JP2010053184A - 難燃性接着剤樹脂組成物及びそれを用いたフレキシブルプリント基板用材料 - Google Patents
難燃性接着剤樹脂組成物及びそれを用いたフレキシブルプリント基板用材料 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ピール接着力、ハンダ耐熱性、フロー性等の接着剤特性に優れ、しかも環境に対応するために非ハロゲン化を実現した難燃性の接着剤樹脂組成物、及び、該接着剤樹脂を用いた難燃性の接着剤フィルム、カバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板の提供。
【解決手段】下記(イ)〜(ニ)成分、(イ)下記一般式で表されリン含有率が1重量%〜6重量%であり、且つゲルパーミエーミッションクロマトグラフィーを用いて測定した標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量が70,000〜200,000であるリン含有フェノキシ樹脂、(ロ)結晶性エポキシ樹脂又はこれを主体とする結晶性エポキシ樹脂、(ハ)硬化剤、及び(二)硬化促進剤、を必須成分として含有することを特徴とする難燃性接着剤樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】下記(イ)〜(ニ)成分、(イ)下記一般式で表されリン含有率が1重量%〜6重量%であり、且つゲルパーミエーミッションクロマトグラフィーを用いて測定した標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量が70,000〜200,000であるリン含有フェノキシ樹脂、(ロ)結晶性エポキシ樹脂又はこれを主体とする結晶性エポキシ樹脂、(ハ)硬化剤、及び(二)硬化促進剤、を必須成分として含有することを特徴とする難燃性接着剤樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐熱性接着剤樹脂組成物に関し、詳しくは実質的にハロゲン元素を含まない高耐熱、難燃性の接着剤組成物並びにそれを用いた接着剤フィルム、カバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板に関するものであり、特にフレキシブルプリント基板(以下、FPCともいう)に適した難燃性接着剤樹脂組成物に関する。
プリント配線基板としては、従来、紙−フェノール樹脂、ガラス繊維−エポキシ樹脂からなる基材あるいはポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の基材と金属を貼り合わせたものが用いられている。
本明細書において、プリント配線基板は回路加工前の積層体をいい、この金属箔を回路加工したものをプリント配線板といい、両者をプリント基板という。
本明細書において、プリント配線基板は回路加工前の積層体をいい、この金属箔を回路加工したものをプリント配線板といい、両者をプリント基板という。
また、近年、電機・電子機器、精密機器の分野において用いるプリント配線板においては、配線占有面積が小さくなり、このため多層プリント基板の需要はますます高くなっている。プリント配線板を積層して多層プリント配線板を作製したり、異種の回路材料を複合化する工程においては、種々の接着剤あるいは接着剤フィルムが用いられている。
このような接着剤は、多層プリント基板用接着剤、カバーレイフィルム用接着剤として広く使われているが、接着強度、耐薬品性、はんだ耐熱性、耐折性等に優れた材料が求められるようになってきた。また、火災安全性確保の点から難燃性に優れた材料が求められてきた。
従来の接着剤フィルムは、難燃性を付与するために、臭素等のハロゲンを含有する樹脂又は添加物等が使用されていた。ハロゲンは難燃性の付与の他、コストパフォーマンスが高く、プラスチックを劣化させにくいなどの理由から広く用いられてきた。しかしここに含まれるハロゲンは、燃焼時にダイオキシン等の有害物質を発生させる原因となる可能性が懸念されており、材料からのハロゲンの排除が強く望まれている。
プリント基板用途に使用される接着剤は、例えば、特許文献1〜5等で提案されている。
特開平10−102025号公報
特開2001−164226号公報
特開2001−323242号公報
特開2001−354936号公報
特開2003−181993号公報
前記特許文献は、いずれもエポキシ樹脂、硬化剤、アクリロニトリルブタジエンゴムもしくはフェノキシ樹脂を主要成分とするものであり、難燃化の手段はいずれも臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂を配合することによっている。
一方、ハロゲンに替わる難燃性付与材料として、非ハロゲン系の様々な材料が開発されている。その中でも最も一般的な手法はリンを含む樹脂の使用又は有機リン系化合物の添加である。このような難燃性接着剤としては、例えば、特許文献6〜10等が挙げられる。
特開2001−339131号公報
特開2002−60720号公報
特開2003−176470号公報
特開2004−331783号公報
特開2005−290229号公報
特許文献6、7、9は、有機リン化合物を、特許文献8および10は、公知のリン含有エポキシ樹脂、リン含有フェノキシ樹脂を非ハロゲン系での難燃化の手段として各々配合することとしている。
本発明の目的は、ピール接着力、ハンダ耐熱性、フロー性等の接着剤特性に優れ、しかも環境に対応するために非ハロゲン化を実現した難燃性の接着剤樹脂組成物を提供することであり、更に、このような接着剤樹脂組成物を用いた難燃性の接着剤フィルム、カバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、接着剤樹脂組成物に特定の樹脂を使用し、特定の成分を見出したことで、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記(イ)〜(ニ)成分、
(イ)下記一般式(1)で表され、リン含有率が1重量%〜6重量%であり、且つゲルパーミエーミッションクロマトグラフィーを用いて測定した標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量が70,000〜200,000であるリン含有フェノキシ樹脂、
(ロ)下記一般式(10)で表される結晶性エポキシ樹脂又はこれを主体とする結晶性エポキシ樹脂、
(ハ)硬化剤、及び
(二)硬化促進剤、
を必須成分として含有することを特徴とする難燃性接着剤樹脂組成物である。
(イ)下記一般式(1)で表され、リン含有率が1重量%〜6重量%であり、且つゲルパーミエーミッションクロマトグラフィーを用いて測定した標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量が70,000〜200,000であるリン含有フェノキシ樹脂、
(ロ)下記一般式(10)で表される結晶性エポキシ樹脂又はこれを主体とする結晶性エポキシ樹脂、
(ハ)硬化剤、及び
(二)硬化促進剤、
を必須成分として含有することを特徴とする難燃性接着剤樹脂組成物である。
一般式(1)において、Xは下記一般式(2)又は(3)で表される2価の基を必須とする一般式(2)、(3)、(4)又は(5)から選ばれる少なくとも1種の2価の基を示し、Zは水素原子又は一般式(6)を示し、nは平均値で21以上である。
