JP2010050101A - 発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池セル群収容室内の温度差を抑制するために、熱伝導物体が燃料電池セルに隣接して配列されている発電装置を提供する。
【解決手段】発電ユニット200の燃料電池セル群収容室218内において、燃料電池セル216群には、集電部材202等からなる熱伝導物体が燃料電池セルに隣接して配列されている。金属製の集電部材202は、熱伝導物体であり、燃料電池セル216の上流から下流に亘って伸びているため、発電時に発生する発電熱が集電部材202に伝熱され、加熱されやすいセルスタック204の下流側から加熱されにくいセルスタック204の上流側に伝熱し、燃料電池セル216の上流部と下流部の温度差は小さくなる。
【選択図】図5

Description

本発明は、固体酸化物を利用する燃料電池によって発電する装置に関する。
固体酸化物を利用する燃料電池は効率が高く、数キロワットから数十キロワットの発電装置に適しているものと期待されている。
固体酸化物を利用する燃料電池は、800℃程度の高温環境下で効率よく発電することから、燃料電池セル群を収容する室内の温度分布が極めて重要である。そこには、下記のような事象に対処しなければならない。
個々の燃料電池セルの発電電圧は微小であり、多数個の燃料電池セルを直列に接続して配列しなければならない。
個々の燃料電池に、燃料ガスと有酸素ガス(通常は空気)を供給しなければならない。
多数が用いられている燃料電池セルの中の最低温度のものでも、効率よく発電する温度に維持しなければならない。
その温度は800℃程度の高温であり、その温度に耐えられる材質が限られてくる。
燃料電池セル群の温度差が大きいと、高温部の温度はさらに高くなるために、その高温に耐えられる材質がさらに限られてしまう。
そこで、燃料電池セル群の温度差ができるだけ小さく抑えられる構造設計が極めて重要となる。
同一燃料電池セル内に生じる温度差についても同様であり、その温度差をできるだけ小さく抑えられる構造設計が重要となる。
特許文献1に、固体酸化物型の燃料電池を利用して発電する装置のレイアウトが記載されている。これを図9に示す。発電装置100の下部に燃料電池セル群収容室118が配置され、中間高さに燃焼室122が配置され、上部に熱交換室124が配置されている。
図示108は燃料ガスの受入れ口であり、受入れられた燃料ガスは、分配管112で燃料ガス通路114a、114b、114c、114dに分配される。燃料ガス通路114a、114b、114c、114dは、燃料電池セル116a,116b,116c,116dを貫通しており、筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dの内側に形成されている燃料極に燃料ガスを供給する。燃料ガス通路114a、114b、114c、114dは、垂直方向上方に伸びている。
筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dの外側に酸素極が配置されており、その酸素極に有酸素ガス(この場合は空気)を供給する有酸素ガス通路120a,120b,120cが、燃料電池セル116a,116b,116c,116dの間隙に挿入されている。有酸素ガス通路120a,120b,120cはパイプ状であり、垂直方向に伸びており、下端から有酸素ガスを噴出す。有酸素ガスを噴出す様子が矢印110で図示されている。有酸素ガス受け入れ口104から、加圧された有酸素ガスが受け入れられる。
筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dの外側に形成されている酸素極に送り込まれた酸素は、イオン化した状態で、筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dの中間に形成されている固体電解質を通過し、筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dの内側に形成されている燃料極に移動し、そこで燃料ガスと反応して、酸素極と燃料極の間に電位差を発生させる。
筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dの内側に送り込まれた燃料ガスの一部は、酸素と反応することなく筒状の燃料電池セル116a,116b,116c,116dを通過する。有酸素ガス通路120a,120b,120cから送り込まれた有酸素ガスの一部も消費されないで、燃料電池セル群収容室118から上方に戻っていく。発電に利用されなかった燃料ガスと有酸素ガスは燃焼室122で燃焼し、高温の燃焼排ガスを生成する。高温の燃焼排ガスは、熱交換室124に送り込まれ、有酸素ガス受け入れ口104から送り込まれた有酸素ガスを加熱し、自らは冷却されて排気口102から排気される。
燃料電池セル116(以下では共通事象を説明するために添字を省略する)は、その特性上、送り込まれた燃料ガスの全部を消費することができず、燃料電池セル116を通過する燃料ガスをゼロにはできない。図9に示した構造は、この通過燃料ガスをたくみに利用し、熱交換室124に送り込まれる有酸素ガスを予熱する。
予熱された有酸素ガスを燃料電池セル群収容室118に送り込むと、燃料ガスと有酸素ガスが反応するときに生じる発熱と相俟って、燃料電池セル群収容室118を発電に適した高温に維持することができる。
特開2003−234122号公報
図9に示したレイアウトは極めて優れたものであるが、改良の余地を残している。それは、燃料電池セル群収容室118内の温度差が比較的大きいことである。
