JP2010049707A - リセット制御回路及びリセット制御方法 - Google Patents

リセット制御回路及びリセット制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
クロック同期回路を含むシステム、特に、異常時のリセット動作について、クロック信号が、停止している場合や、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比してその周期が長い場合に適切にリセット動作を行うことができるリセット制御回路、及びリセット制御方法の提供を目的とする。
【解決手段】
リセット要求信号RRに応じてリセット信号RSを出力制御するリセット制御回路200は、リセット要求信号RRに応じて、クロック出力待機期間DCの遅延でクロック出力信号RCを発生すると共に、クロック信号CKを変成して出力するクロック変成部210と、クロック出力信号RCに応じて、リセット出力待機期間Dの遅延でリセット信号RSを発生するリセット信号生成部220とを有している。
【選択図】図6

Description

本発明は、回路システムのリセット制御回路及びリセット制御方法に関するものであり、特に、異常時のリセット動作について、リセット要求信号に応じて、システムにリセット信号を出力してリセット動作を行うリセット制御回路及びリセット制御方法に関するものである。
回路システムには、電源電圧が不安定であったり、周囲温度の変化が激しかったりするなど過酷な条件の下で用いられるものがある。
その一例として、自動車などに搭載されるマイクロコンピュータシステム、いわゆる車載用マイコンシステムが挙げられる。例えば、この車載用マイコンシステムに電力を供給するバッテリでは、エンジンの始動のためにセルモータを駆動する場合、その電圧が大きく低下し、ひいては、システムに供給する電源電圧も低下することになる。また、自動車の室内は、真夏の炎天下にさらされて高温になる場合がある。このように、電源電圧が定格電圧を下回ったり、周囲温度が定格温度を上回ったりすると、車載用マイコンシステムが正常に動作しなくなる虞が生じる。さらに、車載用マイコンシステムでは、このような異常状態におかれた場合であっても、少なくともRAMやレジスタに格納されたデータは保持されていることが求められている。このため、車載用マイコンシステムに用いられるリセット制御回路では、他のシステムや外部から指令される場合のほか、電源電圧や周囲温度などの異常状態を検知した場合に、クロック信号に同期してリセット要求信号を取り込み、リセット信号を発生するものがある。
また、車載用マイコンシステム等のシステムによっては、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比して、低いクロック周波数で動作しているものがある。さらに、そのシステムのリセット動作についても、クロック信号に同期して行われる場合がある。
このようなシステムに用いられるリセット制御回路では、リセット動作が低いクロック周波数を用いて行われるため、異常を検知してから直ちにシステムをリセット状態にすることが出来ないという問題が生じていた。このような、問題を解決するために、リセット動作を行うと共にシステムに供給されるクロック周波数を切替えるリセット制御回路が考えられる。
特許文献1に開示される回路は、クロック同期型半導体記憶装置へ通常動作時に供給するクロック信号を生成出力する第1のクロック発生手段と、これよりも低速とされた第2のクロック発生手段とを有している。さらに、電源電位を監視して電源投入から所定の期間パワーオンリセット信号を生成するリセット回路と、パワーオンリセット信号に応じて、第1のクロック発生手段の出力及び第2のクロック発生手段の出力のいずれか一方を選択出力するクロック切替回路とを有している。このクロック切替回路は、パワーオンリセット信号が活性化時に、第2のクロック発生手段の出力を、同期型半導体記憶装置へのクロック信号として供給する。すなわち、クロック同期型半導体記憶装置へ供給されるクロック信号は、パワーオンリセット信号が活性化すると共に、第1のクロック発生手段の出力から、第2のクロック発生手段の出力に切り替わることとなる。
そこで、特許文献1の制御回路を利用して、リセット信号の活性化時に、第1のクロック発生手段から、第2のクロック発生手段にクロック信号の出力を切替えるリセット制御回路構成することが考えられる。なお、この場合には、特許文献1とは逆に、第2クロック発生手段は、第1クロック発生手段よりも高い周波数を出力する手段としておく。すると、異常状態の検出に対して、高い周波数のクロック信号を用いてリセット動作が行われ、より早くシステムをリセット状態にすることができる。
特許第3119628号公報(図1)
しかしながら、クロック信号に同期してリセット要求信号を取り込むリセット制御回路では、クロック信号の周波数が低い場合、あるいは、クロック信号が停止している場合では、リセット要求信号が取り込まれるまでの時間が長くなる、あるいは、リセット要求信号が取り込まれない虞が生じる。
また、リセット動作がクロック信号に同期して行われるシステムであって、このクロック信号が、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比して低いクロック周波数である場合を想定する。この場合には、前述したように、特許文献1に示される回路を利用してリセット制御回路を構成することが考えられる。しかるに、この手段を用いたとしても、以下に示す問題が発生する。
ここで、異常状態の検知により、リセット信号を活性化してリセット動作を行うとともに、クロック信号を切り替えたとき、RAMやレジスタなどの書き込みサイクルの途中である場合を想定する。このとき、内部のバスなどが初期化されるため、RAMなどに入力される書き込みデータも初期化されることになる。また、RAMなどには、リセットが掛かった時点で入力されている書き込みデータの内容が書き込まれることになる。すなわち、RAMなどには、初期化されたデータ、あるいは、初期化される途中の不定データが書き込まれ、本来書き込まれるべき内容とは異なることとなり、問題である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、クロック同期回路を含むシステム、特に、異常時のリセット動作について、クロック信号が、停止している場合や、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比してその周期が長い場合、適切にリセット動作を行うリセット制御回路及びリセット制御方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御回路は、上記リセット要求信号に応じて、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号を発生すると共に、クロック信号を変成して出力するクロック変成部と、上記クロック出力信号に応じて、リセット出力待機期間の遅延でリセット信号を発生するリセット信号生成部と、を備えている。
