JP2010053202A - シーリング用光触媒コーティング組成物 - Google Patents

シーリング用光触媒コーティング組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングを用いる場合において、その表面に直接且つ比較的簡単に塗布でき、良好なシーリング周辺の美観を維持できるとともに、長期にわたり安定したシーリング機能が期待できるシーリング用光触媒コーティング組成物を提供する。
【解決手段】有機樹脂バインダ(例えばデュポン株式会社製「ナフィオン」)を1〜30重量%、フッ素樹脂(例えばPVDF)を5〜30重量%、シランカップリング剤を0.1〜5重量%、光触媒粒子を0.1〜5重量%、溶媒アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールの中の1種以上)を10〜50重量%、溶媒アセトンを10〜50重量%の重量比率(塗布直前)で配合して光触媒塗料を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、光触媒コーティング組成物に関し、特に変成シリコーン系等、特定のシーリング表面に塗布する光触媒コーティング組成物に関する。
一般家屋や施設、共用建物等の建物を建築する際において、サイディングボード等の外壁材、ガラス窓、サッシの周囲、タイル、コンクリート等のジョイント部や目地に、シーリング(「シーラント」、「コーキング」、「隙間充填剤」とも称する。)が用いられている。
代表的なシーリングとしては、組成別にシリコーン系、変成(「変性」とも称する。)シリコーン系、ポリウレタン系、ポリイソブチレン系、アクリル樹脂系、アクリルウレタン系、ブチルゴム系、ポリサルファイド系、変成ポリサルファイド系等の各種が知られており、剤型として1成分形又は2成分形が存在する。1成分形の場合は、組成の種類に応じて湿気硬化、酸素硬化、乾燥硬化等の硬化態様がある。2成分形の場合は、各成分を混合したのち、これを併設されたサイディングボードの間隙などに充填し、溶媒を除去して定着させている(混合反応硬化)。
シーリングは、施工後は建物の構成要素の一部となるため、美観を維持できる意匠性が求められるが、シーリングの種類によっては施工後の経過に伴って、目地周辺に汚れを発生することがある。これは、シーリング中のベースレジンや可塑剤等の添加剤が、次第にシーリング表面から外部に漏れ出す(所謂「ブリード」の問題を生じる)ことによる。汚れの程度はシーリングが曝される外界環境の大気汚染度、降雨の状況、湿度・温度等の各条件に影響されるので一様ではない。
特許文献1及び2には、シーリングに建築用ゴム部材を用いた場合に、光触媒材料を添加して、表面に親水性を付与することで汚染性の低減をねらった技術が記載されているが、実際上、その効果は十分とは言いにくい。
一方、上記したシーリングのうちシリコーン系を除く、変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリング(以下、便宜上「特定シーリング」と称する。)を用いることで、ブリード等による汚れの問題を比較的低減することができる。この特定シーリングのうち、例えば変成シリコーンは、通常、シリル基を末端に有し、プロピレンオキシドの繰り返し構造等を持つポリエーテルであって、良好な可塑性を有する。このため、変成シリコーン系シーリングを使用する場合には可塑剤が比較的少量であり、施工後にシーリング中の成分が外部に漏れ出て汚染しにくい利点がある。変成シリコーンを除く、その他の前記特定シーリングでも、同様にブリード等が発生しにくい特性を持つ。
よって、特定シーリングは汚染の問題が比較的小さく、特に美観が求められるサイディングボードを用いた外壁施工時のシーリングに好適である。
特開平9−227779号公報 特開2004−175959号公報 特開2002−194329号公報
しかしながら、特定シーリングを用いる場合でも、汚染防止対策を行うべき余地はある。
すなわち、フタル酸エステルなどの可塑剤のブリード等による汚れの問題は小さいものの、施工直後で特定シーリングが完全に硬化していない場合、タック性が残存しているため、表面に外界由来の汚染物質が付着しやすい。シーリングが完全硬化した後も、このような汚染物質を除去しなければ、他の組成からなるシーリングと同様に建築物の外観品質を低下させ、美観を損なう問題がある。
また、シーリングに関しては、ブリードや外界由来の物質による汚染問題とは別に、シーリングの寿命の問題も考慮しなければならない。建築物へいったん施工した後は、できるだけ長寿命にわたってシーリングを維持することが望まれる。しかし、シーリングの平均寿命は実際には10年程度であり、早いもので5年程度である。サイディングボードは湿度や温度等の環境条件によって伸縮するため、シーリングにもこの伸縮に伴う応力が及ぶが、経年的に追従性が低下し、寿命末期のシーリング表面にはしわやクラックが発生するようになる。このようなしわやクラックは、シーリングの美観を損ね、汚染物質が蓄積し易くなるほか、雨水等の浸入を招き、シーリング機能低下及び外壁材の強度低下の原因になるの。従って、再度シーリングの施工が必要となり、新たなコストがかかってしまう。従って、シーリングを長寿命で維持するためには、このような経年変化を抑制し、外界から適切に保護する必要がある。
一方、シーリングの表面には、一般に塗膜を形成することが難しい。シーリングは弾性に富んでおり、応力を受けて容易に変形できるほか、化学的にも安定しており、その表面に塗膜を直接密着させるのが困難である。このため、シーリングに保護膜を形成する場合は、予め下地(プライマー)を配設したり、塗膜の素材を厳密に選択する手間が掛かり、容易に保護膜を形成するのが難しい問題がある。さらに、たとえ保護膜を形成したとしても、それだけでいったん付着した外来汚染を除去することはほぼ不可能である。
このように、シーリングを用いる場合において、現在では幾つかの改善すべき課題が存在する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、シリコーン系を除く、変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングを用いる場合において、その表面に直接且つ比較的簡単に塗布でき、汚染物質の除去を効果的に図ることにより良好なシーリング周辺の美観を維持できるとともに、長期にわたり安定したシーリング機能が期待できるシーリング用光触媒コーティング組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、PTFEに対し、パーフルオロスルホン酸又はパーフルオロカルボン酸の少なくともいずれかがグラフト重合された共重合体からなるイオン交換樹脂と、フッ素樹脂と、シランカップリング剤と、光触媒材料が配合されてなるシーリング用光触媒コーティング組成物とした。
