JP2010043366A - 高伸度ロープの締結構造及びその締結方法 - Google Patents

高伸度ロープの締結構造及びその締結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、伸び量の大きいロープを円筒形状の金属パイプに取り付けるロープ端末締結構造及び締結方法を提供するもので、破壊時のエネルギー吸収が大きい柔軟ロープを得ることができたものである。
【解決手段】 本発明の第1は、高伸度ロープの締結構造であって、金属パイプの前端よりロープ端末を納めてなる高伸度ロープの締結構造であって、前記金属パイプはテーパ角度を片側8度以下(8〜4度)として前端を小径に縮径され、当該前端の内径がロープ設計破断外径近傍より若干大きな径となし、硬化性樹脂又は粘弾性隙間充填剤をロープ端末に含浸し、かつ、ロープ端末と金属パイプの間に充填したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高伸度ロープに関するものであり、衝撃吸収が要求される機材(人体を含む)の落下時の破損防止用ロープに係るものである。
上記目的のロープにあって、ロープを最大荷重近くまで引張ると、繊維における編み目が伸びるとともに、ロープの外径が小さくなる方向に変化することになる。従来より用いられているナイロン、ポリエステル等の高伸度繊維を使用した編み上げロープは、伸びが大きいだけでなく、摩擦抵抗も小さいことからロープ端部における結束部の滑りが発生しやすいことが指摘されている。
この2つの理由から、設計強度と同等強度でロープ端部を固定する手段として、ロープ端部をループ形状に折り返して編み込むアイスプライス固定、又は、複雑な折り返しを伴うクリートへの結束手段が用いられるが、ロープの取り付け部の寸法が大きくなり、スペースの狭い部位での使用ができないという欠点があった。
これらの課題の解決方法として多くの提案がなされている。第1に、金属円筒部材にロープを固定する方法として、特許文献1に示される高強度低伸度繊維及び金属ロープにて複合線状体を形成し、くさび形状にて締め付け固定する方法、第2に、特許文献2に示されるロープ周囲のテーパ構造に樹脂層を形成し、くさび効果で抜け防止を図る方法、第3に、特許文献3に示される接着後に圧着加工して、抜け防止を実施する発明が実施されているが、これらの方法では、伸びのあるロープを強度を確保してパイプ等の金属円筒部材へ取り付けることは困難であった。
公開平01−272889号公報
公開昭59−088986号公報
公開平05−247862号公報
本発明は、伸び量の大きいロープを円筒形状の金属パイプに取り付けるロープ端末締結構造及び締結方を提供することを課題とする。
本発明の第1は、高伸度ロープの締結構造であって、金属パイプの前端よりロープ端末を納めてなる高伸度ロープの締結構造であって、前記金属パイプはテーパ角度を片側8度以下(8〜0・8度)として前端を小径に縮径され、当該前端の内径がロープ設計破断外径近傍より若干大きな径となし、硬化性樹脂又は粘弾性隙間充填剤をロープ端末に含浸し、かつ、ロープ端末と金属パイプの間に充填したことを特徴とする。
好ましくは、前記金属パイプの内周を摩擦低下加工を施した高伸度ロープの締結構造であり、例えば、内周面にフッ素樹脂塗装等の摩擦低下加工を施した締結構造である。
更に、前記硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂であり、前記粘弾性隙間充填剤は、未焼成フッ素樹脂である締結構造である。そして、好ましくは、前記金属パイプの縮径前に、金属パイプの前端に対応するロープの周囲に、硬化性樹脂又は隙間充填剤が浸透しないテープを巻き付けた締結構造である。