燃料電池セル群収容室118に送り込まれた燃料ガスと有酸素ガスは、燃料電池セル116の内外面に沿って下方から上方に流れる。燃料電池セル116は、燃料ガスと有酸素ガスが反応することによって発熱体となっている。垂直方向に伸びる発熱体に沿ってガスが下方から上方に流れると、下方から上方に流れるガスが徐々に加熱されていく。図10のカーブC1は、横軸に燃料電池セル116の高さをとり、縦軸に燃料電池セル116の温度を測定した一例を示しており、燃料電池セル116の上端と下端では約150℃の温度差が生じる。燃料電池セル116の下端を発電効率の高い800℃程度に調温すると、燃料電池セル116の上端では950℃程度の高温となり、その高温に耐えられる材質の選定がひどく難しくなる。
本発明では、燃料電池セル群収容室内の温度差を抑制する構造を創作する。局部的に加熱されることがない発電装置を実現する。
本発明は、固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置に関する。この発電装置は、燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを備えており、燃料ガス通路に沿って伸びる熱伝導物体が燃料電池セルに隣接して配列されていることを特徴とする。
燃料電池セルは燃料ガス通路の上流から下流に向けて徐々に加熱されてゆく。従来の技術では、この温度差に対して格別の対策を講じておらず、比較的大きな温度差が発生している。
燃料ガス通路に沿って伸びる熱伝導物体を燃料電池セルに隣接して配列しておくと、熱伝導物体によって、燃料電池セルの高温部から低温部に熱が伝熱され、燃料電池セルの温度分布が一様化される。
熱伝導物体を燃料電池セルに隣接して配列させる場合、両者が接触していてもよいし、非接触であってもよい。非接触の場合でも、燃料電池セルの高温部は輻射によって熱伝導物体に熱を伝えて高温部の温度は低下する。輻射によって加熱された熱伝導物体は、熱伝導によって低温部を加熱する。加熱された熱伝導物体は、燃料電池セルの低温部に向けて輻射し、燃料電池セルの低温部を加熱する。熱伝導物体が燃料電池セルに接触していなくても、近接して位置していれば、燃料電池セルの高温部から低温部に伝えられる熱エネルギーの移動を促進する。
ここでいう熱伝導物体は、燃料電池セルの高温部から低温部に熱を伝えて燃料電池セルの温度差を小さく抑えられることができるだけの熱伝導性を備えた物体のことをいう。
少なくとも一対の燃料電池セルの間に電気伝導物体を介在させて電気的接続を確保する場合には、一対の燃料電池セル間に挟む電気伝導物体が同時に熱伝導物体でもあることが好ましく、それが燃料ガス通路に沿って伸びていることが好ましい。
この場合、電池セルの上流部と下流部の温度差が熱伝導物体でもある電気伝導物体によって小さく抑えられる。熱伝導物体は電気伝導物体でもあり、電気的接続に不可欠な部材であり、余分な部材を必要としない。従来の電気伝導物体の多くは熱伝導物体であるが、燃料ガス通路に沿って伸びておらず、断続的に配置されているに過ぎないことから、電池セルの上流部と下流部の温度差を小さく抑えるのに寄与しない。電気伝導物体でもあると同時に熱伝導物体でも物体を燃料ガス通路に沿って伸ばすと、電池セルの上流部と下流部の温度差を小さく抑えることができる。
通常の燃料電池式発電装置は、多数個の燃料電池セルを備えており、セルとセルの温度差も問題となる。
熱伝導物体が燃料電池セル群に隣接して配列されていると、セルとセルの温度差も抑制される。
燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを複数個備えている発電装置では、燃料ガス通路が略水平面内を伸びるように燃料電池セル群を配列するのが有利であり、それによって温度差が抑制される。この場合、燃料ガス通路が略同一水平面内を伸びる燃料電池セル群の下方に有酸素ガス通路が配列されており、有酸素ガス通路が熱伝導物体を兼用している構造が極めて好ましい。
横方向に燃料電池セルが伸びていれば、それを冷却する有酸素ガスがセルを横切る向きに流れ、燃料電池セルに沿って流れる空気の流れが減少する。燃料電池セルに沿って流れる空気の流れが減少するために、熱が累積されていくことがない。有酸素ガスがセルを横切る向きに流れるために、未加熱の有酸素ガスが燃料電池セルを一様に冷却する。燃料電池セル群の下方を伸びる有酸素ガス通路が熱伝導物体を兼用していれば、セル間やセル内の温度差はさらに小さく抑えられる。
燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを複数個備えている発電装置では、燃料ガス通路に沿って伸びるように、燃料ガスを改質する改質器を燃料電池セル群に隣接して配列してもよく、この場合、改質器が熱伝導物体を兼用している構造が好ましい。
改質反応は吸熱反応である。改質器を燃料電池セル群に隣接させることによって、発電によって生じる熱を改質反応に利用することができるとともに、燃料電池セルを冷却することができる。燃料電池セル群に隣接する改質器が熱伝導物体を兼用していれば、セル間やセル内の温度差が小さく抑えられる。
第1実施例に係る発電装置の縦断面図。 図1のII−II線縦断面図。 図1のIII−III線横断面図。 図2の部分断面拡大図。 第2実施例に係る発電装置の要部の横断面を模式化した図。 図5のVI−VI線横断面図。 第3実施例に係る発電装置の要部の縦断面を模式化した図。 図7のVIII−VIII線横断面図。 従来の発電装置の縦断面図。 発電時の燃料電池セルの温度分布を示すグラフ。 第4実施例に係る発電装置の要部の縦断面を模式化した図。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
(形態1) 有酸素ガスは空気である。
(形態2) 空気通路は高さの低い箱状であり、その上面に空気供給口が多数形成されている。
(形態3) 空気供給口は、燃料電池セルが加熱されやすい部位に多量の空気を供給し、加熱されにくい部位に少量の空気を供給するように分散配置されている。