また、リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法は、上記リセット要求信号に応じて、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号を発生すると共に、クロック信号を変成するステップと、上記クロック出力信号に応じて、リセット出力待機期間の遅延で上記リセット信号を発生するステップと、を備えている。
あるいは、リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法は、上記リセット要求信号の活性化を待機するステップと、上記リセット要求信号の活性化を検出後、クロック出力待機期間の待機を行うと共に、クロック信号を変成するステップと、上記クロック出力待機期間の待機後、リセット出力待機期間の待機を行うステップと、上記リセット出力待機期間の待機後、上記リセット信号を発生するステップと、を備えている。
本発明のリセット制御回路及びリセット制御方法では、リセット要求信号が、活性化すると、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号が活性化される共に、クロック信号が変成されて出力される。さらに、クロック出力信号が活性化すると、リセット出力待機期間の遅延でリセット信号が活性化される。
本発明のリセット制御回路及びリセット制御方法では、クロック信号の変成後、リセット出力待機期間を経てリセット信号を活性化している。すなわち、リセット信号が活性化する前に、クロック信号のサイクルを終結することができる。例えば、RAMなどを含むシステムでは、RAMなどの書き込みサイクルが終結した後に、リセット信号が活性化されてリセット動作が行われる。すなわち、RAMなどの書き込みサイクル中にリセット動作が行われることがないから、その内容の破壊を防止することができる。
本発明によれば、クロック同期回路を含むシステム、特に、異常時のリセット動作について、クロック信号が、停止している場合や、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比してその周期が長い場合に適切にリセット動作を行うことができるリセット制御回路、及びリセット制御方法を提供することが可能となる。
第一の実施形態にかかるリセット制御回路の第一原理図である。 第一の実施形態にかかるリセット制御回路の回路図である。 第一の実施形態にかかるリセット制御回路の動作波形図である。 第一及び第二の実施形態にかかるリセット制御回路に含まれる遅延回路の回路図である。 第二の実施形態にかかるリセット制御回路の第二原理図である。 第二の実施形態にかかるリセット制御回路の回路図である。 第二の実施形態にかかるリセット制御回路に含まれるクロック生成部の回路図である。 第二の実施形態にかかるリセット制御回路に含まれる電源電圧監視部の回路図である。 第二の実施形態にかかるリセット制御回路の動作波形図である。
本発明の実施にかかるリセット制御回路及びリセット制御方法について図1〜図9を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態にかかるリセット制御回路100の第一原理図である。以下にこのリセット制御回路100及びリセット制御方法について説明する。
このリセット制御回路100は、リセット要求信号RRに応じてリセット信号RSを出力する回路である。このリセット制御回路100は、リセット要求信号RRをリセット出力待機期間Dだけ遅延させたリセット要求遅延信号RDを出力するリセット要求遅延部2と、リセット要求信号RRをクロック信号CKに同期して取り込んだリセット要求保持信号RHを出力するリセット要求保持部3とを含んでいる。さらに、このリセット制御回路100は、リセット要求遅延信号RD及びリセット要求保持信号RHの論理和であるリセット信号RSを出力する論理和演算部4を含んでいる。
第一原理図において、リセット要求信号RRが活性化すると、リセット要求遅延部2は、リセット出力待機期間Dを経た後、リセット要求遅延信号RDを活性化する。
一方、リセット要求保持部3は、リセット要求信号RRをクロック信号CKに同期したタイミングで取り込み、リセット要求保持信号RHを活性化する。
リセット信号RSは、リセット要求遅延信号RD及びリセット要求保持信号RHの論理和であるから、これらのうち早く活性化される方のタイミングで活性化される。
従って、リセット要求信号RRが活性化してからリセット出力待機期間Dを経るまでに、リセット要求信号RRがクロック信号CKに同期して取り込まれた場合には、リセット信号RSは、リセット要求保持信号RHが活性化されるため、クロック信号CKに同期したタイミングで活性化される。一方、リセット要求信号RRがクロック信号CKに同期して取り込まれない場合であっても、リセット信号RSは、リセット要求遅延信号RDにより、活性化されることになる。
本実施例1にかかるリセット制御回路100及びリセット制御方法を用いることで、クロック信号CKの周波数が低いあるいは停止しているなどの理由で、リセット要求信号RRがクロック信号CKに同期して迅速に取り込めない場合であっても、リセット出力待機期間Dを経た後、リセット信号RSを出力する。すなわち、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比してその周期が長い場合などクロック信号CKの状態にかかわらず、適切にリセット信号RSを発生するリセット制御回路及びリセット制御方法となし得る。
リセット信号RSは、図示しないシステム(例えば、車載用マイコンシステム)などのリセット入力に接続される。リセット信号RSが活性化されると、クロック同期回路のフリップフロップなどが初期化される。ひいては、システムの動作シーケンスが初期化されて、その動作が停止した状態(以後リセット状態とも言う)となる。