ここで、フッ素樹脂は、PVDF、PVF、PTFE、ETFE、PVDF−HFP、PCTFE、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル共重合体、4フッ化エチレン−アルキルビニルエーテル共重合体、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル−アルキルビニルエステル共重合体の中の1種以上を用いることができる。
シランカップリング剤は、フッ素樹脂と結合する第一官能基と、変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングと結合する第二官能基と、隣接するシランカップリング分子同士を結合する第三官能基を有する構成が例示できる。
この場合、第一官能基は、フッ素樹脂とウレタン結合又はアミド結合する官能基であり、
第二官能基及び第三官能基は、前記シーリング及びシランカップリング分子同士とシラノール結合する官能基が例示できる。
また、光触媒材料は粒子状のものが利用し易い。光触媒材料は、TiO、ZnO、WO、SnO、SrTiO、Bi、Feから選択される少なくとも1種の金属酸化物が利用可能である。
さらに、光触媒材料が多孔質であると、防臭効果や衛生効果も奏されるので好適である。
また、本発明の光触媒コーティング組成物には、メタノール、エタノール、プロピルアルコールの1種以上が配合されていると、速乾性が得られ好適である。
さらに、塗膜の機能性を向上させるため、無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤および光安定化剤から選択される少なくとも1種を添加することもできる。
塗膜形成後の重量比率としては、イオン交換樹脂が1重量%以上20重量%以下、フッ素樹脂が50重量%以上80重量%以下、シランカップリング剤が1重量%以上20重量%以下、光触媒材料が0.1重量%以上5重量%以下の割合で配合されていることが好適である。
また、本発明は、複数のサイディングボードが変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングを介して併設された基体を有し、前記シーリングの表面に上記した本発明の光触媒コーティング組成物からなる塗膜が形成されている光触媒コーティング塗膜付基体とした。
ここで、前記塗膜において、フッ素樹脂と結合したシランカップリング剤が、前記シーリングと結合している構成とする事もできる。
また、本発明は、上記した本発明の光触媒コーティング組成物が、噴射ガス成分とともにスプレー缶に封入されてなる光触媒コーティング組成物入のエアゾール缶とした。
さらに、本発明は、混合液中でフッ素樹脂とシランカップリング剤とを結合させる第一ステップと、第一ステップ後に、前記混合液にイオン交換樹脂及び光触媒粒子を添加して塗料を調整する第二ステップと、第二ステップ後に、前記塗料を変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングの表面に塗布し、前記シーリングとシランカップリング剤とを結合させる第三ステップとを経るシーリング用コーティング組成物の塗布方法とした。
ここで第二ステップでは、PTFEに対し、パーフルオロスルホン酸又はパーフルオロカルボン酸の少なくともいずれかがグラフト重合された共重合体からなるイオン交換樹脂を用いることもできる。
以上の構成を有する本発明のシーリング用光触媒コーティング組成物によれば、組成中にパーフルオロスルホン酸又はパーフルオロカルボン酸等のイオン交換樹脂を含むので、特定シーリング上に形成された当該組成物の塗膜表面において、極めて高い親水性(超親水性)が発揮される。従って、水の接触角が極めて小さく、雨等の水分が付着すると、速やかに塗膜表面に薄い水膜が形成される。一方、外界由来の汚染物質は一般に疎水性であるため、塗膜表面の水膜と反発し、流されて除去される。また、仮に汚染物質が塗膜表面に付着しても、後に塗膜が水分を得て、汚染物質の下に水分が潜り込んで水膜が形成され、汚染物質が浮き上がって除去される。このように、いずれの場合にも本発明の光触媒コーティング組成物を利用することで、良好な汚染防止効果が発揮される。
また、光触媒コーティング組成物中には、酸化チタン等の光触媒粒子が分散されている。光触媒粒子は太陽光線の照射を受けると活性化し、塗膜表面付近に活性酸素を発生させる。これにより、塗膜表面付近に存在する汚染物質を分解除去する効果が得られる。
また、塗膜表面にはシーリング表面のように、未硬化状態におけるタック性がないため、外界由来の汚染物質が付着しにくい利点もある。
このように本発明のシーリング用光触媒コーティング組成物によれば、打設された特定シーリングの周辺において、イオン交換樹脂の超親水性による洗浄効果と、光触媒粒子による汚染物質の分解除去反応の両方によって、優れた防汚効果が奏される。
なお、本発明の光触媒コーティング組成物中では、上記したイオン交換樹脂の超親水性による防汚効果を主体としているので、光触媒粒子の濃度を低濃度に設定することができる。このため、過剰な光触媒粒子の励起による裏反応を受けて、特定シーリングが劣化するおそれは小さい。
さらに本発明の光触媒コーティング組成物では、シランカップリング剤がフッ素樹脂と化学結合するとともに、特定シーリング表面とも化学結合する。従って、光触媒コーティング組成物からなる塗膜では、シランカップリング剤及びフッ素樹脂を主体骨格とする塗膜が特定シーリング表面に強固に結合され、たとえ特定シーリングが外部から応力を受けて弾性変形しても、塗膜がこれに追従して変形する。よって、プライマーを用いたり、厳密に塗膜成分の制約を講じなくても、一度の塗工(ワンコート)処理をするだけで、特定シーリングに対して容易に剥離することがなく、長期にわたり極めて優れた密着性を持つ光触媒コーティング塗膜が成膜できる。