また、本発明の難燃性接着剤フィルムは、本発明の難燃性接着剤樹脂組成物を、フィルム状に形成してなることを特徴とするものである。
また、本発明のカバーレイフィルムは、ポリイミドフィルムと、該ポリイミドフィルムに設けられた本発明の難燃性接着剤樹脂組成物からなる層とを有することを特徴とするものである。
また、本発明のフレキシブル銅張積層板は、ポリイミドフィルムと、該フィルムに設けられた本発明の難燃性接着剤樹脂組成物からなる層と、銅箔とを有することを特徴とするものである。
以下、難燃性接着剤樹脂組成物に関する本発明を説明し、次に難燃性接着剤フィルム、カバーレイフィルム及びフレキシブル銅張積層板に関する本発明の説明をするが、共通する部分は同時に説明する。まず、本発明の難燃性接着剤樹脂組成物の各構成要素について説明する。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物(接着剤樹脂組成物又は樹脂組成物と略称することがある。)は、上記(イ)〜(ニ)成分を必須成分として含有する。(イ)成分はリン含有フェノキシ樹脂であり、(ロ)成分はエポキシ樹脂であり、(ハ)成分は硬化剤であり、(ニ)成分は硬化促進剤であり、実質的にハロゲン元素を含まないことが好ましい。ここで、実質的にハロゲン元素を含まないとは、ハロゲン元素として900wtppm以上のハロゲン及びハロゲン化合物を含まないことをいう。
(イ)成分のリン含有フェノキシ樹脂は、上記一般式(1)で表され、リン含有率が1重量%〜6重量%であり、且つゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量が70,000〜200,000、好ましくは80,000〜130,000、更に好ましくは100,000〜125,000であるものを使用する。上記範囲内の重量平均分子量のものを使用することで、例えば、後述するカバーレイフィルムの接着剤層として適用した場合の耐折性を向上させることができる。また、後述する3層銅張積層板の接着剤層として適用する場合、好ましくは重量平均分子量が80,000〜130,000であるものを使用することで、耐折性向上の効果が顕著になる。一般式(1)において、Xは上記一般式(2)、(3)、(4)又は(5)から選ばれる少なくとも1種の2価の基を示すが、一般式(2)又は(3)で表される2価の基を必須とする。有利には、一般式(2)又は(3)で表される2価の基の一方又は両者をX中に20モル%以上、好ましくは50モル%以上含むことがよい。Zは水素原子又は上記式(6)で表されるグリシジル基を示す。nは平均値で21以上であるが、好ましくは30〜5000の範囲である。
また、上記一般式(2)、(3)、(4)及び(5)において、Yは上記一般式(7)又は(8)で表されるリン含有基を示す。式(5)中のAは単結合又は―CH2―、−C(CH3)2−、−CH(CH3)−、−S−、−SO2−、−O−、−CO−若しくは上記一般式(9)から選ばれる2価の基を示す。式(2)〜(5)及び(7)〜(9)中、R1〜R10は独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示す。好ましくは、水素原子又はメチル基であり、メチル基の数は4以下であることがよい。
また、(イ)成分が、上記一般式(1)において、Xが上記一般式(2)及び(5)で示される2価の基であり、一般式(2)におけるR1〜R3は水素原子を示すが、Yが一般式(7)を示し、一般式(5)におけるR1〜R8は水素原子を示すが、Aが−C(CH3)2−を示すものでもよい。
また、(イ)成分が、一般式(1)において、Xが一般式(3)及び(5)で示される2価の基であり、一般式(3)におけるR1〜R3は水素原子を示すが、Yが一般式(7)を示し、一般式(5)におけるR1〜R8は水素原子を示すが、Aが−C(CH3)2−を示すものでもよい。
また、(イ)成分が、一般式(1)において、Xが一般式(2)及び(5)で示される2価の基であり、一般式(2)におけるR1〜R3は水素原子を示すが、Yが一般式(7)を示し、一般式(5)におけるR1〜R8は水素原子を示すが、Aが一般式(9)を示すものでもよい。
また、(イ)成分が、一般式(1)において、Xが一般式(3)及び(5)で示される2価の基であり、一般式(3)におけるR1〜R3は水素原子を示すが、Yが一般式(7)を示し、一般式(5)におけるR1〜R8は水素原子を示すが、Aが一般式(9)を示すものでもよい。
(ロ)成分の結晶性エポキシ樹脂は、上記一般式(10)で表される。式(10)において、R1〜R8は独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは独立に水素原子又は1〜3のアルキル基を示し、Wは酸素原子又は硫黄原子を示す。なお、周知のようにエポキシ樹脂は、一般式(10)で表されるエポキシ樹脂が重合してオリゴマーを含むことが多い。一般式(10)で表されるエポキシ樹脂の重合度m=0とすると、m=1以上のオリゴマーは50重量%以下、好ましくは10重量%以下であることがよい。また、(ロ)成分の結晶性エポキシ樹脂は、常温で結晶化している固体であり、その融点は、好ましくは30〜160℃、より好ましくは40〜160℃、更に好ましくは50〜130℃の範囲にある。具体例では、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルのエポキシ化物では、融点が60〜90℃の範囲にあり、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのエポキシ化物では、融点が40〜60℃の範囲にあり、2,2’−ジメチル−5,5−ジtertブチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのエポキシ化物では、融点が90〜125℃の範囲にある。また、(ロ)成分の結晶性エポキシ樹脂の好ましい重量平均分子量は600以下がよく、これより大きいものは、結晶性が低くなる傾向にある。このような結晶性エポキシ樹脂を配合することで、樹脂組成物を乾燥して得られる乾燥物又はフィルム(以下、Bステージ状態組成物ともいう)の耐割れ性が向上し、特にカバーレイフィルムに適用した場合に効果が得られやすい。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物100重量部中には、(イ)成分を20〜80重量部、好ましくは30〜70重量部、更に好ましくは40〜60重量部配合することがよい。(イ)成分のリン含有フェノキシ樹脂は、金属箔、特に銅箔又は銅合金との高い接着性を発現させる成分であり、しかも(ロ)成分の結晶性エポキシ化合物及び(ハ)成分の硬化剤との架橋を阻害しにくいため、得られる樹脂組成物の硬化物特性としての半田耐熱性及び耐加水分解性を向上させることができる。(イ)成分の配合量が20重量部を下回ると柔軟性の低下、内部応力の増加により、接着力が発現せず、80重量部を上回ると架橋成分の比率の減少により、ハンダ耐熱性が低下し、接着剤としての性能を損なう。また、(ロ)成分は20〜70重量部の範囲で配合することが好ましい。(ロ)成分がこの範囲より少ない場合には、架橋密度が低下して接着剤の耐熱性が低下し、反対に多すぎる場合には、接着剤の可とう性が低下して接着剤のはく離接着力が低下する、という問題が生ずる。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物に、(ロ)成分の結晶性エポキシ化合物以外のエポキシ樹脂を併用することもできる。Bステージ状態組成物の耐割れ性の観点から、併用することができるエポキシ樹脂は、下記一般式(11)で表されるエポキシ樹脂が好ましい。
