しかしながら、上記従来の構成では、放送波を受信する受信機を介して該放送波により提供される更新用ソフトウェアを取得する情報処理装置において、この取得した更新用ソフトウェアで再起動した後の動作状態が予め定められたものとならない場合、その動作状態を復旧させることができないという問題を生じる。
具体的には、取得したソフトウェアに不具合があったり、ダウンロード処理時に発生した異常により、正常な更新用ソフトウェアをダウンロードできなかったりすることがある。このように正常な更新用ソフトウェアを取得できなかった場合、情報処理装置は、この更新用ソフトウェアで再起動すると、動作しなくなる場合がある。上記従来の構成では、このような場合を想定した構成となっておらず、動作しなくなった情報処理装置を復旧させることができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の、更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができる受信機,デジタルテレビジョン,通信システム,受信機の制御方法,受信機の制御プログラム,およびその制御プログラムを記録した記録媒体を実現することにある。
本発明に係る受信機は、上記した課題を解決するために、放送波を通じて、情報処理装置が有する既存ソフトウェアを更新するための更新用ソフトウェアをダウンロードし、このダウンロードした更新用ソフトウェアを、該情報処理装置に対して送信する受信機であって、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行することが保証されているソフトウェアである保証ソフトウェアを記憶する記憶装置と、更新用ソフトウェアによる上記情報処理装置の動作状態を監視する監視手段と、上記監視手段が、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行していないと判断した場合、上記記憶装置に記憶した保証ソフトウェアを上記情報処理装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、上記予め定められている情報処理装置の動作とは、情報処理装置が有する機能を実現するための所定動作であり、例えば、情報処理装置の起動時に実行される所定の動作等が挙げられる。
また、上記ソフトウェアとは、例えばコンピュータを動作させる手順・命令をコンピュ−タが理解できる形式で記述した、いわゆるコンピュータプログラム、およびこのコンピュータプログラム以外のデータ等をも含むものである。
上記した構成によると、監視手段を備え、更新用ソフトウェアによって既存ソフトウェアを更新した後の情報処理装置の動作状態を監視しているため、この更新用ソフトウェアにより情報処理装置が予め定められた動作をするか否か把握することができる。
また、上記送信手段および上記記憶装置を備えているため、上記情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、上記保証ソフトウェアを送信することができる。このため、情報処理装置が、更新用ソフトウェアをダウンロードし予め定められた動作を実行しない動作状態になった場合であっても、保証ソフトウェアによって情報処理装置の動作を復旧させることができる。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る受信機は、上記した構成において、上記情報処理装置が有する既存ソフトウェアの写しであるバックアップ用ソフトウェアを、上記情報処理装置から取得する第1取得手段を備え、上記第1取得手段によって取得したバックアップ用ソフトウェアを保証ソフトウェアとして記憶装置に記憶するように構成されていてもよい。
上記した構成によると、第1取得手段を備えているため、既存ソフトウェアのバックアップ用ソフトウェアを保証ソフトウェアとして記憶装置に記憶することができる。
ここで、上記既存ソフトウウェアは、情報処理装置が少なくとも更新用ソフトウェアに更新される前の動作状態となることが保証されているソフトウェアである。すなわち、更新用ソフトウェアをダウンロードする前の正常な情報処理装置の動作が保証されているソフトウェアである。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を更新用ソフトウェアによって更新される以前の情報処理装置の状態に復旧させることができる。
また、本発明に係る受信機は、上記した構成において、上記記憶装置には、上記情報処理装置を識別するための識別情報と、該情報処理装置が既に有している既存ソフトウェアに関する情報であるソフトウェア情報との対応関係を示すテーブル情報がさらに記憶されており、上記記憶装置に記憶されたテーブル情報に基づき、放送波により取得可能な更新用ソフトウェアの中から上記情報処理装置に送信する更新用ソフトウェアが存在するか否かについて確認する確認手段をさらに備えていてもよい。
ところで、放送波は放送局から不特定多数に向けて送信される。このため、放送波によって提供された更新用ソフトウェアが、必ずしも本発明に係る受信機が更新用ソフトウェアを送信する送信先の情報処理装置が利用可能なものとは限らない。
上記した構成によると、上記記憶装置に、上記テーブル情報がさらに記憶され、上記確認手段を備えるため、放送波により取得可能な更新用ソフトウェアに中に情報処理装置に送信する更新用ソフトウェアが存在するか否か確認することができる。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波によって提供される更新用ソフトの中から適切な更新用ソフトを選択することができる。
また、本発明に係る受信機は、上記した構成において、放送波によって同一の更新用ソフトウェアが、所定間隔で数回送信されるようになっており、上記ソフトウェア情報は、上記既存ソフトウェアを上記情報処理装置にダウンロードした日時を示す日時情報を含むように構成されていてもよい。
上記した構成によると、既存ソフトウェアをダウンロードした日時が分かる。
ところで、更新用ソフトウェアを、放送波を通じて提供する場合、受信機をとりまく放送波の受信環境等に起因して1回の送信では更新用ソフトウェアを受信できない可能性があるため、同一の更新用ソフトウェアを所定間隔で数回、放送波によって送信する場合が考えられる。
そこで、既存ソフトウェアの、情報処理装置へのダウンロード日時が、更新用ソフトウェアが放送波により提供される日時と近い場合、既存ソフトウェアと更新用ソフトウェアとが同一のソフトウェアとなる場合がある。
したがって、本発明の受信機は、ソフトウェア情報に、上記日時情報が含まれているため、放送波により取得可能な更新用ソフトウェアをダウンロードすべきものであるか否か判断することができる。
また、本発明に係る受信機は、上記した構成において、上記ソフトウェア情報は、既存ソフトウェアの改訂回数を示す改訂情報を含むように構成されていてもよい。
上記した構成によると、既存ソフトウェアの改訂回数(バージョン)を把握することができる。このため、放送波によって取得可能な更新用ソフトウェアの改訂回数と比較し、既存ソフトウェアを更新用ソフトウェアに更新する必要があるか否か判断することができる。
したがって、本発明の受信機は、ソフトウェア情報に、上記改訂情報が含まれているため、放送波により取得可能な更新用ソフトウェアをダウンロードすべきものであるか否か判断することができる。
本発明に係るデジタルテレビジョンは、上記した課題を解決するために、上記監視手段,送信手段,第1取得手段,確認手段,および記憶装置を有する受信機を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係るデジタルテレビジョンは、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができるという効果を奏する。
