JP2010041907A - スピンドルモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒状のステータヨークにシート状コイル(FPコイル)を均一に密着固定させることにより、安定した回転性能が得られるスロットレス式スピンドルモータを提供する。
【解決手段】円筒状のステータヨーク4の外周面4aに固着されるシート状コイル5には、周方向に対して複数の単位コイル10が形成されている。U相単位コイル10U−V相単位コイル10V間およびV相単位コイル10V−W相単位コイル10W間には,軸方向に延びる引き回し線からなるミアンダ形状の軸方向引き回し線11が形成されている。また、W相単位コイル10W(L)−U相単位コイル10U間には,軸方向に延びるダミー線からなるミアンダ形状のダミー軸方向引き回し線12が形成されている。そして、シート状コイル5の軸方向の両端部には、周方向に延びるダミー線からなる直線状のダミー周方向引き回し線13が、隣接する単位コイル10を跨ぐように形成されている。
【選択図】図6

Description

本発明はスロットレス型のブラシレスモータに関し、特に磁気ディスク装置に使用され、磁気ディスクを駆動するためのスピンドルモータに関する。
従来、磁気ディスク装置に使用されるスピンドルモータには、磁気効率に優れたスロット型、すなわちステータ部に突極が形成されたヨーク(ステータヨーク)を用いる方式が一般的に採用されているが、磁気記録密度の向上に伴い、突極に起因するコギングが問題となってきている。コギングが不要な振動の発生原因となるからである。このコギングの発生を防止する方法の一つとして、突極が形成されていないステータヨークの外周面にシート状のコイルを固着したスロットレス型のスピンドルモータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図13は、特許文献1に開示されているスロットレス型のスピンドルモータ71を示す斜視図である。スピンドルモータ71は、いわゆるラジアルギャップ(周対向)モータであり、磁性材料を用いて円筒状に形成されたバックヨーク(ステータヨーク)73と、バックヨーク73の外周円筒面(外周面)に密着して固定されたコイルシート(シート状コイル)74と、円筒状に形成され、周方向に複数の磁極が着磁されたマグネット(ロータマグネット)75と、マグネット75を保持するとともに、ターンテーブルの機能を有するヨーク(ハブ)76と、を備えている。バックヨーク73とマグネット75とは、互いに所定の空隙(間隙)を保ちながら、回転軸77および軸受78に対してそれぞれ同心円状に配置されている。
コイルシート74は、「柔らかく可撓性を有する素材、例えば、ポリエステルやポリイミドの薄いベースフィルム上に、銅箔をエッチングや転写などにより形成してコイルを巻回し、その上に剥離防止やショート防止などのためにポリエステルやポリイミドなどの薄いカバーフィルム等を形成」してなるものである。
このコイルシート74は、マグネット75とバックヨーク73とが形成する磁界中に配置されていることから、コイルシート74に形成された複数の平面状コイルに電流を流すと、フレミングの左手の法則により、各コイルに回転方向の電磁力が働く。このコイルに働く電磁力の反作用により、マグネット75とヨーク76とが回転することになるが、バックヨーク73の外周円筒面が連続した(突極のない)周面で構成されていることから磁界変動がない。このため、コギングが発生することなく、滑らかな回転を得ることができる。
しかしながら、コイルシート74を用いたスロットレス型のスピンドルモータ71は、スロットを有するスピンドルモータに比べて、コイルシート74とマグネット76との間の空隙の磁束密度を上げにくく、トルクを大きくすることができないという問題がある。このため、大きなトルクを得るにはコイルの巻数(ターン数)を増やすことが必要となる。ところが、フレキシブル基板に印刷やエッチングによって単層からなるコイルを形成した一般なシートコイルでは、コイルの巻数を多くすること、すなわちコイルの線占率の高い高密度な導体回路を得ることは困難である。
この点、高いアスペクト比の導電体(厚膜導体)と小さい導電体間距離を実現でき、高密度の多層厚膜導体回路を得ることができるシートコイルとして、例えば、FPコイル(ファインパターンコイル、旭化成エレクトロニクス社)が知られている。そして、高トルクを得ることを目的に、このFPコイルを平面コイルとして用いたモータが提案されている(例えば、特許文献2)。
図14(a),(b)は、特許文献2に開示されているモータ91を示す図であり、同図(a)は縦断面図であり、同図(b)は平面コイルの平面図である。モータ91は、金属板などのヨーク基板92と、ヨーク基板92上に固定された厚膜ファインパターンコイル93と、厚膜ファインパターンコイル93と対向する位置に回転自在に設置されたマグネット97とを備えた、いわゆるアキシャルギャップ(面対向)タイプのモータである。
この厚膜ファインパターンコイル93は、「同一平面内に、所定の間隔で配置された三角状のコイル導体94、端子95、及びこれらの間を引き回す引き回しライン96が形成されたもの」である。厚膜導体の断面形状は略矩形であり、その高さが150〜320μm、隣接する導体との繰り返し最少ピッチが100μm〜200μmである。
特開2002−27720号公報 特開平8−222425号公報
