JP2010040719A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置及びデバイス製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010040719A
JP2010040719A JP2008201189A JP2008201189A JP2010040719A JP 2010040719 A JP2010040719 A JP 2010040719A JP 2008201189 A JP2008201189 A JP 2008201189A JP 2008201189 A JP2008201189 A JP 2008201189A JP 2010040719 A JP2010040719 A JP 2010040719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
exposure apparatus
air
pipe
air conditioning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008201189A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Takai
亮 高井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008201189A priority Critical patent/JP2010040719A/ja
Publication of JP2010040719A publication Critical patent/JP2010040719A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】空調機構の大型化を招くことなく、空調に必要な流量及び流速で気体を供給することができる露光装置を提供する。
【解決手段】基板を露光する露光本体部を備える露光装置であって、前記露光本体部を収納するチャンバと、前記チャンバの内部を空調する空調機構と、を有し、前記空調機構は、前記チャンバの内部の対象領域に供給する圧縮された気体を流すためのパイプと、前記パイプに接続された吹出部と、を有し、前記吹出部は、前記パイプの断面積よりも小さい断面積を有して前記パイプを介して送られてきた気体を吹き出す吹出口と、前記吹出口から吹き出される気体を引きつけると共に、当該気体を表面に沿って流すことで前記吹出口による気体の吹出方向と異なる方向に気体を流して前記対象領域に誘導する誘導面と、を含むことを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの半導体デバイスを製造する際に、投影露光装置が従来から使用されている。投影露光装置は、レチクル(マスク)に形成されたパターン(回路パターン)を投影光学系によってウエハ等の基板に投影してパターンを転写する。
投影露光装置においては、近年の半導体デバイスの微細化(即ち、ウエハに転写すべきパターンの微細化)に伴って、レチクルやウエハのアライメント精度(位置決め精度)、レチクルを照明する照明光の照度均一化などの更なる向上が要求されている。例えば、レチクルやウエハを走査(スキャン)可能に載置するステージには、1nm以下のアライメント精度が要求されている。
レチクルやウエハ(を載置するステージ)の位置の測定(測長)には、一般的に、レーザ干渉計やエンコーダが用いられているが、測長光路上の空気の屈折率の変化が測長誤差の要因となる。空気の屈折率は温度や湿度で変化し、例えば、温度の場合、その変化率は約1ppm/℃である。従って、測長距離を300mmとし、温度による測長誤差を1nm以下にするためには、空気の温度変化を0.003℃以下に抑えなければならない。
そこで、ステージの周囲を空調するための空調機構を備え、ステージの上面(Z方向)からのダウンフロー、或いは、ステージの側面(X方向又はY方向)からのサイドフローによって、測長光路上の空気の温度変化を低減する露光装置が提案されている。このような技術に関しては、特許文献1乃至3に開示されている。
特開平5−126522号公報 特開平9−243324号公報 特開2002−359185号公報
しかしながら、レチクルやウエハを位置決めするステージ装置には、ステージを駆動するモータ等の発熱源が配設されているため、ステージの周囲(ステージ空間)の温度が気流に対して高くなり、気流に温度ムラが生じてしまう。このような気流の温度ムラは、上述したように、測長誤差を招くことになる。
また、近年では、複数のステージ装置を備えた露光装置も提案されているため、ステージ空間の増大によって、空調がますます難しくなってきている。更に、スループットを向上させるためにステージの速度(加速度)が高速化していることも空調を難しくする要因となっている。