本発明に係る通信システムは、上記した課題を解決するために、上記監視手段,送信手段,第1取得手段,確認手段,および記憶装置を有する受信機と、上記受信機と通信可能に接続され、この受信機から上記更新用ソフトウェアを受信し、この更新用ソフトウェアを実行して動作する情報処理装置とを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る通信システムは、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができるという効果を奏する。
本発明に係る受信機の制御方法は、上記した課題を解決するために、放送波を通じて、情報処理装置が有する既存ソフトウェアを更新するための更新用ソフトウェアをダウンロードし、このダウンロードした更新用ソフトウェアを、該情報処理装置に対して送信する受信機の制御方法であって、上記受信機は、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行することが保証されているソフトウェアである保証ソフトウェアを記憶する記憶ステップと、上記更新用ソフトウェアによる上記情報処理装置の動作状態を監視する監視ステップと、上記監視ステップにおいて、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行していないと判断した場合、上記記憶ステップにて記憶した保証ソフトウェアを上記情報処理装置に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
上記した方法では、監視ステップにより、更新用ソフトウェアによって既存ソフトウェアを更新した後の情報処理装置の動作状態を監視しているため、この更新用ソフトウェアにより情報処理装置が予め定められた動作をするか否か把握することができる。
また、上記送信ステップおよび上記記憶ステップを含むため、上記情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、上記保証ソフトウェアを送信することができる。このため、情報処理装置が、更新用ソフトウェアをダウンロードし予め定められた動作を実行しない動作状態になった場合であっても、保証ソフトウェアによって情報処理装置の動作を復旧させることができる。
したがって、本発明に係る受信機の制御方法は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができるという効果を奏する。
本発明に係る受信機は、上記した課題を解決するために、第1制御処理を実行するための第1制御処理部と、該第1制御処理とは異なる制御処理である第2制御処理を実行するための第2制御処理部とを備え、放送波を通じて、該第2制御処理部が実行している既存のソフトウェアを更新するための更新用ソフトウェアをダウンロードする受信機であって、上記第2制御処理部が予め定められている動作を実行することが保証されているソフトウェアである保証ソフトウェアを記憶する第1記憶装置と、上記第2制御処理部によって実行するソフトウェアを記憶するための第2記憶装置と、上記更新用ソフトウェアにより更新された上記第2記憶装置に記憶されたソフトウェア対する上記第2制御処理部の実行結果を監視する監視手段と、上記監視手段が、上記第2制御処理部によって予め定められている動作が実行されていないと判断した場合、上記更新用ソフトウェアにより更新された、上記第2記憶装置に記憶されたソフトウェアを、第1記憶装置に記憶した保証ソフトウェアに書き換える書き換え手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、上記予め定められている第2制御処理部の動作とは、第2制御処理部によって実現される所定動作である。
また、上記ソフトウェアとは、例えばコンピュータを動作させる手順・命令をコンピュ−タが理解できる形式で記述した、いわゆるコンピュータプログラム、およびこのコンピュータプログラム以外のデータ等をも含むものである。
上記した構成によると、監視手段を備え、更新用ソフトウェアによって更新されたソフトウェアに対する第2制御処理部の実行結果を監視しているため、この更新用ソフトウェアにより第2制御処理部が予め定められた動作を実行しているか否か把握することができる。
また、上記書き換え手段および上記第1記憶装置を備えているため、更新されたソフトウェアに対する第2制御処理部の実行結果が予め定められたものとならない場合、上記第1記憶装置に記憶された保証ソフトウェアに書き換えることができる。
このため、第2制御処理部が、更新用ソフトウェアにより更新されたソフトウェアに対して予め定められた動作を実行しない場合であっても、保証ソフトウェアによって第2制御処理部による実行結果を、ソフトウェアが更新される前の状態に復旧させることができる。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを第2制御処理部に提供し、該第2制御処理部の、更新用ソフトウェアにより更新されたソフトウェアに対する実行結果が予め定められたものとならない場合、この第2制御処理部の実行結果を、ソフトウェアが更新される前の状態に復旧させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る受信機は、上記した構成において、上記第2記憶装置に記憶された、上記更新用ソフトウェアにより更新される前のソフトウェアの写しであるバックアップ用ソフトウェアを、該第2記憶装置から取得する第2取得手段を備え、上記第2取得手段によって取得したバックアップ用ソフトウェアを保証ソフトウェアとして上記第1記憶装置に記憶するように構成されていてもよい。
上記した構成によると、第2取得手段を備えているため、上記バックアップ用ソフトウェアを上記保証ソフトウェアとして第2記憶装置に記憶することができる。
ここで、上記既存のソフトウェアは、更新用ソフトウェアにより更新される前の第2制御処理部による実行結果が保証されているソフトウェアである。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを第2制御処理部に提供し、該第2制御処理部の更新用ソフトウェアに対する実行結果が予め定められたものとならない場合、この第2制御処理部の実行結果を更新用ソフトウェアによって更新される以前の状態に復旧させることができる。
本発明に係るデジタルテレビジョンは、上記した課題を解決するために、上記監視手段、第2取得手段、第1制御処理部、第2制御処理部、第1記憶装置、および第2記憶装置を有する受信機を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係るデジタルテレビジョンは、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを第2制御処理部に提供し、該第2制御処理部の更新用ソフトウェアに対する実行結果が予め定められたものとならない場合、この第2制御処理部の実行結果を、ソフトウェアが更新される前の状態に復旧させることができるという効果を奏する。
なお、上記受信機は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記受信機をコンピュータにて実現させる受信機の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る受信機は、以上のように、放送波を通じて、情報処理装置が有する既存ソフトウェアを更新するための更新用ソフトウェアをダウンロードし、このダウンロードした更新用ソフトウェアを、該情報処理装置に対して送信する受信機であって、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行することが保証されているソフトウェアである保証ソフトウェアを記憶する記憶装置と、更新用ソフトウェアによる上記情報処理装置の動作状態を監視する監視手段と、上記監視手段が、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行していないと判断した場合、上記記憶装置に記憶した保証ソフトウェアを上記情報処理装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができるという効果を奏する。