また、本発明の光触媒コーティング組成物は、パーフルオロスルホン酸又はパーフルオロカルボン酸とPTFEとの共重合体に加え、さらに所定のフッ素樹脂を組成中に配合している。これらの成分は、いずれも高い結合エネルギーを持つC−F結合を組成中に豊富に有しているので、このようなC−F結合を骨格とすることにより、光触媒反応による塗膜の自己崩壊を効果的に回避でき、長期にわたり良好な塗膜を維持できる。また、上記した特定のフッ素樹脂を利用することで、これらのフッ素樹脂の特性を活かして乾燥硬化後の塗膜が柔軟性及び耐摩耗性を発揮できる。
以下に、本発明の実施の形態及び実施例を説明するが、当然ながら本発明はこれらの形式に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1の外装建材ユニット1(光触媒コーティング塗膜付基体)の構成を示す図である。本発明の光触媒コーティング組成物(以下、単に「光触媒塗料」と称する。)は、外装建材ユニット1の特定シーリング表面への塗膜として利用されている。
外装建材ユニット1は、外装材2の片側表面に、防水紙3を貼着し、その上に複数の土台板4及びパネル部5を所定位置に順次配設した基体をなすように構成されている。
外装材2はサイディングボード50を建築物の側壁に取り付けるための下地材であり、例えば石膏ボードで構成されている。
防水紙3は、サイディングボード50の周囲から建築物への水分侵入を遮断するために設けられる。加硫ゴム系、塩化ビニル系、熱可塑性エラストマー系、エチレン酢酸ビニル系等の有機材料からなるシートで構成され、外装材2の表面を被覆するように配設される。
パネル部5は、帯状のサイディングボード50が、x方向を長手としてz方向に複数枚併設されてなる。各々のサイディングボード50は、z方向両端部を突き合わせて配置され、その間隙がシーリング部6でシールされている。
サイディングボード50は、建築物の壁面を保護し、且つ、所定の装飾(ここではタイル状)を施す等の目的で配設される外壁材(パネル壁材)であって、合成樹脂系、金属系、窯業系のいずれかの素材を平板状に加工して構成されている。合成樹脂系は、軽量且つ高剛性を有し、木目等の印刷による装飾が容易である。金属系はカラー鉄板、アルミニウム合金板等で構成され、高い強度と光沢性に優れている。窯業系は例えばセメント材料を高温高圧下で圧縮成型したものであって、タイル形状等の各種パターニングが容易に形成できるメリットがある。
なお、ここではサイディングボード50の間にシーリング部6を設ける例を示しているが、当然ながら本発明はこれに限定しない。サイディングボード50の他、ガラス、金属、石材等、いずれの素材を用いても良い。
土台板4は、短冊状の木材であって、x方向を長手として一定間隔毎に配設されている。
図2は、このシーリング部6の周囲の構成を示すyz平面に沿った部分断面図である。
シーリング部6は、土台板4と接するように配設されたバックアップ材60と、特定シーリング61、及び塗膜62とで構成されている。
バックアップ材60は、シーリング部6の充填深さを調整したり、シーリングのいわゆる三面接着の不良を防止して、特定シーリング61の内部応力を分散させて長寿命化させるために用いられる成型部材である。ここでは長方形断面を持つ発泡ポリエチレンを利用している。
特定シーリング61は、シリコーン系以外の組成からなり、変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上の公知のシーリング(ここでは変成シリコーン系シーリング剤を使用。高・低モデュラス系のいずれでもよい。)を打設し、溶媒を除去したものである。組成としては、末端又は側鎖の少なくともいずれかに、アルコキシ基、ハロゲン基、水酸基等の加水分解性官能基(シランカップリング剤とシラノール結合できるものが好適である。)を有するポリマーを主成分として構成される。主鎖骨格としては、プロピレンオキシドの重合体が例示できる。
なお、変成シリコーン系シーリング剤は、一般に可塑剤を添加しなくても良好な可塑性が得られるが、いわゆる低モデュラス系材料を用いる場合などは多少添加してもよい。しかしながら、打設後のシーリング内部からの汚染(ブリード)を避けるためには、なるべく用いないことが望ましい。
なお、各々の特定シリコーンの組成としては、後述するようにシランカップリング剤とシラノール結合等による結合性を有する官能基(水酸基等)を持つことが望ましい。
塗膜62は、本発明の主たる特徴の光触媒塗料を塗布後、乾燥して溶媒除去し、硬化させたものである。
当該光触媒塗料は、有機樹脂バインダ(所定のイオン交換樹脂)と、光触媒材料、所定のフッ素樹脂、シランカップリング剤、溶媒(アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールの中の1種以上)、アセトン))とが配合されてなる。このうち、最終形成された塗膜62中における重量比率がそれぞれ同順に1重量%以上20重量%以下、0.1重量%以上5重量%以下、50重量%以上80重量%以下、1重量%以上20重量%以下の比率となるように配合されたものである。
図3は、塗膜の構成を模式的に示す部分拡大図である。当図に示すように、塗膜62は、シランカップリング剤621が、第一官能基においてフッ素樹脂622と結合し、第二官能基においてシーリング表面610に結合し、第三官能基において、隣接するシランカップリング剤同士で結合した構成を骨格とする。さらに、膜中にイオン交換樹脂623が添加され、光触媒粒子(TiO)620が膜中に分散されてなる。イオン交換樹脂623は、親水基(スルホン酸基)を塗膜62の表面に露出させた状態で、フッ素樹脂622中に保持される。塗膜62の厚みは、約15〜20μmである。
イオン交換樹脂623は、良好な親水性を呈するスルホン酸(SOH)基がグラフト重合されたパーフルオロスルホン酸-PTFE共重合体、又はパーフルオロカルボン酸である。また、パーフルオロスルホン酸とパーフルオロカルボン酸とは混合して用いることも可能である。ここではスルホン酸基がグラフト重合されたパーフルオロスルホン酸-PTFE共重合体を利用しており、その市販品としては、デュポン株式会社の「ナフィオン」が例示できる。ナフィオンの化学構造は以下の化学式(化1)で表される。
Figure 2010053202
化学式(化1)に示すように、ナフィオンは、スルホン酸を側鎖に有する高分子4フッ化エチレンの繰り返し単位からなるグラフトポリマー(スルホン酸機がグラフト重合されたポリ4フッ化エチレン)である。C−H結合は有さず、高度な安定性を呈するC−F結合を持つ。このため、不要な化学反応によってC−F骨格が切断されにくいという優れた化学安定性を有している。