ところが、このような厚膜ファインパターンコイルを、アキシャルタイプよりも大きなトルクが期待されるラジアルギャップタイプのスピンドルモータに適用する場合には、以下の問題が発生することが明らかとなった。すなわち、複数の矩形状のコイルが形成された短冊状の厚膜ファインパターンコイルを、バックヨークの外周円筒面に巻きつけるように固着した場合、厚膜ファインパターンコイルがバックヨークの外周円筒面の全面において密着されず、部分的に隙間が生じるという問題が発生した。これは、厚膜ファインパターンコイルの全体を丸めようとした場合に、隣接するコイル間で屈曲するような不均一な変形が生じ、厚膜ファインパターンコイルの全体を一定の曲率で曲げることができないためである。厚膜ファインパターンコイルの全面をバックヨークに密着できないと、バックヨークとマグネットとの空隙を小さくすることが困難となり、狭ギャップ化による磁束密度の向上が阻害される。また、トルクリップルが発生し、安定した回転性能を得ることができない。
また、隣接するコイル間に生じる変形の程度によっては、コイル間に亀裂が生じてしまうという問題が発生した。コイル間に亀裂が生じた場合には、厚膜導体の断線や厚膜導体に錆が生じるおそれがある。また、亀裂が生じた部分からアウトガスやダストが発生するおそれがある。
このように、厚膜ファインパターンコイルを曲げた場合に、コイル間に変形や亀裂が発生する問題は、コイルを構成する銅などの金属材料(厚膜導体)と隣接するコイル間に存在する樹脂材料(導体間絶縁層)との剛性の違いから生じるものであると考えられる。
その一方で、厚膜ファインパターンコイルの全体としての剛性が比較的大きいことから、小径のバックヨークの外周円筒面に厚膜ファインパターンコイルを固着させた場合には、周方向の両端部が跳ね上がり、厚膜ファインパターンコイルがバックヨークから剥がれるおそれがあるという問題もある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、第1の目的は、シート状コイルとしてファインパターンコイル(FPコイル)を用いた場合であっても、隣接するコイル間に亀裂が生じることなく、円筒状のステータヨークにシート状コイルを均一に密着させた状態で固定させることにより、安定した回転性能が得られるラジアルギャップタイプのスロットレス型スピンドルモータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、円筒状のステータヨークと、空隙を介して前記ステータヨークに対向配置されるロータマグネットと、前記ステータヨークの前記ロータマグネットと対向する面に沿って配設されるシート状コイルと、を備えるスピンドルモータにおいて、前記シート状コイルには、スパイラル状の単位コイルが周方向に複数形成され、隣接する前記単位コイル間に、前記単位コイルと同じ材料でパターンが形成されていることにある。
ここで、ステータヨークの「ロータマグネットと対向する面」とは、ロータマグネットをステータヨークの外周側に配置させる、いわゆるアウターロータ式の場合には、ステータヨークの外周面(外周側の円筒面)が相当する。また、ロータマグネットをステータヨークの内周側に配置させる、いわゆるインナーロータ式の場合には、ステータヨークの内周面(内周側の円筒面)が相当する。外周面と内周面とは互いに対向する関係である。
この場合、前記パターンが、ミアンダ状やジグザグ状などのように、周方向に延びる線成分を有する形態であることが好ましい。
また、前記パターンが、引き回し線からなるパターンを含むように構成することができる。
また、前記パターンを、前記単位コイルとは電気的に接続されていないダミー線からなるパターンを含むように構成することができる。
かかる発明によれば、ステータヨークのロータマグネットと対向する面に巻きつけて配設(固着)するシート状コイルには、スパイラル状の単位コイルが周方向(回転方向)に対して複数形成されているとともに、隣接する単位コイル間に、単位コイルと同じ材料でパターン(補強用のパターン)が形成されている。これにより、単位コイル間部分の剛性が大きくなり、単位コイルの剛性と単位コイル間部分の剛性とが均等化される。
このため、厚膜導体からなるファインパターンコイルをシート状コイルとして使用した場合であっても、単位コイル間に不均一な変形(屈曲)や亀裂が生じることなく、ステータヨークのロータマグネットと対向する面にシート状コイルを密着して固定することができる。この結果、厚膜導体の断線、厚膜導体の発錆、およびアウトガスが抑制され、低振動で滑らかな回転が実現できる。
また、本発明の他の特徴は、前記シート状コイルは、さらに、前記シート状コイルの軸方向両端部における、周方向に延びる引き回し線が形成されていない箇所に、前記単位コイルとは電気的に接続されていないダミー線が形成されていることにある。
かかる発明によれば、隣接する単位コイル間に補強用のパターンが形成されているのに加えて、隣接する単位コイル間の軸方向両端部に、円周方向に延びるダミー線が形成されている。これにより、ステータヨークのロータマグネットと対向する面にシート状コイルをより確実に密着して固定することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ステータヨークの前記ロータマグネットと対向する面に軸方向に延びるスリットを設け、前記シート状コイルの周方向における両端部を前記スリットに挟み込むように構成したことにある。
かかる発明によれば、ステータヨークのロータマグネットと対向する面に形成されたスリットに、シート状コイルの周方向における両端部(一対の折り曲げ部)が挟み込まれている。これにより、シート状コイルの両端部の跳ね上がりを防止できる。また、ステータヨークのロータマグネットと対向する面にシート状コイルを密着して固定する作業が容易になる。シート状コイル全体としての剛性が大きい場合、またはシート状コイルをより大きい曲率で曲げる必要がある場合に有効な手段である。