ここで、式(11)中、Xは一般式(5)で表される2価の基を示し、rは0以上の整数であり、rの平均は0.1〜15である。一般式(11)で表されるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。また、これらのエポキシ樹脂以外にも、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂も併用可能である。エポキシ樹脂は、実質的にハロゲン元素を含まないものであることがよい。
また、Bステージ状態組成物の耐割れ性向上を考慮し、上記一般式(11)における重合度r=0体の含有率が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの面積パーセントを用いて測定したクロマトグラムの面積パーセントで70%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上である。そして、常温で液状であることが好ましい。
エポキシ樹脂を併用する場合、(ロ)成分の結晶性エポキシ化合物100重量部に対して、10〜50重量部、好ましくは20〜40重量部配合することがよい。50重量部を上回ると、(ロ)成分が発揮する有効な耐割れ性の効果が得られにくくなる。
(ハ)成分の硬化剤は、(ロ)成分の結晶性エポキシ化合物の硬化剤として知られているものが使用でき、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、アジン類、イミダゾール類、酸無水物等が使用できる。また、(ハ)成分として、イミダゾール類を使用する場合、これは(ニ)成分でもあるので、(ニ)成分としても計算される。(ハ)成分の使用量は、(ロ)成分の結晶性エポキシ化合物に対し当量比((ハ)/(ロ))が0.5〜1.5となるように配合することが好ましい。一般に、フェノール樹脂系硬化剤を用いる場合は、0.8〜1.2、アミン系硬化剤を用いる場合は、0.5〜1.0とすることがよい。
(ニ)成分の硬化促進剤は、トリフェニルホスフィン等の有機リン系化合物や2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、3級アミン、ルイス酸を用いることができる。その配合率は、求められる硬化時間に応じて適宜選定されるが、一般的には、難燃性接着剤樹脂組成物に対して、0.01〜3.0重量%の範囲で用いられることがよい。
また、本発明の難燃性接着剤樹脂組成物を熱硬化して得られる硬化物のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは100℃以上、より好ましくは100〜170℃の範囲にあることがよい。熱硬化後の硬化物のガラス転移温度が100℃未満では、耐マイグレーション性が低下する。樹脂組成物の硬化後のガラス転移温度は、主に(ロ)成分のエポキシ樹脂及び(ハ)成分の硬化剤の種類及び配合量によって調整可能である。
ここで、硬化物のガラス転移温度の測定は、後述する特性評価方法の条件:<硬化物特性>[ガラス転移温度(Tg)]による。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物は、上記必須成分以外の成分として、無機系難燃剤としての水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム、補強剤もしくは増量剤としてのシリカ、炭酸カルシウム等の体質顔料、柔軟性付与剤として高分子エストラマーを配合することができ、あるいは粘度調整剤、カップリング剤等の添加剤も配合することができる。その添加率は、求められる特性に応じて適宜選定される。
また、本発明の難燃性接着剤樹脂組成物は、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、2−エトキシエタノール等の有機溶剤に溶解又は分散した接着剤樹脂溶液として使用に供される。その場合の固形分濃度は、使用条件によって適宜選定されるが、20〜60重量%とするのが一般的である。なお、溶剤は本発明の難燃性接着剤樹脂組成物を構成する成分ではなく、難燃性接着剤樹脂組成物を溶液とするために使用される成分と理解される。したがって、難燃性接着剤樹脂組成物中への各成分の配合量の計算にあたっては、溶剤は計算から除外される。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物は、フィルム状に成形して用いることができる。この場合、従来から公知の方法を用いてフィルム化することが可能であるが、好適な成形方法の例としては、難燃性接着剤樹脂組成物をメチルエチルケトン等の有機溶剤で希釈して溶液状にした後、得られた接着剤樹脂溶液を、表面が剥離処理された金属箔、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の基材上に従来公知の方法により塗布し、溶剤を蒸発させてタックフリー化し、且つ接着剤樹脂層を構成する組成物が硬化反応しない温度、時間条件で乾燥して、接着剤フィルム層を形成し、これを基材より剥離して、難燃性接着剤フィルムとする。この乾燥条件は、使用する溶剤や樹脂組成物によって変化するが、一般的には130〜160℃、3〜10分の温度、時間範囲が選定される。また、ポリエステル等の離型フィルム及び接着剤フィルム層よりなるボンディングシートとして使用する場合には、離型フィルムと接着剤フィルム層の厚みの比は、特に限定されないが、離型フィルム厚12.5μmに接着剤層15〜30μmを設けたものが好適に利用できる。
本発明の難燃性接着剤フィルムの使用方法としては、例えば、フレキシブルプリント配線基板、ガラス繊維−エポキシ配線基板、紙−フェノール配線基板又はこれらを回路加工して得られる各種プリント配線板、金属、樹脂基材等の被接着物の接着に適する。金属箔と樹脂基材を接着することによりプリント配線基板を得ることができ、プリント配線基板又はプリント配線板同士を接着させることにより多層のプリント配線基板又はプリント配線板を得ることができ、プリント配線板とカバーレイを接着させることにより、カバーレイ付き、プリント配線板を得ることができる。その他、プリント配線基板又はプリント配線板の接続用接着剤フィルムとしても使用できる。いずれにしても、プリント基板の製造又は加工の工程に有利に使用される。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物は、カバーレイフィルムの接着剤層に適用することもできる。その場合、カバーレイフィルムはポリイミドフィルム及び前記の接着剤樹脂組成物より形成されるが、本発明のカバーレイフィルムを形成する方法としては、従来の方法を用いてフィルム化することが可能である。好適な成形方法の例としては、上記接着剤樹脂組成物をメチルエチルケトン等の有機溶剤で希釈して溶液状にした後、得られた接着剤樹脂溶液を、ポリイミドフィルム上に塗布し、溶剤を蒸発させてタックフリー化し、かつ接着剤層を構成する接着剤樹脂組成物は硬化反応しない温度、時間条件で乾燥して、カバーレイフィルムとする方法がある。ポリイミドフィルムに2〜200μmの厚さ、好ましくは5〜100μm、更に好ましくは10〜50μmの厚さでコーティングした後、乾燥する。この乾燥条件は、使用する溶剤や樹脂組成物によって変化するが、一般的には130〜160℃、3〜10分の温度、時間範囲が選定される。また、ポリイミドフィルムは耐熱性及び難燃性を増すために必要であり、このポリイミドフィルムの厚さは、必要に応じて適切な厚さのものを使用すればよいが、好ましくは3〜50μm、より好ましくは5〜30μmがよい。ポリイミドフィルムと接着剤層の厚みの比は、限定されないが、フィルム厚12.5μmに接着剤層15〜20μm、フィルム厚25μmに接着剤層25〜35μm、各々設けたカバーレイフィルムが一般的である。