具体的には、C−F結合の結合エネルギーは、C−H結合(415kJ/mol)やC−C結合(347kJ/mol)のいずれの結合エネルギーに対しても十分大きい(約500kJ/mol)。従って、C−F結合を利用すれば化学的に安定性の高い分子鎖を形成できる。この化学安定性を利用することで、本発明の塗膜62は長期にわたり、光触媒による不要な分解反応を受けずに安定に存在できる。
また、高い結晶化度で非常に緻密な結晶構造を形成できるほか、優れた耐薬品性、耐候性も示し、電気化学反応に対して高度に安定である。さらに低表面張力、低摩擦係数という性質をも示すが、これはF原子が小さな原子半径と低い分極性を持つことから、分子間凝集力が低く、優れた柔軟性を有するためと考えられる(プラスチック・機能性高分子材料事典:産業調査会事典出版センター発行(2004年)の306頁参照)。
ナフィオンは、一般的には固体高分子型燃料電池(SPFC)の固体電解質として使用され、発電に伴う電気化学反応(水合成反応)に対して高度に安定した性能(プロトン導電性や熱的安定性等)を呈する有機ポリマー樹脂である。このような電気化学的特性は、発電反応と共通する電気化学反応の一種である光触媒反応に対しても非常に高い安定性を示すことが、本願発明者らの行った実験により明らかになっている。
なお、ナフィオン以外に市販されているイオン交換樹脂としては、テトラフルオロエチレンとカルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルを共重合させ、加水分解して得られる旭硝子株式会社製「フレミオン」等が挙げられる。
一方、シランカップリング剤621と結合するフッ素樹脂としては、PVDF、PVF、PTFE、ETFE、PVDF−HFP、PCTFE、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル共重合体、4フッ化エチレン−アルキルビニルエーテル共重合体、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル−アルキルビニルエステル共重合体、の中の1種または2種以上が挙げられる。このうち、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル−アルキルビニルエーテル共重合体、もしくは3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエステル共重合体が特に望ましい。いずれも、シランカップリング剤621の第一官能基と結合するための結合基を有するように、必要に応じて部分修飾されている。例えば第一官能基がイソシアネート基の場合、これと結合可能な水酸基を備える。これらのフッ素樹脂も、ナフィオンと同様に豊富なC−F結合からなる分子骨格を有しているので、光触媒の裏反応によって容易に切断されない化学安定性を有している。当該フッ素樹脂とナフィオンとを併用することで、塗膜62を構造的に安定化する効果も奏される。
このような所定のフッ素樹脂を塗膜62に添加することで、シーリング表面610に追従する優れた柔軟性と耐摩耗性が付与される。
シランカップリング剤621は、ケイ素原子(Si)を中心とし、イソシアネート基末端を有する1の炭化水素主鎖と、3つのアルコキシル基を有する構造を持つ。イソシアネート系カップリング剤の化学構造は以下の化学式(化2)で表される。
Figure 2010053202
ここで化学式中、炭化水素主鎖のR2はn=3程度であり、n−プロピルイソシアネート基が例示できる。R1はメチル基又はエチル基であることが望ましいが、これに限定されない。R1がメチル基の場合(γ―イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)、市販製品として、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の「SILQUEST Y−5187」が利用できる。R2がエチル基の場合(3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン)、市販製品として、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の「SILQUEST A−1310」、信越化学株式会社製「KBE−9007」が利用できる。
なお、シランカップリング剤621としてはこの他、アミノ系シランカップリング剤も利用可能である。この場合、シランカップリング剤621はカルボニル基を有するフッ素樹脂(セフラルコート)とアミド結合できる。アミノ系シランカップリング剤の市販製品としては、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の「SILQUEST A−1120」(γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)、「SILQUEST A−2120」(N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン)、「SILQUEST Y−9669」(3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン)等が例示できる。また、信越化学株式会社製アミノ系シランカップリング剤「KBM−602」、「KBM−603」、「KBE−603」、「KBM−903」、「KBE−903」、「KBE−9013」、「KBM−573」、「KBM−575」、「KBM−6123」等が利用できる。
図3の塗膜62中に示すように、シランカップリング剤621は、第一官能基であるイソシアネート基において、フッ素樹脂622とウレタン結合又はアミド結合している。一方、1のアルコキシル基は第二官能基として、シーリング表面610における水酸基とシラノール縮合反応を経て結合している。また残りの2つのアルコキシル基は、第三官能基として、隣接するシランカップリング分子同士で縮合反応(シラノール縮合反応)を経てシロキサン結合し、全体としてシランオリゴマーを形成する。
このように、塗膜62では、フッ素樹脂622はシランカップリング剤621を介してシーリング表面610と強固に結合され、シランカップリング剤621同士も強固に結合されている。従って、塗膜62はシーリング表面610から容易に剥離しないように確実に保持されるので、シーリング表面610にプライマー等を配設しなくても、比較的簡単に一度の塗工(ワンコート)で塗膜62を形成できる。これにより塗工作業及び塗膜構成の簡素化が図られるメリットがある。
