JP2010046629A - 水処理方法 - Google Patents

水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010046629A
JP2010046629A JP2008214370A JP2008214370A JP2010046629A JP 2010046629 A JP2010046629 A JP 2010046629A JP 2008214370 A JP2008214370 A JP 2008214370A JP 2008214370 A JP2008214370 A JP 2008214370A JP 2010046629 A JP2010046629 A JP 2010046629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
water
water treatment
oil
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008214370A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Tazaki
雅晴 田崎
Kazuo Okamura
和夫 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP2008214370A priority Critical patent/JP2010046629A/ja
Publication of JP2010046629A publication Critical patent/JP2010046629A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

【課題】凝集剤を用いることなく、且つ金属の溶出もなく、負に帯電した油分などの除去対象物を水から好適に除去することが可能な水処理方法を提供する。
【解決手段】負に帯電した除去対象物を含む水W1から除去対象物を除去する水処理方法であって、少なくとも一方の電極3に除去対象物に対して吸着性を有し、且つ通電性を有する非金属製の多孔質材3aを用いた一対の電極3、4を水W1中に配設し、一方の電極3を陽極、他方の電極4を陰極として直流電圧を印加するとともに一対の電極3、4間の水W1に直流電流を通電して、除去対象物を一方の電極3に収着させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、負に帯電した油分などの除去対象物を含む水からこの除去対象物を除去する水処理方法に関する。
例えば油分を含む廃水(排水)においては、油粒子(油分、除去対象物)が負に帯電し、この負電荷によって油粒子同士が反発しあい、廃水中に微細な粒子のまま分散、浮遊した状態で存在する。このため、廃水を静置しただけでは油分を分離することができず、この油分含有廃水から油分を除去するために、活性炭などの吸着材で吸着除去する方法が多用されている。
しかしながら、単に活性炭に油分を吸着させて除去する方法では、負に帯電した油粒子の除去効率が低く、また、活性炭に吸着した油分を回収したり、活性炭の低下した吸着性能を回復させるために多大な手間とコストが必要になる。このため、油分が吸着して吸着性能が低下した高価な活性炭をそのまま産業廃棄物として処分せざるを得ない場合も多い。
一方、油分含有廃水から油分を除去する他の方法として、アルミニウムや銅などの金属製の一対の電極を廃水中に配設し、一対の電極に直流電圧を印加するとともに廃水中に直流電流を通電させ、電気泳動によって負に帯電した油粒子を陽極側の電極に収着させて除去する方法や、廃水に例えばPAC(ポリ塩化アルミニウム)などの凝集剤を添加して微細な油粒子を凝集させるとともに、廃水中に供給した微細気泡で油粒子を捕集しつつ浮上させて除去する方法などが提案、実施されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−260466号公報
しかしながら、従来の一対の電極に直流電圧を印加して油粒子を収着させる方法においては、金属製の電極を用いているため、廃水に直流電流を通電すると電極から金属が溶出する。このため、廃水中の油粒子を電極に収着させて除去すると同時に、逆に電極から溶出した金属分が処理水中に混入するという問題があった。
また、微細気泡で油粒子を捕集しつつ浮上させて除去する方法においては、凝集剤を添加して微細な油粒子を凝集させるため、多くの薬剤コストが必要になる。
本発明は、上記事情に鑑み、凝集剤を用いることなく、且つ金属の溶出もなく、負に帯電した油分などの除去対象物を水から好適に除去することが可能な水処理方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の水処理方法は、負に帯電した除去対象物を含む水から前記除去対象物を除去する水処理方法であって、少なくとも一方の電極に前記除去対象物に対して吸着性を有し、且つ通電性を有する非金属製の多孔質材を用いた一対の電極を前記水中に配設し、前記一方の電極を陽極、他方の電極を陰極として直流電圧を印加するとともに前記一対の電極間の前記水に直流電流を通電して、前記除去対象物を前記一方の電極に収着させることを特徴とする。