本発明に係る受信機の制御方法は、上記した課題を解決するために、放送波を通じて、情報処理装置が有する既存ソフトウェアを更新するための更新用ソフトウェアをダウンロードし、このダウンロードした更新用ソフトウェアを、該情報処理装置に対して送信する受信機の制御方法であって、上記受信機は、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行することが保証されているソフトウェアである保証ソフトウェアを記憶する記憶ステップと、上記更新用ソフトウェアによる上記情報処理装置の動作状態を監視する監視ステップと、上記監視ステップにおいて、上記情報処理装置が予め定められている動作を実行していないと判断した場合、上記記憶ステップにて記憶した保証ソフトウェアを上記情報処理装置に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
したがって、本発明に係る受信機の制御方法は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを情報処理装置に提供し、該情報処理装置の更新用ソフトウェアによる動作状態が予め定められたものとならない場合、この情報処理装置の動作状態を復旧させることができるという効果を奏する。
本発明に係る受信機は、上記した課題を解決するために、第1制御処理を実行するための第1制御処理部と、該第1制御処理とは異なる制御処理である第2制御処理を実行するための第2制御処理部とを備え、放送波を通じて、該第2制御処理部が実行している既存のソフトウェアを更新するための更新用ソフトウェアをダウンロードする受信機であって、上記第2制御処理部が予め定められている動作を実行することが保証されているソフトウェアである保証ソフトウェアを記憶する第1記憶装置と、上記第2制御処理部によって実行するソフトウェアを記憶するための第2記憶装置と、上記更新用ソフトウェアにより更新された上記第2記憶装置に記憶されたソフトウェア対する上記第2制御処理部の実行結果を監視する監視手段と、上記監視手段が、上記第2制御処理部によって予め定められている動作が実行されていないと判断した場合、上記第2記憶装置に記憶した上記更新されたソフトウェアを、第1記憶装置に記憶した保証ソフトウェアに書き換える書き換え手段と、を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る受信機は、放送波を通じてダウンロードした更新用ソフトウェアを第2制御処理部に提供し、該第2制御処理部の、更新用ソフトウェアにより更新されたソフトウェアに対する実行結果が予め定められたものとならない場合、この第2制御処理部の実行結果を、ソフトウェアが更新される前の状態に復旧させることができるという効果を奏する。
(実施形態1)
本発明の一実施形態について図1ないし図8に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施の形態に係る放送ダウンロード媒介システム100は、図2に示すように、放送局1と、放送局1からの放送波を受信する放送受信機2と、放送受信機2と通信可能に接続された複数の機器7・・・とを備えてなる構成である。図2は、本発明の実施形態を示すものであり、放送ダウンロード媒介システム100の要部構成を示す図である。
上記放送局1からの放送波には、放送波データ31として、上記機器7が保持している機器データ(ソフトウェア)3を更新するための最新の機器データ3・・・が含まれている。この最新の機器データ3は、定期的あるいは所定の期間、放送波に含められ放送局1から提供されるようになっている。
すなわち、最新の機器データ3を、放送波を通じて提供する構成の場合、放送受信機2をとりまく放送波の受信環境等に起因して1回の送信ではこの機器データ3を受信できない場合がある。このため、本実施の形態に係る放送ダウンロード媒介システム100では、同一の最新の機器データ3を所定間隔で数回、放送波によって送信する。
上記機器7・・・は、自装置にて保持する機器データ3を実行し、各種機能を実現するものであり、例えば、デジタル放送受信レコーダ(HDDレコーダ)、冷蔵庫、エアコン装置などの家電機器が挙げられる。各機器7・・・それぞれには、他の機器と区別するための識別情報として機器ID32が割り当てられている。また、上記機器7は、放送受信機2と通信可能に接続され、放送受信機2を介して最新の機器データ3(更新用ソフトウェア)を受信することができるようになっている。そして、機器7は、受信した最新の機器データ3(更新用ソフトウェア)により、自身が保持する既存の機器データ(ソフトウェア)3のバージョンアップを図ることができるようになっている。
上記放送受信機2は、放送局1からデジタル放送の放送波を受信し、この放送波に含まれる放送波データを抽出するものである。詳細は後述するが、放送受信機2は、受信した放送波に含まれる音声信号を、スピーカ8を介して出力したり、映像信号を液晶表示装置6で表示させたりすることができる。
また、放送受信機2は、放送波に機器データ3が含まれている場合、この機器データ3を機器7に送信し、機器7が有する既存の機器データ3の更新を行うことができるものでもある。
このように、本実施の形態に係る放送ダウンロード媒介システム100は、機器7が放送波を受信することができない構成であっても、放送受信機2を介して機器データ3を受信し、既存の機器データ3の更新を行うことができる。
なお、本実施の形態に係る放送ダウンロード媒介システム100では、既存の機器データ3を更新するための機器データ3が提供される前に、この更新用の機器データ3に関する情報であるダウンロード情報が放送局1から送信されるように構成されている。そして、このダウンロード情報には、更新用の機器データ3の提供先となる機器7を特定するための機器ID32、およびこの更新用の機器データ3のバージョンを示すバージョン情報とが含められている。
このため、放送受信機2は、前もって、どのような機器データ3が放送波により提供されるかを知ることができるとともに、受信した機器データ3をどの機器7に送信すべきか把握することができる。
なお、上記放送受信機2と上記機器7とによって本発明の通信システムを実現する。
また本明細書では、上記機器7をそれぞれ区別して説明する必要がある場合、機器7a,機器7b,機器7c・・・のように記載し、特に区別する必要がない場合は単に機器7と称する。また、各機器7の機器データ3をそれぞれ区別して説明する必要がある場合、機器7a,機器7b,機器7c・・・それぞれの機器データを、機器データ3a,機器データ3b,機器データ3c・・・のように記載し、特に区別する必要がない場合は、単に機器データ3と称する。また、各機器7の機器IDをそれぞれ区別して説明する必要がある場合、機器7a,機器7b,機器7c・・・それぞれの機器ID32を、機器ID32a,機器ID32b,機器ID32c・・・のように記載し、特に区別する必要がない場合は、単に機器ID32と称する。
ここで、図3を参照して、放送ダウンロード媒介システム100が備える放送受信機2の構成について説明する。図3は、本発明の実施形態を示すものであり、放送受信機2の要部構成を示すブロック図である。
(放送受信機の構成)
本実施の形態に係る放送受信機2は、図3に示すように、アナログ放送用アンテナ9,デジタル放送用アンテナ10,アナログチューナー部11,AVスイッチ部12,デジタルチューナー部13,デジタル復調部14,分離部(DMUX)15,ビデオデコード/キャプチャ部16,ビデオセレクタ部17,ビデオ出力変換部18,オーディオデコード部19,オーディオセレクタ部20,オーディオ出力変換部21,選局部22,EPG/OSD予約処理部23,ビデオマウスマイコン24,リモコン受光部25,ビデオマウス26,通信制御部27,不揮発性メモリ28,RAM29,およびCPU30を備えてなる構成である。