本発明の難燃性接着剤樹脂組成物は、フレキシブル銅張積層板(以下、3層銅張積層板ともいう)の接着剤層に適用することもできる。その場合、フレキシブル銅張積層板はポリイミドフィルム、前記の接着剤樹脂組成物及び銅箔より形成されるが、本発明のフレキシブル銅張積層板を形成する方法としては、従来の方法を用いて積層することが可能である。好適な積層方法の例としては、上記接着剤樹脂組成物をメチルエチルケトン等の有機溶剤で希釈して溶液状にした後、ポリイミドフィルムの片面又は両面に塗布し有機溶剤分を乾燥後、熱ロールで銅箔をポリイミドフィルムの片面又は両面に張り合わせた後、加熱硬化することで製造できる。乾燥条件は、使用する溶剤や樹脂組成物によって変化するが、一般的には130〜160℃、3〜10分の温度、時間範囲が選定され、硬化条件は、160〜190℃、10〜120分の温度、時間範囲から選定されるのが一般的である。ポリイミドフィルム層、接着剤層及び銅箔の厚みは、特に限定されないが、ポリイミドフィルム厚5〜25μm、接着剤層10〜30μm、銅箔厚10〜35μmとするのが一般的である。
本発明の接着剤樹脂組成物及びそれを用いたカバーレイフィルム、ボンディングシートおよび3層銅張積層板は、非ハロゲン且つ難燃性であるため環境問題対策に有効である上、耐折性、耐マイグレーション性およびスルーホールメッキ導通信頼性等のFPC特性にも優れる。
次に、合成例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。硬化物特性およびFPC用材料特性である、カバーレイ、ボンディングシートおよび3層銅張積層板の特性評価方法は、以下の通りである。
<硬化物特性>
[ガラス転移温度(Tg)]
接着剤樹脂組成物をメチルエチルケトン溶剤に溶解して35重量%接着剤溶液とした後、縦×横×厚さ=50×150×1mmのフッ素樹脂シート上に塗布し、135℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発後、接着剤塗布面に同一形状の別のフッ素樹脂シートを重ね、170℃で1時間、真空加熱プレスを行って、試料となる接着剤硬化物フィルムを調製した。この試料の温度分散tanδ曲線を動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DMS−6100)を用い、周波数10Hz、温度範囲−150〜200℃、昇温速度2℃/分の条件で測定し、得られた温度−tanδ曲線のピーク温度をガラス転移温度(Tg)とした。
[ガラス転移温度(Tg)]
接着剤樹脂組成物をメチルエチルケトン溶剤に溶解して35重量%接着剤溶液とした後、縦×横×厚さ=50×150×1mmのフッ素樹脂シート上に塗布し、135℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発後、接着剤塗布面に同一形状の別のフッ素樹脂シートを重ね、170℃で1時間、真空加熱プレスを行って、試料となる接着剤硬化物フィルムを調製した。この試料の温度分散tanδ曲線を動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DMS−6100)を用い、周波数10Hz、温度範囲−150〜200℃、昇温速度2℃/分の条件で測定し、得られた温度−tanδ曲線のピーク温度をガラス転移温度(Tg)とした。
[線膨張係数(α1、α2)]
試料および装置は、上記と同じものを用い、温度範囲−150〜200℃、昇温速度2℃/分の条件下でTMA曲線を作成し、前記Tgより低い温度領域の曲線の傾きからガラス状態の線膨張係数α1を、前記Tgより高い温度領域の曲線の傾きからゴム状態の線膨張係数α2をおのおの算出した。
試料および装置は、上記と同じものを用い、温度範囲−150〜200℃、昇温速度2℃/分の条件下でTMA曲線を作成し、前記Tgより低い温度領域の曲線の傾きからガラス状態の線膨張係数α1を、前記Tgより高い温度領域の曲線の傾きからゴム状態の線膨張係数α2をおのおの算出した。
[引張り特性(強度、伸び)]
上記接着剤硬化物フィルムをJIS K 6251 1号ダンベル片の形状に型抜きしたものを試料とした。この試料を引張り試験機(株式会社島津製作所製、AGS−500)にセットし、JIS K 7161の手順に従い、室温下、クロスヘッドスピード1mm/分で引張り試験を行い、試料破断時の強度および伸びを測定した。
上記接着剤硬化物フィルムをJIS K 6251 1号ダンベル片の形状に型抜きしたものを試料とした。この試料を引張り試験機(株式会社島津製作所製、AGS−500)にセットし、JIS K 7161の手順に従い、室温下、クロスヘッドスピード1mm/分で引張り試験を行い、試料破断時の強度および伸びを測定した。
<FPC用材料特性及びカバーレイフィルム特性>
[耐割れ性]
上記35重量%接着剤溶液を、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製、アピカルNPI)の片面に接着剤溶液を塗布し、135℃で5分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmのカバーレイフィルムを調製後、カバーレイフィルムの接着剤塗布面が外側になるように、指でカバーレイフィルムを折り曲げた時、接着剤に割れが発生するかどうかを目視観察し、割れ発生が認められた場合を「不可」、割れの発生は認められないが白化が認められた場合を「可」、割れ、白化発生がほとんど認められない場合を「良」、割れ、白化発生が全く認められない場合を「優」と判定した。
[耐割れ性]
上記35重量%接着剤溶液を、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製、アピカルNPI)の片面に接着剤溶液を塗布し、135℃で5分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmのカバーレイフィルムを調製後、カバーレイフィルムの接着剤塗布面が外側になるように、指でカバーレイフィルムを折り曲げた時、接着剤に割れが発生するかどうかを目視観察し、割れ発生が認められた場合を「不可」、割れの発生は認められないが白化が認められた場合を「可」、割れ、白化発生がほとんど認められない場合を「良」、割れ、白化発生が全く認められない場合を「優」と判定した。
[耐燃性]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991の7.7記載の寸法に切り取った2枚のカバーレイフィルムを接着剤面で貼り合わせ、その後、170℃で1時間、加熱プレスを行い、その後190℃で2時間、後硬化を行って試料調製を行った。続いて、JPCA−BM02−1991の7.7の手順に従って耐燃性試験耐燃性測定を行い、UL規格94の判定基準である、「VTM−0」、「耐燃性なし」の2水準で耐燃性を判定した。「VTM−0」は耐燃性があることを意味する。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991の7.7記載の寸法に切り取った2枚のカバーレイフィルムを接着剤面で貼り合わせ、その後、170℃で1時間、加熱プレスを行い、その後190℃で2時間、後硬化を行って試料調製を行った。続いて、JPCA−BM02−1991の7.7の手順に従って耐燃性試験耐燃性測定を行い、UL規格94の判定基準である、「VTM−0」、「耐燃性なし」の2水準で耐燃性を判定した。「VTM−0」は耐燃性があることを意味する。
