JP2010053812A - 電磁アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電磁アクチュエータは、サブステータ17の第1磁性リング61とストッパ18との全周溶接部P1、サブステータ17の第2磁性リング62と中間ハウジング19との全周溶接部P2、サブステータ17の第1磁性リング61と非磁性リング64との全周溶接部P3、サブステータ17の第2磁性リング62と非磁性リング64との全周溶接部P4、中間ハウジング19と上部ハウジング20との全周溶接部P5等によって、アーマチャ14を収容するアーマチャ収納空間41に対して、メインステータ16を収容するステータ収納空間42が気密または液密に封止されている。
【選択図】 図3
Description
従来より、内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射ノズルの上端部に設置されたオリフィスプレートに対して着座、離脱してオリフィスを閉鎖、開放するバルブと、このバルブをその軸線方向に往復移動させる電磁アクチュエータとを備えたインジェクタ用電磁弁が公知である。
ここで、電磁アクチュエータの動作応答性を高めるために、動作応答性に大きく作用する固定コアや可動コアの材料に複合焼結磁性材を用いたものがある。
この複合焼結磁性材は、渦電流の発生が少ないという利点がある反面、強度や硬度が小さく、且つ脆いという欠点がある。このため、固定コアがコイルに発生する電磁力により可動コアを吸引して、可動コアが固定コアに衝突した衝突エネルギーによって複合焼結磁性材製の固定コアや可動コアが破損するという可能性があった。
そして、電磁アクチュエータの可動コアは、インジェクタ本体内に収容されるノズルニードル55を直接駆動するプランジャ型のアーマチャ104を有している。
なお、アーマチャ104は、サブステータ107のアーマチャ側端面(磁極面)との間に所定のエアギャップ(以下ギャップと略す)を隔てて対向して配置されるサブステータ側端面(磁極面)を有している。
この電磁式燃料噴射弁においては、内側磁気コア121および外側磁気コア122に8個のスリット123、124が形成され、互いに分割されているので、コイルボビン125に巻回される電磁コイル126に流す駆動電流をオフした時に、内側磁気コア121および外側磁気コア122に生成される渦電流が磁気コア全体の周面に発生せず、各分割部の周面に発生する。これにより、内側磁気コア121および外側磁気コア122を8分割すると、分割されていない断面円形の磁気コアの周長よりも渦電流の経路が2倍以上の長さになる。すなわち、磁気回路を分割すると、渦電流の経路が2倍以上の長さになる。
ところが、特許文献1に記載の電磁アクチュエータにおいては、サブステータ107の外周面と第2ハウジング112の内周面との間に形成される隙間を介して、アーマチャ収納空間114とステータ収納空間115とが連通している。
ここで、アーマチャ収納空間114は、一般的に燃料で満たされている。このため、燃料として、仮に腐食性のある燃料を使用する場合、例えばDME燃料(ジメチルエーテル燃料)やCNGガス燃料(液化天然ガス燃料)を使ったり、腐食性の成分を含む燃料を使ったりする場合、腐食性のある燃料がサブステータ107の外周面と第2ハウジング112の内周面との間に形成される隙間を介して、アーマチャ収納空間114からステータ収納空間115に流れ込み、複合焼結磁性材からなるメインステータ106に触れ、複合焼結磁性材に含有される合成樹脂成分(合成樹脂粉や合成樹脂被膜等)が腐食性のある燃料で劣化して耐久性が低下するという問題がある。
また、電磁コイル126の端末リード線に接続するターミナルとコネクタとの間に、ターミナルとコネクタとの間の隙間をシールする合成ゴム製のOリングが装着されている。これにより、電磁コイル126をモールド成形する合成樹脂および合成ゴム製のOリングが燃料に触れる可能性があるため、燃料として腐食性のある燃料を使用した場合、電磁コイル126をモールド成形する合成樹脂および合成ゴム製のOリングが燃料で劣化して耐久性が低下するという問題がある。
ここで、サブステータは、ハウジングの端面または外周面または内周面に対向して配置されている。また、サブステータは、ハウジングの外周面または内周面に径方向に重なるように設置されている。また、サブステータは、ハウジングの端面に板厚方向(可動コアの移動方向、軸線方向)に重なるように設置されている。
請求項3に記載の発明によれば、ハウジングは、メインステータの内周全体を覆うようにメインステータよりも径方向の内側に配置される有底筒状の第1金属パイプ、およびメインステータの外周全体を覆うようにメインステータよりも径方向の外側に配置される筒状の第2金属パイプを有している。
これにより、電磁アクチュエータのハウジングは、第1金属パイプと第1磁性部との溶接部、および第2金属パイプと第2磁性部との溶接部によって、可動コアを収容する第1空間に対して、メインステータを収容する第2空間が気密または液密に封止される。
この磁気抵抗部は、第1磁性部に全周溶接により接合されており、且つ第2磁性部に全周溶接により接合されている。
これにより、電磁アクチュエータのハウジングは、第1金属パイプと第1磁性部との溶接部、第2金属パイプと第2磁性部との溶接部、第1磁性部と磁気抵抗部との溶接部、および第2磁性部と磁気抵抗部との溶接部によって、可動コアを収容する第1空間に対して、メインステータを収容する第2空間が気密または液密に封止される。