(形態4) 空気通路は、熱伝導性の高い金属で形成されている。
(形態5) 空気通路は、向かい合う燃料電池セルよりも幅広である。
本発明を具現化した発電装置の第1実施例を、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係る発電装置の縦断面図であり、図2は図1のII−II線縦断面図であり、図3は図1のIII−III線横断面図であり、図4は図2の部分断面拡大図である。
図1から図3に示すように、発電ユニット10は、内側から外側に向かって第1室44、第2室46、第3室48からなる3重構造となっており、中心部の第1室44とその外側の第2室46を仕切る内仕切壁36と、第2室46とその外側の第3室48を仕切る外仕切壁38と、第3室48と外部を仕切る外壁40を有している。外壁40は断熱部材42で覆われている。
発電ユニット10の中心部の第1室44内には、燃料電池セル12の複数個が配列されて構成されているセルスタック14と、酸素を含む空気をセルスタック14に供給する空気供給部材16と、予備改質ガス内に含まれるメタンを燃料となる水素や一酸化炭素等に改質する改質器18と、改質された燃料ガスをセルスタック14に供給するマニホールド24等が配設されている。予備改質ガスは、発電ユニット10の外部に配置された予備改質器(図示省略)によって、炭素数2以上のプロパン等のガスを主にメタンや水素や一酸化炭素等に改質したガスである。
図2に明瞭に示されるように、燃料電池セル12の断面は楕円形状であり、複数の燃料電池セル12(図2では図の明瞭化のために6本となっているが、実際にはもっと多い)が平行に配置されている。燃料電池セル12は、水平方向に長く伸びている。
図4は、図2に示すセルスタック14の断面の拡大図である。図4に示すように、燃料極12aは楕円柱形状に形成され、その周面の半分強が固体電解質層12bで覆われ、固体電解質層12bの更に外側を酸素極12cが覆っている。燃料極12aの周面の酸素極12cと反対側はインターコネクタ12dで覆われている。燃料極12aの内部には長手方向に貫通する5本の燃料ガス通路20が並列に形成されている。
燃料極12aは多孔質であり、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル/YSZサーメット(混合焼結体)からなる。固体電解質層12bは緻密質であり、ジルコニア(ZrO)にイットリア(Y)を加えた混合物からなる。酸素極12cは多孔質であり、ペロブスカイト型酸化物であるLSM(La1−xSrMnO)からなる。インターコネクタ12dは導電性セラミックからなる。
隣合う燃料電池セル12の一方の酸素極12cと他方の燃料電池セル12のインターコネクタ12dとの間に、集電部材22が介装されている。集電部材22は、蛇腹状に折畳まれた導電性金属部材である。一方の燃料電池セル12の酸素極12cは、集電部材22とインターコネクタ12dを介して、他方の燃料電池セル12の燃料極12aに電気的に接続されている。多数本の燃料電池セル12が直列に接続されてセルスタック14が形成されている。蛇腹状の集電部材22は、空気が通過することを禁止しない。
セルスタック14は、燃料電池セル12の燃料ガス通路20が略水平面内を伸びるように配列されており、複数本の燃料電池セル12の燃料ガス通路20が略水平面内を伸びている。燃料ガス通路が略同一水平面内を伸びるセルスタック14が、垂直方向に5段に配列されている。セルスタック14を上段から順に、14a、14b,14c,14d,14eということにする。
図1と図3に示すように、セルスタック14aの上流側(図1の右側)は、マニホールド24aを介して、改質器18aに接続されている。改質器18aとマニホールド24aは配管30aによって接続されている。セルスタック14cと14eも同様にして改質器18aに接続されている。セルスタック14bの上流側(図1の左側)は、マニホールド24bを介して、改質器18bに接続されている。改質器18bとマニホールド24bは配管30bによって接続されている。セルスタック14dも同様にして改質器18bに接続されている。
セルスタック14a、14c,14eの燃料通路20には、改質器18aで改質された燃料ガスが送り込まれる。セルスタック14a、14c,14eの改質器18aから遠い方の端部では燃料通路20が開放されており、発電のために消費されなかった燃料ガスが放出される。セルスタック14b,14dの燃料通路20には、改質器18bで改質された燃料ガスが送り込まれる。セルスタック14b,14dの改質器18bから遠い方の端部では燃料通路20が開放されており、発電のために消費されなかった燃料ガスが放出される。セルスタック14a、14c,14eは、マニホールド24a,24c,24eによって片持ち状に支持され、セルスタック14b,14dは、マニホールド24b,24dによって片持ち状に支持されている。
セルスタック14a、14c,14eと、セルスタック14b,14dは、反対方向に伸びている。上下方向に多段に配列されているセルスタック14a、14b,14c,14d、14eは、上下方向において、交互に反対向きに配列されている。
一対の改質器18a、18bは、基本的に同一構成を備えている。以下では添字を省略して共通に説明する。改質器18は、金属製の薄い箱形状のケーシングと、その内で蛇行する経路(図示省略)が形成されており、この経路内に改質触媒が充填されている。図1に示すように、一対の改質器18a,18bは、セルスタック14群を挟んで、平行に配設されている。一対の改質器18a,18bは、上部の2箇所の角部で2本の渡り配管28a,28bによって接続されている。燃料ガス導入管26から送られた予備改質ガスは一方の改質器18aに導入され、渡り配管28aを経て、他方の改質器18bにも導入される。改質器18a,18b内に導入された予備改質ガス中のメタンは、改質触媒によって、改質器18内を通過する間に主に水素や一酸化炭素からなる燃料ガスに改質される。なお、渡り配管28bは、2つの改質器18a,18bの出口圧力の均衡を調整するために配設されている。