この発明においては、一対の電極に直流電圧を印加するとともにこれら一対の電極間の水に直流電流を通電することによって、凝集剤を用いることなく、負に帯電した油分などの除去対象物を電気泳動により一方の電極に収着させることが可能になる。また、例えば活性炭、木炭、竹炭などの吸着性と通電性を有する非金属製の多孔質材を電極に用いているため、従来の金属製の電極のように除去対象物を収着させるとともに電極から金属分が溶出して水(処理水)中に混入することがない。さらに、電気泳動と一方の電極の吸着性によって効率的に除去対象物を一方の電極に収着させて除去することが可能になる。これにより、負に帯電した油分などの除去対象物を水から好適に除去することが可能になる。
また、本発明の水処理方法においては、前記一方の電極を陰極、前記他方の電極を陽極として直流電圧を印加し、前記一方の電極に収着した前記除去対象物を前記一方の電極から脱離させて回収することが望ましい。
この発明においては、一方の電極を陽極、他方の電極を陰極として一方の電極に収着させた除去対象物を、一方の電極を陰極、他方の電極を陽極にして電位を逆転させることにより、一方の電極から脱離させることができる。すなわち、一方の電極と他方の電極の電位を選択的に切り換えることによって、一方の電極に対し除去対象物を可逆的に収着/脱離(着脱)させることが可能になる。これにより、一方の電極と他方の電極の電位を逆転させるという簡便な操作で、容易に一方の電極に収着した除去対象物を回収したり、一方の電極の吸着性能を回復させることが可能になり、電極をリサイクル使用することが可能になる。
さらに、本発明の水処理方法においては、前記多孔質材が木炭あるいは竹炭であることがより望ましい。
この発明においては、多孔質材(電極)が木炭あるいは竹炭であることによって、例えば活性炭を多孔質材として用いる場合よりも電極を安価にすることができる。これにより、水処理コストの低減を図ることが可能になる。
また、本発明の水処理方法においては、前記電極がチップ状あるいは粒状の前記多孔質材を一体に集積して形成されていることがさらに望ましい。
この発明においては、チップ状あるいは粒状にした(個片化した)多孔質材を一体に集積して電極を形成することによって、多孔質材と水の接触面積を増大させることが可能になる。これにより、一方の電極の吸着性能を上げることができ、効率的に除去対象物を収着させて除去することが可能になる。
さらに、本発明の水処理方法においては、前記水に電解質を添加することが望ましい。
この発明においては、水に電解質を添加しておくことによって、水の通電性を高めることができ、一対の電極に直流電圧を印加することによって、より効率的に除去対象物を一方の電極に収着させて除去することが可能になる。
さらに、本発明の水処理方法においては、一端側から他端側に向けて前記水を流通可能に形成された除去槽内の前記一端側に前記他方の電極を、前記他端側に前記一方の電極をそれぞれ配設し、前記一対の電極間を流通する前記水に直流電流を通電して、前記除去対象物を前記一方の電極に収着させることが望ましい。
この発明においては、除去槽内に水を流通させながら順次この水に含まれる除去対象物を一方の電極に収着させて除去することが可能になる。これにより、効率的に除去対象物を除去することが可能になる。
また、本発明の水処理方法においては、前記水を貯留可能に形成された除去槽内に前記一対の電極を配設し、該除去槽内に貯留した前記水に直流電流を通電して、前記除去対象物を前記一方の電極に収着させるようにしてもよい。
この発明においては、除去槽内に貯留した水から除去対象物を確実に除去することが可能になる。
さらに、本発明の水処理方法においては、前記除去対象物が油分であることが望ましい。
この発明においては、一対の電極に直流電圧を印加するとともに一対の電極間の水に直流電流を通電することによって、凝集剤を用いることなく、且つ電極から金属分が溶出して処理水中に混入することなく、負に帯電した油分を確実に除去して水処理を行うことが可能になる。
本発明の水処理方法によれば、例えば活性炭、木炭、竹炭などの吸着性と通電性を有する非金属製の多孔質材を電極に用いることで、電気泳動と一方の電極の吸着によって効率的に除去対象物を一方の電極に収着させて除去することが可能になる。また、凝集剤を用いることなく、且つ金属分が水(処理水)中に混入することなく、負に帯電した油分などの除去対象物を水から好適に除去することが可能になる。
また、一方の電極と他方の電極の電位を逆転させるという簡便な操作で、容易に一方の電極に収着した除去対象物を回収したり、一方の電極の吸着性能を回復させることが可能になり、電極をリサイクル使用することが可能になる。
以下、図1から図4を参照し、本発明の一実施形態に係る水処理方法について説明する。本実施形態は、負に帯電した油分を含む油分含有廃水からこの油分を除去する水処理方法に関するものである。