ここで、本発明の光触媒塗料を打設直後の未硬化のシーリング表面610に塗布しても、シーリング表面610と塗料との間で作用する分子間力を利用し、塗膜62をシーリング表面610と密着させることができる。或いは、光触媒塗料を完全硬化したシーリング表面610に塗布しても、上記の通り、シランカップリング剤621がシーリング表面610と強固に化学結合し、塗膜62が容易に剥がれることはない。
このため本発明では、打設されたシーリング部6が未硬化又は完全硬化した後のいずれの状態であっても、その表面に塗布できるメリットがある。本発明は、この点においても塗布効率を向上させる効果が望める。なお、シーリングが未硬化の場合は、その表面にタック性が残存しており、外界由来の汚染物質が比較的付着しやすい。従って、シーリングを打設した後はなるべく早期に塗膜62を形成するのが望ましい。
また、上記ではイソシアネート系及びアミノ系のシランカップリング剤を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、フッ素樹脂とシランカップリング剤との各結合基を逆にしてもよい。例えばイソシアネート基を有するフッ素樹脂を用い、これとシランカップリング剤の水酸基(シラノール基)とを結合させるようにしてもよい。また、カルボニル基やアミノ基を有するフッ素樹脂を用い、カルボニル基またはアミノ基を有するシランカップリング剤との間で、アミド結合させるようにしても良い。
光触媒粒子620は、本発明で利用可能な光触媒材料の例示であって、ここでは平均粒径が約7nmの金属酸化物で構成される一次粒子が、平均粒径200〜300nm程度に凝集してなる二次及び三次粒子として、塗膜62中に分散されている。濃度としては、0.1重量%以上5重量%以下であり、一般的に酸化チタンを利用した光触媒塗膜に比べると低濃度に抑制されている。
なお、図1では説明上、光触媒粒子620を一次粒子の状態で模式的に図示しているが、上記の通り、二次又は三次粒子として含まれる場合もある。
前記金属酸化物としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化鉄(Fe)の少なくとも1種の金属酸化物を挙げることができる。このうち、酸化チタンは特に光触媒機能が安定しており、さらに簡単に入手可能なため好適である。酸化チタンの市販品としては微細な粒子状が存在するが、本発明でも光触媒粒子620として利用しやすい。
塗膜62の厚みとしては約20μmが例示できる。この厚みは、無機バインダを用いた従来の塗膜(例えば0.1μm程度の厚み)光触媒塗料に比べて格段に厚いので、その分、強固な塗膜62を形成できるようになっている。
また、厚い塗膜62内部に光触媒粒子620が分散されているため、塗膜62に相当量の紫外線を含む光が照射されても、膜中を透過する際に紫外線強度が弱められ、光触媒粒子620が過度に励起されることはない。従って、不要な光触媒反応(いわゆる裏反応)により、塗膜62の樹脂成分が劣化したり、塗膜62直下の特定シーリング61が劣化するのが防止され、長期にわたって良好に塗膜62及び特定シーリング61を維持することが可能である。
(光触媒塗料の調整と塗布方法)
A.まず、溶媒にフッ素樹脂とシランカップリング剤とを混合する。その後、溶液を50℃まで加熱することにより、フッ素樹脂の水酸基とシランカップリング剤のイソシアネート基を反応させ、ウレタン結合により結合させる。
B.次に、溶液に所定量のナフィオンと、光触媒粒子を添加し、良く攪拌する。
溶液を混合して光触媒塗料を得る。
なお、A、Bのステップでは、塗布直前において、有機樹脂バインダ(例えばデュポン株式会社製「ナフィオン」)を1重量%以上30重量%以下、フッ素樹脂(例えばPVDF)を5重量%以上30重量%以下、シランカップリング剤を0.1重量%以上5重量%以下、光触媒粒子を0.1重量%以上5重量%以下、溶媒アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールの中の1種以上)を10重量%以上50重量%以下、溶媒アセトンを10重量%以上50重量%以下の各重量比率(塗布直前)となるように配合する。
C.硬化したシーリング表面610に対し、光触媒塗料を塗布する。最終厚みは約20μmになるように調整する。この塗布工程により、シランカップリング剤中のアルコキシル基がシーリング表面とシラノール反応を生じ、結合する。
塗布後、塗料中の溶媒を完全に除去すると、本発明の塗膜62が完成する。
なお、本発明の光触媒塗料は、溶媒にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトンの少なくともいずれかを用いることによって、良好な速乾性が発揮される。このため、効率よく塗工作業を行えるという利点がある。
なお、本発明の光触媒塗料を調整する際には、フッ素樹脂を水性エマルジョンとして配合することも可能である。この水性エマルジョンを利用すると、少なくとも常温において塗膜が乾燥硬化可能であり、別途加熱工程を必要としない。従って塗布にかかる作業効率を飛躍的に向上でき、塗布工程を低コストで行える効果が期待できる。
或いは、液体のフッ素樹脂を利用することもできる。液体のフッ素樹脂としてはフルオロエチレン−ビニルエーテル交互共重合体(以下FEVE系フッ素樹脂)またはポリフッ化ビニリデンーテトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下PVDF系フッ素樹脂)等が挙げられる。液体のFEVE系フッ素樹脂としては、「ルミフロン」(旭硝子社の登録商標)や「セフラルコート」(セントラル硝子社の登録商標)「フルオネート」(DIC社の登録商標)等が挙げられる。また、液体のPVDF系フッ素樹脂としては、「カイナーADS」(アルケマ社の登録商標)等が例示できる。これら液体のフッ素樹脂を配合した光触媒塗料は、常温において乾燥硬化が可能である。
(塗膜62の防汚等の効果について)
本発明の光触媒塗料を塗布し、乾燥硬化してなる塗膜62では、その表面において、ナフィオンの分子構造に由来するプロトン導電性のスルホン酸基(SOH基)が外部に露出している。