リセット要求信号RRは、リセット制御回路100にリセット信号RSの出力を要求する入力信号である。このリセット要求信号RRとしては、例えば、手動によるリセット要求や他のシステムからのリセット要求など外部で発生する信号、あるいは、電源電圧や温度などの異常検知信号を用いることができる。このような異常検知信号を用いることで、周囲の電源電圧や温度が異常になった場合、直ちにシステムをリセット状態にして、システムの暴走などによる不具合を防止することができる。
リセット要求遅延部2としては、リセット要求信号RRが入力され、この入力からリセット出力待機期間Dの遅延を生成できるものであればいずれの構成でもよい。例えば、具体的には、CR時定数を用いたアナログ方式の遅延回路やクロックを用いたタイマ回路などで構成するデジタル方式の遅延回路が挙げられる。
なお、本実施例1にかかるリセット制御回路100は、異常時のリセット動作について用いられる場合が多い。このような条件下では、クロック信号などの発振も不安定になりがちである。これに対して、アナログ方式の遅延回路は、その動作にクロックを必要としないため、周囲が異常状態の場合であっても確実に動作することができ、より好適である。
リセット要求保持部3としては、クロック信号CKに同期してリセット要求信号RRを保持できればいずれのものでもよく、例えば、フリップフロップ回路やラッチ回路を用いることができる。
論理和演算部4としては、論理和演算ができればいずれのものでもよく、論理ゲートで構成されるOR回路やオープンコレクタ(ドレイン)の出力バッファを電気的に結合するワイアードOR回路などを用いることができる。なお、ここで言う論理和には、正論理の場合と負論理の場合とを含んでいる。つまり、実際に用いる回路は、負論理の場合であれば、AND回路を、正論理の場合であれば、OR回路を用いることとなる。
なお、リセット出力待機期間Dの長さは、少なくともクロック信号CKの周期を包含する長さとするとよい。本実施例1では、リセット出力待機期間Dの長さは、クロック信号CKの約2.5周期の長さとされている。このようにすると、クロック信号CKが停止していない場合において、リセット要求信号RRをクロック信号CKに同期して取り込むことができ、クロック信号CKに同期したリセット動作を行うことができるからである。このため、例えば、書き込みサイクルにあるRAMなどにおいて、その動作を中断することによる不具合(例えば、その破壊)を防止することができる。さらに、リセット出力待機期間Dの長さは、クロック信号CKの周期を包含する長さとしたうえで、より短くすることが好ましい。クロック信号CKが停止している場合、リセット信号RSをより早く活性化でき、非同期のリセット動作を迅速に行うことができるからである。
図2に示す第一の実施形態にかかるリセット制御回路100は、第一原理図(図1)に基づく回路構成を備えている。すなわち、リセット制御回路100は、遅延回路21及び二入力OR回路22からなるリセット要求遅延部2と、フリップフロップ31からなるリセット要求保持部3と、二入力AND回路41からなる論理和演算部4とを備えている。また、リセット要求信号RR及びリセット信号RSは、負論理の入力及び出力信号である。本明細書において、負論理の信号とは、ハイレベルの場合は非活性状態を示し、ローレベルの場合は活性状態を示す信号を指す。また、信号の活性状態とは、信号の意図する内容を指令する状態のことを指す。
このうちリセット要求遅延部2は、入力信号に対してリセット出力待機期間Dだけ遅延させて遅延信号RD1を発生する遅延回路21と、二入力OR回路22とを含んでいる。遅延回路21の入力及び二入力OR回路22の一方の入力はリセット要求信号RRに接続されている。また、二入力OR回路22の他方の入力は、遅延回路21の出力に接続されている。なお、このリセット要求遅延部2のリセット要求遅延信号RDも、負論理の信号である。
リセット要求遅延部2において、リセット要求信号RRがローレベルになると、二入力OR回路22のうち、一方の入力はローレベルになるが、他方の入力はリセット出力待機期間Dが経過するまでハイレベルを保っている。そして、リセット出力待機期間D経過後、二入力OR回路22の出力は、ローレベルとなる。なお、リセット出力待機期間Dが経過する前に、リセット要求信号RRがハイレベルになると、二入力OR回路22の出力は、ローレベルになることなくハイレベルを保つこととなる。すなわち、このリセット要求遅延部2では、リセット要求信号RRのローレベルの長さが、リセット出力待機期間Dの長さよりも短い場合には、リセット要求遅延信号RDは活性化されない。このため、ノイズなどがリセット要求信号RRに入力されたとしても、リセット出力待機期間Dの長さよりも短いものについては排除することができる。
図3に具体的な動作波形を示す。このうち(a)は、リセット出力待機期間Dよりも短い周期を有するクロック信号CKが入力されている場合を示し、(b)はクロック信号CKが停止している場合を示している。
まず、図3(a)で示す動作波形では、リセット要求信号RRは、ローレベルに変化し、フリップフロップ31(リセット要求保持部3)において、クロック信号CKの立ち上りエッジに同期して取り込まれる。このため、フリップフロップ31の出力であるリセット要求保持信号RHはローレベルに変化する。また、リセット要求保持信号RHがローレベルに変化すると、二入力AND回路41において、論理積演算(負論理の論理和演算)がなされ、二入力AND回路41の出力であるリセット信号RSはローレベルに変化する。したがって、この場合には、リセット信号RSは、クロック信号CKに同期して出力される。
一方、図3(b)で示す動作波形では、リセット要求信号RRがローレベルにされると、リセット要求遅延信号RDは、リセット出力待機期間Dの経過後のローレベルに変化する。一方、リセット要求保持信号RHはハイレベルのまま変化しない。従って、リセット信号RSは、リセット要求遅延信号RDのタイミングでローレベルに変化することとなる。この場合には、リセット信号RSは、クロック信号CKとは非同期のタイミングで出力されることとなる。
