可変プーリを、それぞれ、備え、それらの可変プーリへのベルトの巻き掛け半径を変化させることにより所望の変速比を得ることができるようにしたベルト式無段変速機において、前記セカンダリ側の回転軸上に少なくとも軸方向に移動可能に設けられた第1の伝達歯車と、該第1の伝達歯車に噛合い、出力軸側へ動力を伝達すべく設けられた第2の伝達歯車とからなる歯車機構を備え、前記歯車機構は、その噛合い反力が前記セカンダリ側可変プーリの可動シーブにベルト挟圧力を付与すべく作用するように構成されていることを特徴とする。
この形態によれば、セカンダリ側の回転軸上に少なくとも軸方向に移動可能に設けられた第1の伝達歯車と、該第1の伝達歯車に噛合い、出力軸側へ動力を伝達すべく設けられた第2の伝達歯車とからなる歯車機構が、その噛合い反力がセカンダリ側可変プーリの可動シーブにベルト挟圧力を付与すべく作用するように構成されているので、少なくともその噛合い反力の分、セカンダリ側可変プーリの油圧力によるベルト挟圧力を軽減することができる。その結果として、オイルポンプの能力を軽減することができ、低コスト化および燃費性能の向上を図ることができる。
ここで、前記第1の伝達歯車は、前記セカンダリ側可変プーリの可動シーブに一体的に連結されていることが好ましい。
この形態によれば、第1の伝達歯車と可動シーブとを一体的に連結する連結部でもって、セカンダリ側可変プーリの油圧室を形成することができるので、セカンダリ側可変プーリの構成部品点数を減らすことができ、低コスト化を図ることができる。さらに、構成部品点数の低減により、セカンダリ側可変プーリの短軸化による小型化も可能となる。
また、前記第1の伝達歯車および前記セカンダリ側可変プーリの可動シーブの少なくともいずれか一方が、前記セカンダリ側の回転軸に周方向に相対回転不能に連結されていてもよい。
この形態によれば、セカンダリ側の回転軸と第1の伝達歯車およびセカンダリ側可変プーリの可動シーブの少なくともいずれか一方との間に、軸方向に移動可能で周方向に相対回転不能な連結構造、例えば、スプライン構造を設ければよいので、加工工数が低減可能であり低コスト化を図ることができる。
さらに、前記歯車機構より出力軸側に前後進切換え機構が設けられていることが好ましい。
この形態によれば、ベルト式無段変速機において前後進切換が行なわれたとしても、歯車機構の回転方向は変わらないので、常に、セカンダリ側可変プーリの可動シーブにベルト挟圧力を付与するようにその噛合い反力を及ぼすことができる。
以下、図面と共に本発明によるベルト式無段変速機の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係るベルト式無段変速機としてのトランスアクスル100の内部機構を示すスケルトン図である。トランスアクスル100は、不図示のトランスアクスルハウジング、トランスアクスルケースおよびトランスアクスルリヤカバーを含み、トランスアクスルハウジングは、不図示のエンジンの側方に配置され、トランスアクスルケースは、トランスアクスルハウジングのエンジンとは反対側の開口端に固定されている。また、トランスアクスルリヤカバーは、トランスアクスルケースのトランスアクスルハウジングとは反対側の開口端に固定されている。
そして、トランスアクスルハウジングの内部には、トルクコンバータ200が配置されており、トランスアクスルケースおよびトランスアクスルリヤカバーの内部には、クラッチ250、ベルト式無段変速機構300、歯車機構400、前後進切換え機構500、および最終減速機(差動装置)600が配置されている。
トルクコンバータ200は、ドライブプレート202と、ドライブプレート202を介してエンジンのクランクシャフトに固定されるフロントカバー204とを有する。フロントカバー204には、図1に示されるように、ポンプインペラ206が連結されている。また、トルクコンバータ200は、ポンプインペラ206と対向する状態で回転可能なタービンランナ208を含む。