上記アナログチューナー部11は、アナログ放送用アンテナ9を介して受信したアナログ放送の放送信号を選局するものである。アナログチューナー部11は、放送信号の選局を、選局部22からの選局指示に応じて行う。
AVスイッチ部12は、アナログチューナー部11によって選局された放送信号から音声データ/映像データを抽出するものである。AVスイッチ部12は、抽出した音声データをオーディオセレクタ部20に、映像データをビデオセレクタ部17に送信する。
デジタルチューナー部13は、デジタル放送用アンテナ10を介して受信したデジタル放送の放送信号を選局するものである。デジタルチューナー部13は、この放送信号の選局を、選局部22からの選局指示に応じて行う。
デジタル復調部14は、選局されたデジタル放送の放送信号を復調するものである。デジタル復調部14は、放送信号を復調して得られたデータを分離部(DMUX)15に送信する。
分離部(DMUX)15は、デジタル復調部14から送信された、多重化されたデータを映像データおよび音声データそれぞれに分離するものである。さらにまた分離部(DEMUX)15は、放送信号に含まれる放送波データ31(EPGデータ,機器データ3等)を抽出するものでもある。分離部(DMUX)15は、分離した映像データをビデオデコード/キャプチャ部16に、音声データをオーディオデコード部19に、放送波データ31をEPG/OSD予約処理部23にそれぞれ送信する。また、分離部(DMUX)15によって抽出された放送波データ31は、必要に応じてCPU30の書き込み制御によって不揮発性メモリ28に記録される。
ビデオデコード/キャプチャ部16は、分離部(DMUX)15によって分離された映像データをデコードしたり、映像データに含まれるビデオ情報を静止画としてキャプチャしたりするものである。ビデオデコード/キャプチャ部16は、デコードした映像データをビデオセレクタ部17に送信する。
ビデオセレクタ部17は、必要に応じて、ビデオデコード/キャプチャ部16から受信した映像データの信号を、デジタルからアナログに切り替えたり、あるいはAVスイッチ部12から受信した映像データの信号をアナログからデジタルに切り替えたりするものである。必要に応じてデジタルまたはアナログに切り替えられた映像データはビデオ出力変換部18によって、液晶表示装置6において表示できる形式である映像出力信号に変換され出力される。なお、ビデオ出力変換部18は、映像データを、後述するEPG/OSD予約処理部23によって作成された電子番組表や、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)データと合わせて映像出力信号に変換する。
オーディオデコード部19は、分離部(DMUX)15によって分離された音声データをデコードするものである。オーディオデコード部19は、デコードした音声データをオーディオセレクタ部20に送信する。
オーディオセレクタ部20は、必要に応じて、オーディオデコード部19から受信した音声データの信号を、デジタルからアナログに切り替えたり、あるいはAVスイッチ部12から受信した音声データの信号をアナログからデジタルに切り替えたりするものである。必要に応じてデジタルまたはアナログに切り替えられた音声データは、オーディオ出力変換部21によって、スピーカ8から出力できる形式であるオーディオ出力信号に変換され、該スピーカ8に送信される。
EPG/OSD予約処理部23は、EPG(Electronic Program Guide)の作成及び表示処理や、音量ゲージ等のOSDを表示する処理を行うと共に、このEPGを利用して番組の予約処理等を行うものである。例えば、EPG/OSD予約処理部23は、分離部(DMUX)15で抽出し、不揮発性メモリ28に格納されているEPGデータを読出し、電子番組表を作成する。
ビデオマウスマイコン24は、ビデオマウスで送信する信号の制御を行うものであり、ビデオマウスコネクタ26はビデオマウスを介して番組の予約処理指示を実行するためのものである。また、リモコン受光部25は、リモートコントローラ(不図示)から出力された光信号を受信し、該リモートコントローラからの制御指示を受付けるためのものである。
通信制御部27は、電話回線、LAN、インターネット等のネットワーク網を介して機器7と接続を確立させるように制御を行うものである。ただし、この機器7との接続媒体は、上述したネットワーク網に限定されるものではなく、例えば、放送受信機2および機器7それぞれが、通信インターフェースとしてHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子を備える場合、これらHDMI端子間を結ぶHDMIケーブルであってもよい。
不揮発性メモリ28は、書き換え可能なメモリであって、例えば、フラッシュメモリ等によって実現できる。この不揮発性メモリ28は、放送波を介して受信したEPGデータ(不図示)および機器データ3等の放送波データ31,機器情報テーブル4,バックアップ用機器データ5等に加えて、放送受信機2を起動させ、各種機能を実現させるためのソフトウェア(不図示)等を記憶している。
以下において、不揮発性メモリ28に記録される、機器情報テーブル4,およびバックアップ用機器データ5について説明する。
まず、上記機器情報テーブル4は、図4に示すように、放送受信機2と接続されている機器7について、その機器ID32と、機器7が有する既存の機器データ3のバージョン(Ver.)を示すバージョン情報(改訂回数)と、その機器データ3が機器7にダウンロードされた日付を示すダウンロード日情報とが対応づけられたテーブルである。なお、本実施形態では、バージョンを示す数字が大きくなればなるほど最新の機器データ3であることを示すものとする。また、図4では機器データ3の内容をそれぞれ、説明の便宜上、a,b,・・・f,・・・のように示し、機器ID32の内容をそれぞれ、便宜上、101,102,・・・106,・・・のように示している。
このように機器情報テーブル4では、機器データ3,機器ID32,バージョン情報,最終ダウンロード日情報とがそれぞれ対応付けられ記録されている。このため、放送受信機2は、ダウンロード情報を受信した場合、この機器情報テーブル4を参照して、機器7に送信すべき機器データ3が放送波により送信されるか否か判断することができる。
より具体的には、上述したように、本実施の形態に係る放送ダウンロード媒介システム100では、同一の最新の機器データ3を所定間隔で数回、放送波によって送信するように構成されている。このため、機器7が保持する既存の機器データ3の、該機器7へのダウンロード日時が、放送波により提供される日時と近い場合、機器7が保持する機器データ3と放送波により提供される機器データ3とが同一のソフトウェアである場合が考えられる。
したがって、機器情報テーブル4において最終ダウンロード日情報が含まれているため、放送受信機2では、この最終ダウンロード日情報を参照して、放送波により取得可能な機器データ3は既に機器7にダウンロード済みのものであるか否か判断することができる。
さらに、上記機器情報テーブル4には、バージョン情報が含まれているため、情報処理装置が保持する機器データ3のバージョン(改訂回数)を把握することができる。このため、放送波によって取得可能な新たな機器データ3のバージョン(改訂回数)と比較し、既存の機器データ3を更新する必要があるか否か判断することができる。
したがって、本実施の形態に係る放送受信機2は、機器情報テーブル4に、上記バージョン情報が含まれているため、放送波により取得可能な機器データ3をダウンロードすべきものであるか否かさらに確度よく判断することができる。
なお、放送受信機2では、上記機器情報テーブル4への機器ID32の登録を、以下のようにして行うことができる。
すなわち、放送受信機2と、この放送受信機2と接続された機器7とは双方向通信を行うことができるようになっている。そして、放送受信機2から、接続されている機器7に対して機器ID32の送信を要求すると、機器7から機器ID32が提供されるように構成されている。これによって、放送受信機2は、接続されている機器7を識別することができる。