請求項6に記載の発明によれば、サブステータは、第1磁性部の外周と第2磁性部の内周との間に、第1磁性部と第2磁性部との間で磁束が漏れることを抑える軟質磁性材製の磁気抵抗部を有している。
この磁気抵抗部は、第1磁性部および第2磁性部よりも板厚が薄い薄肉部(磁気絞り)である。
請求項8に記載の発明によれば、第1スリットおよび第2スリットは、サブステータよりも径方向の外側からサブステータを見たとき、隣合う2つの第1スリット間に、これらの第1スリットに対して逆方向に切り込みが入れられた第2スリットが設けられるように、第1スリットと第2スリットとが互い違いにサブステータに設置されている。
請求項7ないし請求項9に記載の発明によれば、サブステータの各断面で全周磁路になることを防止することができる。これにより、スリットが形成されていないタイプのサブステータと比べて、渦電流の経路が長くなるので、電気抵抗が大きくなり、サブステータの渦電流損失を低減することが可能となる。これによって、電磁コイルのコイル外径を大きくすることなく、固定コア(メインステータ、サブステータ)による可動コアの吸引力を向上できるので、電磁アクチュエータの動作応答性を高めることができる。
請求項11に記載の発明によれば、スリットは、サブステータをその板厚方向に貫通しない深さである。そして、スリットの深さは、少なくともサブステータの板厚の半分以上とされている。
請求項10および請求項11に記載の発明によれば、サブステータの各断面で全周磁路になることを防止することができる。これにより、スリットが形成されていないタイプのサブステータと比べて、渦電流の経路が長くなるので、電気抵抗が大きくなり、サブステータの渦電流損失を低減することが可能となる。これによって、電磁コイルのコイル外径を大きくすることなく、固定コア(メインステータ、サブステータ)による可動コアの吸引力を向上できるので、電磁アクチュエータの動作応答性を高めることができる。
すなわち、サブステータの磁性部と磁気抵抗部との接合部を全周溶接により接合して磁性部と磁気抵抗部との間を気密封止(または液密封止)している。また、ハウジングとサブステータの磁気抵抗部との接合部を全周溶接により接合してハウジングと磁気抵抗部との間を気密封止(または液密封止)している。
これによって、可動コアを収容する第1空間に対して、メインステータを収容する第2空間を確実に気密封止(または液密封止)することができる。
請求項14に記載の発明によれば、第1スリットおよび第2スリットは、サブステータの磁性部よりも径方向の外側からサブステータの磁性部を見たとき、隣合う2つの第1スリット間に、これらの第1スリットに対して逆方向に切り込みが入れられた第2スリットが設けられるように、第1スリットと第2スリットとが互い違いに磁性部に設置されている。
請求項13ないし請求項15に記載の発明によれば、サブステータの各断面で全周磁路になることを防止することができる。これにより、スリットが形成されていないタイプのサブステータと比べて、渦電流の経路が長くなるので、電気抵抗が大きくなり、サブステータの渦電流損失を低減することが可能となる。これによって、電磁コイルのコイル外径を大きくすることなく、固定コア(メインステータ、サブステータ)による可動コアの吸引力を向上できるので、電磁アクチュエータの動作応答性を高めることができる。
また、可動コアがフルリフトする際に、可動コアがフルリフト位置に到達する寸前で、第1空間内に充満する燃料の流動抵抗力(油密ダンパ作用)を利用して可動コアの動きを鈍らせるようにした場合、電磁アクチュエータの動作応答性の低下を抑えることができる。
そして、可動コアのサブステータ側端面は、可動コアがフルリフトした際に非磁性部に当接する環状突起を有している。そして、可動コアを収容する第1空間は、可動コアの環状突起よりも径方向の内側で、且つ磁性部のアーマチャ側端面と可動コアのサブステータ側端面との間に形成される内側空間、および可動コアの環状突起よりも径方向の外側で、且つ可動コアとハウジングとの間に形成される外側空間を有している。
そして、第1空間内に充満する燃料の流動抵抗力を利用して可動コアの動きを鈍らせるダンパ機構は、サブステータの非磁性部、可動コアの環状突起、第1空間内に充満する燃料、内側空間と外側空間とを連通するクリアランスによって構成されている。
請求項18に記載の発明によれば、可動コアに駆動される移動体は、インジェクタ用電磁弁のバルブである。このバルブは、可動コアにより開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動される。
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1はインジェクタを示した図で、図2はインジェクタ用電磁弁を示した図で、図3は電磁アクチュエータを示した図で、図4はサブステータ(磁性+非磁性プレート)を示した図である。
このコモンレール式燃料噴射システムは、燃料を加圧して高圧化する燃料供給ポンプ(サプライポンプ)と、このサプライポンプより圧送された高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、このコモンレールから高圧燃料が分配供給される複数のインジェクタとを備え、コモンレール内に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタを介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