従って、ステージ空間の増大やステージ速度の高速化に対応して、風量や風速(空調のための気体の流量や流速)を増加させることが考えられるが、空調系統の増加や送風能力の向上による空調機構の大型化、即ち、露光装置の大型化を引き起こしてしまう。特に、近年では、限られた空間により多くの露光装置を配置して、生産性を向上させることが好ましく、露光装置の大型化は非常に大きな問題となる。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みて、空調機構の大型化を招くことなく、空調に必要な流量及び流速で気体を供給することができる露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の側面としての露光装置は、基板を露光する露光本体部を備える露光装置であって、前記露光本体部を収納するチャンバと、前記チャンバの内部を空調する空調機構と、を有し、前記空調機構は、前記チャンバの内部の対象領域に供給する圧縮された気体を流すためのパイプと、前記パイプに接続された吹出部と、を有し、前記吹出部は、前記パイプの断面積よりも小さい断面積を有して前記パイプを介して送られてきた気体を吹き出す吹出口と、前記吹出口から吹き出される気体を引きつけると共に、当該気体を表面に沿って流すことで前記吹出口による気体の吹出方向と異なる方向に気体を流して前記対象領域に誘導する誘導面と、を含むことを特徴とする。
本発明の第2の側面としての露光装置は、基板を露光する露光本体部を備える露光装置であって、前記露光本体部を収納するチャンバと、前記チャンバの内部を空調する空調機構と、を有し、前記空調機構は、前記チャンバの内部の対象領域に供給する圧縮された気体を流すためのパイプと、前記パイプに接続された吹出部と、を有し、前記吹出部は、前記パイプの断面積よりも小さい断面積を有して前記パイプを介して送られてきた気体を吹き出す吹出口と、コアンダ効果を利用して前記吹出口から吹き出される気体を前記対象領域に誘導する誘導面と、を含むことを特徴とする。
本発明の第3の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて基板を露光するステップと、露光された前記基板を現像するステップと、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、空調機構の大型化を招くことなく、空調に必要な流量及び流速で気体を供給する露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての露光装置1の全体を示す概略図である。露光装置1は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクルのパターンをウエハ等の基板に転写する投影露光装置である。但し、露光装置1は、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式も適用することができる。
露光装置1は、図1に示すように、ウエハ105を露光する露光本体部10と、露光本体部10を収納するチャンバ20と、チャンバ20の内部を空調する空調機構30とを備える。
チャンバ20は、内部を5つの空間SP1乃至SP5に分離(隔離)すると共に、かかる空間SP1乃至SP5のそれぞれに露光本体部10の構成要素を収納する。
本実施形態では、空間SP1には、照明光学系101が収納(配置)されている。空間SP2には、レチクル102を保持するためのレチクルステージ103と、レチクル102及びウエハ105を観察するためのTTR方式の観察光学系104と、図示しないTTL方式の観察光学系とが収納(配置)されている。空間PS3には、ウエハ105を保持するウエハステージ106と、アライメントスコープ107とが収納(配置)されている。空間SP4には、レチクルライブラリ108と、レチクル搬送ロボット109とが収納(配置)されている。空間SP5には、ウエハキャリア110と、ウエハ搬送ロボット111とが収納(配置)されている。
また、空間SP1及びSP4のそれぞれの上部(天井部)には、フィルタ311及び312が配置されている。従って、空間SP1には、フィルタ311を介して、空調機構30(第1の空調部310)で空調された気体(空気)が清浄されてダウンフローで供給される。同様に、空間SP4には、フィルタ312を介して、空調機構30(第1の空調部310)で空調された気体(空気)が清浄されてダウンフローで供給される。
空間SP2には、ダクト321及びフィルタ322を介して、空調機構30(第2の空調部320)で空調された気体(空気)が清浄されて供給される。また、空間SP3には、ダクト331及びフィルタ332を介して、空調機構30(第3の空調部330)で空調された気体(空気)が清浄されて供給される。なお、図1では図示を省略しているが、空調機構30は、第1の空調部310乃至第3の空調部330と同様な構成を有し、空調された気体(空気)を空間SP5に供給する空調部(第4の空調部)も含む。
また、空間SP1乃至SP5のそれぞれに供給される気体の温度、湿度及び圧力は、制御部301によって制御(調整)される。例えば、空間SP2においては、制御部301は、空間SP2に配置された測定部324の測定結果に基づいて、送風機325の吸込側に配置された調整部303を制御して、空間SP2に供給される気体の温度、湿度及び圧力を調整する。また、空間SP3においては、制御部301は、空間SP3に配置された測定部334の測定結果に基づいて、送風機335の吸込側に配置された調整部303を制御して、空間SP2に供給される気体の温度、湿度及び圧力を調整する。同様に、空間SP4においては、制御部301は、空間SP4に配置された測定部344の測定結果に基づいて、送風機345の吸込側に配置された調整部303を制御して、空間SP4に供給される気体の温度、湿度及び圧力を調整する。ここで、測定部324及び344のそれぞれは、空間SP2及びSP4のそれぞれの内部の温度、湿度及び圧力の少なくとも1つを測定する機能を有する。また、調整部303は、冷却器303A、加熱器303B、図示しない湿度調整器、図示しない圧力調整器を含み、空間SP1乃至SP5のそれぞれの内部に供給する気体の温度、湿度及び圧力の少なくとも1つを調整する機能を有する。