図1〜図3に示すように、空気供給部材16は浅い箱形状の部材であり、上面に複数の空気供給口16fが形成されている。空気供給部材16の両側面には略水平に伸びる邪魔板52a,52bが形成されている。邪魔板52aは、上段の燃料電池セル12の上流側に向けて取付けられており、水平に伸びている。邪魔板52bは、上段の燃料電池セル12の下流側に向けて取付けられており、端部が若干上向きに取付けられている。空気供給部材16a,16b,16c,16d,16eは、セルスタック14a,14b,14c,14d,14eのそれぞれの下方に配設されており、5つの空気供給部材16a,16b,16c,16d,16eが上下方向に5段に配設されている。各空気供給部材16の両端部は夫々空気供給管50に連通している。空気供給管50は金属製であり、図1と図2に示すように、上下方向に伸びており、上端は第3室48に開口している。第3室48の下方は、空気導入管34と連通しており、空気導入管34によって外部から導入された空気は、第3室48を通過して一対の空気供給管50,50のいずれかに流入し、上下5段の空気供給部材16a,16b,16c,16d,16eのいずれかの上面から、直近上部のセルスタック14a,14b,14c,14d,14eに空気を供給する。
上下5段の空気供給部材16a,16b,16c,16d,16eは、両端が空気供給管50によって支持されており、強度が高い。
図1〜図3に示すように、セルスタック14の燃料通路20は左右方向に伸びており、空気供給部材16は、上下方向に伸びている。両持ち状の空気供給部材16と、片持ち状のセルスタック14が交差する位置関係におかれている。
片持ち状のセルスタック14は、両持ち状の空気供給部材16に対してパッキン62を介して載置されており、片持ち状のセルスタック14は水平に伸びる姿勢で安定的に支持されている。片持ち状のセルスタック14が不用意に傾くことはない。
第3室48と第2室46を仕切る外仕切壁38の4つの外周面には、図1から図3に示すフィン54が取付けられている。特に図3に示すように、フィン54は横方向に長尺な金属製板部材を略蛇腹形状に折畳んで形成されている。外側は外壁40の内面に接触しており、内側は外仕切壁38の外面に接触している(図1〜図3ではフィン54の形状を明瞭にするため、フィン54と壁面を離して示している)。なお、放熱を防止するために、フィン54と外壁40の内面が、断熱材を介して接触する構成であってもよい。図1と図2に示すように、外仕切壁38の4つの外周面には、複数のフィン54が上下方向に取付けられて外周面を覆っている。図示はしていないが、上下のフィン54は、ピッチを半分ずらして取付けられている。このようにフィン54が取付けられているため、外仕切壁38とフィン54と外壁40によって、外仕切壁38の4つの外周面と外壁40の内面との間の全体に亘って、上下方向に伸びる細い角柱形状の通路が複数本形成される。
図1から図3に示すように、外仕切壁38の4つの内周面にも、フィン54と同様にフィン56が取付けられている。フィン56の形状もフィン54と同様である。このようにフィン56が取付けられているため、外仕切壁38とフィン56と内仕切壁36によって、外仕切壁38の4つの内周面と内仕切壁36の外面との間の全体に亘って、上下方向に伸びる細い角柱形状の通路が複数本形成される。フィン54は第3室48のサイズを規定し、フィン56は第2室46のサイズを規定する。
図1と図2に示すように、外仕切壁38は、側壁の下端から下方に伸びる固定用壁38aによって外壁40の底板に固定されている。第2室46の底板は第3室48の底板から持ち上げられている。両底板の間隙は第3室48の一部を構成する。固定用壁38aには複数個の穴38bが形成されており、空気の流通が自在となっている。内仕切壁36も、側壁の下端から下方に伸びる固定用壁36aによって外仕切壁38の底板に固定されている。第1室44の底板は第2室46の底板から持ち上げられている。両底板の間隙は第2室46の一部を構成する。固定用壁36aにも複数個の穴36bが形成されており、空気の流通が自在となっている。
外壁40の底板と外仕切壁38の底板の間は、第3室48の一部であり、そこに空気導入管34が連通している。外仕切壁38の底板と内仕切壁36の底板の間は、第2室46の一部であり、そこに燃焼排ガス導出管58が連通している。
第3室48は、発電ユニット10の6面(4側面と上面と底面)において、第2室46を取り囲んでおり、第2室46は、発電ユニット10の6面(4側面と上面と底面)において、第1室44を取り囲んでいる。
第3室48は、外部から取り込まれた空気が通過する。第2室46は、第1室44で生成された燃焼排ガスが通過する。第1室44は燃料電池セル群収容室として利用される。
空気は空気通過室48を下方から上方に移動する。燃焼排ガスは燃焼排ガス通過室46を上方から下方に通過する。通過方向が逆であり、両者の間で活発な熱交換が行われる。
燃料電池セル群収容室44の外形はほぼ立方体である。燃焼排ガス通過室46の外形もほぼ立方体である。空気通過室48の外形もほぼ立方体である。発電ユニット10は、最小表面積で最大容積を収容する6面体であり、放熱量が少ない。
後記するように、燃料電池セル群収容室44は最も高温であり、燃焼排ガス通過室46は2番目に高温であり、空気通過室48が3番目に高温である。最も高温な燃料電池セル群収容室44を、2番目に高温な燃焼排ガス通過室46で取り囲み、その外側を3番目に高温な空気通過室48で取り囲む構造となっている。最も高温に維持する必要がある燃料電池セル群収容室44を最も内側に配置することによって、燃料電池セル群収容室44を最も高温に維持しやすい最適な構造となっている。