燃料噴射ノズルは、インジェクタボディ1と、複数の噴射孔を開閉するノズルニードル5と、このノズルニードル5を摺動自在に収容するノズルボディ6と、ノズルニードル5の軸線方向の後端部(図示上端部)に連結されて、インジェクタボディ1の内部に摺動自在に収容されるコマンドピストン7とを備えている。
電磁弁は、燃料噴射ノズルの軸線方向の後端部(図示上端部)に組み付けられるオリフィスプレート3と、このオリフィスプレート3に対して着座、離脱することが可能なバルブ(電磁弁の弁体)10と、このバルブ10を駆動する電磁アクチュエータとによって構成されている。
電磁アクチュエータの固定コアは、内部に電磁コイル12を収容する複合焼結磁性材製のメインステータ16、およびこのメインステータ16よりもアーマチャ側に配置される軟質磁性材(軟磁性鋼材)と非磁性材からなるサブステータ17等によって構成されている。
なお、本実施例の電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁の詳細は後述する。
ノズルボディ6およびインジェクタボディ1は、例えばクロム・モリブデン鋼または低炭素鋼等の金属材料によって円筒形状に形成されている。
ノズルボディ6の軸線方向の先端側には、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に高圧燃料を噴射する複数の噴射孔が形成されている。また、ノズルボディ6の軸線方向の中央部には、燃料溜まり室21が形成されている。また、インジェクタボディ1の軸線方向の後端側(図示上端側)には、圧力制御室22が形成されている。また、インジェクタボディ1の軸線方向の前端部(図示下端部)には、ノズルニードル5を閉弁方向に付勢するコイルスプリング(ニードル付勢手段)23が収容されている。
そして、圧力制御室22の開口周縁部には、オリフィスプレート3が組み付けられている。また、オリフィスプレート3の内部には、通過する燃料の流量を調節する入口側、出口側オリフィス25、26が形成されている。
また、インジェクタボディ1の内部には、コイルスプリング23を収容するスプリング収納空間29から余剰燃料が流れ込む燃料回収通路が形成されている。
燃料回収通路内に流入した余剰燃料は、電磁弁側の燃料排出通路、アウトレット28を経て、燃料タンクに戻される。
また、円筒部31は、後述する中間スペーサ33の図示下端面(密着面)に対向して配置される平面状の密着面(対向面)を有し、インジェクタボディ1の円筒部31の環状端面とフランジハウジング4の段差部32の環状端面との間に中間スペーサ33が挟み込まれることによって、円筒部31の密着面と中間スペーサ33の密着面とが面シールされる。
本実施例の電磁弁は、上述したように、バルブボディ2、オリフィスプレート3、フランジハウジング4、バルブ10および電磁アクチュエータによって構成されている。この電磁アクチュエータは、電磁弁のバルブ10を開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動する可動コア(アーマチャ14)と、この可動コアとの間に所定のギャップを隔てて対向して配置される固定コア(メインステータ16、サブステータ17)と、可動コアおよび固定コアを収容する内部空間を有するハウジングと、このハウジング内部に保持されて、電力の供給を受けると電磁力を発生する電磁コイル12とを備えている。
また、電磁アクチュエータのハウジングは、可動コア(アーマチャ14)および固定コア(メインステータ16、サブステータ17)を収容する内部空間を有している。このハウジングの内部空間は、可動コアのうち少なくともアーマチャ14を燃料と共に収容するアーマチャ収納空間(第1空間)41、およびメインステータ16を収容するステータ収納空間(第2空間)42を有している。なお、メインステータ16の内部には、電磁コイル12を収容する円筒状のコイル収納空間43が形成されている。また、ストッパ18の内部には、コイルスプリング11を収容するスプリング収納空間44が形成されている。
また、本実施例のステータ収納空間42は、円筒状空間であって、サブステータ17のステータ収納空間42内に臨む壁面(メインステータ側端面)と、上部ハウジング20のステータ収納空間42内に臨む壁面(メインステータ側端面)との間に形成されている。このステータ収納空間42の内周部は、ストッパ18のステータ収納空間42内に臨む壁面(外周面)によって覆われている。また、ステータ収納空間42の外周部は、中間ハウジング19のステータ収納空間42内に臨む壁面(内周面)によって覆われている。
可動コアのシャフト15は、アーマチャ14の反サブステータ側端面の中央部より軸線方向の先端側(図示下方側)に向けて突出している。このシャフト15は、バルブボディ2の摺動孔内に摺動自在に支持されている。また、シャフト15の軸線方向の先端凹部内には、バルブ10が組み込まれている。
なお、シャフト15とアーマチャ14とを別部品で構成して、両者を圧入または溶接等により結合しても良い。この場合には、シャフト15の材質として耐摺動性に優れる軸受鋼および非磁性材を用いても良い。