なお、図1では、空調機構30は、1つの調整部303(冷却器303A、加熱器303B、図示しない湿度調整器、図示しない圧力調整器)のみを有しているが、第1の空調部310乃至第3の空調部330のそれぞれが調整部303を有してもよい。
露光本体部10について説明する。エキシマレーザなどの光源LSから射出された光(露光光)は、光導光部を介して、照明光学系101に入射する。照明光学系101は、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞り等を含み、所定の均一な照度でレチクル102を照明する。
レチクル102は、ウエハ105に転写すべきパターン(回路パターン)を有し、レチクルステージ103に保持及び駆動される。レチクル102から発せられた回折光は、投影光学系115を介して、ウエハ105に投影される。レチクル102とウエハ105とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1はステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクル102とウエハ105とを同期走査することによって、レチクル102のパターンをウエハ105に転写する。なお、露光装置1がステップ・アンド・リピート方式の露光装置であれば、レチクル102とウエハ105とを静止させた状態で露光する。
レチクルステージ103は、レチクル102を保持すると共に、X方向、Y方向、X方向及び各回転方向にレチクル102を移動させる。
投影光学系115は、レチクル102のパターンをウエハ105に投影する光学系である。投影光学系115は、屈折系、反射屈折系、或いは、反射系を使用することができる。
ウエハ105は、レチクル102のパターンが投影(転写)される基板である。但し、ウエハ105は、ガラスプレートやその他の基板に置換することもできる。
ウエハステージ106は、ウエハ105を保持すると共にX方向、Y方向、X方向及び各回転方向にウエハ105を移動させる。
また、露光本体部10は、図2に示すように、ウエハステージ106の位置を光学的に検出する検出光学系として、レーザ干渉計121を有する。レーザ干渉計121は、ウエハステージ106に配置されたミラー122に光を照射し、ミラー122で反射された検出光と、レーザ干渉計121の内部の参照ミラーで反射された参照光との干渉パターンに基づいて、ウエハステージ106の位置(変位)を検出する。なお、アライメントスコープ107は、ウエハステージ106の上に配置されたウエハ基準マーク123やウエハ105の上に形成されたアライメントマークを計測する。ここで、図2は、投影光学系115及びウエハステージ106の近傍を示す概略拡大図である。
また、本実施形態では、図2に示すように、レーザ干渉計121から射出される光の光路(即ち、レーザ干渉計121の測長光路)に対して、空調機構30から供給される気体(圧縮された気体)を吹き出す吹出部360が配置されている。具体的には、吹出部360は、空間SP3に気体を供給する第3の空調部330のダクト331に設けられる。吹出部360は、後で詳細に説明するように、コアンダ効果及びベルヌーイ効果を利用して、対象領域(図2では、ウエハステージ106とレーザ干渉計121との間の領域)に対して気体を吹き出す。
図3は、吹出部360の構成を示す概略断面図である。また、図4は、吹出部360の構成を示す概略正面図である。吹出部360は、図3に示すように、対象領域に供給する圧縮された気体CAを流すためのパイプ370に接続し、吹出口362と、誘導面364とを含む。吹出口362は、本実施形態では、パイプ370の断面積よりも小さい断面積を有するスリットであって、パイプ370を介して送られてきた圧縮された気体CAを吹き出す機能を有する。なお、パイプ370の断面形状は、円形形状に限らず、矩形(正方形や長方形)形状などであってもよい。また、誘導面364は、吹出口362から吹き出される圧縮された気体CAを引きつけると共に、圧縮された気体CAを表面に沿って流すことで吹出口362による気体の吹出方向とは異なる方向に圧縮された気体CAを流して対象領域に誘導する機能を有する。なお、誘導面364は、吹出口362から吹き出される圧縮された気体CAが吹出口362による気体の吹出方向に対して90度以上の角度を有する方向に流れるように形成される。また、誘導面364は、吹出口362よりも吹出方向に延在して形成されることが好ましい。具体的には、誘導面364は、図3に示すように、吹出口362に対して90度以上の角度の表面を有するように形成される。即ち、吹出口362による気体の吹出方向に平行な面と誘導面364によって形成される角αが90度以上になるようにする。また、かかる角αは、曲率を有していてもよい。