本実施形態の水処理方法においては、例えば図1に示す水処理装置(カラム式水処理装置)1を用いる。この水処理装置1は、一端2a側から他端2b側に向けて廃水(水)W1を流通可能に形成された筒状の除去槽(カラム)2と、この除去槽2内の一端2a側と他端2b側にそれぞれ間隔をあけて配設された一対の電極3、4と、一対の電極3、4の間に充填されたガラスビーズなどの充填材5と、直流電源6とを備えて構成されている。
一対の電極3、4はそれぞれ、廃水W1中に含まれる負に帯電した油分(除去対象物)に対して吸着性を有し、且つ通電性を有する木炭(非金属製の多孔質材)3a、4aを用いて形成されている。また、これら一対の電極3、4はそれぞれ、木炭3a、4aをチップ状あるいは粒状に個片化し、この個片化した木炭3a、4aを除去槽2内に層状に充填して(一体に集積して)形成されている。これにより、水処理装置1は、除去槽2の一端2a側から他方の電極4の間隙(集積した木炭4aの間隙)、充填材5の間隙、一方の電極3の間隙(集積した木炭3aの間隙)を廃水W1が順に流通するように構成されている。
そして、一対の電極3、4には、除去槽2の他端2b側(廃水W1の流通方向T下流側)に配設された一方の電極3が陽極、一端2a側(廃水W1の流通方向T上流側)に配設された他方の電極4が陰極となるように直流電源6が繋げられている。これにより、水処理装置1は、除去槽2内を流通する廃水W1中に配設された一対の電極3、4に直流電源6によって直流電圧が印加され、一対の電極3、4間の廃水W1に直流電流を通電できるように構成されている。
このカラム式水処理装置1を用いて廃水W1から油分を除去する際には、一対の電極3、4に直流電圧を印加するとともに、除去槽2内に一端2a側から他端2b側に向けて廃水W1を流通させる。このとき、一方の電極3と他方の電極4がそれぞれ、油分に対して吸着性を有する木炭3a、4aを用いて形成されているため、これらの電極3、4を通過するように廃水W1が流通し順次木炭3a、4aに接触することによって、廃水W1中の油分が各電極3、4の木炭3a、4aに吸着して除去される。
さらに、一対の電極3、4に直流電圧を印加するとともにこれら一対の電極3、4間を流通する廃水W1に直流電流が通電されるため、廃水W1中の負に帯電した油分は、電気泳動によって一方の電極3の木炭3aの無数の微細孔に導かれ、これら無数の微細孔に吸着(収着)される。これにより、廃水W1中の油分は、各電極3、4の木炭3a、4aに吸着することに加えて、電気泳動によって一方の電極3に収着するため、効率的に廃水W1から除去される。そして、このように油分が除去された処理水W2が順次除去槽2の他端2b側から外部に排出される。
また、このとき、一対の電極3、4(特に一方の電極3)が、チップ状あるいは粒状の木炭3a、4aを集積して形成されていることにより、個片化した木炭3a、4aと廃水W1の接触面積が十分に確保される。このため、廃水W1中の油分が、廃水W1の流通とともに確実に一対の電極3、4に吸着され、且つ電気泳動によって一方の電極3に収着され、この点からも効率的に廃水W1中から除去されることになる。
さらに、従来の水処理方法のように、凝集剤を添加する必要がなく、また、木炭3a、4aを用いて一対の電極3、4が形成されていることで電極から金属が溶出し金属分が処理水W2に混入することもなく、廃水W1から好適に油分を除去して水処理が行える。このため、特に低濃度油分廃水の低コスト処理や高濃度油分廃水処理過程の二次処理などに適用できる。
ここで、図2は、蒸留水にA重油を混入し、油分濃度(原水油分濃度)を226.3mg/lにした廃水W1を除去槽2に流通させ、油分の除去効果を確認した結果を示している。また、この試験では、SV(空間速度)を1、2.3、3.5、7.5に段階的に変化させて廃水W1を除去槽2に流通させており、各SVにおいて、一対の電極3、4に30Vの直流電圧を印加した場合と、一対の電極3、4に直流電圧を印加しない場合の油分の除去効果の違いを確認している。
図2に示すように、一対の電極3、4に直流電圧を印加しない場合においても、油分に対し吸着性を有する木炭3a、4aを用いて各電極3、4が形成されているため、これらの電極3、4を廃水W1が流通し順次木炭3a、4aに接触することにより、廃水W1中の油分が各電極3、4(木炭3a、4a)に吸着して除去される。また、SVを小さくするほどに処理水W2の油分濃度が低下し、SVを1とした場合に油分濃度が9.1mg/lまで低下することが確認された。一方、一対の電極3、4に直流電圧を印加した場合には、さらに処理水W2の油分濃度が低下し、SVを1とした場合には処理水W2中に油分が検出されなくなることが確認された。
これにより、一対の電極3、4を油分に対して吸着性を有し、且つ通電性を有する木炭3a、4aを用いて形成することによって、油分を廃水W1の流通とともに一対の電極3、4に吸着させて除去でき、さらに、一対の電極3、4に直流電圧を印加して一対の電極3、4間の廃水W1に直流電流を通電することで、電気泳動によって油分を一方の電極3に収着させてさらに効率的に除去できることが実証された。