従って、塗膜62は水の接触角が極めて小さなっており(約10度以下)、その表面に水が付着すると、スルホン酸基が超親水性を発揮し、塗膜62の表面全体に平坦な水膜が形成される。
このような状態で塗膜62に外部から疎水性(親油性)の汚染物質(雨に含まれる煤煙粒子など)が付着すると、付着領域における界面に水膜が入り込み、汚染物質が浮き上がって排除される。また、仮に汚染物質が直接塗膜62に付着したとしても、その後に雨滴等が付着すれば、その水分が汚染物質と塗膜62間に入り込んで水膜が形成されるので、汚染物質が排除される。このため、いずれの場合も塗膜62の表面は常に良好な清浄効果が発揮される。
一方、塗膜中12に分散された光触媒粒子620は、外部から太陽光等により光照射されると、そのエネルギー(例えば波長380nmの紫外線)を受けて励起する。この励起により、大気に触れる塗膜62の表面では、大気中の酸素が光触媒からエネルギーを受けて活性酸素もしくは過酸化物に変化する。活性酸素もしくは過酸化物は、塗膜62表面またはその近傍において、汚染物質を分解し、塗膜62への付着力を弱め、容易に除去されるように作用する。その後、雨等が塗膜に当たると、汚染物質は容易に洗い流されることとなる。このような防汚効果により、塗膜62が形成されたシーリング表面610及びその周辺では、優れた美観を維持することができる。
また、塗膜62の表面には、未硬化状態のシーリング表面610にみられるようなタック性がないため、外界由来の汚染物質が付着しにくいメリットもある。
ここで、塗膜62の防汚効果は、主に上記したスルホン酸基の超親水性による防汚機能により得られるので、その分、光触媒粒子620の使用量(すなわち光触媒の添加量)が、完成後塗膜62において0.1重量%以上5重量%以下と低濃度であり、一般的な光触媒コーティング(30重量%以上)に比べて比較的少なく抑えられている。従って、光触媒粒子620が塗膜62の表面に露出したり、シーリング表面610と直接接触することは極めて少ない。これにより、光照射によって過度に励起した光触媒粒子620が発生し、シーリング表面610に対して不要な裏反応を生じさせて劣化させることがなく、シーリング部6の長寿命化が図られる。
また、塗膜62は有機材料で構成されているため、無機材料で構成する場合(例えば0.1μm)に比べて塗膜を数十μm程度まで厚く形成できる。従って、たとえ塗膜62に波長の短い高エネルギーの紫外線が照射されたとしても、厚い膜中を通過する際にその強度が弱められ、光触媒粒子620が過度に励起されるのが防止される。本発明では、この塗膜62の膜厚設定によっても、裏反応の抑制効果が期待できる。また、厚膜設計による塗膜62の痩せ対策を良好に講じることもできる。
さらに塗膜62においては、上記各効果に加え、優れた耐久性が発揮される。すなわち、塗膜62では主骨格をなす材料として、C−F結合を多数持つパーフルオロスルホン酸及び所定のフッ素樹脂が使用されていることから、たとえば長期間の日光照射を受けて光触媒粒子620が励起されても、不要な光触媒反応によって、塗膜62が容易に分解されることはない。このため本発明の塗膜62では、長期にわたり光触媒反応による自己崩壊を回避して、良好に塗膜62を維持できる耐候性が発揮される。
また、塗膜62では組成中の骨格となるフッ素樹脂がシランカップリング剤を介してシーリング表面610と強固に化学結合しているため、容易に剥離することがない。従って、長期にわたり特定シーリング61の防汚効果を発揮できる。
さらに、塗膜62はフッ素樹脂成分を多く含むことから、良好な柔軟性及び伸張性を呈する。特に、ナフィオンを含むことで一定の柔軟性が発揮され、打設された特定シーリング61が変形したとしても、その変形に追従して塗膜62も柔軟に曲がる。この塗膜62の柔軟性は、前述したシランカップリング剤621による塗膜62とシーリング表面610との結合力との相乗効果によって、塗膜62が特定シーリング61側から剥離するのを有効に防止するようにも作用する。
また、塗膜62はシーリング表面610を良好に被覆し、特に紫外線の直接照射を回避させる保護膜としても機能するので、シーリング部6の経年劣化(しわやクラックの発生等)が抑制される。このため本発明によれば、美観に優れたシーリング部6を長寿命にわたり維持して用いることができる。
なお、塗膜62に光触媒粒子620を添加することによって、塗膜62の表面積を増大させ、消臭機能や抗菌機能を発揮させることも可能である。これにより、例えば病院施設等の衛生的な性能が求められる使用環境においても、これらの要求特性に応じた優れた性能を持つ塗膜62を形成できる利点がある。
消臭機能や、抗菌機能を十分発現させるためには、塗膜62自体に十分なガス吸着能力を持たせる必要がある。そのためには塗膜13の吸着表面積を大きくしてやればよい。具体的には、例えば光触媒粒子620として比表面積が大きなものを採用すればよく、例えば石原産業株式会社製「ST−01」等の多孔質な酸化チタンが例示できる。
多孔質の光触媒粒子620を塗膜62中に存在させることにより、塗膜62の表面自体も多孔質状になり、表面積が飛躍的に増大し、塗膜62の表面の全体にわたって吸着性が発揮される。その結果、塗膜62周囲のガスや液体、並びに各種微生物に対し、優れた消臭機能や抗菌機能が発揮されることとなる。
なお、上記した本発明の各効果は、変成シリコーンの他、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングを用いる場合にも同様に得られることが分かっている。これらのシーリングを用いる場合、1成分形又は2成分形のいずれでもよい。ブチルゴム系、アクリル系シーリングを用いる場合、表面から水分や溶剤が揮発し、体積が20%〜30%程度収縮する。従って、これらの揮発を促してシーリングを正しく配設するために、打設後は一定時間経過してから塗膜62を形成することが望ましい。
<性能確認実験>
以下、本発明の性能を実際に確認するため、各種実験を行った。
(屋外曝露試験)
まず、塗膜の親水性とその耐久性を確認する実験を行った。
厚さ1mmの特定シーリング(ここでは変成シリコーン系シーリングを使用)の試験体上に、本発明の光触媒塗料からなる塗膜(厚み約20μm)を形成したものを実施例サンプルとして作製した。また、塗膜を形成しないものを比較例サンプルとして用意した。
この時点で、これらのサンプルの表面を霧吹きで塗らし、目視にて親水性を確認した。比較例サンプルでは水滴が付着したのに対し、実施例サンプルでは目立った水滴は確認されなかった。これにより、実施例サンプルの塗膜表面には、良好な親水性が存在することが確認された。