このように、機器IDが登録され、放送受信機2と接続されている機器7が識別されると、放送受信機2では、放送波により受信した機器データ3を機器7へダウンロードするたびに、ダウンロードした機器データ3のバージョン情報およびダウンロードした日(ダウンロード日情報)をそれぞれ機器ID32と対応づけて記録していく。このようにして、放送受信機2は、機器情報テーブル4を作成することができる。
次にバックアップ用機器データ5は、放送波により受信した新たな機器データ3により更新される前の、機器7が有する機器データ3、すなわち、更新前の既存の機器データ3である。言い換えれば、このバックアップ用機器データ5は、機器7が予め定められた動作を実行することが保証されているソフトウェアといえる。
なお、詳細は後述するが、放送受信機2は、機器7が最新の機器データ3をダウンロードし、既存の機器データ3の更新を行う前に、放送受信機2が既存の機器データ3の写しをバックアップ用機器データ5として機器7から取得し、不揮発性メモリ28に記憶させる構成となっている。
RAM29は、半導体素子を利用した記憶装置であって、いわゆるメインメモリである。
CPU30は、放送受信機2が備える各部の各種制御を実行するためのものである。CPU30は、不揮発性メモリ28に記録したプログラムを読出し、RAM29で実行することで各種機能を実現することができる。
次に、上述のように各部を備える放送受信機2から機器7への、最新の機器データ3のダウンロード処理について図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態を示すものであり、機器データ3のダウンロード処理に関わる放送受信機2の要部構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、放送受信機2は、図3に示す構成において、機器データ(ソフトウェア)ダウンロード処理に関する機能ブロックとして、さらにデータ受信部301,ダウンロード要否決定部302,バックアップデータ取得部303,送信処理部304,および監視部305を備えてなる構成である。これら各機能ブロックは、CPU30が不揮発性メモリ28に記憶されたプログラム(不図示)をRAM29に読出し実行することにより実現できる。
上記データ受信部301は、分離部(DMUX)15から放送波に含まれる放送波データ31を受信するものである。より具体的には、データ受信部301は、放送波データ31として、例えば、ダウンロード情報および機器データ3を受信する。データ受信部301は、放送波データ31としてダウンロード情報を受信した場合、このダウンロード情報をダウンロード要否決定部302に送信する。
また、データ受信部301は、放送波データ31として機器データ3を受信した場合、該機器データ3を不揮発性メモリ28に記録するとともに、バックアップデータ取得部303に対して、機器7が保持する既存の機器データ3のバックアップをとるように指示するものでもある。
上記ダウンロード要否決定部302は、機器情報テーブル4を参照してデータ受信部301から受信したダウンロード情報の中に、ダウンロードする必要のある機器データ3の情報があるか否か判定するものである。
すなわち、上述したように、本実施の形態に係る放送ダウンロード媒介システム100では、放送局1から機器データ3を放送波により送信する前に、送信する機器データ3についての情報を予め通知するダウンロード情報が送信されるように構成されていた。そこで、ダウンロード要否決定部302は、このダウンロード情報において、放送局1から送信が予定されている機器データ3のうち、放送受信機2と接続された機器7に関する最新の機器データ3があるか否か確認する。つまり、ダウンロード要否決定部302は、放送波により送信される機器データ3のうち、ダウンロードすべき機器データ3があるか確認する。
より具体的には、ダウンロード要否決定部302は、以下のようにしてダウンロードすべき機器データ3の有無を確認することができる。
まず前提として、放送受信機2は、図4に示すような機器情報テーブル4を記憶しており、この機器情報テーブル4には、機器7a,機器7b,機器7d,機器7fそれぞれの機器データ3a,機器データ3b,機器データ3d,機器データ3fについて記録されているものとする。また、それぞれの機器データ3a,3b,3d,3fのバージョンはVer.2であるものとする。
一方、ダウンロード情報に含まれる、送信が予定されている機器データ3は、機器データ3a,3c,3fであり、それぞれのバージョンは、機器データ3a,3cがVer.3であり、機器データ3fがVer.1であるとする。
このような前提において、まずダウンロード要否決定部302は、送信が予定されている機器データ3・・・のうち、接続先として登録されていない機器7の機器データ3は選択しない。すなわち、上記した前提ではダウンロード要否決定部302は、機器データ3cを選択しない。
また、選択した機器データ3・・・のうち、既に機器7においてダウンロード済みの機器データ3は選択しない。すなわち、ダウンロード要否決定部302は、受信した機器データ3・・・のうち、機器情報テーブル4において既に登録されている機器データ3のバージョンより新しいバージョンのものを選択する。
したがって、上記した前提では、ダウンロード要否決定部302は、Ver.3である機器データ3aを選択する。すなわち、ダウンロード要否決定部302は、不揮発性メモリ28に記録させる機器データ3として機器データ3aを選択し、この機器データ3aをダウンロードさせる機器7として機器7aを選択する。
このようにして、ダウンロード要否決定部302は、放送局1から送信が予定されている機器データ3・・・のうち、放送受信機2と接続された機器7に関する最新の機器データ3があるか否か確認する。そして、ダウンロード要否決定部302は、放送受信機2と接続された機器7に関する最新の機器データ3があると判定した場合、放送受信機2において、その機器データ3をダウンロードする準備が整っているか確認する。
バックアップデータ取得部303は、放送波により取得した機器データ3のダウンロード先となる機器7が既に保持している機器データのバックアップを行うものである。バックアップデータ取得部303は、データ受信部301からの指示に応じて、機器7が既に保持している機器データ3のバックアップを行う。
すなわち、バックアップデータ取得部303は、放送波により取得した機器データ3のダウンロード先となる機器7から、通信制御部27を介して、該機器7が保持している既存の機器データ3の写しを取得し、この写しをバックアップ用機器データ5として不揮発性メモリ28に記憶する。そして、バックアップデータ取得部303は、バックアップ用機器データ5を不揮発性メモリ28に記憶させ、既存の機器データ3のバックアップが完了すると、その旨を監視部305に通知する。
送信処理部304は、監視部305からの指示に応じて、通信制御部27を制御して、放送波により取得した最新の機器データ3を機器7に送信するものである。また、機器7に対する機器データ3の送信が完了すると、送信処理部304は、機器7に対して、再起動を指示するものでもある。
監視部305は、機器データ3を送信する機器7の動作状態を監視するものである。より具体的には、監視部305は、機器7において、機器データ3の受信準備が完了したか確認したり、最新の機器データ3によって機器データ3が更新された後の、機器7の動作状態を確認したりするものである。
なお、本実施の形態に係る放送受信機2では、最新の機器データ3が機器7に送信され、機器7においてこの最新の機器データ3のダウンロードが完了すると、送信処理部304が、機器7の起動を一旦リセットし再起動させるように構成されている。これによって、最新の機器データ3に更新された状態で、機器7は起動を行うこととなる。ここでもし、機器7の動作状態が予め決められたように動作せず、うまく起動しなかった場合、その状態を示す信号が機器7から放送受信機2に送信されるように構成されている。