本実施例1にかかるリセット制御回路100では、可能であればクロック信号CKに同期してリセット信号RSを活性化することができる。その一方、クロックの停止などが原因でそれが不可能な場合であっても、クロック信号CKと非同期にリセット信号RSを活性化することができる。すなわち、クロック信号CKのどのような状態であっても、確実にリセット動作を行うことができるリセット制御回路100及びリセット制御方法となし得る。
具体的な遅延回路21Aを図4に示す。この遅延回路21Aは、バッファB1と、バッファB2と、バッファB1の出力及びB2の入力の間に接続された抵抗素子Rと、バッファB2の入力とグランドVSの間に接続された容量素子Cとを含んでいる。入力端子INから信号が入力されると、抵抗素子R及び容量素子Cで構成されたCR時定数回路によりリセット出力待機期間Dの遅延を発生する。さらに、バッファB2を介して出力端子OUTからこの遅延信号を出力する。
また、抵抗素子R及び容量素子Cの少なくともいずれかを調整することにより、CR時定数を変化させることができ、ひいてはCR時定数回路の遅延によるリセット出力待機期間Dの長さを調整することができる。さらに、上述したようにリセット出力待機期間Dの長さを、クロック信号CKの周期よりも大きくなるように調整すれば、クロック信号CKが停止していない場合には、リセット信号RSは、常にクロック信号CKに同期して活性化される。このため、より最適にリセット動作を行うことができるリセット制御回路100及びリセット制御方法となし得る。
図5は、第二の実施形態にかかるリセット制御回路200の第二原理図である。以下にこのリセット制御回路200及びそのリセット制御方法について説明する。
リセット制御回路200は、リセット要求信号RRに応じてクロック信号CKと、リセット信号RSとを制御する回路である。このリセット制御回路200は、リセット要求信号RRに応じてクロック信号CKを変成するクロック変成部210と、リセット信号RSを出力するリセット信号生成部220とを含む。このうちクロック変成部210は、リセット要求信号RRの活性化に応じて、クロック信号CKの変成を行う部分である。さらに、クロック変成部210は、クロック出力待機期間DCの遅延で、クロック出力信号RCを活性化する。一方、リセット信号生成部220は、クロック出力信号RCが活性化されると、リセット出力待機期間Dの遅延でリセット信号RSを活性化する。
リセット信号RSは、図示しないシステム(例えば、車載用マイコンシステム)などのリセット入力に接続される。リセット信号RSが活性化されると、システムに含まれるクロック同期回路のフリップフロップなどが初期化される。すると、システムの動作シーケンスが初期化されて、システムの動作が停止したリセット状態となる。
リセット要求信号RRは、リセット制御回路200にリセット信号RSの出力を要求する入力信号である。このリセット要求信号RRとしては、例えば、手動によるリセット要求や他のシステムからのリセット要求など外部で発生する信号を用いることができる。また、電源電圧や温度などの異常を検知した異常検知信号も用いることができる。このような異常検知信号を用いると、周囲の電源電圧や温度が異常になった場合、直ちにシステムをリセット状態にして、システムの暴走などによる不具合を防止することができる。
リセット出力待機期間Dは、少なくとも変成後のクロック信号CKの1周期分の長さを包含する長さであればよい。本実施例2のリセット制御回路200では、このリセット出力待機期間Dは、変成後のクロック信号CKの約1.5周期分の長さとされている。
リセット制御回路200では、クロック信号CKの変成後、リセット出力待機期間Dを経てリセット信号RSを活性化している。すなわち、リセット信号RSが活性化する前に、クロック信号CKのサイクルが終結されることとなる。例えば、システムにRAMが含まれる場合では、リセット信号RSが活性化する前に、RAMの書き込みサイクルが終結する。したがって、書き込みサイクルにリセット動作が行われることがないから、RAMの内容の破壊などを防止することができる。
ところで、リセット動作に先立ち、システムのレジスタ退避や低消費電力モードへの切り替えなどの準備処理を行う場合がある。準備処理にシーケンス動作が含まれる場合には、その実行ステップ数に見合ったクロック数が必要である。この場合には、リセット出力待機期間Dを調整すればよい。例えば、リセット出力待機期間Dを長くすれば、リセット動作に先立つクロックに含まれるクロックパルス数を増やすことが出来る。
クロック信号CKの変成とは、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答の長さに比して短い期間でクロック信号CKの波形の状態を変化させることである。例えば、具体的には、クロック信号CKの位相や周波数を変化させることが挙げられる。
このうちクロック信号CKの位相を変化させる手段及び方法としては、反転することやクロック信号CKを遅延させる手段及び方法が挙げられる。
一方、クロック信号CKの周波数を変化させる手段及び方法としては、公知の分周器を用いてその分周比を変更する手段及び方法や公知のPLL回路を用いてPLL発振周波数を変更する手段及び方法などが挙げられる。なお、クロック信号CKの周波数を低い周波数から高い周波数に変化させると、リセット出力待機期間D内に、クロック信号CKにより多くのクロックパルス数を含ませることができる。つまり、準備処理にシーケンス動作が含まれる場合には、より短いリセット出力待機期間D内に、準備処理のステップ数に見合ったクロックパルス数を含むクロック信号CKとすることができる。
図6に示す第二の実施形態にかかるリセット制御回路200は、第二原理図(図5)に基づく回路構成を含んでいる。すなわち、リセット制御回路200は、第一水晶発振子XT1を含む第一クロック信号発生部211と、第二水晶発振子XT2を含む第二クロック信号発生部212と、クロック選択部213と、クロック出力信号生成部214と、インバータ215とからなるクロック変成部210及びリセット信号生成部220を含んでいる。
このほか、リセット制御回路200は、電源電圧監視部230と、AND回路231とを含んでいる。このうち電源電圧監視部230は、後述するように電源電圧VDが所定電圧VLよりも低くなった場合に、電圧異常信号EVにローレベルを出力する。また、AND回路231は、リセット要求信号RR及び電圧異常信号EVを入力とし、それらの論理積(負論理の論理和)である内部リセット要求信号RR1を出力する。すなわち、リセット要求信号RR及び電圧異常信号EVのいずれかがローレベルになると、内部リセット要求信号RR1はローレベルとなる。