次に、これらのサンプルを屋外(大阪府泉大津市、南向き)に約4ヶ月にわたり曝露した。その後、前回と同様の手順で、各々のサンプル表面を霧吹きで塗らし、目視にて親水性を確認した。
試験結果は各サンプル作製直後と同様であり、実施例サンプルでは水滴は確認されず、良好な親水性表面が維持されていることが確認された。これにより本発明では、少なくとも4ヶ月の屋外曝露を行っても塗膜の親水性は失われず、且つ、良好な塗膜を維持できることが分かった。
(引っ張り試験)
次に塗膜の柔軟性と、シーリングへの追従性を確認する物性試験を行った。
屋外曝露試験と同様の実施例及び比較例サンプルをそれぞれ用意した。そして引っ張り試験を、クロスヘッド速度100mm/min、フルスケール過重50N、養生時間常温(14日)の条件で行った。
試験結果を表1に示す。
Figure 2010053202
表1に示すように、実施例サンプルは比較例サンプルに比べ、さほどの過重時応力を加えなくても、比較例サンプルと同様の伸び率を呈することが分かった。これにより、本発明の光触媒塗料による塗膜は、容易に延伸することができ、シーリングの変形・伸縮に対して塗膜が十分良好に追従できることが確認された。
(外観耐候性確認試験)
次に、本発明の塗膜について、経時的な色差及び光沢保持率の変化を確認するための試験を実施した。実施例サンプルとして、特定シーリング(ここでは1成分形変成シリコーン系シーリングを使用)の表面に本発明の光塗料による塗膜を形成した。また、比較例サンプルとして、同様の1成分形変成シリコーン系シーリングを用意した。これらのサンプルについて、メタルウェザー試験による促進耐候試験(10年相当)を実施した。
なお、メタルウェザー試験は、メタルハライドランプ照射強度を60mW/mとし、照射時間を16時間、降水時間を2時間、暗置時間を6時間の合計24時間を1サイクルとして実施した。
この試験結果を表2に示す。
Figure 2010053202
表2に示すように、比較例サンプルでは試験当初に比べ、試験の経過によって色差が3以内まで差を生じ、光沢も40%程度まで低下した。これに対し、実施例サンプルに同様の試験を行っても、比較的良好な色差及び光沢保持率を維持されることがわかった。この結果から、本発明によれば、光触媒塗料の塗膜表面への汚染が防止されるとともに、特定シーリングの表面分子の劣化が抑制されることで、特定シーリングを長寿命化し、塗工直後の良好な特定シーリングの美観を長期にわたり維持できることが確認された。
(塗膜密着性確認試験)
塗膜と特定シーリングとの密着性を確認する試験を実施した。
変成シリコーン系シーリングの違いによる密着性を考慮して、3種類の変成シリコン系シーリング(積水フーラー製「セキスイ変成シリコーンTHII」、コニシ株式会社製「MSコーク」、セメダイン株式会社製「POSシール」)を使用した。
試験体(サイズ;150mm×70mm×5mm、試験体数;各仕様n=3)の各々に、変成シリコーン系シーリングを打設した。オープンタイムをおいて各シーラント上に本発明の光触媒塗料を塗布した。その後、塗膜を常温養生(23℃、14d以上)することによりサンプルを得た。
そして各サンプルを以下の環境条件に置き、その後の剥離有無を確認することで常温試験、耐水試験、耐熱試験、促進耐候試験を行った。
・耐水試験を行う場合は、サンプルを水中に7時間浸漬(水温23℃)した。
・耐熱試験サンプルは80℃で14時間保持した。
・促進耐候試験サンプルはMW10年相当の促進劣化を行った(メタルウェザー試験を15サイクル実施)。
次に、各サンプルの塗膜表面にカッターで碁盤目(4mm間隔、5×5マス目)を入れ、その表面にセロハンテープを貼着した。貼着して1、2分経過後、セロハンテープを直角方向に引き剥がして剥離状況を確認した。この確認作業を1サンプルに付き3カ所行った。
この試験結果を以下に示す。
Figure 2010053202
試験結果の表3に示すように、いずれの環境条件及び各メーカーのセロハンテープにおいても、実施例サンプルの塗膜の剥離は全く見られなかった。従って、少なくとも当該実験条件の範囲において、本発明の塗膜は変成シリコーン系シーリングに対して十分な密着性を発揮することができると言える。
以上の各実験により、従来技術に対する本発明の優位性が明らかになった。
(その他の事項)
上記実施の形態において、本発明の光触媒塗料は、液体塗料としてシーリング表面に塗布する例を示したが、塗膜形成方法はこれに限定しない。例えば、光触媒塗料をDME、LPG等の噴射ガス成分とともに、スプレー缶に封入したエアゾール缶を製造することもできる。使用時には、まず特定シーリングを打設したのち、その帯状表面に沿って、エアゾールを吹き付け塗装することができる。塗膜の膜厚は、エアゾールの吹き付け回数や吹き付け時間等によって調整できる。エアゾールを利用することで、液体塗料を直接塗装する方法に比べて微妙な膜厚調整が可能な効果が得られる。
本発明の光触媒塗料におけるイオン交換樹脂は、光触媒により劣化せず、塗膜が柔軟性を発揮できるような樹脂材料が利用できる。しかし光触媒反応が過度になると、前述の如く反応エネルギーによって炭素−水素結合(C−H結合)が切断されるおそれがある。このため、できるだけC−H結合を有さす、結合エネルギーの大きいC−F結合等の分子骨格を有するイオン交換樹脂が望ましい。この観点において、パーフルオロスルホン酸及びPTFEを含むナフィオンは好適である。
光触媒塗料には、さらに別途、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の無機系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸系、ベンゾフェノン系等の有機紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系等の光安定化剤から選択される化合物を添加してもよい。これにより、塗膜に紫外線防止機能が付与される。但し、添加物質や添加量によっては、塗膜の透明性が低下する場合があるので留意する。
なお、本発明は特定シリコーン表面にワンコートで塗膜を形成できるメリットを有するが、特定シーリング表面に当該塗膜を直接被膜する構成を排除するものではない。すなわち、特定シーリング表面にプライマーや別途下地層を形成したのち、塗膜を形成することもできる。すなわち、特定シーリング表面に直接塗膜を形成すると、シランカップリング剤とシーリング表面との結合が得られるが、このような結合を得なくても十分に塗膜の密着性が得られる場合等には、シーリング表面に形成したプライマーを介して間接的に塗膜を配設することも可能である。