本発明の第2は、高伸度ロープの締結方法であり、第1の発明の高伸度ロープの締結構造を得ることを目的としたものであり、金属パイプの前端より、外周に硬化性樹脂又は粘弾性隙間充填剤を付着したロープを挿入し、金属パイプの前端の内径がロープ設計破断外径近傍の少し大きな径まで、前端側が小径で、テーパ角度が片側8度以下に金属パイプを縮径加工すると同時に、内部の硬化性樹脂又は隙間充填剤をロープに浸透させながら、ロープと金属パイプの空間に隙間無く充填し、外形を金属パイプのテーパ形状と同一に形成することを特徴とする。
本発明の第1の高伸度ロープの締結構造にあっては、破壊時のエネルギー吸収が大きい柔軟ロープを得ることができ、本発明の第2の締結方法によって前記高伸度ロープを容易に得ることが可能となったものである。
先ず、本発明の第1の高伸度ロープの締結構造を図面をもって説明する。図1(a)は本発明の第1の高伸度ロープの締結構造を示す断面図である。1は金属パイプであり、金属パイプ1の前端1aを小径とし、後端1bを大径とするテーパ1cをなし、その片側角度はθ(8度以下)をなして縮径されたもので、更に、その先端部はテーパ1cとは逆のテーパ1dをなして開口した構造とされている。尚、金属パイプ1の内周は摩擦低下加工を施したもので、例えば、金属パイプ1の内周にフッ素樹脂塗装を施したものである。
ロープ2は金属パイプ1の前端1aから挿入されており、前記した金属パイプ1の前端1aの小径部の内径は、ロープ2の設計破断外径近傍より若干大きな径となしている。そして、金属パイプ1の前端1aの小径部にて周囲より縮径される部位に浸透性のないテープ3を巻き付け、その状態で縮径させた構造を有する。金属パイプ1内に挿入されたロープ2の端末2aは、硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)又は粘弾性隙間充填剤(例えば、未焼成フッ素樹脂)4を含浸させ、かつ、ロープ端末2aと金属パイプ1の間にも充填し、これを硬化させてロープ端末2aの周囲に金属パイプ1のテーパ1cと同形の形状(くさび構造)4aを構成したものである。即ち、硬化性樹脂4にて金属パイプ1のテーパ1c内に、これに接触し、ロープ2の端末2aを内蔵したくさび構造4aが形成されるものである。
ここで、本発明の第1の高伸度ロープの締結構造の効果について説明する。図2は、金属パイプ1、及びロープ2の端末2aの周囲に硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)又は粘弾性隙間充填剤(例えば、未焼成フッ素樹脂)によって形成される、テーパ1cと同形のくさび構造4aとの関係を示す拡大図である。ここで、硬化性樹脂によって構成されるくさび構造4aの傾き角度θ、金属パイプ1に加わる圧縮力F、樹脂4aと金属パイプ1の静摩擦係数をμとする。
さて、外周の金属パイプ1から加わる圧縮力Fによって、ロープ2が抜けようとする軸方向の力は、両側で2Fsinθ、ロープ2を固定する軸方向の力は、両側で2Fμcosθ、固定する力が抜けようとする力より大きければ、ロープ2は固定される。よって2Fμcosθ>2Fsinθ、即ち、μ>tanθの条件を満たせば、テーパ1c内部の部材(くさび構造)4aがテーパ1cを滑ることなく固定される。本発明で固定する金属パイプ1とその他部材の摩擦係数μは低いので、最大0.15と考えられ、くさび構造4aの角度θでは約8度に相当する。低摩擦加工したパイプの摩擦係数は0.015まで低下可能であり、これに相当する角度は0.8度になる。この角度θを小さくしていくと更に安定した効果が得られる。この圧縮力による静摩擦力で固定された硬化後の樹脂4(くさび構造4a)は抜けないだけでなく、繰り返し荷重を受けた場合の戻り移動が発生しないので、摩耗等の損傷を防止することができる。