このような吹出部360の構成によって、コアンダ効果及びベルヌーイ効果が働くことになる。具体的には、吹出口362から吹き出された圧縮された気体CAは、誘導面364の表面に沿うようにして流れる(コアンダ効果)。その際、圧縮された気体CAの周囲には負圧が発生するため、圧縮された気体CAの周囲の気体SAが吸引される(ベルヌーイ効果)。従って、吸引された気体SAによって、対象領域に供給される気体が、吹出口362から吹き出された気体の流量に対して数倍乃至数十倍に増幅されて対象領域に誘導される。なお、吸引された気体SAは、空調機構30から供給された気体であるため、対象領域に誘導(供給)しても問題はない。
例えば、吹出口362としてのスリットの幅(短手方向)及び長さ(長手方向)のそれぞれを100μm以下及び300mmとし、10L/min以上の流量(1kPa以上の圧力)で圧縮された気体CAを吹き出した場合を考える。この場合、圧縮された気体CAの流量に対して20倍程度の気体を対象領域に供給することができる。なお、原理的には、圧縮された気体CAの流量を上げれば上げるほど、吸引される気体も増加(即ち、増幅率が向上する)するため、圧縮された気体CAの流量に対して40倍以上の気体を対象領域に供給することも可能である。
上述したように、本実施形態では、このように増幅された気体(圧縮された気体CA及び吸引された気体SA)がウエハステージ106とレーザ干渉計121との間の領域に供給されるように吹出部360を配置している。従って、空調系統の増加や送風能力の向上による空調機構30の大型化(即ち、露光装置1の大型化)を招くことなく、レーザ干渉計121の測長光路に対して、空調に必要な流量及び流速で気体を供給することができる。これにより、測長光路上の空気の屈折率の変化(温度、湿度及び圧力の変化)を防止して、レーザ干渉計121の測長誤差を低減することが可能となり、ウエハステージ106(ウエハ105)のアライメント精度(位置決め精度)を向上させることができる。
また、吹出口362としてのスリットの幅及び長さ、圧縮された気体CAの流量や圧力によって、圧縮された気体CAに対して増幅される気体(吸引される気体SA)を変化させることができるため、スリットの幅及び長さを変更可能に構成することが好ましい。具体的には、図4に示すように、吹出口362としてのスリットの幅を変更するためのアクチュエータ366と、吹出口362としてのスリットの長さを変更するためのシャッター368とを吹出部360に設ければよい。ここで、アクチュエータ366は、例えば、ピエゾアクチュエータやボイスコイルモータで構成され、吹出口362としてのスリットの幅を規定するスリット板を駆動する。また、シャッター368は、吹出口362としてのスリットの長さ方向に駆動可能に構成され、吹出口362を覆う領域を変えることでスリットの長さを変更する。このような構成によって、ウエハステージ106の位置や速度に応じて、吹出口362としてのスリットの幅及び長さを変更し、レーザ干渉計121の測長光路(対象領域)に対して、最適な流量及び流速で気体を供給することができる。
また、空間SP3に配置された測定部334を構成する温度センサ334a、湿度センサ334b及び圧力センサ334cの測定結果に基づいて、圧縮された気体CAの温度、湿度及び圧力の少なくとも1つを調整することが好ましい。具体的には、制御部301によって、レーザ干渉計121の測長光路上の温度、湿度及び圧力が変化しないように、圧縮された気体CAの温度や湿度などを調整する調整部303を制御すればよい。これにより、測長光路上の空気の屈折率の変化(温度、湿度及び圧力の変化)を更に防止することが可能となり、レーザ干渉計121の測長誤差を更に低減させることができる。なお、圧縮された気体CAの温度や湿度などを調整するのではなく、測定部334を構成する温度センサ334a、湿度センサ334b及び圧力センサ334cの測定結果に基づいて、レーザ干渉計121の測長結果を補正してもよい。
また、パイプ370の途中には、圧縮された気体CAを貯留するアキュムレータを配置することが好ましい。これにより、例えば、圧縮された気体CAの圧力変動を抑えることができる。
また、吹出部360によって増幅された気体を供給する対象領域は、ウエハステージ106とレーザ干渉計121との間の領域に限定されるものではない。例えば、露光本体部10が、図5に示すように、ウエハステージ106の位置を光学的に検出する検出光学系として、エンコーダ130を有している場合を考える。ここで、エンコーダ130は、ヘッド132と、スケール134とを含み、ヘッド132からスケール134に光を射出してスケール134からの回折光に基づいてウエハステージ106のX、Y及びZ方向の位置を検出する。この場合、増幅された気体(圧縮された気体CA及び吸引された気体SA)が投影光学系115とウエハステージ106との間の領域(即ち、ヘッド132から射出される光の光路)に供給されるように吹出部360を配置する。これにより、空調系統の増加や送風能力の向上による空調機構30の大型化(即ち、露光装置1の大型化)を招くことなく、エンコーダ130の測長光路に対して、空調に必要な流量及び流速で気体を供給することができる。その結果、測長光路上の空気の屈折率の変化(温度、湿度及び圧力の変化)を防止して、エンコーダ130の測長誤差を低減することが可能となり、ウエハステージ106(ウエハ105)のアライメント精度(位置決め精度)を向上させることができる。