発電ユニット10内の動作を説明する。
燃料ガス導入管26から改質器18a,18bに送られた予備改質ガスは、改質器18a,18b内で、水素と一酸化炭素を含む燃料ガスに改質され、各マニホールド24に送られる。改質された燃料ガスは、各マニホールド24から各燃料電池セル12へ送られ、各燃料電池セル12内の燃料ガス通路20に流入する。
空気導入管34から第3室48に送られた空気は、フィン54の間をすり抜けて上部に達し、外壁40の上面に沿って流れ、第3室48に開口している空気供給管50内に流入する。空気は、空気供給管50を下方に移動しながら、5つの空気供給部材16に流入し、全ての空気供給口16fから流出する。流出する空気は、上方向、若しくは斜め上方向に上昇し、すぐ上のセルスタック14の下側全体に分散される。
酸素は、イオン化して固体電解質を通過して燃料極に至り、水素または一酸化炭素と反応し、酸素極と燃料極の間に電位差を発生させる。すなわち、発電する。
発電時、燃料ガスは上流から下流へ向かってセルスタック14内を水平に流れる。燃料ガスは上流から下流へ流れる間に発電熱によって徐々に加熱されていく。従来のように、セルスタック14を縦に配設して燃料ガスを下方から上方へ流し、空気も下方から上方へ流して発電を行うと、燃料ガスも空気も下方から上方へ流れる間に発電熱で加熱され、セルスタック14の上部と下部の温度差が例えば150℃近く生じてしまう。発電効率を考慮すると、下方の低温側の作動温度が、最適作動温度である例えば800℃になるように調整しなければならない。すると、上方の高温側の動作温度が950℃にまで上昇してしまう。この高温に対する熱耐久性を確保するためには、燃料電池セル12の近傍に配設される部材の熱耐久性を確保しなければならず、コストアップは避けられない。熱耐久性を重視すれば、上方の高温側の作動温度が、最適作動温度である800℃になるように調整しなければならない。すると、下方の低温側の動作温度が650℃にまで低下してしまい、発電効率の低下は否めない。
本実施例の燃料電池では、燃料電池セルが水平方向に伸びているのに対し、空気が上方に移動する関係が得られ、燃料電池セルの温度勾配に交差する有酸素ガスの流れが生み出される。燃料電池セルを冷却する空気に燃料電池を冷却した熱が累積していくことが抑制され、第1室44内の温度差が減少する。実験によると図10のカーブC2に示すように、燃料電池セルの上流端と下流端の温度差が50℃以下に抑制される。
本実施例では、セルスタック14の下方に配置されている空気供給部材16の広い範囲に空気供給口が分散配置されており、セルスタック14の下側全体に空気が分散して供給される。これもまた、セルスタック14の上流から下流に至るまで一様温度に冷却するのに有利である。
本実施例では、加熱されやすいセルスタック14の下流側に多量の空気が供給され、加熱されにくいセルスタック14の上流側に少量の空気が供給されるように、空気供給口16fの密度と開口面積が調整されている。これもまた、セルスタック14の温度分布を一様化するのに寄与している。
本実施例では、セルスタック14の直下に熱伝導性の高い金属で形成された空気供給部材16が配置されている。空気供給部材16は熱伝導性が高く、加熱されやすいセルスタック14の下流側から加熱されにくいセルスタック14の上流側に伝熱する。セルスタック14の近傍に伝熱部材を配置することもまた、セルスタック14の温度分布を一様化するのに寄与している。
熱伝導性の空気供給部材16とセルスタック14の間には、パッキン62が介在しており、直接には接触していない。それでも、熱伝導性の空気供給部材16は、セルスタック14の上流側と下流側の温度差を小さく抑える。加熱されやすいセルスタック14の下流流側では、輻射が活発に起こって熱伝導性の空気供給部材16に熱を伝える。セルスタック14の下流側の温度は低下する。輻射によって加熱された熱伝導性の空気供給部材16は、熱伝導によって低温部を加熱する。加熱された空気供給部材16は、相対的に低温なセルスタック14の上流側に向けて輻射し、セルスタック14の上流部を加熱する。熱伝導性の空気供給部材16がセルスタック14に直接には接触していなくても、近接して位置しているために、熱伝導性の空気供給部材16は、セルスタック14の高温部から低温部に伝えられる熱エネルギーの移動を促進する。
本実施例では、セルスタック14が垂直方向に5段に配列されている。上下方向に隣接するセルスタック14の間は、空気供給部材16と邪魔板52a,52bによって仕切られており、下段のセルスタック14を冷却することによって自らは加熱された空気で上段のセルスタック14を冷却するものではない。各段のセルスタック14毎に、冷却兼発電用の空気が送られてくる。熱環境が等しいセルスタック14が上下方向に5段に配列されるだけであり、燃料電池セル群収容室44内の上下方向の温度差も抑制される。
本実施例では、空気供給部材16がガス流遮断板を兼用している。余分な部材を利用しないで、空気供給部材16がガス流遮断板を形成することができる。空気供給部材16がガス流遮断板を兼用するほど広く広がっているために、空気供給部材16から供給される空気がセルスタック14の全体を加熱前の空気で一様によく冷却する。
燃料電池セル12に供給される燃料ガスの例えば80%が発電に利用される場合、発電に利用されなかった20%の燃料ガス(オフガス)は、燃料ガス通路20を通過して先端から流出する。また、燃料電池セル12に供給される空気の例えば20%が発電に利用される場合、発電に利用されなかった80%の空気は、セルスタック14の集電部材22の隙間をすり抜ける。この空気は邪魔板52bに沿って燃料電池セル12の下流側へ誘導される。