この圧縮力は、樹脂4と金属パイプ1の間だけでなく、樹脂4とロープ2の間にも発生し、樹脂4とロープ2を固定する摩擦力として作用する。本発明ではロープ2の編み目の間に硬化性樹脂又は隙間充填剤4を充填しているので、ロープ2とかかる充填部材4間には物理的係留作用も発生する。この二つの力の合計が、硬化性樹脂又は隙間充填剤4がロープ2を固定する力となる。この力を金属パイプ1と硬化性樹脂又は未焼成フッ素樹脂等の粘弾性隙間充填剤4の間の摩擦力より大きくしておけば、ロープ2が抜けてしまうことはない。以上が本発明のくさび作用による固定の原理である。
ロープ2側から見れば、ロープ2の編み目の間に入った硬化性樹脂または隙間充填剤4によって深い位置まで、又、周方向にも隙間無く均一にロープ4に含浸させており、テーパ部材1cによるロープ2の拘束力が大きいとともに、ロープ2の繊維に均一に作用させることができることとなったもので、例えば、爪形状を構成することによってロープ表面部に食い込ませ、これによって限定的に発生していた物理的係留力とは大きく異なるものである。
本発明の特徴を更に言えば、金属パイプ1外面のテーパの案内部分と、内部のテーパ部分1cを同時に縮径成型する手段により、形状が一致させているので、小さなテーパ角度θでも安定したくさび効果を発生させることができることとなったものである。又、金属パイプ1の内周表面を低摩擦加工することにより、くさびが入りこむときの摩擦抵抗を低下させているので、摩擦損失が小さくなり、大きなテーパ圧縮力を発生させて、樹脂部4とロープ2の摩擦力を増大させている。設計の基準が摩擦力なので、劣化の可能性のある接着力での固定方法と比較すると、寿命設計しやすいという特徴がある。
そして、外周からの縮径加工により、金属パイプ1の前端部1a近傍に位置するロープ2の繊維はロープ軸方向に近い向きに繊維方向が変えられている。この引張り強度が増加した状態で、しかも硬化性樹脂又は隙間充填剤樹脂4がロープ2の繊維の間に入ったテーパ形状(くさび構造4a)に形成されている。このことは、ロープ2に荷重が加わった時の変形が予め発生した形状で固定してあるので、引っ張られたときの変形が小さいという特徴がある。
図1(b)は、本発明のロープ2が破断近くまで引っ張られた時のロープ2の状況を示す。特許文献3による従来技術にあって、金属パイプに残留応力を残す方法で伸びのあるロープを固定すると、引っ張られたロープが、径方向に縮小変形することから応力緩和や剥離破損が発生しやすかったが、本発明のロープ2にあってはこの剥離破損等の原因となる変形がほとんど発生しない。又、縮小変形が起きたとしても摩擦力と圧縮力で固定するので、従来難しかった伸びのあるロープが金属パイプ内に固定できることになる。
金属パイプ1の前端部1aに対応する部位のロープ2には、浸透性のないテープ3が巻き付けられているので、硬化性樹脂等はロープ2に浸透しない。この理由から、金属パイプ1の前端部1a近傍におけるのロープ2の各繊維が硬化性樹脂4に阻害されることなく、引っ張り力に応じてロープ2の繊維はロープ2の軸方向に近い向きに伸び変形できるので、金属パイプ1の前端部から出た部分のロープ2は元々の破断強度となる。
更に、金属パイプ1の前端部1cの先端側には端部側が開いた小さなテーパ部1dが設けてあるので、伸び縮みを繰り返したときでも、金具パイプ1の前端部1aの鋭角部にてロープ2が擦れることがなく、強度が低下することはない。