タービンランナ208は、クランクシャフトと概ね同軸に延びる入力シャフト210に固定されている。更に、ポンプインペラ206およびタービンランナ208の内側にはステータ212が配置されている。ステータ212は、ワンウェイクラッチ214を介してトランスアクスルケースから延在する中空軸216に支持されており、ステータ212の回転方向は、ワンウェイクラッチ214によって一方向にのみ回転可能に設定されている。上述の入力シャフト210は、この中空軸216の内部に挿通され、そして、入力シャフト210のフロントカバー204側の端部には、ダンパ機構218を介してロックアップクラッチ220が取り付けられている。
上述のポンプインペラ206、タービンランナ208およびステータ212は、作動液室を画成し、この作動液室には、トルクコンバータ200とクラッチ250との間に配置されたオイルポンプ222から作動液が供給される。そして、エンジンが作動し、フロントカバー204およびポンプインペラ206が回転すると、作動液の流れによりタービンランナ208が引きずられるようにして回転し始める。また、ステータ212は、ポンプインペラ206とタービンランナ208との回転速度差が大きい時に、作動液の流れをポンプインペラ206の回転を助ける方向に変換する。
これにより、トルクコンバータ200は、ポンプインペラ206とタービンランナ208との回転速度差が大きい時には、トルク増幅機として作動し、両者の回転速度差が小さくなると、流体継手として作動する。そして、車両の発進後、車速が所定速度に達すると、ロックアップクラッチ220が作動され、エンジンからフロントカバー204に伝えられた動力が入力シャフト210に機械的かつ直接に伝達されるようになる。また、フロントカバー204から入力シャフト210に伝達されるトルクの変動は、ダンパ機構218によって吸収される。
トルクコンバータ200とクラッチ250との間のオイルポンプ222は、ロータ224を有し、このロータ224は、ハブ226を介してポンプインペラ206と接続されている。また、ハブ226は、ロータ224に対してスプライン嵌合されており、オイルポンプ222の本体は、トランスアクスルケース側に固定されている。従って、エンジンの動力は、ポンプインペラ206を介してロータ224に伝達されることになり、これにより、オイルポンプ222が駆動される。
ベルト式無段変速機構300は、入力シャフト210と概ね同軸に延びる上述のプライマリシャフト(駆動側回転軸)SPと、プライマリシャフトSPと平行をなすように配置されたセカンダリシャフト(従動側回転軸)SSとを有する。プライマリシャフトSPは、軸受302および304によって回転自在に支持されており、セカンダリシャフトSSは、軸受306および308によって回転自在に支持されている。そして、プライマリシャフトSPには、プライマリプーリ310が、セカンダリシャフトSSには、セカンダリプーリ320がそれぞれ装備されている。
プライマリプーリ310は、プライマリシャフトSPの外周に一体に形成された固定シーブ312と、プライマリシャフトSPの外周に軸方向に摺動自在に装着された可動シーブ314とにより可変プーリとして構成されている。固定シーブ312と可動シーブ314とは互いに対向し合い、両者間には、略V字形状のプーリ溝316が形成される。また、可動シーブ314は、固定シーブ312に対してプライマリシャフトSPの軸方向に移動可能であり、無段変速機構300は、可動シーブ314をプライマリシャフトSPの軸方向に移動させて可動シーブ314と固定シーブ312とを接近・離間させるプライマリ油圧アクチュエータ318を有している。
同様に、セカンダリプーリ320も、セカンダリシャフトSSの外周に一体に形成された固定シーブ322と、セカンダリシャフトSSの外周に軸方向に摺動自在に装着された可動シーブ324とにより可変プーリとして構成されている。固定シーブ322と可動シーブ324とは互いに対向し合い、両者間には、略V字形状のプーリ溝326が形成される。また、可動シーブ324も、固定シーブ322に対してセカンダリシャフトSSの軸方向に移動可能であり、無段変速機構300は、可動シーブ324をセカンダリシャフトSSの軸方向に移動させて可動シーブ324と固定シーブ322とを接近・離間させるセカンダリ油圧アクチュエータ328を有している。