本発明の光触媒コーティング組成物は、例えば一般建築物の外装・内装の目地シールや、洗面所、浴室、台所周囲の目地シール、配管取付部等の目地シールとして配設された特定シーリング(変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリング)の防汚対策として、幅広い利用が可能である。
実施の形態にかかる塗膜及び基体の断面を示す模式図である。 シーリング部周辺の構成を示す部分断面図である。 塗膜の構成を説明するための模式的な図である。
符号の説明
1 塗膜付基体(外装建材ユニット)
2 ベース基板
3 防水紙
4 土台板
5 パネル部
6 シーリング部
50 サイディングボード
60 バックアップ材
61 特定シーリング
62 光触媒塗膜
610 シーリング表面
621 カップリング剤
622 フッ素樹脂
623 イオン交換樹脂

Claims (15)

  1. PTFEに対し、パーフルオロスルホン酸又はパーフルオロカルボン酸の少なくともいずれかがグラフト重合された共重合体からなるイオン交換樹脂と、
    フッ素樹脂と、シランカップリング剤と、光触媒材料が配合されてなる
    シーリング用光触媒コーティング組成物。
  2. フッ素樹脂は、PVDF、PVF、PTFE、ETFE、PVDF−HFP、PCTFE、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル共重合体、4フッ化エチレン−アルキルビニルエーテル共重合体、3フッ化塩化エチレン−アルキルビニルエーテル−アルキルビニルエステル共重合体の中の1種以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  3. シランカップリング剤は、フッ素樹脂と結合する第一官能基と、変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングと結合する第二官能基と、隣接するシランカップリング分子同士を結合する第三官能基を有する
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  4. 第一官能基は、フッ素樹脂とウレタン結合又はアミド結合する官能基であり、
    第二官能基及び第三官能基は、前記シーリング及びシランカップリング分子同士とシラノール結合する官能基である
    ことを特徴とする請求項3に記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  5. 光触媒材料は粒子状である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  6. 光触媒材料は、
    TiO、ZnO、WO、SnO、SrTiO、Bi、Feから選択される少なくとも1種の金属酸化物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  7. 光触媒材料は多孔質である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光触媒コーティング組成物。
  8. さらに、メタノール、エタノール、プロピルアルコールの1種以上が配合されている
    請求項1〜7のいずれかに記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  9. さらに、無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤および光安定化剤から選択される少なくとも1種が添加されている
    請求項1〜8のいずれかに記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  10. 塗膜形成後の重量比率として、イオン交換樹脂が1重量%以上20重量%以下、フッ素樹脂が50重量%以上80重量%以下、シランカップリング剤が1重量%以上20重量%以下、光触媒材料が0.1重量%以上5重量%以下の割合で配合されている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のシーリング用光触媒コーティング組成物。
  11. 複数のサイディングボードが、変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングを介して併設された基体を有し、前記シーリングの表面に直接又は間接に請求項1〜10のいずれかに記載の光触媒コーティング組成物からなる塗膜が形成されている
    ことを特徴とする光触媒コーティング塗膜付基体。
  12. 前記塗膜において、フッ素樹脂と結合したシランカップリング剤が、前記シーリングと結合している
    ことを特徴とする請求項11に記載の光触媒コーティング塗膜付基体。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載の光触媒コーティング組成物が、噴射ガス成分とともにスプレー缶に封入されてなる
    ことを特徴とする光触媒コーティング組成物入エアゾール缶。
  14. 混合液中でフッ素樹脂とシランカップリング剤とを結合させる第一ステップと、
    第一ステップ後に、前記混合液にイオン交換樹脂及び光触媒粒子を添加して塗料を調整する第二ステップと、
    第二ステップ後に、前記塗料を変成シリコーン、ポリウレタン、ポリイソブチレン、アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、ポリサルファイド、変成ポリサルファイドの内の何れか1種以上のシーリングの表面に塗布し、前記シーリングとシランカップリング剤とを結合させる第三ステップとを経る
    ことを特徴とするシーリング用コーティング組成物の塗布方法。
  15. 第二ステップでは、PTFEに対し、パーフルオロスルホン酸又はパーフルオロカルボン酸の少なくともいずれかがグラフト重合された共重合体からなるイオン交換樹脂を用いる
    ことを特徴とする請求項14に記載のシーリング用コーティング組成物の塗布方法。
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