次に、本発明の第2の高伸度ロープの締結方法を主体として更に言及すると、金属パイプ1の内周に、例えば、フッ素樹脂塗装等の摩擦低下加工を施す。一方、ロープ2にあっては、金属パイプ1の前端1aの対応位置の外周に浸透性のないテープ3を巻き付ける。そして、ロープ2の端部外周に硬化性樹脂4を塗布するか又は未焼成フッ素樹脂等の粘弾性隙間充填剤4を巻き付けた後に金属パイプに挿入する手段、或いは、金属パイプ1に挿入後にロープ2の端部外周に硬化性樹脂4を塗布する手段で、低摩擦加工を実施した金属パイプ1の内側にロープ1の外周に硬化性樹脂又は未焼成フッ素樹脂等の粘弾性隙間充填剤4が付着したロープ2を形成する。
そして、金属パイプ1の前端1aの内径がロープ2の設計破断外径より少し大きな径まで、前端1a側が小径で、テーパ角度θが片側8度以下に縮径加工すると同時に、内部の硬化性樹脂又は隙間充填剤4をロープ2の端部に浸透させ、同時に、ロープ2の外周面と金属パイプ1の内周面との空間に隙間無く充填し、外形を金属パイプ1のテーパ形状1cと同一に形成することを特徴とするものである。
通常、金属パイプの縮径加工はスエージングマシンやロールでの加工が一般的であるが、本発明では縮径プレスを用いる点も特徴の一つである。用いられる縮径プレス20の概要を図3に示す。
縮径プレス20本体の内側に、上下方向に移動する剛性のリング21を設ける。かかるリング21の内側はテーパ21aをなしている(以下、テーパ円筒21という)。テーパ円筒21は、リニアエンコーダ付きの油圧シリンダ22(以下、油圧シリンダ22という)に接続されている。このテーパ円筒21のテーパ21aの内周に、プレス20の溝23をガイドとして外側から内側に移動可能で外側がテーパ円筒21の内側のテーパ21aに接したダイス24を周方向に6〜8個等分に配置する。
プレス本体20の中央部に図の上下に移動可能なリニアエンコーダ付きのスライドユニット25を設ける。スライドユニット25の動作部の上にロープ2方向を軸として設定回転位置に22.5度単位で回転する金属パイプ1を固定するためのチャック26を設ける。チャック26には、大きな力が加わった時にのみ軸方向に移動し、力が除去されたときに戻る衝撃吸収構造26aが備えられている。そして、チャック26の中央位置には、ロープ2の挿入動作をする位置あわせ棒27及びその外周に充填樹脂供給口28が設けられており、金属パイプ1の軸方向に移動可能とされている。
尚、油圧シリンダ22、スライドユニット25、位置あわせ棒27、充填樹脂供給口28、の各動作位置は図示しないエンコーダ等で計測し、その計測デジタル信号線が、シーケンス(順次動作)制御装置に接続されており、縮径プレス20における縮径動作を一連のプログラムとして記憶され、作動制御される。
本発明に用いられる金属パイプ1の縮径には、上記した構成をもつ縮径プレス20を使用しているので、短時間で加工できるとともに、金属パイプ1とダイス24が当たり始める軸方向の材料流れがダイス24との摩擦で制御されていて縮径後の内径寸法、即ち、テーパ部1cの内径寸法が一定になる。内径寸法が一定になる特徴により、伸びのあるロープ2をより破断に近い外径に一定にプレスできるようになったものである。
又、プレス加工では金属パイプ1の周方向の形状を真円にすることが難しいが、図4に示すように、縮径プレス20における6分割以上のダイス24を用いることによって真円に近づけるとともに、割り出し装置によって周方向に回転し、花びら状の変形部を再度プレスする手段で変形を防止している。即ち、金属パイプ1の縮径加工を軸方向に分割して繰り返し実施する手段で、より長いテーパ1cを形成したり、複数のテーパを製造可能となっている。勿論、これらの動作を一連のプログラムとして記憶する制御装置(図示せず)により、同一動作を簡単に繰り返すことが可能となり、生産性も高くなる。
そして、この縮径時に金属パイプ1に大きな力が加わった時にのみ軸方向に移動し、力が除去されたときに戻るスライドユニット25を備えているので、金属パイプ1の縮径中に発生する軸方向の移動力によるチャック26の破損を防止できる。スライドユニット25は特に限定されるものではないが、好ましくは、図5に示すように板25aを両側から皿バネ25bで押さえた構造のものである。皿バネ25bを組み込んだ衝撃吸収構造26aを4カ所程度に設置すると安定して動作する。