また、本発明の前記単位コイルは、厚膜導体により多層に形成され、前記厚膜導体のアスペクト比が、外周側の層よりも内周側の層の方が小さくなるようにしてもよい。また、本発明の前記単位コイルは、厚膜導体により多層に形成され、前記単位コイルのターン数が、外周側の層よりも内周側の層の方が少なくなるようにしてもよい。
かかる発明によれば、シート状コイルの外周側(丸めた状態において伸びる側)の剛性を、内周側(丸めた状態において縮む側)の剛性よりも小さくすることができる。このため、内周側を内側にしてシート状コイルを丸め易くなる。この結果、シート状コイルをステータヨークのロータマグネットと対向する面により確実に密着して固定することができる。
また、本発明の他の特徴は、少なくとも前記シート状コイルの軸方向における両端面が、薄膜で覆われていることにある。
かかる発明によれば、シートコイルの軸方向における両端面からのダストの発生を防止できる。これにより、スピンドルモータが磁気ディスク装置に搭載された場合、磁気ディスク装置内部の清浄度の低下を防止できる。
また、本発明においては前記軸受が、流体動圧軸受を含んでもよい。また、前記軸受が、ラジアル方向を支持するラジアル軸受とスラスト方向を支持するスラスト軸受とを備え、前記ラジアル軸受が流体動圧軸受であり、前記スラスト軸受が磁気軸受であってもよい。
また、本発明においては、前記ステータヨークおよび前記軸受の一部を、圧粉鉄心にて一体的に構成してもよい。また、前記ロータマグネットは、希土類焼結磁石からなり、周方向に多極のラジアル着磁が施されていてもよい。
また、本発明に係るシート状コイルは、短冊状の基板の長手方向に沿って複数のスパイラル状の単位コイルが形成されたシート状コイルにおいて、隣接する前記単位コイル間に、前記単位コイルと同じ材料で、前記長手方向に延びる線成分を有するパターン(補強用パターン)が形成されていることを特徴とするものである。このようにシート状コイルを構成することにより、シート状コイルを均一に丸め易くなり、例えばモータを構成する円筒状のステータヨークの外周面または内周面に対して良好に密着させることができる。
この場合、前記単位コイルは、厚膜導体により多層に形成され、前記厚膜導体のアスペクト比が、厚さ方向の一方の側の層と他方の側の層とで互いに異なるようにしてもよい。またはこれに代えて、またはこれと併せて、前記単位コイルのターン数が、厚さ方向の一方の側の層と他方の側の層とで互いに異なるようにしてもよい。このようにシート状コイルを構成することにより、厚膜導体のアスペクト比が小さい側、または、単位コイルのターン数が少ない側を内側(縮む側)にしてより丸め易くなる。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るスピンドルモータ1の外観構成を示す斜視図であり、図2は、スピンドルモータ1の縦断面図である。
スピンドルモータ1は、ラジアルギャップタイプのスロットレス型のモータであり、図示下部側に、皿状に形成されたハウジング2が配置されている。このハウジング2の中央部には、円筒状のボス部3が図示上方に向かって垂設されている。ボス部3は、アルミダイキャストによりハウジング2と一体的に形成されている。そして、ハウジング2の下面(底面)には、後述するシート状コイル5の給電端子部(図2では不図示)が導出されている。
ボス部3の外周側には、突極のない円筒状のステータヨーク4が固定されている。ステータヨーク4は、軟磁性鋼板(例えば、冷間圧延鋼板(SPC)、電気亜鉛メッキ鋼板(SEC)、ケイ素鋼板などの電磁鋼板)を用いて形成されている。なお、ステータヨーク4は、渦電流損を考慮して複数枚の鋼板を積層して形成されている。
ステータヨーク4の外周側の円筒面である外周面4a(後述するロータマグネット17と対向する面)には、ステータヨーク4とともにステータを構成する短冊状のシート状コイル5が接着剤を用いて固着(配設)されている。シート状コイル5は、例えば、FPコイル(ファインパターンコイル、旭化成エレクトロニクス社)である。このシート状コイル5の詳細は後述する。なお、シート状コイル5のステータヨーク4への固着には、接着剤に代えて粘着剤を用いてもよいが、接着剤を用いる方が固着層を薄くすることができるので好ましい。固着層を薄くできることにより、ステータヨーク4と後述するロータマグネット17との間隙を小さくすることができ、磁気効率が向上する。
シート状コイル5の外周側には、所定の空隙を介して円筒状のロータマグネット17が対向配置されている。すなわち、ロータマグネット17は、空隙を介してステータヨーク4の外周面4a側に対向配置されている。ロータマグネット17は、希土類磁石からなり、12極のラジアル着磁が周方向に施されている。そして、このロータマグネット17は、その外周面を固着面としてハブ18に固定されている。なお、ロータマグネット17には、希土類ボンド磁石やラジアル異方性磁石など他の磁石材料を用いてもよいが、高いトルクを得るためには、高い磁束密度を得ることができる希土類焼結磁石を用いることが好ましい。また、ロータマグネット17とシート状コイル5との間の空隙を極力小さく設定して、高トルク化を図るのが好ましい。
ところで、スピンドルモータ1では、ロータマグネット17の位置検知にホール素子などのセンサを使用せず、磁束の変化によってシート状コイル5に発生する誘起電圧を利用して位置検知を行なう、いわゆるセンサレス方式が採用されている。このため、モータの停止時には磁束の変化が生じていないので、モータの始動時にシート状コイル5に所定の電流を流してロータマグネット17を回転させ磁束の変化を発生させる必要がある。ところが、始動時のロータマグネット7の磁極位置によっては、ロータマグネット17が逆方向に回転する場合がある。この逆回転の動作範囲が大きいと磁気ヘッドに不具合が生じるおそれがある。