また、可動コアは、電磁コイル12への通電が停止されると、コイルスプリング11の付勢力(バネ荷重)によって閉弁作動方向(電磁アクチュエータの軸線方向の下方側(他方側):図示下方側)に移動してバルブ10をオリフィスプレート3に押し当てる。これにより、バルブ10がオリフィスプレート3の弁座に着座して出口側オリフィス26を閉じる。
したがって、本実施例の電磁弁は、常閉型(ノーマリクローズタイプ)の電磁開閉弁を構成する。
電磁コイル12は、電力の供給を受けると可動コア(アーマチャ14)と固定コア(メインステータ16、サブステータ17)との間に磁気吸引力(電磁力)を発生するソレノイドコイルである。この電磁コイル12は、合成樹脂製のコイルボビン13の外周に、絶縁被膜を施した導線が複数回巻装されている。コイルボビン13は、メインステータ16のコイル収納空間43内に収容された樹脂成形部品である。
なお、メインステータ16のコイル収納空間43内でコイルボビン13に巻回された電磁コイル12は、合成樹脂(モールド樹脂)によってモールド成形されている。
電磁コイル12より引き出された一対の端末リード線には、一対のターミナル46を介して、一対の外部接続端子(スタッドボルト)47が電気的に接続されている。
一対のターミナル46は、上部ハウジング20に形成されるターミナル貫通孔48をその軸線方向に貫通するように設置されている。そして、電磁コイル12の端末リード線をターミナル46の第1結合部に巻回して熱かしめを行うことで、電磁コイル12とターミナル46とが電気的に接続される。一対のスタッドボルト47は、合成樹脂製のコネクタハウジング(ターミナルレジン)49の端面(図示上端面)よりボルト軸部が突出した状態で、ボルト頭部がコネクタハウジング49内に保持固定されている。これらのスタッドボルト47は、橋渡しターミナル(図示せず)を介して、ターミナル46の第2結合部に溶接等により電気的に接続されている。
本実施例のストッパ18は、非磁性鋼材の一例としてのクロム・モリブデン鋼(SCM415等)によって構成(形成)されている。また、ストッパ18は、他端側(図示下端側)が開口し、一端側(図示上端側)が閉塞された有底円筒状の非磁性金属パイプである。また、ストッパ18は、メインステータ16の内周部をガイドするように、ステータ収納空間42内にメインステータ16を収容している。このストッパ18は、電磁石のメインステータ16の内周よりも径方向の内側に配置されている。
そして、ストッパ18は、固定コアのサブステータ17の内周部(内周面)に対して接触または対向するように配置されている。
また、ストッパ18の軸線方向の先端面(図示下端面)は、電磁コイル12の電磁力によって可動コアが図示上方に引き寄せられて、可動コアがサブステータ17の磁極面側に移動した際に、可動コアのアーマチャ14のフルリフト位置を規制するリフト規制面として利用されている。これにより、アーマチャ14がストッパ18のリフト規制面に当接した際に、可動コアのそれ以上の移動が規制される。つまり、アーマチャ14の位置がフルリフト位置となる。これに伴って、バルブ10のリフト位置もフルリフト位置にて規制される。
また、ストッパ18は、電磁コイル12に流れる励磁電流を遮断した後の残留磁気による応答不良を防止するために非磁性鋼材(非磁性金属)によって形成することが望ましい。また、ストッパ18は、サブステータ17の内周面に対向して設置される円筒状の外周面(スプリング収納空間44の開口部よりも径方向の外側面)を有している。また、ストッパ18の外周面は、サブステータ17の内周面に当接している。そして、ストッパ18は、サブステータ17の内周面に全周レーザ溶接により接合されている。
中間ハウジング19は、メインステータ16の外周部をガイドするように、ステータ収納空間42内にメインステータ16を収容している。この中間ハウジング19は、電磁石のメインステータ16の外周全体を覆うように、つまりメインステータ16の周囲を周方向に取り囲むように設置されて、メインステータ16の外周面よりも径方向の外側に配置されている。
また、中間ハウジング19は、内径の大きい円筒状の径大部(円筒部)、および内径の小さい円筒状の径小部(円筒部)を有している。径大部と径小部との間に形成される段差部の外周には、インジェクタボディ1の円筒部31の環状端面との間に中間スペーサ33を挟み込む円環状のフランジ50が径方向の外側に向けて突出するように設けられている。
中間ハウジング19の径大部は、メインステータ16の外周面および上部ハウジング20の外周面を覆うように円筒状に形成されている。この中間ハウジング19の径大部は、メインステータ16の外周面および上部ハウジング20の外周面に対向して設置される内周面を有している。また、中間ハウジング19の径大部の内周面は、上部ハウジング20の外周面に当接している。そして、中間ハウジング19の径大部は、上部ハウジング20の外周面に全周レーザ溶接により接合されている。
そして、中間スペーサ33の密着面(図示上端面)には、中間ハウジング19のフランジ50の密着面との間のシール面圧を上げるための円環状凹部(窪み、溝)が形成されている。また、中間スペーサ33の密着面(図示下端面)には、インジェクタボディ1の円筒部31の密着面との間のシール面圧を上げるための円環状凹部(窪み、溝)が形成されている。