図6(a)〜(d)は、スライドユニット〜チャック近傍の動作図である。金属パイプ1を固定するチャック26の中央の空間には、軸方向に移動可能なロープ位置あわせ棒27(先端にフック27a)が設けられている(a)。このため、ロープ2の先端2aを金属パイプ1の内部に一定深さまで、引張り動作で伸ばしながら挿入することができる(b)。そして、金属パイプ1を固定するチャック26の中央の空間に、軸方向に移動可能な硬化性樹脂注入口28を設けているので、未硬化の樹脂を金属パイプ1内に、一定量の硬化性樹脂を付着させることができる(c)。次いで、チャック26を後方に後退させ、その後、ダイス24を機能させて金属パイプ1を縮径させる(d)。
縮径プレス20における動作について更に説明すると、油圧シリンダ22の動作部が上昇すると、テーパ円筒21を、例えば、0.1mm以下の精度で上昇させる。テーパ円筒21の内側テーパ部21aはダイス24に接している。ダイス24はプレス20本体に上下方向には固定されているので、テーパ円筒21が上昇するにつれて内側に移動し、金属パイプ1を周方向外周から周方向に、例えば、0.05mm以下の精度で制御されて縮径加工する。
スライドユニット25の動作部が上昇すると、割り出し装置とチャック26とロープ1の位置あわせ棒27が一体になって上下する。この移動によりダイス24が金属パイプ1に当たる位置は上下方向に、例えば、0.1mm以下の精度で制御されて移動する。図示しない割り出し装置は、22.5度単位で回転する。割り出し装置29の回転部に取り付けられたチャック26も回転し、金属パイプ1を回転させる。
この装置を使用すると、割り出し装置による周方向の回転手段で花びら状の変形を防止できる。又、角部にRを持った四角形等のロープ2の断面形状に近づけた断面加工も可能である。スライドユニット25による軸方向の移動と、縮径を軸方向に分割して繰り返し実施する手段で、より長いテーパおよび複数テーパの加工も可能となる。
金属パイプ1を固定するチャック26の中央の空間に軸方向に移動可能なロープ位置あわせ棒27を設けている。図6は、スライドユニット25〜チャック26近傍の動作図である。位置あわせ棒27は、ロープ2の挿入深さを一定にするための棒である。中央部に鈎状部材27aがついており、金属パイプ1の縮径動作前は、金属パイプ1の前端1a側に出た状態となっている。金属パイプ1の取り付け後に、鈎状部材27aにロープ2の端末2aを差し込むと、縮径前に金属パイプ1の中にロープ2を引き込む動作をする。縮径加工の途中で、ロープ2が固定された後に、油圧シリンダ22側に後退する。
そして、金属パイプ1を固定するチャック26中央の空間に、軸方向に移動可能な硬化樹脂注入口28を設けてあり、縮径動作前は金属パイプ1の前端1a側に出た状態となっている。ロープ位置あわせ棒27とロープ2の端末2aが、チャック26内の定位置に入り込むと、相対位置としてロープ2はこの柔軟チューブ、即ち、樹脂注入口28に入り込む。柔軟チューブ28をチャック26の奥側から引っ張られて、縮径前の金属パイプ1の内側に入り込み、ロープ2の外周の間を一定量の硬化性樹脂4を塗布しながら移動動作をする。その後縮径加工前に、油圧シリンダ22側に後退する。
本発明の第1の高伸度ロープの締結構造によれば、破壊時のエネルギー吸収が大きい柔軟ロープを小さな空間で正確な長さで取り付け、しかも強度を高い状態で長期間保証できる特徴から衝撃吸収が要求される人体、機材の落下、破損防止用ロープの固定方法として利用可能である。