この点、スピンドルモータ1では、ステータヨーク4に取り付けるコイルにシート状コイル5を使用しているため、スロットに巻線する方式と比較して、コイル(後述する単位コイル10)の数を多くすることが容易である。コイル数を多くすることにより、コイル数と比例関係にあるロータマグネット17の磁極数を多くすることができ、逆回転の動作範囲を狭くすることができる。そこで、本実施形態では、ロータマグネット17の磁極数を12極とし、逆回転の動作範囲を15°としている。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
次に、ロータマグネット17を保持する保持部材としてのハブ18は、軟磁性材料を用いて形成され、ロータマグネット17のバックヨークとしても機能するものである。ハブ18は、円筒状に形成された円筒状部18aと、円筒状部18aの外周面に鍔状に形成された鍔部18bと、円筒状部18aの上端側を覆う円板状の上蓋部18cとから構成されている。
円筒状部18aの内周面には、ロータマグネット17が固着され、鍔部18bには、磁気ディスク(図示せず)が載置される。また、上蓋部18cの中心部(ロータマグネット17の中心部)には、軸受としての流体動圧軸受装置19が嵌着されている。この流体動圧軸受装置19によって、ロータマグネット17を保持するハブ18がステータに対して回転自在に支持されている。なお、ハブ18を非磁性材料を用いて形成し、ハブ18の内周面に軟磁性材料からなる円筒状部材を配設するとともに、この円筒状部材の内周面にロータマグネット17を固着した構成としてもよい。
流体動圧軸受装置19は、ハブ18を支持し回転中心に回転自在に配置される棒状の軸部20と、軸部20の下端側に形成された円板状のフランジ21と、軸部18の外周側に配置される円筒状のスリーブ22と、フランジ21を下側から覆う円板状のエンドキャップ23とから構成されている。スリーブ22は、ボス部3の内周側に嵌着され、ハウジング2と一体化されている。また、エンドキャップ23は、スリーブ22の下端側に嵌着され、スリーブ22と一体化されている。
スリーブ22の内周面には、ラジアル方向の動圧を発生させるための複数の溝(図示せず)が形成されている。また、フランジ21の下面には、アキシャル方向の動圧を発生させるための複数の溝(図示せず)が形成されている。そして、スリーブ22の内部には潤滑油が充填されている。これにより、軸部20とスリーブ22の内周面との間でラジアル方向を支持するラジアル軸受を形成し、フランジ21の下面とエンドキャップ23との間でスラスト方向を支持するスラスト軸受を形成している。
次に、本発明の特徴部分であるシート状コイル5(FPコイル)を、図3〜6を参照して詳述する。図3は、円筒状のステータヨーク4の外周面4aにシート状コイル5を固着した状態(ハウジング2を含む)を示す斜視図である。図4(a),(b)は、シート状コイル5の平面展開図であり、(a)が表面(外周面、ロータマグネット17と対向する面)側であり、(b)が裏面(内周面、ステータヨーク4と対向(固着)する面)側である。図5は、平面展開状態でのシート状コイル5(後述する単位コイル10)の一部の厚み方向断面を拡大して示す部分拡大断面図であり、図6は、図4に示すシート状コイル5の一部(右端)を拡大して示す部分拡大平面展開図である。
シート状コイル5は、本実施形態では、絶縁性の基板の両面に厚膜導体回路をそれぞれ形成(多層に形成)してなる2層積層構造であり、図4(a),(b)に示すように、短冊状の本体部6と、本体部6の一端から延び、外部に配置された駆動回路(図示せず)からの電気信号を受信し本体部6に供給するための給電端子部7とから構成されている。
本体部6は、その周方向(長手方向)の長さをステータヨーク4の外周長さに略一致させ、軸方向(短手方向)の長さをステータヨーク4の軸方向の長さに略一致させている。本体部6には、図5に示すように、厚み方向の中央部に配置された絶縁性の基板8の両面(表面8a,裏面8b)に、金属からなる厚膜導体9と、厚膜導体9を覆う樹脂からなる絶縁樹脂層9Rとから構成された厚膜導体回路が形成されている。厚膜導体9は、図4に示すように、矩形スパイラル状にパターン化された複数の単位コイル10と、単位コイル10を結線する引き回し線とから構成されている。また、本体部6には、その厚み方向に貫通し、基板8の表面8a側の厚膜導体9と裏面8b側の厚膜導体9とを電気的に接続するための複数のスルーホール16が形成されている。
単位コイル10は、本体部6の周方向に沿って複数(本実施形態では、18組)形成され、それぞれがU相、V相、及びW相のいずれかとなるように結線されている。なお、以下では、相の相違を示す必要がある場合には、各単位コイル10をU相、V相、およびW相に対応して、それぞれU相単位コイル10U,V相単位コイル10V,およびW相単位コイル10Wと称する。また、単位コイル10のうち、基板8の表面8a側に形成された単位コイル部分と基板8の裏面8bに形成された単位コイル部分とを区別して示す必要がある場合には、表面8a側の単位コイル部分を表面単位コイル10aと称し、裏面8ab側の単位コイル部分を裏面単位コイル10bと称する。ただし、表面単位コイル10aと裏面単位コイル10bとが同一構成の場合には、表面単位コイル10aを単位コイル10と称して説明する。