[引きはがし強さ]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991の7.5の引きはがし強さに従って、テストピースの作製及び引きはがし強さの測定を実施した。テストピースの接着剤熱硬化条件は、同様に170℃で1時間、加熱プレスを行った後、190℃で2時間、後硬化とした。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991の7.5の引きはがし強さに従って、テストピースの作製及び引きはがし強さの測定を実施した。テストピースの接着剤熱硬化条件は、同様に170℃で1時間、加熱プレスを行った後、190℃で2時間、後硬化とした。
[はんだ耐熱性(乾燥)]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991−7.9のはんだ耐熱性(外観)に従って、テストピースの作製及びはんだ耐熱性試験を実施した。テストピース作製時の接着剤熱硬化条件は前記同様、170℃で1時間の加熱プレス後、190℃で2時間の後硬化とした。このテストピースを105℃で1時間乾燥させた後、各評価温度に設定した半田浴中に5秒間浮かせて、その接着状態を観察、発泡、ふくれ、剥離等の不具合の有無を確認した。表中の「300℃」は、300℃の半田浴中で評価して、不具合が認められないことを意味する。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991−7.9のはんだ耐熱性(外観)に従って、テストピースの作製及びはんだ耐熱性試験を実施した。テストピース作製時の接着剤熱硬化条件は前記同様、170℃で1時間の加熱プレス後、190℃で2時間の後硬化とした。このテストピースを105℃で1時間乾燥させた後、各評価温度に設定した半田浴中に5秒間浮かせて、その接着状態を観察、発泡、ふくれ、剥離等の不具合の有無を確認した。表中の「300℃」は、300℃の半田浴中で評価して、不具合が認められないことを意味する。
[はんだ耐熱性(耐湿)]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、40℃、相対湿度90%で24時間放置した後、各評価温度に設定した半田浴中に5秒間浮かせて、その接着状態を観察、発泡、ふくれ、剥離等の不具合の有無を確認した。表中の「260℃」は、260℃の半田浴中で評価して、不具合が認められないことを意味する。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、40℃、相対湿度90%で24時間放置した後、各評価温度に設定した半田浴中に5秒間浮かせて、その接着状態を観察、発泡、ふくれ、剥離等の不具合の有無を確認した。表中の「260℃」は、260℃の半田浴中で評価して、不具合が認められないことを意味する。
[耐折性]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製した後、銅張積層板(新日鐵化学株式会社製、MB12−25−12REQ)を用いて、JPCA−BM02−1991−7.6.1のA法耐折性試験に従って、テストピースの作製及び耐折性試験を実施した。硬化条件は、同様に170℃、1時間のカバーレイフィルムの加熱プレス後、190℃、2時間の後硬化とした。曲率半径は0.38mmとした。判定は、試料銅回路が断線し、通電不能になるまでの屈曲回数を測定し、断線までの屈曲回数が1000回以上3000回未満の場合を「可」、3000回以上の場合を「良」と判定した。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製した後、銅張積層板(新日鐵化学株式会社製、MB12−25−12REQ)を用いて、JPCA−BM02−1991−7.6.1のA法耐折性試験に従って、テストピースの作製及び耐折性試験を実施した。硬化条件は、同様に170℃、1時間のカバーレイフィルムの加熱プレス後、190℃、2時間の後硬化とした。曲率半径は0.38mmとした。判定は、試料銅回路が断線し、通電不能になるまでの屈曲回数を測定し、断線までの屈曲回数が1000回以上3000回未満の場合を「可」、3000回以上の場合を「良」と判定した。
[接着剤のフロー]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991−7.10に従って、テストピースの作製及び接着剤のフロー試験を実施した。判定は、接着剤の染み出した長さを測定した。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、JPCA−BM02−1991−7.10に従って、テストピースの作製及び接着剤のフロー試験を実施した。判定は、接着剤の染み出した長さを測定した。
[耐マイグレーション性]
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、回路のライン/スペースが100μm/200μmとなるように片面銅張り積層板の銅箔をエッチング加工した櫛型回路パターンにカバーレイフィルムを、170℃で1時間、加熱プレス後、190℃で2時間、後硬化させ試料を調製した。同試料を85℃―85RH%に温湿度調節した恒温恒湿槽中に入れ、試料中の櫛型回路に直流50Vを500時間通電した後、試料を取り出し、櫛型回路とその周辺を顕微鏡観察し、デンドライト発生が認められた場合を「不可」、認められなかった場合を「良」と判定した。
上記と同じ条件でカバーレイフィルムを調製後、回路のライン/スペースが100μm/200μmとなるように片面銅張り積層板の銅箔をエッチング加工した櫛型回路パターンにカバーレイフィルムを、170℃で1時間、加熱プレス後、190℃で2時間、後硬化させ試料を調製した。同試料を85℃―85RH%に温湿度調節した恒温恒湿槽中に入れ、試料中の櫛型回路に直流50Vを500時間通電した後、試料を取り出し、櫛型回路とその周辺を顕微鏡観察し、デンドライト発生が認められた場合を「不可」、認められなかった場合を「良」と判定した。
<ボンディングシート特性>
[耐燃性]
上記35重量%接着剤溶液を、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリエステル剥離フィルムの片面に接着剤溶液を塗布し、135℃で5分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmのボンディングシートを調製後、170℃で1時間の前硬化、その後190℃で2時間、後硬化を行って試料調製を行った。続いて、JIS C 6471の手順に従って耐燃性試験を行い、UL規格94の判定基準である、「V−0」、「耐燃性なし」の2水準で耐燃性を判定した。「V−0」は耐燃性があることを意味する。
[耐燃性]