上述のプライマリプーリ310のプーリ溝316と、セカンダリプーリ320のプーリ溝326とには、多数の金属製の駒および複数本のスチールリングにより構成されるベルト330が巻き掛けられている。そして、プライマリ油圧アクチュエータ318による油圧、および後述する歯車機構400による反力と共に作用するセカンダリ油圧アクチュエータ328による油圧が別個に制御され、これにより、プライマリプーリ310およびセカンダリプーリ320の溝幅が変更されてベルト330の巻き掛け半径が変化する。この結果、無段変速機構300による変速比が所望の値に設定されると共に、ベルト330の張力が調整されることになる。なお、セカンダリシャフトSSを支持する軸受306はトランスアクスルリヤカバーに固定されており、軸受306とセカンダリプーリ320との間には、不図示のパーキングギヤが設けられている。
さらに、図1に示されるように、ベルト式無段変速機構300のセカンダリシャフトSSには、歯車機構400の第1の伝達歯車410が軸方向に移動可能に設けられている。この第1の伝達歯車410は後述するように可動シーブ324に連結されている。そして、この歯車機構400は、この第1の伝達歯車410に噛合い出力軸側へ動力を伝達すべく、後述する前後進切換え機構500の入力軸502に設けられた第2の伝達歯車420を有している。
前後進切換え機構500は、入力軸502とこれと同軸の出力軸504とを断続するドグクラッチ機構510を有している。さらに、前後進切換え機構500は、入力軸502に同軸で遊転可能に支持されたリバースドライブギヤ512、リバースドライブギヤ512と噛み合うリバースアイドラーギヤ514、リバースアイドラーギヤ514と噛み合う第1のカウンターギヤ516、第1のカウンターギヤ516と共にカウンターシャフト518に固設された第2のカウンターギヤ520、および、第2のカウンターギヤ520と噛合い出力軸504に固設されたリバースドリブンギヤ522を有している。
本実施の形態による前後進切換え機構500では、前進時においてドグクラッチ機構510が入力軸502と出力軸504とを連結するように作動され、第2の伝達歯車420を介して入力軸502に入力された動力が、同一回転方向のまま出力軸504に伝達される。一方、後進時においては、ドグクラッチ機構510が不図示の切換スリーブ等の操作により入力軸502とリバースドライブギヤ512とを連結するように作動され、第2の伝達歯車420を介して入力軸502に入力された動力が、リバースアイドラーギヤ514、第1のカウンターギヤ516、カウンターシャフト518、第2のカウンターギヤ520を介してリバースドリブンギヤ522に逆回転方向で伝達される。このリバースドリブンギヤ522は出力軸504に固設されており、結局、出力軸504は入力軸502に対し逆回転される。
最終減速機600は、前後進切換え機構500の出力軸504に固設されたファイナルドライブギヤ610と差動歯車機構を内臓する中空のデフケース620の外周に固設されたリングギヤ630とを含んでいる。このリングギヤ630は、ファイナルドライブギヤ610と噛み合っている。差動歯車機構は、図示は省略するが、デフケース620の内部にピニオンシャフトを支持しており、ピニオンシャフトには、2体のピニオンギヤが固定されている。各ピニオンギヤには、2体のサイドギヤが噛み合わされており、各サイドギヤには、左右のフロントドライブシャフトがそれぞれ別個に接続され、各フロントドライブシャフトには、車輪(前輪)が固定される。
さて、図2は、上述の本発明の実施形態によるベルト式無段変速機構300の要部を示す拡大断面図であり、同図は、無段変速機構300のセカンダリプーリ320に関連する構成を示している。セカンダリシャフトSSは軸線を中心として回転可能であり、セカンダリシャフトSSの内部には軸線方向に油路SSAおよびSSBが形成されている。これらの油路SSAおよびSSBは不図示の油圧制御装置の油圧回路に連通されている。さらに、セカンダリシャフトSSには、その外周面に向け半径方向に伸ばされ、油路SSAに連通された油路SSCおよびSSDが設けられている。油路SSCと油路SSDとは、軸線方向の異なる位置に設けられており、具体的には、油路SSCの方が油路SSDよりもセカンダリシャフトSSの第1の伝達歯車410が設けられている端部に近い位置に配置されている。