表面単位コイル10aと裏面単位コイル10bとは、図5に示すように、同一(または略同一)に構成されている。すなわち、厚膜導体9の本数(断面視における本数であり、単位コイル10のターン数に相当)、ピッチP、およびアスペクト比(高さWと幅Hの比W/H)が、表面単位コイル10aと裏面単位コイル10bとでそれぞれ同一(または略同一)である。なお、同図中、厚膜導体9の断面形状が図示上下方向の中央部においてくびれた形状をしているが、これは厚膜導体9の作製方法によって生じる場合があるものであり、本発明においては本質的なものではない。
シート状コイル5の本体部6には、隣接する2つの単位コイル10間(図6に示す例では、U相単位コイル10U−V相単位コイル10V間、V相単位コイル10V−W相単位コイル10W間)に、いずれかの単位コイル10に電気的に接続された軸方向に延びる軸方向引き回し線11(パターン)が形成されている。軸方向引き回し線11は、上面視してミアンダ形状に形成されている。すなわち、軸方向引き回し線11は、単位コイル10と同じ材料で、軸方向に延びる線分と周方向に延びる線分とを軸方向に対して交互に繰り返し連続的に形成することによって構成されている。周方向に延びる線分の長さは、例えば、単位コイル10間の間隔が200μmに対して150μmである。
また、隣接する2つの単位コイル10間のうち、軸方向引き回し線11を必要としない箇所(図6に示す例では、図示左端のW相単位コイル10W(L)−U相単位コイル10U間)には、ダミー軸方向引き回し線12が形成されている。ダミー軸方向引き回し線12は、単位コイル10と同じ材料で形成されているが単位コイル10とは電気的に接続されていないダミー線からなり、その形状は、軸方向引き回し線11と同様である。すなわち、ダミー軸方向引き回し線12は、軸方向に延びるミアンダ状に形成されている。
また、本実施形態では、本体部6の軸方向両端部において、隣接する2つの単位コイル10を跨ぐようにして周方向に延びる周方向引き回し線13bが形成されていない箇所に、単位コイル10と電気的に接続されていないダミー周方向引き回し線13が形成されている。図6に示す例では、V相単位コイル10VおよびW相単位コイル10Wの下部側に、V相単位コイル10VおよびW相単位コイル10Wを跨ぐように周方向引き回し線13bが形成されている。したがって、周方向引き回し線13bが形成されていないW相単位コイル10W(L)−U相単位コイル10U間の上部側および下部側、U相単位コイル10U−V相単位コイル10V間の上部側、V相単位コイル10V−W相単位コイル10W間の上部側に、ダミー周方向引き回し線13がそれぞれ分散して形成されている。
ダミー周方向引き回し線13は、隣接する2つの単位コイル10間における両端部の少なくとも一方側に、周方向に対して直線状に形成されている。その長さは、本実施形態では、隣接する2つの単位コイル10間の距離と同等以上である。
上記構成をなすシート状コイル5を使用したスピンドルモータ1は、以下の作用効果を奏する。すなわち、ステータヨーク4に固着するシート状コイル5として、高密度の厚膜導体回路(高いアスペクト比の導電体と小さい導電体間距離の回路)が形成されたFPコイルを使用していることから、高いトルクを実現することができる。また、ステータヨークのスロット(極歯)に巻線を施す構成と比較して、単位コイル10の数を多くすることができる。
そして、本実施形態においては、シート状コイル5の本体部6の隣接する2つの単位コイル10に、単位コイル10と同じ材料でミアンダ形状に形成された軸方向引き回し線11またはダミー軸方向引き回し線12が形成されている。すなわち、隣接する2つの単位コイル10間に、周方向に延びる線分を軸方向に複数有する厚膜導体(パターン)が存在している。このため、単位コイル10間に絶縁樹脂のみが存在する場合に比べて、金属材料(例えば、銅など)からなる単位コイル10と単位コイル10間部分との材料の違いに基づく剛性の違いが緩和され均等化される。この結果、シート状コイル5を曲げてステータヨーク4の外周面4aに固着させる場合に、従来構成において隣接する2つの単位コイル10間に発生した変形(屈曲)や亀裂が抑制される。また、ステータヨーク4の外周面4aに、シート状コイル5の本体部6の全面を密着して固定することができる。これにより、組み立て作業性に優れ、コギングのない低振動で滑らかな回転を実現するスピンドルモータ1を得ることができる。
また、シート状コイル5の本体部6の軸方向両端の空きスペースに、隣接する2つの単位コイル10に跨って周方向に延びるダミー周方向引き回し線13をさらに形成した場合には、単位コイル10と単位コイル10間部分との材料の違いに基づく剛性の違いがより緩和され均等化される。これにより、単位コイル10間に生じる変形や亀裂をより確実に防止できると共に、シート状コイル5をステータヨーク4の外周面4aにより確実に密着して固定することができる。
なお、軸方向引き回し線11は、ミアンダ形状に限定されるものではない。例えば、図7に示すように、隣接する2つの単位コイル10に、軸方向に延びる直線状の引き回し線から周方向に枝状に延びる枝線を軸方向に複数配置してなる軸方向引き回し線14を形成してもよい。また、引き回し線を必要としないW相単位コイル10W(L)−U相単位コイル10U間には、周方向に延びる枝線のみを軸方向に複数配置してなるダミー軸方向引き回し線15を形成してもよい。
また、軸方向引き回し線11およびダミー軸方向引き回し線12は、ミアンダ形状に代えて、軸方向および周方向にいずれにも傾斜した線分を交互に連続的に繰り返すことにより、ジグザグ状に形成されたものであってもよいし、その他の凹凸形状であってもよい。ジグザグ状に形成した場合であっても、パターンには周方向に延びる線成分を有することになる。