また、上部ハウジング20のメインステータ側端面は、メインステータ16のアーマチャ側端面に対して反対側の端面(図示上端面)に当接するように対向して配置されている。また、上部ハウジング20のメインステータ側端面の中央部には、内部にスプリング収納空間44が形成されたストッパ18の図示上方側(閉塞部側)を圧入嵌合(圧入固定)するストッパ嵌合孔(圧入孔)53が形成されている。
第1、第2磁性リング61、62は、軟磁性鋼材の一例として、鉄の中に珪素が含有された珪素鋼によって構成(形成)されている。本実施例では、珪素の含有率が1質量以上3質量以下の珪素鋼(1LSS〜3LSS)が用いられる。
第2磁性リング62は、非磁性リング64の外周全体を覆うように第1磁性リング61および非磁性リング64よりも径方向の外側に配置される円環状の第2磁性部である。この第2磁性リング62は、中間ハウジング19の径小部のアーマチャ側の環状端面(環状先端面)に直接接触するように設置されて、中間ハウジング19の環状先端面に全周レーザ溶接により接合されている。
次に、本実施例の電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を備えたインジェクタの作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
このため、バルブ10よりも燃料流方向の上流側の方が、バルブ10よりも燃料流方向の下流側よりも燃料圧力が高いので、可動コアのアーマチャ14の軸線方向の上方側への移動(リフト)に伴って、バルブ10がオリフィスプレート3の弁座から離脱して、オリフィスプレート3の出口側オリフィス26が開放される。したがって、圧力制御室22の内部に充満していた燃料は、圧力制御室22から燃料流路孔(出口側オリフィス26を含む)→バルブ収容室→燃料排出通路27→燃料排出通路→アウトレット28を経て燃料タンクに戻される。
以上のように、本実施例の電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁においては、バルブ10および可動コアの動作応答性を高めるために、動作応答性に大きく作用する固定コア(特にメインステータ16)の材料に複合焼結磁性材を用いている。この複合焼結磁性材は、渦電流の発生が少ないという利点がある反面、強度や硬度が小さく、且つ脆いという欠点がある。このため、本実施例の電磁アクチュエータにおいては、複合焼結磁性材からなるメインステータ16のアーマチャ側端面を覆うように、軟磁性鋼材からなる円環状の第1、第2磁性リング61、62および非磁性鋼材からなる円環状の非磁性リング64を有するサブステータ17を配置しているので、固定コア(メインステータ16、サブステータ17)が電磁コイル12に発生する電磁力により可動コアのアーマチャ14を吸引して、可動コアのアーマチャ14が仮に固定コアに衝突した場合でも複合焼結磁性材製の固定コア(メインステータ16)の破損を防止することができる。
したがって、アーマチャ収納空間41内に満たされる、例えば腐食性のある燃料から、メインステータ16を構成する複合焼結磁性材に含有される樹脂成分(樹脂粉等)や樹脂部品およびゴム部品を保護することができるので、電磁アクチュエータ、特に複合焼結磁性材からなるメインステータ16の耐久性を高めることができる。
第2磁性部72は、中間ハウジング19の環状先端面に全周レーザ溶接により接合されている。
磁気抵抗部74は、2つの第1、第2磁性部71、72よりも板厚が薄い薄肉部である。つまり磁気抵抗部74の板厚(t)は、2つの第1、第2磁性部71、72よりも薄くなっている。これにより、磁気抵抗部74は、磁気回路中に薄肉磁気絞りを構成しているので、第1磁性部71と第2磁性部72との間で磁束が漏れることを防止して(磁束を流れ難くして)、サブステータ17の磁極面に対するアーマチャ14の磁気吸引力を増加させることが可能となる。
そこで、本実施例の電磁アクチュエータのサブステータ(磁性+非磁性プレート)17は、サブステータ17の内周部(内周面)からサブステータ17の外周部(外周面)まで真っ直ぐに延びる放射状の第1、第2スリット66、67を複数形成して、サブステータ17を周方向に複数個(16個)に分割している。
また、各第1スリット66の深さ{D(S1)}は、少なくともサブステータ17の板厚(T)の半分以上とされており、また、各第2スリット67の深さ{D(S2)}は、少なくともサブステータ17の板厚(T)の半分以上とされている。つまり、第1スリット66の深さ{D(S1)}と第2スリット67の深さ{D(S2)}との間にオーバーラップを持たせている{D(S1)+D(S2)>T}。
また、各第1スリット76は、サブステータ17の第1磁性リング71をその板厚方向に貫通しない深さであり、また、各第2スリット77は、サブステータ17の第2磁性リング72をその板厚方向に貫通しない深さである。
また、各第1スリット76の深さは、少なくともサブステータ17の板厚(T)の半分以上で、且つリング溝75の深さと同等以上とされている。
ここで、図9のグラフから、スリットが形成されていないタイプ(実施例2)のサブステータ17と比べて、本実施例のように第1、第2スリット76、77を形成したサブステータ17の方が、固定コア(メインステータ16、サブステータ17)による可動コアのアーマチャ14の磁気吸引力が向上していることが分かる。