上記35重量%接着剤溶液を、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリエステル剥離フィルムの片面に接着剤溶液を塗布し、135℃で5分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmのボンディングシートを調製後、170℃で1時間の前硬化、その後190℃で2時間、後硬化を行って試料調製を行った。続いて、JIS C 6471の手順に従って耐燃性試験を行い、UL規格94の判定基準である、「V−0」、「耐燃性なし」の2水準で耐燃性を判定した。「V−0」は耐燃性があることを意味する。
[引きはがし強さ]
上記と同じ条件でボンディングシートを調製後、ボンディングシートを剥離フィルムからはがした後、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmの2枚の銅箔の光沢面の間に挟み、170℃で1時間加熱プレスを行った後、190℃で2時間、後硬化を行って試料を作製、引きはがし強さを、JIS C 6471に従って測定した。
上記と同じ条件でボンディングシートを調製後、ボンディングシートを剥離フィルムからはがした後、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmの2枚の銅箔の光沢面の間に挟み、170℃で1時間加熱プレスを行った後、190℃で2時間、後硬化を行って試料を作製、引きはがし強さを、JIS C 6471に従って測定した。
[スルーホールメッキ導通性]
上記と同じ条件でボンディングシートを調製後、ボンディングシートを剥離フィルムからはがした、170℃で1時間の前硬化、190℃で2時間の後硬化を行い硬化シートを調製した。この硬化シートにドリリングによって直径0.3mmのスルーホールを開け、同ホールの内側に無電解銅メッキ法にて、20〜25μmの銅メッキ層を形成し、試料とした。試料に−40℃・15分、150℃・15分の冷熱サイクル暴露を施し、導通不良を生じるまでのサイクル数を測定し、500サイクル以下を「不可」、2000サイクル以上を「良」と判定した。
上記と同じ条件でボンディングシートを調製後、ボンディングシートを剥離フィルムからはがした、170℃で1時間の前硬化、190℃で2時間の後硬化を行い硬化シートを調製した。この硬化シートにドリリングによって直径0.3mmのスルーホールを開け、同ホールの内側に無電解銅メッキ法にて、20〜25μmの銅メッキ層を形成し、試料とした。試料に−40℃・15分、150℃・15分の冷熱サイクル暴露を施し、導通不良を生じるまでのサイクル数を測定し、500サイクル以下を「不可」、2000サイクル以上を「良」と判定した。
<3層銅張積層板特性>
[耐燃性]
上記35重量%接着剤溶液を、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリイミドフィルムの片面に接着剤溶液を塗布し、135℃で5分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmの絶縁樹脂層を形成後、縦×横×厚さ=200mm×300mm×18μmの銅箔を粗化面で重ね、170℃で1時間の熱プレス後、190℃で2時間の後硬化を行って3層銅張積層板を調製した。続いて、JIS C 6471の手順に従って耐燃性試験を行い、UL規格94の判定基準である、「V−0」、「耐燃性なし」の2水準で耐燃性を判定した。「V−0」は耐燃性があることを意味する。
[耐燃性]
上記35重量%接着剤溶液を、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリイミドフィルムの片面に接着剤溶液を塗布し、135℃で5分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmの絶縁樹脂層を形成後、縦×横×厚さ=200mm×300mm×18μmの銅箔を粗化面で重ね、170℃で1時間の熱プレス後、190℃で2時間の後硬化を行って3層銅張積層板を調製した。続いて、JIS C 6471の手順に従って耐燃性試験を行い、UL規格94の判定基準である、「V−0」、「耐燃性なし」の2水準で耐燃性を判定した。「V−0」は耐燃性があることを意味する。
[引きはがし強さ]
上記と同じ条件で調製した3層銅張積層板における銅箔層と絶縁樹脂層の引きはがし強さを、JIS C 6471に従って測定した。
上記と同じ条件で調製した3層銅張積層板における銅箔層と絶縁樹脂層の引きはがし強さを、JIS C 6471に従って測定した。
[耐折性]
上記と同じ条件で調製した3層銅張積層板の耐折性を、JIS C 6471に従って測定した。曲率半径は0.8mmとした。判定は、試料銅回路が断線し、通電不能になるまでの屈曲回数を測定した。
上記と同じ条件で調製した3層銅張積層板の耐折性を、JIS C 6471に従って測定した。曲率半径は0.8mmとした。判定は、試料銅回路が断線し、通電不能になるまでの屈曲回数を測定した。
合成例1
下記式(12)で示されるリン含有フェノールである、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン―10H―9―オキサイド(三光化学株式会社製、HCA−HQ、水酸基当量162g/eq、リン含有量9.5重量%)を162部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YD−8125、エポキシ当量171.6g/eq)を175部、シクロヘキサノンを144部、触媒として、2−エチル―4―メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、2E4MZ)の0.13部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で8時間反応させた後、シクロヘキサノン156部、N,N−ジメチルホルムアミド300部を加えて、リン含有フェノキシ樹脂Aの固形分濃度36重量%の溶液937部を得た。本樹脂溶液をポリエステル離型フィルムの上に塗布後、165℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発させ、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Aを得た。
下記式(12)で示されるリン含有フェノールである、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン―10H―9―オキサイド(三光化学株式会社製、HCA−HQ、水酸基当量162g/eq、リン含有量9.5重量%)を162部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YD−8125、エポキシ当量171.6g/eq)を175部、シクロヘキサノンを144部、触媒として、2−エチル―4―メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、2E4MZ)の0.13部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で8時間反応させた後、シクロヘキサノン156部、N,N−ジメチルホルムアミド300部を加えて、リン含有フェノキシ樹脂Aの固形分濃度36重量%の溶液937部を得た。本樹脂溶液をポリエステル離型フィルムの上に塗布後、165℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発させ、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Aを得た。