監視部305は、この機器7から送信される信号によって、再起動後、機器7が予め定められたように動作しているか確認することができる。監視部305は、再起動後、機器7が予め定められたように動作していないと判断すると、バックアップ用機器データ5を読出し、送信処理部304に渡す。そして、監視部305は、送信処理部304に、機器7にバックアップ用機器データ5を送信するように指示する。
一方、再起動後、機器7が予め定められたように動作していると判断すると、監視部305は、不揮発性メモリ28からバックアップ用機器データ5を削除する。
次に、上記した構成を有する放送受信機2と機器7との間における機器データダウンロード処理の流れについて図5〜図8を参照して説明する。
(機器データダウンロード処理)
まず、図5を参照して機器データダウンロード処理の主要な処理フェーズについて説明する。図5は、本発明の実施形態を示すものであり、放送受信機2における機器データダウンロード処理の処理フローを示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、放送受信機2は、放送局1からの放送波により機器データ3に関するダウンロード情報を取得するダウンロード情報取得処理を行う(ステップS1、これ以降、S1のように称する)。放送受信機2は、このダウンロード情報取得処理によって取得したダウンロード情報に基づき、ダウンロードする必要のある機器データ3の有無を確認する。そして、放送受信機2は、機器データ3をダウンロードする必要があると判定した場合、機器データ3のダウンロードを行うダウンロード実施処理を実行する(S2)。ステップS2によって機器データ3を取得すると、放送受信機2は、この機器データ3を機器7に送信するダウンロードデータ送信処理を実行する(S3)。
以上のようにして、放送受信機2は、機器データ3の機器7へのダウンロード(機器データダウンロード処理)を実行する。
ここで、各処理フェーズの詳細について説明する。まず、ステップS1に示すダウンロード情報取得処理について図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施形態を示すものであり、ダウンロード情報取得処理に関する処理フローを示すフローチャートである。
図6に示すように、放送受信機2は、データ受信部301が、分離部(DMUX)15を介して放送局1からの放送波に含まれる情報を受信している。そして、データ受信部301は、ダウンロード情報を受信すると(S11)、このダウンロード情報をダウンロード要否決定部302に送信する。ダウンロード要否決定部302は、機器情報テーブル4を参照して、このダウンロード情報によって通知されたダウンロード可能な機器データ3と、機器情報テーブル4に登録されている機器ID32とを照合する(S12)。そして、ダウンロード要否決定部302は、ダウンロード情報によって通知されたダウンロード可能な機器データ3・・・の中でダウンロードが必要な機器データ3があるか否か判定する(S13)。
ここで、ダウンロード要否決定部302が、ダウンロードが必要な機器データ3がないと判断した場合(S13において「NO])、機器データダウンロード処理自体を終了する。一方、ステップS13において「YES」の場合、ダウンロード要否決定部302は、機器データ3のダウンロード準備が完了しているか放送受信機2の状態を確認する(S14)。
ここで、ダウンロード準備が完了していない場合(S14において「NO」)、ダウンロード要否決定部302は、ダウンロードの準備が完了するまで、データ受信部301に対して機器データ3の受信を待つように指示する。そして、ダウンロードの準備が完了すると(S14において「YES」)、ダウンロード要否決定部302は、データ受信部301に対して、ダウンロードの準備が完了した旨、通知する。そして、次の処理フェーズであるダウンロード実施処理に移行する。
次に、ステップS2に示すダウンロード実施処理について図7を参照して説明する。図7は、本発明の実施形態を示すものであり、ダウンロード実施処理の処理フローを示すフローチャートである。
データ受信部301は、ダウンロード要否決定部302からダウンロードの準備が完了した旨の通知を受けると、データ受信部301は、機器データ3が放送局1からの放送波により送信される時間になったか確認する(S21)。ステップS21において「NO」の場合、機器データ3が放送局1から送信される送信時間まで待機する(S24)。
機器データ3が送信される時間になると、データ受信部301は、機器データ3を受信し(S22)、受信した機器データ3を不揮発性メモリ28に保存する。これによって、機器7に送信すべき機器データ3の放送受信機2におけるダウンロード実施処理が終了する。
以上のようにして放送受信機2においてダウンロード実施処理が終了すると、次に、ダウンロードした機器データ3を機器7に送信する送信処理(すなわち、ステップS3のダウンロードデータ送信処理)を実行する。以下において、ダウンロードデータ送信処理について図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態を示すものであり、放送受信機2におけるダウンロードデータ送信処理に関する処理フローを示すフローチャートである。
上述のようにステップS2に示すダウンロード実施処理によって機器データ3のダウンロードが完了すると、データ受信部301は、バックアップデータ取得部303に、機器7が保持する既存の機器データ3のバックアップをとるように指示する。この指示に応じて、バックアップデータ取得部303が、ダウンロードした機器データ3の送信先となる機器7から、該機器7が既に有している機器データ3の写しをとってバックアップ用機器データ5として不揮発性メモリ28に保存する。このようにして、バックアップデータ取得部303は、既存の機器データ3のバックアップをとる(S31)。
バックアップデータ取得部303は、既存の機器データ3のバックアップを完了すると、その旨を監視部305に通知する。監視部305は、機器7において、機器データ3の受信準備が完了したか確認する(S32)。受信準備が完了していない間(ステップS32において「NO」の間)は、受信準備が完了するまで待機する(S35)。
一方、受信準備が完了したと判断すると、監視部305は、不揮発性メモリ28から機器データ3を読出し、送信処理部304に渡し、機器7にこの機器データ3を送信するように指示する。なお、本実施の形態に係る放送受信機2では、不揮発性メモリ28から読み出した機器データ3が機器7に送信されると、監視部305が、この機器データ3を不揮発性メモリ28から削除するように構成されている。
この監視部305からの指示に応じて、送信処理部304は、通信制御部27を制御して、機器データ3を機器7に送信する(S33)。また、機器7に対する機器データ3の送信が完了すると、送信処理部304は、機器7に対して、再起動を指示する。
この再起動の指示に応じて、機器7は、新たに受信した機器データ3を読み出し実行する。ここで、本実施の形態に係る放送受信機2では、新たに送信された機器データ3によって再起動した結果、正常に機器7が動作したか、すなわち、予め定められたように動作したか、機器7からの出力信号によって確認できるようになっている。
そこで、監視部305は、機器7からの上記出力信号によって、送信した新たな機器データ3による機器7の動作状態を確認する(S34)。そして、監視部305は、機器7が正常に動作したと判断した場合(S34において「YES」)、ダウンロード送信処理は完了する。
一方、機器7が正常に動作しなかったと判断した場合(S34において「NO」)、監視部305は、不揮発性メモリ28からバックアップ用機器データ5を読出し、送信処理部304がバックアップ用機器データ5を機器7に送信する(S36)。このようにして、機器データ3を、新たにダウンロードした機器データ3から既存の機器データ3に戻し、機器7を再起動させる。既存の機器データ3での機器7の動作は保証されているため、機器7を、新たな機器データ3が送信される前の動作状態に復旧させることができる。