以上のように、電磁コイルおよび固定コア等により構成される電磁石の磁気吸引力を大きくするという目的で、電磁コイルの外径を現状のものよりも大きくすると、電磁アクチュエータの体格(径方向のサイズ)が大きくなり過ぎて、エンジン等への搭載性が悪化するという問題がある。
本実施例のインジェクタは、燃料のリークレス化を図るために、電磁アクチュエータによりノズルニードルを直接動かす、所謂直接駆動方式のインジェクタである。このインジェクタは、インジェクタ本体と、このインジェクタ本体の弁体であるノズルニードル55を直接駆動する電磁アクチュエータとを備えている(図13参照)。
インジェクタ本体のハウジングは、インジェクタボディ56およびノズルボディ57によって構成されており、これらはリテーニングナット58の締め付けにより一体結合される。インジェクタボディ56およびノズルボディ57には、同軸の貫通孔が設けられ、これらの貫通孔には、長尺のノズルニードル55が収容されている(図13参照)。
また、インジェクタボディ56の図示下端には、スプリング収納空間29の下部を形成するディスタンスピース78が配置されている。このディスタンスピース78は、リテーニングナット58の締結軸力を受けるノズルボディ57によってインジェクタボディ56の図示下部に組み付けられている。
第1燃料供給通路81からノズルニードル55の周囲に導かれた高圧燃料は、ノズルボディ57の貫通孔とノズルニードル55との間に形成されるノズル室83に導かれ、ノズルニードル55が上昇(フルリフト)すると、ノズルボディ57に形成される噴射孔から噴射される。
メインステータ16は、第2ハウジング85に圧入固定される中実円柱状のピン91の外周を取り囲むように円筒状に形成されている。
サブステータ17は、第2ハウジング85の内部空間をアーマチャ収納空間41とステータ収納空間42とに区画するように、アーマチャ収納空間41とステータ収納空間42との中間に設置されている。このサブステータ17は、軟磁性鋼材からなる円板状の磁性部(磁性プレート)63、およびこの磁性プレート63の径方向の外側に設置される円環状の非磁性部(非磁性リング)64等によって構成されている。
ここで、本実施例のサブステータ17は、磁性プレート63の中心部から磁性プレート63の外周部(外周面)まで真っ直ぐに延びる放射状の第1、第2スリット66、67を複数形成して、サブステータ17を周方向に複数個(16個)に分割している。
複数の第1スリット66は、軟磁性鋼材からなる磁性プレート63のメインステータ側端面に形成されている。また、複数の第2スリット67は、磁性プレート63のアーマチャ側端面に形成されている。
なお、第1スリット66は、磁性プレート63のメインステータ側端面においてサブステータ17の周方向に所定の間隔(等間隔、例えば45°間隔)で複数個(8個)形成されている。また、第2スリット67は、磁性プレート63のアーマチャ側端面においてサブステータ17の周方向に所定の間隔(等間隔、例えば45°間隔)で複数個(8個)形成されている。
アーマチャ14は、ノズルニードル55の上端部を圧入嵌合している。このアーマチャ14は、そのサブステータ側端面に、アーマチャ14がフルリフトした際に非磁性リング64のアーマチャ側端面に当接する円環状の環状突起92を有している。この環状突起92は、アーマチャ14のサブステータ側端面の外周部からサブステータ17の非磁性リング64のアーマチャ側端面側に向かって突出している。
また、平板型のアーマチャ14に代えてプランジャ型のアーマチャ14を採用した場合であっても、電磁コイル12の大型化を阻止して搭載性を悪化させることなく、渦電流損失を低減することができるので、電磁弁のバルブ10および電磁アクチュエータのアーマチャ14等の動作応答性を高めることができる。
本実施例では、本発明の電磁アクチュエータを、電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁に適用しているが、内部に燃料が通過するものであれば、バルブ等の移動体だけでなく、シャッターやドア等の移動体を2位置にて駆動する電磁アクチュエータに適用しても良い。また、本発明の電磁アクチュエータを利用した電磁式流体制御弁を採用しても良い。電磁アクチュエータを利用した電磁式流体制御弁としては、サプライポンプの電磁弁(燃料調量弁)やコモンレールの減圧弁のようにバルブ等の移動体の位置を連続的または段階的に変更可能な電磁アクチュエータを備えた電磁式流量制御弁がある。
10 バルブ
12 電磁コイル
14 アーマチャ(可動コア)
16 メインステータ(固定コア)
17 サブステータ(固定コア)
18 ストッパ(ハウジング、第1金属パイプ)
19 中間ハウジング(ハウジング、第2金属パイプ)
20 上部ハウジング(ハウジング)
41 アーマチャ収納空間(第1空間)
42 ステータ収納空間(第2空間)
51 絶縁ブッシュ
52 Oリング
61 第1磁性リング(第1磁性部)
62 第2磁性リング(第2磁性部)
63 磁性プレート(磁性部)
64 非磁性リング(磁気抵抗部、非磁性部)
66 第1スリット
67 第2スリット
71 第1磁性部
72 第2磁性部
74 磁気抵抗部
76 第1スリット
77 第2スリット
92 アーマチャの環状突起
93 内側空間
94 外側空間
95 クリアランス
P1 全周溶接部
P2 全周溶接部
P3 全周溶接部
P4 全周溶接部
P5 全周溶接部
P6 全周溶接部