各燃料電池セル12の先端近傍には夫々スパーク電極60が配設されている。スパーク電極60が火花放電することによって、燃料電池セル12の先端から流出する燃料ガスのオフガスと、燃料電池セル12の下流側へ誘導される空気のオフガスが燃焼する。改質器18は燃料電池セル12の先端に近接していることから、燃料ガスのオフガスと空気のオフガスとの燃焼によって発生する燃焼熱を改質反応の吸熱反応に効率よく利用することができる。
燃焼排ガスは極めて高温であり、そのままでは熱交換器に投入しがたい。それほどの高温に耐えられる熱交換器は材質が限られ、高価である。本実施例では、燃焼熱でまず改質器18を加熱する。改質反応は吸熱反応であり、燃焼排ガスの熱は吸熱に利用される。燃焼熱でまず改質器18を加熱するために、燃焼排ガスの温度は低下する。このために、第2室46を流れる燃焼排ガスの温度は適度に冷却されており、仕切り壁36,38に特別の材料を使わなくてもすむ。
燃料電池セル12の電気化学反応が効率よく進行する環境温度は約800℃の高温である。この環境温度が低下すれば、発電効率は低下する。従って、供給する空気の温度を予加熱しておく必要がある。
上昇した燃焼排ガスは、第1室44の上面に沿って第2室46に流入する。第2室46内に流入した燃焼排ガスは、上下方向に伸びる複数の細い角柱形状の通路を下方向に通過して第2室46の下部に流入し、燃焼排ガス導出管58から外部に導出される。
このとき、空気導入管34から導入された予加熱された空気(約200℃)は第3室48内に流入し、上下方向に伸びる複数の細い角柱形状の通路を上方向に通過している。従って、第2室46を通過する燃焼排ガスと、第3室48を通過する空気との間で熱交換が行われる。外仕切板38の両面に取付けられたフィン54,56によって、熱交換率は更に高められる。この熱交換によって、空気を約650℃まで予加熱しておくことができる。なお、約500℃まで温度低下した燃焼排ガスは、発電ユニット10の外部に配設された、図示しない予備改質器の加熱に利用することができ、さらには空気の予熱に利用することもできる。
本実施例では、燃料と空気のオフガスが燃焼する位置が、上下方向において、交互に反対側に位置する関係に設定されている。このために、燃料電池セル群収容室44内の温度分布は、水平方向にも上下方向にも均質化されている。最大温度差でも50℃程度であり、燃料電池セル群収容室44内の温度は800〜850℃の範囲に抑えられる。
また、最も高温な燃料電池セル群収容室44を2番目に高温な燃焼排ガス通過室46で取り囲み、その外側を3番目に高温な空気通過室48で取り囲む構造となっているために、燃料電池セル群収容室44を高温に維持しやすい。そのために、発電に伴って発生する熱と、燃料と空気のオフガスの燃焼熱だけで、燃料電池セル群収容室44内の温度を発電適温である800〜850℃に維持することができる。
以上の実施例では、筒状の燃料極を燃料ガス通路が貫通している燃料電池セルの例を説明したが、燃料極と燃料ガス通路の関係はそれに限らない。例えば、ポーラスの物質の中に燃料ガス通路を設け、その表面に、内側から、燃料極、固体電解質、酸素極の順に積層された積層構造を付着したような燃料電池セルであってもよい。要は、燃料極と固体電解質と酸素極の積層体の燃料極側に燃料ガスが供給され、酸素極側に有酸素ガスが供給されるものであり、かつ、燃料電池セルの外側に供給される有酸素ガスが、前記積層体を通して燃料電池セル側に用意されている燃料ガス通路に侵入するものであれば足りる。
本発明を具現化した発電装置の第2実施例を、図面を参照しながら説明する。図5は、本実施例に係る発電装置の燃料電池セル群収容室の横断面の概略図であり、図6は図5のVI−VI線横断面の概略図である。
本実施例の発電装置は、図9に示す従来の発電装置と類似の構成であり、燃料電池セル群収容室内の構成が相違している。よって、主に燃料電池セル群収容室内について説明し、重複説明を省略する。
図5に示すように、発電ユニット200の燃料電池セル群収容室218内において、1つのセルスタック204を形成している燃料電池セル216群は、集電部材202によって電気的に接続されている。金属製である集電部材202は、電気伝導物体であるとともに、熱伝導物体でもある。図6に示すように、集電部材202は、燃料電池セル216の上流から下流に亘って伸びている。従って、発電時に発生する発電熱は、集電部材202に伝熱され、加熱されやすいセルスタック204の下流側から加熱されにくいセルスタック204の上流側に伝熱し、燃料電池セル216の上流部と下流部の温度差は小さくなる。集電部材202は、電気的接続に不可欠な既存の部材であるため、余分な部材を配設することなく、燃料電池セル216の上流部と下流部の温度差を小さく抑えることができる。
本発明を具現化した発電装置の第3実施例を、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施例に係る発電装置の燃料電池セル群収容室の縦断面の概略図であり、図8は図7のVIII−VIII線横断面の概略図である。
本実施例の発電装置は、図9に示す従来の発電装置と類似の構成であり、燃料電池セル群収容室内の構成が相違している。よって、主に燃料電池セル群収容室内について説明し、重複説明を省略する。
図7と図8に示すように、発電ユニット230の燃料電池セル群収容室248内において、各セルスタック234a,234b,234c,234dの夫々の図中左右両側に、セルスタック234a,234b,234c,234dの全域に亘って広がる金属製板部材236,・・・が配置されている。金属製板部材236,・・・は、熱伝導物体である。従って、発電時に発生する発電熱は、熱伝導物体である金属製板部材236,・・・に伝熱され、加熱されやすいセルスタック234a,234b,234c,234dの下流側から加熱されにくいセルスタック234a,234b,234c,234dの上流側に伝熱し、セルスタック234a,234b,234c,234dの上流部と下流部の温度差は小さくなる。