一方、可動シーブ324は、回転軸としてのセカンダリシャフトSSの外周面に沿って摺動する内筒部324Aと、内筒部324Aの固定シーブ322側の端部から外周側に向けて連続された半径方向部324Bとを有している。そして、内筒部324Aの半径方向部324B側の外周には棚段部324Cが形成されている。さらに、本実施の形態においては、セカンダリシャフトSSの固定シーブ322と反対側の端部は段部SSEを介して小径部SSFとして形成されている。
更に、セカンダリプーリ320は、上述のセカンダリ油圧アクチュエータ328の一部を構成する円盤状の隔壁部材328Aを含んでいる。図2からわかるように、該隔壁部材328Aはその中心孔がセカンダリシャフトSSの小径部SSFに圧入され、セカンダリシャフトSSの段部SSEに中心孔周縁が当接された状態で固定保持されている。
一方、本実施の形態における第1の伝達歯車410には、その基部410Aにシリンダ部材328Bが一体に連結されている。このシリンダ部材328Bは、径方向に延びる径方向部328Cと、径方向部328Cの端部からセカンダリシャフトSSの軸線と概ね平行に延びる筒状部328Dとを有している。そして、シリンダ部材328Bはその筒状部328Dの先端部が可動シーブ324の棚段部324Cに嵌合されると共に、可動シーブ324の背面に溶接により固定されている。そして、隔壁部材328Aの外周端にはシール部材328Eが設けられている。隔壁部材328Aの外周端のシール部材328Eはシリンダ部材328Bの筒状部328Dの内周面に摺接する。
かくて、可動シーブ324とシリンダ部材328Bの筒状部328Dおよび隔壁部材328Aとの間に上述のセカンダリ油圧アクチュエータ328の一部を構成する油圧室328Pが画成されている。なお、この油圧室328Pに対しては、油路SSCを介して、油圧が供給される。また、この油圧室328P内には、可動シーブ324を変速比が大きくなる方向に付勢するスプリング328Sが、可動シーブ324と隔壁部材328Aとの間に介設されている。従って、この油圧室328P内の油圧を制御することにより、可動シーブ324を固定シーブ322に対して移動させてベルト330の巻き掛け半径を変化させ、ることにより、所望の変速比やベルト挟圧力を得ることができる。
また、図2に詳細に示されるように、本実施形態における第1の伝達歯車410の基部410Aの内周部にはスプライン410Bが形成され、セカンダリシャフトSSの小径部SSFの外周部に形成されたスプラインSSSと軸方向に移動自在で周方向に相対回転不能に係合されている。そして、第1の伝達歯車410はヘリカルギヤで構成され、同じくこの第1の伝達歯車410に噛み合う第2の伝達歯車420もヘリカルギヤで構成されている。これらのヘリカルギヤの捩じり方向は、第1の伝達歯車410から第2の伝達歯車420に動力が伝達される際に、その噛合い反力が第1の伝達歯車410に図2において左方向にスラストを発生させるように設定されている。かくて、この噛合い反力が第1の伝達歯車410から第2の伝達歯車420への動力の伝達に伴い、シリンダ部材328Bを介して可動シーブ324を固定シーブ322側に押圧する力、換言すると、ベルト挟圧力として作用する。従って、少なくともその噛合い反力の分、セカンダリ側可変プーリ320の油圧アクチュエータ328の油圧力によるベルト挟圧力を軽減することができる。かくて、ベルト330を挟圧する力が増大され、ベルト330の左右方向への振れが軽減されるので、ベルトの耐久性が向上する。