加えて、図3は、蒸留水にA重油を混入し、油分濃度(原水油分濃度)を263.7mg/lにした廃水W1に、塩化ナトリウム(NaCl)の電解質を5000mg/lとなるように添加し、この電解質を添加した廃水W1を除去槽2に流通させ、油分の除去効果を確認した結果を示している。また、この試験では、SV(空間速度)を1、2.5、3.2、4.3に段階的に変化させて廃水W1を除去槽2に流通させ、各SVにおいて、一対の電極3、4に30Vの直流電圧を印加した場合と、一対の電極3、4に直流電圧を印加しない場合の油分の除去効果の違いを確認している。
そして、図3に示すように、廃水W1に電解質を添加することにより、油分の除去効果が向上することが確認され、特に一対の電極3、4に直流電圧を印加した場合には、すべてのSVにおいて処理水W2中に油分が検出されなくなることが確認された。このように、廃水W1に電解質を添加し、廃水W1の通電性を高めることによって、油分の除去効果を大幅に向上させることができるとともに、廃水W1の処理速度を高めることができ、より効率的に油分を除去できることが確認された。
一方、上記のように、除去槽2内に連続的に廃水W1を流通させ、廃水W1中の油分を一対の電極3、4に収着(吸着)させて除去してゆくと、木炭3a、4aの無数の微細孔が徐々に油分で埋まり、特に多量の油分が収着する一方の電極3の吸着性能(収着性能)が低下する。本実施形態の水処理方法においては、このように一方の電極3の吸着性能が低下した段階で、図4に示すように、一方の電極3を陰極、他方の電極4を陽極にして電位を逆転させる。これにより、一方の電極3に収着した油分が、陽極の他方の電極4に向かう方向に移動を開始し、一方の電極3から脱離することになる。このため、例えば除去槽2に洗浄水W3を流通させつつ一方の電極3と他方の電極4の電位を逆転させることにより、一方の電極3に収着した油分を洗浄水W3に脱離させ、この洗浄水W3とともに除去槽2の他端2b側から外部に排出させて回収できる。また、このように一方の電極3に収着した油分を脱離させることで、一方の電極3の吸着性能が回復する。
なお、電位の逆転によって一方の電極3に収着した油分を完全に脱離させることが困難な場合には、電極3、4が木炭3a、4aを用いて形成されているため、この木炭3a、4aを加熱し、収着(吸着)した油分を気化させることによって、吸着性能を回復させることが可能である。
したがって、本実施形態の水処理方法においては、一対の電極3、4に直流電圧を印加するとともにこれら一対の電極3、4間の廃水W1に直流電流を通電することによって、凝集剤を用いることなく、負に帯電した油分を電気泳動により一方の電極3に収着させることが可能になる。また、吸着性と通電性を有する木炭3a、4a(非金属製の多孔質材)を電極3、4に用いているため、従来の金属製の電極のように金属分が溶出して処理水W2中に混入することがない。さらに、電気泳動と一方の電極3の吸着によって効率的に油分を一方の電極3に収着させて除去することが可能になる。これにより、負に帯電した油分を廃水W1から好適に除去することが可能になる。
また、一方の電極3を陽極、他方の電極4を陰極として一方の電極3に収着させた油分を、一方の電極3を陰極、他方の電極4を陽極にして電位を逆転させることにより、一方の電極3から脱離させることができる。すなわち、一方の電極3と他方の電極4の電位を選択的に切り換えることによって、一方の電極3に対し油分を可逆的に収着/脱離(着脱)させることが可能になる。これにより、一方の電極3と他方の電極4の電位を逆転させるという簡便な操作で、容易に一方の電極3に収着した油分を回収したり、一方の電極3の吸着性能を回復させることが可能になり、電極3、4を確実にリサイクル使用することが可能になる。
さらに、電極3、4が木炭(多孔質材)3a、4aを用いて形成されていることによって、例えば活性炭を用いる場合よりも電極3、4を安価にすることができる。これにより、水処理コストの低減を図ることが可能になる。
また、チップ状あるいは粒状の木炭3a、4aを一体に集積して電極3、4を形成することによって、木炭3a、4aと廃水W1の接触面積を増大させることが可能になる。これにより、一方の電極3の吸着性能を上げることができ、効率的に油分を収着させて除去することが可能になる。
さらに、廃水W1に電解質を添加しておくことによって、廃水W1の通電性を高めることができ、一対の電極3、4に直流電圧を印加することによって、より効率的に油分を一方の電極3に収着させて除去することが可能になる。
また、一端2a側から他端2b側に向けて廃水W1を流通可能に形成された除去槽2内に一対の電極3、4をそれぞれ配設し、一対の電極3、4間を流通する廃水W1に直流電流を通電することによって、除去槽2内に廃水W1を流通させながら順次この廃水W1に含まれる油分を一方の電極3に収着させて除去することが可能になる。これにより、効率的に油分を除去することが可能になる。