また、軸方向引き回し線11およびダミー軸方向引き回し線12の周方向に延びる線分の長さや軸方向引き回し線14の枝線の数などは、ステータヨーク4の曲率や単位コイル10の構成などを考慮して適宜設定すべきものである。例えば、軸方向引き回し線14の隣接する枝線同士が互いに接触するまで枝線の数を増加させ、全体として矩形状に形成されたパターンであってもよいものである。
隣接する2つの単位コイル10間に、上記したいずれのパターンを形成した場合であっても、パターンには周方向に延びる線成分が存在することから、上述の作用効果を奏することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について、図8および9を参照して説明する。図8は、円筒状のステータヨーク24の外周面24aにシート状コイル25(FPコイル)を固定した状態を示す図である。図9は、シート状コイル25を表面側から見た平面展開図である。第2の実施形態に係るスピンドルモータが第1の実施形態に係るスピンドルモータ1と異なる点は、ステータヨーク24とシート状コイル25である。
すなわち、ステータヨーク24は、図8に示すように、その外周面24aに軸方向全長に亘ってスリット24aaが形成されている。スリット24aaの形状(幅と深さ)は、後述するシート状コイル25の一対の折り曲げ部30が嵌入または挿入可能な形状である。
一方、シート状コイル25は、短冊状の本体部26と、本体部26の一端から延びる給電端子部27(図8では図示せず)と、本体部26の周方向の両端部に連続して矩形状に形成された一対の折り曲げ部30とから構成されている。本体部26および給電端子部27の構成は、第1の実施形態における本体部6および給電端子部7の構成とそれぞれ同様であるので、その説明は省略する。
折り曲げ部30は、厚膜導体9のない基板のみから構成されており、本体部26との境界に、折り曲げ加工を容易にするためのくびれ加工が施されている。そして、シート状コイル25は、折り曲げ部30をスリット24aに嵌入または挿入した状態(挟み込まれた状態)で、本体部26をステータヨーク24の外周面24aに接着剤を用いて固着させている。
このように、ステータヨーク24とシート状コイル25とを構成した場合であっても、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。それに加えて、本実施形態では、シート状コイル25の両端部の折り曲げ部30を、内側に折り曲げた状態で、ステータヨーク24の外周面24aに形成したスリット24aaに嵌入または挿入させている(挟み込ませている)。このため、シート状コイル25全体として剛性が大きい場合に発生し易いシート状コイル25の両端の跳ね上がりを防止できる。また、シート状コイル25をステータヨーク24の外周面24aに密着して固定する作業が容易になる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について、図10を参照して説明する。図10は、平面展開状態でのシート状コイル45(単位コイル50)の一部断面を拡大して示す部分拡大断面図である。第3の実施形態に係るスピンドルモータが第1の実施形態に係るスピンドルモータ1と異なる点は、シート状コイル45における基板48の両面48a,48bにそれぞれ形成された厚膜導体49a,49bのアスペクト比である。
すなわち、第1の実施形態に係るシート状コイル5においては、前述のように、表面単位コイル10aと裏面単位コイル10bとでは、厚膜導体9の本数(単位コイル10のターン数)、ピッチP、およびアスペクト比(高さH/幅W)がそれぞれ同一(または略同一)ある。これに対して、本実施形態に係るシート状コイル45においては、図10に示すように、表面単位コイル50aを構成する厚膜導体49a(以下、表面厚膜導体49aという)のアスペクト比に対して、裏面単位コイル50bを構成する厚膜導体49b(以下、裏面厚膜導体49bという)のアスペクト比を小さくしている。具体的には、表面厚膜導体49aと裏面厚膜導体49bとで幅Wを略同一とした上で、裏面厚膜導体49bの高さHbを表面厚膜導体49aの高さHaよりも小さくしている。なお、表面厚膜導体49aと裏面厚膜導体49bの本数およびピッチPは、それぞれ同一(または略同一)である。
このように、シート状コイル45を構成した場合であっても、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。それに加えて、裏面単位コイル50bにおける裏面厚膜導体49bの高さHbを表面単位コイル50aにおける表面厚膜導体49aの高さHaより小さくしたことにより、裏面48b側が内周側(縮む側)、表面48a側が外周側(伸びる側)となるようにしてシート状コイル45を丸め易くなる。このため、裏面48bを固着面としてシート状コイル45をステータヨーク4の外周面4aに固定する作業がより容易になり、シート状コイル45をステータヨーク4の外周面4aにより確実に密着して固定することができる。
なお、上記説明では、表面厚膜導体49のアスペクト比と裏面厚膜導体49bのアスペクト比とが異なる構成について説明したが、これに代えて以下のように構成してもよい。すなわち、図11に示すように、裏面単位コイル60bを構成する裏面厚膜導体59bの本数(裏面単位コイル60bのターン数)を、表面単位コイル60aを構成する表面厚膜導体59aの本数(表面単位コイル60aのターン数)よりも少なくしてもよい。言い換えれば、裏面単位コイル60bを構成する厚膜導体59bのピッチPbを、表面単位コイル60aのピッチPaよりも大きくしてもよい。このように構成した場合であっても、裏面56b側が内周側、表面48a側が外周側となるようにしてシート状コイル55を丸め易くなる。