この実施形態によると、第1の伝達歯車410が、油圧アクチュエータ328の油圧室328Pを形成するシリンダ部材328Bを介してセカンダリ側可変プーリ320の可動シーブ324に対して一体的に連結されているので、セカンダリ側可変プーリ320の構成部品点数を減らすことができ、低コスト化を図ることができる。さらに、構成部品点数の低減により、セカンダリ側可変プーリ320の短軸化による小型化も可能となる。
また、本実施形態においては、第1の伝達歯車410の内周部とセカンダリシャフトSSの外周部とにスプラインを形成し、セカンダリ側可変プーリ320とセカンダリシャフトSSとの周方向の相対回転が不能となるようにしたが、これは、第1の伝達歯車410およびセカンダリ側可変プーリ320の可動シーブ324の両者とセカンダリシャフトSSとの間に、かかる周方向に相対回転不能な連結手段としてのスプラインを設けるようにしてもよいことは云うまでもない。また、第1の伝達歯車410の内周部に代え、可動シーブ324とセカンダリシャフトSSとの間に、かかるスプラインを形成するようにしてもよい。いずれにしても、第1の伝達歯車410およびセカンダリ側可変プーリ320の可動シーブ324の少なくともいずれか一方が、セカンダリシャフトSSに周方向に相対回転不能に連結される形態によれば、加工工数が低減可能であり低コスト化を図ることができる。
さらに、歯車機構400より出力軸側に前後進切換機構500が設けられている本実施の形態によれば、ベルト式無段変速機において前後進切換えが行なわれたとしても、歯車機構400における第1の伝達歯車410および第2の伝達歯車420の回転方向は変わらないので、常に、セカンダリ側可変プーリ320の可動シーブ324にベルト挟圧力を付与するようにその噛合い反力を及ぼすことができる。
本発明に係るベルト式無段変速機の実施形態における内部機構を示すスケルトン図である。 図1の実施形態の一部を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
300 ベルト式無段変速機構
310 プライマリプーリ
320 セカンダリプーリ
312 プライマリ側固定シーブ
314 プライマリ側可動シーブ
322 セカンダリ側固定シーブ
324 セカンダリ側可動シーブ
328 セカンダリ側油圧アクチュエータ
328B シリンダ部材(連結部材)
400 歯車機構
410 第1の伝達歯車
420 第2の伝達歯車
500 前後進切換え機構
SP プライマリシャフト
SS セカンダリシャフト

Claims (4)

  1. プライマリ側およびセカンダリ側の回転軸上に、軸方向かつ周方向に相対運動不能な固定シーブと軸方向に相対移動可能な可動シーブとからなる可変プーリを、それぞれ、備え、それら可変プーリへのベルトの巻き掛け半径を変化させることにより所望の変速比を得ることができるようにしたベルト式無段変速機において、
    前記セカンダリ側の回転軸上に少なくとも軸方向に移動可能に設けられた第1の伝達歯車と、該第1の伝達歯車に噛合い、出力軸側へ動力を伝達すべく設けられた第2の伝達歯車とからなる歯車機構を備え、
    前記歯車機構は、その噛合い反力が前記セカンダリ側可変プーリの可動シーブにベルト挟圧力を付与すべく作用するように構成されていることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記第1の伝達歯車は、前記セカンダリ側可変プーリの可動シーブに一体的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
  3. 前記第1の伝達歯車および前記セカンダリ側可変プーリの可動シーブの少なくともいずれか一方が、前記セカンダリ側の回転軸に周方向に相対回転不能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載のベルト式無段変速機。
  4. 前記歯車機構より出力軸側に前後進切換え機構が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のベルト式無段変速機。

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