以上、本発明に係る水処理方法の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、除去対象物が油分であるものとし、この油分を含んだ廃水W1を処理するものとして説明を行ったが、本発明は、廃水W1以外の水処理に適用してもよい。また、除去対象物は、油分に限らず、例えば土粒子や微細藻類などの負に帯電した状態で浮遊する浮遊性物質、例えばクロム酸イオン(CrO Y−)や酸化砒素イオン(AsO Y−)などの陰イオンの状態で溶存する溶存物質などであってもよく、このような負に帯電した除去対象物であれば、本発明を適用して除去することが可能である。
また、本実施形態では、多孔質材が木炭3a、4aであるものとして説明を行ったが、本発明に係る多孔質材は、除去対象物に対して吸着性を有するとともに通電性を有していれば、特に限定を必要としない。例えば活性炭、竹炭などの他の炭を用いてもよく、竹炭を用いる場合には、本実施形態と同様、活性炭よりも安価で電極3、4を形成することができる。
さらに、本実施形態では、一方の電極3と他方の電極4が、除去対象物(油分)に対して吸着性を有し、且つ通電性を有する非金属製の多孔質材(木炭3a、4a)を用いて形成されているものとしたが、少なくとも水から負に帯電した除去対象物を除去する際に陽極にする一方の電極3が多孔質材を用いて形成されていれば、本実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、カラム式水処理装置1の廃水W1を一端2a側から他端2b側に向けて流通可能に形成された除去槽2内に一対の電極3、4をそれぞれ配設し、除去槽2内に廃水W1を流通させながら順次この廃水W1に含まれる油分を一方の電極3に収着させて除去するものとした。これに対し、例えば図5に示すように、水処理装置10を、廃水(水)W1を貯留可能に形成された除去槽11内に一対の電極12、13を配設したバッチ式水処理装置とし、このバッチ式水処理装置10を用いて、除去槽11内に貯留した廃水W1に直流電流を通電し、油分(除去対象物)14を一方の電極12に収着させて除去するようにしてもよい。
この場合には、一方の電極12や他方の電極13を、棒状の木炭や竹炭などの多孔質材を用いて形成したり、チップ状あるいは粒状にした多孔質材を篭などに収容し一体に集積して形成すればよい。そして、本実施形態と同様、一方の電極12を陽極、他方の電極13を陰極として直流電源6を繋ぎ、一対の電極12、13間の廃水W1に直流電流を通電することによって、図5(a)に示すように、廃水W1中の油分14を一方の電極12に徐々に収着させて除去することが可能になり、油分14を除去した処理水W2を得ることができる。また、除去槽11から処理水W2を外部に排出し、新たに廃水W1を貯留して処理を繰り返すことによって、順次水処理を行うことができる。
一方、処理を繰り返し行って一方の電極12に多量の油分14が収着し、一方の電極12の吸着性能が低下した場合には、図5(b)に示すように、除去槽11に洗浄水W3を貯留するとともに、一方の電極12を陰極、他方の電極13を陽極にして電位を逆転させる。これにより、本実施形態と同様、一方の電極12に収着した油分を脱離させて回収することが可能になる。また、このように一方の電極12に収着した油分を脱離させることで、一方の電極12の吸着性能の回復を図ることが可能になる。
さらに、本実施形態では、廃水W1に添加する電解質が塩化ナトリウムであるものとし、この電解質を5000mg/lで添加するものとしたが、例えば海水を電解質として添加して廃水W1の通電性を向上させるようにしてもよく、廃水W1の通電性を高めることが可能であれば、特に電解質を塩化ナトリウムに限定する必要はない。また、その添加量は、除去対象物の濃度などに応じて適宜設定すればよい。
本発明の一実施形態に係る水処理方法(水処理装置)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る水処理方法を用いて油分含有廃水から油分を除去した試験結果を示す図である。 本発明の一実施形態に係る水処理方法を用いて油分含有廃水から油分を除去した試験結果を示す図であり、電解質を添加した場合の試験結果を示す図である。 本発明の一実施形態に係る水処理方法(水処理装置)を示す図であり、一対の電極の電位を逆転させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る水処理方法(水処理装置)の変形例を示す図である。
符号の説明
1 水処理装置(カラム式水処理装置)
2 除去槽
2a 一端
2b 他端
3 一方の電極
3a 木炭(多孔質材)
4 他方の電極
4a 木炭(多孔質材)
5 充填材
6 直流電源
10 水処理装置(バッチ式水処理装置)
11 除去槽
12 一方の電極
13 他方の電極
14 油分(除去対象物)
T 流通方向
W1 廃水(水)
W2 処理水
W3 洗浄水

Claims (8)

  1. 負に帯電した除去対象物を含む水から前記除去対象物を除去する水処理方法であって、
    少なくとも一方の電極に前記除去対象物に対して吸着性を有し、且つ通電性を有する非金属製の多孔質材を用いた一対の電極を前記水中に配設し、
    前記一方の電極を陽極、他方の電極を陰極として直流電圧を印加するとともに前記一対の電極間の前記水に直流電流を通電して、前記除去対象物を前記一方の電極に収着させることを特徴とする水処理方法。