第一クロック信号発生部211は、第一水晶発振子XT1を接続するための水晶接続端子X1,X2と、発振イネーブル端子ENと、クロック出力端子CKOを有する。
図7に、第一クロック信号発生部211のトランジスタ回路図を示す。この第一クロック信号発生部211は、PMOSトランジスタTP1,TP2及びNMOSトランジスタTN1,TN2からなる出力インバータと、PMOSトランジスタTP3及びNMOSトランジスタTN3からなる帰還インバータとを含む。これらの両端である水晶接続端子X1,X2には、アナログスイッチSWが直列に接続された帰還抵抗素子Rと、第一水晶発振子XT1とが接続されている。また、水晶接続端子X1,X2には、発振容量素子C1,C2がそれぞれ接続されている。
また、この第一クロック信号発生部211では、発振イネーブル端子ENは、水晶接続端子X1に接続された出力固定用のPMOSトランジスタTP4、インバータINV及びアナログスイッチSWのNMOSゲート入力NGに接続されている。また、インバータINVの出力は、アナログスイッチSWのPMOSゲート入力PGに接続されている。
第一クロック信号発生部211において、発振イネーブル端子ENをハイレベルにすると、PMOSトランジスタTP4はオフ状態、アナログスイッチSWはオン状態になるため、出力インバータ、帰還インバータ、第一水晶発振子XT1、帰還抵抗素子R及び発振容量素子C1,C2からなる発振回路が機能し、クロック出力端子CKOからクロック信号が出力される。一方、発振イネーブル端子ENをローレベルにすると、PMOSトランジスタTP4がオン状態になるため、水晶接続端子X1の電位はハイレベルに固定されて発振は停止し、クロック出力端子CKOにローレベルが出力される。
なお、第二クロック信号発生部212については、第二水晶発振子XT2の発振周波数を除いて、第一クロック信号発生部211と同様である。
また、第二の実施形態にかかるリセット制御回路200において、第一水晶発振子XT1には、発振周波数が32KHzの水晶発振子が用いられ、第二水晶発振子XT2には、発振周波数が32MHzの水晶発振子が用いられている。
また、図6に戻り、実施例2のリセット制御回路200では、第一クロック信号発生部211の発振イネーブル端子ENには、内部リセット要求信号RR1が、第二クロック信号発生部212の発振イネーブル端子ENには、内部リセット要求信号RR2が、それぞれ接続されている。このうち内部リセット要求信号RR2は、その入力が内部リセット要求信号RR1に接続されたインバータ215の反転出力である。したがって、内部リセット要求信号RR1がハイレベルの場合には、第一クロック信号発生部211が発振するため、そのクロック出力端子CKOにクロック信号CK1が出力される。一方、内部リセット要求信号RR1がローレベル(内部リセット要求信号RR2がハイレベル)の場合には、第二クロック信号発生部212が発振するため、そのクロック出力端子CKOにクロック信号CK2が出力される。
クロック選択部213は、第一クロック信号発生部211及び第二クロック信号発生部212から出力されるクロック信号CK1及びCK2のうちいずれか一つを選択して出力する回路である。
このクロック選択部213は、公知のセレクタ回路を有し、選択信号端子SELに、ハイレベルが入力されると入力端子IN1に入力された信号を、ローレベルが入力されると入力端子IN2に入力された信号を、出力端子OUTに出力する。
具体的には、選択信号端子SELにクロック出力信号RCが、入力端子IN1にクロック信号CK1が、入力端子IN2にクロック信号CK2が、それぞれ接続されている。したがって、クロック出力信号RCがハイレベルである場合はクロック信号CK1が出力され、クロック出力信号RCがローレベルである場合はクロック信号CK2が出力される。
以上より、内部リセット要求信号RR1がハイレベルの場合には、第一クロック信号発生部211は発振して、クロック出力端子CKOにクロック信号CK1を出力し、第二クロック信号発生部212は発振せず、クロック出力端子CKOにローレベルを出力する。さらに、クロック出力信号RCがハイレベルになると、クロック選択部213は、入力端子IN1の信号を選択出力するから、出力端子OUTにクロック信号CK1を出力する。
一方、内部リセット要求信号RR1がローレベルの場合には、第一クロック信号発生部211は発振せず、クロック出力端子CKOにローレベルを出力し、第二クロック信号発生部212は発振して、クロック出力端子CKOにクロック信号CK2を出力する。さらに、クロック出力信号RCがローレベルになると、クロック選択部213は、入力端子IN2の信号を選択出力するから、出力端子OUTにクロック信号CK2を出力する。
したがって、本実施例2にかかるリセット制御回路200では、内部リセット要求信号RR1に応じてクロック選択部213で選択される被選択クロック信号に対応する、第一クロック信号発生部211及び第二クロック信号発生部212のうちいずれか一つが発振することになる。このため、第一クロック信号発生部211及び第二クロック信号発生部212の両方を発振させて用いる場合に比して、消費電力を抑えることができるリセット制御回路200及びリセット制御方法となし得る。
クロック出力信号生成部214は、クロック出力待機期間DCの遅延でクロック出力信号RCを発生する。また、このクロック出力信号生成部214は、遅延回路21A(図4)を用いて構成されている。すなわち、クロック出力信号生成部214は、入力端子INに入力された信号を、CR時定数により決定されるクロック出力待機期間DCの遅延で出力端子OUTに出力する。また、抵抗素子Rあるいは容量素子Cの値の調整により、クロック出力待機期間DCの長さは、第二クロック信号発生部212におけるクロック信号CK2が発振を開始してから発振が安定した状態になるまでの期間と略同じ長さとされている。
リセット信号生成部220は、クロック出力信号RCに応じて、リセット出力待機期間Dの遅延でリセット信号RSを発生する。このリセット信号生成部220は、遅延回路21A(図4)を用いて構成されている。このリセット信号生成部220は、入力端子INに入力された信号を、CR時定数により決定されるリセット出力待機期間Dの遅延で出力端子OUTに出力する。また、抵抗素子Rあるいは容量素子Cの値を調整することで、リセット出力待機期間Dの長さを調整することができる。