P7 全周溶接部
Claims (18)
- (a)移動体を駆動する可動コアと、
(b)この可動コアに対向して配置される固定コアと、
(c)前記可動コアおよび前記固定コアを収容する内部空間を有するハウジングと、
(d)このハウジング内部に保持されて、電力の供給を受けて前記可動コアと前記固定コアとの間に磁気吸引力を発生させるコイルと
を備えた電磁アクチュエータにおいて、
前記固定コアは、金属粉と樹脂粉とを固めた複合磁性材によって形成されるメインステータ、およびこのメインステータの可動コア側端面に対向して設置されて軟質磁性材を含んで構成されるサブステータを有し、
前記ハウジングの内部空間は、前記可動コアを収容する第1空間、および前記メインステータを収容する第2空間を有し、
前記サブステータは、前記ハウジングに全周溶接により接合されており、
前記ハウジングは、前記サブステータとの溶接部によって、前記第1空間に対して前記第2空間が気密または液密に封止されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項1に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記サブステータは、前記ハウジングの内部空間を前記第1空間と前記第2空間とに区画するように、前記第1空間と前記第2空間との中間に設置されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項1または請求項2に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記ハウジングは、前記メインステータの内周全体を覆うように前記メインステータよりも径方向の内側に配置される有底筒状の第1金属パイプ、および前記メインステータの外周全体を覆うように前記メインステータよりも径方向の外側に配置される筒状の第2金属パイプを有していることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項3に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記サブステータは、前記第1金属パイプに接触するように設置される環状の第1磁性部、および前記第2金属パイプに接触するように設置される環状の第2磁性部を有し、
前記第1磁性部は、前記第1金属パイプに全周溶接により接合されており、
前記第2磁性部は、前記第2金属パイプに全周溶接により接合されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項4に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記サブステータは、前記第1磁性部の外周と前記第2磁性部の内周との間に、非磁性材によって形成される磁気抵抗部を有し、
前記磁気抵抗部は、前記第1磁性部に全周溶接により接合されており、且つ前記第2磁性部に全周溶接により接合されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項4に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記サブステータは、前記第1磁性部の外周と前記第2磁性部の内周との間に、軟質磁性材によって形成される磁気抵抗部を有し、
前記磁気抵抗部は、前記第1磁性部および前記第2磁性部よりも板厚が薄い薄肉部であることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項5または請求項6に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記可動コアは、前記サブステータとの間にギャップを隔てて対向して配置されるアーマチャを有し、
前記サブステータのメインステータ側端面には、前記サブステータの内周部から前記サブステータの外周部まで延びる放射状の第1スリットが複数形成されており、
前記サブステータのアーマチャ側端面には、前記サブステータの内周部から前記サブステータの外周部まで延びる放射状の第2スリットが複数形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項7に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記第1スリットおよび前記第2スリットは、前記サブステータよりも径方向の外側から前記サブステータを見たとき、隣合う2つの前記第1スリット間に、これらの第1スリットに対して逆方向に切り込みが入れられた前記第2スリットが設けられるように、前記第1スリットと前記第2スリットとが互い違いに前記サブステータに設置されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項7または請求項8に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記第1スリットは、前記サブステータをその板厚方向に貫通しない深さであり、
前記第2スリットは、前記サブステータをその板厚方向に貫通しない深さであり、
前記第1スリットの深さは、少なくとも前記サブステータの板厚の半分以上とされており、