カラムとしてShodex AD−800P+TSKgelSuperHM−H+SuperHM−H+SuperH2000を、溶離液としてN,N−ジメチルホルムアミド(20mM臭化リチウム含有品)を使用してリン含有フェノキシ樹脂AのGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、77,300であった。
合成例2
合成例1における反応時間を8時間から10時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Bを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、109,700であった。
合成例1における反応時間を8時間から10時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Bを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、109,700であった。
合成例3
合成例1における反応時間を8時間から20時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Cを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、198,400であった。
合成例1における反応時間を8時間から20時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Cを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、198,400であった。
合成例4
合成例1における上記式(12)で示されるリン含有フェノールの代わりに、下記式(13)で示されるリン含有ナフトール(水酸基当量221.6g/eq、リン含有率8.2%)を222g用いたこと、および合成例1における反応時間を8時間から10時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.0%のリン含有フェノキシ樹脂Dを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、122,470であった。
合成例1における上記式(12)で示されるリン含有フェノールの代わりに、下記式(13)で示されるリン含有ナフトール(水酸基当量221.6g/eq、リン含有率8.2%)を222g用いたこと、および合成例1における反応時間を8時間から10時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.0%のリン含有フェノキシ樹脂Dを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、122,470であった。
合成例5
合成例1におけるビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YD−8125、エポキシ当量171.6g/eq)を175部の代わりに、下記式(14)で示されるビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、ERF−300、エポキシ当量231g/eq)の231部を用いたこと、および合成例1における反応時間を8時間から10時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.4%のリン含有フェノキシ樹脂Eを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、117,900であった。
合成例1におけるビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YD−8125、エポキシ当量171.6g/eq)を175部の代わりに、下記式(14)で示されるビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、ERF−300、エポキシ当量231g/eq)の231部を用いたこと、および合成例1における反応時間を8時間から10時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.4%のリン含有フェノキシ樹脂Eを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、117,900であった。
合成例6
合成例1における反応時間を8時間から5時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Fを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、39,200であった。
合成例1における反応時間を8時間から5時間に変更したこと以外は、合成例1と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.6%のリン含有フェノキシ樹脂Fを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、39,200であった。
合成例7
合成例4における反応時間を10時間から5時間に変更したこと以外は、合成例4と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.0%のリン含有フェノキシ樹脂Gを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、41,500であった。
合成例4における反応時間を10時間から5時間に変更したこと以外は、合成例4と同様にして、リン含有フェノキシ樹脂の合成を行って、リン含有率4.0%のリン含有フェノキシ樹脂Gを得た。同様の条件でGPC分析を行った結果、同樹脂の標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量は、41,500であった。
接着剤樹脂組成物を調製するために使用した各成分の略号を次に示す。
YD-128:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製)
YDF-170:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製)
YSLV-80DE:下式(15)で表されるエーテル型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、融点76℃、溶融粘度(150℃)0.06Pois、エポキシ当量164g/eq)
YSLV-50TE:下式(16)で表されるチオエーテル型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、融点46℃、溶融粘度(150℃)0.07Pois、エポキシ当量175g/eq)
DICY:ジシアンジアミド (日本カーバイド工業株式会社製)
樹脂A:合成例1のリン含有フェノキシ樹脂A(重量平均分子量77,300)
樹脂B:合成例2のリン含有フェノキシ樹脂B(重量平均分子量109,700)
樹脂C:合成例3のリン含有フェノキシ樹脂C(重量平均分子量198,400)