図8に示す電源電圧監視部230は、電源電圧が所定電圧VLよりも低くなった場合に、電圧異常信号EVにローレベルを出力する回路である。この電源電圧監視部230は、抵抗素子R1,R2,R3と、基準NMOSトランジスタTNと、プラス入力IP及びマイナス入力IMを有する比較器CPとを含む。電源電圧VDとグランドVSとの間に、抵抗素子R1及びR2と、抵抗素子R3及び基準NMOSトランジスタTNとが、それぞれ直列に接続されている。また、比較器CPのプラス入力IPには、抵抗素子R1及びR2の接続部位の中間レベルV1が、マイナス入力IMには、抵抗素子R3及び基準NMOSトランジスタTNの接続部位の中間レベルV2が、それぞれ接続されている。
比較器CPは、プラス入力IP及びマイナス入力IMに入力された電圧を比較し、その比較結果に応じて、ハイレベルあるいはローレベルを出力する。具体的には、プラス入力IPの電圧−マイナス入力IMの電圧値が、正値である場合は、ハイレベルを出力し、負値である場合は、ローレベルを出力する。したがって、比較器CPは、中間レベルV1>中間レベルV2の場合は、ハイレベルを出力し、中間レベルV1≦中間レベルV2の場合は、ローレベルを出力することになる。
中間レベルV1の電圧は、電源電圧VDにより変化する。具体的には、抵抗素子R1及びR2の単純な抵抗分圧比で決定する。一方、中間レベルV2の電圧は、基準NMOSトランジスタTNのゲートとドレインとが短絡されているため、基準NMOSトランジスタTNのスレッショルド電圧Vthに保たれる(ただし、電源電圧VDがスレッショルド電圧Vthを超える場合)。したがって、抵抗素子R1及びR2を適切に調整することで、所定電圧VLを設定することができる。
車載用マイコンシステムなどでは、電源電圧の低下などを監視するため、外部の回路に電源電圧監視回路を設け、電源電圧が異常状態になると検知出力を活性化して、その異常を知らせるものがある。しかるに、このように外部に電源電圧監視回路が設けられていると、検知出力の伝達が遅れたり、伝達の途中で電源電圧の低下による信号の異常が発生したりして、異常状態の検知出力を確実に伝達できない虞があった。
これに対して、本実施例2にかかるリセット制御回路200では、電源電圧監視部230を有しているため、電源電圧が降下して異常状態になった場合、迅速に検知し、リセット制御回路200の動作に反映することができる。このため、より確実に電源電圧の異常状態を検知し、リセット動作を行うことができるリセット制御回路200及びリセット制御方法となし得る。
次いで、図9に具体的な動作波形を示す。
本実施例2にかかるリセット制御回路200は、リセット要求信号RRの入力あるいは電源電圧VDの低下により出力される電圧異常信号EVに応じてクロック信号CK及びリセット信号RSを制御出力する。なお、リセット要求信号RRは、非活性化時にはハイレベル、活性化時にはローレベルの電圧値を取る負論理の信号である。
まず、システムが異常状態ではない場合、リセット制御回路200は、リセット要求信号RRにハイレベルを出力し、クロック信号CKにクロック信号CK1を出力している。(図中T1)
次いで、リセット要求信号RRが、活性化してローレベルに変化すると、内部リセット要求信号RR1は、ローレベルに変化する。すると、第一クロック信号発生部211は、その発振が停止すると共に、第二クロック信号発生部212は、発振を開始する。(図中T2)
さらに、内部リセット要求信号RR1が、ローレベルに変化してからクロック出力待機期間DCを経た後、クロック出力信号RCがハイレベルからローレベルに変化する。これと共に、クロック選択部213では、その出力端子OUTにクロック信号CK2が出力される。(図中T3)
またさらに、クロック出力信号RCがローレベルに変化してからリセット出力待機期間Dを経た後、リセット信号RSがハイレベルからローレベルに変化して活性化する。(図中T4)
また、見方を変えると、このリセット制御回路200では、以下の方法でリセット信号RSとクロック信号CKとを制御していることになる。
すなわち、そのリセット制御方法は、リセット要求信号RRの活性化を待機するステップS1と、このリセット要求信号RRの活性化を検出後、クロック出力待機期間DCの待機を行うと共に、クロック信号CKを変成するステップS2と、クロック出力待機期間DCの待機後、リセット出力待機期間Dの待機を行うステップS3と、リセット出力待機期間Dの待機後、リセット信号RSを発生するステップS4とを有し、この順で実行している。
上述のとおり、本実施例2にかかるリセット制御回路200では、リセット信号RSが活性化する前に、クロック信号CKが出力されるため、リセット要求信号RRが活性化する以前に行っていた動作を確実に終結した状態でリセット動作を行うことができる。したがって、リセット制御回路200及びリセット制御方法を利用することにより、RAMなどの内容を破壊することなく適切にリセット動作を行うことができる。
以上では、リセット要求信号RRが活性化した場合について説明したが、電源電圧VDが低下してその電圧が所定電圧VLを下回ると、前述したとおり電源電圧監視部230は、電圧異常信号EVを活性化する。この電圧異常信号EVは、リセット要求信号RRと共にAND回路231に入力されているから、以降はリセット要求信号RRが活性化した場合と同様に作用する。
ところで、電源電圧の低下(例えば所定電圧VLを下回る場合)をシステムの外部回路で検知して、リセット要求を発生する場合が考えられる。しかるに、外部回路とシステムとでは、消費電力の違いなどで電源電圧が低下するときの特性に違いが生じる場合がある。例えば、システムに比して、電源電圧を監視する回路を含む外部回路の消費電力が小さい場合では、システムの電源電圧VDの低下に比して、外部回路の電源電圧の低下は遅くなることになる。すると、電源電圧が低下して、システムにおいて電源電圧VDが所定電圧VLを下回った時点でも、外部回路では電源電圧は所定電圧VLよりも下回っていないため、リセット要求は発生されない。つまり、電源電圧が低下した場合のリセット要求のタイミングは、必要とするタイミングに比して遅れることになる。すなわち、システムの外部回路で電圧を監視する場合には、電源電圧が低下するときの特性が、電圧監視のために参照する部位(外部回路)とリセット要求を必要とする部位(システム)とで相違するため、リセット要求が適切なタイミングで発生されない虞があった。