前記第2スリットの深さは、少なくとも前記サブステータの板厚の半分以上とされていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項5または請求項6に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記可動コアは、前記サブステータとの間にギャップを隔てて対向して配置されるアーマチャを有し、
前記サブステータのアーマチャ側端面には、前記サブステータの内周部から前記サブステータの外周部まで延びる放射状のスリットが複数形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項10に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記スリットは、前記サブステータをその板厚方向に貫通しない深さであり、
前記スリットの深さは、少なくとも前記サブステータの板厚の半分以上とされていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項1または請求項2に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記可動コアは、前記サブステータとの間にギャップを隔てて対向して配置されるアーマチャを有し、
前記サブステータは、前記メインステータのアーマチャ側端面の中央部に対向して設置される磁性部、および前記メインステータのアーマチャ側端面の外周部に対向して設置される磁気抵抗部を有し、
前記磁性部は、前記磁気抵抗部に全周溶接により接合して、前記第1空間に対して前記第2空間を気密封止し、
前記磁気抵抗部は、前記ハウジングに全周溶接により接合して、前記第1空間に対して前記第2空間を気密封止していることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項12に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記磁性部のアーマチャ側端面には、前記磁性部の内周部または中心部から前記磁性部の外周部まで延びる放射状の第1スリットが複数形成されており、
前記磁性部のメインステータ側端面には、前記磁性部の内周部または中心部から前記磁性部の外周部まで延びる放射状の第2スリットが複数形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項13に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記第1スリットおよび前記第2スリットは、前記磁性部よりも径方向の外側から前記磁性部を見たとき、隣合う2つの前記第1スリット間に、これらの第1スリットに対して逆方向に切り込みが入れられた前記第2スリットが設けられるように、前記第1スリットと前記第2スリットとが互い違いに前記磁性部に設置されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項13または請求項14に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記第1スリットは、前記磁性部をその板厚方向に貫通しない深さであり、
前記第2スリットは、前記磁性部をその板厚方向に貫通しない深さであり、
前記第1スリットの深さは、少なくとも前記磁性部の板厚の半分以上とされており、
前記第2スリットの深さは、少なくとも前記磁性部の板厚の半分以上とされていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項13ないし請求項15のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記第1空間内に充満する燃料の流動抵抗力を利用して前記可動コアの動きを鈍らせるダンパ機構を備えたことを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項16に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記サブステータは、前記磁性部の外周面を周方向に取り囲む前記磁気抵抗部を構成する環状の非磁性部を有し、
前記可動コアは、そのサブステータ側端面に、前記可動コアがフルリフトした際に前記非磁性部に当接する環状突起を有し、
前記第1空間は、前記環状突起よりも径方向の内側で、且つ前記磁性部のアーマチャ側端面と前記可動コアのサブステータ側端面との間に形成される内側空間、および前記環状突起よりも径方向の外側で、且つ前記可動コアと前記ハウジングとの間に形成される外側空間を有し、
前記ダンパ機構は、前記非磁性部、前記環状突起、前記第1空間内に充満する燃料、前記内側空間と前記外側空間とを連通するクリアランスを有し、
前記クリアランスは、前記非磁性部と前記環状突起との間に形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 請求項1ないし請求項17のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記移動体は、インジェクタ用電磁弁のバルブであることを特徴とする電磁アクチュエータ。
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