また、本実施例では、セルスタック234a,234b,234c,234dは縦方向に平行に配設されており、パイプ状の空気通路250a,250b,250cはセルスタック234a,234b,234c,234dの間隙に挿入されている。従って、セルスタック234bは図中左右両側の空気通路250a,250bから空気を供給され、セルスタック234cは図中左右両側の空気通路250b,250cから空気を供給される。一方、セルスタック234aは図中左側の空気通路250aからのみの空気供給であり、セルスタック234dは図中右側の空気通路250cからのみの空気供給である。このため、内側のセルスタック234b,234cと、外側のセルスタック234a,234dでは、空気の供給量に差があり、空気による冷却の程度に差が生じる。しかし、セルスタック234a,234b,234c,234dの図中左右両側に金属製板部材236,・・・が配置されているため、加熱されやすい外側のセルスタック234a,234dから、加熱されにくい内側のセルスタック234b,234cに伝熱し、セルスタック234a,234b,234c,234d間の温度差は小さくなる。
熱伝導性の金属製板部材236とセルスタック234は、直接には接触していない。それでも、熱伝導性の金属製板部材236は、セルスタック234の上流側と下流側の温度差を小さく抑える。加熱されやすいセルスタック234の下流流側では、輻射が活発に起こって熱伝導性の金属製板部材236に熱を伝える。セルスタック234の下流側の温度は低下する。輻射によって加熱された熱伝導性の金属製板部材236は、熱伝導によって低温部を加熱する。加熱された金属製板部材236は、相対的に低温なセルスタック234の上流側に向けて輻射し、セルスタック234の上流部を加熱する。熱伝導性の金属製板部材236がセルスタック234に直接には接触していなくても、近接して位置しているために、熱伝導性の金属製板部材236は、セルスタック234の高温部から低温部に伝えられる熱エネルギーの移動を促進する。
本発明を具現化した発電装置の第4実施例を図面を参照しながら説明する。図11は本実施例に係る発電装置の要部の縦断面を模式化した図である。本実施例は、他の実施例の発電装置と、燃料電池セル群収容室内の構成が異なっている。従って、主に、燃料電池セル群収容室内について説明し、他の実施例と同様である部分の説明や図示を省略する。
本実施例の発電ユニット270は、燃料電池セル群収容室288の図中左側に燃焼室292が配置され、さらに左側に熱交換室274が配置されている。本実施例の発電ユニット270では、燃料電池セル286a,286b,286c,286dが水平に伸びた姿勢で配置されている。
本実施例の発電ユニット270は、燃料電池セル群収容室288内に、改質器294a,294b,294c,294dを備えている。改質器294a,294b,294c,294dは、金属製の箱形状のケーシングの内部に、改質触媒が充填されたものである。発電ユニット270は、外部に接続された図示しない予改質器において予改質された予改質ガスを予改質ガス受入れ口278から導入し、改質器294において燃料ガスに改質して発電に利用する。予改質ガス受入れ口278から導入された予改質ガスは、予改質ガス供給管272によって改質器294a,294b,294c,294dに分配される。
空気供給部材290a,290b,290c,290dは、図中左側から右側へ水平に伸びるパイプ形状の金属部材である。空気供給部材290a,290b,290c,290dは、上流側の端部が熱交換室274内に嵌装されている図示しない支持部材によって強固に支持されている。改質器294a,294b,294c,294dは、空気供給部材290a,290b,290c,290dの下方に挿入されている。改質器294a,294b,294c,294dは、配管300a,300b,300c,300dによって燃料電池セル286a,286b,286c,286dと接続されている。燃料電池セル286a,286b,286c,286dの内部には、燃料ガス通路が貫通している。燃料電池セル286a,286b,286c,286dの上流側(図中右側)は、改質器294a,294b,294c,294dの下流側(図中右側)に対してパッキン298a、298b、298c、298dを介して載置されており、燃料電池セル286a,286b,286c,286dの下流側(図中左側)は、改質器294a,294b,294c,294dの上流側(図中左側)に対してパッキン298e、298f、298g、298hを介して載置されている。燃料電池セル286と空気供給部材290と改質器294は、互いに平行に、水平に配設されている。燃料電池セル286と空気供給部材290と改質器294は水平に伸びる姿勢で安定的に支持されており、不用意に傾くことはない。
発電ユニット270内の動作を説明する。
改質器294に流入した予改質ガスは、燃料ガスに改質される。燃料ガスは、配管300を通って、燃料ガス通路に流入し、燃料ガス通路の内側に形成された燃料極に供給される。
空気供給部材290には、熱交換室274で予加熱された空気が供給され、先端の開口から流出される。空気を噴出す様子が矢印280で図示されている。空気供給部材290の先端から流出した空気は、上方、若しくは斜め左上方向に上昇し、すぐ上方のセルスタック296の下側全体に拡散される。
発電によって発電熱が発生し、この発電熱によって、真上の改質器294が加熱される。改質反応は吸熱反応であり、発電熱によって改質反応が促進される。
本実施例では、セルスタック296の直下に熱伝導性の高い金属で形成された改質器294が配置されている。改質器294は熱伝導性が高く、加熱されやすいセルスタック296の下流側から加熱されにくいセルスタック296の上流側に伝熱する。セルスタック296の近傍に伝熱部材を配置することによって、セルスタック296の温度分布が一様化する。