なお、単位コイル60を構成する厚膜導体59a,59bは、必ずしもそれぞれ等ピッチに形成する必要はなく、不等ピッチであってもよい。また、表面単位コイルと裏面単位コイルとで、厚膜導体のアスペクト比を変えるともに、単位コイルのターン数も変えるようにしてもよい。要するに、表面単位コイルを構成する厚膜導体の量よりも、裏面単位コイルを構成する厚膜導体の量を少なくすればよい。また、本実施形態に係るシート状コイル45,55を第2の実施形態に適用してもよい。さらに、本実施形態においても、軸方向引き回し線11,14およびダミー軸方向引き回し線12,15、ならびにダミー周方向引き回し線13を設けるのが好ましいが、必ずしも設けなくてもよい。
〔その他の実施形態〕
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、実施の形態については上記に限定されるものではなく、種々の変更および組み合わせが可能である。
例えば、図12に示すように、ステータヨーク4,24の外周面4a,24aにシート状コイル5〜55を固着した後、蒸着やスパッタ等の公知の手段にて、シート状コイル5〜55の軸方向の両端面に薄膜31(例えば、SiOやAlなど)をステータヨーク4,24と一体的に被覆してもよい。シート状コイル5〜55は所定の幅に切断されるため、切断面からダストが生じ易い。このため、切断面が露出した状態で磁気ディスク装置に搭載した場合、磁気ディスク装置内部の清浄度が低下するという問題が生じるおそれがある。
そこで、ステータヨーク4,24の外周面4a,24aにシート状コイル5〜55を固着した後、少なくともシート状コイル5〜55の軸方向両端面に薄膜31を被覆することによって、切断面からのダストの発生が抑制され、磁気ディスク装置内部の清浄度の低下を防止できる。なお、薄膜31は、シート状コイル5〜55の外周面にも被覆されてもよいが、少なくともシート状コイル5〜55の軸方向両端面に被覆されれば、切断面からのダストやアウトガスの発生を低減することができる。
また、上記実施形態では、シート状コイル5,25において、周方向に延びる引き回し線が存在しない箇所のいずれにもダミー周方向引き回し線13を形成したが、ダミー周方向引き回し線13は必ずしも形成する必要はなく、必要に応じて適宜選択して形成されるものである。
また、上記実施形態においては、シート状コイル5〜55を2層積層構造として説明したが、これに限定されない。厚膜導体回路は、1層(単層)であってよいし、3層以上の積層構造であってもよい。積層構造を採用する場合、軸方向引き回し線11,14およびダミー軸方向引き回し線12,15、ならびにダミー周方向引き回し線13は、全ての層に形成する必要はなく、少なくともいずれかの層に形成されていれば一定の効果を得ることができる。また、軸方向引き回し線11,14およびダミー軸方向引き回し線12,15、ならびにダミー周方向引き回し線13は、各層ごとに形状をそれぞれ変更してもよい。
また、上記実施形態においては、流体動圧軸受装置19にてラジアル軸受とスラスト軸受を構成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、ラジアル軸受を流体動圧軸受装置にて構成し、スラスト軸受を磁気軸受装置にて構成してもよい。
また、上記実施形態においては、ステータヨーク4,24を複数枚の鋼板を積層した構成としているが、これに代えて、ステータヨーク4,24を圧粉鉄心にて形成してもよい。この場合、ステータヨーク4,24を流体動圧軸受装置19のスリーブ22(軸受の一部)と一体的に構成してもよい。
また、上記実施形態においては、円筒状のステータヨーク4,24の外周面4a,24a側に空隙を介してロータマグネット17を回転自在な状態で対向配置させる、いわゆるアウターロータ式のスピンドルモータとして説明したが、これに限定されない。本発明に係るシート状コイル5〜55は、例えば、円筒状のステータヨークの内周面(外周面の反対側の円筒面)側に空隙を介してロータマグネットを回転自在な状態で対向配置させる、いわゆるインナーロータ式のスピンドルモータにも適用することができる。
インナーロータ式の場合、シート状コイル5〜55は、ステータヨークの内周面(ロータマグネットと対向する面)に固着される。すなわち、シート状コイル5〜55は、その表面(外周面)8a〜58aがステータヨークと対向する面(ステータヨークに固着される側の面)となり、裏面(内周面)8b〜58bがロータマグネットと対向する面となる。また、第2の実施形態におけるステータヨークのスリットは、ステータヨークの内周面に形成される。なお、インナーロータ式の場合には、軸受に直接ロータマグネットを固着させることにより、軸受がロータマグネットの保持部材を兼ねる構成としてもよい。
このように、ステータヨークの内周面にシート状コイル5〜55を固着させる場合には、丸められた状態におけるシート状コイル5〜55の復元力が、シート状コイル5〜55をステータヨークの内周面に密着させる力として有効に作用する。このため、シート状コイル5〜55とステータヨークとの密着性がより向上することが期待できる。
そして、本発明に係るシート状コイル5〜55は、磁気ディスク駆動用のスピンドルモータにその適用が限定されるものではなく、他の用途を目的としたモータにも適用できるものである。