レーザ干渉計121やエンコーダ130などが配置された空間SP3(第1の空間)と、ウエハ搬送ロボット111が配置された空間SP5(第1の空間と異なる雰囲気の第2の空間)との間には、ウエハ105を搬送するための開口(搬送路)が必要となる。従って、空間SP3から空間SP5への空気の流れ、或いは、空間SP5から空間SP3への空気の流れに起因して、レーザ干渉計121やエンコーダ130の測長光路上の空気の屈折率(温度、湿度及び圧力)が変化してしまうことがある。そこで、図6に示すように、増幅された気体(圧縮された気体CA及び吸引された気体SA)が空間SP3(第1の空間)と空間SP5(第2の空間)との間の領域に供給されるように吹出部360を配置する。これにより、空間SP3から空間SP5への空気の流れ、或いは、空間SP5から空間SP3への空気の流れを遮断するために必要な流量でエアカーテンが形成することができる。その結果、測長光路上の空気の屈折率の変化を防止して、レーザ干渉計121やエンコーダ130の測長誤差を低減することが可能となり、ウエハステージ106(ウエハ105)のアライメント精度(位置決め精度)を向上させることができる。
なお、本実施形態では、吹出部360によって増幅された気体を供給する対象領域は1つであるが、複数の吹出部360を配置して、複数の対象領域に増幅された気体(圧縮された気体CA及び吸引された気体SA)を供給してもよい。例えば、図2、図5及び図6に示す構成を組み合わせてもよい。また、レーザ干渉計121やエンコーダ130などの検出光学系が配置された空間SP3に限定されることなく、空間SP1、SP2、SP4及びSP5などの他の空間に吹出部360を構成してもよい。特に、レチクルステージ103(レチクル102)の位置を検出する検出光学系が配置された空間SP2には、吹出部360を配置することが好ましい。これにより、レチクルステージ103(レチクル102)の位置を検出する検出光学系の測長誤差を低減することが可能となり、レチクルステージ103(レチクル102)のアライメント精度(位置決め精度)を向上させることができる。また、レチクル102とウエハ105とのアライメント精度も向上させることができる。
このように、露光装置1によれば、空調機構30の大型化を招くことなく、空調に必要な流量及び流速で気体を供給して、レチクル102やウエハ105のアライメント精度(位置合わせ精度)を向上させることができる。従って、露光装置1は、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。なお、デバイスは、上述の露光装置1を用いてフォトレジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることにより製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の一側面としての露光装置の全体を示す概略図である。 図1に示す露光装置において、投影光学系及びウエハステージの近傍を示す概略拡大図である。 図2に示す吹出部の構成を示す概略断面図である。 図2に示す吹出部の構成を示す概略正面図である。 図1に示す露光装置において、投影光学系及びウエハステージの近傍を示す概略拡大図である。 図1に示す露光装置において、投影光学系及びウエハステージの近傍を示す概略拡大図である。
符号の説明
1 露光装置
10 露光本体部
101 照明光学系
102 レチクル
103 レチクルステージ
104 観察光学系
105 ウエハ
106 ウエハステージ
107 アライメントスコープ
108 レチクルライブラリ
109 レチクル搬送ロボット
110 ウエハキャリア
111 ウエハ搬送ロボット
115 投影光学系
121 レーザ干渉計
122 ミラー
123 ウエハ基準マーク
130 エンコーダ
132 ヘッド
134 スケール
20 チャンバ
30 空調機構
301 制御部
303 調整部
303A 冷却器
303B 加熱器
310 第1の空調部
311及び312 フィルタ
320 第2の空調部
321 ダクト
322 フィルタ
324 測定部
325 送風機
330 第3の空調部
331 ダクト
332 フィルタ
334 測定部
334a 温度センサ
334b 湿度センサ
334c 圧力センサ
335 送風機
344 測定部
345 送風機
360 吹出部
362 吹出口
364 誘導面
370 パイプ
380 アキュムレータ

Claims (11)

  1. 基板を露光する露光本体部を備える露光装置であって、
    前記露光本体部を収納するチャンバと、
    前記チャンバの内部を空調する空調機構と、
    を有し、
    前記空調機構は、
    前記チャンバの内部の対象領域に供給する圧縮された気体を流すためのパイプと、
    前記パイプに接続された吹出部と、
    を有し、
    前記吹出部は、
    前記パイプの断面積よりも小さい断面積を有して前記パイプを介して送られてきた気体を吹き出す吹出口と、