  2. 請求項1記載の水処理方法において、
    前記一方の電極を陰極、前記他方の電極を陽極として直流電圧を印加し、前記一方の電極に収着した前記除去対象物を前記一方の電極から脱離させて回収することを特徴とする水処理方法。
  3. 請求項1から請求項2に記載の水処理方法において、
    前記多孔質材が木炭あるいは竹炭であることを特徴とする水処理方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の水処理方法において、
    前記電極がチップ状あるいは粒状の前記多孔質材を一体に集積して形成されていることを特徴とする水処理方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の水処理方法において、
    前記水に電解質を添加することを特徴とする水処理方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の水処理方法において、
    一端側から他端側に向けて前記水を流通可能に形成された除去槽内の前記一端側に前記他方の電極を、前記他端側に前記一方の電極をそれぞれ配設し、前記一対の電極間を流通する前記水に直流電流を通電して、前記除去対象物を前記一方の電極に収着させることを特徴とする水処理方法。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の水処理方法において、
    前記水を貯留可能に形成された除去槽内に前記一対の電極を配設し、該除去槽内に貯留した前記水に直流電流を通電して、前記除去対象物を前記一方の電極に収着させることを特徴とする水処理方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の水処理方法において、
    前記除去対象物が油分であることを特徴とする水処理方法。
JP2008214370A 2008-08-22 2008-08-22 水処理方法 Pending JP2010046629A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008214370A JP2010046629A (ja) 2008-08-22 2008-08-22 水処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008214370A JP2010046629A (ja) 2008-08-22 2008-08-22 水処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010046629A true JP2010046629A (ja) 2010-03-04

Family

ID=42064186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008214370A Pending JP2010046629A (ja) 2008-08-22 2008-08-22 水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010046629A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57180479A (en) * 1981-04-30 1982-11-06 Ikuno Suiko Kenkyusho:Kk Removing method for ionic bodies existing in water
JPS61213696A (ja) * 1985-03-19 1986-09-22 神鋼パンテック株式会社 放射能含有廃水の電着処理方法
JPH0326394U (ja) * 1989-07-19 1991-03-18
JP2000233199A (ja) * 1999-02-12 2000-08-29 Kit:Kk 水浄化処理装置
JP2003164705A (ja) * 2001-12-04 2003-06-10 Kokubu Nagayoshi 油水分離装置
JP2004344836A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Tetsuji Moriguchi 油分回収材
JP2005219045A (ja) * 2004-01-09 2005-08-18 Air Water Inc 溶液の液質制御方法および装置
WO2007037193A1 (ja) * 2005-09-27 2007-04-05 Tanah Process Ltd. イオン濃度調整方法およびイオン濃度調整装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57180479A (en) * 1981-04-30 1982-11-06 Ikuno Suiko Kenkyusho:Kk Removing method for ionic bodies existing in water