本発明の第1の実施形態に係るスピンドルモータの外観構成を示す斜視図である。 同スピンドルモータの縦断面図である。 同スピンドルモータの要部を示す斜視図である。 同スピンドルモータにおけるシート状コイルの平面展開図であり、(a)は表面側、(b)は裏面側である。 同シート状コイルの平面展開状態における部分拡大断面図である。 同シート状コイルの部分拡大平面展開図である。 同シート状コイルの変形例を示す部分拡大平面展開図である。 本発明の第2の実施形態に係るスピンドルモータの要部を示す斜視図である。 同スピンドルモータにおけるシート状コイルの平面展開図である。 第3の実施形態に係るシート状コイルの平面展開状態における部分拡大断面図である。 同シート状コイルの変形例の平面展開状態における部分拡大断面図である。 本発明のその他の実施形態を説明するための縦断面図である。 従来のスピンドルモータの構成を示す斜視図である。 従来のファインパターンコイルを用いたモータの構成を示す図である。
符号の説明
1 スピンドルモータ
2 ハウジング
3 ボス部
4,24 ステータヨーク
4a,24a ステータヨークの外周面
5,25,45,55 シート状コイル
6,26 本体部
7,27 給電端子部
8,48,58 基板
8a,48a,58a 基板の表面
8b,48b,58b 基板の裏面
9,49,59 厚膜導体
49a,59a 上面厚膜導体
49b,49b 下面厚膜導体
9R,49R,59R 絶縁樹脂層
10,50,60 単位コイル
10a,50a,60a 表面単位コイル
10b,50b,60b 裏面単位コイル
10U U相単位コイル
10V V相単位コイル
10W,10W(L) W相単位コイル
11,14 軸方向引き回し線
12,15 ダミー軸方向引き回し線
13 ダミー周方向引き回し線
16 スルーホール
17 ロータマグネット
18 ハブ
19 軸受(流体動圧軸受装置)
20 軸部
21 フランジ
22 スリーブ
23 エンドギャップ
24aa スリット
30 折り曲げ部
31 薄膜

Claims (13)

  1. 円筒状のステータヨークと、
    空隙を介して前記ステータヨークに対向配置されるロータマグネットと、
    前記ステータヨークの前記ロータマグネットと対向する面に沿って配設されるシート状コイルと、を備えるスピンドルモータにおいて、
    前記シート状コイルには、スパイラル状の単位コイルが周方向に複数形成され、
    隣接する前記単位コイル間に、前記単位コイルと同じ材料でパターンが形成されていることを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 前記パターンが、周方向に延びる線成分を有することを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  3. 前記パターンが、引き回し線からなるパターンを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のスピンドルモータ。
  4. 前記パターンが、前記単位コイルとは電気的に接続されていないダミー線からなるパターンを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のスピンドルモータ。
  5. 前記シート状コイルは、さらに、前記シート状コイルの軸方向両端部における、周方向に延びる引き回し線が形成されていない箇所に、前記単位コイルとは電気的に接続されていないダミー線が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  6. 前記ステータヨークの前記ロータマグネットと対向する面に軸方向に延びるスリットを設け、前記シート状コイルの周方向における両端部を前記スリットに挟み込むように構成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  7. 前記単位コイルは、厚膜導体により多層に形成され、
    前記厚膜導体のアスペクト比が、外周側の層よりも内周側の層の方が小さいことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  8. 前記単位コイルは、厚膜導体により多層に形成され、
    前記単位コイルのターン数が、外周側の層よりも内周側の層の方が少ないことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  9. 前記シート状コイルの軸方向における両端面が、薄膜で覆われていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  10. 前記軸受が、流体動圧軸受を含むことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  11. 前記軸受が、ラジアル方向を支持するラジアル軸受とスラスト方向を支持するスラスト軸受とを備え、前記ラジアル軸受が流体動圧軸受であり、前記スラスト軸受が磁気軸受であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  12. 前記ステータヨークおよび前記軸受の一部を、圧粉鉄心にて一体的に構成したことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  13. 前記ロータマグネットは、希土類焼結磁石からなり、周方向に多極のラジアル着磁が施されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
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