これに対して、本実施例2にかかるリセット制御回路200では、電源電圧VDが低下したときに内部リセット要求信号RR1(リセット要求信号)を発生する電源電圧監視部230を含んでいる。つまり、電圧が低下するときの特性が、電圧監視のために参照する部位とリセット要求を必要とする部位とで同一であり、前述したような問題は生じない。このため、電源電圧の低下を検知して、適切なタイミングでリセット要求を発生するリセット制御回路200となし得る。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態においては、MOS型トランジスタを用いて構成するクロック生成回路及び遅延回路などについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バイポーラトランジスタなどを用いて構成した各種回路にも同様に適用することができる。
ここで、本発明の技術思想により、背景技術における課題を解決するための手段を以下に列記する。
(付記1) リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御回路であって、上記リセット要求信号についてリセット出力待機期間だけ遅延させたリセット要求遅延信号を発生するリセット要求遅延部と、上記リセット要求信号についてクロック信号に同期して保持されたリセット要求保持信号を発生するリセット要求保持部と、上記リセット要求遅延信号及び上記リセット信号保持信号の論理和を上記リセット信号として出力する論理和演算部と、を備えるリセット制御回路。
(付記2) 付記1に記載のリセット制御回路であって、前記リセット要求遅延部における遅延の前記リセット出力待機期間の長さは調整可能であるリセット制御回路。
(付記3) 付記1に記載のリセット制御回路であって、前記リセット要求遅延部における遅延の前記リセット出力待機期間の長さは前記クロック信号の周期を包含する長さを有するリセット制御回路。
(付記4) リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御回路であって、上記リセット要求信号に応じて、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号を発生すると共に、クロック信号を変成して出力するクロック変成部と、上記クロック出力信号に応じて、リセット出力待機期間の遅延でリセット信号を発生するリセット信号生成部と、を備えたリセット制御回路。
(付記5) 付記4に記載のリセット制御回路であって、前記クロック変成部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数を変動させるクロック周波数変動部を含むリセット制御回路。
(付記6) 付記5に記載のリセット制御回路であって、前記クロック周波数変動部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数をより高い周波数に変動させるリセット制御回路。
(付記7) 付記5に記載のリセット制御回路であって、前記クロック周波数変動部は、リセット要求信号に応じて複数のクロック信号のうちいずれか1つを選択した被選択クロック信号を出力するクロック選択部を含むリセット制御回路。
(付記8) 付記5に記載のリセット制御回路であって、前記クロック周波数変動部は、前記クロック信号を発生する複数のクロック発生部を含むリセット制御回路。
(付記9) 付記8に記載のリセット制御回路であって、前記複数のクロック発生部のうち被選択クロック信号に対応する一のクロック信号発生部のみがクロック信号を発生してなるリセット制御回路。
(付記10) 付記4に記載のリセット制御回路であって、前記クロック出力待機期間及び前記リセット出力待機期間の長さの少なくともいずれかは調整可能であるリセット制御回路。
(付記11) 付記4に記載のリセット制御回路であって、システムの電源電圧を監視して、その電圧が低下したときに前記リセット要求信号を発生する電源電圧監視部を含むリセット制御回路。
(付記12) リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法であって、上記リセット要求信号についてリセット出力待機期間だけ遅延させたリセット要求遅延信号を発生するステップと、上記リセット要求信号についてクロック信号に同期して保持されたリセット要求保持信号を発生するステップと、を備え、上記リセット要求遅延信号及び上記リセット要求保持信号のうち早く変化する信号のタイミングで上記リセット信号を発生するリセット制御方法。
(付記13) 付記12に記載のリセット制御方法であって、前記リセット出力待機期間の長さが調整可能であるリセット制御方法。
(付記14) 付記12に記載のリセット制御方法であって、前記リセット出力待機期間は前記クロック信号の周期を包含する長さを有するリセット制御方法。
(付記15) リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法であって、上記リセット要求信号に応じて、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号を発生すると共に、クロック信号を変成するステップと、上記クロック出力信号に応じて、リセット出力待機期間の遅延で上記リセット信号を発生するステップと、を備えたリセット制御方法。
(付記16) 付記15に記載のリセット制御方法であって、前記クロック変成部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数を変動させるクロック周波数変動部を含むリセット制御方法。
(付記17) 付記16に記載のリセット制御方法であって、前記クロック周波数変動部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数をより高い周波数に変動させるリセット制御方法。
(付記18) 付記15に記載のリセット制御方法であって、前記クロック出力待機期間及び前記リセット出力待機期間の長さの少なくともいずれかは調整可能であるリセット制御方法。
(付記19) リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法であって、上記リセット要求信号の活性化を待機するステップと、上記リセット要求信号の活性化を検出後、クロック出力待機期間の待機を行うと共に、クロック信号を変成するステップと、上記クロック出力待機期間の待機後、リセット出力待機期間の待機を行うステップと、上記リセット出力待機期間の待機後、上記リセット信号を発生するステップと、を備えるリセット制御方法。