また、本実施例では、燃料電池セル286の近傍に改質器294が配置されている。改質器294のケーシングは熱伝導性の高い金属製であるため、発電熱によってよく加熱される。改質反応は吸熱反応であるため、発電熱を改質反応に有効に利用することができる。改質器294を加熱するための部材を特に配設することなく十分に加熱することができ、熱効率を向上させることができる。
本実施例では、燃料電池セル286が水平方向に伸びているのに対し、空気が上方に移動する関係が得られ、燃料電池セル286の温度勾配に交差する空気の流れが生み出される。また、本実施例では、空気の流れる方向と、燃料ガスの流れる方向は逆向きであるため、空気供給部材290内の温度勾配の向きと、燃料電池セル286の温度勾配の向きとが逆向きとなっている。従って、燃料電池セル286を冷却する空気に燃料電池を冷却した熱が累積していくことが抑制され、燃料電池セル群収容室288内の温度差が減少する。
熱伝導性の空気供給部材290および改質器294とセルスタック296の間には、パッキン298が介在しており、夫々は直接には接触していない。それでも、熱伝導性の空気供給部材290は、セルスタック296の上流側と下流側の温度差を小さく抑える。加熱されやすいセルスタック296の下流側では、輻射が活発に起こって熱伝導性の空気供給部材290や改質器294に熱を伝える。セルスタック296の下流側の温度は低下する。輻射によって加熱された熱伝導性の空気供給部材290と改質器294は、熱伝導によって低温部を加熱する。加熱された空気供給部材290と改質器294は、相対的に低温なセルスタック296の上流側に向けて輻射し、セルスタック296の上流部を加熱する。熱伝導性の空気供給部材290と改質器294がセルスタック296に直接には接触していなくても、近接して位置しているために、熱伝導性の空気供給部材290と改質器294は、セルスタック296の高温部から低温部に伝えられる熱エネルギーの移動を促進する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
(第1実施例)
10:発電ユニット
12:燃料電池セル12a:燃料極、12b:固体電解質層、12c:酸素極、12d:インターコネクタ
14:セルスタック
16:空気供給部材、16f:空気供給口
18:改質器、18a、18b
20:燃料ガス通路
22:集電部材
24:マニホールド
26:燃料ガス導入管
28:渡り配管、28a,28b
30:配管
32:配管
34:空気導入管
36:内仕切壁
38:外仕切壁
40:外壁
42:断熱部材
44:第1室
46:第2室
48:第3室
50:空気供給管
52:邪魔板
54:フィン
56:フィン
58:燃焼排ガス導出管
60:スパーク電極
62:パッキン
(第2実施例)
200:発電ユニット
202:集電部材
204:セルスタック
216:燃料電池セル
218:燃料電池セル群収容室
(第3実施例)
230:発電ユニット
234:セルスタック
236:金属製板部材
248:燃料電池セル群収容室
250:空気通路
(第4実施例)
270:発電ユニット
272:予改質ガス供給管
274:熱交換室
278:予改質ガス受入れ口
280:空気の流れ
286:燃料電池セル
288:燃料電池セル群収容室
290:空気供給部材
292:燃焼室
294:改質器
296:セルスタック
298:パッキン
300:配管

Claims (5)

  1. 固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置であり、
    燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを備えており、
    燃料ガス通路に沿って伸びる熱伝導物体が燃料電池セルに隣接して配列されていることを特徴とする発電装置。
  2. 固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置であり、
    燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを少なくとも一対備えており、
    燃料ガス通路に沿って伸びる電気熱伝導物体が一対の燃料電池セル間に挟まれて配列されていることを特徴とする発電装置。
  3. 固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置であり、
    燃料極と固体電解質と酸素極を有する燃料電池セルを複数個備えており、
    熱伝導物体が燃料電池セル群に隣接して配列されていることを特徴とする発電装置。
  4. 固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置であり、
    燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを複数個備えており、
    燃料電池セル群は、燃料ガス通路が略水平面内を伸びるように配列されており、
    燃料ガス通路が略同一水平面内を伸びる燃料電池セル群の下方に有酸素ガス通路が配列されており、有酸素ガス通路が熱伝導物体を兼用していることを特徴とする発電装置。
  5. 固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置であり、
    燃料極と固体電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを複数個備えており、
    燃料ガス通路に沿って伸びる、燃料ガスを改質する改質器が燃料電池セル群に隣接して配列されており、改質器が熱伝導物体を兼用していることを特徴とする発電装置。
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