なお、本実施の形態に係る放送受信機2では、不揮発性メモリ28から読み出したバックアップ用機器データ5が機器7に送信されると、監視部305が、このバックアップ用機器データ5を不揮発性メモリ28から削除するように構成されている。
以上のように、本実施の形態に係る放送受信機2は、放送波を介して機器7にダウンロードさせる新たな機器データ3を取得することができる。また、この機器データ3を、該機器データ3を利用する機器7を選択して適切に送信することができる。さらにまた、放送波を介して取得した機器データ3により、機器7が正常に動作しない場合、機器7の正常な動作が保証されている既存の機器データ3のバックアップであるバックアップ用機器データ5を機器7に送信し再起動させることができる。このため、新たに取得した機器データ3では、機器7が正常に動作しない場合、このバックアップ用機器データ5によって再起動させ、新たな機器データ3を取得する前の状態に復旧させることができる。
なお、上記した放送受信機2は、更新後の機器データ3による機器7の動作状態が、予め定められた動作とならない場合、機器7の動作状態を復旧させるために、機器データ3の更新前に、機器7が保持している既存の機器データ3をバックアップしておく構成であった。
しかしながら、バックアップ用機器データ5の代わりに、過去に更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させておく構成であってもよい。
このような構成の場合、機器7の既存の機器データ3をバックアップするための処理を省略することができるため、機器データ3のダウンロード処理をより迅速に行うことができる点で有利である。ただし、更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に常時記憶させておかなければならないため、特に、接続された機器7の数が多くなればなるほど大きな記憶容量を有する不揮発性メモリ28が必要となり、コストが高くなる。このため、コストの点では、上記した機器7が保持している既存の機器データ3をバックアップする構成のほうが有利である。
さらにまた、上記のように、バックアップ用機器データ5の代わりに、更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させる構成ではなく、機器7の動作が予め定められたものとなることが保証されている機器データ3を記憶させておく構成であってもよい。
この構成の場合も更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させておく構成と同様に、機器データ3のダウンロード処理をより迅速に行うことができる点で有利である。しかしながら、接続された機器7ごとに、機器7の動作が予め定められたものとなることが保証されている機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させておく必要があり、大きな記憶容量を有する不揮発性メモリ28が必要となる。
また、上記では、機器7に対して機器ID32の送信を要求することで、上記機器情報テーブル4に登録する機器7を決定する構成であった。しかしながら、この構成に限定されるものではなく、ユーザによって不図示の入力部から登録する機器7の機器ID32を入力させる構成であってもよい。
なお、上記では、放送受信機2と液晶表示装置6とスピーカ8とをそれぞれ別体に設けた構成であるが、これらの部材が一つの筐体によって一体となりデジタルテレビを構成するものであってもよい。
また、上記では、放送受信機2と機器7とがそれぞれ別体の装置であり、相互に接続された構成において、機器7の機器データ3をバックアップ用機器データ5として不揮発性メモリ28に記憶する構成の場合について説明した。
しかしながら、異なる2つのCPUを備え、それぞれのCPUによって独立して制御される部分を含む放送受信機200において、放送波の受信制御を実行しない側のCPU(サブCPU44)の機器データ(ソフトウェア)3の更新を、実施形態1にて示した技術を適用して実行することができる。
以下において、図9および図10を参照して、異なる2つのCPUを備え、それぞれのCPUの制御指示に応じて異なるデコード処理を行うように構成された放送受信機200における、サブCPU44にて実行するソフトウェアの更新処理を実施形態2として説明する。
(実施形態2)
実施形態2に係る放送受信機200は、より具体的には、図9に示すように、実施形態1に係る放送受信機2の構成(図2参照)と比較して、サブCPU(第2制御処理部)44と、第2デコーダ部51と、第2通信制御部43と、第2RAM45と、不揮発性メモリ(第2記憶装置)46とをさらに備える点で相違する。
サブCPU44は、不揮発性メモリ46に格納した機器データ3を第2RAM45に読出し、例えば第2デコーダ部51および第2通信制御部43の各種制御を行うものである。
第2通信制御部43は、サブCPU44の制御指示に応じて、通信制御部27との間で通信を確立するものである。なお、サブCPU44によって制御されている部分と、CPU30によって制御されている部分とは、第2通信制御部43と通信制御部27との間をUart(Universal Asynchronous Receiver - Transmitter)によって通信可能に接続される。
第2デコーダ部51は、デジタル復調部14により復調されたデータを受信し、該データをデコードするものである。第2デコーダ部51は、図9に示すように、第2分離部(DMUX)40、第2ビデオデコード/キャプチャ部41、第2オーディオデコード部42を備えている。
上記第2分離部(DMUX)40は、デジタル復調部14によって復調された放送信号から得られたデータを、映像データおよび音声データそれぞれに分離するものである。すなわち、第2分離部(DMUX)40は、サブCPU44の制御指示の下、デジタル復調部14から復調されたデータを受信する。そして、第2分離部(DMUX)40は、受信したデータを映像データと音声データとにそれぞれ分離させる。そして、第2分離部(DMUX)40は、映像データを第2ビデオデコード/キャプチャ部41に、音声データを第2オーディオデコード部42にそれぞれ出力する。
第2ビデオデコード/キャプチャ部41は、第2分離部(DMUX)40から受信した映像データをデコードしたり、映像データに含まれるビデオ情報を静止画としてキャプチャしたりするものである。
第2オーディオデコード部42は、分離部(DMUX)15によって分離された音声データをデコードするものである。
ここで、実施形態2に係る放送受信機200では、デジタル復調部14は、デジタルチューナー部13から入力された放送信号を復調したデータを、第1デコーダ部50が備える分離部(DMUX)15、および第2デコーダ部51が備える第2分離部(DMUX)40それぞれに送信するように構成されている。
そして、第1デコーダ部50および第2デコーダ部51それぞれは、上記復調されたデータをデコードする。ここで、第1デコーダ部50と第2デコーダ部51とは、復号できるデータの動画圧縮符号化技術が異なっている。例えば、第1デコーダ部50によって復号するデータは、MPEG−4 Part2によって圧縮されており、第2デコーダ部51によって復号するデータは、H.264/AVCによって圧縮されていてもよいし、前者がMPEG−2で圧縮され、後者がMPEG−4で圧縮されていてもよい。なお、第1デコーダ部50と第2デコーダ部51とによって復号可能な動画圧縮符号化技術の組み合わせはこれに限定されるものではない。
また、実施形態2に係る放送受信機200では、上述のように第1デコーダ部50と第2デコーダ部51それぞれでデコードを行うと、CPU30からの制御指示に応じて、ビデオセレクタ部17およびオーディオセレクタ部20が、デコードに成功した方から映像データおよび音声データを取得するように構成されている。
以上のように、実施形態2に係る放送受信機200は、2種類の動画圧縮符合化技術により圧縮されたデータを復号できるように構成されている。