JPS61213696A (ja) * 1985-03-19 1986-09-22 神鋼パンテック株式会社 放射能含有廃水の電着処理方法
JPH0326394U (ja) * 1989-07-19 1991-03-18
JP2000233199A (ja) * 1999-02-12 2000-08-29 Kit:Kk 水浄化処理装置
JP2003164705A (ja) * 2001-12-04 2003-06-10 Kokubu Nagayoshi 油水分離装置
JP2004344836A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Tetsuji Moriguchi 油分回収材
JP2005219045A (ja) * 2004-01-09 2005-08-18 Air Water Inc 溶液の液質制御方法および装置
WO2007037193A1 (ja) * 2005-09-27 2007-04-05 Tanah Process Ltd. イオン濃度調整方法およびイオン濃度調整装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Oyarzun et al. Ion selectivity in capacitive deionization with functionalized electrode: Theory and experimental validation
Ryu et al. Pulsed electrokinetic removal of Cd and Zn from fine-grained soil
US20180141834A1 (en) Single module, flow-electrode apparatus and method for continous water desalination and ion separation by capacitive deionization
CN201454977U (zh) 电动力吸附复合修复重金属污染土壤装置
Gao et al. Enhanced electrokinetic removal of cadmium from sludge using a coupled catholyte circulation system with multilayer of anion exchange resin
Kim et al. Efficient recovery of nitrate from municipal wastewater via MCDI using anion-exchange polymer coated electrode embedded with nitrate selective resin
CN101891331B (zh) 活性炭吸附与电化学再生一体化处理装置及其使用方法
US20210171369A1 (en) Methods of removing contaminants from a solution, and related systems
KR101299735B1 (ko) Cdi를 이용한 상수처리방법 및 이의 장치
CN107735366B (zh) 用于去除水中杂质的电吸附系统
CN110576033A (zh) 一种双电场巡游式吸附分离土壤重金属的电动修复方法
KR101669361B1 (ko) 담수 생산 시스템 및 방법
EP2111294B1 (en) Use of adsorbents for treating contaminated liquids
JP6570692B1 (ja) 電気二重層を用いた排水処理方法および排水処理システム
CN104909439A (zh) 一种含盐废水的电吸附除盐方法
KR100767339B1 (ko) 동전기를 이용한 불소 오염된 토양의 정화방법
KR101710923B1 (ko) 축전식 탈염장치 및 그 운전방법
JP2010046629A (ja) 水処理方法
KR101992312B1 (ko) 에너지를 절약하기 위한 수처리 장치 및 이를 이용한 수처리 방법
CN101921030B (zh) 一种处理垃圾渗滤液中重金属的装置
Xu et al. Electrosorption of heavy metals with capacitive deionization: Water reuse, desalination and resources recovery
KR101394112B1 (ko) 전기 흡착식 수처리 셀, 이를 이용한 전기 흡착식 수처리 장치 및 방법.
JP4362587B2 (ja) 電気浸透流を用いた汚染物質除去方法及び汚染物質除去装置
JP2019174393A (ja) 汚染土の除染方法
JP5811401B2 (ja) 放射性セシウム汚染土壌の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20110303

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120925