    前記吹出口から吹き出される気体を引きつけると共に、当該気体を表面に沿って流すことで前記吹出口による気体の吹出方向と異なる方向に気体を流して前記対象領域に誘導する誘導面と、
    を含むことを特徴とする露光装置。
  2. 前記誘導面は、前記吹出口から吹き出される気体を、前記吹出口による気体の吹出方向に対して90度以上の角度を有する方向に流れるようにして前記対象領域に誘導することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記吹出口は、スリットであり、
    前記スリットの幅は、100μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記露光本体部は、
    前記基板を保持するステージと、
    前記ステージの位置を光学的に検出する検出光学系と、
    を含み、
    前記対象領域は、前記ステージと前記検出光学系との間の領域であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記露光本体部は、
    前記基板を保持するステージと、
    前記ステージの位置を光学的に検出する検出光学系と、
    を含み、
    前記対象領域は、前記検出光学系が配置された第1の空間と、前記第1の空間とは異なる雰囲気の第2の空間との間の領域であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記露光本体部は、
    前記基板を保持するステージと、
    レチクルのパターンを前記基板に投影する投影光学系と、
    を含み、
    前記対象領域は、前記投影光学系と前記ステージとの間の領域であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記パイプの途中に、圧縮された気体を貯留するアキュムレータが配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記吹出口は、スリットであり、
    前記スリットの幅及び長さは、変更可能であることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 前記空調機構は、
    前記吹出口から吹き出される気体の温度、湿度及び圧力の少なくとも1つを調整する調整部と、
    前記対象領域の温度、湿度及び圧力の少なくとも1つを測定する測定部と、
    前記測定部の測定結果に基づいて、前記対象領域の温度、湿度及び圧力が変化しないように、前記調整部を制御する制御部と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 基板を露光する露光本体部を備える露光装置であって、
    前記露光本体部を収納するチャンバと、
    前記チャンバの内部を空調する空調機構と、
    を有し、
    前記空調機構は、
    前記チャンバの内部の対象領域に供給する圧縮された気体を流すためのパイプと、
    前記パイプに接続された吹出部と、
    を有し、
    前記吹出部は、
    前記パイプの断面積よりも小さい断面積を有して前記パイプを介して送られてきた気体を吹き出す吹出口と、
    コアンダ効果を利用して前記吹出口から吹き出される気体を前記対象領域に誘導する誘導面と、
    を含むことを特徴とする露光装置。
  11. 請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、
    露光された前記基板を現像するステップと、
    を有することを特徴とするデバイス製造方法。
JP2008201189A 2008-08-04 2008-08-04 露光装置及びデバイス製造方法 Withdrawn JP2010040719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008201189A JP2010040719A (ja) 2008-08-04 2008-08-04 露光装置及びデバイス製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008201189A JP2010040719A (ja) 2008-08-04 2008-08-04 露光装置及びデバイス製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010040719A true JP2010040719A (ja) 2010-02-18

Family

ID=42012964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008201189A Withdrawn JP2010040719A (ja) 2008-08-04 2008-08-04 露光装置及びデバイス製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010040719A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017530382A (ja) * 2014-08-15 2017-10-12 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置及び方法