また、サブCPU44は、図10に示すように、機能ブロックとして、サブCPU44にて実行するソフトウェア(機器データ3)の写しを取る機器データ複写部306、およびCPU30から受信した新たな機器データ3により既存の機器データ3を更新するための機器データ更新部307を備える点でも、実施形態1に係る放送受信機2とは異なる。
なお、バックアップデータ取得部303と、通信制御部27と、第2通信制御部43と、機器データ複写部306とによって本発明の第2取得手段を実現する。また、送信処理部304と通信制御部27と、第2通信制御部43と、機器データ更新部307とによって、本発明の書き換え手段を実現する。
図9は、本発明の別の実施形態を示すものであり、放送受信機200の要部構成を示すブロック図である。図10は、本発明の別の実施形態を示すものであり、機器データ3のダウンロード処理に関わる放送受信機200の要部構成を示す機能ブロック図である。
なお、上記放送受信機200は、上記した点以外では、図2に示す放送受信機2と同様である。このため、放送受信機2が備える各部と同じ部材については同様の符号番号を付し、その説明は省略する。
また、実施形態2に係る放送受信機200では、CPU30がアクセスする不揮発性メモリ28と、サブCPU44がアクセスする不揮発性メモリ46との関係は以下に示す関係にある。すなわち、前者は、下記に示すデータを保存できるだけ十分に記憶容量が大きく、一方、後者は、更新前の機器データ3のバックアップをとれるだけの十分な記憶容量がない。
そこで、CPU30がアクセスする不揮発性メモリ28には、放送波により受信したサブCPU44の新たな機器データ3(すなわち、サブCPU44の新たな機能を実現するためのソフトウェア)と、サブCPU44が既に実行している既存の機器データ3のバックアップであるバックアップ用機器データ5と、を記憶するように構成されている。
以下において、実施形態2に係る放送受信機200にて、サブCPU44の新たな機器データ3を、放送波から取得し、ダウンロードする処理について詳細に説明する。
まず、実施形態1に示す放送受信機2と同様に放送波により新たな機器データ3を受信すると、バックアップデータ取得部303が通信制御部27および第2通信制御部43を通じて不揮発性メモリ46に格納された既存の機器データ3の写しをとるように、サブCPU44に指示する。
この指示に応じて、サブCPU44では、機器データ複写部306が、不揮発性メモリ46に記憶されている機器データ3の写しを、バックアップ用機器データ5として取得する。そして、機器データ複写部306は、取得したバックアップ用機器データ5を第2通信制御部43、通信制御部27を通じてCPU30に送信する。CPU30では、バックアップデータ取得部303が、このバックアップ用機器データ5を取得し、不揮発性メモリ28に記憶する。
以上のように既存の機器データ3のバックアップが完了したことを監視部305が確認すると、送信処理部304が、放送波を通じて受信した新たな機器データ3を、通信制御部27、第2通信制御部43を通じてサブCPU44に送信する。また、このとき、送信処理部304は、サブCPU44に対して再起動の制御指示も送信する。
サブCPU44では、機器データ更新部307が、不揮発性メモリ46に記憶している既存の機器データ3を新しい機器データ3に更新し、この新たな機器データ3に基づき再起動するように制御する。
上述のようにサブCPU44は再起動を行うと、その結果を第2通信制御部43、通信制御部27を通じて監視部305に通知する。この通知により監視部305は、サブCPU40の再起動が正常に行われたか否か判定する。
サブCPU44が更新後の機器データ3により正常に再起動できなかったと監視部305が判定した場合、不揮発性メモリ28からバックアップ用機器データ5を取得し、サブCPU44に送信するように送信処理部304に指示する。この指示に応じて、送信処理部304は、バックアップ用機器データ5を通信制御部27、第2通信制御部43を介してサブCPU44の機器データ更新部307に送信する。
このようにしてバックアップ用機器データ5を機器データ更新部307に送信すると、該機器データ更新部307は、不揮発性メモリ46に記憶されている、更新された機器データ3をこのバックアップ用機器データ5に書き換える。
また、送信処理部304は、上記バックアップ用機器データ5を機器データ更新部307に送信する際、再起動を行う旨の制御指示も送信している。
そこで、サブCPU44では、機器データ更新部307によってバックアップ用機器データ5に書き換えられた後、再起動を行う。このようにしてサブCPU44の実行状態を、更新される前の機器データ3に基づく状態に復旧することができる。
なお、上記した放送受信機200は、更新後の機器データ3によるサブCPU44の実行状態が、予め定められた動作とならない場合、サブCPU44の実行状態を復旧させるために、既存の機器データ3のバックアップデータ(バックアップ用機器データ5)を不揮発性メモリ28に記憶しておく構成であった。
しかしながら、バックアップ用機器データ5の代わりに、過去に更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させておく構成であってもよい。
このような構成の場合、既存の機器データ3のバックアップをとるための処理を省略することができるため、機器データ3のダウンロード処理をより迅速に行うことができる点で有利である。ただし、更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に常時記憶させておかなければならないため、サブCPU44が実行する機器データ3のデータ量が大きい場合、大きな記憶容量を有する不揮発性メモリ28が必要となり、コストが高くなる。このため、コストの点では、上記不揮発性メモリ48に格納されている既存の機器データ3のバックアップをとる構成のほうが有利である。
さらにまた、上記のように、バックアップ用機器データ5の代わりに、更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させておく構成ではなく、サブCPU44の動作が予め定められたものとなることが保証されている機器データ3を記憶させておく構成であってもよい。
この構成の場合も更新に成功した機器データ3を不揮発性メモリ28に記憶させておく構成と同様に、機器データ3のダウンロード処理をより迅速に行うことができる点で有利である。しかしながら、サブCPU44が実行する機器データ3のデータ量が大きい場合は、大きな記憶容量を有する不揮発性メモリ28が必要となる。
最後に、放送受信機2の各ブロックおよび放送受信機200の各ブロック、特にデータ受信部301、ダウンロード要否決定部302、バックアップデータ取得部303、送信処理部304、監視部305、機器データ複写部306、および機器データ更新部307は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPU30およびサブCPU44を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、放送受信機2および放送受信機200は、上述したように、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)30およびサブCPU44、上記プログラムを格納した不揮発性メモリ28および不揮発性メモリ46、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)29および第2RAM45などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである放送受信機2および放送受信機200の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記放送受信機2に供給し、そのコンピュータ(CPU30およびサブCPU44)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。