図1は、本発明の第1の高伸度ロープの締結構造を示す断面図である。 図2は、金属パイプ及びロープの端末の周囲を示す拡大図である。 図3は、縮径プレスの概要を示す図である。 図4は、ダイスと金属パイプとの縮径状態を示す部分拡大図である。 図5は、皿バネを組み込んだ衝撃吸収構造である。 図6は、スライドユニット〜チャック近傍の動作図である。
符号の説明
1‥金属パイプ、
1a‥金属パイプの前端、
1b‥金属パイプの後端、
1c‥テーパ、
1d‥先端部の逆テーパ、
2‥ロープ、
2a‥ロープの端末、
3‥テープ、
4‥硬化性樹脂又は粘弾性隙間充填剤、
4a‥くさび構造、
20‥縮径プレス、
21‥テーパ円筒、
21a‥テーパ円筒のテーパ、
22‥油圧シリンダ、
23‥溝、
24‥ダイス、
25‥スライドユニット、
25b‥皿バネ、
26‥チャック、
26a‥衝撃吸収構造、
27‥位置あわせ棒、
28‥充填樹脂供給口、
F‥金属パイプに加わる圧縮力、
θ‥片側角度、
μ‥くさび構造と金属パイプの静摩擦係数。

Claims (15)

  1. 金属パイプの前端よりロープ端末を納めてなる高伸度ロープの締結構造であって、前記金属パイプはテーパ角度を片側8度以下として前端を小径に縮径され、当該前端の内径がロープ設計破断外径近傍より若干大きな径となし、硬化性樹脂又は粘弾性隙間充填剤をロープ端末に含浸し、かつ、ロープ端末と金属パイプの間に充填したことを特徴とする高伸度ロープの締結構造。
  2. 前記テーパ角度が片側8〜0.8度である請求項1記載の高伸度ロープの締結構造。
  3. 前記金属パイプの内周を摩擦低下加工を施した請求項1又は2記載の高伸度ロープの締結構造。
  4. 金属パイプの内周にフッ素樹脂塗装等の摩擦低下加工を施した請求項3記載の高伸度ロープの締結構造。
  5. 前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求項1記載の高伸度ロープの締結構造。
  6. 前記粘弾性隙間充填剤が未焼成フッ素樹脂である請求項1記載の高伸度ロープの締結構造。
  7. 前記金属パイプの縮径前に、金属パイプの前端に対応するロープの周囲に、硬化性樹脂又は隙間充填剤が浸透しないテープを巻き付けた請求項1記載の高伸度ロープの締結構造。
  8. 前記金属パイプの前端側が開いた形状とする請求項1記載の高伸度ロープの締結構造。
  9. 金属パイプの前端より、外周に硬化性樹脂又は粘弾性隙間充填剤を付着したロープを挿入し、金属パイプの前端の内径がロープ設計破断外径近傍の少し大きな径まで、前端側が小径で、テーパ角度が片側8度以下に金属パイプを縮径加工すると同時に、内部の硬化性樹脂又は隙間充填剤をロープに浸透させながら、ロープと金属パイプの空間に隙間無く充填し、外形を金属パイプのテーパ形状と同一に形成することを特徴とする高伸度ロープの締結方法。
  10. 前記テーパ角度が片側8〜0.8度である請求項9記載の高伸度ロープの締結方法。
  11. 前記金属パイプの内周に予め摩擦低下加工を施した請求項9記載の高伸度ロープの締結方法。
  12. 金属パイプの内周にフッ素樹脂塗装等の摩擦低下加工を施した請求項11記載の高伸度ロープの締結方法。
  13. 前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求項9記載の高伸度ロープの締結方法。
  14. 前記粘弾性隙間充填剤が未焼成フッ素樹脂である請求項9記載の高伸度ロープの締結方法。
  15. 前記金属パイプの前端に対応するロープの周囲に、硬化性樹脂又は隙間充填剤が浸透しないテープを巻き付けた請求項9記載の高伸度ロープの締結方法。
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