JP2018067022A (ja) * 2012-10-31 2018-04-26 エーエスエムエル ホールディング エヌ.ブイ. パターニングデバイス支持体、リソグラフィ装置及びパターニングデバイスの温度制御方法
JP2022011815A (ja) * 2020-06-30 2022-01-17 キヤノン株式会社 露光装置、および物品の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018067022A (ja) * 2012-10-31 2018-04-26 エーエスエムエル ホールディング エヌ.ブイ. パターニングデバイス支持体、リソグラフィ装置及びパターニングデバイスの温度制御方法
JP2017530382A (ja) * 2014-08-15 2017-10-12 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置及び方法
US9977348B2 (en) 2014-08-15 2018-05-22 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method
US10345717B2 (en) 2014-08-15 2019-07-09 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method
JP2022011815A (ja) * 2020-06-30 2022-01-17 キヤノン株式会社 露光装置、および物品の製造方法
JP7033168B2 (ja) 2020-06-30 2022-03-09 キヤノン株式会社 露光装置、および物品の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5877843A (en) Exposure apparatus
WO2008056735A1 (fr) Unité de support, système de détection de position et système d'exposition, procédé de déplacement, procédé de détection de position, procédé d'exposition, procédé d'ajustement du système de détection, et procédé de prod
WO2010013671A1 (ja) 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP5318923B2 (ja) リソグラフィ装置及びデバイス製造方法
JP2007115758A (ja) 露光方法及び露光装置
JP6132917B2 (ja) ステージシステム、ステージシステムを備えるリソグラフィ装置
JPH0982626A (ja) 投影露光装置
KR20000022789A (ko) 노광장치
US20090153813A1 (en) Exposure Method, Exposure Apparatus and Method for Fabricating Device
JP2010040719A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP5456848B2 (ja) リソグラフィ装置及びデバイス製造方法
US7515277B2 (en) Stage apparatus, control system, exposure apparatus, and device manufacturing method
JP2006287160A (ja) 露光装置及びデバイスの製造方法
JP2015034846A (ja) 縦型フィルム露光装置
JP2010245144A (ja) 露光装置、及びそれを用いたデバイスの製造方法
JP2005043021A (ja) 空調装置、位置計測装置、及び露光装置
JP2006134944A (ja) 露光装置
JP2012033922A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
US11841624B2 (en) Exposure apparatus and method of manufacturing article
JP2004273666A (ja) 露光装置
JP6477793B2 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2010283015A (ja) 光学装置及びデバイス製造方法
JP6171293B2 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP5262455B2 (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2021067733A (ja) 露光装置、および物品製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20111004