(付記20) 付記19に記載のリセット制御方法であって、前記クロック変成部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数を変動させるクロック周波数変動部を含むリセット制御方法。
(付記21) 付記19に記載のリセット制御方法であって、前記クロック周波数変動部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数をより高い周波数に変動させるリセット制御方法。
(付記1)にかかり、リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御回路は、上記リセット要求信号についてリセット出力待機期間だけ遅延させたリセット要求遅延信号を発生するリセット要求遅延部と、上記リセット要求信号についてクロック信号に同期して保持されたリセット要求保持信号を発生するリセット要求保持部と、上記リセット要求遅延信号及び上記リセット信号保持信号の論理和を上記リセット信号として出力する論理和演算部とを備えている。
また、(付記12)にかかり、リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法は、上記リセット要求信号についてリセット出力待機期間だけ遅延させたリセット要求遅延信号を発生するステップと、上記リセット要求信号についてクロック信号に同期して保持されたリセット要求保持信号を発生するステップと、を備え、上記リセット要求遅延信号及び上記リセット要求保持信号のうち早く変化する信号のタイミングで上記リセット信号を発生する。
上記のリセット制御回路及びリセット制御方法では、リセット要求信号が活性化すると、リセット要求遅延部は、リセット出力待機期間を経た後、リセット要求遅延信号を活性化する。一方、リセット要求保持部は、リセット要求信号をクロック信号に同期したタイミングで取り込み保持した後、リセット要求保持信号を活性化する。さらに、リセット要求遅延信号及びリセット要求保持信号の論理和であるリセット信号は、これらのうち早く活性化される方のタイミングで活性化される。
したがって、リセット要求信号が活性化してからリセット出力待機期間を経るまでに、リセット要求信号がクロック信号に同期して取り込まれた場合には、リセット要求保持信号が活性化されるため、リセット信号はクロック信号に同期したタイミングで活性化される。一方、リセット要求信号がクロック信号に同期して取り込まれない場合であっても、リセット信号は、リセット要求遅延信号により、活性化されることになる。
上記のリセット制御回路及びリセット制御方法は、クロック信号の周波数が低いあるいは停止しているなどの理由で、リセット要求信号がクロック信号に同期して迅速に取り込めない場合であっても、リセット出力待機期間を経た後、リセット信号を出力する。すなわち、異常状態の検出に対して要求されるリセット応答に比してその周期が長い場合でも適切にリセット動作を行うリセット制御回路及びリセット制御方法となし得る。
100,200 リセット制御回路
2 リセット要求遅延部
3 リセット要求保持部
4 論理和演算部
200 リセット制御回路
210 クロック変成部
211 第一クロック信号発生部
212 第二クロック信号発生部
213 クロック選択部
214 クロック出力信号生成部
220 リセット信号生成部
230 電源電圧監視部
CK クロック信号
D リセット出力待機期間
DC クロック出力待機期間
RC クロック出力信号
RR リセット要求信号
RS リセット信号
215 インバータ

Claims (7)

  1. リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御回路であって、
    上記リセット要求信号に応じて、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号を発生すると共に、クロック信号を変成して出力するクロック変成部と、
    上記クロック出力信号に応じて、リセット出力待機期間の遅延でリセット信号を発生するリセット信号生成部と、
    を備えたリセット制御回路。
  2. 請求項1に記載のリセット制御回路であって、
    前記クロック変成部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数を変動させるクロック周波数変動部を含む
    リセット制御回路。
  3. 請求項2に記載のリセット制御回路であって、
    前記クロック周波数変動部は、前記リセット要求信号に応じて、前記クロック信号の周波数をより高い周波数に変動させる
    リセット制御回路。
  4. 請求項2に記載のリセット制御回路であって、
    前記クロック周波数変動部は、前記クロック信号を発生する複数のクロック発生部を含む
    リセット制御回路。
  5. 請求項4に記載のリセット制御回路であって、
    前記複数のクロック発生部のうち被選択クロック信号に対応する一のクロック信号発生部のみがクロック信号を発生してなる
    リセット制御回路。
  6. リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法であって、
    上記リセット要求信号に応じて、クロック出力待機期間の遅延でクロック出力信号を発生すると共に、クロック信号を変成するステップと、
    上記クロック出力信号に応じて、リセット出力待機期間の遅延で上記リセット信号を発生するステップと、
    を備えたリセット制御方法。
  7. リセット要求信号に応じてリセット信号を出力制御するリセット制御方法であって、
    上記リセット要求信号の活性化を待機するステップと、
    上記リセット要求信号の活性化を検出後、クロック出力待機期間の待機を行うと共に、クロック信号を変成するステップと、
    上記クロック出力待機期間の待機後、リセット出力待機期間の待機を行うステップと、
    上記リセット出力待機期間の待機後、上記リセット信号を発生するステップと、
    を備えるリセット制御方法。
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