樹脂D:合成例4のリン含有フェノキシ樹脂D(重量平均分子量122,470)
樹脂E:合成例5のリン含有フェノキシ樹脂E(重量平均分子量117,900)
樹脂F:合成例6のリン含有フェノキシ樹脂F(重量平均分子量39,200)
樹脂G:合成例7のリン含有フェノキシ樹脂G(重量平均分子量41,500)
YP-50SC:フェノキシ樹脂(東都化成株式会社製)(重量平均分子量50,500)
PNR1H:カルボキシル基含有NBR(株式会社JSR製)
SPE-100:シクロフェノキシキホスファゼン(大塚化学株式会社製)
2E4MZ:2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製)
YD-128:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製)
YDF-170:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製)
YSLV-80DE:下式(15)で表されるエーテル型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、融点76℃、溶融粘度(150℃)0.06Pois、エポキシ当量164g/eq)
YSLV-50TE:下式(16)で表されるチオエーテル型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、融点46℃、溶融粘度(150℃)0.07Pois、エポキシ当量175g/eq)
DICY:ジシアンジアミド (日本カーバイド工業株式会社製)
樹脂A:合成例1のリン含有フェノキシ樹脂A(重量平均分子量77,300)
樹脂B:合成例2のリン含有フェノキシ樹脂B(重量平均分子量109,700)
樹脂C:合成例3のリン含有フェノキシ樹脂C(重量平均分子量198,400)
樹脂D:合成例4のリン含有フェノキシ樹脂D(重量平均分子量122,470)
樹脂E:合成例5のリン含有フェノキシ樹脂E(重量平均分子量117,900)
樹脂F:合成例6のリン含有フェノキシ樹脂F(重量平均分子量39,200)
樹脂G:合成例7のリン含有フェノキシ樹脂G(重量平均分子量41,500)
YP-50SC:フェノキシ樹脂(東都化成株式会社製)(重量平均分子量50,500)
PNR1H:カルボキシル基含有NBR(株式会社JSR製)
SPE-100:シクロフェノキシキホスファゼン(大塚化学株式会社製)
2E4MZ:2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製)
エポキシ樹脂のGPC分析は以下の条件で行った。
装置;東ソー株式会社製HLC−8120GPC
カラム;東ソー株式会社製、TSK−GEL:SUPER HZ2000×1、SUPER HZ3000×1、SUPER HZ4000×1
カラム温度;40℃
移動相;テトラヒドロフラン(THF)
流量;0.35ml/min
検出器;組み込み型
試料濃度;0.03g/THF10ml
r=0成分の含有量は、得られたGPCクロマトグラフから得られるr=0成分のピークの面積を全成分のピーク面積で除した面積%を含有量(%)とした。
YD−128のGPC分析の結果、重合度r=0体の含有量は82%であった。
YDF−170のGPC分析の結果、重合度r=0体の含有量は78%であった。
装置;東ソー株式会社製HLC−8120GPC
カラム;東ソー株式会社製、TSK−GEL:SUPER HZ2000×1、SUPER HZ3000×1、SUPER HZ4000×1
カラム温度;40℃
移動相;テトラヒドロフラン(THF)
流量;0.35ml/min
検出器;組み込み型
試料濃度;0.03g/THF10ml
r=0成分の含有量は、得られたGPCクロマトグラフから得られるr=0成分のピークの面積を全成分のピーク面積で除した面積%を含有量(%)とした。
YD−128のGPC分析の結果、重合度r=0体の含有量は82%であった。
YDF−170のGPC分析の結果、重合度r=0体の含有量は78%であった。
実施例1〜14
表1〜3に記載の割合で各成分を配合して接着剤樹脂組成物を調製した。この接着剤樹脂組成物について、硬化物特性、FPC用材料特性(カバーレイフィルム特性、ボンディングシート特性、3層銅張積層板特性)を評価した。結果を表1〜3に示す。
表1〜3に記載の割合で各成分を配合して接着剤樹脂組成物を調製した。この接着剤樹脂組成物について、硬化物特性、FPC用材料特性(カバーレイフィルム特性、ボンディングシート特性、3層銅張積層板特性)を評価した。結果を表1〜3に示す。
比較例1〜5
表4に記載の割合で各成分を配合して接着剤樹脂組成物を調製した。この接着剤樹脂組成物について、硬化物特性、FPC用材料特性(カバーレイフィルム特性、ボンディングシート特性、3層銅張積層板特性)を評価した。結果を表4に示す。
表4に記載の割合で各成分を配合して接着剤樹脂組成物を調製した。この接着剤樹脂組成物について、硬化物特性、FPC用材料特性(カバーレイフィルム特性、ボンディングシート特性、3層銅張積層板特性)を評価した。結果を表4に示す。
以上の結果から、本発明の接着剤樹脂組成物を用いた実施例1〜14は、耐ワレ性に優れ、さらに、フロー性、はんだ耐熱性、耐マイグレーション性などに優れた物性を得ることが出来る。
一方、比較例1では、FPC用材料特性における諸特性は満足するものの、難燃性が認められない。比較例2は、はんだ耐熱性、耐マイグレーション性に劣る。比較例3〜4は、カバーレイフィルム特性における耐割れ性、はんだ耐熱性及び耐折性は低く、接着剤のフロー性も0.8mm以上となり、実用性に欠ける。比較例5では、耐割れ性は改良されるが、はんだ耐熱性及び耐折性は低く、接着剤のフロー性も0.8mm以上となり、実用性に欠ける。
Claims (4)
- 下記(イ)〜(ニ)成分、
(イ)下記一般式(1)で表され、リン含有率が1重量%〜6重量%であり、且つゲルパーミエーミッションクロマトグラフィーを用いて測定した標準ポリエチレンオキサイド換算重量平均分子量が70,000〜200,000であるリン含有フェノキシ樹脂、
(ロ)下記一般式(10)で表される結晶性エポキシ樹脂又はこれを主体とする結晶性エポキシ樹脂、
(ハ)硬化剤、及び
(二)硬化促進剤、
を必須成分として含有することを特徴とする難燃性接着剤樹脂組成物。
(式中、Xは下記一般式(2)又は(3)で表される2価の基を必須とする一般式(2)、(3)、(4)又は(5)から選ばれる少なくとも1種の2価の基を示し、Zは水素原子又は一般式(6)を示し、nは平均値で21以上である。)
(式中、R1〜R8は独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、Wは酸素原子又は硫黄原子を示す。) - 請求項1に記載の難燃性接着剤樹脂組成物を、フィルム状に形成してなることを特徴とする難燃性接着剤フィルム。
- ポリイミドフィルムと、該ポリイミドフィルムに設けられた請求項1に記載の難燃性接着剤樹脂組成物からなる層とを有することを特徴とするカバーレイフィルム。
- ポリイミドフィルムと、該ポリイミドフィルムに設けられた請求項1に記載の難燃性接着剤樹脂組成物からなる層と、銅箔とを有することを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
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